JP2796278B2 - オリゴヌクレオチドプローブ及びそれを用いて原核生物の存在を決定するための方法 - Google Patents

オリゴヌクレオチドプローブ及びそれを用いて原核生物の存在を決定するための方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般に生物学の分
野に関し、特に生物医学、生化学及び分子生物学に関す
る。 【0002】 【従来の技術】マイコプラズマ(mycoplasma)は、形が
小さく細胞壁を持たないことを特徴とするモリカテス
Mollicutes)網の一群の病原性の微生物である。これ
らの微生物は独立して生存できる最小の既知の微生物の
一つであり、ヒト、植物及び動物における重要な病原体
である。例えば、非定形の肺炎及び非淋菌性の尿道炎
は、ヒトにおける一般的なマイコプラズマ感染である。
マイコプラズマはまた、リウマチ様の関節炎、自然流
産、不妊症及び他の生殖器(genital tract )の疾病、
及びある種の自己免疫疾病状態にも関係する。さらにマ
イコプラズマは、細胞培養での一般的な夾雑物である。
生物学的研究では、組織培養のマイコプラズマ汚染は深
刻な問題で、不断のモニタ監視を必要とする。 【0003】これらの生物は極端に培養条件が面倒で、
現在のところマイコプラズマに感染していることを診断
する費用に見合う特定の方法がないことは驚くべきこと
ではない。臨床試料中のマイコプラズマを検出する最も
普通に使用される方法は、血清学的なものと培養的なも
のとがある。血清学的方法は、誤って陽と判断し易く、
培養的方法は、高価で時間がかかり退屈である。細胞培
養中の微生物の汚染を検出するために現在使用されてい
る生化学的技術の多くは、マイコプラズマを特異的に検
出するのではなく、原核生物又は酵母や菌類等の単純な
真核生物の存在を示し、ビールスを検出するものさえあ
る。そのような試験は、微生物の存在を知ることのみに
関心がある場合には有利であるが、動物又はヒトの疾病
の疑わしい病因の物質を捜す場合においては、この物質
を可能な限り分類することが必要であるので、必ずしも
十分とは言えない。 【0004】さらに、上記方法は、特殊な問題により制
約される。例えば、明らかに、通常の培養法で検出され
ない「培養できない(non-cultivable)」マイコプラズ
マがある。加えて、免疫蛍光試験の場合には、9種の異
なるマイコプラズマの種が共通の組織培養夾雑物である
ため、1以上の抗体が特定の生物の同定に必要となるこ
とが考えられる。また、DNA染色は必ずしもマイコプ
ラズマに特異的とは限らない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、簡単で、高感
度で、特異的で、費用に見合い、かつ迅速なマイコプラ
ズマ検出系が、診断医学及び生物学的研究の分野で切実
に望まれてきた。 【0006】ヌクレオチド塩基配列相同性及び核酸ハイ
ブリダイゼーション動力学の使用は、細胞及び細胞培養
中の種々の生物を検出するために広く使用される技術と
なった。しかし、本発明以前にはマイコプラズマ検出の
ための信頼できる特異的なDNAプローブ(probe)は
利用可能でなかった。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決すための
手段は、以下の通りである。 (1) マイコプラズマrRNAをコードする遺伝子よ
りも短く、3’GCTTAGTCGATACAGC
5’、5’CGAAUCAGCUAUGUCG3’及び
これらに相補的な核酸配列から選択されるオリゴヌクレ
オチドプローブである。 (2) 原核生物には存在するが真核生物には存在しな
いヌクレオチド塩基配列を含む原核生物の存在を決定す
るための方法であって、試料を、前記ヌクレオチド塩基
配列に特異的にハイブリダイゼーションし得るオリゴヌ
クレオチドプローブと接触させ、前記オリゴヌクレオチ
ドプローブを、前記試料中に存在する核酸とハイブリダ
イゼーションさせ、前記オリゴヌクレオチドプローブと
ハイブリダイゼーションした核酸により、前記ヌクレオ
チド塩基配列を含む原核生物の存在を検出することを含
み、前記オリゴヌクレオチドプローブが、マイコプラズ
マrRNAをコードする遺伝子よりも短く、3’GCT
TAGTCGATACAGC5’、5’CGAAUCA
GCUAUGUCG3’及びこれらに相補的な核酸配列
から選択されるオリゴヌクレオチドプローブであること
を特徴とする方法。 (3) 前記原核生物がモリカテス綱の種(species of
the Class Mollicutes)であり、前記ヌクレオチド塩
基配列がモリカテス綱の種に由来する原核生物の核酸に
のみ存在する(2)に記載の方法である。 (4) 前記モリカテス綱の種がマイコプラズマ属の種
(species ofthe genusMycoplasma)であり、前記ヌク
レオチド塩基配列がマイコプラズマ属の種に由来する原
核生物の核酸にのみ存在する(3)に記載の方法であ
る。 (5) 前記マイコプラズマ属の種がマイコプラズマ
カプリコラン(Mycoplasma capricolun )であり、前記
ヌクレオチド塩基配列がマイコプラズマ カプリコラン
に由来する原核生物の核酸にのみ存在する(4)に記載
の方法である。 (6) 前記マイコプラズマ属の種がマイコプラズマ
スピーシーズ PG50(Mycoplasma species PG50 )
であり、前記ヌクレオチド塩基配列がマイコプラズマ
スピーシーズ PG50に由来する原核生物の核酸にの
み存在する(4)に記載の方法である。 (7) 前記マイコプラズマ属の種が肺炎マイコプラズ
マ(Mycoplasma pneumoniae )であり、前記ヌクレオ
チド塩基配列が肺炎マイコプラズマに由来する原核生物
の核酸にのみ存在する(4)に記載の方法である。 (8) 前記モリカテス綱の種がウレアプラズマの種で
あり、前記ヌクレオチド塩基配列がウレアプラズマの種
に由来する原核生物の核酸にのみ存在する(3)に記載
の方法である。 (9) 前記モリカテス綱の種がスピロプラズマの種で
あり、前記ヌクレオチド塩基配列がスピロプラズマの種
に由来する原核生物の核酸にのみ存在する(3)に記載
の方法である。 (10) 前記モリカテス綱の種がアコレプラズマの種
であり、前記ヌクレオチド塩基配列がアコレプラズマの
種に由来する原核生物の核酸にのみ存在する(3)に記
載の方法である。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明は、放射線同位元素標識、
ビオチン標識、PEI−ペルオキシダーゼ接合又は蛍光
抗体標識ELISA法等の多様な技術で標識された(la
beled or tagged)特異的なマイコプラズマのリボゾー
ムRNA遺伝子断片を、DNA又はRNAハイブリダイ
ゼーションにより臨床試料、細胞又は細胞培養中のマイ
コプラズマを特異的にかつ高感度に検出するために、使
用することにより行われる。 【0009】一つの観点では、本発明は、マイコプラズ
マの16S RNA遺伝子に相補的なヌクレオチド塩基
配列を提供するものであり、このヌクレオチド塩基配列
は、マイコプラズマのリボゾームRNA(rRNA)に
対するコードであって、AACACGTATC、CGA
ATCAGCTATGTCG、GAGGTT−AAC、
ATCCGGATTTATT、TCTCAGTTCGG
ATTGA、AGGTGGTGCATGGTTG、TC
CTGGCTCAGGAT、ATACATAGGT、A
ACTATGTGC、AATTTTTCACAATG及
びTCTCGGGTCTからなる一群から選択されたヌ
クレオチド塩基配列を含む。 【0010】なお、このヌクレオチド塩基配列では、T
がチミン、Gがグアニン、Aがアデニン、Cがシトシ
ン、−が大腸菌( E .coli ) 内の対照となるヌクレオチ
ド塩基配列に比較した場合のヌクレオチドの欠損を表
す。これらの断片は、大腸菌の16S RNA遺伝子と
有意で異なり、上記のものに対して相補的な標識したヌ
クレオチド塩基配列で構成されるマイコプラズマに特異
的なプローブの基本部分を構成する。 【0011】他の観点では、本発明は、原核生物のrR
NAに対するコードであって、ACGGGTGAGT、
TAATACCGCAT、TACGGGAGGCAGC
AGT、GTGGGGAGCAAA、AGGATTAG
ATACCCT、CCGTAAACGAT、GAATT
GACGGGG、CCCGCACAAG、GGTGGA
GCATGT、TGTTGGGTTAAGTCCCGC
AACGA、GGGATGACGT、ACGTGCTA
CAATG、CTAGTAATCG、TGTACACA
CCGCCCGTCA、AAGTCGTAACAAGG
TA及びTGGATCACCTCCTTからなる−群か
ら選ばれたヌクレオチド塩基配列を含む16S RNA
遺伝子の同定されたDNA塩素配列を提供する。 【0012】これらの断片は、大腸菌及び試験した全て
のマイコプラズマに対して共通の16S RNA遺伝子
中の領域を表わす。全ての原核生物に対して普遍的なプ
ローブは、これらの断片に対して相補的な標識したヌク
レオチド塩基配列で構成される。 【0013】一般に本発明は、原核生物由来の核酸に存
在し真核生物由来の核酸には存在しない特定のヌクレオ
チド塩基配列を含む核酸を含有する原核生物の存在を決
定するための方法であって、この方法が、この原核生物
由来でありこの特定のヌクレオチド塩基配列を含む核酸
又は核酸断片を含有するかもしれない媒質を、この特定
のヌクレオチド塩基配列に対して相補的なヌクレオチド
塩基配列を含むオリゴヌクレオチドと接触させ、それに
より、このオリゴヌクレオチドを、この媒質中に存在す
るかもしれないこの特定のヌクレオチド塩基配列を含む
この原核生物由来の核酸又は核酸断片とハイブリダイゼ
ーションさせ、このオリゴヌクレオチドとハイブリダイ
ゼーションした核酸又は核酸断片の存在を検出すること
で行われる方法を包含する。 【0014】他の観点では、本発明は、一般にマイコプ
ラズマ又は原核生物の検出に使用される特異的な生物学
的プローブに関与し、これは上記の方法及びそのような
プローブの同定と生産によっている。 【0015】 【実施例】先ず本発明の生物学的プローブの生産及び使
用を含む特定の工程を詳述し、それから本発明で有効な
特定のヌクレオチド塩基配列がどのようにして決定され
るかを記述することにより、本発明を説明する。 −デオキシオリゴヌクレオチドの合成− 上に掲げた16S マイコプラズマ RNA遺伝子塩基
配列の一つに対して相補的である16bpデオキシオリ
ゴヌクレオチド、3’GCTTAGTCGATACAG
C5’は、ここに参照として挿入する文献(M.H.Caruth
ers et al.,Gonetic Engineering,Vol.4,p.1-17,Plenum
Publishing Co.(1982) )に記述されたリン酸三エステ
ル固相法で合成された。これまでに記述した他のデオキ
シオリゴヌクレオチド又は他の望ましいオリゴヌクレオ
チドも同様に合成される。例えば、DNAプローブの代
わりに、5’CGAAUCAGCUAUGUCG3’の
塩基配列を含む組換体SP6ベクタ転写体等のRNAプ
ローブを合成することも望ましいだろう。 【0016】リボゾームRNA分子に対するDNA−R
NA又はRNA−RNAハイブリダイゼーションは、オ
リゴヌクレオチドプローブをゲノム(genome)のDNA
塩基配列に対して用いるDNA−DNA又はRNA−D
NAハイブリダイゼーションより、検出の感度を数百倍
高める。これは、そのようなオリゴヌクレオチドプロー
ブを使用すると、マイコプラズマ又はユーバクテリウム
の(eubacterial)細胞当たりのリボゾームRNAの多
数の複製が検出されるからである。 −デオキシオリゴヌクレオチドの試験− 上記のデオキシオリゴヌクレオチドは、ここに参照とし
て挿入される文献(C.C.Richardson,Procedure in Nucl
eic Acid Research (Cantoni,G.L.and Davies,D.R.,ed
s.),Vol.2,pp.815-828,Harper and Row,New York(197
1))の方法を用いて5’末端を3 2 P標識された。生成
の標識したデオキシオリゴヌクレオチドは、その後マイ
コプラズマに特異的なオリゴヌクレオチドプローブとし
て使用された。 【0017】マイコプラズマに対する特異性は、ここに
参照として挿入される文献(M.Cunningham,Anal.Bioche
m.128:415-421(1983) )に記述されるスロット・ブロッ
ト(slot blot)ハイブリダイゼーションによって証明
された。この目的のためにpUC8中にクローニングさ
れた肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae )の
1600bpDNA断片が使用された。1600bp断
面は、上記の16塩基のデオキシオリゴヌクレオチドを
含む。代表的な原核生物のユーバクテリウム(eubacter
ium )である大腸菌のゲノム消化物は、酵素Hind I
IIを用いる消化により生産された。消化された大腸菌D
NA及び1600bp肺炎マイコプラズマDNA断片
は、ここに参照として挿入される文献(J.J.Leary et a
l.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.80:4045-4049(1983))の
方法によりニトロセルロースフィルタ上に移された。D
NA断片を含有するニトロセルロースフィルタは、減圧
下80℃で2時間熱され、3 2 P標識したデオキシオリ
ゴヌクレオチドに対してハイブリダイゼーションされ
た。図面に示すように生成のスロット ブロットを展開
して、0.00034ng、0.0034ng、0.0
34ng、0.34ng、3.4ng(16bpに対し
て計算)の肺炎マイコプラズマDNA断片に対して高い
強度のブロットがあり、0.00015μg、0.00
15μg、0.015μg、0.15μg、1.5μg
の大腸菌DNA断片に対してはブロットがないことが明
らかになり、デオキシオリゴヌクレオチドプローブのマ
イコプラズマに対する特異性が示された。 【0018】3’GCTTAGTCGATACAGC
5’の塩基配列を有するデオキシオリゴヌクレオチド
は、このようにマイコプラズマのDNAとハイブリダイ
ゼーションし、他の原核生物のDNAとはハイブリダイ
ゼーションしないマイコプラズマに特異的なオリゴヌク
レオチドプローブとして有効である。 【0019】他方、例えば、原核生物のコードである遺
伝子塩基配列の一つに対して相補的であるTGCCCA
CTCAの塩基配列を有するデオキシオリゴヌクレオチ
ドは、原核生物とハイブリダイゼーションし真核生物と
はハイブリダイゼーションしない原核生物に特異的なオ
リゴヌクレオチドプローブとして有効である。 【0020】感染した細胞中のマイコプラズマの検出に
対しては、次の方法が有効であることが見出された。細
胞は1−2T75組織培養フラスコを使用し、トリプシ
ンEDTA(PBS中0.05%トリプシン、0.04
%EDTA)を用いて37℃で2分間トリプシン処理さ
れた。トリプシン処理した細胞は1−2mlの成長媒質中
に再懸濁され、ミニフォルド II (Minifold II)スロ
ットブロット ハイブリダイゼーション装置(Schleich
er and Schuell,inc.,Keene,N.H.)を使用して10×S
SCで(1×SSCは15mMクエン酸Na、150m
M NaCl、pH7.4)で湿らせたニトロセルロー
ス膜上に50−100μl(1×105−1×106
細胞)の量をスポットされた。スロット・ブロットに適
用されたDNA試料はアルカリ(0.5M NaOH、
1.5M NaCl)を用いて室温で5−10分間変成
され、0.5Mトリス、pH7.2及び3.0M Na
Clを用いて室温で5−10分間中和された。フィルタ
は、その後室温で2×SSCで5分間洗浄され、真空炉
(vacuum oven)中80℃で2時間熱された。フィルタ
は、0.5mM EDTA、5mMトリス、pH7.
5、5×デンハーズ(Denhardt)及び100μg/ml
の熱変成した疎精子DNAからなる前ハイブリダイゼー
ション緩衝液を使用して65℃で2時間、前ハイブリダ
イゼーションされた。10mMトリス、pH7.5、1
mM EDTA、0.75M NaCl、1×デンハー
ズ、0.5%SDS、10%硫酸デキストラン及び10
0μg/mlの熱変成した疎精子DNAからなるハイブ
リダイゼーション緩衝液中、3 2P標識したデオキシオ
リゴヌクレオチドの1〜2×106 cpm、比活性108 c
pm/μg以上、として測定される濃度の本発明の試験手
段を使用して、ハイブリダイゼーションが65℃で16
時間行われた。 【0021】ハイブリダイゼーションの後、フィルタ
は、2×SET、0.2%SDS(1×SETは30m
Mトリス、ph8.0、150mM NaCl)を用い
て65℃で2〜4時間、及び4mMトリス塩基を用いて
室温で1〜2時間洗浄された。フィルタはその後乾燥さ
れ、1個又は2個のデュポンクロネックス(Dupont Cro
nex)強化スクリーンを用いてX線膜上にさらされた。 −特定のヌクレオチド塩基配列の決定− 特定のヌクレオチド塩基配列がどのようにして製造さ
れ、かつ、使用されるかを前述したが、次に、本発明の
広い範囲を理解するため、マイコプラズマに特異的なオ
リゴヌクレオチドプローブ、一般の原核生物に特異的な
オリゴヌクレオチドプローブ、マイコプラズマ、ウレア
プラズマ(ureaplasma)アコレプラズマ(acholeplasm
a)及びスピロプラズマ(spiroplasma )の個々の種に
特異的なオリゴヌクレオチドプローブ、又は、ユーバク
テリウムの個々の種に特異的なプローブとして有効な、
特定のヌクレオチド塩基配列を決定するために使用され
る技術の試験について説明する。 【0022】そのような決定は、次の工程で行われる。 1. マイコプラズマの特定の種のリボゾームRNAの
完全なゲノムをバクテリオファージ又はプラスミドのベ
クタ中にクローニングする工程、 2. 生成のリボゾームRNA遺伝子断片を、マイコプ
ラズマでない原核生物のリボゾームRNAオペロンを用
いて試験する工程、 3. このマイコプラズマでない原核生物のリボゾーム
RNAオペロンとハイブリダイゼーションする断片を特
性づける工程、 4. ここに参照として挿入する文献(Gobel,U.and St
anbridge ,E.J.,Science,Vol.226,pp.1211-1213(1984)
)に記述される差をつけた(differential)ハイブリ
ダイゼーションによりマイコプラズマに特異的な断片を
同定する工程、 5. マイコプラズマに特異的な断片を、塩基配列しつ
つあるプラスミド中にサブクローニングする工程、 6. 生成のサブクローニングしたマイコプラズマに特
異的な断片を塩基配列させる工程、 7. マイコプラズマの他の種及びマイコプラズマでな
い原核生物に対して、1〜6の工程を繰り返す工程、並
びに、 8. 6及び7の工程で得た塩基配列を比較する工程。
これにより、マイコプラズマの全ての種に共通でありマ
イコプラズマでない原核生物の対応する塩基配列とは異
なる塩基配列は、マイコプラズマに特異的なオリゴヌク
レオチドプローブとして有効であり、マイコプラズマの
全ての種並びにマイコプラズマでない原核生物に共通で
ある塩基配列は、一般の原核生物に特異的なオリゴヌク
レオチドプローブとして有効であり、かつ、マイコプラ
ズマ、アコレプラズマ、ウレアプラズマ又はスピロプラ
ズマの特性の種のいずれかに特異的な塩基配列、及び任
意の与えられたユーバクテリウムの種に特異的な塩基配
列は、マイコプラズマ、アコレプラズマ、ウレアプラズ
マ又はスピロプラズマの個々の種に対してそれぞれ特異
的なオリゴヌクレオチドプローブとして有効である。 【0023】肺炎マイコプラズマのリボゾームRNAゲ
ノムのクローニングは、肺炎マイコプラズマの全DNA
Hind III消化、及び、このHind III断片の
ind IIIで消化したベクタpUC8へ連結により達成
された。生成のリボゾームRNAの遺伝子の断片は、こ
こに参照として挿入される文献(Gobel et al., Scienc
e,226:1211-1213(1984) )の方法により、pKK353
5プラスミド中の大腸菌のリボゾームRNAオペロンを
用いて試験され、リボゾーム塩基配列を含むクローニン
グした断片を同定された。 【0024】厳密なハイブリダイゼーション条件下でマ
イコプラズマの種に対してハイブリダイゼーションし、
大腸菌又は哺乳類のDNAに対してはハイブリダイゼー
ションしないことを基礎として、1600bp断片が選
ばれた。この1600bp断面はHind III消化によ
りpUC8ペクタから除かれ、ここに参照として挿入す
る文献(Sanger et al.,Proc. Natl. Acad. Sci.U.S.
A.,74:5463-5467(1977))に記述されるサンガージデオ
キシ法を用いて、塩基配列させるためにM13Mp8D
NA細菌ウィルスへ連結された。 【0025】肺炎マイコプラズマ、マイコプラズマ カ
プリコラン(M.capricolum)及びマイコプラズマ種PG
50(Mycoplasma species PG50)と大腸菌との塩
基配列を比較することにより、ある塩基配列がマイコプ
ラズマのこれらの総ての種に対して共通であって大腸菌
に対しては異なることが示された。これらの塩基配列は
合成され、標識されてマイコプラズマに対して特異的な
オリゴヌクレオチドプローブとして使用される。例え
ば、3’GCTTAGTCGATACAGC5’は、マ
イコプラズマに特異的なオリゴヌクレオチドプローブを
構成した。他の塩基配列は、マイコプラズマのこれらの
種並びに大腸菌に対して共通であった。これらの後者の
塩基配列は合成され、標識されて全ての原核生物に対し
て特異的なオリゴヌクレオチドプローブとして使用され
る。更に、他の塩基配列は一つのマイコプラズマ種に特
有であって、合成され、標識されてマイコプラズマの種
に対して特異的なオリゴヌクレオチドプローブとして使
用される。 【0026】本発明はこのように、汚染された細胞培養
又は他の生物学的環境中のマイコプラズマを検出する特
異的で高感度の迅速な方法を提供する。また、本発明
は、全ての原核生物に保持されている領域から誘導され
たリボゾームDNAプローブを提供することができる。
このようなプローブは、ヒト又は動物の菌血症又は敗血
症の迅速で高感度の診断において非常に有効であろう。 【0027】本発明は、マイコプラズマ、アコレプラズ
マ、ウレアプラズマ、スピロプラズマ及びユーバクテリ
ウムの個々の種に対してそれぞれに特異的なリボゾーム
DNAプローブを提供することもできる。これらのプロ
ーブは、遺伝子構成がほとんど又は全く知られていない
これらの生物に対して特に有効であろう。 【0028】ある特定のデオキシオリゴヌクレオチド及
びマイコプラズマの種を例として本発明を詳細に説明し
たが、多くの変形が可能であることは当業者には明らか
である。本発明の範囲はそのような変形を含み、また、
本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ制限され
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、スロット ブロット展開を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウルフ ゴベル ドイツ連邦共和国 デー−7800 フライ ベルクヘルマン ヘルダー シュトラー セ 11 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12Q 1/68 C12N 15/11 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ MEDLINE(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.マイコプラズマrRNAをコードする遺伝子よりも
    短く、3’GCTTAGTCGATACAGC5’、
    5’CGAAUCAGCUAUGUCG3’及びこれら
    に相補的な核酸配列から選択されるオリゴヌクレオチド
    プローブ。 2.原核生物には存在するが真核生物には存在しないヌ
    クレオチド塩基配列を含む原核生物の存在を決定するた
    めの方法であって、 試料を、前記ヌクレオチド塩基配列に特異的にハイブリ
    ダイゼーションし得るオリゴヌクレオチドプローブと接
    触させ、 前記オリゴヌクレオチドプローブを、前記試料中に存在
    する核酸とハイブリダイゼーションさせ、 前記オリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイゼーシ
    ョンした核酸により、前記ヌクレオチド塩基配列を含む
    原核生物の存在を検出することを含み、 前記オリゴヌクレオチドプローブが、マイコプラズマr
    RNAをコードする遺伝子よりも短く、3’GCTTA
    GTCGATACAGC5’、5’CGAAUCAGC
    UAUGUCG3’及びこれらに相補的な核酸配列から
    選択されるオリゴヌクレオチドプローブであることを特
    徴とする方法。 3.前記原核生物がモリカテス綱の種(species of the
    Class Mollicutes )であり、前記ヌクレオチド塩基配
    列がモリカテス綱の種に由来する原核生物の核酸にのみ
    存在する請求項2に記載の方法。 4.前記モリカテス綱の種がマイコプラズマ属の種(sp
    ecies ofthe genus Mycoplasma)であり、前記ヌクレオ
    チド塩基配列がマイコプラズマ属の種に由来する原核生
    物の核酸にのみ存在する請求項3に記載の方法。 5.前記マイコプラズマ属の種がマイコプラズマ カプ
    リコラン(Mycoplasma capricolun )であり、前記ヌク
    レオチド塩基配列がマイコプラズマ カプリコランに由
    来する原核生物の核酸にのみ存在する請求項4に記載の
    方法。 6.前記マイコプラズマ属の種がマイコプラズマ スピ
    ーシーズPG50(Mycoplasma species PG50 )であ
    り、前記ヌクレオチド塩基配列がマイコプラズマ スピ
    ーシーズ PG50に由来する原核生物の核酸にのみ存
    在する請求項4に記載の方法。 7.前記マイコプラズマ属の種が肺炎マイコプラズマ
    (Mycoplasma pneumoniae )であり、前記ヌクレオチ
    ド塩基配列が肺炎マイコプラズマに由来する原核生物の
    核酸にのみ存在する請求項4に記載の方法。 8.前記モリカテス綱の種がウレアプラズマの種であ
    り、前記ヌクレオチド塩基配列がウレアプラズマの種に
    由来する原核生物の核酸にのみ存在する請求項3に記載
    の方法。 9.前記モリカテス綱の種がスピロプラズマの種であ
    り、前記ヌクレオチド塩基配列がスピロプラズマの種に
    由来する原核生物の核酸にのみ存在する請求項3に記載
    の方法。 10.前記モリカテス綱の種がアコレプラズマの種であ
    り、前記ヌクレオチド塩基配列がアコレプラズマの種に
    由来する原核生物の核酸にのみ存在する請求項3に記載
    の方法。
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