JP2797878B2 - エマルジョン燃料エンジン - Google Patents

エマルジョン燃料エンジン

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JP2797878B2
JP2797878B2 JP5018638A JP1863893A JP2797878B2 JP 2797878 B2 JP2797878 B2 JP 2797878B2 JP 5018638 A JP5018638 A JP 5018638A JP 1863893 A JP1863893 A JP 1863893A JP 2797878 B2 JP2797878 B2 JP 2797878B2
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泰三 嶋田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエマルジョン燃料を燃料
とするエマルジョン燃料エンジンに関する。
【0002】
【産業上の利用分野】排気ガス中のNOxの低減及び燃
費率を改善するために、エマルジョン燃料を使用するデ
ィ−ゼルエンジンが知られている。ここで、エマルジョ
ン燃料とは例えば、水と軽油、水と重油、メタノ−ルと
軽油のように不溶性燃料同志を乳化させた燃料のことを
いう。
【0003】従来のエマルジョン燃料エンジンは単に燃
料タンクに軽油の代わりに、予め調合されたエマルジョ
ン燃料を溜めておき、必要に応じて噴射ポンプにエマル
ジョン燃料を送り、エマルジョン燃料を噴射ノズルに圧
送するようにしていた。
【0004】従来のエマルジョン燃料エンジンにおいて
は、燃料タンクに長時間エマルジョン燃料を放置してお
くと、軽油と水が分離してしまい、始動時に水が噴射さ
れてしまうことにより、着火が悪く、始動不良、さらに
は燃焼騒音が悪化するという問題点があった。
【0005】また、ディ−ゼルエンジンの噴射系部品に
はミクロンオ−ダ−のクリアランスで燃料中を摺動する
部品が多いが、水粒を内包するエマルジョン燃料によっ
て、噴射ポンプにおいて潤滑不良、発錆による異常磨耗
が起こり、噴射ポンプの耐久性が低下するという問題が
あった。
【0006】そこで、エマルジョン燃料を噴射ポンプと
噴射ノズルとの間に位置する噴射管途中から混入され、
噴射ポンプにはエマルジョン燃料を通過させないように
したエマルジョン燃料エンジンが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そのようなエマルジョ
ン燃料エンジンにおいては、エマルジョン燃料を溜めて
おく燃料タンクを設け、水と軽油が乳化するように高価
な乳化剤を使用し、しかも水と軽油が分離しないように
超音波ミキサを使用し、水と軽油がうまく混合するよう
にしていた。このように、高価な乳化剤を使用したり、
超音波ミキサを使用する必要があるため、装置が大型化
すると共にコストが高くなるという問題があった。
【0008】さらに、このようなエマルジョン燃料を燃
料として多気筒ディ−ゼルエンジンを運転する場合に、
各気筒に噴射されるエマルジョン燃料の水と軽油との比
率が変化しないように望まれる。これは、エンジンの回
転むらを防止するためである。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的は超音波ミキサを使用することなく、装置
を小型化ししかも安価で回転むらを防止できる他気筒の
エマルジョン燃料エンジンを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わるエマル
ジョン燃料エンジンは、第1の燃料タンクを貯留する第
1の燃料タンクと、第2の燃料を貯留する第2の燃料タ
ンクと、第1の燃料タンクからの第1の燃料と上記第2
の燃料タンクからの第2の燃料とを所定比率で混合して
送出する混合手段と、混合手段から送出される第1の燃
料と第2の燃料を混合したエマルジョン燃料を循環ポン
プにより循環保持する循環路とを備え、
【0011】上記循環路をそれぞれ連結管を介して各気
筒の噴射管の中途位置にそれぞれ接続し、この接続部か
ら噴射ポンプ側に所定間隔離れた噴射管に分岐接続され
る分岐管にそれぞれ配設された電磁スピル弁とから構成
される。請求項2に係わるエマルジョン燃料エンジンに
使用される混合手段は三方電磁弁である。
【0012】
【作用】請求項1に係わるエマルジョン燃料エンジンに
おいては、エマルジョン燃料を循環保持する循環路を設
けておき、この循環路に所定比率の第1の燃料(例えば
水)と第2の燃料(例えば、軽油)を供給するようにし
ている。この循環路において、循環ポンプによりエマル
ジョン燃料を循環させるようにしているので、循環ポン
プ内の羽根により水と軽油をその比率が均一になるよう
に混合させている(つまり、水と軽油との分離を防止し
ている)ので、乳化剤、超音波ミキサを不要とすること
ができ、エマルジョン燃料エンジンを安価に製造するこ
とができる。
【0013】さらに、循環路に循環保持されているエマ
ルジョン燃料の水と軽油との比率が均一であるので、循
環路から各気筒の噴射ノズルに噴射されるエマルジョン
燃料の水と軽油との比率を同一にすることができ、多気
筒エンジンの回転むらを防止することができる。
【0014】請求項2に係わるエマルジョン燃料エンジ
ンにおいては、三方電磁弁を混合手段として使用するこ
とにより、第1の燃料を第1の入力口に入力させ、第2
の燃料を第2の入力口に入力させ、第1の入力口あるい
は第2の入力口を選択して出力から出力することによ
り、第1の燃料と第2の燃料との混合比率を三方電磁弁
を駆動するデュ−ティ比を変化させることにより容易に
設定することができる。
【0015】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例に係わ
るエマルジョン燃料エンジンについて説明する。図1は
本発明の一実施例に係わるエマルジョン燃料エンジンの
全体システム構成を示す構成図、図2はエンジン回転数
とエンジン負荷に対する水/軽油(W/F)比を示すマ
ップ、図3は三方電磁弁42のオン/オフ作動により行
われる水と軽油との混合される状態と筒内圧との関係を
示す図、図4(A)は通常状態での電磁スピル弁のオン
/オフ状態と筒内圧との関係を示す図、図4(B)は水
/軽油混合比率を変更する場合の電磁スピル弁のオン/
オフ状態を示す図、図5は水/軽油混合比率を変更して
から実際に噴射管の水/軽油混合比率が変化するまでの
時間を従来と比較して示す図、図6はエンジン回転数−
エンジン負荷との関係を示す図、図7は図6のAの運転
状態で水/燃料比とエンジンから排出されるHC、NO
x及び燃費率との関係を示す図、図8は図6のBの運転
状態で水/燃料比とエンジンから排出されるHC、NO
x及び燃費率との関係を示す図、図9は図8の運転状態
で減筒を行った場合の水/燃料比とエンジンから排出さ
れるHC、NOx及び燃費率との関係を示す図、図10
は燃料噴射量と排出される白煙との関係を示す図であ
る。
【0016】図1は4気筒ディ−ゼルエンジンをエマル
ジョン燃料で運転する全体システム構成図であり、図1
においては#4気筒の噴射系について詳細に図示してい
るが、#3〜#1気筒の噴射系についても同様に構成さ
れている。図1において、11は噴射ポンプである。こ
の噴射ポンプ11はカムシャフト12の回転と共に回転
するカム13の回転に応じてプランジャ14を上下に往
復運動させることにより、プランジャ14の上端面が給
排油孔15より下がった位置にきたときから燃料の吸入
を開始し、プランジャ14の上端面が給排油孔15より
上がってから燃料の圧送を開始し、プランジャ14の周
面に刻まれたリ−ド16が給排油孔15に重なると、燃
料の圧送を終了する。
【0017】また、噴射ポンプ11の上端部には#4気
筒の噴射管17の一端が連結されている。なお、噴射ポ
ンプ11の上端部において、噴射ポンプ11と噴射管1
7とを連結している連結部には等圧弁18が配設されて
いる。
【0018】また、前述した噴射管17の他端は#4気
筒の噴射ノズル21の給油孔22に連結されている。つ
まり、この給油孔22を介して噴射管17から圧送され
る燃料がノズル21の下方に導かれ、その圧力によりニ
−ドルバルブ23を押し上げることにより、燃料が噴射
孔24を介して燃焼室に噴射される。
【0019】また、31はエマルジョン燃料を循環保持
するエマルジョン燃料循環路である。この循環路31の
一部は循環路31のエマルジョン燃料の圧力が噴射管1
7の燃料の圧力より高くなると、該エマルジョン燃料の
噴射管17への侵入を可能にする逆止弁32aが介装さ
れて連結管33aを介して噴射管17に接続されてい
る。この接続部Aより設定距離Lだけ噴射ポンプ11側
に位置するB位置に常閉の電磁スピル弁34aが取り付
けられた分岐配管35aの一端が接続されている。電磁
スピル弁34aが開けられることにより排出されるエマ
ルジョン燃料はその後図示しない分離器により水と軽油
に分離された後、水タンク(図示しない)と軽油タンク
(図示しない)に貯留される。ここで、噴射管17の内
径をd[mm]、一回の噴射量をq[mm3 ]とすると、
【0020】L≧4q/πd2 に設定されおり、エマル
ジョン燃料を最大限に噴射した直後であっても、エマル
ジョン燃料を押し出す役目をする軽油の先端がA位置よ
り噴射ノズル21側に行かないようにしている。
【0021】ところで、前述したエマルジョン燃料循環
路31にはエマルジョン燃料を攪拌及び循環させるため
循環ポンプ41が設けられている。この循環ポンプ41
の吸入口側には三方電磁弁42が接続されている。この
三方電磁弁42は第1の入力口と第2の入力口とを選択
的に循環路31に接続する機能を有する電磁弁である。
つまり、三方電磁弁42がオン(開)位置では第1の入
力口に供給される水(第1の燃料)は循環路31に供給
され、三方電磁弁42がオフ(閉)位置では第2の入力
口に供給される軽油(第2の燃料)は循環路31に供給
される。従って、三方電磁弁42のオン時間とオフ時間
との比(デュ−ティ比)に応じて循環路31に循環保持
されるエマルジョン燃料の水/燃料比が決定される。な
お、第1の燃料である水及び第2の燃料である軽油は水
タンク(図示しない)と軽油タンク(図示しない)に別
々に貯留されている。さらに、三方電磁弁42の循環ポ
ンプ41と反対側には減圧用の絞り弁43が設けられて
いる。
【0022】以上の説明は循環路31に逆止弁32aが
配設された連結管33aを介して#4気筒の噴射管17
に接続した構成について述べたが、#3気筒、#2気
筒、#1気筒の噴射管17に対しても逆止弁32b〜3
2dがそれぞれ配設された連結管33b〜33dを介し
て同じように接続されている。ここで、#3気筒の電磁
スピル弁34b、#2気筒の電磁スピル弁34c、#1
気筒の電磁スピル弁34dについても#4気筒の電磁ス
ピル弁34aと同一な配置関係で#3〜#1の噴射管1
7に分岐接続された分岐配管35b〜35dに接続され
ている。
【0023】ところで、51は本エマルジョン燃料エン
ジンを電子的に制御するためのコントロ−ラであり、マ
イクロコンピュ−タ及びその周辺回路より構成されてい
る。このコントロ−ラ51にはラック位置を示すラック
位置信号、エンジン回転数Ne信号、カム角信号、エン
ジン水温信号が入力されている。そして、コントロ−ラ
51は三方電磁弁42に開閉信号aを、#4〜#1気筒
の電磁スピル弁34a〜33dに開閉信号#4〜#1を
それぞれ出力する。
【0024】また、コントロ−ラ51はエンジン回転数
Neとエンジン負荷(ラック位置)に応じてエマルジョ
ン燃料の水と軽油との比(W/F比)を決定する図2に
示すマップをメモリを備えている。
【0025】そして、コントロ−ラ51はエンジン回転
数Neとエンジン負荷(ラック位置)に応じて図2のマ
ップを参照してエマルジョン燃料の水と軽油との混合比
を決定する混合比決定機能、エマルジョン燃料の混合比
を制御すべく三方制御弁42をデュ−ティ制御する機
能、図2のマップで決定された混合比が変化したことを
検出すると電磁スピル弁34a〜34dを開制御する時
間をt1からt2時間に過渡的に変更する機能、エンジン冷
態時及び低負荷時に休筒させる気筒を決定し休筒させる
気筒に対応する電磁スピル弁34a〜34dを休筒期間
中に開放状態とする機能、カム角信号に応じて#4〜#
1気筒の電磁スピル弁34a〜34dを所定タイミング
で順次t1時間だけ開ける機能(通常状態)等を備えてい
る。
【0026】次に、上記のように構成された本発明の一
実施例の動作について説明する。まず、軽油のみでディ
−ゼルエンジンを運転する場合には循環ポンプ41は停
止させておく。この場合には、噴射ポンプ11はカムシ
ャフト12の回転と共に回転するカム13の回転に応じ
てプランジャ14を上下に往復運動させることにより、
プランジャ14の上端面が給排油孔15より下がった位
置にきたときから燃料の吸入を開始し、プランジャ14
の上端面が給排油孔15より上がってから燃料の圧送を
開始し、プランジ14の周面に刻まれたリ−ド16が給
排油孔15に重なると、圧送を終了する。従って、噴射
ポンプ11から噴射管17を介して圧送された軽油は噴
射ノズル21を介して燃焼室に噴射され、ディ−ゼルエ
ンジンが軽油により駆動される。
【0027】一方、ディ−ゼルエンジンをエマルジョン
燃料で駆動する場合には循環ポンプ41を作動させてる
と共に、三方電磁弁42を所定のデュ−テイ比でオン/
オフ制御し、電磁スピル弁34aを図4(A)に示すよ
うなタイミングで開閉制御する。
【0028】そして、定常状態において電磁スピル弁3
4aが開いている期間t1の間は、噴射管17の圧力は大
気圧となり、循環路31のエマルジョン燃料の圧力が噴
射管17の燃料の圧力より高くなるため、その期間にお
いて逆止弁32aが開き、マルジョン燃料が逆止弁32
aを介して噴射管17に侵入し、A位置とB位置はエマ
ルジョン燃料で満たされる。そして、図4(A)のタイ
ミングで電磁スピル弁34aを閉じると、噴射ポンプ1
1から圧送される軽油により今回侵入したエマルジョン
燃料が圧送され、図4(A)に示すように筒内圧が上昇
し、噴射ノズル21からエマルジョン燃料が噴射され、
ディ−ゼルエンジンがエマルジョン燃料で駆動されるさ
れることになる。
【0029】以下、#3〜#1気筒に対しても同様にし
て電磁スピル弁34b〜34dが開閉制御され、エマル
ジョン燃料が噴射され、4気筒ディ−ゼルエンジンがエ
マルジョン燃料で運転される。
【0030】以上のように循環路31には循環ポンプ4
1の内部の羽根により三方電磁弁42を介して混入さた
水と軽油をよく攪拌するようにしたので、循環路31の
いずれも箇所においても均一な比率で水と軽油が混合さ
れている。このため、循環路31に連結管33a〜33
dを各気筒の噴射管17を接続しておくことにより、各
気筒に噴射されるエマルジョン燃料の水/軽油比を同一
に保つことができるので、エンジン回転むらをなくすこ
とができる。
【0031】さらに、循環路31に循環ポンプ41でエ
マルジョン燃料を循環させておくことにより長時間経て
も水と軽油が分離されることがないので、高価な乳化剤
を使用しなくても良い。さらに、従来のような超音波ミ
キサを不要とすることができる。
【0032】ところで、循環路31に供給される水と軽
油との混合比は三方電磁弁42のデュ−ティ比により決
定されるもので、このデュ−ティ比はエンジン回転数N
eとエンジン負荷(ラック位置)により応じて決定され
る。
【0033】つまり、図2に示すように低負荷ではW/
F比を小さくしてエマルジョン燃料中の水の割合を小さ
くし、高負荷になるに従ってW/F比を大きくするよう
に設定している。
【0034】そして、W/F比が決定されると、コント
ロ−ラ51は三方電磁弁42のオン時間twとオフ時間
tfを算出し、三方電磁弁42を図3に示すようにして
オン/オフ制御する。この結果、図2に示すマップで決
定されたW/F比のエマルジョン燃料が循環路31にお
いて循環保持される。
【0035】ところで、エンジン回転数Ne及びエンジ
ン負荷(ラック位置)が変動し、図2のマップで決定さ
れるW/F比が変動した場合には、コントロ−ラ51は
新しいW/F比に相当するデュ−ティ比の開閉信号aを
三方電磁弁42に出力する。このように三方電磁弁42
の開閉信号aのデュ−ティ比を変更した直後は循環路3
1の三方電磁弁42の下流側配管及び循環路31と噴射
管17間の配管、噴射管17のA位置とB位置間の配管
は変更前のエマルジョン燃料で満たされている。
【0036】そこで、W/F比が変更になった場合に
は、通常時において図4(A)に示すように時間t1だけ
開制御されていた電磁スピル弁34aを数サイクルだけ
過渡的に図4(B)に示すようにt2(>t1)時間だけ開
制御して変更前のW/F比のエマルジョン燃料を早く排
出するようにしている。つまり、このt2時間の間に循環
路31及び連結管33a〜33d、各気筒の噴射管17
のA位置とB位置にある旧い水/軽油比を有するエマル
ジョン燃料が電磁スピル弁34a〜34dから排出され
る。ここで、時間t2は循環路31、噴射管17間の配
管、噴射管17のA位置とB位置間の配管の容積に応じ
て設定されている。
【0037】このように、W/F比を変更した直後に電
磁スピル弁34aの開時間を過渡的に長くすることによ
り、図5に示すように、W/F比を変更してから直ぐに
W/F比(水/軽油比)を直ぐに追従させて変更させる
ことができる。なお、図5において、破線はW/F比が
変更になっても電磁スピル弁34aの開時間を過渡的に
長くしなかった場合のW/F比の変化特性を示してい
る。この場合には、W/F(水/軽油)比は直ぐには変
更しない。
【0038】ところで、エンジンの運転状態が図6のA
で示すように高負荷の場合には、図7に示すようにHC
は微増するが、NOx及び燃費率を水/燃料(W/F)
比の上昇に応じて増加させることができる。
【0039】しかし、エンジンの運転状態が図6のBの
ように低負荷の場合には、図8で示すように、水/燃料
(W/F)比がある比率以上では急激にHC濃度が増加
していまう。
【0040】そこで、図6のBに示すような低負荷の場
合には、コントロ−ラ51は4気筒のうち2気筒を休筒
させるため、例えば#4と#1気筒に対応する電磁スピ
ル弁34aと34dとを休筒期間中に開制御する。この
ため、#4と#1気筒の噴射ノズル21にはエマルジョ
ン燃料は圧送されなくなる。
【0041】しかし、図示しないガバナの機能によって
休筒していない気筒に対する噴射量が増大されるため、
休筒していない気筒のエンジンの運転状態は図6のA点
となるため、図9に示すようにHC濃度を急激に増大さ
せることを抑制することができる。
【0042】また、エンジン低温始動時にはそのエンジ
ン水温を検知し、コントロ−ラ51は4気筒ののち2気
筒を休筒させるため、例えば#4と#1気筒に対応する
電磁スピル弁34aと33dとを休筒期間中に開制御す
る。このため、#4と#1気筒の噴射ノズル21にはエ
マルジョン燃料は圧送されなくなる。
【0043】しかし、図示しないガバナの機能によって
休筒しない気筒に対してプランジャの有効ストロ−クを
増大させることにより休筒しない気筒に対して噴射量が
増大するため、図10のC点に示すように大量の白煙を
排出していたのを、休筒していない気筒に対する噴射量
が増大させることによりD点で示すように白煙濃度を低
減させることができる。
【0044】このように、エンジン負荷が低負荷の場合
には電磁スピル弁を開制御して減筒させることにより、
排気ガス中のHC濃度の急激な上昇の防止及び白煙の排
出量の低減を計ることができる。なお、上記実施例では
第1の燃料として水を使用したが、アルコ−ルであって
も良い。さらに、上記実施例では第2の燃料として軽油
を使用したがA重油、C重油、灯油であっても良い。
【0045】さらに、上記実施例では4気筒ディ−ゼル
エンジンをエマルジョン燃料で運転する構成について述
べたが、他の多気筒ディ−ゼルエンジンをエマルジョン
燃料で運転する場合についても同様に実施可能である。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、循
環路には循環ポンプの内部の羽根により混合手段を介し
て混入さた第1の燃料と第2の燃料をよく攪拌するよう
にしたので、循環路のいずれも箇所においても均一な比
率で第1の燃料と第2の燃料が混合されている。このた
め、循環路に連結管を介して各気筒の噴射管を接続して
おくことにより、各気筒に噴射されるエマルジョン燃料
の比率を同一に保つことができるので、エンジン回転む
らをなくすことができるエマルジョン燃料エンジンを提
供することができる。
【0047】さらに、循環路に循環ポンプでエマルジョ
ン燃料を循環させておくことにより長時間経ても水と軽
油が分離されることがないので、高価な乳化剤を使用し
なくても良く、さらに、従来のような超音波ミキサを不
要とすることができるので装置を小型化し、しかも安価
なエマルジョン燃料エンジンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるエマルジョン燃料エ
ンジンの全体構成を示す構成図。
【図2】同実施例に係わるエンジン回転数とエンジン負
荷に対する水/軽油比率を示すマップ。
【図3】同実施例に係わる三方電磁弁のオン/オフ作動
により行われる水と軽油との混合される状態を示す図。
【図4】同実施例に係わるエマルジョン燃料の運転を説
明するための図で、図4(A)は通常状態での電磁スピ
ル弁のオン/オフ状態を示す図、図4(B)は水/軽油
混合比率を変更する場合の電磁スピル弁のオン/オフ状
態を示す図。
【図5】同実施例に係わるエマルジョン燃料の運転を説
明するための図で、水/軽油混合比率を変更してから実
際に噴射管の水/軽油混合比率が変化するまでの時間を
従来と比較して示す図。
【図6】同実施例に係わるエンジン回転数−エンジン負
荷との関係を示す図。
【図7】同実施例に係わる図6のAの運転状態で水/燃
料比とエンジンから排出されるHC、NOx及び燃費率
との関係を示す図。
【図8】同実施例に係わる図6のBの運転状態で水/燃
料比とエンジンから排出されるHC、NOx及び燃費率
との関係を示す図。
【図9】同実施例に係わる図8の運転状態で減筒を行っ
た場合の水/燃料比とエンジンから排出されるHC、N
Ox及び燃費率との関係を示す図。
【図10】同実施例に係わる燃料噴射量と排出される白
煙との関係を示す図。
【符号の説明】
11…噴射ポンプ、12…カムシャフト、13…カム、
14…プランジャ、15…給排油孔、16…リ−ド、1
7…噴射管、18…等圧弁、21…噴射ノズル、22…
給油孔、23…ニ−ドルバルブ、24…噴射孔、31…
エマルジョン燃料循環路、32…逆止弁、33a〜33
d…連結管、34a〜34d…電磁スピル弁、35a〜
35d…分岐配管、41…循環ポンプ、42…三方電磁
弁、43…絞り弁、51…コントロ−ラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 37/00 341 F02M 37/00 341H 25/02 T K (56)参考文献 特開 昭59−180056(JP,A) 特開 平4−140467(JP,A) 特開 昭57−180695(JP,A) 特開 昭57−205489(JP,A) 特開 昭58−126457(JP,A) 特開 昭59−13816(JP,A) 実開 昭62−203960(JP,U) 実開 平2−72360(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 43/00 F02D 19/08 F02D 19/12 F02M 25/00 F02M 25/02 F02M 37/00 341

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の燃料タンクを貯留する第1の燃料
    タンクと、 第2の燃料を貯留する第2の燃料タンクと、 上記第1の燃料タンクからの第1の燃料と上記第2の燃
    料タンクからの第2の燃料とを所定比率で混合して送出
    する混合手段と、 上記混合手段から送出される第1の燃料と第2の燃料を
    混合したエマルジョン燃料を循環ポンプにより循環保持
    する循環路とを備え、 上記循環路をそれぞれ連結管を介して各気筒の噴射管の
    中途位置にそれぞれ接続し、この接続部から噴射ポンプ
    側に所定間隔離れた噴射管に分岐接続される分岐管にそ
    れぞれ配設された電磁スピル弁とを具備したことを特徴
    とするエマルジョン燃料エンジン。
  2. 【請求項2】 上記混合手段は三方電磁弁であることを
    特徴とする請求項1記載のエマルジョン燃料エンジン。
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