JP2786801B2 - 直線変位測定機 - Google Patents

直線変位測定機

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JP2786801B2 JP30635793A JP30635793A JP2786801B2 JP 2786801 B2 JP2786801 B2 JP 2786801B2 JP 30635793 A JP30635793 A JP 30635793A JP 30635793 A JP30635793 A JP 30635793A JP 2786801 B2 JP2786801 B2 JP 2786801B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定物の寸法や形状
の測定に用いられるマイクロメータ等の直線変位測定機
に関し、特にスピンドルの移動量を検出器により電気的
な測定値として得る電子式直線変位測定機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定物の寸法や形状の測定に用
いられるマイクロメータには、測定機本体に対して移動
自在に保持されたスピンドルの移動量をエンコーダによ
って検出する構造のものがある。このようなエンコーダ
としては、例えばメイン光学格子を回転板に、インデッ
クス光学格子を固定板にそれぞれ設け、両板の相対的な
回動変移を光学的に検出する光電式のエンコーダがあ
り、その他に、変位検出機構として電磁式、静電容量
式、接点式等を用いたエンコーダが知られている。そし
て、このエンコーダによって得られた測定信号は、マイ
クロメータの内部に配置された測定信号の処理装置によ
って処理され、デジタル表示部にデジタル表示された
り、伝送信号として外部の装置に伝送される。
【0003】図11及び図12には従来のマイクロメー
タが示されている。図11において、従来のマイクロメ
ータは、ほぼU字形のフレーム1の一端にアンビル2を
固定し、フレーム1の他端にスピンドル4を保持して構
成されている。フレーム1にはスピンドル4を所定位置
で固定するクランプ7が設けられている。スピンドル4
の保持構造が図12に示されている。図12において、
スピンドル4は、一端部が被測定物に接触するスピンド
ル本体4Aと、このスピンドル本体4Aの他端部に一端
部が固定されたねじ軸21とからなる。このスピンドル
本体4Aは軸受筒11を介してフレーム1に支持されて
いる。前記ねじ軸21の他端部には複数の切り欠き部1
5を有するインナースリーブ13が螺合され、このイン
ナースリーブ13の外周にはアウタースリーブ14が設
けられ、これらのスリーブ13,14は保持環12を介
してフレーム1に固定されている。インナースリーブ1
3は、スリーブ本体13Aとこのスリーブ本体13Aと
螺合するテーパーナット17とを備えている。
【0004】ねじ軸21の他端にはシンブル3が固定さ
れ、このシンブル3を回転操作することによって、スピ
ンドル4がアンビル2に対して進退され、被測定物を把
持した状態で主尺目盛23及び副尺目盛24により測定
が行われる。なお、被測定物を定圧で把持するためにラ
チェット22が設けられている。そして、従来の電子式
マイクロメータでは、保持環12に固定された固定板4
2とスピンドル4に固定された回転板43とを備えたエ
ンコーダ41によってスピンドル4の移動量を電気的な
測定信号に変換し、この測定信号を電気回路を有する図
示していない処理装置により処理して、その測定信号を
デジタル表示部5に表示したり、あるいは他の信号処理
部に伝送を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マイクロメータでは、水、研削液又は研削油等の液体が
常に飛び散っているような環境下において使用する場合
には、マイクロメータの内部に液体が浸入し、内部の処
理装置が誤差動を起こすという問題点がある。即ち、図
12に示す通り、マイクロメータには外部から内部に液
体が浸入する経路、例えば、経路a1,a2,bがあ
る。経路a1は、アウタースリーブ14とシンブル3と
の境界部分であり、液体はこのアウタースリーブ14と
シンブル3の境界部分から浸入し、アウタースリーブ1
4の外周面とシンブル3の内周面とのわずかな間隙部1
9を伝って進み、経路a2に示されるように、インナー
スリーブ13の切り欠き部15を通してねじ軸21の外
周面に達する。このねじ軸21は、スピンドル本体4A
と一体的に形成されているため、浸入した液体はねじ軸
21を伝ってスピンドル本体4Aに取り付けられている
エンコーダ41及び処理装置に達する。経路bは、スピ
ンドル本体4Aと軸受筒11との境界部分であり、液体
は、この経路bから浸入し、さらに、軸受筒11の隣に
設けられた筒部材31とスピンドル本体4Aとの境界部
34を通ってマイクロメータの内部に浸入し、エンコー
ダ41あるいは処理装置に到達する。
【0006】シンブル3の内側には室25が形成されて
おり、シンブル3を回転させて軸方向に移動させると室
25の容積は大幅に変化する。この変化が急激である
と、外気圧と室25内の圧力との間及び室25内の圧力
と処理装置が収納されたマイクロメータの内部の圧力と
の間に差が生じることになる。例えば、外気圧が室25
より高い場合には、外部の液体は経路a1を通って室2
5内に浸入することになる。室25内の圧力がマイクロ
メータの内部の圧力より高い場合には、前記室25内に
浸入した液体は経路a2からねじ軸21を伝って内部に
配置されたエンコーダ41及び処理装置に達することに
なる。つまり、この室25により一種のポンプ作用が働
くことになる。従って、従来のマイクロメータでは液体
が浸入する経路a1,a2,bを通して電気回路からな
る処理装置等の検出器に液体が浸入する場合があり、こ
のため測定不能や、測定誤差を生じさせる原因となって
いる。
【0007】そこで、本発明は、測定機本体の内部に配
置された検出器へ液体が浸入することを防止し、液体に
よる測定不良をなくして耐水性のある直線変位測定機を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、スピンドル本
体と、このスピンドル本体を回転可能に支持するフレー
ムと、このフレームに一端が設けられるとともに内側面
に雌ねじ部を有するスリーブと、前記スピンドル本体の
端部に固定されるとともに前記雌ねじ部と螺合するねじ
軸とを有し、前記雌ねじ部と前記ねじ軸とを螺合させる
ことにより前記スピンドル本体の回転をスピンドル本体
の軸方向の動きに変換するように構成し、スピンドル本
体の直線移動量を検出する検出器を内部に設けた直線変
位測定機において、前記スリーブの他端部に形成される
とともに前記検出器に通じる切り欠き部を弾性部材等か
らなるチューブ部材で覆い、前記チューブ部材の両端部
を前記スリーブに密着させる密着手段を設けたことを特
徴とする。
【0009】ここで、密着手段は前記チューブ部材の両
端部と前記チューブとを接着する接着剤や、前記チュー
ブ部材の外周部を前記スリーブに向かって押圧する弾性
リングや、前記チューブ部材の端部と前記チューブとの
間に介装された弾性シール材を例示できる。また、前記
チューブ部材は、チューブ本体とこのチューブ本体の両
端に設けられるリング状の係止部とを備え、このリング
状の係止部はチューブ本体より厚く形成されているもの
でもよい。さらに、前記スリーブをスリーブ本体とこの
スリーブ本体を締め付ける締付部材とを備え、前記ねじ
軸とスリーブとの間の空間に液体が浸入することを防止
するスペーサをスリーブ本体と締付部材との間に介装し
た構造でもよい。
【0010】
【作用】水、切削油等の液体は検出器へ浸入しようとす
るが、チューブ部材により検出器への浸入が阻止され
る。即ち、スピンドルのねじ軸の周囲に設けられるスリ
ーブをチューブ部材で密閉状態に覆うことにより、液体
がスリーブの切り欠き部を通り、さらにねじ軸を伝って
内部へ浸入することを阻止できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1から図6には本発明の第1
実施例にかかる直線変位測定機が示されている。これら
の図において、図11及び図12で示す従来の測定機と
同一符号を付したものは同一部品を表しており、その説
明を省略もしくは簡略にする。図1は第1実施例にかか
る直線変位測定機の一部断面図である。図1において、
第1実施例の直線変位測定機はマイクロメータであり、
このマイクロメータは図11及び図12で示したマイク
ロメータと基本的な構造が同じである。即ち、第1実施
例のマイクロメータは、ほぼU字形のフレーム1の一端
にアンビルを固定し、他端にスピンドル4を保持して構
成され、スピンドル4に設けられたシンブル3を回転操
作することによって、スピンドル4をアンビルに対して
進退させるようになっている。スピンドル4には、被測
定物を定圧で把持するためにラチェット22が設けられ
ている。フレーム1の外周面には測定値をデジタル表示
するデジタル表示部5と測定値の表示単位の切換え、プ
リセット、モード切換え等をする操作部6とが設けられ
ている。
【0012】スピンドル4はスピンドル本体4A及びね
じ軸21を備え、これらのスピンドル本体4Aとねじ軸
21とは1本の円柱部材から形成されてもよく、あるい
は、別々の部材から形成されてもよい。このスピンドル
本体4Aは軸受筒11を介してフレーム1に支持されて
いる。フレーム1には保持環12が固定され、この保持
環12の中心部には、インナースリーブ13とアウター
スリーブ14との一端部が二重環構造となるように保持
されている。インナースリーブ13の他端部の内側面に
は雌ねじ16が刻設されており、前記ねじ軸21と螺合
するよう組み立てられる。インナースリーブ13は、外
周部に雄ねじ18が形成されてたスリーブ本体13Aと
この雄ねじ18と螺合するテーパーナット17とを備え
た構造である。これらのねじが形成されたインナースリ
ーブ13の端部には3本もしくはそれ以上の切り欠き部
15が軸方向に形成されている。テーパーナット17
は、スピンドル4とスリーブ本体13Aの雌ねじ16の
嵌合の程度を調整する締付部材である。つまり、テーパ
ーナット17を回転させて軸方向に前後させると、テー
パーナット17の先端部とスリーブ本体13Aの傾斜面
との当接位置が変化する。この当接位置を変化させるこ
とによって、スリーブ本体13Aの端部の内径が変化
し、この径変化を利用してねじ軸21とインナースリー
ブ13の嵌合を調整することが可能となる。
【0013】スピンドル本体4Aには回転板43が取り
付けられ、インナースリーブ13には固定板42が取り
付けられ、これらの回転板43及び固定板42からエン
コーダ41が構成される。エンコーダ41は、回転板4
3と固定板42との相対的な回転移動量を、電磁的、光
学的、静電容量的、あるいは接点的な変換手段によって
検出するものであり、この相対的な回転角に対応する信
号を電気回路を有する処理装置によって処理を行うもの
である。ここで、第1実施例では、この処理装置及びエ
ンコーダ41から検出器44が構成され、フレーム1、
アンビル2、シンブル3、デジタル表示部5、操作部
6、軸受筒11、保持環12、インナースリーブ13、
アウタースリーブ14及びラッチェット22から測定機
本体50が構成されている。
【0014】次に、第1実施例の防水機構について説明
する。第1の防水機構は、図2に示す通り、前記スリー
ブ本体13Aの切り欠き部15及び雄ねじ18とテーパ
ーナット17とを覆うチューブ部材51と、このチュー
ブ部材51の一端部とスリーブ本体13Aとを密着する
密着手段としての弾性リング54Aと、チューブ部材5
1の他端部とテーパナット17とを密着する密着手段と
しての弾性リング54Bとから構成される被覆手段55
である。弾性リング54A,54Bはチューブ部材51
の両端部の外周部をスリーブ本体13A及びテーパナッ
ト17からなるスリーブ13に向かって押圧するもので
ある。チューブ部材51として、例えばポリオレフィ
ン、PCV、ポリフッ化ビニデン等の熱硬化性収縮材を
用いることができる。このチューブ部材51の装着は、
テーパーナット17とスリーブ本体13Aに対する位置
を調節して嵌合の程度を設定した後、このチューブ部材
51をスリーブ本体13Aの切り欠き部15及び雄ねじ
18とテーパーナット17とが覆われるように取り付
け、その後加熱によって収縮させ密着させることによっ
て行われる。なお、雄ねじ18の部分については、後述
する圧力調整手段66の作用により、その被覆を要さな
いことも可能である。また、年数が経過して再調整が必
要な場合には、被覆部材をナイフ等で取り除き、再調整
後に新たな被覆部材を取り付けることができる。
【0015】スリーブ本体13Aの雄ねじ18とテーパ
ナット17との間にはスペーサとしてのシールテープ5
6が介装されている。シールテープ56は、商品名スミ
フロンネジシール(住友電工社製)等からなる耐水及び
耐油性テープであり、ねじ軸21とインナースリーブ1
3との間に液体が浸入することを防止する。
【0016】第2の防水機構が図1、図3乃至図7に示
されている。図1には軸受筒11に設けられた第2の防
水機構が示されている。図1において、第2の防水機構
は、軸受筒11に形成された溝部52Aと、その溝部5
2A内に装着される環状のシール部材57とから構成さ
れるシール手段58である。シール部材57は防水効果
を高めるため、外側に開口したU字形状である。図3に
は保持環12に設けられた第2の防水機構が示されてい
る。図3において、フレーム1には測定機本体50の内
外を連通する連通路1Aが形成され、この連通路1Aは
前記保持環12により閉塞されている。保持環12は蓋
部材として機能するものであり、前記固定板42を取り
付ける取付片42Aにねじ部材59で取り付けられてい
る。ねじ部材59は鍔部59Aを備え、この鍔部59A
と保持環12との間にはシール手段としてのシール部材
60が設けられている。シール部材60は、ねじ部材5
9が保持環12に対して十分にねじ込まれた時に保持環
12と鍔部59Aとの間で押し潰されてシール効果を発
揮する。保持環12の外周部には凹み12Aが形成さ
れ、この凹み12Aとフレーム1との間にはシール手段
としてのシール部材61が設けられている。
【0017】図4にはクランプ7に設けられた第2の防
水機構が示されている。図4において、クランプ7は、
フレーム1に螺合されるねじ部7Aとこのねじ部7Aに
固定された撮み部7Bとを有する。撮み部7Bとフレー
ム1との間にはシール手段としてのシール部材62が介
装されている。図5にはフレーム1において操作部6の
裏側に設けられた第2の防水機構が示されている。図5
において、フレーム1内には電池収納スペース1Bが形
成されている。この電池収納スペース1Bは測定機本体
50の内外を連通する連通路である。フレーム1には電
池収納スペース1Bを閉塞する蓋部材63が設けられ、
この蓋部材63は鍔部63Aを有する。この鍔部63A
とフレーム1との間にはシール手段であるシール部材6
4が設けられている。このシール部材64は鍔部63A
のフレーム1に対向する部分にリング状に設けられてお
り、かつ、フレーム1と接する部分には突起64Aが形
成されている。図6にはフレーム1の操作部6の裏側に
設けられた第2の防水機構の他の例が示されている。図
6において、前記フレーム1と蓋部材63との間にはシ
ール手段であるシール部材65が設けられており、この
シール部材65は鍔部63Aの外周部を覆うようにリン
グ状に形成されている。なお、シール部材64,65に
代えてOリングをフレーム1と鍔部63Aとの間に介装
してもよい。
【0018】図1に示す通り、第3の防水機構は圧力調
整手段66であり、この圧力調整手段66はシンブル3
に設けられた複数の開口部であり、その開口中心線が前
記シンブル3の軸方向と平行とされ、かつ、開口端が室
25の角に臨む構造である。
【0019】従って、第1実施例によれば、チューブ部
材51によりスピンドル4のねじ軸21の外周に設けら
れたインナースリーブ13を密閉状態で覆うため、イン
ナースリーブ13に形成された切り欠き部15を通って
液体が測定機本体50の内部への浸入を防止できる。チ
ューブ部材51は弾性が十分でない熱硬化性収縮材から
形成されているので、チューブ部材51とインナースリ
ーブ13との密着が十分でなく、これらの間にわずかな
隙間が生じることがある。しかも、熱硬化性収縮材から
なるチューブ部材51が切削油等の液体に触れることで
膨潤し、前記隙間が大きくなることがある。しかし、第
1実施例によれば、被覆手段55を、前記チューブ部材
51と、このチューブ部材51の両端部においてインナ
ースリーブ13を固定する止め輪54A,54Bとから
構成したから、ねじ軸21とインナースリーブ13との
間に液体が浸入することをより効果的に防止できる。さ
らに、スリーブ本体13Aの雄ねじ18とテーパナット
17との噛合部分に隙間がある場合には、この隙間から
液体がねじ軸21とインナースリーブ13との間に浸入
することがあるが、第2実施例ではテーパナット17と
スリーブ本体13Aとの間にシールテープ56を介装し
たから、この隙間から液体がねじ軸21とインナースリ
ーブ13との間に浸入することを防止できる。
【0020】さらに、第1実施例では、軸受筒11にシ
ール部材58を設けた他に、保持環12にシール部材6
0,61を設け、フレーム1とクランプ7との間にシー
ル部材62を設け、フレーム1と蓋部材63との間にシ
ール部材54を設けたので、測定機本体50の内部へ浸
入する液体をより確実に防止できる。
【0021】また、スピンドル4のねじ軸21を覆うシ
ンブル3の開口部からなる圧力調整手段66によって、
圧力差を生じる液体の吸い込みや送り込み作用による測
定機本体50の内部への液体の浸入を防止することがで
きる。しかも、圧力調整手段66の開口部の開口中心線
を前記シンブル3の軸方向と平行とし、かつ開口端が室
25の角を臨むようにしたので、シンブル3の内側に入
り込んだ液体やゴミが室25の角に溜まることがなく、
よって、液体等を外部へ抜けやすして錆やゴミ詰まりを
防止できる。従って、測定機本体50の内部への液体の
浸入を防止することにより、測定不能や測定誤差を生じ
させる原因となる処理装置等の検出器44の誤動作を防
止することができる。なお、第1実施例では、前記チュ
ーブ部材51と前記インナースリーブ13との固定をエ
ポキシ系接着剤で行ってもよい。さらに、保持環12に
設けられたシール部材60,61に代えてシール手段と
して防水性の接着剤を使用してもよい。さらに、スリー
ブ本体13Aとテーパナット17との間に介装されるス
ペーサとして接着剤を使用してもよい。さらにまた、図
7に示される通り、第1実施例では、テーパナット17
がスリーブ本体13Aに対して十分にねじ込まれ、スリ
ーブ本体13Aの雄ねじ18の端部が露出している場
合、前記チューブ部材51でスリーブ本体13Aの切り
欠き部15及び雄ねじ18とテーパナット17とを覆う
構造としてもよく、この構造では、シールテープ56を
省略することができる。
【0022】次に、本発明の第2実施例を図8に基づい
て説明する。ここで、第2実施例中、第1実施例と同一
又は同様構成部分は同一符号を付して説明を省略もしく
は簡略にする。第2実施例は第1実施例と比べて密着手
段の構成が相違するものであり、他の構成は前記第2実
施例と同じである。第2実施例の要部を示す図8におい
て、被覆手段67は、前記チューブ部材51と、このチ
ューブ部材51の一端部と前記スリーブ本体13Aとの
間に介装された密着手段としての弾性シール材68A
と、チューブ部材51の他端部と前記テーパナット17
との間に介装された密着手段としての弾性シール材68
Bとから構成されている。弾性シール材68Aはスリー
ブ本体13Aに形成された凹み13Bに嵌合されてい
る。弾性シール材68Bはテーパナット17に形成され
た凹み17Bに嵌合されている。これらの弾性シール材
68A,68BはOリングから構成される。
【0023】この第2実施例ではチューブ部材51の両
端部とインナースリーブ17との間に密着手段として弾
性シール材68A,68Bを介装したから、チューブ部
材51により押し潰された弾性シール材68A,68B
で防水できるので、インナースリーブ17とねじ軸21
との間への液体の浸入を確実に防止できる。
【0024】次に、本発明の第3実施例を図9及び図1
0に基づいて説明する。ここで、第3実施例中、第1実
施例と同一又は同様構成部分は同一符号を付して説明を
省略もしくは簡略にする。第3実施例は第1実施例と比
べて被覆手段の構成が相違するものであり、他の構成は
前記第1実施例と同じである。第3実施例の要部を示す
図9において、被覆手段69は、前記インナースリーブ
13の切り欠き部15を密閉するゴム等の弾性部材から
なるチューブ部材である。被覆手段としてのチューブ部
材69は、チューブ本体69Aと、このチューブ本体6
9Aの両端に設けられるとともにスリーブ本体13Aの
凹み13Bとテーパナット17の凹み17Bとにそれぞ
れ密閉状態で嵌合されたリング状の係止部69Bとを備
えている。このリング状の係止部69Bはチューブ本体
69Aより厚く形成されている。また、チューブ本体6
9Aは変形できるように弛んだ状態とされている。
【0025】このような構成の第3実施例では、スピン
ドル3が前進するとインナースリーブ13とねじ軸21
との間の空間Sの圧力が高くなるが、チューブ部材69
は膨らんでこの圧力変化を吸収する。スピンドル3が後
退するとインナースリーブ13とねじ軸21との間の空
間Sの圧力が低くなるが、チューブ部材69は萎んでこ
の圧力変化を吸収する。従って、第3実施例では、イン
ナースリーブ13の切り欠き部15をゴム等の弾性部材
からなるチューブ部材69で密閉したから、スピンドル
3の進退によりインナースリーブ13とねじ軸21との
間の空間S内の圧力が変化しても、この圧力変化をチュ
ーブ部材69が吸収することになる。従って、シンブル
3の軸方向の移動による室25の容積変化が生じた場合
においてもポンプ作用は生じず、インナースリーブ13
とねじ軸21との間の空間Sと続く測定機本体50の内
部への液体の浸入を防止することができる。
【0026】なお、第3実施例では、図10に示される
通り、弾性部材からなるチューブ部材70の形状を筒状
とするとともに、その一端部にテーパナット17の端面
を覆う係止縁70Aを有する形状としてもよい。この場
合、チューブ部材70と前記スリーブ本体13Aの凹み
13B及びテーパナット17の凹み17Bとの間に前記
弾性シール材68A,68Bを介装してもよい。
【0027】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々変形が可能であ
り、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
例えば、直線変位測定機をマイクロメータとしたが、測
定機本体50にスピンドル3が進退可能に設けられると
ともにこのスピンドル3の直線移動量を検出する検出器
44が測定機本体50の内部に設けられた構造であるな
らば、本発明の直線変位測定機をマイクロメータヘッ
ド、内径測定機、外径測定機等としてもよい。さらに、
インナースリーブ13にテーパナット17を含まない構
造でもよく、要するに、インナースリーブ13に形成さ
れるとともに前記検出器44に通じる切り欠き部15を
チューブ部材51,69,70で覆う構造であれば、テ
ーパナット17の有無は問題ではない。
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、測定機本体の内部への液体の浸入を防止することに
より、測定不能や測定誤差を生じさせる原因となる電気
回路の誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る直線変位測定機の断
面図である。
【図2】第1実施例に係る直線変位測定機の要部断面図
である。
【図3】第1実施例に係る直線変位測定機の要部断面図
である。
【図4】図1中、X−X線に沿う矢視断面図である。
【図5】第1実施例のフレームと蓋部材との取付構造を
示す断面図である。
【図6】第1実施例のフレームと蓋部材との取付構造の
他の例を示す断面図である。
【図7】第1実施例においてチューブ部材の異なる取付
状態を示すもので図2に相当する図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る直線変位測定機の要
部を示すもので図2に相当する図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る直線変位測定機の要
部を示すもので図2に相当する図である。
【図10】第3実施例のチューブ部材の異なる例を示す
断面図である。
【図11】従来の直線変位測定機の正面図である。
【図12】従来の直線変位測定機の要部断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム 3 シンブル 4 スピンドル 4A スピンドル本体 13 インナースリーブ 13A スリーブ本体 15 切り欠き部 17 締付部材としてのテーパーナット 18 雄おねじ 21 ねじ軸 41 エンコーダ 44 検出器 51,69,70 チューブ部材 54A,54B 密着手段としての弾性リング 56 スペーサとしてのシールテープ 68A,68B 密着手段としての弾性シール材 69A チューブ本体 69B リング状の係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 3/18 G01B 21/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドル本体と、このスピンドル本体
    を回転可能に支持するフレームと、このフレームに一端
    が固定されるとともに内側面に雌ねじ部を有するスリー
    ブと、前記スピンドル本体の端部に設けられるとともに
    前記雌ねじ部と螺合するねじ軸とを有し、前記雌ねじ部
    と前記ねじ軸とを螺合させることにより前記スピンドル
    本体の回転をスピンドル本体の軸方向の動きに変換する
    ように構成し、スピンドル本体の直線移動量を検出する
    検出器を内部に設けた直線変位測定機において、前記ス
    リーブの他端部に形成されるとともに前記検出器に通じ
    る切り欠き部をチューブ部材で覆い、前記チューブ部材
    の両端部を前記スリーブに密着させる密着手段を設けた
    ことを特徴とする直線変位測定機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の直線変位測定機におい
    て、前記スリーブは、スリーブ本体とこのスリーブ本体
    を締め付ける締付部材とを備えたことを特徴とする直線
    変位測定機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の直線変位測定機に
    おいて、前記チューブ部材は弾性部材からなることを特
    徴とする直線変位測定機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の直線変位測定機に
    おいて、前記密着手段は、前記チューブ部材の両端部と
    前記チューブとを接着する接着剤であることを特徴とす
    る直線変位測定機。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の直線変位測定機に
    おいて、前記密着手段は、前記チューブ部材の外周部を
    前記スリーブに向かって押圧する弾性リングであること
    を特徴とする直線変位測定機。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の直線変位測定機に
    おいて、前記密着手段は、前記チューブ部材の端部と前
    記チューブとの間に介装された弾性シール材であること
    を特徴とする直線変位測定機。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれか記載の直線
    変位測定機において、前記チューブ部材は、チューブ本
    体とこのチューブ本体の両端に設けられるリング状の係
    止部とを備え、このリング状の係止部はチューブ本体よ
    り厚く形成されていることを特徴とする直線変位測定
    機。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の直線変位測定機におい
    て、前記スリーブ本体と締付部材との間に前記ねじ軸と
    スリーブとの間の空間に液体が浸入することを防止する
    スペーサを介装したことを特徴とする直線変位測定機。
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