JP2800665B2 - メラミン系樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

メラミン系樹脂成形品の製造方法

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JP2800665B2
JP2800665B2 JP31706193A JP31706193A JP2800665B2 JP 2800665 B2 JP2800665 B2 JP 2800665B2 JP 31706193 A JP31706193 A JP 31706193A JP 31706193 A JP31706193 A JP 31706193A JP 2800665 B2 JP2800665 B2 JP 2800665B2
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melamine
melamine resin
molding
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resin molded
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信行 川村
羊一 橋本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メラミン系樹脂成形品
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メラミン樹脂は、メラミンとホルムアル
デヒドとを縮合反応させて得られる。得られたメラミン
樹脂のワニスに充填剤、離型剤及び硬化助剤等を添加し
てメラミン樹脂成形材料を得る。
【0003】メラミン樹脂成形材料は、熱硬化性樹脂成
形材料であり配線器具及び電気器具等の各種電気部品並
びに食器等の素材として広く利用されている。このメラ
ミン樹脂成形材料を金型等により射出成形して各種成形
品を得る。これらの成形品を製造する際に要求されるこ
とは、成形時間の短縮である。
【0004】上記の要求を満足するためには、メラミン
樹脂成形材料の硬化助剤の含有量を多くしたり、メラミ
ン樹脂成形材料にアルコール等を添加する必要があっ
た。
【0005】そして、メラミンフェノール樹脂成形材料
や変性メラミン樹脂成形材料等のメラミン系樹脂成形材
料についても成形時間の短縮を行うためには、上記のよ
うに硬化助剤の含有量を多くしたり、アルコール等を添
加する必要があった。
【0006】ところが、メラミン系樹脂成形材料の硬化
助剤の含有量を多くすると、射出成形困難になり、保存
安定性が悪くなるという問題があった。
【0007】さらに、メラミン系樹脂成形材料にアルコ
ール等を添加すると、このメラミン系樹脂成形材料がケ
ーキングするという問題があった。
【0008】したがって、出来るだけ一般的な配合を用
いて、しかも成形時間が短いメラミン系樹脂成形品の製
造方法が求められていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みて成されたもので、その目的とするところは、成形時
間が短いメラミン系樹脂成形品の製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
メラミン系樹脂成形品の製造方法は、メラミン系樹脂を
含有する成形材料をシリンダー内で温度115〜130
℃にして射出成形することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項2に係るメラミン系樹脂成
形品の製造方法は、メラミン系樹脂を含有する成形材料
を金型温度210〜230℃にて射出成形する。
【0012】以下、本発明を詳述する。本発明に用いる
メラミン系樹脂としては、メラミン樹脂、メラミンフェ
ノール樹脂、変性メラミン樹脂等がある。
【0013】この中のメラミン樹脂は、一般的には、メ
ラミンに対するホルムアルデヒドのモル比を1.0〜
2.0として、pH7.0〜9.5で温度60〜100
℃で30〜120分間縮合反応させて得られる。得られ
たメラミン樹脂のワニス100重量部に対し、パルプ等
の充填剤20〜40重量部を加え、含浸してメラミン浸
透品にする。
【0014】また、メラミン樹脂のワニスを例えば脱水
乾燥機等により脱水固形化して、メラミン固形樹脂を得
る。
【0015】次に上記メラミン浸透品を乾燥機により乾
燥して得られたメラミン乾燥品を粉砕機により粉砕し、
例えばメラミン乾燥品100重量部に対して、ステアリ
ン酸亜鉛等の離型剤0.2〜2重量部及びタウリン、無
水フタル酸等の硬化助剤0.2〜0.5重量部、顔料
0.5〜1.5重量部、場合によっては、メラミン固形
樹脂、粉末パルプ、石こう等も加えてボールミル、混練
機等により混合分散及び混練をして、メラミン樹脂成形
材料を得ることができる。
【0016】以上のようにして得たメラミン樹脂成形材
料を射出成形機により射出成形し、成形品を得る。
【0017】通常メラミン樹脂成形材料を射出成形する
ときの金型温度は、165〜175℃程度であり、シリ
ンダー内でのメラミン樹脂成形材料の温度(以下シリン
ダー温度という。)は、90〜100℃程度であるが、
このシリンダー温度をさらに高くして115〜130℃
にすることにより、短い最小キュア時間でメラミン樹脂
成形品を得ることができる。
【0018】この最小キュア時間とは、ふくれ等のない
所定の成形品ができる最小の硬化時間である。すなわ
ち、最小キュア時間より、短い時間の成形では、成形品
にふくれ等が発生し、所定の成形品ができない。そこ
で、最小キュア時間に例えば10秒程度加えて成形時間
としている。
【0019】前記シリンダー温度は、例えば熱電対等の
温度センサーで測定し、加熱は、例えば電熱ヒーター等
で行い、加熱温度を制御できるようになっている。
【0020】すなわち、例えばJISテストピースの成
形で、金型温度が165〜175℃程度の場合であっ
て、シリンダー温度が90〜100℃程度のときのとき
の最小キュア時間は、40秒程度であるのに対して、こ
のシリンダー温度が115〜130℃のときの最小キュ
ア時間は、35秒程度になる。
【0021】また、通常メラミン樹脂成形材料を射出成
形するときのシリンダー温度は90〜100℃程度であ
り、かつ金型温度は165〜175℃程度であるが、こ
のシリンダー温度及び金型温度をさらに高くしてそれぞ
れ115〜130℃及び210〜230℃にすることに
より、さらに短い最小キュア時間でメラミン樹脂成形品
を得ることができる。
【0022】すなわち、例えばJISテストピースの成
形で、シリンダー温度が90〜100℃程度であり、か
つ金型温度が165〜175℃程度のときのときの最小
キュア時間は、40秒程度であるのに対して、このシリ
ンダー温度が115〜130℃であり、かつ金型温度が
210〜230℃のときの最小キュア時間は、20秒程
度になる。
【0023】ここで、シリンダー温度が115℃未満で
は、最小キュア時間の短縮効果が小さく、130℃をこ
えると成形が困難になる。
【0024】また、金型温度が210℃未満では、最小
キュア時間の短縮効果が小さく、250℃を越えると、
メラミン樹脂が分解してしまう。
【0025】さらに、短い最小キュア時間でメラミン系
樹脂成形品を得るために、メラミン系樹脂成形材料注入
所要時間である射出速度を速くして例えば4秒程度に
し、射出量を多くするのが好ましい。ここで射出量が少
ないと、最小キュア時間の短縮効果が小さく、射出量が
多過ぎると、安定成形が困難になる。
【0026】なお、上記メラミン系樹脂成形材料は、本
発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂、例えばフェノ
ール樹脂等をメラミン系樹脂とともに含有するようにし
てもよい。。
【0027】以上により、本発明のメラミン系樹脂成形
品の製造方法によると、短い成形時間でメラミン系樹脂
成形品を得ることができる。
【0028】
【作用】本発明によると、メラミン系樹脂を含有する成
形材料を射出成形するとき、通常のシリンダー温度であ
る90〜100℃程度よりシリンダー温度をさらに高く
して115〜130℃にすることにより、メラミン系樹
脂を含有する成形材料が金型に入る前に反応が進み、硬
化時間が短縮され、最小キュア時間が短くなる。すなわ
ち、成形時間の短縮ができる。
【0029】また、上記に加えてメラミン系樹脂を含有
する成形材料を射出成形するとき、通常の金型温度であ
る165〜175℃程度より金型温度をさらに高くして
210〜230℃にすることにより反応が進み、短い最
小キュア時間でメラミン系樹脂成形品を得ることができ
る。すなわち短い成形時間でメラミン系樹脂成形品を得
ることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0031】実施例1〜実施例5及び比較例1について
は、JISテストピースの射出成形において、松下電工
製のメラミン系樹脂成形材料のME992A60Lを使
用し、シリンダー温度及び金型温度を変えたときの最小
キュア時間を調べた。その結果を表1に示した。
【0032】このME992A60Lには、メラミン系
樹脂、パルプ、ステアリン酸亜鉛が含有され、硬化助剤
として無水フタル酸が成形材料の全量に対して0.22
%含有されている。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果、比較例1のように、金型温度
が170℃の場合であって、シリンダー温度が90℃の
ときの最小キュア時間は、40秒であるのに対して、実
施例1のように、このシリンダー度が125℃のときの
最小キュア時間は、36秒になっている。
【0035】また、実施例2及び実施例4のように、シ
リンダー温度が90℃の場合であって、金型温度が21
0〜230℃のときの最小キュア時間は、20〜25秒
である。
【0036】さらに、実施例3及び実施例5のように、
シリンダー温度が125℃の場合であって、かつ金型温
度が210〜230℃のときの最小キュア時間は、18
〜22秒になっている。
【0037】なお、このメラミン系樹脂成形品の曲げ強
さ及び圧縮強さ等の一般特性は、従来品と同等であっ
た。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るメラミン系樹脂
成形品の製造方法によると、短い成形時間でメラミン系
樹脂成形品を得ることができる。
【0039】本発明の請求項2に係るメラミン系樹脂成
形品の製造方法によると、さらに短い成形時間でメラミ
ン系樹脂成形品が得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/00,45/46 - 45/54 B29C 45/72 - 45/74,45/78 C08L 61/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミン系樹脂を含有する成形材料をシ
    リンダー内で温度115〜130℃にして射出成形する
    ことを特徴とするメラミン系樹脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 メラミン系樹脂を含有する成形材料を金
    型温度210〜230℃にて射出成形することを特徴と
    する請求項1記載のメラミン系樹脂成形品の製造方法。
JP31706193A 1993-12-16 1993-12-16 メラミン系樹脂成形品の製造方法 Expired - Lifetime JP2800665B2 (ja)

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JPH07164501A JPH07164501A (ja) 1995-06-27
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