JP2793046B2 - 第三級カルボン酸の製造方法 - Google Patents

第三級カルボン酸の製造方法

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JP2793046B2 JP3004479A JP447991A JP2793046B2 JP 2793046 B2 JP2793046 B2 JP 2793046B2 JP 3004479 A JP3004479 A JP 3004479A JP 447991 A JP447991 A JP 447991A JP 2793046 B2 JP2793046 B2 JP 2793046B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一酸化炭素、相当する
オレフィンおよび水から酸性触媒を用いて第三級カルボ
ン酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】第三級カルボン酸は、いわゆる「コッホ
合成」により、相当するオレフィン、一酸化炭素及び水
より製造できる。すなわち、例えばイソブテンから2,
2−ジメチルプロパン酸が得られる:
【0003】
【化1】
【0004】触媒としては、主として強いプロトン酸、
例えば硫酸、リン酸及びフッ化水素酸、またはルイス
酸、例えば三フッ化ホウ素、塩化アルミニウムおよび塩
化アンチモン(V)が使用される[“Methoden
der organischen Chemie(H
ouben−Weyl)”第4版、第E5巻、1985
年、315頁参照]。
【0005】「コッホ合成」の際に沈澱する副生成物を
分離するためには、反応混合物を、第三級カルボン酸の
精留の前に、水[Hydrocarbon Proce
ssing第43巻、第11号、1964年11月、1
86/187頁]ならびに硫酸、炭酸水素ナトリウムお
よびクエン酸[Ullmanns Encyklopa
edie der Technischen Chem
ie,第4版第9巻140頁およびJ.Farbe:N
ew Synthesis with Carbonm
onoxide(1980)407ページ]を用いて洗
浄することは公知である。
【0006】特公昭48−16 897号公報による
と、第三級カルボン酸を含有する粗生成物を、精留の前
に、酸化剤、例えば空気または酸素を用いて処理し、U
S−Defensive864 004にしたがって接
触水素化する。
【0007】西ドイツ特許出願公開(DE−OS)第1
5 68 391号では、「コッホ合成」によるネオ酸
類製造の方法を教示しており、これによると、生成した
ネオ酸をシクロヘキサンおよび水酸化カリウム水溶液で
の抽出により反応混合物から取得する(実施例2参
照)。
【0008】アメリカ特許(US−PS)第3 489
779号明細書および第3 151 139号明細書
によると、生成したネオ酸を反応混合物から抽出により
分離するが、すなわちヘプタンを抽出剤とし、またはア
ンモニア水溶液を用いて、水と混じらない有機溶剤(こ
れは不純物を含有する)の存在下で行なう。
【0009】特公昭46−35 724号公報では、ト
リメチル酢酸の製造方法を開示しており、これによる
と、「コッホ合成」により得た粗生成物より、イソブテ
ンの二量体および三量体を、水およびn−アミルアルコ
ールとの共沸混合物として留去する。
【0010】特公昭48−00 807号公報では、
「コッホ合成」によるトリメチル酢酸粗生成物から、不
純物としてのイソブテン二量体は共沸剤としての水を用
いて、かつ、イソブテン三量体は共沸剤としての水及び
トリメチル酢酸を用いて共沸蒸留により除去している。
【0011】従来の技術による「コッホ合成」の粗生成
物から第三級カルボン酸を得る方法は、経費がかかり、
実施が困難である。なぜならば、液相−液相抽出の場合
には、少量の介在物または不純物が工程の障害となりう
るからである。
【0012】特公昭46−35 724号公報および特
公昭48−00 807号公報に記載の実施方法は、ト
リメチル酢酸の分離にのみは適するが、これはこの場合
には不純物としてイソブテンの二量体と三量体のみが、
トリメチル酢酸粗生成物から共沸混合物として留去でき
るからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、工
業的であり、また容易に実行できる「コッホ合成」によ
る第三級カルボン酸製造の方法で、生成した第三級カル
ボン酸は可能な限り他の物質を含まず、簡単で効率の高
い方法により反応混合物より得ることができる方法を開
発するという課題を基にしている。
【0014】
【課題を解決するための手段】「コッホ合成」の粗生成
物よりの副生成物を、簡単でエレガントな方法により、
アルカンジオールを共沸剤として共沸精留により除去
し、第三級カルボン酸を純粋な状態で得る方法を発見し
た。
【0015】したがって本発明の課題は、一酸化炭素、
相当するオレフィンおよび水から、酸性触媒を用いて第
三級カルボン酸を製造する方法であって、副生成物を、
反応混合物から、共沸剤としてのアルカンジオールとの
共沸精留により、触媒分離の後に除去し、第三級カルボ
ン酸を得ることを特徴とする方法である。
【0016】第三級カルボン酸を含有する反応混合物の
製造は、従来の技術による「コッホ合成」により行う。
【0017】好ましくは、本発明の方法は、製造される
第三級カルボン酸に近い沸点を副生成物が有する場合、
すなわち、製造される第三級カルボン酸に近い沸点を有
する副生成物を、触媒の除去の後に反応混合物より共沸
剤としてのアルカンジオールとの共沸精留により除去
し、第三級カルボン酸を得ることを特徴とする方法であ
る。
【0018】製造される第三級カルボン酸に近い沸点を
有する副生成物は、単純な精留では分離できないことは
公知である。
【0019】本発明の好ましい別法は、共沸剤としての
アルカンジオールとの共沸精留を行う前に、未反応原料
オレフィンを反応混合物より分離する方法であり、特に
好ましくは、未反応原料オレフィンを反応混合物より分
離した後に反応領域に再循環する方法である。
【0020】好ましくは、本発明の方法は、炭素原子6
〜13を有するカルボン酸、特に好ましくは、第三級ノ
ナン酸およびデカン酸の製造に適用できる。
【0021】「コッホ合成」により第三級カルボン酸を
製造すると、粗生成物には大量の副生成物が含まれてい
る。副生成物は、例えば原料から由来するオレフィンお
よびパラフィンおよび化学反応で生成するアルコール、
エステルおよびカルボニル化合物、ならびに使用オレフ
ィンのオリゴマー化、特に二量体化、三量体化生成物、
オレフィンの炭素間結合の生成または分裂およびその後
続反応による各種の物質から成っていると考えられる。
【0022】本発明の方法は、副生成物とし生成した使
用オレフィンのオリゴマーおよび/またはアルコールお
よび/またはエステルおよび/またはカルボニル化合物
および/または原料に由来するパラフィンおよび/また
はオレフィンを、アルカンジオールを共沸剤として共沸
蒸留して除去し、第三級カルボン酸を得る場合に適して
いる。
【0023】好ましくは、共沸蒸留する際に、共沸剤と
してアルカンジオールを使用し、これが第三級カルボン
際にを製造する際に副生成物とし生成した原料オレフィ
ンのオリゴマーおよび/またはアルコールおよび/また
はエステルおよび/またはカルボニル化合物および/ま
たは原料に由来するパラフィンおよび/またはオレフィ
ンと共に不均一共沸混合物を形成するものである。
【0024】本発明により分離される副生成物とは、不
均一共沸混合物を形成せず、均一共沸混合物を形成する
アルカンジオール、例えば、第三級ノナン酸およびデカ
ン酸の製造における2−メチルペンタンジオール−2,
4であり、共沸剤として同様に適している。
【0025】本発明に使用するアルカンジオールを共沸
剤とする共沸蒸留は、不連続でも連続でも行える。
【0026】好ましくは、アルカンジオールを共沸剤と
する共沸蒸留は、大気圧より低い圧力において行う。
【0027】第三級ノナン酸および/または第三級デカ
ン酸の製造のために、好ましくは、共沸蒸留に共沸剤と
して、常圧において沸点が230℃以下のアルカンジオ
ールを使用する。例えば、プロパンジオール−1,2、
ブタンジオール−1,2、ブタンジオール−1,3、ブ
タンジオール−2,3、ペンタンジオール−1,2、ペ
ンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−1,2、
ヘキサンジオール−2,5および2,2−ジメチルプロ
パンジオール−1,3であり、特に好ましくはブタンジ
オール−1,3が共沸剤として第三級ノナン酸および/
または第三級デカン酸の製造のための共沸蒸留に適して
いる。
【0028】常圧において沸点が230℃以下のアルカ
ンジオールは、第三級ノナン酸および/またはデカン酸
の製造の際に、副生成物と同様に不均一共沸混合物を生
成し、反応混合物からの副生成物除去に適している。
【0029】アルカンジオールを共沸剤とする共沸蒸留
の最後に、第三級カルボン酸が、例えば精留により得ら
れる。
【0030】本発明の方法は、従来の技術による方法と
比較して、障害が少なく、高い製品純度および単純な製
造装置を使用する点で優れている。
【0031】本発明を下記の実施例により詳細に説明す
る。
【0032】
【実施例】例 1 ズルツアー実験室用充填物(Sulzer−Labor
packung)を充填した長さ1m、公称径50mm
の精留塔中において、触媒および低沸点成分(例えばト
リプロペン)を除去した粗製ネオデカン酸2000g
を、共沸剤としてのブタンジオール−1,3 2000
gと共に、塔頂圧4mbarおよび還流比5において不
連続的に精留する。粗製ネオデカン酸は、公知の「コッ
ホ合成」の方法により、トリプロペン、一酸化炭素及び
水より、三フッ化ホウ素、水及び酸化銅(I)を触媒と
して圧力10bar、温度30℃において製造される。
ガスクロマトグラフ分析により得られた粗製ネオデカン
酸は下記の組成を有する。
【0033】 デカン酸 76重量% C18−炭化水素 23重量% その他の物質 1重量% 粗製ネオデカン酸の精留の際には、下記の組成を有する
下記の留分が、一部は相分離(不均一共沸混合物とし
て)した状態で、下記の沸点で、圧力4mbar(絶
対)で留出する。
【0034】 留分1(KP4≦85℃)、上相(156g): ブタンジオール−1,3 <0.1重量% デカン酸 <0.1重量% C18−炭化水素 83.3重量% その他の物質、例えば炭素原子数10 以下のその他の炭化水素、エステル 及びカルボン酸 16.7重量% 留分1 下相(233g): ブタンジオール−1,3 87.7重量% デカン酸 <0.1重量% C18−炭化水素 0.3重量% その他の物質例えば炭素数10未満の エステルおよびカルボン酸 12.0重量% 留分2〜5(KP4=85℃)、上相(合計313g): ブタンジオール−1,3 <0.1重量% デカン酸 <0.1重量% C18−炭化水素 100.0重量% その他の物質 <0.1重量% 留分2〜5下相 (合計293g): ブタンジオール−1,3 99.3重量% デカン酸 0.5重量% C18−炭化水素 0.2重量% その他の物質 <0.1重量% 留分6以下は均一留出物として流出する。
【0035】 留分6〜9(KP4=86〜115℃)(合計882g): ブタンジオール−1,3とデカン酸との混合物 留分10〜12(KP4=115〜120℃)(合計625g): デカン酸 <99.9重量% 蒸留残分498g: デカン酸 84.8重量% その他の物質(高沸点物) 15.2重量%例 2 (比較例) 実施例1と同様に精留を行うが、共沸剤としてのブタン
ジオール−1,3を使用しない。この方法によるとC18
−炭化水素の最高到達率は38.0重量%であり、デカ
ン酸の最高到達率は98.3重量%である。
【0036】例 3(比較例) 実施例2を繰り返すが、還流比を5から25に高める。
この方法によるとC18−炭化水素の最高到達率は47.
6重量%であり、デカン酸の最高到達率は98.6重量
%である。
【0037】例 4 実施例1と同様に、粗製デカン酸を共沸剤としてのブタ
ンジオール−1,41000gと共に不連続的に精留す
る。先ず約100℃において混合物(1174g)が留
出し、これは二層の液相に分離し、その際、軽質層(合
計587g)はデカン酸約25重量%及びC18−炭化水
素約71重量%並びにブタンジオール1,4約0.5重
量%を、また重質層(合計587g)はブタンジオール
1,465重量%、デカン酸27重量%およびC18−炭
化水素5重量%を、さらに少量のその他の物質例えばそ
の他の炭化水素と共にを含有する。次いで101〜10
6℃において二成分共沸混合物(1027g)が留出
し、その成分はブタンジオール1,4 60重量%およ
びデカン酸40重量%およびC18−炭化水素0.4重量
%以下である。その後、遷移留分(Uebergang
sfraction)の後、デカン酸99.9重量%以
上を含む留分(530g)が留出する。
【0038】例 5 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにプロパンジオール−1,
2 1182gを使用する。
【0039】軽質層(合計415g)は約71℃で留出
する留分であり、凝縮後二層の液相に分離し、C18−炭
化水素99.8〜99重量%およびその他の物質、たと
えばその他の炭化水素0.2〜1.0重量%を含有す
る。重質相(合計4181g)は、プロパンジオール−
1,2 99.8重量%およびC18−炭化水素0.2重
量%から成る。この大部分を精留塔に追加の還流として
再循環させる。遷移留分の後、119〜121℃におい
て、デカン酸100.0重量%(1239g)が留出す
る。
【0040】例 6 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにブタンジオール−2,3
1118gを使用する。
【0041】63〜65℃において留出する留分は、こ
こでも二層の液相に分離する。軽質相(合計385g)
はC18−炭化水素99.8重量%およびブタンジオール
−2,3 0.2重量%を含有し、重質相(合計748
4g)の大部分は精留塔に再循環するが、ブタンジオー
ル−2,3 98.3重量%およびC18−炭化水素1重
量%およびその他の物質、例えば炭素数10未満のカル
ボン酸0.7重量%から成る。遷移留分の後、119〜
121℃で、デカン酸99.5重量%以上(1178
g)およびブタンジオール−2,3 0.2重量%以下
およびC18−炭化水素0.3重量%以下を含む留分が留
出する。
【0042】例 7 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにブタンジオール−1,2
1063gを使用する。
【0043】73〜75℃において留出する留分は、こ
こでも二層の液相に分離する。軽質相(合計388g)
はC18−炭化水素99.5重量%以上およびデカン酸
0.3重量%以下およびブタンジオール−1,2 0.
2重量%以下を含有する。当該重質相を精留塔に再循環
させる。遷移留分の後、デカン酸99.5〜100.0
重量%(1250g)を含む留分が留出する。
【0044】例 8 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにペンタンジオール−1,
5 160gを使用する。精留は圧力1mbar(絶対)
で行う。
【0045】87〜90℃において最初に留出する留分
は、ここでも二層の液相に分離する。軽質相(合計60
1g)はC18−炭化水素72重量%およびデカン酸23
重量%、その他の物質、例えば炭素数10未満のカルボ
ン酸5重量%以下、およびペンタンジオール−1,5
1重量%以下を含有する。重質相は精留塔に再循環す
る。次いで遷移留分の後、ペンタンジオール−1,5
30重量%およびデカン酸70重量%を含有する二成分
共沸混合物が流出し、その後99.5重量%以上含有す
るデカン酸留分(800g)が留出する。
【0046】例 9 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにペンタンジオール−2,
4 550gを使用する。精留は圧力1mbar(絶
対)で行う。
【0047】57〜68℃において留出する留分は、こ
こでも二層の液相に分離する。軽質相(合計448g)
はC18−炭化水素99.8重量%およびペンタンジオー
ル−2,4 0.2重量%を含有する。重質相は精留塔
に再循環する。次いで遷移留分の後に留出するデカン酸
留分(合計1080g)は、下記の組成を有する。デカ
ン酸99.5重量%以上、C18−炭化水素0.3重量%
以下、ペンタンジオール−2,4 0.2重量%以下。
【0048】例10 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1.3 2000gの代わりににペンタンジオール−
1,2 1667gを使用する。精留は圧力1mbar
(絶対)で行う。
【0049】68℃において留出する留分は、ここでも
二層の液相に分離する。重質相は精留塔に再循環する。
軽質相(合計403g)はC18−炭化水素99.6重量
%、ペンタンジオール−1,2 0.2重量%およびそ
の他の物質、例えばその他の炭化水素0.2重量%以下
を含有する。遷移留分の後に留出するデカン酸留分(合
計1246g)は99.5重量%以上を含有する。
【0050】例11 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりに、粗製ネオデカン酸10
00gおよび2−メチルペンタンジオール−2,4 2
800gを使用する。精留は圧力1mbar(絶対)で
行う。
【0051】沸点87℃を有する留分(2913g)は
二層の液相に分離しない。これは2−メチルペンタンジ
オール−2,4約92重量%およびC18−炭化水素8重
量%を含有する。遷移留分の後、デカン酸約80重量%
および2−メチルペンタンジオール−2,4 20重量
%を含有する留分(90g)が流出し、その後さらに遷
移留分の後、99.5重量%以上含有するデカン酸留分
(433g)が留出する。
【0052】例12 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにヘキサンジオール−2,
5 895gを使用する。精留は圧力1mbar(絶
対)で行う。
【0053】76〜82℃において留出する留分は、二
層の液相に分離する。重質相は精留塔に再循環する。軽
質相(合計371g)は、C18−炭化水素99.6重量
%、ヘキサンジオール−2,5 0.2重量%およびそ
の他の物質、例えば炭素数10未満のカルボン酸0.2
重量%を含有する。遷移留分の後、デカン酸100重量
%を含有する留分(846g)が留出する。
【0054】例13 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1,3 2000gの代わりにヘキサンジオール−1,
2 1102gを使用する。精留は圧力1mbar(絶
対)で行う。
【0055】75〜76℃において留出する留分は、こ
こでも二層の液相に分離する。軽質相(合計446g)
はC18−炭化水素98.5重量%、ヘキサンジオール−
1,2 1重量%およびその他の物質、例えば炭素数1
0未満のカルボン酸0.5重量%を含有する。数種の遷
移留分の後、デカン酸99.8重量%およびC18−炭化
水素0.2重量%を含有する留分(996g)が留出す
る。
【0056】例14 実施例1を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール−
1.3 2000gの代わりにシクロヘキサンジオール
−1,2 743gを使用する。精留は圧力21mba
r(絶対)で行う。
【0057】留分は二層の液相に分離しない。分離後下
記の組成を有する留分(214g) シクロヘキサンジオール−1,2 25重量% 炭素数10未満のカルボン酸 2重量% 炭化水素 58重量% その他の物質 15重量% が分離した後、シクロヘキサンジオール−1,2約53
重量%およびC18−炭化水素約47重量%を含有する留
分(合計620g)が留出する。デカン酸分の高い遷移
留分の後、最後にデカン酸99.5重量%以上を含有す
る留分(851g)を得る。
【0058】例15 実施例1と同様に、C18−炭化水素分離後でノナン酸8
0重量%、C18−炭化水素16重量%およびその他の物
質、例えばその他の炭化水素、その他のカルボン酸およ
びエステル4重量%を含有する粗製ネオノナン酸200
0gおよびブタンジオール−1,3 750gを共沸剤
として精留する。
【0059】粗製ネオノナン酸は、公知の方法による
「コッホ合成」により、イソオクタン、一酸化炭素及び
水より、三フッ化ホウ素、水及び酸化銅(I)を触媒と
して使用し、圧力10bar、温度30℃において製造
する。
【0060】65〜76℃、圧力4mbar(絶対)に
おいて、留出する最初の留分(356g)は、二層の液
相に分離し、その軽質相(231g)はブタンジオール
−1,3 10重量%、C16−炭化水素52重量%およ
びその他の物質、例えばその他の炭化水素38重量%か
ら成る。次の留分は、76〜88℃で留出し、同様に二
層の液相に分離し、その軽質相(合計195g)は、C
16−炭化水素93重量%、その他の物質、例えばその他
の炭化水素およびエステル6重量%およびブタンジオー
ル−1,3 1重量%を含有する。重質相は精留塔に再
循環する。数数の遷移留分の後、純度99.9重量%以
上のノナン酸(1153g)を得る。
【0061】例16 実施例15を繰り返すが、共沸剤としてブタンジオール
−1,3 750gの代わりにプロパンジオール−1,
2 1174gを使用する。48〜65℃、圧力5mb
ar(絶対)において、留出する最初の留分は、二層の
液相に分離し、その軽質相(123g)はプロパンジオ
ール−1,2 15重量%、C16−炭化水素15重量%
およびその他の物質、例えばその他の炭化水素70重量
%から成る。次の留分は、65〜75℃において留出
し、同様に二層の液相に分離し、その軽質相(合計30
1g)は、C16−炭化水素96重量%、その他の物質、
例えばエステル4重量%およびプロパンジオール−1,
2 0.3重量%を含有する。数種の遷移留分の後、純
度99.8重量%以上のノナン酸(1054g)を得
る。
【0062】例17 粗製ネオデカン酸1470kg/hを、触媒及び未反応
ノネン分離の後、共沸剤としてブタンジオール−1,3
0.795kg/hと共に、三本の塔A,BおよびC
から成るシステム中で、連続的に精留する。
【0063】塔A中では、ブタンジオール−1,3との
共沸混合物として副産物が分離され、塔B中では中間留
分、塔C中では、ネオデカン酸が精製製品として塔頂か
ら留出する。粗製ネオデカン酸は、公知の方法による
「コッホ合成」により、トリプロペン、一酸化炭素およ
び水より、三フッ化ホウ素、水および酸化銅(I)を触
媒として、圧力10bar、温度30℃において製造す
る。
【0064】図1は、三個の塔A,BおよびCから成る
系のフローシートを示す。
【0065】三個の塔における本実施例の操作パラメー
ターを第1表に示す。
【0066】下記の流量により実施する。
【0067】 物質流1 100 重量部/時間 (粗製デカン酸) 物質流2 0.03重量部/時間 物質流3 18.6重量部/時間 物質流4 62.8重量部/時間 物質流5 81.4重量部/時間 物質流6 0.4重量部/時間 物質流7 81.0重量部/時間 物質流8 71.2重量部/時間 物質流9 9.8重量部/時間 第2表に、個々の物質流の化学的組成を重量%で示した
が、これはクロマトグラフ分析により得られたものであ
る。
【0068】第2表から分かるように、塔Aの塔頂から
流出する共沸混合物は二層の液相(物質流)3および4
に分かれ、ここで軽質相3に副製品が殆ど全て同伴さ
れ、主として共沸剤ブタンジオール−1,3を含有する
重質相4は塔Aに再循環される。
【0069】塔B中では、少量の中間留分、主として1
0より少ない炭素数を有するカルボン酸が分離される。
【0070】精留ネオデカン酸中にこのような低級カル
ボン酸の少量の含有が許容され、色指数が重要な意味を
持たない場合には、塔Bを省くことも可能である。
【0071】塔C中では、塔頂製品(物質流8)として
ネオデカン酸が、純度99.89重量%および優れた色
指数(APHA:5〜10番)で得られる。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】フローシート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 53/128 C07C 51/10 C07C 51/46

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素、相当するオレフィンおよび
    水から、酸性触媒を用いて第三級カルボン酸を製造する
    方法において、副生成物を、反応混合物から、触媒分離
    の後に共沸剤としてのアルカンジオールとの共沸精留に
    より除去し、第三級カルボン酸を取得することを特徴と
    する第三級カルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 製造する第三級カルボン酸に近い沸点を
    有する副生成物を、反応混合物から、触媒分離の後に共
    沸剤としてのアルカンジオールとの共沸精留により除去
    し、第三級カルボン酸を取得することを特徴とする、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 共沸剤としてのアルカンジオールとの共
    沸精留を行う前に、未反応原料オレフィンを反応混合物
    から取り除くことを特徴とする、請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 未反応原料オレフィンを、反応混合物か
    ら分離した後に、反応部に戻することを特徴とする、請
    求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 第三級カルボン酸は、6〜13個の炭素
    原子を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 第三級カルボン酸は、9〜10個の炭素
    原子を有することを特徴とする、請求項5に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 第三級カルボン酸の製造において、副生
    成物として生成した原料オレフィンのオリゴマーおよび
    /またはアルコールおよび/またはエステルおよび/ま
    たはカルボニル化合物および/または原料に由来するパ
    ラフィンおよび/またはオレフィンを、共沸剤としての
    アルカンジオールとの共沸精留により除去することを特
    徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 共沸精留に共沸剤として第三級カルボン
    酸製造の際に副生成物として生成した原料オレフィンの
    オリゴマーおよび/またはアルコールおよび/またはエ
    ステルおよび/またはカルボニル化合物および/または
    原料に由来するパラフィンおよび/またはオレフィンと
    共に、不均一共沸混合物を形成するアルカンジオールを
    使用することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第三級ノナン酸および/または第三級デ
    カン酸の製造のために、共沸精留に共沸剤として常圧に
    おける沸点が230℃以下のアルカンジオールを使用す
    ることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1
    項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 共沸精留の際に、共沸剤としてブタン
    ジオール−1,3を使用することを特徴とする、請求項
    9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 アルカンジオールを共沸剤とする共沸
    精留を、常圧より低い圧力において行うことを特徴とす
    る、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方
    法。
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