JP2788355B2 - 用水中の添加薬品の濃度管理方法 - Google Patents
用水中の添加薬品の濃度管理方法Info
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- JP2788355B2 JP2788355B2 JP8611691A JP8611691A JP2788355B2 JP 2788355 B2 JP2788355 B2 JP 2788355B2 JP 8611691 A JP8611691 A JP 8611691A JP 8611691 A JP8611691 A JP 8611691A JP 2788355 B2 JP2788355 B2 JP 2788355B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラ水として使用する
軟化水又は純水中に、防食やスケールの発生防止のため
に添加する薬品の濃度を知りこれを管理する方法に関す
る。
軟化水又は純水中に、防食やスケールの発生防止のため
に添加する薬品の濃度を知りこれを管理する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
ように軟化水または純水を使用する装置、特にボイラ系
において、不純物による障害を回避し、装置を効率的に
運転するために、防食剤、スケール防止剤等の、各種薬
品が添加されている。そこで、これら薬品の濃度管理を
するために、各薬品を迅速に測定する必要がある。
ように軟化水または純水を使用する装置、特にボイラ系
において、不純物による障害を回避し、装置を効率的に
運転するために、防食剤、スケール防止剤等の、各種薬
品が添加されている。そこで、これら薬品の濃度管理を
するために、各薬品を迅速に測定する必要がある。
【0003】しかしながら、測定方法は薬品によって、
確立していないものがあり、もしくは測定できるものの
中には操作が煩雑であったり時間の要するものがある。
最近トレーサーを用いて薬品の濃度管理をする方法が提
案されているが、トレーサーにより用水が着色されたり
(トレーサーとして染料を用いる場合)、測定装置が高
価であったり、またその場で迅速に測定できない等の欠
点がある。
確立していないものがあり、もしくは測定できるものの
中には操作が煩雑であったり時間の要するものがある。
最近トレーサーを用いて薬品の濃度管理をする方法が提
案されているが、トレーサーにより用水が着色されたり
(トレーサーとして染料を用いる場合)、測定装置が高
価であったり、またその場で迅速に測定できない等の欠
点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み種々
検討の結果、迅速かつ簡単な手段で薬品濃度を測定し、
これを管理する方法を提供するものである。
検討の結果、迅速かつ簡単な手段で薬品濃度を測定し、
これを管理する方法を提供するものである。
【0005】即ち本発明は、軟化水又は純水中の添加薬
品の濃度を管理するにあたり、薬品に所定の濃度で水溶
性カリウム化合物を混合してこれを軟化水又は純水中に
添加し、水中のカリウムイオン濃度を測定することによ
り添加薬品の濃度を管理することを特徴とするものであ
る。
品の濃度を管理するにあたり、薬品に所定の濃度で水溶
性カリウム化合物を混合してこれを軟化水又は純水中に
添加し、水中のカリウムイオン濃度を測定することによ
り添加薬品の濃度を管理することを特徴とするものであ
る。
【0006】
【作用】上記水溶性カリウム化合物は、防食剤、スケー
ル防止剤等、各種薬品の1種又は2種以上を混合した薬
品に 0.1〜20重量%範囲で混合すればよく、この混合液
を例えばボイラ水中に添加しボイラ水中のカリウムイオ
ン濃度を測定してその配合比率から計算することにより
添加薬品の濃度を知ることができる。
ル防止剤等、各種薬品の1種又は2種以上を混合した薬
品に 0.1〜20重量%範囲で混合すればよく、この混合液
を例えばボイラ水中に添加しボイラ水中のカリウムイオ
ン濃度を測定してその配合比率から計算することにより
添加薬品の濃度を知ることができる。
【0007】なお、軟化水を使用する場合は、該軟化水
中にもともと含まれているカリウムイオンの濃度とボイ
ラの濃縮倍率とを掛け合わせることによってボイラ水中
における該軟化水由来のカリウムイオン量を求め、この
分をボイラ水中の総カリウムイオン量から差し引いた値
と配合比率により添加薬品を算出する。
中にもともと含まれているカリウムイオンの濃度とボイ
ラの濃縮倍率とを掛け合わせることによってボイラ水中
における該軟化水由来のカリウムイオン量を求め、この
分をボイラ水中の総カリウムイオン量から差し引いた値
と配合比率により添加薬品を算出する。
【0008】使用する水溶性カリウム化合物は水酸化カ
リウム、炭酸カリウム、第三りん酸カリウム等が挙げら
れる。
リウム、炭酸カリウム、第三りん酸カリウム等が挙げら
れる。
【0009】また測定方法としては、イオン選択電極
法、吸光光度法、原子吸光等があり、中でも迅速且つ簡
単な方法として、イオン選択電極法が最も好ましい。
法、吸光光度法、原子吸光等があり、中でも迅速且つ簡
単な方法として、イオン選択電極法が最も好ましい。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 (参考例)リン酸ナトリウム10重量%(以下単に%と記
す)、水酸化カリウム5%及び水85%の割合で混合した
混合液を下記のボイラ水中に加え、該ボイラ水中のリン
酸ナトリウムの濃度を 500mg/lとなるようにした。
す)、水酸化カリウム5%及び水85%の割合で混合した
混合液を下記のボイラ水中に加え、該ボイラ水中のリン
酸ナトリウムの濃度を 500mg/lとなるようにした。
【0011】 試験水 :軟化水 実験装置:小型実験ボイラ 蒸発量 3リットル/hr 圧 力 1MPa 保有水量 7リットル 温 度 183℃ ブロー率 4〜6% 実験期間:7日間
【0012】このボイラ水について実験期間経過後、リ
ン酸イオン濃度及びカリウムイオン濃度をそれぞれ測定
し、これらの濃度からボイラ水中のリン酸ナトリウムの
濃度を算出し、両者を比較して表1に示す。
ン酸イオン濃度及びカリウムイオン濃度をそれぞれ測定
し、これらの濃度からボイラ水中のリン酸ナトリウムの
濃度を算出し、両者を比較して表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1からカリウムイオン濃度から算出した
リン酸ナトリウム濃度、リン酸イオンから算出したリン
酸ナトリウム濃度は同程度であり、カリウムイオンを用
いて添加薬品の濃度管理が可能であることが判る。
リン酸ナトリウム濃度、リン酸イオンから算出したリン
酸ナトリウム濃度は同程度であり、カリウムイオンを用
いて添加薬品の濃度管理が可能であることが判る。
【0015】(実施例)下記仕様の低圧ボイラを用い、
そのボイラ水に水酸化カリウムを含む非りん系清缶剤
(タンニン5%、アクリル酸ポリマー5%、水酸化カリ
ウム5%、水85%)の混合液を連続的に注入し、カリウ
ムイオン濃度をイオン選択電極を用いて測定することに
より清缶剤成分の濃度管理を行った。なお清缶剤混合液
の注入に際しては、清缶剤成分が補給ボイラ水に対して
25mg/lの濃度で正確に添加できるように一定流量で注
入できる定量ポンプを用いた。
そのボイラ水に水酸化カリウムを含む非りん系清缶剤
(タンニン5%、アクリル酸ポリマー5%、水酸化カリ
ウム5%、水85%)の混合液を連続的に注入し、カリウ
ムイオン濃度をイオン選択電極を用いて測定することに
より清缶剤成分の濃度管理を行った。なお清缶剤混合液
の注入に際しては、清缶剤成分が補給ボイラ水に対して
25mg/lの濃度で正確に添加できるように一定流量で注
入できる定量ポンプを用いた。
【0016】ボイラ仕様 補給水:軟化水 装 置:炉筒煙管 蒸発量 3.5m3 /hr 常用圧力 0.75 MPa ブロー率 4〜6%
【0017】そして表2に示すように検水サンプル毎に
清缶剤成分の濃縮倍率(=ボイラ水中の塩化物イオン/
軟化水中の塩化物イオン)を求め、これから計算した清
缶剤成分濃度の計算値(=濃縮倍率×25(mg/l))と、カ
リウムイオン濃度の測定値から算出したボイラ水中の清
缶剤成分の濃度を比較して表2に併記した。
清缶剤成分の濃縮倍率(=ボイラ水中の塩化物イオン/
軟化水中の塩化物イオン)を求め、これから計算した清
缶剤成分濃度の計算値(=濃縮倍率×25(mg/l))と、カ
リウムイオン濃度の測定値から算出したボイラ水中の清
缶剤成分の濃度を比較して表2に併記した。
【0018】
【表2】
【0019】表2から本発明法に係るカリウムイオン濃
度の測定値から算出したボイラ水中の清缶剤成分濃度
は、補給水に対する清缶剤の注入量(25mg/l)と濃縮
倍率とから計算した清缶剤成分濃度にほぼ一致してお
り、カリウムイオン濃度を測定することにより清缶剤成
分の濃度管理が十分行えることが判る。
度の測定値から算出したボイラ水中の清缶剤成分濃度
は、補給水に対する清缶剤の注入量(25mg/l)と濃縮
倍率とから計算した清缶剤成分濃度にほぼ一致してお
り、カリウムイオン濃度を測定することにより清缶剤成
分の濃度管理が十分行えることが判る。
【0020】
【発明の効果】このように本発明によれば、短時間でか
つ簡単に軟化水又は純水中への添加薬品の濃度を管理す
ることができる効果を有する。
つ簡単に軟化水又は純水中への添加薬品の濃度を管理す
ることができる効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/18
Claims (1)
- 【請求項1】 軟化水又は純水中の添加薬品の濃度を管
理するにあたり、薬品に所定の濃度で水溶性カリウム化
合物を混合してこれを軟化水又は純水中に添加し、水中
のカリウムイオン濃度を測定することにより添加薬品の
濃度を管理することを特徴とする用水中の添加薬品の濃
度管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8611691A JP2788355B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | 用水中の添加薬品の濃度管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8611691A JP2788355B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | 用水中の添加薬品の濃度管理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04296652A JPH04296652A (ja) | 1992-10-21 |
JP2788355B2 true JP2788355B2 (ja) | 1998-08-20 |
Family
ID=13877729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8611691A Expired - Lifetime JP2788355B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-26 | 用水中の添加薬品の濃度管理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2788355B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4292380B2 (ja) * | 2002-04-23 | 2009-07-08 | オルガノ株式会社 | 水処理用薬品の濃度管理方法及び濃度管理装置 |
US7105095B2 (en) | 2003-04-17 | 2006-09-12 | Organo Corporation | Method and apparatus for controlling concentration of water treatment chemicals |
JP2019065357A (ja) * | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 三浦工業株式会社 | 水処理剤及びボイラ水管の腐食抑制方法 |
CN114910531A (zh) * | 2022-04-07 | 2022-08-16 | 浙江西热利华智能传感技术有限公司 | 基于氯离子传感器的浓缩倍率在线检测系统以及检测方法 |
-
1991
- 1991-03-26 JP JP8611691A patent/JP2788355B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04296652A (ja) | 1992-10-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RVTR | Cancellation of determination of trial for invalidation |