JP2794621B2 - 生鮮きのこ類の鮮度保持方法 - Google Patents

生鮮きのこ類の鮮度保持方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、収穫直後のブナシメ
ジ等の生鮮きのこ類の鮮度を流通経路を介し店舗等で消
費者に販売されるまで確実に保持する技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、産業の発達は市民生活のレ
ベルを著しく向上させ、近時、当該市民生活はその量の
潤沢さから質の向上が望まれるようになり、生活態様も
疾病に対処することによる向上から健康保持を図る生活
態様にかかわりつつあり、その重要なポイントとなって
いる食生活にあっても、単に、カロリー重視の様式から
栄養素重視の態様へ、そして、健康食摂取態様へと移行
しつつある。
【0003】したがって、日常における食生活にあって
も、戦後の栄養摂取型のハイカロリー,高蛋白重視の態
様から保健重視型の和食等の自然食、乃至、健康食等の
菜食主義が見直されてくるようになっている。
【0004】そこで、所謂シーフード等と共に緑黄色野
菜等がビタミン,ミネラル,カロチン等の含有量が多い
ことから、海草等と共にクローズアップされるようにな
り、近時高齢化社会を向えて癌,高血圧,糖尿病等の成
人病予防や抑制のためにシイタケやエノキダケやシメジ
等のきのこ類が食卓に広く供されるようになり、近時は
自然栽培に加えて、人工栽培も量産ベースにのるほど盛
んに行われるようになってきている。
【0005】かかる各種の効能を有するきのこ類は一部
の乾燥シイタケ等を除いては生鮮きのこ類がその鮮度や
風味等の点から重用されているが、当然のことながら、
生産者から最終消費者までの複雑な流通工程があり、不
可避的な経時的プロセスを経るために、当該最終消費者
に店舗等で購入される時点で鮮度や風味が低下し、生鮮
きのこ類本来のメリットが活かされないというのが現状
である。
【0006】而して、該生鮮きのこ類の技術的環境にあ
っては生産者側については各種の量産技術の躍進やバイ
オテクノロジー等の生物学的研究の発達等により生産性
の向上や改良が進められるようになり、又、消費者側に
あっても各種の調理技術の向上や促進が侵透し、又、工
業技術の発達から冷凍冷蔵施設の拡充が図られて商品処
理レベルが著しく向上しているが、生産者側と消費者側
の間にある流通機構は長らく見るべき研究や改善向上が
図られておらず、単に荷さばき的な配送システムや箱詰
め処理技術や量目計量技術が流通システムそのものの能
率アップ等の観点から検討され、生鮮きのこ類本来の鮮
度や風味を損わないように保持することはそれ自体、或
いは、流通とのかね合いにおいてほとんど検討されて来
ずに取り扱われてきた。
【0007】かかる流通機構における折損や鮮度や風味
の低下の原因は種々の学問的検討や実験データ等から収
穫直後の栄養補給の遮断状態での生命活動が第一の原因
であり、第二の原因として健康状態が低下した時に生ず
る腐敗やカビの発生によるものであることが分ってき、
換言すれば、きのこ類の健康状態を可及的に良好に保持
し、しかも、生命活動については出来る限り抑制させる
ことにより鮮度や風味が維持されるということが分って
きたと言えるものである。
【0008】このことは、きのこ類に限らず、野菜や果
物等の青果物に全般共通したことであるが、きのこ類に
とってはその変化状態が極めて速く、且つ、激しいとい
うのが特徴的である。
【0009】したがって、このことが当該生鮮きのこ類
の流通過程におけるシステムや鮮度保持が必要と言われ
る由縁でもある。
【0010】これに対処するに、健康状態の良好な保持
を図るべく、収穫後可及的に速いタイミングで冷却(予
冷)を行い、消費者に販売されるまで可能な限り、当該
冷却状態を維持するようにし、又、生命活動に必要な、
即ち、呼吸に必要な酸素の供給を必要最小限に抑えるべ
くパッケージ等によって外気を遮断するようにし、又、
カビや病原菌等の付着を避けるために、梱包や輸送のプ
ロセスでの折損を避けるべく、全体的な包装を行うよう
にし、又、箱詰め等に際して吸湿剤等を用い環境周辺の
遊離水の発生を阻止するようにしている。
【0011】そして、実際上の取り扱いとしては流通過
程に於ける包装にあっては、取り扱いの作業性のメリッ
トの点から小分けするという一般的包装の目的の他に上
述対処機能を保持させるべく行われており、ブナシメジ
等の複雑形状や傘張りの大きい生鮮きのこ類に対しては
発泡スチロール製の容器等に収納して塩化ビニール製の
フィルムによるカバー掛け等を行う方式と、エノキダケ
やシメジ等に対しては真空包装(脱気)等を行う方式や
シイタケのようにネット製の袋に収納する方式等が採ら
れているが、かかる方式を厳密に検討すると、これらの
選択的な包装方式は鮮度と風味保持等の面から最適であ
るという理由で必ずしも行われているわけではなく、コ
ストや流通上の能率的な面に関する諸般の事情によって
慣習的に適宜に採用されているという面がある。
【0012】このうち、真空包装(脱気)方式は容器収
納方式に比し近時クローズアップされている公害問題や
環境調和問題の点から発泡スチロール製容器や塩化ビニ
ール製の容器を用いずに、しかも、包装資材の使用量が
極めて少く、単一材質の素材が用いられるメリットがあ
り、しかも、包装材、例えば、フィルムと生鮮きのこ類
の表面とが直接的に接していることから、冷却効率が良
いというメリットもあり、コンパクト包装が可能で、デ
ッドスペースが少く、そのため、内部での結露が生じ難
く、カビの発生等が抑制されるメリットがあり、しか
も、酸素や炭酸ガス等の補給にかかわるガス透過性機能
も具備しているものは鮮度や風味保持に効果的であるこ
とが実証されてはいる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た如く、傘張りの大きな、又、複雑な形状をなしたブナ
シメジ等のものでは脱気の際にきのこ本体に折損が生じ
たりすることから、品質保持上の制約があって適用可能
な生鮮きのこ類の種類には限度があるという難点があ
る。
【0014】又、包装コストが相当に高くつくというデ
メリットもあった。
【0015】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく生鮮きのこ類の流通過程における問題点を解決す
べき技術的課題とし、真空包装(脱気)の長所を生か
し、生鮮きのこ類本来の特徴をフルに発揮することが消
費者段階でも期待し得ることが出来るように鮮度と風味
を保持し、食生活にプラスするようにして流通産業にお
ける食品処理技術利用分野に益する優れた生鮮きのこ類
の鮮度保持方法を提供せんとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成
は、前述課題を解決するために、ブナシメジ等の傘張り
が大きく、又、複雑形状の生鮮きのこ類を収穫直後の鮮
度や風味を消費者が使用するまで保持することが出来る
ように密封状に包装するに、熱収縮性であってガス透過
性機能を有するポリエチレン,塩化ビニール,ポリプロ
ピレン製等のシュリンクフィルムを用いて所定部位に微
細小孔を穿設して素材とし、所定の生鮮きのこ類等のブ
ナシメジ等を直接密着状態に収納し、周囲を封止し、加
熱炉にて可及的に微少時間熱風等を付与してシュリンク
包装し、その直後に小孔をヒートシール、或いは、接着
テープ等の適当な手段により封止し、設計によっては当
該生鮮きのこ類をフィルムに直接的に収納するのではな
く、容器にセットして収納したり、更には結露防止,発
生防止等のためにシリカゲルやシート状の塩化カルシウ
ム等の吸湿剤を共に収納する等し、生鮮きのこ類の健康
状態を可能な限り保持しつつ、生命活動も出来るだけ抑
制させることにより消費者が購入するまでその鮮度と風
味を確実に保持することが出来る包装工程にあって、複
雑な脱気装置等を用いず、真空装置による空気の脱気に
代えてシュリンクプロセスでの空気排出機能を介し密封
包装が出来ることから、包装プロセスを簡潔にし、コス
トダウンも図れるようにした技術的手段を講じたもので
ある。
【0017】
【実施例】次に、この出願の発明の1実施例を図面に従
って説明すれば以下の通りである。
【0018】当該実施例は、例えば、きのこ園等のきの
こ生産地においてスーパーマーケット等の流通市場へ出
荷するプロセスで複雑形状の収穫直後のブナシメジ等の
生鮮きのこ類1を空気追い出し式にして密封する態様で
あり、図1に示す様に、フィルムロール2には延伸加工
されたポリエチレン,塩化ビニール,ポリプロピレン製
等の所謂シュリンクフィルム3が幅方向で2つ折りされ
たシート状態でボビン2' に所定長さ巻装されており、
該シート状のシュリンクフィルム3を所定に繰り出して
2つ折り部分を開きブナシメジ等の生鮮きのこ類1を挟
む状態にして直接的に収納する。
【0019】尚、シュリンクフィルムは厚みが0.01
〜0.2mmのシート状のものであって、ガス透過性機
能を有しており、通常の市販のものを用いることが出来
る。
【0020】その際、防曇製のものを用いることも採用
出来るものである。
【0021】このようにして、生鮮きのこ類1を挟み込
み式に収納する部分には、例えば、直径1mm等の小孔
4を一面側に予め穿設して排気兼生鮮きのこ類1の収納
位置決めマークとする。
【0022】そして、繰り出されたシュリンクフィルム
のシート3を長さ方向所定サイズに引き出して小孔4を
中心にして複雑形状のブナシメジ生鮮きのこ類1を挟み
込み式に収納し、そこで、図2に示す様に、適宜の熱シ
ール等のヒータ5によりシート3の周縁部分6,6,6
を加熱してヒートシールして生鮮きのこ類1を該フィル
ムシート3に直接接触させたピロータイプの袋状の容器
7を形成する。
【0023】そして、図3に示す様に、該容器7を適宜
のベルトコンベヤ8に移して所定に搬送に供する。
【0024】而して、該ベルトコンベヤ8は図3に示す
様に、その所定部位に熱風吹き出しノズル9,9…を内
向きに所定数装備するヒータ9' に挿通式に臨まされて
おり、したがって、該ベルトコンベヤ8に移されて搬送
される各容器7は該ヒータ9' を通過するプロセスにお
いて、極めて僅かな時間、例えば,4秒程度短く熱風吹
き出しノズル9,9…からの所定に加熱された熱風1
0,10…によって加熱され、加熱収縮によりシュリン
ク包装とされ、図4に示す様な内部にデッドスペースが
可及的に少くされたシュリンク包装の容器11が形成さ
れ、その間、当該熱風10によるフィルム3の熱収縮に
より容器7内に在った空気を小孔4を介して排気しブロ
ック状態に形成される。
【0025】そこで、図5に示す様に、当該小孔4の部
分に接着シール12,12…を接着し、封止状態を現出
して生鮮きのこ類1を密封した容器11' とする。
【0026】したがって、該容器11' の内部からは空
気が取り出されて一種の脱気状態とされているが、上述
の如くシュリンク包装によりその包装工程は極めてシン
プルである。
【0027】又、ヒータ9' を熱風吹き出し式とするこ
とによりその構造は簡単で設備的に採用がし易く、メン
テナンスもし易く、故障等も生じ難く、コスト的にも安
くつくものである。
【0028】そして、当該密封状態の容器11' に於て
は、フィルムシート3がガス透過性機能を有しているた
めに、密封された生鮮きのこ類1の呼吸は必要最小限に
行われ、その生命活動は密封以降において抑制状態で必
要最小限に行われ、健康状態は良好に保持され、又、小
孔4はシュリンクプロセスにおいて熱収縮と共に空気の
追い出し通路として機能し、又、接着シールによる封止
後は外気の侵入を阻止し、外部からの水分や細菌等の侵
入を阻止することが出来る。
【0029】そして、密封されている生鮮きのこ類1は
シュリンクプロセスでのフィルムの熱収縮を介し生鮮き
のこ類1の外側から内向きに熱収縮するために、柔軟な
包装を介し複雑形状のブナシメジ等の生鮮きのこ類1に
あっても本体が折損等せず、その形態は充分に保護さ
れ、商品価値の低下等は確実に阻止される。
【0030】又、用いるフィルムシートはガス透過性機
能を有する市販のシュリンクフィルムが用いられ、しか
も、シュリンク作用が行われる必要最小限のサイズのも
ので良いことから、資材的に容量が少く、コストダウン
にもつながり、又、1資材のみの使用であって選択する
資材組み合わせ等の自由度と何の関係もなく、そのう
え、消費者が廃棄するに、何ら公害問題や環境汚染問題
を生ずることがない。
【0031】そして、シュリンクプロセスにおけるフィ
ルムの熱収縮を行うヒータは熱風ヒータに代えて電気ヒ
ータ等効果的なシュリンク包装を行う手段はいずれも採
用可能である。
【0032】そして、フィルムに直接的に生鮮きのこ類
を包装するに、該生鮮きのこ類を容器に一旦収納して包
装を行うに、該容器にラミネート加工を施す等も可能で
あり該容器自体を吸湿剤製にすることも設計的に可能で
ある。
【0033】そして、箱詰め,梱包等の包装を介し店舗
に陳列されて消費者に購買される間の腐敗やカビ発生等
も生ぜず、衛生状態も全く問題なく、鮮度や風味は確実
に保持される。
【0034】尚、この出願の発明の実施態様は上述実施
例に限るものでないことは勿論であり、例えば、図6に
示す様に、包装に際し生鮮きのこ類1に併設してシリカ
ゲルやシート状の塩化カルシウム等の適宜の吸湿剤13
等を一体的に包装し、不測にして残存する空気や湿気等
の遊離水につながる水分の吸湿を図ったり、又、小孔4
に対しその、或いは、他の密着テープやフィルムシート
14等を添着して密着させたり、ヒートシールしたりし
てシュリンク直後の封止による密封を行ったりすること
が出来、又、生鮮きのこ類1をフィルムシート3に折り
込み式に収納するに際し、適宜の容器に仮収納して該容
器ごと包装する等種々の態様が採用可能である。
【0035】そして、上述実施例に則す実験データを示
すと、次の表1の通りである。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に近時健康食ブーム,グルメブーム等にあやかり、高級
レストランのみばかりでなく、ファーストフードは勿論
のこと、通常の家庭料理にあっても、又、缶詰食品等の
保存品にあっても、根強い人気のあるきのこ食品の原料
素材となるエノキダケやナメコを含めてブナシメジ等生
産地から収穫直後に流通過程を経て最終消費者に渡され
るスーパーマーケットや小売店等の店舗への流通過程に
於ける梱包,箱詰め,パック等の配送,倉庫ストック等
の所定の格納等を行う保持期間において、これまで経験
的にパッケージを介してのプラスチック製フィルムによ
り封止状態の包装に代えて、延伸加工したポリエチレ
ン,塩化ビニール,ポリプロピレン製等のガス透過性の
シュリンクフィルムの容器に排気用の小孔を穿設し、傘
張りが大きく、複雑形状のブナシメジ等の生鮮きのこ類
を直接的に、或いは、スチロール製容器や塩化ビニール
製の容器等に一旦収納し、或いは、シリカゲルやシート
状塩化カルシウム等の吸湿剤と共に該シュリンクフィル
ムを表面に接触させて包装させ、該シュリンクフィルム
の周囲をヒートシールし可及的に密封状態に包装し、次
いで、熱風ヒータ等を可及的単時間で通過させてシュリ
ンク包装を行い、そのプロセスでシュリンクフィルムが
熱収縮して包装内部の空気をシュリンクフィルムの小孔
から強制排気して密封包装を行うようにし、したがっ
て、実質的に脱気による真空包装と同様の包装が行わ
れ、シュリンクフィルムは弾力的に熱収縮することによ
りそのプロセスで複雑形状や傘張り状態のブナシメジ等
の生鮮きのこ類に折損等がなく、しかも、可及的にデッ
ドスペースのない状態での密封包装が行え、その直後に
小孔をヒートシールや接着シール等による封止を介し完
全密封状態にすることにより、ガス透過性のシュリンク
フィルムを介し当該生鮮きのこ類の密封包装状態が包装
プロセス以降は消費者に亘るまで確実に保持され、その
ため、密封状態のブナシメジの生鮮きのこ類等は機密状
態を保持され、健康状態が良好に保持され、水分や細菌
等の侵入がなく、塵埃が触れず、ガス透過性フィルムに
より生鮮きのこ類の生命活動は可及的に最小限の状態で
はあるが保持され、したがって、生鮮きのこ類の鮮度や
風味は当該消費者による購買される時点まで確実に維持
されるという優れた効果が奏される。
【0038】又、ガス透過性フィルムにより密封が保持
されていることから、内部空気や残存する湿気部分や遊
離水部分があるとしても、吸湿剤により除去され、カビ
発生等は充分に阻止される。
【0039】又、先述した如く、生鮮きのこ類は収穫後
可能な限り、間をおかずに冷却(予冷)処理された状態
が最終商品として購買に至るまで可及的に冷却状態を保
持することは好ましいが、生鮮きのこ類が直接的にガス
透過性のシュリンクフィルムに当接された状態で密封包
装されているために、倉庫の冷蔵庫や保冷車等によって
輸送されるプロセスで冷却状態が当該フィルムを介し伝
達されることから、良好な冷却状態が保持され、この点
からも鮮度や風味の保持が積極的に図られる。
【0040】そして、一旦シュリンクフィルムによる密
封を介し、又、小孔を介し封止されていることから、一
旦密封されると、当該フィルムが一種のプロテクタカバ
ーとされ、生鮮きのこ類の折損等を阻止し、該生鮮きの
こ類の鮮度の保存を司どり、良好な鮮度風味の保存状態
を維持することが出来るという優れた効果が奏される。
【0041】そして、上述内容は収穫直後から配送段階
での生鮮きのこ類の密封包装のメリットであるが、当該
密封包装に際し、ガス透過性のシュリンクフィルムを用
いることにより、従来の如く、大がかりな脱気装置等は
用いずに、シュリンク包装を行う簡単な熱風ヒータ等を
用いるために設備的にも作業的にも低コストが図れ、し
かも、極めて短時間のシュリンク包装を行うために、こ
の点からもランニングコストの低減化を図れるというメ
リットがある。
【0042】そして、従来フィルムを介しながら、生鮮
きのこ類に対する全面加熱工程を有することから実施態
様によっては鮮度,風味保持どころか、これらの低下を
助勢する虞が心配であるとしても、密封加熱等高温であ
りながら、数秒の短時間で熱収縮させることにより当該
加熱による鮮度,風味の低下を阻止することが可能であ
ることは上述表1のデータからも確認され得、在来の真
空包装(脱気)に比し、遜色のない効果があるものであ
る。
【0043】そして、包装プロセスにおいて、塩化ビニ
ールフィルムと発泡スチロール容器,ポリエチレンフィ
ルムと塩化ビニール容器という異種材料の複合包装が避
けられ、単一素材の塩化ビニールフィルムやポリプロピ
レンフィルム,ポリエチレンフィルム等で包装が行える
ということから、素材の消費量も種類と共に低減され、
流通過程、及び、最終消費者による廃棄処分を行う場合
にも、処理量の低減,排出量の減少,分別収集再生利用
の容易さ等の副次的利点効果もある。
【0044】そして、この点は当然のことながら、コス
トダウンにプラスするものである。
【0045】そして、かかる種々のメリットは消費者は
勿論のこと、生産者側にも充分にプラスしてフイードバ
ックされる利点がある。
【0046】又、省資源,省エネルギー,省ゴミという
点でも近時のエコロジーブーム等の社会的運動,国家利
益にもプラスする点が大いにもたらされるという効果も
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の1実施例の初期工程を示す概
略斜視図である。
【図2】直接的密着包装の模式斜視図である。
【図3】シュリンク包装の工程の模式斜視図である。
【図4】生鮮きのこ類のシュリンク包装がなされた直後
の模式斜視図である。
【図5】シュリンク包装直後の小孔封止の模式斜視図で
ある。
【図6】別の実施例のシュリンク包装直後の小孔封止の
模式斜視図である。
【符号の説明】
7 プラスチック製容器 1 生鮮きのこ類 4 小孔 3 素材 11 シュリンク包装容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 秀美 長野県駒ケ根市中沢1373番地 (72)発明者 北原 文一 長野県駒ケ根市下平2935番地301 (56)参考文献 特開 平7−125714(JP,A) 特開 平5−168400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23B 7/00 101 B65B 25/04 B65B 53/02 B65D 81/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック製容器に対し収穫された生鮮
    きのこ類を密封状に収納し鮮度保持状態にする方法にお
    いて、熱収縮性プラスチックフィルムの一部に小孔を穿
    設した素材により上記生鮮きのこ類を収納してシュリン
    ク包装した後該小孔を封止し密封状に包装して販売に至
    る経路に在らしめるようにすることを特徴とする生鮮き
    のこ類の鮮度保持方法。
  2. 【請求項2】上記熱収縮フィルムがガス透過性機能を具
    備するようにされていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の生鮮きのこ類の鮮度保持方法。
  3. 【請求項3】上記素材にて生鮮きのこ類の収納を行うに
    際し乾燥剤を共に収納するようにすることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の生鮮きのこ類の鮮度保持方
    法。
  4. 【請求項4】上記素材にて生鮮きのこ類の収縮を行うに
    際し所定の剛性を有する容器等を共に収納するようにす
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1,3項いずれか
    記載の生鮮きのこ類の鮮度保持方法。
  5. 【請求項5】上記小孔の封止をヒートシールかテープ接
    着により行うようにすることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の生鮮きのこ類の鮮度保持方法。
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