JP2790118B2 - マイクロ波管 - Google Patents

マイクロ波管

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JP2790118B2
JP2790118B2 JP10522396A JP10522396A JP2790118B2 JP 2790118 B2 JP2790118 B2 JP 2790118B2 JP 10522396 A JP10522396 A JP 10522396A JP 10522396 A JP10522396 A JP 10522396A JP 2790118 B2 JP2790118 B2 JP 2790118B2
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exhaust pipe
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耕治 岡本
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波管に関
し、特に進行波管やクライストロン等の直線ビームマイ
クロ波管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波管の代表例として、ヘ
リックス形進行波管を用いて説明する図4(A),
(B)は一般的なヘリックス形進行波管の構成を示す断
面図およびその封し切り方法を説明する断面図である。
1は電子銃、2は電子銃1より放出される電子ビーム、
3はマイクロ波を増幅する高周波増幅部、4は電子ビー
ム2を捕捉するコレクタ、5は排気管、6は排気管5の
封し切り部である。電子銃1より放出された電子ビーム
2は高周波増幅部3を通過する際に、入力信号であるマ
イクロ波を増幅しコレクタ4に捕捉される。上記動作の
ためには、管内は高真空に保たれている必要があるた
め、マイクロ波管の製造工程において、組立てられたマ
イクロ波管は排気管5を通じて管内の気体を排気した
後、封し切り部6で封し切られる。封し切られる前の排
気管5は破線で示すように延びて図示されない排気装置
に接続されている。ここで排気管5の両側から油圧ジャ
ッキ等に取り付けた先端が半円形状の刃型工具9ではさ
み、矢印の方向に圧力を加えることにより排気管5の内
壁同士が押し付けられて互いに接合し、気体を通過させ
ない状態、すなわち封し切り状態となる。また、マイク
ロ波の増幅が効率良く行われるためには、電子ビーム2
を高周波増幅部3の螺旋に衝突することなくコレクタに
到達させる必要がある。したがって、電子ビーム2を放
出する電子銃1は高周波増幅部3に対し、偏芯や傾きが
無いよう精密に位置決めされている。
【0003】封し切られたマイクロ波管を動作させた初
期の状態では、電子ビーム2がコレクタ4に衝突するこ
とによってコレクタ4の表面に含まれているガスが管内
に放出される。特に、出力10Wを超えるマイクロ波管
では、電子ビーム2の量が多く、またコレクタ4の内面
積が大きいため、ガスの放出量が多くなり、封し切り後
の管内の真空度を悪化させる。このようなマイクロ波管
に用いられる排気管部の構成を図5に示す。マイクロ波
管とともに組立てられた第1排気管5aと、イオンポン
プ10を有する第2排気管5bが排気管接続部11で溶
接等により接続される。マイクロ波管は排気管5a,5
bを通じて管内気体を排出した後に第1封し切り部6a
で一旦封し切られる。この状態でマイクロ波管を動作さ
せ、すなわち電子ビーム2をコレクタ4に衝突させ、コ
レクタ4からガスを放出させる。コレクタ4より発生し
たガスは、イオンポンプ10によって吸収される。これ
らの工程はエージングと呼ばれる。エージングを数時間
から数十時間行ない、コレクタ4から十分にガスが放出
され、かつ管内のガスがイオンポンプ10によって十分
吸収された時点で、さらに第2封し切り部6bにおいて
第1排気管5aを封し切り、マイクロ波管が製品とな
る。
【0004】次に、マイクロ波管への排気管の設置方法
を公知例を引用して説明する。図6は特開昭62−97
232に示されている進行波管の断面図である。排気管
5は電子銃1に管軸方向に設置されている。エージング
工程において、コレクタ4より発生したガスは高周波増
幅部3および電子銃1の内部を通過し排気管5を通して
管外へと排出される。排気管5がコレクタ4から離れた
電子銃1に設置してあり、コレクタ4より発生したガス
が上記経路を通らなければならないため、エージングに
時間がかかる。また、前述のように、封し切り時には排
気管5に強い圧力が加わるため、電子銃1の各部が変形
しやすく、封し切り作業によって電子銃1と高周波増幅
部3との間に偏芯や傾きが生じる可能性が高いという問
題も有する。
【0005】排気管5をコレクタ4付近に設置する場
合、電子銃側と同様にコレクタ4の底部に管軸方向に設
置すると電子ビームの一部が排気管5の内部への流入し
イオンポンプ10や封し切り部6に衝突して損傷を与え
る可能性がある。これを避けるため、排気管5は管軸に
対し横向きに設置されている例がある。図7は実開昭6
2−153755号公報に示されているマイクロ波管の
出力部の構成を示す側面図である。この例では、排気管
5は、コレクタ4に近い出力空胴12に出力導波管13
を介して設置されており、イオンポンプ10が接続され
ている。ここで、排気管5は、出力導波管13に管軸方
向に対して横方向に設置されるため、出力導波管13に
は横方向からの穴開け加工が必要であり、またろう付等
による組立ての際には横方向に突き出している排気管5
を支持するために特別な治具を使用したり、ステンレス
ワイヤ等によって排気管5を縛って固定するといった方
法が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、従来
の技術において、排気管をコレクタ部に設置する際、部
品形状が複雑になりまた組立時作業工数もかかることで
ある。その理由は、ビームの流入防止の為、排気管を管
軸に対して直角方向に設置しているからである。
【0007】第2の問題点は、排気管を電子銃部に設置
した場合、エージングに時間がかかる封しの機械的加圧
によりマイクロ波管の特性に悪影響を与えやすいという
点である。その理由は、排気管が電子銃部に設置される
為である。
【0008】本発明は、コレクタへの排気管の設置を簡
単な構造で実現すると共に、排気管への電子ビーム流入
による悪影響を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロ波管
は、電子ビームを発生する電子銃部と、マイクロ波を増
幅する高周波増幅部と、前記電子ビームを補促するコレ
クタ部とを備えたマイクロ波管において、前記コレクタ
部の底部に管軸方向に排気管が設置され、かつ前記コレ
クタ部の内径に嵌合し、前記電子ビームの入射する側の
表面が前記管軸の上下方向に対して傾斜し、その面積が
前記コレクタ部の内径の面積よりも小さい金属部品を設
置したことを特徴とする。
【0010】本発明によれば、コレクタ部内径に嵌合
し、表面が管軸に対して傾斜したコレクタ部の内壁の面
積よりも小さい円板形状の部品を設置することにより、
排気通路を確保しながら排気管への電子の流入を防止す
ると共に、円板形状部品に衝突した電子が管軸方向逆向
きに反射して高周波増幅部へと戻ることを防止する。こ
のため排気管をコレクタ部に管軸方向に設置することが
可能となり、エージング時間が短縮され電子銃部の変形
が防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。
【0012】図1(A),(B)は本発明の第1の実施
の形態のマイクロ波管の要部断面図およびそのコレクタ
部品の正面図である。本発明の第1の実施の形態のマイ
クロ波管は、図1(A),(B)に示すように、第1排
気管5aは、コレクタ4の底部に管軸方向に設置され
る。第1排気管5aへの電子ビーム2の流入を防止する
ためにコレクタ4内部にはコレクタ部7が取り付けられ
る。このコレクタ部品7は、管軸方向に延在する円筒状
コレクタ4の円筒内壁4wに嵌合する円板状で、かつそ
の直径より小さい部分を切り欠いた切り欠き7cを形成
し、更に電子ビーム2の当たる面を管軸に対して斜めに
切除して、傾斜部7iを形成してある。コレクタ部はコ
レクタ4,第1排気管5a,コレクタ部品7を積み重ね
てろう付することにより製造される。
【0013】図2は図1のコレクタ部の動作および組立
て方法を説明する断面図である。本発明の第1の実施の
形態のマイクロ波管の動作および製造方法について説明
する。図1および図2に示すように、本発明の第1の実
施の形態のコレクタ部の動作および製造方法は、図1
(A),(B)および図2に示すように、管内気体を排
気し、第1封し切り部6aで一旦封し切られたエージン
グ工程のマイクロ波管のコレクタ部において、電子ビー
ム2はコレクタ4およびコレクタ部品7によって捕捉さ
れる。この時、コレクタ4およびコレクタ部品7の表面
から発生したガスはコレクタ部品7の切り欠き7cから
排気管5を通じてイオンポンプ10に吸収される。ま
た、このとき、コレクタ部品7はコレクタ内壁4wの直
径より小さい部分を切り欠いて管軸方向から見た第1排
気管5aの排気口を遮蔽しているため、電子ビーム2が
第1排気管5aの内部へと流入しイオンポンプ10や第
1封し切り部6aを損傷することが防止される。コレク
タ4およびコレクタ部品7から十分にガスが放出され、
イオンポンプ10に吸収された時点で第1排気管5aは
第2封し切り部6bで封し切られるが、この封し切り部
6bも同様に、コレクタ部品7により電子ビーム2から
保護される。
【0014】一方、コレクタ4およびコレクタ部品7に
衝突する電子の一部は、衝突の際に捕捉されず、反射し
て反射電子8となる。この反対電子8が高周波増幅部3
へと戻るとマイクロ波管の特性に悪影響を与える。反射
電子8は、通常の物質の反射と同様に反射面の法線に対
し、入射角と等しい反射角で反射するため、コレクタ部
品7の表面が管軸に対し垂直な場合、管軸方向に入射し
た電子ビーム2は管軸方向逆向きに反射し高周波増幅部
3へと戻るが、これを防止するため、コレクタ部品7の
表面を斜めに切除して傾斜部7iを設け、反射電子8が
管軸に対して角度のある方向へ向かうようにしている。
【0015】コレクタ4を構成するコレクタ第1構成部
品4a,コレクタ第2構成部品4bとコレクタ部品7お
よび排気管5は、それぞれ円筒形あるいは円板形であ
り、その接合部は互いに嵌合するように形成されてい
る。このため、各部品間の位置出しのための特別な治具
なしに単純に各部品を積み重ねろう付することにより簡
単にコレクタ部を組立てることができる。
【0016】図3(A),(B)は本発明の第2の実施
の形態のマイクロ波管の要部断面図およびそのコレクタ
部品の正面図である。本発明の第2の実施の形態のマイ
クロ波管は、図3(A),(B)に示すように、コレク
タ部は、コレクタ4を構成するコレクタ構成部品4a,
4bとコレクタ部品7,第1排気管5aを積み重ねろう
付けすることにより組立てられる。コレクタ部品7に
は、管軸方向から見て第1排気管5aが見えない位置に
穴7hが設けられている。エージング時にコレクタ4お
よびコレクタ部品7から発生したガスは、この穴7hか
ら排気管5a,5bを通じてイオンポンプ10に吸引さ
れる。
【0017】
【発明の効果】第1の効果は、容易にマイクロ波管のコ
レクタ部に管軸方向に排気管を設置できることである。
その理由は、簡単な部品および構造で排気管への電子ビ
ームの流入を防止できるためである。
【0018】第2の効果は、エージング時間の短縮およ
び電子銃部の変形防止ができることである。その理由
は、第1の効果である容易にコレクタ部に排気管を設置
できるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は本発明の第1の実施の形態の
マイクロ波管の要部断面図およびそのコレクタ部品の正
面図である。
【図2】図1のコレクタ部の動作および組立て方法を説
明する断面図である。
【図3】(A),(B)は本発明の第2の実施の形態の
マイクロ波管の要部断面図およびそのコレクタ部品の正
面図である。
【図4】(A),(B)は一般的なヘリックス形進行波
管の構成を示す断面図およびその封し切り方法を説明す
る断面図である。
【図5】イオンポンプを有するマイクロ波管の排気管部
の構成を示す断面図である。
【図6】従来の電子銃部に排気管を有するマイクロ波管
の構成を示す断面図である。
【図7】従来のコレクタ付近に排気管を有するマイクロ
波管のコレクタ部の側面図である。
【符号の説明】
1 電子銃 2 電子ビーム 3 高周波増幅部 4 コレクタ 4a コレクタ第1構成部品 4b コレクタ第2構成部品 4w コレクタ内壁 5 排気管 5a 第1排気管 5b 第2排気管 6 封し切り部 6a 第1封し切り部 6b 第2封し切り部 7 コレクタ部品 7c 切り欠き 7i 傾斜部 7h 穴 8 反射電子 9 刃型工具 10 イオンポンプ 11 排気管接続部 12 出力空胴 13 出力導波管

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを発生する電子銃部と、マイ
    クロ波を増幅する高周波増幅部と、前記電子ビームを補
    促するコレクタ部とを備えたマイクロ波管において、前
    記コレクタ部の底部に管軸方向に排気管が設置され、か
    つ前記コレクタ部の内径に嵌合し、前記電子ビームの入
    射する側の表面が前記管軸の上下方向に対して傾斜し、
    その面積が前記コレクタ部の内径の面積よりも小さい金
    属部品を設置したことを特徴とするマイクロ波管。
  2. 【請求項2】 前記金属部品が切り欠きを有し前記排気
    管を遮蔽するように間隔をおいて配置されていることを
    特徴とする請求項1記載のマイクロ波管。
  3. 【請求項3】 前記金属部品が管軸方向から見て排気管
    が見えない位置に穴が設けられていることを特徴とする
    請求項1記載のマイクロ波管。
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