JP2791238B2 - ピストン - Google Patents
ピストンInfo
- Publication number
- JP2791238B2 JP2791238B2 JP3254266A JP25426691A JP2791238B2 JP 2791238 B2 JP2791238 B2 JP 2791238B2 JP 3254266 A JP3254266 A JP 3254266A JP 25426691 A JP25426691 A JP 25426691A JP 2791238 B2 JP2791238 B2 JP 2791238B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- land
- piston
- ring groove
- ring
- top ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2201/00—Metals
- F05C2201/04—Heavy metals
- F05C2201/0433—Iron group; Ferrous alloys, e.g. steel
- F05C2201/0448—Steel
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用のピストン
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のピストンとシリンダとの間の
隙間をシールし、ブローバイガスとオイル消費量の低減
を図るため、ピストンの外周面にリング溝を設け、この
溝にピストンリングを取付ける。ピストンリングは大別
すれば、ピストンが燃焼ガス圧力を受ける際に、燃焼室
からクランク室へのガス漏れを防ぐために取付けられる
コンプレッションリングと、シリンダに付着したオイル
を掻き落し燃焼室へのオイル洩れを防ぐオイルリングと
に別けられる。コンプレッションリングは、通常、2本
用い、ピストンヘッド側から順に、トップリング及びセ
カンドリングが、セカンドランドを介してピストンの外
周に設けられたトップリング溝及びセカンドリング溝に
装着される。オイルリングはコンプレッションリングの
下部に配される。
隙間をシールし、ブローバイガスとオイル消費量の低減
を図るため、ピストンの外周面にリング溝を設け、この
溝にピストンリングを取付ける。ピストンリングは大別
すれば、ピストンが燃焼ガス圧力を受ける際に、燃焼室
からクランク室へのガス漏れを防ぐために取付けられる
コンプレッションリングと、シリンダに付着したオイル
を掻き落し燃焼室へのオイル洩れを防ぐオイルリングと
に別けられる。コンプレッションリングは、通常、2本
用い、ピストンヘッド側から順に、トップリング及びセ
カンドリングが、セカンドランドを介してピストンの外
周に設けられたトップリング溝及びセカンドリング溝に
装着される。オイルリングはコンプレッションリングの
下部に配される。
【0003】さて、従来のアルミ合金製のピストンは、
材料強度上の理由から、図8に示すように、トップリン
グ1の半径方向の厚さt1 よりセカンドリング2の半径
方向の厚さt2 の方が大きく、これに応じてピストン3
の外周面にピストンヘッド側から順に設けられたトップ
リング溝4とセカンドリング溝5の夫々の深さT1 、T
2 はT1 <T2 となっている。ピストンヘッドとトップ
リング溝4との間のピストン外周にはトップランド6が
形成され、トップリング溝4とセカンドリング溝5との
間にはセカンドランド7が形成される。
材料強度上の理由から、図8に示すように、トップリン
グ1の半径方向の厚さt1 よりセカンドリング2の半径
方向の厚さt2 の方が大きく、これに応じてピストン3
の外周面にピストンヘッド側から順に設けられたトップ
リング溝4とセカンドリング溝5の夫々の深さT1 、T
2 はT1 <T2 となっている。ピストンヘッドとトップ
リング溝4との間のピストン外周にはトップランド6が
形成され、トップリング溝4とセカンドリング溝5との
間にはセカンドランド7が形成される。
【0004】トップリング溝とセカンドリング溝の深さ
の関係が上記のようにT1 <T2 であると、ランドの幅
が薄くなるピストンでは、セカンドランド7の剛性が低
下し、ピストンヘッドに圧力が作用した場合、セカンド
ランド7の先端が下る方向に変形し、これに伴ってトッ
プリング1の外側上下面が片当りして偏摩耗し、又リン
グ溝上下面の摩耗も多くなり、リングのシール性能が損
なわれ、オイル消費、ブローバイガス量が増加し、エン
ジンの性能が劣化する。
の関係が上記のようにT1 <T2 であると、ランドの幅
が薄くなるピストンでは、セカンドランド7の剛性が低
下し、ピストンヘッドに圧力が作用した場合、セカンド
ランド7の先端が下る方向に変形し、これに伴ってトッ
プリング1の外側上下面が片当りして偏摩耗し、又リン
グ溝上下面の摩耗も多くなり、リングのシール性能が損
なわれ、オイル消費、ブローバイガス量が増加し、エン
ジンの性能が劣化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の内燃
機関のアルミ合金製の前記欠点にかんがみ、セカンドラ
ンドの変形が防止され、コンプレッションリングのシー
ル機能が劣化することのないピストンを提供することを
解決すべき課題とする。
機関のアルミ合金製の前記欠点にかんがみ、セカンドラ
ンドの変形が防止され、コンプレッションリングのシー
ル機能が劣化することのないピストンを提供することを
解決すべき課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するために、基本的には、セカンドランドの少く
とも一部を、スチール、ニレジスト、セラミック繊維強
化合金から選ばれた補強材料で強化させる手段を用い
る。
を解決するために、基本的には、セカンドランドの少く
とも一部を、スチール、ニレジスト、セラミック繊維強
化合金から選ばれた補強材料で強化させる手段を用い
る。
【0007】
【作用】燃焼ガスによる高圧力がトップリングに作用
し、トップリングがセカンドランドを下向きに強く押し
ても、補強材料で強化されたセカンドランドは変形する
ことなく、トップリングの挙動を安定させる。又、セカ
ンドランドの剛性を高めたことにより、セカンドランド
によるトップリングの押し上げがなく、トップリングの
偏摩耗を防止できる。
し、トップリングがセカンドランドを下向きに強く押し
ても、補強材料で強化されたセカンドランドは変形する
ことなく、トップリングの挙動を安定させる。又、セカ
ンドランドの剛性を高めたことにより、セカンドランド
によるトップリングの押し上げがなく、トップリングの
偏摩耗を防止できる。
【0008】
【実施例】図1を参照する。ピストン10は、通常のガ
ソリンエンジンに用いられるアルミ鋳造(たとえば、A
C8A製)からなるものである。ピストン10の外周面
は、その上部から順に、トップランド11、トップリン
グ溝12、セカンドランド13、セカンドリング溝1
4、オイルリング溝15を設ける。トップリング溝12
の溝深さは、セカンドリング溝深さより浅い。トップと
セカンドリング溝12,15の背後およびセカンドラン
ド13の内部の領域に、S45C等のスチールをストラ
ッド16として鋳込む。このストラッド16はセカンド
ランド13を補強し、強化させる。
ソリンエンジンに用いられるアルミ鋳造(たとえば、A
C8A製)からなるものである。ピストン10の外周面
は、その上部から順に、トップランド11、トップリン
グ溝12、セカンドランド13、セカンドリング溝1
4、オイルリング溝15を設ける。トップリング溝12
の溝深さは、セカンドリング溝深さより浅い。トップと
セカンドリング溝12,15の背後およびセカンドラン
ド13の内部の領域に、S45C等のスチールをストラ
ッド16として鋳込む。このストラッド16はセカンド
ランド13を補強し、強化させる。
【0009】図2に示す例は、セカンドランド13、ト
ップとセカンドリング溝12,14の底部を、Ni−Cr−
Cu系オーステナイト鋳鉄のニジレスト製トレーガー17
とする。このトレーガー17部分をセラミック繊維強化
型合金(FRM)としてもよい。このトレーガー17は
セカンドランド13を補強し、強化させる。
ップとセカンドリング溝12,14の底部を、Ni−Cr−
Cu系オーステナイト鋳鉄のニジレスト製トレーガー17
とする。このトレーガー17部分をセラミック繊維強化
型合金(FRM)としてもよい。このトレーガー17は
セカンドランド13を補強し、強化させる。
【0010】図3に示す例は、トップとセカンドランド
11,13およびトップとセカンドリング溝12,14
の背の底部を、セラミック繊維強化型合金(FRM)又
はニジレストの補強部18とさせる。この補強部18は
両ランド11,13を補強し、強化させる。
11,13およびトップとセカンドリング溝12,14
の背の底部を、セラミック繊維強化型合金(FRM)又
はニジレストの補強部18とさせる。この補強部18は
両ランド11,13を補強し、強化させる。
【0011】次に、テストの結果を示す。使用したエン
ジンは、シリンダ径74mm、排気量1800ccの4気筒
4サイクルのガソリンエンジンであり、6000rpm ×
4/4の運転条件とした。トップリングの幅寸法を1.2
mm、1.0mm、0.8mmとしたもののオイル消費量を図4、
図5、図6に示し、トップリングの幅寸法を0.8mmとし
た時の全負荷ブローバイを図7に示す。尚、図4−7中
の標準品は従来例を、トレーガーは図2の例を、ストラ
ットは図1の例を、FRMは図3の例を示す。同図から
明らかなように、図2のトレーガーの例がオイル消費量
とブローバイガスの低減に有効であるが、図1のストラ
ットの例や図3のFRMの例もオイル消費量とブローバ
イガスの低減に有効である。
ジンは、シリンダ径74mm、排気量1800ccの4気筒
4サイクルのガソリンエンジンであり、6000rpm ×
4/4の運転条件とした。トップリングの幅寸法を1.2
mm、1.0mm、0.8mmとしたもののオイル消費量を図4、
図5、図6に示し、トップリングの幅寸法を0.8mmとし
た時の全負荷ブローバイを図7に示す。尚、図4−7中
の標準品は従来例を、トレーガーは図2の例を、ストラ
ットは図1の例を、FRMは図3の例を示す。同図から
明らかなように、図2のトレーガーの例がオイル消費量
とブローバイガスの低減に有効であるが、図1のストラ
ットの例や図3のFRMの例もオイル消費量とブローバ
イガスの低減に有効である。
【0012】以上の如く、本発明によれば、燃焼ガス圧
力が作用する時のセカンドランドの変形が少なく、オイ
ル消費量、ブローバイガス量の増加を防止することがで
きる。又、ランドの変形が少いため、トップリング溝上
下面の摩耗が少なくなる。又、セカンドリングの半径方
向厚さを大きくさせ、リングの姿勢を安定化し、摩擦を
小とすることができる。このような特色は、トップリン
グの薄幅化とセカンドランドの高さ減縮を可能にし、エ
ンジンの小型、軽量、高回転化を可能にする。
力が作用する時のセカンドランドの変形が少なく、オイ
ル消費量、ブローバイガス量の増加を防止することがで
きる。又、ランドの変形が少いため、トップリング溝上
下面の摩耗が少なくなる。又、セカンドリングの半径方
向厚さを大きくさせ、リングの姿勢を安定化し、摩擦を
小とすることができる。このような特色は、トップリン
グの薄幅化とセカンドランドの高さ減縮を可能にし、エ
ンジンの小型、軽量、高回転化を可能にする。
【図1】本発明の一例のストラットを示すピストンの部
分断面図である。
分断面図である。
【図2】本発明の別の例のトレーガーの例を示すピスト
ンの部分断面図である。
ンの部分断面図である。
【図3】本発明の他の例のFRMの例を示すピストンの
部分断面図である。
部分断面図である。
【図4】トップリング幅1.2mmの時のオイル消費量を示
すグラフ図である。
すグラフ図である。
【図5】トップリング幅1.0mmの時のオイル消費量を示
すグラフ図である。
すグラフ図である。
【図6】トップリング幅0.8mmの時のオイル消費量を示
すグラフ図である。
すグラフ図である。
【図7】トップリング幅0.8mmの時のブローバイガス流
量を示すグラフ図である。
量を示すグラフ図である。
【図8】従来のピストンの部分断面図である。
【符号の説明】 10 ピストン 11 トップランド 12 トップリング溝 13 セカンドランド 14 セカンドリング溝 16 ストラット 17 トレーガー 18 FRMの補強部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅見 宏夫 埼玉県入間郡日高町高萩1573−59 (56)参考文献 特開 昭59−218342(JP,A) 実開 昭56−118934(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02F 3/00 F02F 3/00 301 F02F 3/00 302
Claims (1)
- 【請求項1】 トップランド、トップリング溝、セカン
ドランド、およびセカンドリング溝を少くとも有するア
ルミ合金からなるピストンにおいて、該ピストンのセカ
ンドリング溝の深さがトップリング溝の深さより深く、
トップリング溝の底部、セカンドランドおよびセカンド
リング溝の底部を断面T字状をなす補強部材により強化
させ、該補強部材がスチール、ニレジスト、セラミック
繊維強化合金から選ばれた補強材料からなることを特徴
とするピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3254266A JP2791238B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3254266A JP2791238B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | ピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0571419A JPH0571419A (ja) | 1993-03-23 |
JP2791238B2 true JP2791238B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=17262590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3254266A Expired - Fee Related JP2791238B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2791238B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6318770Y2 (ja) * | 1980-02-14 | 1988-05-26 | ||
JPS59218342A (ja) * | 1983-05-26 | 1984-12-08 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関用繊維強化軽合金ピストン |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP3254266A patent/JP2791238B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0571419A (ja) | 1993-03-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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