JP2791270B2 - 半導体冷却器 - Google Patents

半導体冷却器

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JP2791270B2
JP2791270B2 JP5204285A JP20428593A JP2791270B2 JP 2791270 B2 JP2791270 B2 JP 2791270B2 JP 5204285 A JP5204285 A JP 5204285A JP 20428593 A JP20428593 A JP 20428593A JP 2791270 B2 JP2791270 B2 JP 2791270B2
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清 笠原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヒートパイプを用い
て半導体素子からの熱を冷却する半導体冷却器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図13(a)は例えば実開昭56ー58
866号公報に示された半導体ユニット(車両の床下に
取付されており、車両の補助電源用のインバータ)の正
面図であり、1は受熱ブロック2を介して横方向に複数
個配列された半導体素子、3は両側に位置した受熱ブロ
ック2の外側に配設され半導体素子1と受熱ブロック2
とを一体化するための押圧機構、4は下部が受熱ブロッ
ク2に埋設され内部に冷媒5が封入されたヒートパイ
プ、6はヒートパイプ4の上部にヒートパイプ4に直交
して取り付けられた放熱フィンである。
【0003】上記構成の半導体ユニットは、強制対流を
生じさせる強制ファンを用いないで半導体素子1を冷却
する場合には、自然体流による方式で半導体素子1を冷
却する必要がある。この場合には、吸気流7、排気流8
が円滑に流れるようにするために各放熱フィン6が縦方
向に向くようにし、また冷媒5の重力を利用した自然還
流による冷却効率を高めるように、受熱ブロック2に対
して放熱フィン6が高い位置になるようにするために、
図13(b)に示すようにヒートパイプ4を傾斜させて
半導体装置に組み込む必要がある。
【0004】上記半導体素子1は、ヒートパイプ4を用
いて冷却される。半導体素子1で生じた熱は受熱ブロッ
ク2に伝達され、ヒートパイプ4内の冷媒5は熱により
沸騰し、相変化して蒸気9となり、ヒートパイプ4内に
は上方向に流れる蒸気流が生じる。蒸気9はヒートパイ
プ4の上部で外気と熱交換され、凝縮されて液化し、凝
縮液10となって受熱ブロック2に向けて流下し、受熱
ブロック2に達する。その後は、冷媒5は上述した相変
化、流れを示し、結果的にはヒートパイプ4により数百
ワット以上の比較的大きな熱量を重力による自然還流に
より輸送することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体冷却器で
は、自然対流により半導体素子1を冷却する場合には、
放熱フィン6間を吸気流7および排気流8が円滑に流れ
るようにするため、および冷媒5の重力による自然還流
を生じさせるために、半導体ユニットを傾斜して半導体
装置に組み込まなければならず、そのため半導体ユニッ
トとその付属部品である、半導体ドライブユニット1
1、コンデンサユニット12、平滑リアクトル13との
取り合いから半導体装置全体の形状が大きくなってしま
うという課題があった。また、図13(b)に示すよう
に平滑リアクトル13が放熱フィン6上に配置している
ようなときには、吸気流7および排気流8が平滑リアク
トル13でその流れが邪魔されてしまい、半導体ユニッ
トの熱交換効率が低下し、また平滑リアクトル13は排
気流8で暖められてしまい、平滑リアクトル13に悪影
響を与えてしまうという課題もあった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、冷却効率が向上するとともに、
半導体装置に組み込まれたときに半導体装置全体を小型
化できる半導体冷却器を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る半導体冷却器は、半導体素子を挟持する良熱伝導金属
材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロック中に下部
が埋設され上方向に延びたヒートパイプと、このヒート
パイプの上部にヒートパイプと同方向に配設された放熱
フィンとを備え、前記放熱フィンはヒートパイプに沿っ
て二分割されて構成され、かつ放熱フィンの下側がヒー
トパイプ側から上方向に傾斜して切断されているもので
ある。
【0008】この発明の請求項2に係る半導体冷却器
は、半導体素子と密着して取り付けられる良熱伝導金属
材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロック中に下部
が埋設され、中間部に電気絶縁部を有するとともに、全
体として上方向に延びるヒートパイプと、このヒートパ
イプの上部に取り付けられ、このヒートパイプに沿って
空気流が形成されるとともに、下部側と中間部側に空気
取入空間が形成されている放熱フィンと、前記ヒートパ
イプを上下に分けるとともに、このヒートパイプを前記
電気絶縁部の上方で支持する仕切板と、この仕切板と前
記受熱ブロックとを連結する絶縁性の支持部材とを備え
たものである。
【0009】この発明の請求項3に係る半導体冷却器
は、半導体素子と密着して取り付けられる良熱伝導金属
材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロック中に下部
が埋設され、中間部に電気絶縁部を有するとともに、全
体として上方向に延びるヒートパイプと、このヒートパ
イプの上部に取り付けられ、このヒートパイプに沿って
空気流が形成されるとともに、下部側と中間部側に空気
取入空間が形成され、かつこの中間部側の前記空気取入
空間中に下方の空気流を外方に案内する案内部材を有す
る放熱フィンと、前記ヒートパイプを上下に分けるとと
もに、このヒートパイプを前記電気絶縁部の上方で支持
する仕切板と、この仕切板と前記受熱ブロックとを連結
する絶縁性の支持部材とを備えたものである。
【0010】この発明の請求項4に係る半導体冷却器
は、半導体素子と密着して取り付けられる良熱伝導金属
材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロック中に下部
が埋設され、中間部に電気絶縁部を有するとともに、全
体として上方向に延びるヒートパイプと、このヒートパ
イプの上部に取り付けられ、このヒートパイプに沿って
空気流が形成される放熱フィンと、前記ヒートパイプを
上下に分けるとともに、このヒートパイプを電気絶縁部
の上方で支持し、かつこのヒートパイプ側の中央部が上
向き凸状に傾斜している仕切板と、この仕切板と前記受
熱ブロックとを連結する絶縁性の支持部材とを備えたも
のである。
【0011】
【実施例】参考例1. 以下、この発明の参考例1を図に基づいて説明する。図
1(a)はこの発明の参考例1を示す正面図、図1
(b)は図1(a)の半導体ユニットが半導体装置に組
み込まれた状態での側面図であり、図13(a)および
図13(b)と同一または相当部分は同一符号を付し、
その説明は省略する。図において、20は各ヒートパイ
プ4の上部にそれぞれ垂直方向に延びて複数個取り付け
られた放熱フィン、21は受熱ブロック2と放熱フィン
20との間に位置しており押圧機構3により両端が固定
された仕切板、22は受熱ブロック2に一端が接続され
た端子である。
【0012】上記の半導体ユニットでは、相変化した蒸
気9はヒートパイプ4の上部で外気23と熱交換され、
凝縮されて液化するが、各放熱フィン20は垂直方向に
延びているので、外気23は放熱フィン20の下方から
入り、放熱フィン20に沿って上昇してその上部から外
部に積極的に排出され、蒸気9と外気23との熱交換効
率は向上する。また、ヒートパイプ4も垂直方向に延び
ているので、ヒートパイプ4内の冷媒5の自然還流も積
極的に行われる。さらに、外気23中には塵埃、異物さ
らには腐食性ガス等が含まれることもあるが、半導体素
子1は仕切板21で外部と遮蔽されているので、汚染さ
れることはない。
【0013】参考例2. 図2(a)はこの発明の参考例2を示す側面図、図2
(b)は図2(a)の半導体ユニットを半導体装置に組
み込んだ状態を示す側断面図であり、30はヒートパイ
プ4の下部が埋設された銅、アルミニウム等の良熱伝導
材料からなる矩形状の受熱ブロック、31は受熱ブロッ
ク30の片面にねじ締めされて配設されたモジュールタ
イプの半導体素子、32はヒートパイプ4の上部に設け
られた放熱フィン、33は受熱ブロック30に取り付け
られたスナバユニットである。
【0014】この放熱フィン32は、図3(a)、
(b)に示されているように、例えば良熱伝導金属材料
であるアルミニウムを押出し成形して形成されており、
32a、32bは垂直方向に放熱フィン32をニ分割さ
れて形成された放熱フィン半体、34は放熱フィン半体
32a、32bの内側に形成された半円部で、この半円
部34にヒートパイプ4が挿入され、ハンダでろう付け
溶接されている。放熱フィンに複数個の孔が形成され、
この孔に対応して複数個のヒートパイプ4を同時に挿入
する作業は困難であるが、この放熱フィン32は二分割
されているので、そのような困難性はない。
【0015】参考例3. 図4(a)はこの発明の参考例3の放熱フィンの平面
図、図4(b)は図4(a)の正面図であり、40は放
熱フィン、41は放熱フィン40と一体の受熱板、42
は受熱板41に形成されヒートパイプ4が貫通する孔で
ある。
【0016】図4(c)は上記参考例3の放熱フィン4
0が半導体装置に組み込まれたときの正面図であり、4
3は受熱板41の下部に取り付けられたモジュールタイ
プの半導体素子、44は受熱板41の上部に取り付けら
れた断熱板で、この断熱板44にはドライブユニット1
1、スナバユニット33が取り付けられている。このも
のの場合、ヒートパイプ4の片側のみに放熱フィン40
を設けたものであり、図4(c)に示されているよう
に、半導体素子43の付属部品である平滑リアクトル1
3、コンデンサ12、スナバユニット33およびドライ
ブユニット11の実装密度が向上する。
【0017】実施例1. 図5(a)はこの発明の実施例1の正面図、図5(b)
は放熱フィンが半導体装置に組み込まれたときの正面図
であり、50は下部が斜めに切断された放熱フィンで、
このものの場合には、放熱フィン50の下部では空隙部
が大きくとれ、それだけ外気23が大きくとれ、冷却効
率が大きくなる。
【0018】実施例2. 図6(a)はこの発明の実施例2の半導体ユニットの正
面図、図6(b)は図6(a)の半導体ユニットの側断
面図である。なお、図13(a)および図13(b)で
示される半導体ユニットと同一または相当部分には同一
符号を付し、その説明を省略する。
【0019】図において、60は細長い密閉容器内に、
例えばパーフロロカーボンのような電気絶縁性の冷媒6
1が封入され、この密閉容器が下部の下パイプ60a
と、中間部の電気絶縁管60bと、上部の上パイプ60
cとから構成される電気絶縁タイプのヒートパイプであ
る。このヒートパイプ60は下パイプ60a側が受熱ブ
ロック2に埋設されるとともに、電気絶縁管60bが下
パイプ60aおよび上パイプ60cとに封着材を介して
密閉状態に取り付けられている。そして、このヒートパ
イプ60は全体として上下方向に垂直に配設されてい
る。この場合、1つの良熱伝導金属材からなる受熱ブロ
ック2に、3つのヒートパイプ60が取り付けられてい
る。なお、このヒートパイプ60の動作は前述のヒート
パイプ4と同一であるとともに、この電気絶縁タイプの
ヒートパイプ60の詳細は、例えば特開平2ー2177
91号公報に示されている。
【0020】62は受熱ブロック2に取り付けられた3
つのヒートパイプ60の上パイプ60c側に取り付けら
れ、ヒートパイプ60に沿って下方から上方に向かって
空気流63が形成される縦型タイプの放熱フィン、64
はヒートパイプ60の上パイプ60cの下部側に水平に
配置され、ヒートパイプ60の放熱フィン62が取り付
けられた上部と、電気絶縁管60bのある中間部および
埋設された下部とを上下に分ける仕切板である。この仕
切板64は押圧機構3側に両端が固定されるとともに、
半導体装置の固定部(図示せず)側に取り付けられ、半
導体ユニットを固定部側に支持させる役割も有してい
る。
【0021】65は仕切板64の下面側に取り付けられ
るとともに、ヒートパイプ60ともろう付け等により固
定されている支持板、66は支持板65と受熱ブロック
2の上部とを連結する絶縁性の支持部材、67は受熱ブ
ロック2に一端が接続された端子、68は受熱ブロック
2と半導体素子1とを密着させて一体化するための押圧
機構3の絶縁座である。
【0022】なお、4つの受熱ブロック2、絶縁座68
を含む押圧機構3、12本のヒートパイプ60、放熱フ
ィン62、仕切板64、支持板65、支持部材66、端
子67により半導体冷却器が構成され、この半導体冷却
器と半導体素子1とにより半導体ユニットが構成され
る。
【0023】つぎに、この半導体冷却器の動作について
説明する。半導体素子1が作動して熱を発生すると、こ
の熱は受熱ブロック2を介してヒートパイプ60側に伝
えられる。ヒートパイプ60内では受熱ブロック2から
の熱を吸収した下部側の冷媒61が蒸発して、上部の放
熱フィン62側へ移動し、この放熱フィン62により冷
却されて凝縮する。そして、凝縮した冷媒61は重力の
作用により受熱ブロック2側に下降し、同様な熱輸送を
くり返す。また、放熱フィン62側では、この放熱フィ
ン62周りの空気が暖められ、ヒートパイプ60に沿っ
た上向きの空気流63が形成される。すなわち、放熱フ
ィン62の下方の外気は空気流63となってこの放熱フ
ィン62に沿って上方へ移動しつつ、この放熱フィン6
2から熱を吸収し、この放熱フィン62を冷却する。
【0024】したがって、この半導体冷却器では、ヒー
トパイプ60が上下向きに配置されている分、冷媒の自
然還流が効果的に行なわれ、この半導体冷却器による半
導体素子1の冷却効率を上げることができる。また、放
熱フィン62も上下方向に向いていて、放熱フィン62
側に積極的に空気を取り込むことができる分、空気によ
る放熱フィン62に対する熱交換効率を上げることがで
き、半導体素子1の冷却効率を上げることができる。さ
らに、空気流63中には塵埃、異物、さらには腐食性ガ
ス等が含まれることがあるが、半導体素子1は仕切板6
4により空気流63側から遮蔽されているので、これら
により汚染されることはない。
【0025】また、この半導体冷却器では、ヒートパイ
プ60が電気絶縁管60bや電気絶縁性の冷媒61を有
した電気絶縁タイプのヒートパイプであり、かつ押圧機
構3による半導体素子1や受熱ブロック2の加圧が絶縁
座68を介して行なわれているとともに、受熱ブロック
2と支持板65とを連結する支持部材66も絶縁材から
構成されている。このため、この半導体冷却器では、半
導体素子1につながるものは必ずどこかで絶縁されてお
り、この半導体素子1に対する絶縁性を高めることがで
きる。
【0026】ところで、この半導体ユニットを車両の床
下等に車両の補助電源用のインバータとして用いれば、
車両の振動が半導体冷却器に伝わり、ヒートパイプ60
等を振動させる。このため、押圧機構3を介して受熱ブ
ロック2側が半導体装置の固定部側に支持されている従
来の半導体冷却器では、ヒートパイプ60の電気絶縁管
60bの両端面側に、放熱フィン62側の重量が加わる
他、この放熱フィン62側の振動が伝わって、応力の集
中が生じやすいという問題があった。
【0027】ところが、この半導体冷却器では、ヒート
パイプ60の電気絶縁管60bの上方を支持板65を介
して仕切板64で支持しているとともに、支持板65を
介すが、仕切板64と受熱ブロック2とを支持部材66
で連結して、ヒートパイプ60を仕切板64と受熱ブロ
ック2とにしっかり固定するようにしているので、放熱
フィン62側の振動や重さがヒートパイプ60の電気絶
縁管60b側に加わりにくくなる。このため、放熱フィ
ン62側の振動や重量によって生じる電気絶縁管60b
への応力の集中は無くなり、ヒートパイプ60の寿命が
向上する。
【0028】実施例3. 図7(a)はこの発明の実施例3の半導体ユニットの正
面図、図7(b)は図7(a)の半導体ユニットを半導
体装置に組み込んだ状態を示す側断面図、図8は図7
(a)の半導体ユニットの側面図である。なお、図6
(a)、図6(b)、図1(a)および図1(b)で示
される半導体ユニットおよび半導体装置と同一または相
当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0029】図において、70は3つの上下に向いたヒ
ートパイプ60の各下パイプ60a側が埋設されている
良熱伝導金属材料から構成される平板状の受熱ブロッ
ク、71は受熱ブロック70の片面側に3個ずつ両面に
ねじにより密着して取り付けられているモジュールタイ
プの半導体素子、72はヒートパイプ60の上部の上パ
イプ60c側に取り付けられ、ヒートパイプ60に沿っ
て下方から上方に向かって空気流63が形成される縦型
タイプの放熱フィンである。
【0030】73はヒートパイプ60の上パイプ60c
の下部側に水平に配置され、ヒートパイプ60の放熱フ
ィン72が取り付けられた上部と、電気絶縁管60bの
ある中間部および埋設された下部とを上下に分ける仕切
板である。この仕切板73は半導体装置の固定部材14
側に両端部が取り付けられているとともに、ヒートパイ
プ60側にもろう付け等により固定されている。したが
って、仕切板73は半導体ユニット全体とともに、ヒー
トパイプ60を固定部材14側に支持させる役割を有し
ている。74は仕切板73と受熱ブロック70の上部と
を連結する、絶縁性の支持部材、75、76は付属部品
である。
【0031】放熱フィン72は、図9の(a)、(b)
で示されるように、良熱伝導金属材料により形成されて
おり、厚肉部72aの中央に上下方向に向かってヒート
パイプ60固定用の孔部72bが形成されている。そし
て、厚肉部72aの両側に上下方向に向いた複数の平板
状フィン部72cが形成されている。また、仕切板73
近傍の、この放熱フィン72の下部には、厚肉部72a
の両側のフイン部72cが斜状にカットされて一対の空
気取入空間77が形成されている。
【0032】なお、3つのヒートパイプ60、受熱ブロ
ック70、放熱フィン72、仕切板73、支持部材74
により半導体冷却器が構成され、この半導体冷却器と6
つの半導体素子71および付属部品75、76により半
導体ユニットが構成されている。
【0033】この半導体冷却器においても、ヒートパイ
プ60および放熱フィン72が上下向きに配置されてい
るため、ヒートパイプ60および放熱フィン72により
半導体素子71を効率的に冷却できる。また、放熱フィ
ン72の空気流63側と半導体素子71側とは遮蔽され
ているため、半導体素子71が空気流63中の汚染物に
より汚染されることはない。さらに、この半導体冷却器
では、半導体素子71につながるものが必ずどこかで絶
縁されており、半導体素子に対する絶縁性を高めること
ができる。また、この半導体冷却器では、放熱フィン7
2側が支持部材74を介して仕切板73側に支持されて
いるため、この半導体ユニットを車両等に取り付けた場
合でも、放熱フィン72側の振動や重さにより、ヒート
パイプ60の電気絶縁管60b周りに応力の集中が生じ
ることはない。
【0034】実施例4. 図10はこの発明の実施例4の半導体冷却器の正面図で
ある。図において、78は放熱フィン72の上下方向に
延びるフィン部72cの中間部両側をV形にカットする
ことにより形成される一対の第2空気取入空間である。
なお、他の構成は実施例6の半導体冷却器と同一であ
る。
【0035】放熱フィン72には下部側の空気取入空間
77から空気が取り入れられて、この放熱フィン72に
沿って空気流63が形成されるとともに、中間部側の空
気取入空間78から新たな空気が取り入れられる。そし
て、この新たな空気が空気流63と合体して新たな空気
流63Aとなり、この放熱フィン72に沿って上昇す
る。温度の上昇した空気流63に新たな空気を導入する
ことにより、空気流63Aの温度が下がり、放熱フィン
72による冷却効果を上げることができる。したがっ
て、半導体冷却器の小型化を図ることができる。
【0036】実施例5. 図11(a)はこの発明の実施例5の半導体ユニットの
正面図、図11(b)は図11(a)の半導体ユニット
の一部断面側面図である。
【0037】図において、80は放熱フィン72の上下
方向に延びるフィン部72cの中間部両側をほぼV形に
カットすることにより形成される一対の第2空気取入空
間、81は紙面の上下方向である前後方向に向かって形
成されている第2空気取入空間80を上下に二分割する
ように、この第2空気取入空間80内に差し込まれ、放
熱フィン72に沿った空気流63を上下の2つに分ける
案内部材としての仕切板である。この仕切板81は前後
方向の中間部が下向きに凸状に傾斜した形状をしてお
り、第2空気取入空間80の下部側に空気排出部80a
を形成する働きを有している。なお、他の構成は実施例
3の半導体ユニットと同一である。
【0038】放熱フィン72の下部側には、下部側の空
気取入空間77から空気が取り入れられて、この放熱フ
ィン72に沿って空気流63が形成され、この空気流6
3は仕切板81に当って、第2空気取入空間80の下部
側の空気排出部80aから外方に放出される。また、放
熱フィン72の上部側には、第2空気取入空間80の上
部側から空気が取り入れられて、この放熱フィン72に
沿って新たな空気流63が形成され、この空気流63は
放熱フィン72の上方に放出される。
【0039】すなわち、放熱フィン72の上下方向に対
して、2つの空気流63を形成し、その各々の空気流6
3を温度の低い新たな空気から構成するようにしている
ため、この半導体冷却器では、その分放熱フィン72に
よる冷却効率を上げることができる。したがって、この
半導体冷却器では、放熱フィン72等を小型化できる
分、その小型化を図ることができる。
【0040】実施例6. 図12はこの発明の実施例6の半導体ユニットを半導体
装置に組み込んだ状態を示す側断面図である。この場
合、半導体冷却器の仕切板73は、ヒートパイプ60側
の中央部が上向きに凸状となり、外縁部側が漸次下向き
に傾斜されている。このことにより、仕切板73上に降
下した雨水、塵埃90等が重力等の作用で仕切板73の
外方に移動され、仕切板73上にこれらが溜ったり、積
もったりすることはない。なお、他の構成は、実施例6
の半導体ユニットと同一である。
【0041】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1に係る
半導体冷却器によれば、放熱フィンの下部を斜めに切断
したことにより、放熱フィンの下部では空隙部が大きく
とれ、それだけ外気を大きくとることができ、冷却効率
が大きくなるという効果がある。
【0042】また、この発明の請求項2に係る半導体冷
却器によれば、放熱フィンの下部側と中間部側に空気取
入空間を形成したことにより、放熱フィン側に新たな空
気を取り入れることが可能となり、放熱フィンによる冷
却効率が向上する。
【0043】また、この発明の請求項3に係る半導体冷
却器によれば、放熱フィンの中間部側の空気取入空間中
に下方の空気流を外方に案内する案内部材を設けたこと
により、放熱フィンの上部側と下部側に新たな空気から
なる2つの空気流を形成でき、放熱フィンによる冷却効
率が向上する。
【0044】また、この発明の請求項4に係る半導体冷
却器によれば、ヒートパイプを上下に分ける仕切板のヒ
ートパイプ側中央部を上向き凸状に傾斜させたことによ
り、仕切り板上に下降する雨水や塵埃等を仕切板上に溜
めたり、積もらせてしまうことは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明の参考例1の半導体冷却器
を有する半導体ユニットの正面図であり、(b)は
(a)の側断面図である。
【図2】 (a)はこの発明の参考例2の半導体冷却器
を有する半導体ユニットの正面図であり、(b)は
(a)の半導体ユニットが半導体装置に組み込まれたと
きの正断面図である。
【図3】 (a)は図2(a)の半導体冷却器を示す平
面図、(b)は(a)の正面図である。
【図4】 (a)はこの発明の参考例3の半導体冷却器
の平面図、(b)は(a)の半導体冷却器の正面図、
(c)は(a)の半導体冷却器を用いた半導体装置の正
断面図である。
【図5】 (a)はこの発明の実施例1の半導体冷却器
の正面図、(b)は(a)の半導体冷却器を用いた半導
体装置の正断面図である。
【図6】 (a)はこの発明の実施例2の半導体ユニッ
トの正面図であり、(b)は(a)の側断面図である。
【図7】 (a)はこの発明の実施例3の半導体冷却器
を有する半導体ユニットの正面図であり、(b)は
(a)の半導体ユニットが半導体装置に組み込まれたと
きの正断面図である。
【図8】 図7の半導体ユニットの側面図である。
【図9】 (a)は図7の半導体冷却器の平面図であ
り、(b)は(a)の半導体冷却器の正面図である。
【図10】 この発明の実施例4の半導体冷却器の正面
図である。
【図11】 (a)はこの発明の実施例5の半導体ユニ
ットの正面図であり、(b)は(a)の半導体ユニット
の一部断面側面図である。
【図12】 この発明の実施例5の半導体ユニットを組
み込んだ半導体装置の側断面図である。
【図13】 (a)は従来の半導体ユニットの一例を示
す正面図、(b)は(a)の半導体ユニットが半導体装
置に組み込まれたときの正断面図である。
【符号の説明】
1 半導体素子、2 受熱ブロック、4 ヒートパイ
プ、20 放熱フィン、30 受熱ブロック、31 半
導体素子、32 放熱フィン、40 放熱フィン、41
受熱板、43 半導体素子、50 放熱フィン、60
ヒートパイプ、60b 電気絶縁管(電気絶縁部)、
62 放熱フィン、63 空気流、64仕切板、66
支持部材、70 受熱ブロック、71 半導体素子、7
2 放熱フィン、73 仕切板、77 空気取入空間、
78 第2空気取入空間、80第2空気取入空間、81
仕切板(案内部材)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子を挟持する良熱伝導金属材か
    らなる受熱ブロックと、この受熱ブロック中に下部が埋
    設され上方向に延びたヒートパイプと、このヒートパイ
    プの上部にヒートパイプと同方向に配設された放熱フィ
    ンとを備え、前記放熱フィンはヒートパイプに沿って二
    分割されて構成され、かつ放熱フィンの下側がヒートパ
    イプ側から上方向に傾斜して切断されている半導体冷却
    器。
  2. 【請求項2】 半導体素子と密着して取り付けられる良
    熱伝導金属材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロッ
    ク中に下部が埋設され、中間部に電気絶縁部を有すると
    ともに、全体として上方向に延びるヒートパイプと、こ
    のヒートパイプの上部に取り付けられ、このヒートパイ
    プに沿って空気流が形成されるとともに、下部側と中間
    部側に空気取入空間が形成されている放熱フィンと、前
    記ヒートパイプを上下に分けるとともに、このヒートパ
    イプを前記電気絶縁部の上方で支持する仕切板と、この
    仕切板と前記受熱ブロックとを連結する絶縁性の支持部
    材とを備えたことを特徴とする半導体冷却器。
  3. 【請求項3】 半導体素子と密着して取り付けられる良
    熱伝導金属材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロッ
    ク中に下部が埋設され、中間部に電気絶縁部を有すると
    ともに、全体として上方向に延びるヒートパイプと、こ
    のヒートパイプの上部に取り付けられ、このヒートパイ
    プに沿って空気流が形成されるとともに、下部側と中間
    部側に空気取入空間が形成され、かつこの中間部側の前
    記空気取入空間中に下方の空気流を外方に案内する案内
    部材を有する放熱フィンと、前記ヒートパイプを上下に
    分けるとともに、このヒートパイプを前記電気絶縁部の
    上方で支持する仕切板と、この仕切板と前記受熱ブロッ
    クとを連結する絶縁性の支持部材とを備えたことを特徴
    とする半導体冷却器。
  4. 【請求項4】 半導体素子と密着して取り付けられる良
    熱伝導金属材からなる受熱ブロックと、この受熱ブロッ
    ク中に下部が埋設され、中間部に電気絶縁部を有すると
    ともに、全体として上方向に延びるヒートパイプと、こ
    のヒートパイプの上部に取り付けられ、このヒートパイ
    プに沿って空気流が形成される放熱フィンと、前記ヒー
    トパイプを上下に分けるとともに、このヒートパイプを
    電気絶縁部の上方で支持し、かつこのヒートパイプ側の
    中央部が上向き凸状に傾斜している仕切板と、この仕切
    板と前記受熱ブロックとを連結する絶縁性の支持部材と
    を備えたことを特徴とする半導体冷却器。
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JPH02156557A (ja) * 1988-12-09 1990-06-15 Furukawa Alum Co Ltd ヒートパイプ式ヒートシンク
JPH0364950A (ja) * 1989-08-03 1991-03-20 Hitachi Cable Ltd 電気絶縁ヒートパイプ

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