JP2791941B2 - ふるい機のふるい振動装置 - Google Patents

ふるい機のふるい振動装置

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JP2791941B2
JP2791941B2 JP6340389A JP34038994A JP2791941B2 JP 2791941 B2 JP2791941 B2 JP 2791941B2 JP 6340389 A JP6340389 A JP 6340389A JP 34038994 A JP34038994 A JP 34038994A JP 2791941 B2 JP2791941 B2 JP 2791941B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固体粒子のふるい分
けに使用されるふるい機のふるい振動装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、川水または工場排水等をフィル
タプレスで濾過した際に生成されるケークを破砕して得
られる砂状体その他の粉粒体をふるい分けるためのふる
い機として、方形のふるい枠に金網製のふるいをほぼ平
面状に張り、このふるいを前下がりに若干傾斜させてふ
るい枠全体に往復運動型または閉曲線型の上下振動を与
えながら、上記ふるいの後部に処理すべき粉粒体を投入
して小粒子をふるいの下の受け皿に落下させる一方、大
粒子をふるいの前方に滑落させて該ふるいの前端から下
方のコンベヤ上に放出するようにしたものが知られてい
る。
【0003】そして、上記ふるいの目詰まりを防ぐため
の清掃装置として、上記ふるいの下面に幅方向に長い多
数個の金網製樋を所定間隔で固定し、または上記ふるい
の下側にふるい面と平行に格子を設け、ふるいと格子と
の間の空間を幅方向の網で仕切って幅方向に長い樋を多
数形成し、上記の樋にあらかじめ多数個の球体を入れて
おき、この球体をふるいの振動で撥ね上げてふるいの下
面に衝突させ、ふるい目に付着する粉粒体を上記球体の
衝突に伴う衝撃で脱落させるようにしたものが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
清掃装置は、ふるい分けのための上下振動を利用して球
体を撥ね上げるものであり、ふるい面に与える球体の与
える衝撃がふるいの振動数や振幅によって支配されるた
め、上記の衝撃を強くすることができず、そのため粉粒
体が湿気または水分を含み、ふるいを構成する金網に対
して強く粘着する場合には、ふるいに付着した粉粒体が
脱落することなく次第に成長し、目詰まりが生じる結果
になっていた。また、ふるいの下側が樋や格子で覆われ
るので、ふるいを通過した小粒子が樋や格子に付着する
という問題があった。
【0005】この発明は、機械駆動で昇降する昇降部材
でふるいの下面を叩くことによって衝撃を強くし、粉粒
体が湿気等でふるいに強く付着している場合にもその脱
落を確実にして目詰まりの発生を防止し、かつふるいの
下側に設けていた従来の金網製樋や格子を不要にし、ふ
るいを通過した小粒子の円滑な落下を可能にするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する第
1の手段では、ふるい枠の内側に金網製のふるいを張
り、このふるい枠を上記ふるいが前下がりに若干傾斜す
るように、ふるい枠全体を上下に揺動させるためのバイ
ブレータを介して設置したふるい機において、上記ふる
いの下方に幅方向に長い複数本の揺動バーを上下揺動自
在に、かつ上記ふるいの前後方向に分散して設け、これ
ら複数本の揺動バーの各両端に該揺動バーを2群に分け
上下に揺動させ2群の揺動バーを交互に上昇させるた
めの駆動手段を接続し、上記複数本の揺動バーをその上
昇時に上記ふるいの下面を打撃するように構成する。
【0007】第2の手段では、ふるい枠の内側に金網製
のふるいを張り、このふるい枠を上記ふるいが前下がり
に若干傾斜するように、ふるい枠全体を上下に揺動させ
るためのバイブレータを介して設置したふるい機におい
、上記ふるいの下方に幅方向に長い複数本の揺動バー
を上下揺動自在に、かつ上記ふるいの前後方向に分散し
て設け、これら複数本の揺動バーの各両端に該揺動バー
2群に分けて上下に揺動させ2群の揺動バーを交互に
上昇させるための駆動手段を接続し、上記複数本の揺動
バーにそれぞれの上昇時に上記ふるいの下面を打撃する
ことができる複数個のハンマーを任意間隔で固定する。
【0008】上記第1の手段および第2の手段は、双方
共ふるいの下面に下方から打撃を加えて振動させるもの
であり、ふるい枠自体は、従来の振動ふるい機と同様
に、ふるい枠全体を上下に揺動させるためのバイブレー
タを介して機台フレームに取付けられる。換言すれば、
この発明のふるい振動装置は、従来の振動ふるい機のバ
イブレータに付加的に設けられる
【0009】上記第1、第2の手段において、ふるい枠
の形状は、正方形、長方形および円形等の任意形状に形
成することができるが、方形、すなわち正方形または長
方形に形成し、対向する1組の辺と平行に粉粒体を滑落
させるように設置することが好ましい。また、揺動バー
はふるい下面の複数箇所に分散して打撃を加えるもので
あればよく、揺動バーの方向は粉粒体が滑落する方向
角に向けられる。そして、第1の手段では揺動バー自
体が直接ふるいの下面を打撃するように構成され、第2
の手段では揺動バーが該揺動バーに固定された打撃用の
ハンマーを介して打撃するように構成される。
【0010】上記のハンマーは、鉄、軽金属その他の金
属、木材、合成樹脂または硬質ゴム等で形成することが
できるが、特に硬質のゴム、ウレタン等の弾性体は、ふ
るいを損傷しない点で好ましい。また、その形状は、ふ
るいの下面に打撃を加えることができるものであれば、
球形、円柱形、円板形、円錐形、角錐形等、任意の形状
のものを使用することができる。そして、金属等からな
る硬質ハンマーの頂部に上記弾性体からなるキャップを
被着し、ふるい下面を打撃する際の衝撃を緩和すること
ができる。
【0011】上記第1、第2の手段では、ふるいの下側
に従来の樋や格子に代えて複数本の揺動バーが配列され
るが、これら複数本の揺動バーは、2群に分けられ、そ
の揺動周期が、第1群に属する揺動バーおよび第2群に
属する揺動バーで交互にふるい下面を打撃するように設
定され、これによって第1群の揺動バーの作用時と第2
群の揺動バー作用時とで、ふるい上の任意の一点に生じ
る振動の大きさや方向が変わり、全数の揺動バーを同じ
周期で作用させた場合に比べ、ふるいに付着する粉粒体
が剥離し易くなり、目詰まりが発生し難くなる
【0012】上記第1、第2の手段において、揺動バー
を上下に揺動させるための駆動手段としては、揺動バー
の両端に連結されて下方に延びる連結棒の下端を、ふる
い枠に支点を有するクランクアームの先端に連結するこ
とにより、揺動バーの端部を上下往復のスライダとする
スライダ・クランク機構を構成し、かつ前後方向に並ぶ
複数本のクランクアームの先端を前後方向に長いサイド
バーで連結し、このサイドバーの両端をそれぞれモータ
駆動によりクランクを介して回転させるようにしたリン
ク機構が例示される。そして、上記のハンマーとその駆
動手段との間、例えばハンマーと揺動バーとの間、また
は揺動バーの両端と連結ロッドとの間等にスプリング等
のダンパーを介設してハンマーまたは揺動バーがふるい
下面を打撃する際の衝撃を緩和することができる。な
お、揺動バーごとのクランクアームは、省略してもよい
が、これを設けることによってサイドバーが補強され
る。
【0013】
【作用】第1の手段において、揺動バーを上下方向に揺
動させると、揺動バーが直接ふるいの下面を打撃する。
そして、この打撃の加わる位置は、揺動バーの配列で定
まり、打撃の強さと周期は、揺動バーの揺動運動におけ
る振幅と周期で決定されるので、これらを処理すべき粉
粒体の種類に応じて設定することにより、ふるいに付着
した粉粒体を確実に剥離して落下させることができる。
他方、第2の手段では、揺動バーを上下方向に揺動させ
ると、揺動バーがハンマーを介してふるいの下面を打撃
する。そして、この打撃の加わる位置は、揺動バーの配
列および該揺動バーにおけるハンマーの配列で定まり、
打撃の強さと周期は、上記第1の手段と同様に揺動バー
の揺動運動における振幅と周期で決定されるので、これ
らを処理すべき粉粒体の種類に応じて設定することによ
り、ふるいに付着した粉粒体を確実に剥離して落下させ
ることができる。
【0014】そして、第1の手段および第2の手段のい
ずれおいても、従来の振動ふるい機におけるふるい枠全
体を振動させるためのバイブレータとは別の駆動系でふ
るいを振動させるので、揺動バーの加える振動がふるい
分けを促進する。また、第1の手段では、ふるいの下方
に複数本の揺動バーが配列されるに過ぎず、また第2の
手段ではこれにハンマーが加わるだけであり、いずれに
おいても従来の清掃装置のようにふるいの下側全域を覆
う金網製の樋や格子が存在しないため、ふるいの目を通
過した小粒子の落下が容易になる。しかも、上記の揺動
バーが振動体であるため、これらに上記のふるい目を通
過した小粒子が付着することがない。
【0015】
【実施例】図1および図2において、ふるい枠10は、
前板11、後板12、左右の側板13によって方形の筒
形に形成され、その内側に金網製のふるい14がほぼ平
坦に張設され、このふるい14が若干前下がりに傾斜す
るように(前板11側が後板12側よりも低くなるよう
に)上記ふるい枠10がふるい機の機台フレーム(図示
されていない)上にスプリングを介して上下揺動自在に
設置され、モーター駆動のバイブレータ(図示されてい
ない)によって上下に振動するようになっている。そし
て、前板11における上記ふるい14の取付け部の上方
部分に排出口11aが開口し、この排出口11aにシュ
ート15が固定され、下方の床F上に敷設された前後一
対のレール16上に平たい箱形台車17が車輪18を介
して乗せられる。したがって、ふるい14の後部に投入
された処理すべき粉粒体Kは、ふるい枠10の振動に伴
ってふるい分けられ、粉粒体K中の小粒子Pがふるい目
を通過して下方の箱形台車17に落下し、通過できない
大粒子Rが前板11の排出口11aおよびシュート15
を介して前方に排出される。
【0016】上記ふるい枠10の左右の側板13には、
上記ふるい14の取付け部よりも下の部分に上下方向の
ガイド溝13aが複数本、前後方向に所定の間隔で設け
られ、左右の対向するガイド溝13aに幅方向に長い揺
動バー21、22が1本ずつ、その両端が側板13の外
側に突出するように挿通され、各揺動バー21、22の
側板13よりも内側の部分に複数個の球形のハンマー2
3が分散して固定される。ただし、上記の揺動バー2
1、22は2群に分けられ、一方の揺動バー21は両端
に比較的短い連結棒21aを、また他方の揺動バー22
は両端に比較的長い連結棒22aをそれぞれ下向きに備
えており、この2種類の揺動バー21、22が前後方向
の一列に並ぶ上記のガイド溝13aに交互に挿通され
る。
【0017】これらの連結棒21a、22aの各下端
は、側板13の下方延長部に支点24を有するクランク
アーム25の先端に連結され、これらの一方の揺動バー
21、連結棒21aおよびクランクアーム25が1組の
往復スライダ・クランク機構を、また他方の揺動バー2
2、連結棒22aおよびクランクアーム25が他の組の
往復スライダ・クランク機構をそれぞれ構成し、クラン
クアーム25の回転により揺動バー21、22がそれぞ
れ上下に揺動し、その上昇時にハンマー23がふるい1
4の下面を打撃する程度に連結棒21a、22aおよび
クランクアーム25の長さが設定される。
【0018】上段に1列に並ぶ第1群の連結棒21aの
各下端が前後方向に長いサイドバー26によって互いに
連結され、下段に1列に並ぶ第2群の連結棒22aの各
下端が同様にサイドバー26によって互いに連結され
る。他方、ふるい枠10の前方下部および後方下部にそ
れぞれ幅方向に長いクランク軸27が2本ずつ上下2段
に配置され、ふるい枠10と一体の支持フレーム(図示
されていない)上に回転自在に取付けられる。そして、
これら前後上下の合計4本のクランク軸27の各両端に
クランク円板28が固定され、前後の上側クランク円板
28同士が上側のサイドバー26で、また前後の下側ク
ランク円板28同士が下側のサイドバー26でそれぞれ
連結され、ふるい枠10の左右下側にそれぞれ上下2組
の平行クランク機構が形成される。
【0019】上記の構造において、第1群の揺動バー2
1が上死点に位置するとき、第2群の揺動バー22が下
死点に位置するように上段のクランク円板28と下段の
クランク円板28の位相を180度ずらして設定し、上
下のクランク軸27をモータ駆動によって等しい速度で
回転させると、第1群に属する揺動バー21上のハンマ
ー23と第2群に属する揺動バー22上のハンマー23
とが交互にふるい14の下面を打撃し、ふるい14に強
い振動を与える。したがって、ふるい14の目に粉粒体
Kが付着し難く、また付着した粉粒体Kは剥離し易くな
り、目詰まりの発生が防止される。
【0020】なお、ふるい枠10およびクランク軸27
の支持フレームが一体に形成され、これら全体が上記の
クランク軸27とは別のバイブレータの作用で機台フレ
ームに対して上下に振動するため、該バイブレータによ
る振動とハンマー23の打撃による振動が合成され、そ
の合成振動でふるい14が振動し、上記粉粒体Kのふる
い分けが行われ、小粒子Pはふるい14の目を通過して
下方の箱形台車17に投入され、大粒子Rはふるい14
上を前方に進み、排出口11aおよびシュート15を経
て排出される。そして、上記の箱形台車17が小粒子P
で一杯になると、レール16に沿って側方に押出され、
空の箱形台車17と交換される。
【0021】図3に示す揺動バー31は、角棒で形成さ
れ、円盤形のハンマー32を直径方向に貫通し、嵌着に
より固定している。そして、上記揺動バー31の両端に
軸継手33、L字形の屈曲バー34および圧縮コイルス
プリング35を介して上下方向の連結棒36が接続され
る。ただし、上記の圧縮コイルスプリング35は、屈曲
バー34の下向き垂直部に固定したストッパ34aと連
結棒36の上端付近に固定したストッパ36aとの間に
装着される。そして、連結棒36は、第1群用の短いも
のと、第2群用の長いものの2種類が用意され、その各
下端に前記クランクアーム25の先端が連結される。こ
の例は、図1の連結棒21aまたは22aにダンパーを
介在させたものに相当し、ふるい14の下面を打撃する
ときの衝撃が上記圧縮コイルスプリング35の圧縮によ
って緩和される。
【0022】図4に示すハンマー38は、上記同様に円
盤形に形成されるが、その中心を厚さ方向に上記の揺動
バー31が貫通する。図5に示すハンマー39は、角錐
の頂部を球面に形成したものである。また、図6に示す
ハンマー40は、半球形の頭部40aと円筒形の胴部4
0bとからなり、胴部40bの左右に設けた上下方向の
長孔40cに揺動バー31を上下揺動自在に挿通し、こ
の揺動バー31と上記頭部40aの頂部内面との間に圧
縮コイルスプリング41を装着し、この圧縮コイルスプ
リング41に揺動バー31の下から連結軸42を挿通
し、その先端を上記頭部40aの頂部内面に固定し、連
結軸42の下端のストッパ42aを揺動バー31の下面
に係止したものである。この場合は、ハンマー40の内
側の圧縮コイルスプリング41が打撃時の衝撃を緩和す
るダンパーの働きをするので、図3の圧縮コイルスプリ
ング35の省略が可能である。
【0023】図7は、ふるい14を幅方向の中央部が両
端よりも若干高くなるようにアーチ形に張った実施例で
ある。すなわち、上記ふるい14の下方に前記ふるい枠
10の左右の側板13を連結する複数本の横ステー46
が所定間隔で設けられ、これらの横ステー46にまたが
って幅方向の中央部に前後方向に長く、比較的背の高い
中央サポートバー47が、またその両側に比較的背の低
い側部サポートバー48がそれぞれ固定され、これらの
サポートバー47、48の上にふるい14が乗せられ、
その左右両端が側板13の内面に金具49を介して固定
され、この固定によってふるい14が幅方向に緊張さ
れ、アーチ形の横断面に保持される。
【0024】そして、この実施例では、図1および図2
の実施例と同様に、幅方向の直線状に形成された第1群
の揺動バー21および第2群の揺動バー22が前後方向
に交互に配置され、この揺動バー21、22のそれぞれ
に、図6の型で、高さの異なる2種のハンマー40A、
40Bが交互に固定される。すなわち、第1群の揺動バ
ー21の中央寄りに背の高いハンマー40Aが、また側
板13寄りに背の低いハンマー40Bがそれぞれ固定さ
れ、ハンマー40A、40Bの各頂部からふるい14ま
での距離が等しく設定される。同様に、第2群の揺動バ
ー22の中央寄りに背の高いハンマー40Aが、また側
板13寄りに背の低いハンマー40Bがそれぞれ固定さ
れ、ハンマー40A、40Bの各頂部からふるい14ま
での距離が等しく設定される。したがって、第1群の揺
動バー21の上昇時には、その上の2種類のハンマー4
0A、40Bがふるい14の下面を同時に打撃し、また
第2群の揺動バー22の上昇時には、その上の2種類の
ハンマー40A、40Bがふるい14の下面を同時に打
撃し、これらの打撃時の衝撃がハンマー40A、40B
の内蔵する圧縮コイルスプリング41で緩和される。
【0025】図8の実施例は、図7の実施例と同様にふ
るい14を幅方向の中央部が両端よりも若干高くなるよ
うにアーチ形に張ったものであるが、第1群の揺動バー
21および第2群の揺動バー22がそれぞれ上向きに凸
のアーチ形に形成される。そして、これらの揺動バー2
1、22に、図6の型で、高さの等しいハンマー40が
複数個固定され、第1群の揺動バー21の上昇時には、
その上の全数のハンマー40がふるい14の下面を同時
に、また第2群の揺動バー22の上昇時には、その上の
全数のハンマー40がふるい14の下面を同時にそれぞ
れ打撃するように構成され、該打撃時の衝撃がハンマー
40の内蔵する圧縮コイルスプリング41で緩和され
る。
【0026】図9および図10は、揺動バーで直接ふる
いを打撃するようにした実施例を示す。図9の実施例
は、板製の揺動バー51の中央に大型突起51aを、左
右に小型突起51bをそれぞれ一体に形成してハンマー
としたものであり、突起51a、51bには、ゴム製キ
ャップを被着することができる。なお、図9は揺動バー
51が上昇してふるい14の下面を打撃した状態を示
し、二点鎖線14aはふるい14の静止位置を示す。ま
た、52は連結棒である。他方、図10は、Ω字形に屈
曲したバーを揺動バー55とし、その上昇時に中央水平
部55aがふるい14の下面を打撃するようにしたもの
であり、上記の中央水平部55aは、直線状または図示
のように上向きに凸のアーチ形のいずれに形成してもよ
い。そして、上記の揺動バー51、55は、図1、2の
例と同様に2群に配置することができ、また図9の揺動
バー51は、図7、8のようにふるい14をアーチ形に
張った場合にも使用することができる。
【0027】
【発明の効果】上記のように、請求項1に記載した発明
は、ふるい枠に張られた金網製のふるいの下方に幅方向
に長い複数本の揺動バーを上下揺動自在に設け、これら
の揺動バーを上下に揺動させることにより、各揺動バー
でふるいの下面を打撃するようにしたものであるから、
従来のふるい清掃装置、例えば、ふるいの下側に固定し
た樋や格子上に多数の球体を収容し、上記ふるい枠の振
動を利用してこれらの球体を撥ね上げてふるい下面に衝
突させるようにしたものに比べ、ふるいの下面に打撃を
確実に加え、かつふるいに与える衝撃を大きくすること
ができ、そのため処理される粉粒体がふるいに付着し易
いものであっても付着し難くなり、また仮に付着した粉
粒体は剥離し易くなり、目詰まりが大幅に減少する。
【0028】また、ふるいの下側には複数本の揺動バー
が分散して配置されるのみであり、ふるいの下面全体を
覆うように金網製の樋や格子を設けていた従来の清掃装
置に比べ、ふるい下側の障害物が減少するため、ふるい
を通過した小粒子の落下が容易になる。そして、ふるい
枠全体をバイブレータで振動させるようにした振動ふる
い機に上記の揺動バーを含むふるい振動装置を付加的に
設けたものであるから、上記バイブレータで加える振動
と揺動レバーの打撃で加える振動との合成振動でふるい
を振動させることができ、ふるい分けの能率が向上し、
目詰まりが一層減少する。更に、複数本の揺動バーを2
群に分け、第1群の揺動バーおよび第2群の揺動バーで
交互にふるい下面を打撃するようにしたものであるか
ら、ふるい上の任意の一点に加わる振動の大きさや方向
が変化し、目詰まりが一層有効に防止される。
【0029】請求項2に記載した発明は、請求項1に記
載された発明の揺動バーに複数個のハンマーを固定し、
このハンマーでふるい下面を打撃するようにしたもので
あるから、請求項1記載の発明と同様に、ふるいの下面
に打撃を確実に加え、ふるいに与える衝撃を大きくし、
ふるいの目詰まりを大幅に減少させることができ、かつ
ふるいを通過した小粒子の落下が容易になり、また上記
バイブレータで加える振動とハンマーの打撃で加える振
動との合成振動でふるいを振動させることができ、ふる
い分けの能率が向上し、目詰まりが一層減少する。更
に、ハンマーを2群に分け、第1群のハンマーおよび第
2群のハンマーで交互にふるい下面を打撃するようにし
たものであるから、ふるい上の任意の一点に加わる振動
の大きさや方向が変化し、目詰まりが一層有効に防止さ
れる
【0030】請求項3に記載した発明は、請求項1また
は2に記載した発明において、ハンマーまたは揺動バー
とその駆動手段との間の任意箇所にダンパーを介設した
ものであるから、ふるいに加える衝撃を緩和することが
でき、ハンマーの駆動系およびふるいの破損を減少する
ことができる。
【0031】
【0032】
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の縦断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】揺動バーの変形例の正面図である。
【図4】ハンマーの変形例を示す正面図である。
【図5】ハンマーの他の変形例を示す正面図である。
【図6】ハンマーの更に他の変形例を示す正面図であ
る。
【図7】ふるいを断面アーチ形に張った実施例の横断面
図である。
【図8】ふるいを断面アーチ形に張った他の実施例の横
断面図である。
【図9】揺動バーに突起を一体に形成し実施例の横断面
図である。
【図10】揺動バーに突起を一体に形成した他の実施例
の横断面図である。
【符号の説明】
K:粉粒体 P:小粒子 R:大粒子 10:ふるい枠 14:金網製のふるい 17:箱形台車 21、22、31、51、55:揺動バー 21a、22a、36:連結棒 23、32、38、39、40、40A、40B:ハン
マー 24:支点 25:クランクアーム 26:サイドバー 27:クランク軸 28:クランク円板 35、41:圧縮コイルスプリング

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ふるい枠の内側に金網製のふるいを張
    り、このふるい枠を上記ふるいが前下がりに若干傾斜す
    るように、ふるい枠全体を上下に揺動させるためのバイ
    ブレータを介して設置したふるい機において、上記ふる
    いの下方に幅方向に長い複数本の揺動バーを上下揺動自
    在に、かつ上記ふるいの前後方向に分散して設け、これ
    ら複数本の揺動バーの各両端に該揺動バーを2群に分け
    上下に揺動させ2群の揺動バーを交互に上昇させるた
    めの駆動手段を接続し、上記複数本の揺動バーをその上
    昇時に上記ふるいの下面を打撃するように構成したこと
    を特徴とするふるい機のふるい振動装置。
  2. 【請求項2】 ふるい枠の内側に金網製のふるいを張
    り、このふるい枠を上記ふるいが前下がりに若干傾斜す
    るように、ふるい枠全体を上下に揺動させるためのバイ
    ブレータを介して設置したふるい機において、上記ふる
    いの下方に幅方向に長い複数本の揺動バーを上下揺動自
    在に、かつ上記ふるいの前後方向に分散して設け、これ
    ら複数本の揺動バーの各両端に該揺動バーを2群に分け
    上下に揺動させ2群の揺動バーを交互に上昇させるた
    めの駆動手段を接続し、上記複数本の揺動バーにそれぞ
    れの上昇時に上記ふるいの下面を打撃することができる
    複数個のハンマーを任意間隔で固定したことを特徴とす
    るふるい機のふるい振動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載されたふるい機
    のふるい振動装置において、ハンマーまたは揺動バーと
    その駆動手段との間の任意箇所にダンパーが介設された
    ふるい機のふるい振動装置。
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