JP2788767B2 - 吹き込み成形用ナイロン66樹脂組成物 - Google Patents
吹き込み成形用ナイロン66樹脂組成物Info
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- JP2788767B2 JP2788767B2 JP24607689A JP24607689A JP2788767B2 JP 2788767 B2 JP2788767 B2 JP 2788767B2 JP 24607689 A JP24607689 A JP 24607689A JP 24607689 A JP24607689 A JP 24607689A JP 2788767 B2 JP2788767 B2 JP 2788767B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は吹き込み成形性と耐衝撃性とが改良されたナ
イロン66樹脂組成物に関するものであり,さらに詳しく
は吹き込み成形において重要な溶融粘度特性と結晶化特
性とが共に改良された,吹き込み成形性と耐衝撃性と耐
熱性とにすぐれたナイロン66樹脂組成物に関するもので
ある。
イロン66樹脂組成物に関するものであり,さらに詳しく
は吹き込み成形において重要な溶融粘度特性と結晶化特
性とが共に改良された,吹き込み成形性と耐衝撃性と耐
熱性とにすぐれたナイロン66樹脂組成物に関するもので
ある。
(従来の技術) ナイロン66はすぐれた機械的性質,特に靱性,耐疲労
性を有し,また耐熱性や耐薬品性も良好であるため,繊
維,フィルム,プラスチック成形品など多くの分野で利
用されている。しかしナイロン66の吹き込み成形性は必
ずしもすぐれているとはいえない。中でも大型成形品の
吹き込み成形性については従来よりも問題点が指摘され
てきた。
性を有し,また耐熱性や耐薬品性も良好であるため,繊
維,フィルム,プラスチック成形品など多くの分野で利
用されている。しかしナイロン66の吹き込み成形性は必
ずしもすぐれているとはいえない。中でも大型成形品の
吹き込み成形性については従来よりも問題点が指摘され
てきた。
すなわち,第一にナイロン66は高温下でいったん溶融
すると,その溶融粘度は吹き込み成形を行うには低すぎ
る値であり,いわゆるパリソンのドローダウンが大きく
満足な成形品が得られないばかりか,吹き込み成形その
ものがきわめて困難である。そのためナイロン66の溶融
粘度を高める目的で様々な提案がこれまでになされてい
る。たとえば多官能性エポキシ化合物をナイロン66に添
加混合し加熱溶融する方法(特公昭48−7509号公報),
ナイロン66の重合時にトリメシン酸のジアミン酸を添加
し重合を行いナイロン66分子中に分岐鎖を導入する方法
(特公昭50−2790号公報,特公昭50−2791号公報,特公
昭50−3193号公報および特公昭50−104297号公報な
ど),エチレン系アイオノマー樹脂およびエチレン.酢
酸ビニル共重合体などを分岐ナイロン66に配合する方
法,エチレン系アイオノマーあるいはカルボキシ変性ニ
トリルゴムをナイロン66に配合する方法などが知られて
いる。しかしこれらの方法ではナイロン66の吹き込み成
形時の溶融粘度は上昇するものの,吹き込み成形時の改
良効果は必ずしも充分ではなかった。わずかにε−カプ
ロラクタムを共重合する方法が知られているが,この方
法ではナイロン66樹脂の最も大きな特徴である融点に代
表される耐熱性が低下するので好ましくない。
すると,その溶融粘度は吹き込み成形を行うには低すぎ
る値であり,いわゆるパリソンのドローダウンが大きく
満足な成形品が得られないばかりか,吹き込み成形その
ものがきわめて困難である。そのためナイロン66の溶融
粘度を高める目的で様々な提案がこれまでになされてい
る。たとえば多官能性エポキシ化合物をナイロン66に添
加混合し加熱溶融する方法(特公昭48−7509号公報),
ナイロン66の重合時にトリメシン酸のジアミン酸を添加
し重合を行いナイロン66分子中に分岐鎖を導入する方法
(特公昭50−2790号公報,特公昭50−2791号公報,特公
昭50−3193号公報および特公昭50−104297号公報な
ど),エチレン系アイオノマー樹脂およびエチレン.酢
酸ビニル共重合体などを分岐ナイロン66に配合する方
法,エチレン系アイオノマーあるいはカルボキシ変性ニ
トリルゴムをナイロン66に配合する方法などが知られて
いる。しかしこれらの方法ではナイロン66の吹き込み成
形時の溶融粘度は上昇するものの,吹き込み成形時の改
良効果は必ずしも充分ではなかった。わずかにε−カプ
ロラクタムを共重合する方法が知られているが,この方
法ではナイロン66樹脂の最も大きな特徴である融点に代
表される耐熱性が低下するので好ましくない。
このような事情によりナイロン66樹脂はエンジニアリ
ングプラスチックとして様々なすぐれた特性を有してい
るにもかかわらず,上述したような問題点のために吹き
込み成形法はほとんど適用されていなかったのが実状で
ある。
ングプラスチックとして様々なすぐれた特性を有してい
るにもかかわらず,上述したような問題点のために吹き
込み成形法はほとんど適用されていなかったのが実状で
ある。
(発明が解決しようとする課題) かかる事情に鑑み,本発明の目的は吹き込み成形性が
改良され,かつ耐熱性と耐衝撃性とにすぐれたナイロン
66樹脂組成物を得ることにある。
改良され,かつ耐熱性と耐衝撃性とにすぐれたナイロン
66樹脂組成物を得ることにある。
また本発明の他の目的は,かかる吹き込み成形性の改
良されたナイロン66樹脂組成物を用いて耐熱性と耐衝撃
性にすぐれ,幅広い分野で使用し得る有用な吹き込み成
形品を得ることにある。
良されたナイロン66樹脂組成物を用いて耐熱性と耐衝撃
性にすぐれ,幅広い分野で使用し得る有用な吹き込み成
形品を得ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者はかかる目的で鋭意研究を重ねた結果,
(A)ナイロン66樹脂と,(B)非晶性ナイロンと,
(C)変性ポリレオフィンとからなり,特定の溶融粘度
と特定の過冷却度とを有する樹脂組成物が本発明の目的
をことごとく満足し,しかもナイロン66樹脂のすぐれた
耐熱性を全く損なうことがないという驚くべき効果を見
いだし,本発明に到達したものである。
(A)ナイロン66樹脂と,(B)非晶性ナイロンと,
(C)変性ポリレオフィンとからなり,特定の溶融粘度
と特定の過冷却度とを有する樹脂組成物が本発明の目的
をことごとく満足し,しかもナイロン66樹脂のすぐれた
耐熱性を全く損なうことがないという驚くべき効果を見
いだし,本発明に到達したものである。
すなわち本発明は,(A)ナイロン66樹脂30〜98重量
%と,(B)ガラス転移温度が100℃以上である非晶性
ナイロン1〜50重量%と,(C)カルボン酸基,カルボ
ン酸金属塩基,酸無水物基,エステル基およびエポキシ
基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有
する変性ポリオレフィン1〜50重量%とからなり,280℃
における溶融粘度が式〔I〕および〔II〕を満足し,か
つ降温結晶化時の過冷却度が式〔III〕を満足する吹き
込み成形用ナイロン66樹脂組成物 ここで▲η10 280▼は温度280℃,剪断速度10sec-1に
おける溶融粘度を示し,▲η100 280▼は温度280℃,剪
断速度100sec-1における溶融粘度を示す。△Tは結晶の
溶解温度Tmと,降温速度20℃/分で冷却したときの降温
結晶化温度Tccとの差で定義される過冷却度Tm−Tccで表
わされる樹脂組成物に関するものである。
%と,(B)ガラス転移温度が100℃以上である非晶性
ナイロン1〜50重量%と,(C)カルボン酸基,カルボ
ン酸金属塩基,酸無水物基,エステル基およびエポキシ
基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有
する変性ポリオレフィン1〜50重量%とからなり,280℃
における溶融粘度が式〔I〕および〔II〕を満足し,か
つ降温結晶化時の過冷却度が式〔III〕を満足する吹き
込み成形用ナイロン66樹脂組成物 ここで▲η10 280▼は温度280℃,剪断速度10sec-1に
おける溶融粘度を示し,▲η100 280▼は温度280℃,剪
断速度100sec-1における溶融粘度を示す。△Tは結晶の
溶解温度Tmと,降温速度20℃/分で冷却したときの降温
結晶化温度Tccとの差で定義される過冷却度Tm−Tccで表
わされる樹脂組成物に関するものである。
本発明の樹脂組成物の溶融粘度は,JIS K7210の参考試
験として記載されている方法,すなわち,高化式フロー
テスターを用いて測定することができる。その場合,ノ
ズル径は一般に0.6mmと1mmとが用いられ,ノズル長さは
一般に2mmあるいは10mmが用いられる。吹き込み成形に
おいて被成形体が受ける剪断速度は比較的低く,10sec-1
から100sec-1の程度である。したがって吹き込み成形に
おいては,10sec-1から100sec-1剪断速度における溶融粘
度が重要である。
験として記載されている方法,すなわち,高化式フロー
テスターを用いて測定することができる。その場合,ノ
ズル径は一般に0.6mmと1mmとが用いられ,ノズル長さは
一般に2mmあるいは10mmが用いられる。吹き込み成形に
おいて被成形体が受ける剪断速度は比較的低く,10sec-1
から100sec-1の程度である。したがって吹き込み成形に
おいては,10sec-1から100sec-1剪断速度における溶融粘
度が重要である。
本発明の樹脂組成物において式〔I〕および〔II〕を
満足する溶融粘度を有するものは最もすぐれた吹き込み
成形を示す。結晶の融解温度Tmは,樹脂組成物を示差熱
分析計を用いて昇温速度20℃/分で昇温した時の結晶の
融解ピークの温度で定義される。また降温結晶化温度Tc
cは,樹脂組成物をいったん280℃で溶解させたのち降温
速度20℃/分で冷却したときの降温結晶化ピークの温度
で定義される。
満足する溶融粘度を有するものは最もすぐれた吹き込み
成形を示す。結晶の融解温度Tmは,樹脂組成物を示差熱
分析計を用いて昇温速度20℃/分で昇温した時の結晶の
融解ピークの温度で定義される。また降温結晶化温度Tc
cは,樹脂組成物をいったん280℃で溶解させたのち降温
速度20℃/分で冷却したときの降温結晶化ピークの温度
で定義される。
本発明において用いられるナイロン66樹脂とは,ヘキ
サメチレンジアミンとアジピン酸およびそれらの機能誘
導体からなるポリアミドをおもな構成単位とするもので
あるが,このアジピン酸成分またはヘキサメチレンジア
ミン成分の一部を他の共重合成分で置き換えたものでも
よい。共重合成分は特に制限がなく,公知のアミド基形
成成分を用いることができる。
サメチレンジアミンとアジピン酸およびそれらの機能誘
導体からなるポリアミドをおもな構成単位とするもので
あるが,このアジピン酸成分またはヘキサメチレンジア
ミン成分の一部を他の共重合成分で置き換えたものでも
よい。共重合成分は特に制限がなく,公知のアミド基形
成成分を用いることができる。
共重合成分の代表例として,6−アミノカプロン酸,11
−アミノウンデカン酸,12−アミノドデカン酸,パラア
ミノメチル安息香酸などのアミノ酸,ε−カプロラクタ
ム,ω−ラウリルラクタムなどのラクタム,テトラメチ
レンジアミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデカメチ
レンジアミン,2,2,4−/2,4,4,−トリメチルヘキサメチ
レンジアミン,5−メチルノナメチレンジアミン,メタキ
シリレンジアミン,パラキシリレンジアミン,1,3−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン,1,4−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン,1−アミノ−3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキサン,ビス(4−アミノ
シクロヘキシル)メタン,ビス(3−メチル−4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン,2,2−ビス(4−アミノシク
ロヘキシル)プロパン,ビス(アミノプロピル)ピペラ
ジン,ビス(アミノエチル)ピペラジンなどのジアミン
と,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ドデカン
二酸,テレフタル酸,イソフタル酸,2−クロロテレフタ
ル酸,2−メチルテレフタル酸,5−メチルイソフタル酸,5
−ナトリウムスルホイソフタル酸,ヘキサヒドロテレフ
タル酸,ヘキサヒドロイソフタル酸,シグリコール酸な
どのジカルボン酸などをあげることができる。
−アミノウンデカン酸,12−アミノドデカン酸,パラア
ミノメチル安息香酸などのアミノ酸,ε−カプロラクタ
ム,ω−ラウリルラクタムなどのラクタム,テトラメチ
レンジアミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデカメチ
レンジアミン,2,2,4−/2,4,4,−トリメチルヘキサメチ
レンジアミン,5−メチルノナメチレンジアミン,メタキ
シリレンジアミン,パラキシリレンジアミン,1,3−ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン,1,4−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン,1−アミノ−3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキサン,ビス(4−アミノ
シクロヘキシル)メタン,ビス(3−メチル−4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン,2,2−ビス(4−アミノシク
ロヘキシル)プロパン,ビス(アミノプロピル)ピペラ
ジン,ビス(アミノエチル)ピペラジンなどのジアミン
と,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ドデカン
二酸,テレフタル酸,イソフタル酸,2−クロロテレフタ
ル酸,2−メチルテレフタル酸,5−メチルイソフタル酸,5
−ナトリウムスルホイソフタル酸,ヘキサヒドロテレフ
タル酸,ヘキサヒドロイソフタル酸,シグリコール酸な
どのジカルボン酸などをあげることができる。
本発明で用いられるナイロン66樹脂の製造方法は任意
である。たとえば溶融重合,界面重合,溶液重合,塊状
重合およびこれらを組み合わせた方法が適用されるが,
溶融重合が最も一般的である。
である。たとえば溶融重合,界面重合,溶液重合,塊状
重合およびこれらを組み合わせた方法が適用されるが,
溶融重合が最も一般的である。
本発明で用いられるナイロン66樹脂の重合度について
は特に制限はないが,相対粘度を96%硫酸を用い,濃度
1g/dl,25℃で測定したとき1.5〜5.5さらには2.0〜4.5の
範囲にあるナイロン66樹脂が好ましい。相対粘度5.5を
越えると組成物の流動性が悪くなるだけでなく,その機
械的,熱的性質のばらつきが大きくなるので好ましくな
い。相対粘度が1.5よりも低いと組成物の機械的強度が
低くなるという欠点が生じる。ナイロン66樹脂の配合量
が30重量%未満の場合には樹脂組成物の耐熱性が大きく
低下するので好ましくない。
は特に制限はないが,相対粘度を96%硫酸を用い,濃度
1g/dl,25℃で測定したとき1.5〜5.5さらには2.0〜4.5の
範囲にあるナイロン66樹脂が好ましい。相対粘度5.5を
越えると組成物の流動性が悪くなるだけでなく,その機
械的,熱的性質のばらつきが大きくなるので好ましくな
い。相対粘度が1.5よりも低いと組成物の機械的強度が
低くなるという欠点が生じる。ナイロン66樹脂の配合量
が30重量%未満の場合には樹脂組成物の耐熱性が大きく
低下するので好ましくない。
本発明でいう非晶性ナイロンとは示差熱分析計を用い
て20℃/分の昇温速度で測定したとき,1cal/g以上の結
晶融解熱を示さないナイロンをいう。
て20℃/分の昇温速度で測定したとき,1cal/g以上の結
晶融解熱を示さないナイロンをいう。
本発明で用いられる非晶性ナイロンは,絶乾状態でガ
ラス転移温度が100℃以上にあるものである。ガラス移
温度は同じく示差熱分析計を用いて20℃/分の昇温速度
で測定することにより求めることができる。ガラス転移
温度が100℃未満の非晶性ナイロンでは樹脂組成物の結
晶化抑制効果が少なく好ましくない。
ラス転移温度が100℃以上にあるものである。ガラス移
温度は同じく示差熱分析計を用いて20℃/分の昇温速度
で測定することにより求めることができる。ガラス転移
温度が100℃未満の非晶性ナイロンでは樹脂組成物の結
晶化抑制効果が少なく好ましくない。
本発明で用いられる非晶性ナイロンを構成するジアミ
ンの代表例としては,テトラメチレンジアミン,ヘキサ
メチレンジアミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデカ
メチレンジアミン,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン,5−メチルノナメチレンジアミン,メチ
キシリレンジアミン,パラキシリレンジアミン,1,3−ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン,1,4−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン,ビス(4−アミノシクロヘキ
シル)メタン,1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5,−
トリメチルシクロヘキサン,ビス(3メチル−4−アミ
ノシクロエキシル)メタン,2,2,−ビス(4−アミノシ
クロヘキシル)プロパン,ビス(アミノプロピル)ピペ
ラジン,ビス(アミノエチル)ピペラジンなどがある。
ンの代表例としては,テトラメチレンジアミン,ヘキサ
メチレンジアミン,ウンデカメチレンジアミン,ドデカ
メチレンジアミン,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン,5−メチルノナメチレンジアミン,メチ
キシリレンジアミン,パラキシリレンジアミン,1,3−ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン,1,4−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン,ビス(4−アミノシクロヘキ
シル)メタン,1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5,−
トリメチルシクロヘキサン,ビス(3メチル−4−アミ
ノシクロエキシル)メタン,2,2,−ビス(4−アミノシ
クロヘキシル)プロパン,ビス(アミノプロピル)ピペ
ラジン,ビス(アミノエチル)ピペラジンなどがある。
本発明で用いられる非晶性ナイロンを構成するジカル
ボン酸の代表例としては,アジピン酸,スベリン酸,ア
ゼライン酸,セバシン酸,ドデカン二酸,テレフタル
酸,イソフタル酸,2−クロロテレフタル酸,2−メチルテ
レフタル酸,5−メチルイソフタル酸,5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸,ヘキサヒドロテレフタル酸,ヘキサヒ
ドロイソフタル酸,ジグリコール酸などをあげることが
できる。
ボン酸の代表例としては,アジピン酸,スベリン酸,ア
ゼライン酸,セバシン酸,ドデカン二酸,テレフタル
酸,イソフタル酸,2−クロロテレフタル酸,2−メチルテ
レフタル酸,5−メチルイソフタル酸,5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸,ヘキサヒドロテレフタル酸,ヘキサヒ
ドロイソフタル酸,ジグリコール酸などをあげることが
できる。
本発明で用いられる非晶性ナイロンを構成するアミノ
酸およびラクタムの代表例としては,6−アミノカプロン
酸,11−アミノウンデカン酸,12−アミノドデカン酸,パ
ラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸,ε−カプロラ
クタム,ω−ラウリルラクタムなどのラクタムを挙げる
ことができる。
酸およびラクタムの代表例としては,6−アミノカプロン
酸,11−アミノウンデカン酸,12−アミノドデカン酸,パ
ラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸,ε−カプロラ
クタム,ω−ラウリルラクタムなどのラクタムを挙げる
ことができる。
本発明に用いる最も好適な非晶性ナイロンの具体例と
しては,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジア
ミン・テレフタル酸/および/またはイソフタル酸の重
縮合物,ヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸および
イソフタル酸の重縮合物,ヘキサメチレンジアミン・ビ
ス(4−アミノシクロヘキシル)メタン・テレフタル酸
および/またはイソフタル酸の重縮合物,ヘキサメチレ
ンジアミン・ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキ
シル)メタン・テレフタル酸および/またはイソフタル
酸の重縮合物,ε−カプロラクタム・ビス(4−アミノ
シクロヘキシル)メタン・テレフタル酸および/または
イソフタル酸の重縮合物,ε−カプロラクタム・ビス
(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン・テ
レフタル酸および/またはイソフタル酸の重縮合物,ω
−ラウリルラクタム・ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン・テレフタル酸および/またはイソフタル酸
の重縮合物,ω−ラウリルラクタム・ビス(3−メチル
−4−アミノシクロヘキシル)メタン・テレフタル酸お
よび/またはイソフタル酸の重縮合物が挙げられる。
しては,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジア
ミン・テレフタル酸/および/またはイソフタル酸の重
縮合物,ヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸および
イソフタル酸の重縮合物,ヘキサメチレンジアミン・ビ
ス(4−アミノシクロヘキシル)メタン・テレフタル酸
および/またはイソフタル酸の重縮合物,ヘキサメチレ
ンジアミン・ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキ
シル)メタン・テレフタル酸および/またはイソフタル
酸の重縮合物,ε−カプロラクタム・ビス(4−アミノ
シクロヘキシル)メタン・テレフタル酸および/または
イソフタル酸の重縮合物,ε−カプロラクタム・ビス
(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン・テ
レフタル酸および/またはイソフタル酸の重縮合物,ω
−ラウリルラクタム・ビス(4−アミノシクロヘキシ
ル)メタン・テレフタル酸および/またはイソフタル酸
の重縮合物,ω−ラウリルラクタム・ビス(3−メチル
−4−アミノシクロヘキシル)メタン・テレフタル酸お
よび/またはイソフタル酸の重縮合物が挙げられる。
非晶性ナイロンは,本発明の樹脂組成物において溶融
粘度の上昇効果とその結晶化素度を抑制する効果とを発
揮する。しかし,その配合量が1重量%未満では結晶化
抑制効果は顕著でない。逆にその配合量が50重量%を越
える場合には樹脂組成物の結晶性の低下が著しくなり,
それと共に耐熱性も低下するので好ましくない。
粘度の上昇効果とその結晶化素度を抑制する効果とを発
揮する。しかし,その配合量が1重量%未満では結晶化
抑制効果は顕著でない。逆にその配合量が50重量%を越
える場合には樹脂組成物の結晶性の低下が著しくなり,
それと共に耐熱性も低下するので好ましくない。
本発明に用いられる変性ポリオレフィンとはカルボン
酸基,カルボン酸金属塩基,酸無水物基,エステル基お
よびエポキシ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の官能基を有する変性ポリオレフィンである。
酸基,カルボン酸金属塩基,酸無水物基,エステル基お
よびエポキシ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の官能基を有する変性ポリオレフィンである。
本発明に用いられる変性ポリオレフィンの具体例とし
ては,エチレン・アクリル酸共重合体,エチレン・メタ
クリル酸共重合体,エチレン・フマル共重合体,エチレ
ン・アクリル酸エチル・アクリル酸共重合体,エチルレ
ン・無水マレイン酸共重合,スチレン・無水マレイン酸
共重合体,エチレン・プロピレン・無水マレイン酸共重
合体,エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体,
エチレン・酢酸ビニル・グリシジルメタクリレート共重
合体などに代表されるところの,オレフィン系単量体と
カルボン酸基,カルボン酸金属塩基(カルボン酸金属塩
基を含む変性ポリオレフィンはカルボン酸基を含む粘性
ポリオレフィンとNaOHやKOHに代表されるアルカリとを
反応させることにより得ることができる。),酸無水物
基,エステル基およびエポキシ基を有するるビニル系単
量体との共重合がある。
ては,エチレン・アクリル酸共重合体,エチレン・メタ
クリル酸共重合体,エチレン・フマル共重合体,エチレ
ン・アクリル酸エチル・アクリル酸共重合体,エチルレ
ン・無水マレイン酸共重合,スチレン・無水マレイン酸
共重合体,エチレン・プロピレン・無水マレイン酸共重
合体,エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体,
エチレン・酢酸ビニル・グリシジルメタクリレート共重
合体などに代表されるところの,オレフィン系単量体と
カルボン酸基,カルボン酸金属塩基(カルボン酸金属塩
基を含む変性ポリオレフィンはカルボン酸基を含む粘性
ポリオレフィンとNaOHやKOHに代表されるアルカリとを
反応させることにより得ることができる。),酸無水物
基,エステル基およびエポキシ基を有するるビニル系単
量体との共重合がある。
さらに,エチレン−g−無水マレイン酸共重合体は
(gはグラフトを表わす。以下同じ。),エチレン・プ
ロピレン−g−無水マレイン酸共重合体,エチレン・プ
ロピレン−g−アクリル酸共重合体,エチレン・1−ブ
テン−g−フマル酸共重合体,エチレン・1−ヘキセン
−g−イタコン酸共重合体,エチレン・プロピレン・1,
4−ヘキサジエン−g−無水マレイン酸共重合体,エチ
レン・プロピレン・ジシクロペンタジエン−g−フマル
酸共重合体,エチルン・プロピレン・5−エチリデン−
ノルボルネン−g−無水マレイン酸共重合体,エチレン
・酢酸ビニル−g−アクリル酸共重合体,スチレン・ブ
タジエン−g−無水マレイン酸共重合体およびこれらの
誘導体などに代表されるところの,ポリオレフィンにカ
ルボン酸基または酸無水物基を有するビニル系単量体を
グラフトした変性ポリオレフィンが挙げられる。
(gはグラフトを表わす。以下同じ。),エチレン・プ
ロピレン−g−無水マレイン酸共重合体,エチレン・プ
ロピレン−g−アクリル酸共重合体,エチレン・1−ブ
テン−g−フマル酸共重合体,エチレン・1−ヘキセン
−g−イタコン酸共重合体,エチレン・プロピレン・1,
4−ヘキサジエン−g−無水マレイン酸共重合体,エチ
レン・プロピレン・ジシクロペンタジエン−g−フマル
酸共重合体,エチルン・プロピレン・5−エチリデン−
ノルボルネン−g−無水マレイン酸共重合体,エチレン
・酢酸ビニル−g−アクリル酸共重合体,スチレン・ブ
タジエン−g−無水マレイン酸共重合体およびこれらの
誘導体などに代表されるところの,ポリオレフィンにカ
ルボン酸基または酸無水物基を有するビニル系単量体を
グラフトした変性ポリオレフィンが挙げられる。
変性ポリオレフィンは通常公知の方法で製造すること
ができる。たとえば特公昭59−8299号公報,特公昭56−
9925号公報などに示された方法で製造することができ
る。変性ポリオレフィンは本発明の樹脂組成物の溶融粘
度上昇させ,調製する作用をなす。その配合量が1重量
%未満の場合には樹脂組成物において溶融粘度の顕著な
上昇がみられず,吹き込み成形時のドローダウンが大き
い。逆にその配合量が50重量%を越える場合には,樹脂
組成物の耐熱性の低下が大きくなる。
ができる。たとえば特公昭59−8299号公報,特公昭56−
9925号公報などに示された方法で製造することができ
る。変性ポリオレフィンは本発明の樹脂組成物の溶融粘
度上昇させ,調製する作用をなす。その配合量が1重量
%未満の場合には樹脂組成物において溶融粘度の顕著な
上昇がみられず,吹き込み成形時のドローダウンが大き
い。逆にその配合量が50重量%を越える場合には,樹脂
組成物の耐熱性の低下が大きくなる。
本発明の樹脂組成物において,ナイロン66樹脂の配合
量は30〜98重量%である。
量は30〜98重量%である。
本発明の樹脂組成物において,変性ポリオレフィンの
配合量は1〜50重量%である。
配合量は1〜50重量%である。
本発明の樹脂組成物においてはその特性を大きく損な
わない限り,必要に応じて他の重合体を配合してもよ
い。この場合その配合量は30重量%以下であることが望
ましい。かかる他の重合体としては,ポリカーボネー
ト,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフ
タレート,ポリアリレート,ポリカプロラクトン,ポリ
スルホン,ポリエーテルスルホン,ポリエーテルケト
ン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルイミ
ド,ナイロン6,ナイロン46,ナイロン11,ナイロン12,ナ
イロン610,ポリフェニレンオキシド,ポリフェニレンス
ルフィド,ABS,PMMA,ポリプロピレン,ポリエチレン,フ
ェノキシ樹脂,液晶ポリマーなどがある。
わない限り,必要に応じて他の重合体を配合してもよ
い。この場合その配合量は30重量%以下であることが望
ましい。かかる他の重合体としては,ポリカーボネー
ト,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフ
タレート,ポリアリレート,ポリカプロラクトン,ポリ
スルホン,ポリエーテルスルホン,ポリエーテルケト
ン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルイミ
ド,ナイロン6,ナイロン46,ナイロン11,ナイロン12,ナ
イロン610,ポリフェニレンオキシド,ポリフェニレンス
ルフィド,ABS,PMMA,ポリプロピレン,ポリエチレン,フ
ェノキシ樹脂,液晶ポリマーなどがある。
さらに,本発明の樹脂組成物にはその成形性および物
性を損なわない限りにおいて,顔料,熱安定剤,酸化防
止剤,耐候剤,難燃剤,可塑剤,離型剤,強化材などを
添加することが可能である。強化材としてはガラス繊
維,金属繊維,チタン酸カリウムウイスカー,炭素繊
維,アラミド繊維などのような繊維状強化材,タルク,
炭酸カルシウム,マイカ,ガラスフレーク,金属フレー
クのようなフィラー系補強材がある。特に直径が3〜20
μmのガラス繊維は樹脂組成物の溶融粘度を安定化し,
その強度,弾性率,耐熱性がさらに向上するので好まし
い。
性を損なわない限りにおいて,顔料,熱安定剤,酸化防
止剤,耐候剤,難燃剤,可塑剤,離型剤,強化材などを
添加することが可能である。強化材としてはガラス繊
維,金属繊維,チタン酸カリウムウイスカー,炭素繊
維,アラミド繊維などのような繊維状強化材,タルク,
炭酸カルシウム,マイカ,ガラスフレーク,金属フレー
クのようなフィラー系補強材がある。特に直径が3〜20
μmのガラス繊維は樹脂組成物の溶融粘度を安定化し,
その強度,弾性率,耐熱性がさらに向上するので好まし
い。
(実施例) 実施例および比較例における測定方法,使用原料は以
下の通りである。
下の通りである。
溶融粘度 測定器 :高化式フローテスター(島津製作所製,CFT
−500A) ノズル :直径0.5mm,長さ2mm 温 度 :280℃ 剪断速度:荷重を変化させることにより剪断速度を広
い範囲に調節した。
−500A) ノズル :直径0.5mm,長さ2mm 温 度 :280℃ 剪断速度:荷重を変化させることにより剪断速度を広
い範囲に調節した。
溶融粘度:剪断速度と溶融粘度とをプロットし,剪断
速度が10sec-1と100sec-1における溶融粘度を求めた。
速度が10sec-1と100sec-1における溶融粘度を求めた。
過冷却度 測定器 :パーキンエルマー社製,DSC−2C型示差熱分
析計 条 件 :昇温,降温速度20℃/分 アイゾット衝撃速度 ASTM D256,ノッチ付,試験片厚み3.2mm 熱変形温度 ASTM D648,荷重4.6Kg/cm2 吹き込み成形品の耐衝撃性 吹き込み成形して得た内容積1リットル,平均肉厚約
1.5mmの容器に水を充填し,口部を密栓して底が下方に
向けて2.5mの高さから水平なコンクリート床面に繰り返
し落下させ,容器の破損に至るまでの落下回数を調べ
た。この試験は一定条件で成形した容器5個について行
い,その破損に至るまでの平均落下回数で評価した。
析計 条 件 :昇温,降温速度20℃/分 アイゾット衝撃速度 ASTM D256,ノッチ付,試験片厚み3.2mm 熱変形温度 ASTM D648,荷重4.6Kg/cm2 吹き込み成形品の耐衝撃性 吹き込み成形して得た内容積1リットル,平均肉厚約
1.5mmの容器に水を充填し,口部を密栓して底が下方に
向けて2.5mの高さから水平なコンクリート床面に繰り返
し落下させ,容器の破損に至るまでの落下回数を調べ
た。この試験は一定条件で成形した容器5個について行
い,その破損に至るまでの平均落下回数で評価した。
吹き込み成形品の耐熱性 同じ容器を用い,空のまま容器の口部を支持して容器
を水平に保持し,250℃の熱風恒温槽中に1時間処理した
後の容器の変形の度合をもって耐熱性を評価した。
を水平に保持し,250℃の熱風恒温槽中に1時間処理した
後の容器の変形の度合をもって耐熱性を評価した。
使用原料 ナイロン66:ICI社製,A125,相対粘度3.0 非晶性ナイロン PA−1:参考例,ガラス転移温度150℃ トロガミドT:ダイナマイトノーベル社製,ガラス転移
温度148℃,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレン
ジアミン・テレフタル酸重縮合物 X−21:三菱化成社製,ガラス転移温度125℃ ヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸・イソフタル酸
重縮合物 TR55:EMS社製,ガラス転移温度152℃, ω−ラウリルラクタム・ビス(3−メチル−4−アミノ
シクロヘキシル)メタン・イソフタル酸の重縮合物 変性ポリオレフィン タフマーMC206:三井石油化学社製,エチレン・α−オ
レフィン・無水マレイン酸共重合体 ボンダインAX8390:住友化学社製,エチレン・エチル
アクリレート・無水マレイン酸共重合体 サーリン1650:三井ポリケミカル社製,エチレン・メ
タクリル酸共重合体のZn塩 参考例:非晶性ナイロン イソフタル酸45モル%,テレフタル酸5モル%,ヘキ
サメチレンジアミン45モル%,ビス(4−アミノ−3−
メチルシクロヘキシル)メタン5モル%の割合の原料10
Kgを8Kgの純水とともに反応槽に仕込み,窒素で数回反
応槽内の空気をパージした。温度を90℃まで上昇させ約
5時間反応させたのち,加圧下(18バール)に槽内を撹
拌しつつ,反応温度を徐々に10時間かけて280℃まで上
昇させた。
温度148℃,2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレン
ジアミン・テレフタル酸重縮合物 X−21:三菱化成社製,ガラス転移温度125℃ ヘキサメチレンジアミン・テレフタル酸・イソフタル酸
重縮合物 TR55:EMS社製,ガラス転移温度152℃, ω−ラウリルラクタム・ビス(3−メチル−4−アミノ
シクロヘキシル)メタン・イソフタル酸の重縮合物 変性ポリオレフィン タフマーMC206:三井石油化学社製,エチレン・α−オ
レフィン・無水マレイン酸共重合体 ボンダインAX8390:住友化学社製,エチレン・エチル
アクリレート・無水マレイン酸共重合体 サーリン1650:三井ポリケミカル社製,エチレン・メ
タクリル酸共重合体のZn塩 参考例:非晶性ナイロン イソフタル酸45モル%,テレフタル酸5モル%,ヘキ
サメチレンジアミン45モル%,ビス(4−アミノ−3−
メチルシクロヘキシル)メタン5モル%の割合の原料10
Kgを8Kgの純水とともに反応槽に仕込み,窒素で数回反
応槽内の空気をパージした。温度を90℃まで上昇させ約
5時間反応させたのち,加圧下(18バール)に槽内を撹
拌しつつ,反応温度を徐々に10時間かけて280℃まで上
昇させた。
ついで放圧し大気圧まで圧力が下げたのちに同じ温度
で6時間重合を行った。反応終了後ポリマーを反応槽か
ら払い出して切断しペレットを得た。この共重合ナイロ
ンは融点を示さず,そのガラス転移温度は150℃であっ
た。この非晶性ナイロンをPA−1とする。
で6時間重合を行った。反応終了後ポリマーを反応槽か
ら払い出して切断しペレットを得た。この共重合ナイロ
ンは融点を示さず,そのガラス転移温度は150℃であっ
た。この非晶性ナイロンをPA−1とする。
実施例1〜4,比較例1,2 表1に示した配合比でそれぞれの原料をタンブラーで
混合した後,90℃で16時間真空乾燥を行った。ついで2
軸押出機(池貝鉄工社製,PCM45)を用いて280℃で溶融
混練し,これを切断してナイロン66樹脂組成物のペレッ
トを得た。このペレットを射出成形機(日鋼社製J100
S)によって280℃で成形しテストピースを得た。テスト
ピースは各種物性測定に供した。また得られたペレット
を用いて吹き込み成形機(日鋼社製65mm吹き込み成形
機)により内容積1リットル,平均肉厚1.5mmの容器を2
80℃のシリンダー温度でダイレクトブローにより成形し
測定に供した。実例例1〜4は問題なく吹き込み成形が
できた。比較例1はドローダウンが大きく連続して安定
的に吹き込み成形ができず肉厚変動の大きい容器しか得
られなかった。比較例2ではドローダウンは比較的少な
かったがパリソンの固化が速く,表面が荒れたものや空
気の吹き込みが不完全となった物が多かった。
混合した後,90℃で16時間真空乾燥を行った。ついで2
軸押出機(池貝鉄工社製,PCM45)を用いて280℃で溶融
混練し,これを切断してナイロン66樹脂組成物のペレッ
トを得た。このペレットを射出成形機(日鋼社製J100
S)によって280℃で成形しテストピースを得た。テスト
ピースは各種物性測定に供した。また得られたペレット
を用いて吹き込み成形機(日鋼社製65mm吹き込み成形
機)により内容積1リットル,平均肉厚1.5mmの容器を2
80℃のシリンダー温度でダイレクトブローにより成形し
測定に供した。実例例1〜4は問題なく吹き込み成形が
できた。比較例1はドローダウンが大きく連続して安定
的に吹き込み成形ができず肉厚変動の大きい容器しか得
られなかった。比較例2ではドローダウンは比較的少な
かったがパリソンの固化が速く,表面が荒れたものや空
気の吹き込みが不完全となった物が多かった。
テストピースおよび吹き込み成形品によるによる樹脂
組成物の性能評価を表1に掲げた。表1に具体的に示し
たように,本発明のナイロン66樹脂組成物は改良された
吹き込み成形性とすぐれた耐熱性と耐衝撃性とをあわせ
持っている。
組成物の性能評価を表1に掲げた。表1に具体的に示し
たように,本発明のナイロン66樹脂組成物は改良された
吹き込み成形性とすぐれた耐熱性と耐衝撃性とをあわせ
持っている。
実例例5〜10 実施例1〜4と全く同様にして表2に掲げた組成でナ
イロン66樹脂組成物のペレットを得て,これを用いてテ
ストピースおよび吹き込み成形品を成形した。それらの
性能評価の結果を表2に掲げた。いずれもすぐれた吹き
込み成形性,耐熱性,耐衝撃性をあわせ持っている。
イロン66樹脂組成物のペレットを得て,これを用いてテ
ストピースおよび吹き込み成形品を成形した。それらの
性能評価の結果を表2に掲げた。いずれもすぐれた吹き
込み成形性,耐熱性,耐衝撃性をあわせ持っている。
(発明の効果) 本発明のナイロン66樹脂組成物は,(A)ナイロン66
樹脂と,(B)非晶性ナイロンと,(C)変性ポリオレ
フィンとからなり,特定の溶融粘度の特定の過冷却度と
を有することにより,ナイロン66の吹き込み成形性が顕
著に改良され,しかもナイロン66樹脂のすぐれた耐熱性
を全く損なうことがない。その上耐衝撃性も著しく向上
しているという驚くべき効果を有している。
樹脂と,(B)非晶性ナイロンと,(C)変性ポリオレ
フィンとからなり,特定の溶融粘度の特定の過冷却度と
を有することにより,ナイロン66の吹き込み成形性が顕
著に改良され,しかもナイロン66樹脂のすぐれた耐熱性
を全く損なうことがない。その上耐衝撃性も著しく向上
しているという驚くべき効果を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 77/00 - 77/12 C08L 23/26 - 23/36 B29C 49/00 - 49/80
Claims (1)
- 【請求項1】(A)ナイロン66樹脂30〜98重量%と,
(B)ガラス転移温度が100℃以上である非晶性ナイロ
ン1〜50重量%と,(C)カルボン酸基,カルボン酸金
属塩基,酸無水物基,エステル基およびエポキシ基より
なる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する変
性ボリオレフィン1〜50重量%とからなり,280℃におけ
る溶融粘度が式〔I〕および〔II〕を満足し,かつ降温
結晶化時の過冷却度が式〔III〕を満足する吹き込み成
形用ナイロン66樹脂組成物。 ここで▲η10 280▼は温度280℃,剪断速度10sec-1にお
ける溶融粘度を示し,▲η100 280▼は温度280℃,剪断
速度100sec-1における溶融粘度を示す。△Tは結晶の溶
解温度Tmと,降温速度20℃/分で冷却したときの降温結
晶化温度Tccとの差で定義される過冷却度Tm−Tccを表わ
す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24607689A JP2788767B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-09-20 | 吹き込み成形用ナイロン66樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24607689A JP2788767B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-09-20 | 吹き込み成形用ナイロン66樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03106965A JPH03106965A (ja) | 1991-05-07 |
JP2788767B2 true JP2788767B2 (ja) | 1998-08-20 |
Family
ID=17143118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24607689A Expired - Lifetime JP2788767B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-09-20 | 吹き込み成形用ナイロン66樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2788767B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11787939B2 (en) | 2019-10-24 | 2023-10-17 | Inv Nylon Polymers Americas, Llc | Polyamide compositions and articles made therefrom |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4341585A1 (de) * | 1993-12-07 | 1995-06-08 | Bosch Gmbh Robert | Verfahren und Vorrichtung zum Einhalten einer vorgegebenen Fahrgeschwindigkeit eines Fahrzeugs |
-
1989
- 1989-09-20 JP JP24607689A patent/JP2788767B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11787939B2 (en) | 2019-10-24 | 2023-10-17 | Inv Nylon Polymers Americas, Llc | Polyamide compositions and articles made therefrom |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03106965A (ja) | 1991-05-07 |
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