JP2794018B2 - 動作診断装置 - Google Patents

動作診断装置

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JP2794018B2
JP2794018B2 JP1161299A JP16129989A JP2794018B2 JP 2794018 B2 JP2794018 B2 JP 2794018B2 JP 1161299 A JP1161299 A JP 1161299A JP 16129989 A JP16129989 A JP 16129989A JP 2794018 B2 JP2794018 B2 JP 2794018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人の動作を解析して診断する装置に関す
る。特に動作解析を行って目標とする動作に対する評価
値を求めて診断結果を出力する装置に関する。本発明
は、ゴルフスウィングをリアルタイムで診断するゴルフ
スウィング診断装置に利用できる。
〔概要〕
本発明は、被診断者の動作を撮影してその動作を解析
する動作診断装置において、 撮影した被診断者の動作ポイントの移動から比較基準
との比較に必要な各種データを抽出して比較基準のデー
タと比較してその結果を直ちに出力することにより、 動作感覚の記憶のあるうちに定量的データに基づいた
評価診断を与えることができるようにするものである。
〔従来の技術〕
スポーツなどにおける動作の解析評価は従来指導者に
よって行われてきた。たとえばゴルフのスウィングの練
習を行う場合、そのスウィングを指導者が見て適切なア
ドバイスを与えることで行っていた。その場に指導者が
いない場合には、VTRやフィルムにスウィングを撮影し
ておき、これを再生して指導者がスウィングを見てアド
バイスを行うというやり方で行っていた。
あるいは、動作解析装置として、スウィングを撮影し
てこれに画像処理を行う装置もあることはあるが、撮影
したスウィングをリアルタイムに解析して何らかの評価
基準と比較し診断を行うものではなかった。
また、ゴルフのスウィングの評価装置として、ボール
の速さや方向あるいはインパクトの瞬間のクラブヘッド
のスピードを測定してその数字を表示する装置もあっ
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、一人で練習する場合に、指導者がいなけれ
ば、そのスウィングを診断して適当なアドバイスが与え
られないので、練習の効果が上がらない。また、その場
でスウィングの実感が残っているうちに何らかの診断が
下され、アドバイスが与えられないと、指導効果は上が
らないものであり、時間的に間隔を置いて指導されても
学習効果が上がらなかった。また、スウィングを画像処
理装置で解析しても、その診断が時間的に間隔をおいて
示されれば、そのスウィングを行ったときの感覚は失わ
れてしまっているので、指導効果は上がらない問題があ
った。
さらに、ボールの速さや方向あるいはインパクトの瞬
間のヘッドスピードを測定してその数値を表示しても、
全体としての動きを評価するものではないため、スウィ
ングの診断にはなっておらず、スウィング全体の診断装
置としては不十分であった。
本発明は、上述の従来技術の問題を解決するもので、
リアルタイムに動作を解析して、動作実感の残っている
うちに自動的に動作の診断評価を行うことができる動作
診断装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、被診断者の動作を撮影する撮影手段と、こ
の撮影手段で撮影された動作画像をサンプリングしてデ
ィジタル信号に変換するサンプリング手段と、このディ
ジタル信号に変換された画像データから、被診断者の動
作解析のために設定されている複数の動作ポイントにつ
いてそれぞれの座標を抽出する計測手段とを備えた動作
診断装置において、 上記計測手段で抽出した各動作ポイントの座標から動
作の特徴を表すデータを演算するデータ演算手段と、こ
のデータ演算手段で演算されたデータと、比較基準のデ
ータとを比較してその評価値を求める比較手段と、この
比較手段で得られた評価値にしたがってあらかじめ用意
されている診断結果を選択して出力する出力手段とを備
えたことを特徴とする。
この装置は、複数の比較基準を備え、この複数の比較
基準と被診断者のデータとを比較し、被診断者のデータ
がどの比較基準に近いものであるかを判断する手段を含
むことができ、また複数の比較基準を選択する手段を備
え、比較手段はこの選択手段で選択された比較基準のデ
ータと被診断者のデータとを比較することができる。
また、データ演算手段は、演算された二以上の時点の
データの値を用いてさらに比較基準のデータと同一の時
点のデータの値に演算する手段を含むことが好ましい。
また、計測手段は、設定された複数の動作ポイントの
それぞれの移動方向に移動し、その動作ポイントを含む
領域を指定してその動作ポイントの座標信号を出力させ
る追跡手段を含むことが好ましい。
なお、診断結果の出力は音声によって行われることが
好ましく、診断された動作はゴルフスウィングであるこ
とができる。
〔作用〕
撮影された被診断者の動作の画像は、ディジタル値信
号に変換されて比較基準との比較のためのデータが抽出
演算される。このデータの抽出は、まず、被診断者の動
作を評価するに必要な手首、肩、クラブヘッドなどに設
定された動作ポイントごとに座標を抽出する。次にこの
動作ポイントごとの座標から、動作の特徴を表している
速度、加速度、角速度、角加速度、あるいはピーク値な
ど比較基準のデータと比較できる種々のデータを演算す
る。そして、この演算で得られたデータと比較基準のデ
ータと比較して、比較基準のデータとの差により評価値
を求め、対応する診断を音声あるいは画像などにより被
診断者に対して出力する。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明実施例を説明する。
ここでの実施例の説明はゴルフスウィング診断の例で
説明する。
第1図は本発明一実施例のゴルフスウィング診断装置
のシステム構成を示すものである。第1図のゴルフスウ
ィング診断装置は、被診断者106のスウィングを撮影す
るTVカメラ100と、このTVカメラ100に附属するストロボ
101と、このTVカメラ100で撮影した画像が入力され、画
像処理、演算、比較等の情報処理を行う処理装置103
と、画像を表示するモニタ用のCRT102と、診断した結果
とそのアドバイスならびに操作手順を被診断者に音声に
よって与えるスピーカ104と、被診断者がどの比較基準
によって診断されたいかを選択しあるいは計測スタート
を指示するなどの動作を行うスイッチ105とを備えてい
る。また被診断者106がスウィングを行うときにその上
に乗るフォースプレート107を備え、その出力は処理装
置103に入力されている。また、被診断者の体およびゴ
ルフヘッドには反射テープが張られた動作ポイントP1
P2、P3、P4、P5、P6が設けられている。
なお、フォースプレート107は、体重の移動、体重の
両足への分布等を計測できる装置であり、その変化を計
測して動作解析の評価に補助的に使用すると本実施例の
効果をさらに挙げることができる。
次に第2図に本実施例装置がスウィング診断処理で行
う処理部の構成についてその概要を示す。すなわち、こ
の処理部は、TVカメラ100で撮影したスウィングのデー
タが入力される入力手段21と、このデータから画像処理
技術を用いてスウィング解析の基礎となる動作ポイント
の座標のデータを抽出するスウィング計測手段22と、こ
のスウィング計測手段22で得られた座標データから各動
作ポイントごとの速度、加速度、角速度、角加速度など
のデータを抽出演算して比較対象となる比較基準に合わ
せたデータ群を演算するデータ演算手段23と、複数の比
較基準のデータを保持する比較基準保持手段24と、抽出
演算したデータと比較基準のデータとを比較する比較判
定手段25と、比較結果により比較基準保持手段24に保持
されている選択された比較基準ごとの診断結果を選択し
て音声出力や画像表示出力できるように処理を行う後処
理手段26と、この結果を音声や画像表示などで出力する
出力手段27により構成されている。
第3図はこの処理装置103のスウィング計測手段22の
構成を示すものである。このスウィング計測手段22は、
TVカメラ100の出力画像をタイミング信号発生回路203か
ら供給されるクロック信号によってサンプリングして二
値信号に変換するサンプリング回路201と、このサンプ
リング回路201から出力される二値信号から動作ポイン
トごとにその座標値を演算してCPU205に出力する座標演
算回路202と、CPU205から与えられる動作ポイントの位
置信号により、動作ポイントを追跡しその検出出力を通
過させる窓領域を形成するための窓信号を出力する窓信
号発生回路204と、TVカメラ100およびサンプリング回路
201、座標演算回路202、窓信号発生回路204に必要なク
ロック信号(CLK)、X、Y座標信号、垂直同期信号(V
D)および水平同期信号(HD)を供給するタイミング信
号発生回路203を備えている。
次に第4図にタイミング信号発生回路203の構成を示
す。このタイミング信号発生回路203は、サンプリング
および画像処理のためのクロック信号(CLK)、ラスタ
スキャン用の水平同期信号(VD)および垂直同期信号
(HD)、およびX、Y座標信号を発生して出力するため
のものである。発振器301から出力されるクロック信号
はそのままサンプリング回路201、あるいは座標演算回
路202および窓信号発生回路204に出力される。またクロ
ック信号は、水平方向のX座標信号をそれぞれ発生する
座標信号発生回路302に導かれている。そしてこの座標
信号発生回路302の先端の出力は水平同期信号HDとして
出力される。また、水平同期信号HDはY座標信号をそれ
ぞれ発生する座標信号発生回路303に導かれている。こ
の座標信号発生回路303の先端の出力は垂直同期信号VD
として出力される。この座標信号発生回路302、303はシ
フトレジスタによって構成できる。水平同期信号HDおよ
び垂直同期信号VDはTVカメラ100にも導かれる。
第5図は窓信号発生回路204の構成を示すものであ
る。この窓信号発生回路204は複数の動作ポイントを追
跡して座標位置を検出していくときに、複数の動作ポイ
ントが動き回るので、それぞれの動作ポイントの移動を
間違いなく追跡して座標位置を検出するためのものであ
る。また、診断解析に使用しない動作ポイント以外の座
標の演算処理を削減して、座標演算回路202の演算処理
量およびCPU205の演算処理量を減らすことができる。
この窓信号発生回路204はX方向の信号とY方向の信
号との論理積によって窓信号WSを出力する構成である。
X方向信号は、水平同期信号HDとクロック信号とが入力
されるカウンタ141と、このカウンタ141の出力するX信
号の出力をCPU205から与えられる窓信号用のX方向の枠
座標を設定するX1、X2信号とを比較するコンパレータ
(COMP)142、143と、このコンパレータ142、143との出
力の論理積によりカウンタ141の出力するX方向信号がX
1≦X≦X2のときにX方向での窓信号を出力するアンド
回路144を備えている。またY方向信号も同様であり、
垂直同期信号VDと、クロック信号CLKが入力されるカウ
ンタ145とCPU205から与えられるY1、Y2信号とY方向信
号とを比較するコンパレータ146、147と、コンパレータ
146と147との出力の論理積をとるアンド回路148とを備
えている。そして、アンド回路144、148の出力の論理積
をアンド回路149でとって窓信号WSを座標演算回路202に
出力する構成となっている。
この窓信号による作成される窓例を第6図に挙げる。
動作ポイントPの近傍のX1≦X≦X2、Y1≦Y≦Y2の枠内
の斜線の部分が窓となり、この中に入っている動作ポイ
ントPの座標値が座標演算回路202から出力される。こ
の窓信号の領域は、動作ポイントPの移動にしたがっ
て、移動方向に移動する。この移動は、CPU205で求めた
動作ポイントPの移動方向により順次窓領域を移動して
いく。
なお、この第6図に示した例は窓を一つ作る構成であ
り、実際には複数の動作ポイントP1〜P6について座標を
求めるので、それぞれの動作ポイントごとに窓信号を出
力するために、第5図の構成の窓信号発生回路204は設
定された動作ポイント数分だけ用意されている。
第7図はCPU205の周辺の構成を示すものである。CPU2
05は、スイッチ105が接続されるインタフェース回路40
1、処理プログラムを記憶しているプログラムメモリ40
2、メモリ403、スピーカ104が接続されている音声合成
回路404、数字を表示できる表示器405、CRT102が接続さ
れるCRTインタフェース406にそれぞれバスによって接続
されている。また、座標演算回路202および窓信号発生
回路204にもバスによって接続されている。
次に本実施例装置の動作をフローチャートを参照しな
がら説明する。
第8図は本実施例装置におけるゴルフスウィング診断
動作のフローチャートを示すものである。
まずスウィング診断に先立ち、どの比較基準により診
断するかを被診断者が選択する。この選択はスイッチ10
5を操作することにより行う。また、別の比較基準の選
択方法として、比較基準のデータが記憶されたICカード
などのメモリカードを処理装置103の外部記憶入出力装
置に被診断者の選択に従って挿入することによって選択
することもできる。比較基準としては、複数のタイプの
違うゴルフプレーヤのスウィングのデータが準備されて
いる。例えば、ゴルフプレーヤとして著名な「中島常
幸」、「尾崎将司」、「青木功」などのスウィングの動
作を解析したデータ群からなる動作のパターンが用意さ
れている。
全体の診断動作を説明すると、まず、計測をスタート
して、TVカメラ100により被診断者のスウィングを撮影
してこの撮影したスウィングの計測とその計測したデー
タの記憶を行う(ステップS32)。ステップS32で計測し
たデータからスウィングの特徴データを演算する(ステ
ップS33)。演算された特徴データを選択された比較基
準のデータと比較する(ステップS35−1〜S35−n)。
そして、比較基準のデータとの差を求めて、それぞれの
比較基準に合わせたアドバイスをメモリからロードし
(ステップS36−1〜S36−n)、音声信号に変換して出
力する(ステップS37)。さらに診断を行う場合は再度
診断動作処理を行う。なおステップS31は計測が開始さ
れたか否かの判断を行うステップであり、ステップS38
は終了か否かの判断を行うステップである。
次にそれぞれの診断処理の過程の動作を説明する。
TVカメラ100は被診断者のスウィングを撮影する。こ
の際に被診断者の動作を解析するに必要な部位に反射テ
ープを付けて動作ポイントP1〜P6とする。このように反
射テープを付けることにより動作ポイントP1〜P6の輝度
を高めて画像上から抽出し易くする。また、動作ポイン
トPの抽出は、色によっても行うことができ、その場合
はTVカメラ100は、カラーTVカメラを使用する。さらに
その出力カラー画像より最大動作ポイント数の色抽出回
路を必要とする。
TVカメラ100は撮影する被診断者の動作が高速で動作
するので、その動作を捉えるためにストロボ101を用い
て映像信号に同期して短く点灯させて撮影するとよい。
また、TVカメラ100にはシャッタカメラも利用できる。
この場合は、ストロボ101に換えて常時点灯する照明ラ
イトとしてもよい。
TVカメラ100で撮影した画像はそのサンプリング回路2
01に送られ、サンプリング回路201でタイミング信号発
生回路203からのクロック信号によってサンプリングさ
れて二値信号に変換され、その二値信号は座標演算回路
202に送出される。
座標演算回路202はサンプリング回路201から入力され
る動作画動データをタイミング信号発生回路203から入
力されるクロック信号、XおよびY信号によりX、Y座
標信号に変換する。この際に窓信号発生回路204から供
給される窓信号に基づいて画像中に生ずる窓領域内のみ
の座標演算結果がCPU205に入力される。これにより、ス
ウィングの解析に必要な動作ポイントP1〜P6に係わる座
標信号がCPU205に取り込まれる。
次にCPU205での処理について説明する。
このCPU205では、ステップS32〜S36が行う、スウィン
グの計測および記憶、データの演算および比較の各処理
を行う。
まず、スウィングの計測およびその記憶処理について
説明する。
第9図は、ステップS32の処理をさらに説明するフロ
ーチャートである。
スウィングの計測は、上述の座標演算回路202から入
力される動作ポイントの座標信号から各動作ポイント位
置についての位置座標を演算する。すなわち、各動作ポ
イントP1〜P6の重心位置を計算する。この動作ポイント
の重心位置の計算は各動作ポイントごとに座標演算回路
202から入力されるX座標値およびY座標値を加算す
る。また、各動作ポイントについての動作ポイントの座
標として入力された信号の数Nを計測する。そして、動
作ポイントごとの座標値の平均値 X=ΣX/N、Y=ΣY/N を計算し、その座標値を動作ポイントの座標値とし、こ
の各動作ポイントごとの座標値をメモリ403に記憶す
る。
また、計測した座標値を取り入れるための窓領域を各
動作ポイントごとに前の画像での動作ポイントの位置に
くるように、その動作ポイントの位置座標および動作ポ
イントを中心として窓領域を設定した範囲の位置座標を
窓信号発生回路204に対して出力する。このとき、前の
動作ポイントの位置と現在の動作ポイントの位置とを比
較することにより次の動作ポイントの座標位置を予測し
て窓領域用の位置座標を窓信号発生回路204に出力して
もよい。
以上の計測を計測開始ポイントから計測終了ポイント
までの各画像について行ってそれぞれ抽出した各動作ポ
イントの動作を示す座標値をメモリ403に記憶する。
なお、ここで、計測トリガポイントから、必要なデー
タの計測を開始する。この計測トリガポイントとして
は、クラブヘッドの最高点やクラブ角度が鉛直方向に対
して60゜の位置に来たとき、あるいはクラブが頭上を右
から左に通過したときなどをトリガポイントに設定でき
る。また、スタートボタンを押してから1秒後にトリガ
させるなど時間的なタイミングをトリガポイントにする
ことができる。
さらに計測終了ポイントは、スウィング解析に必要な
データが終了した点であり、計測終了ポイントとして
は、スウィングのインパクト以降のフォロースルーのい
ずれかの地点が選ばれる。なお、この計測終了ポイント
は設定されなくてもよく、計測トリガポイントから一定
時間経過によって終了させてもよい。
次に被診断者のスウィングの特徴を抽出するためにデ
ータの演算を行う。
このデータは、各動作ポイントP1〜P6についての、ク
ラブヘッドの速度VP1、クラブの角度θ、腕の角度θ
、クラブ角速度、腕の角速度、角速度比1/
、クラブの角加速度、腕角加速度などであ
り、これらのデータを動作ポイントP1〜P6の座標値から
演算によって求め、求めた動作データを、サンプリング
した画像の時系列にそって第1表に示す形式のようなテ
ーブル形式にする。なお、このテーブルには、クラブヘ
ッド座標P1、手首座標P2、肩座標P3のみのデータについ
て示している。
この場合の動作ポイントと動作データとの関係を第10
図に示す。
このデータを求める計算は、動作ポイントの位置座標
から、次のような計算式によって求めることができる。
T1n=tan-1〔(x2n−x1n)/(y2n−y1n)〕 T2n=tan-1〔(x3n−x2n)/(y3n−y2n)〕 DT1n=T1n−T1n-1 DT2n=T2n−T2n-1 PDTn=DT1n/DT2n DDT1n=DT1n−DT1n-1 DDT2n=DT2n−DT2n-1 なお、ここで、 VP:ヘッドスピード、 T1:クラブ角度、T2:腕角度、 DT1:クラブ角速度、DT2:腕角速度、 PDT:角速度比、 DDT1:クラブ角加速度、 DDT2:腕角加速度 である。
次に上述のテーブルに得られたデータから、ピーク時
あるいはインパクト時および比較基準として保持されて
いるデータとその計測時点が同一のデータを演算によっ
て求める。
被診断者の動作の撮影した画像データの取込みは、計
測のトリガポイントから開始されるが、被診断者がボー
ルをインパクトする時点や、加速度がピークとなる点が
サンプリングされて出力されるわけではないので、比較
基準のデータとの比較のため、このピーク時点のデータ
を演算により得る必要がある。また、比較基準のデータ
はこのボールのインパクト時点から所定の時間間隔にあ
るデータあるいは所定の角度間隔のデータおよび各デー
タのピーク値として与えるのがよいので、この比較基準
のデータの時点に合致したデータとする必要がある。
また、ヘッドスピードのピーク値の時間的または座標
的位置のポイントとインパクト時点と比較することによ
りスウィングのタイミングの良否を判定でき、また、腕
の角加速度のピークとクラブの角加速度のピークの時点
を比べることにより、スウィングの回転中心から遠いほ
うにピークが移動していくかを判断することが可能であ
るので、ピーク値およびその時間的位置を求めることに
よりスウィングの評価を行うことが可能となる。
このピーク時および比較のための時点のデータを得る
には、上述のデータのうちの3点からデータを内挿する
ことによって得ることができる。
例えば角速度のピーク時刻は次の演算式によって求め
ることができる。
クラフ角速度DT1nが最大値であったとすると で内挿される。同様に、腕角速度DT2n、クラブ角加速度
DDT1n、腕角加速度DDT2nのピーク時刻を求めることがで
きる。そしてこのピーク時刻の時点のピーク値をその時
刻の前後のデータを内挿することにより得ることが可能
である。このデータの内挿は、放物線近似で上述の3点
のデータを挿入することによって行うことができ、また
円弧の近似や線形演算でも行うことができる。
また、インパクト時の値は、計測開始前にアドレスを
行ったヘッドの座標位置(X0,Y0)をインパクト時の座
標として、その時点X0に近い座標の3点を選び出してそ
の3点の各データを放物線近似で求めることができる。
また、アドレス位置ではなく、上述のピーク値の内挿に
よって、ヘッドスピードのピーク値をとる座標位置を求
めてその時点をインパクト時点として同様に求めること
ができる。
この内挿を放物線により行う例について説明する。
第11図に示すように、放物線を y=ax2+bx+c ……(1) とし、3点のデータdn-1、dn、dn+1は、 とするとき、 上記のxn-1<x0<xn+1であるx0点のデータd0について
は、(2)〜(4)式の連立方程式からa、b、cを求
めてd0を求めることができる。
また、比較基準のデータと同一時点のデータの演算も
同様にして内挿、あるいは線形近似等の演算によって求
める。
次に選択した比較基準のデータと比較を行う。
比較基準のデータとしては、練習模範とするプロゴル
ファーのスウィングの特徴動作のデータが上述の表に対
応するデータの形として与えられている。
上述の被診断者のデータが抽出演算されたところで、
選択された比較基準のデータを読み出し、被診断者のデ
ータとの距離を判定する。
この距離は、比較基準のそれぞれの時点でのヘッドス
ピード、腕角速度、加速度、角速度比などとの値につい
て差を求め、その各データの差を自乗和として計算する
ことによって求める。これにより被診断者のスウィング
のデータが比較基準のデータとどれだけ差があるかを求
めることができる。
このデータの距離については、比較基準としてどのプ
ロゴルファーを選択するかによって、どの点を重点とし
て診断をしたいかが異なるので、各データについて重み
付けを行う。例えば「尾崎将司」を目標とすると飛距離
を重点として診断したいためであるので、ボールの飛距
離に影響するデータについては重み付けを大きくする。
また、「青木功」を目標とするときは飛距離ではなく、
手首の使い方に重点をおいた診断となるため、手首の動
きに重点をおいた重み付けを行う。
この比較基準とのデータの比較における重み付けで
は、特定のプロゴルファー例えば「青木功」の多数回に
わたって収集したデータ群または多数のプロゴルファー
のスウィングから収集したデータ群より、各種の統計的
手法、例えば多変量解析の手法により重み付けの変数を
決定することができる。
この比較によって、得られた動作データと比較基準の
データとの距離すなわち評価値が与えられると、その評
価値に応じて、アドバイスを出力する。このアドバイス
は、比較基準ごとに用意されており、目標とする比較基
準ごとに与えられるアドバイスは異なる。これは目標と
するプロゴルファーによって、診断されたいスウィング
のチェック項目が異なるためである。例えば、比較基準
が「尾崎将司」であれば、ボールの飛距離をのばすため
の腕の振りや体のひねりをチェックすることになるの
で、その点に重点をおいたアドバイスが出力されるのが
好ましいからである。
次に比較基準と比較によって得られた評価値に対応し
て出力されるアドバイス例について説明する。
ここでは、説明を簡単にするために、上述の内挿を用
いる演算により得られたインパクト時の角速度PDTとイ
ンパクト時のヘッドスピードVP1との2つのデータによ
りアドバイスを出力する例で説明する。
被診断者のスウィングを解析したそのデータが PDT=0.6 VP1=45〔m/s〕 とする。
このとき比較基準として、「青木功」、「尾崎将司」
についての角速度比m1、インパクト時のヘッドスピード
m2が以下の第2表に示すように与えられ、またその重み
付けの重みωが第3表のように与えられていたとする。
ここで、被診断者のデータを比較基準のデータと比較
してその総合評価点Aを次式で求める。
ここで、目標となる比較基準として、「青木功」を選
択したとき、総合評価点81点となり、「尾崎将司」を選
択したとき、総合評価点は61点となる。
そして、アドバイスとしては、「青木功」の場合、
『総合評価点は81点です。ほぼ目標のスウィングです。
もう少し手首の返しを早くして下さい。飛距離は十分で
す。』が出力され、「尾崎将司」の場合、『総合評価点
は65点です。目標のスウィングへはまだまだです。もう
すこし腰の回転を早くして下さい。もう少し思い切って
振ってください。』が出力される。
このアドバイス出力の最初の文の点数に続く文は総合
評価点に対応する評価の文章である。この文は、総合評
価点にしたがって次の第4表の形で与えられている。
また、アドバイス出力の次の文は比較基準のタイプご
とにインパクト時のヘッドスピードの比較値にしたがっ
て次の第5表のように与えられており、比較基準のデー
タとの差により出力される。
また、アドバイス例の最後の文は、手首、腰の使い方
に対するアドバイスであり、インパクト時の角加速度と
の比較値によって次の第6表のように与えられている。
このように、被診断者のデータが同一でも、目標とな
るタイプに応じる評価、アドバイスの出力が行われる。
そして、比較基準との比較によって得られたアドバイ
スは、音声合成回路404によって音声信号に変換された
後、スピーカ104から被診断者に出力される。また、表
示器405あるいはCRT102から文字あるいは画像として表
示することができる。
次に別の実施例について説明する。
上述の実施例では目標とする比較基準の一つを選択
し、その比較基準のデータとの差によって評価値を求
め、その評価値に従ってアドバイスを与えるものとした
のに対して、この別の実施例では種々のスウィングのパ
ターンである複数の比較基準のデータを記憶しておき、
その複数の比較基準のデータと被診断者のスウィングの
データとを比較することにより被診断者のスウィングが
どの比較基準のパターンに近いかを判断する。
このどの比較基準のパターンであるかの判断は、全て
のデータとの比較ではなく、データの内のピーク値、ピ
ーク値の時間的相互関係など、スウィングがどのパター
ンに属するかを判断するに適するデータの組を抽出し、
そのデータの組がどの比較基準のデータの組に近いかを
判断することによって行うことができる。そして、その
もっとも近いとされた比較基準と比較基準のデータとの
差である評価値を得て、最も近い比較基準に対応するア
ドバイスを与える。
この実施例では、複数の比較基準として目標となる比
較基準ではなく、悪い動作の例となる比較基準も用意し
ておき、被診断者のスウィングがどのパターンのもので
あるかを最初に判断して、その診断者のスウィングがど
のようなタイプのスウィングであるかを出力し、そのタ
イプに対応するアドバイスを出力することもできる。
なお、上述の実施例では、比較基準とのデータの比較
は、動作解析の結果得られたヘッドスピード、クラブ角
度、腕角度、クラブ角速度、角速度比等を比較基準との
データと比較する構成としたが、この他のデータと比較
を行うことができる。例えばヘッドスピードのピーク値
に対してインパクト時のヘッドスピードの比であると
か、あるいは最大クラブ角速度に対するインパクト時の
クラブ角速度の比で評価を行うことができる。また、ク
ラブヘッド、手首、腕の速度のピーク値がインパクト時
に対して如何なる時間関係のときに現れるかの時間比な
どを評価の対象とすることができる。これはスウィング
の評価は、スウィングにおけるバランスやスウィングフ
ォームにおける無駄の無い動きを評価することであるた
め、単なる速度や加速度のデータのみの評価ではなく、
スウィングフォームを評価できるものであれば、どのよ
うなデータによって行ってもよいためである。
なお、上述の実施例では、その診断時点のスウィング
のみについて比較基準との比較によりアドバイスを与え
るものとしたが、処理装置に外部記憶装置との入出力部
を設け、外部記憶装置のICメモリカードやフロッピィデ
ィスクなどにデータおよび診断結果を記憶させておき、
診断の都度に前回のデータおよび評価と比較して、その
比較結果を、「前回より腕のふりの点が良くなっていま
す。」、「手首の返りが良くなっています。」などの前
のスウィングと比較した診断結果を出力することもでき
る。
なお、上述の実施例はゴルフスウィングの診断装置の
例を示したが、本発明の動作診断装置はスウィング診断
だけでなく種々の動作解析診断に用いることができる。
例えばフォームの解析やリハビリテーション医学での動
作解析に使用できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、動作の解析を
行って直ちにその診断結果を音声あるいは画像によって
表示することができる。
このため、まだ動作の感覚が残っているうちに診断結
果を与えることができるので、被診断者に対する指導効
果を向上させた診断装置を提供できる。また、複数の比
較基準によってそれぞれ与えられる診断を異なるものと
することができるので、目標とするモデルごとに最適な
アドバイスを与えることができる効果がある。
また、被診断者の動作タイプがどのパターンに属する
かを判断してそのパターンに対応したアドバイスを与え
ることができるため、被診断者の動作タイプに応じた指
導ができる効果がある。
さらに、スウィングなどの動作の評価が体の大きさに
係わらず客観的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例装置の構成図。 第2図は実施例装置処理部の構成図。 第3図は実施例スウィング計測手段の構成図。 第4図は実施例タイミング信号発生回路の構成図。 第5図は実施例窓信号発生回路の構成図。 第6図は窓例。 第7図はCPU周辺構成図。 第8図は実施例動作フローチャート。 第9図は実施例動作フローチャート。 第10図は動作ポイントと動作データとの関係を説明する
図。 第11図は内挿を説明する図。 100……TVカメラ、101……ストロボ、102……CRT、103
……処理装置、104……スピーカ、105……スイッチ、10
6……被診断者、201……サンプリング回路、202……座
標演算回路、203……タイミング信号発生回路、204……
窓信号発生回路、205……CPU、301……発振器、302、30
3……座標信号発生回路、401……インタフェース回路、
402……プログラムメモリ、403……メモリ、404……音
声合成回路、405……表示器、406……CRTインタフェー
ス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 尊人 東京都大田区北千束3丁目22番3号 株 式会社応用計測研究所内 (72)発明者 三宅 一司 東京都大田区北千束3丁目22番3号 株 式会社応用計測研究所内 (72)発明者 芝田 勉 東京都大田区北千束3丁目22番3号 株 式会社応用計測研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−38478(JP,A) 特開 平2−249566(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 69/36 541

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被診断者の動作を撮影する撮影手段と、 この撮影手段で撮影された動作画像をサンプリングして
    ディジタル信号に変換するサンプリング手段と、 このディジタル信号に変換された画像データから、被診
    断者の動作解析のために設定されている複数の動作ポイ
    ントについてそれぞれの座標を抽出する計測手段と を備えた動作診断装置において、 上記計測手段で抽出した各動作ポイントの座標から各動
    作ポイントごとに動作の特徴を表す数値データを演算す
    るデータ演算手段と、 このデータ演算手段で演算された数値データと、比較基
    準の数値データとを比較して両者の距離を演算しその評
    価値を求める比較手段と、 この比較手段で得られた評価値にしたがって対応する診
    断結果を選択して出力する出力手段と を備えた動作診断装置。
  2. 【請求項2】複数の比較基準を備え、この複数の比較基
    準と被診断者の数値データとを比較し、被診断者の数値
    データがどの比較基準に近いものであるかを判断する手
    段を含む請求項1に記載の動作診断装置。
  3. 【請求項3】複数の比較基準を選択する手段を備え、比
    較手段はこの選択手段で選択された比較基準の数値デー
    タと被診断者の数値データとを比較する請求項1に記載
    の動作診断装置。
  4. 【請求項4】データ演算手段は、演算された二以上の時
    点の数値データの値を用いてさらに比較基準のデータと
    同一の時点の数値データの値に演算する手段を含む請求
    項1ないし3のいずれかに記載の動作診断装置。
  5. 【請求項5】計測手段は、設定された複数の動作ポイン
    トのそれぞれの移動方向に移動し、その動作ポイントを
    含む領域を指定してその動作ポイントの座標信号を出力
    させる追跡手段を含む請求項1ないし4のいずれかに記
    載の動作診断装置。
  6. 【請求項6】診断結果の出力は音声によって行われる請
    求項1ないし5のいずれかに記載の動作診断装置。
  7. 【請求項7】診断される動作はゴルフスウィングである
    請求項1ないし6のいずれかに記載の動作診断装置。
  8. 【請求項8】数値データは、速度、加速度、角速度を含
    む数値データである請求項1ないし5のいずれかに記載
    の動作診断装置。
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