JP2786668B2 - 自動車のエンジン制御用センサ - Google Patents

自動車のエンジン制御用センサ

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JP2786668B2 JP1103070A JP10307089A JP2786668B2 JP 2786668 B2 JP2786668 B2 JP 2786668B2 JP 1103070 A JP1103070 A JP 1103070A JP 10307089 A JP10307089 A JP 10307089A JP 2786668 B2 JP2786668 B2 JP 2786668B2
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    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
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    • GPHYSICS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエンジンの状態を示す物理量を検出し電気信
号を出力する自動車のエンジン制御用センサ及びそのエ
ンジン制御装置に関する。
〔従来の技術〕
物理量を検出し電気信号を出力する従来のセンサは、
熱式流量計として特公昭62-237321号に記載のように、
熱線等の検出エレメントで検出された物理量を電気信号
に変換するドライバの出力を直接センサ出力とするのが
一般的である。
また、例えば特公昭63-219859号に記載のように、セ
ンサに検出エレメントの方式の種類に応じた所定の識別
信号を発生する機能を設け、エンジン制御装置において
検出エレメントの方式の種類に応じて所定の変換特性が
選択されるように構成したものもある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら従来のドライバの出力を直接センサ出力
とするセンサは、熱線の寸法、熱線を構成する素材の物
性値等、構成部品のばらつきによりセンサ出力がばらつ
き、これを用いてエンジン制御装置等のシステムを構成
した場合は、システムの精度が低下するという問題があ
った。また、センサ出力のばらつきのため、制御システ
ムでは検出エレメントの異なるセンサを含め、別のセン
サをそのまま使用することができず、互換性に欠けると
いう問題があった。
また、特公昭63-219859号に記載のセンサは、検出エ
レメントの方式の違いに対応するだけのものであり、構
成部品のばらつきによるセンサ出力のばらつきは吸収で
きず、基本的には上記従来技術と同様の問題があった。
本発明の目的は、構成部品のばらつきによるセンサ出
力のばらつきを低減し、検出精度の優れた自動車のエン
ジン制御用センサを提供することである。
本発明の他の目的は、制御システムにおいて互換性が
あり、市場におけるサービス性を向上できる自動車のエ
ンジン制御用センサ及びエンジン制御装置を提供するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記目的を達成するため、自動車の
エンジンの状態を示す物理量を検出する熱線、ピエゾ抵
抗を形成したダイヤフラム等の第1の検出手段と、検出
された物理量を電気信号に変換するドライバ手段と、ド
ライバ手段の出力とセンサ出力との関係を記憶する記憶
手段と、外部への電気信号を発生する周波数発生器、電
圧発生器等の出力手段と、ドライバ手段の出力と記憶手
段に記憶した内容からセンサ出力の目標値を演算し、演
算された目標値を出力手段に出力して、出力手段から外
部へ電気信号を発生するとともに、出力手段が発生する
電気信号を読み込んで、この電気信号と目標値との偏差
が零になるまで、出力手段に目標値を出力して、外部へ
の電気信号が目標値に一致するよう出力手段を制御する
制御手段とから構成され、出力手段が発生する電気信号
を自動車のエンジン制御に用いる自動車のエンジン制御
用センサが提供される。
センサは、好ましくは、空気温度を検出する第2の検
出手段を更に有し、制御手段では、この検出された空気
温度によりセンサ出力の目標値が補正される。
センサは、また好ましくは、第1の検出手段が装着さ
れる部位の温度を検出する第3の検出手段を更に有し、
制御手段では、この検出された装着部位の温度によりセ
ンサ出力の目標値が補正される。
記憶手段には、センサの製造時に、基本となる試験設
備で得たドライバ手段の出力とセンサ出力の目標値との
関係が書き込まれている。
また、本発明によれば、上記目的を達成するため、上
述したセンサを含む複数のセンサと、これらセンサの出
力によりエンジンに供給する燃料量を決定する手段とを
有するエンジン制御装置が提供される。
〔作用〕
以上のように構成した本発明のセンサにおいては、記
憶手段にドライバ手段の出力とセンサ出力の目標値との
関係が記憶されているので、制御手段でこの記憶した関
係からドライバ手段の出力に対応したセンサ出力の目標
値を算出し、また好ましくは検出された空気温度かつ/
又は第1の検出手段の装着部位の温度により補正を加え
ることにより、常にほぼ一定の物理量−センサ出力の特
性が得られる。このため、検出精度を大幅に高めること
ができる。
また、物理量−センサ出力の特性がほぼ一定となるた
め、このセンサを制御システムに用いた場合、異なるセ
ンサでも使用するシステム側からは同一センサとして扱
えるため互換性が高まり、市場でのサービス性が向上す
る。
〔実施例〕
以下、本発明の好適実施例を図面により説明する。
まず、本発明の基本概念を示す実施例を第1図〜第4
図により説明する。
第1図において、本実施例のセンサ10は、被検出物で
ある物理量Qを検出するための検出エレメント11と、検
出エレメント11の検出した物理量Qを電気信号Vに変換
するためのドライバ12と、ドライバ12の出力である電気
信号Vとセンサ10が出力すべき電気信号であるセンサ出
力の目標値Foとの関係を記憶した記憶部14と、センサ10
の外部に出力される電気信号Fを発生する出力部15と、
ドライバ12の出力Vと記憶部14に記憶した前記関係とか
ら出力部15に出力すべきセンサ出力の目標値Fxを求め、
この目標値Fxに基づいて出力部15を駆動する制御部13と
からなっている。
記憶部14に記憶したドライバ12の出力Vとセンサ出力
の目標値Foとの関係を第2図に示す。この関係は、セン
サの製造時に後述するごとくドライバ出力Vとセンサ出
力目標値Foとの関係を定め、書き込んだものである。
制御部13の動作を第3図に示すフローチャートにより
説明する。まず、ドライバ12の出力Vを読み込み(ステ
ップS1)、記憶部14に記憶した上記関係からドライバ12
の出力Vに対応したセンサ出力の目標値Foを求め、これ
を出力部15に出力すべきセンサ出力の目標値Fxとする
(ステップS2)。この目標値Fxは出力部15に出力されこ
れを駆動する(ステップS3)。次いで、出力部15の出力
Fをフィードバック値として読み込み(ステップS4)、
目標値Fxとフィードバック値Fとの偏差が零かどうかを
判断し(ステップS5)、偏差が零になるまで目標値Fxを
出力し続ける(ステップS3〜S5)。偏差が零になると、
再びドライバ12の出力Vを読み込み(ステップS1)、上
述した手順を繰り返す。以上の手順により、出力部15は
制御部13によりセンサ出力となる電気信号Fが目標値Fx
に一致するよう制御される。
第5図は記憶部14にデータを書き込むときの構成を示
す。検出エレメント11が熱線であり、センサ10が空気流
量センサの場合を考えると、熱線11は寸法、素材の物性
値等ばらつきがあり、またドライバ12は電子部品のため
ばらつきがある。そこでセンサ10の製造工程において、
記憶部書き込み装置16により、空気流量基準計の出力Q
とドライバの出力Vの関係を必要数(例えば64点)測定
すると共に、空気流量基準計の出力Qと一定の関係にあ
るセンサ出力の目標値Foを定め、その結果により第2図
に示すようなV-Fo特性を作成し、記憶部14へ書き込む。
本実施例は以上のように構成したので、ドライバ12の
出力Vにセンサ毎のばらつきがあっても、記憶部14に記
憶した関係からドライバ出力Vを媒介として物理量Qと
一定の関係にあるセンサ出力の目標値Foを出力部15に出
力すべきセンサ出力の目標値Fxとするため、物理量Qと
センサ出力Fの特性をほぼ一定の関係にすることがで
き、検出精度を大幅に向上することができる。
また、物理量Q−センサ出力Fの特性がほぼ一定であ
るため、このセンサ10を制御システムに用いた場合、異
なるセンサでも使用するシステム側からは同一センサと
して扱えるため互換性が高くなり、市場でのサービス性
を向上することができる。
なお、以上の実施例では、制御部13において出力部15
の出力Fを帰還させて閉ループでフィードバック制御し
たが、制御部13による出力部15の制御方式はこれだけに
限られず、第4図に示すように、第3図のステップS4及
びS5の手順を省略した開ループで出力部15を制御しても
よい。制御部13、記憶部14及び出力部15は1シリコンチ
ップに集積化して構成することが一般的であり、この場
合には出力部15の精度の向上には限度があるので、第3
図に示すように出力部15をフィードバック制御すること
が制御精度確保の観点から好ましい。しかしながら、出
力部15の精度が高い場合は、出力部15を開ループで制御
してもよく、制御部13の動作を単純化できる。
次に、本発明を空気流量センサに適用した実施例を第
6図〜第10図により説明する。
第6図において、20は自動車のエンジンに至る空気通
路を構成するボディであり、ボディ20の内側にはメイン
通路20Aとバイパス通路20Bとが設けてあり、空気通路全
体に流入した流量Qの空気は隔壁21の頂部で分岐し、流
量q1はメイン通路20Aを流れ、流量q2はバイパス通路20B
へと流れ、バイパス通路20Bの出口で流量q1と合流す
る。
空気流量センサ30は、バイパス通路20Bに設けられた
空気流量Qを検出する熱線形の検出エレメント31(以
下、適宜熱線と呼ぶ)と、同じくバイパス通路20Bに設
けられた空気温度を検出する空気温度検出器32(以下、
コールドワイヤと呼ぶ)と、更に検出エレメント31の支
持部33のバイパス通路20Bに接近した部位に設けられ
た、支持部33の温度を検出する支持部温度検出器34(以
下、壁温センサと呼ぶ)とを有し、これら検出エレメン
ト31、コールドワイヤ32及び壁温センサ34は第1図に示
す要素を電子回路で構成した回路基板35に接続され、さ
らに外部とのターミナル36へと接続されている。
空気流量センサ30の回路基板35を含む具体的な回路構
成を第7図に示す。空気流量センサ30は、第1図に示す
要素に対応して、ドライバ37、記憶部38、出力部39及び
制御部40からなり、出力部39は周波数発生器で構成され
ている。
ドライバ37は熱線31及びコールドワイヤ32とブリッジ
回路を構成する抵抗41,42と、ブリッジ回路に印加する
電圧を制御する差動増幅器43及びトランジスタ44とから
なり、ブリッジ回路の中点電圧が等しくなるようにブリ
ッジ回路に印加する電圧を制御することにより、熱線31
に流れる電流が空気流量Qの関数となるように制御され
る。この熱線電流を抵抗41で検出した電圧がドライバ37
の出力Vとなる。
記憶部38は第1及び第2のメモリ38A及び38Bを有し、
第1のメモリ38Aには第1図の記憶部14と同様、第2図
に示すようなドライバ37の出力Vとセンサ出力の目標値
Foとの関係が記憶してある。また、第2のメモリ38Bに
は、壁温センサ34で検出された壁温Twの影響を補正する
ための補正係数Kが記憶してある。
ここで補正係数Kについて説明する。第8図は壁温セ
ンサを用いない空気流量センサにおける空気流量Qに対
する検出流量の変化dQを示す図である。支持部33の壁温
が空気温度と等しいときは直線Moのように空気流量Qの
変化に対してセンサ出力は一定となるが、支持部33がエ
ンジンの熱で加熱され、例えば空気温度20℃に対して支
持部33が80℃まで温度が上昇すると、曲線M1のように空
気流量Qが少なくなるに従ってセンサ出力に変化を生
じ、最大10%程度の誤差を生じる。これは、支持部33と
熱線31に温度差が生じると、支持部33の温度が熱線31に
伝えられ、熱線の温度を変えてしまうために生じるもの
である。補正係数Kはこの壁温の影響を補正するための
ものであり、これは一例として第9図に示すように設定
される。第9図において、縦軸が補正係数Kであり、横
軸の一辺が壁温センサ34の出力値Twであり、他の一辺が
空気流量Qaとして使用するドライバ出力V(≒Qa)であ
り、KはTw及びVをパラメータとした曲面をなす。
制御部40の動作を第10図に示すフローチャートにより
説明する。まず、ドライバ37の出力V及び壁温センサ34
の出力Twを読み込む(ステップS10)。次いで、記憶部3
8の第1のメモリ38Aに記憶した上記VとFoとの関係から
ドライバ37の出力Vに対応したセンサ出力の目標値Foを
求める(ステップS11)。また、これと同時に、第2の
メモリ38Bに記憶した第9図の関係から壁温センサ34の
出力Twとドライバ出力Vとに対応する補正係数Kを求め
る(ステップS12)。次いで、Fx=K×Foを演算し、周
波数発生器39に出力すべきセンサ出力の目標値Fxを求め
る(ステップS13)。その後、目標値Fxを周波数発生器3
9に出力してこれを駆動し(ステップS14)、周波数発生
器39の出力Fをフィードバック値として読み込み(ステ
ップS15)、目標値Fxとフィードバック値Fとの偏差が
零がどうかを判断し(ステップS16)、偏差が零になる
まで目標値Fxを出力し続ける(ステップS14〜S16)。以
上の手順により、周波数発生器39は制御部40によりセン
サ出力となる電気信号Fが目標値Fxに一致するよう制御
される。
従って、本実施例によれば、第1のメモリ38Aに記憶
した関係からドライバ出力Vを媒介として空気流量Qと
一定の関係にあるセンサ出力の目標値Foを求め、更に壁
温センサ34の出力Twを用いて支持部33の壁温の影響を補
正するので、空気流量Qとセンサ出力Fの特性をより高
精度に一定の関係とすることができ、検出精度を大幅に
向上することができると共に、センサとしての互換性を
高めることができる。
なお、出力部39は周波数発生器の代わりに電圧発生器
を用いても同じ効果がある。また、第1図の実施例と同
様、制御部40は出力部39をフィードバック制御を行わな
い開ループで制御してもよい。
本発明の更に他の実施例を第11図〜第15図により説明
する。本実施例は、第7図の前述した実施例に更に空気
温度の補正をより精度良く行う機能を付加したものであ
る。
第11図において、本実施例の空気流量センサ50は、ド
ライバ51のブリッジ回路からコールドワイヤ32を外し、
熱線31と抵抗41,42,52とでブリッジ回路を形成し、コー
ルドワイヤ32は単独で制御部53に接続される。記憶部54
は第1、第2及び第3のメモリ54A,54B及び54Cを有し、
第1のメモリ54Aには第1図の記憶部14と同様、第2図
に示すようなドライバ37の出力Vとセンサ出力の目標値
Foとの関係が記憶してあり、第2のメモリ54Bには空気
温度による熱線31の温度特性を補正するための補正係数
K1が記憶してあり、第3のメモリ54Cには壁温センサ34
で検出された壁温Twの影響を補正するための補正係数K2
が記憶してある。
ここで補正係数K1及びK2について説明する。第12図
は、第7図の実施例に示した実施例のように、コールド
ヤイヤ31をドライバのブリッジ回路に組み込むことで空
気温度による熱線31の温度特性を補正する場合の空気流
量Qに対する検出流量の変化dQを示す図である。空気温
度が20℃のときは直線Noのように空気流量Qの変化に対
してセンサ出力は一定となるが、空気温度が例えば80℃
になると、曲線N1のように空気流量Qの変化に依存して
センサ出力が変化する。補正係数K1はこの熱線の温度特
性の変化を補正するためのものであり、これは一例とし
て第13図に示すように設定される。第13図において、縦
軸が補正係数K1であり、横軸の一辺がコールドワイヤ32
の出力値Taであり、他の一辺が空気流量Qaとして使用す
るドライバ出力V(≒Qa)であり、K1はTa及びVをパラ
メータとした曲面をなす。
補正係数K2は第7図に示す実施例で説明した補正係数
Kと実質的に同じ意味を持ち、支持部33(第6図参照)
の温度が熱線31に伝達され、熱線の温度を変えてしまう
ことにより生じるセンサ出力の誤差を補正するためのも
のである。ただし本実施例では、補正をより正確に行う
ため壁温Twを直接用いるのではなく、壁温Twと空気温度
Taの温度差を用いる。即ち、補正係数K2は一例として第
14図に示すように設定されている。第14図において、補
正係数K2の曲面の形状は第9図のKの形状と同じである
が、温度のパラメータとして壁温と空気温度の温度差を
用いるので、それに対応して横軸の一辺がTw-Taとなっ
ている。
制御部53の動作を第15図に示すフローチャートにより
説明する。まず、ドライバ51の出力V、コールドワイヤ
32の出力Ta及び壁温センサ34の出力Twを読み込む(ステ
ップS20)。次いで、記憶部54の第1のメモリ58Aに記憶
した前述のVとFoとの関係からドライバ51の出力Vに対
応したセンサ出力の目標値Foを求める(ステップS2
1)。また、これと同時に、壁温センサ34の出力Twとコ
ールドワイヤ32の出力Taとから壁温と空気温度の温度差
Tw-Taを求め(ステップS22)、第2のメモリ54Bに記憶
した第13図の関係から空気温度Taとドライバ出力Vとに
対応する補正係数K1を求め(ステップS23)、第3のメ
モリ54Cに記憶した第14図の関係から温度差Tw-Taとドラ
イバ出力Vとに対応する補正係数K2を求める(ステップ
S24)。次いで、Fx=K1×K2×Foを演算し、周波数発生
器39に出力すべきセンサ出力の目標値Fxを求める(ステ
ップS25)。その後は、第10図の実施例の動作手順と同
様、周波数発生器39の出力Fが目標値Fxに一致するよう
周波数発生器39を閉ループでフィードバック制御する
(ステップS26〜S28)。
本実施例は以上のように構成したので、熱線の温度特
性変化の流量依存性を低減することができ、検出精度を
更に向上することができると共に、センサとしての互換
性を一層高めることができる。
本発明の更に他の実施例を第16図及び第17図により説
明する。以上は本発明を空気流量センサに適用した実施
例であるが、本実施例は圧力センサの実施例を示すもの
である。
第16図において本実施例の圧力センサは、シリコンダ
イヤフラム60と、その表面に形成されたピエゾ抵抗61と
からなる検出エレメント部62を有している。ピエゾ抵抗
61は、ダイヤフラム60の歪みに対し圧縮応力を受けるも
のと、引張り応力を受けるものを各々2個形成し、第17
図に示すようにブリッジ回路を形成している。シリコン
ダイヤフラム60は台座63に接合され、台座63は圧力導入
部64に接着され、更にピエゾ抵抗61は圧力導入部64に固
定されたハウジング65のリード66を介して電気信号を外
部に取り出すようになっている。67は保護カバーであ
る。
検出エレメント部62は第17図に示すようにドライバ68
に接続されている。ドライバ68はピエゾ抵抗61で形成し
たブリッジ回路の差電圧を増幅器69で増幅し、出力Vを
得る。
圧力センサは、図示はしないが更に、第1図に示す基
本実施例と同様、制御部13、記憶部14及び出力部15を有
し、ドライバ出力Vは制御部に入力される。
ドライバ68の出力Vは、ダイヤフラム60の厚さばらつ
き、ピエゾ抵抗61のばらつき等により大きくばらつく。
また、ピエゾ抵抗61はシリコンに拡散した抵抗体である
ため温度依存性が大きく、温度により出力Vが大きく変
化する。本実施例によれば、第1図に示す基本実施例と
同様の構成を採用することにより、ばらつき、温度影響
のない高精度圧力センサを実現できる。
本発明の更に他の実施例を第18図により説明する。本
実施例は、本発明のセンサをエンジン制御装置に応用し
たものである。
第18図において、エンジン制御装置はエンジンの吸入
空気量を検出する本発明の空気流量センサ70、エンジン
の回転数センサ71、冷却水の温度センサ等エンジンの運
転状態を補正するのに使用する物理量を検出するセンサ
群72を有している。空気流量センサ70の出力信号F、回
転数センサの出力信号N及び補正センサ群72の出力信号
Tはコントローラ73に送られ、コントローラ73はこれら
物理量に基づきエンジンへ供給する燃料量を決定する。
コントローラ73で決定された燃料量の指令値Tpは燃料噴
射弁74に送られ、燃料噴射量が制御される。
この構成によれば、空気流量センサ70の出力Fは、セ
ンサ個々のばらつきなく空気流量Qを指示するため高精
度なシステムを実現することができる。また、検出エレ
メントの方式が同じセンサの場合はセンサのばらつきに
よる特性の違い、検出エレメントの方式が異なる場合は
その方式の違いによる特性の違いも吸収できるので、空
気流量センサを本発明に従って構成すれば、1つのシス
テムで異なる空気流量センサ又は各種の空気流量センサ
を共用することが可能となり、市場での故障時の交換
等、サービス性に優れたシステムを提供することができ
る。
また、空気流量センサ70を第7図又は第11図に示す実
施例のように構成した場合は、センサの制御部には、空
気温度、支持部壁温等の情報が入っているので、この情
報を適宜取り出すことにより、エンジン制御等、他の用
途に用いることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、検出精度の高いセンサを得ることが
できる。また、システムでは異なるセンサ又は多方式の
センサを同一特性として扱うことができるので、システ
ム精度の向上と、市場におけるサービス性を向上できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本実施例によるセンサの構成を示す
図であり、第2図は記憶部に記憶されるドライバ出力と
センサ出力の目標値との関係を示す図であり、第3図は
制御部の動作を説明するためのフローチャートであり、
第4図は制御部の動作の他の例を示すフローチャートで
あり、第5図は記憶部にデータを書き込むときの構成を
示す図であり、第6図は本発明を空気流量センサに適用
した実施例におけるセンサの取付け状態を示す断面図で
あり、第7図はその空気流量センサの回路構成を示す図
であり、第8図は支持部壁温が変化した場合の空気流量
に対するセンサ出力の変化を示す温度特性図であり、第
9図は記憶部に記憶される補正係数Kの設定内容を示す
図であり、第10図は制御部の動作を説明するためのフロ
ーチャートであり、第11図は本発明を空気流量センサー
に適用した他の実施例の回路構成を示す図であり、第12
図は空気温度が変化した場合の空気流量に対するセンサ
出力の変化を示す温度特性図であり、第13図は記憶部に
記憶される補正係数K1の設定内容を示す図であり、第14
図は記憶部に記憶される補正係数K2の設定内容を示す図
であり、第15図は制御部の動作を説明するためのフロー
チャートであり、第16図は本発明を圧力センサに適用し
た場合の検出エレメント部の構成を示す断面図であり、
第17図はその圧力センサの検出エレメント部及びドライ
バの回路構成を示す図であり、第18図は本発明のセンサ
を用いて構成したエンジン制御装置を示す図である。 符号の説明 10;30……センサ 11;62……検出エレメント(第1の検出手段) 12;37;51;68……ドライバ 13;40;53……制御部 14;38;54……記憶部 15;39……出力部(周波数発生器又は電圧発生器) 16……記憶部書き込み装置 31……熱線(検出エレメント) 32……コールドワイヤ(第2の検出手段) 34……壁温センサ(第3の検出手段) K,K1,K2……補正係数 70……空気流量センサ 73……コントローラ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理量を検出し電気信号を出力する自動車
    のエンジン制御用センサにおいて、 自動車のエンジンの状態を示す物理量を検出する第1の
    検出手段と、 前記第1の検出手段によって検出された前記物理量を電
    気信号に変換するドライバ手段と、 前記ドライバ手段の出力とセンサ出力との関係を記憶す
    る記憶手段と、 外部への電気信号を発生する出力手段と、 前記ドライバ手段の出力と前記記憶手段に記憶した内容
    からセンサ出力の目標値を演算し、演算された目標値を
    前記出力手段に出力して、前記出力手段から外部へ電気
    信号を発生するとともに、前記出力手段が発生する電気
    信号を読み込んで、この電気信号と前記目標値との偏差
    が零になるまで、前記出力手段に目標値を出力して、前
    記外部への電気信号が前記目標値に一致するよう前記出
    力手段を制御する制御手段とを有し、 前記出力手段が発生する電気信号を自動車のエンジン制
    御に用いることを特徴とする自動車のエンジン制御用セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、空気温度を検出する第2の検出手段を更
    に有し、前記制御手段は、この検出された空気温度によ
    り前記センサ出力の目標値を補正することを特徴とする
    自動車のエンジン制御用センサ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、前記第1の検出手段が装着される部位の
    温度を検出する第3の検出手段を更に有し、前記制御手
    段は、この検出された装着部位の温度により前記センサ
    出力の目標値を補正することを特徴とする自動車のエン
    ジン制御用センサ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、前記記憶手段には、センサの製造時に前
    記ドライバ手段の出力と前記センサ出力との関係を書き
    込んであることを特徴とする自動車のエンジン制御用セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、前記出力手段は周波数発生器であること
    を特徴とする自動車のエンジン制御用センサ。
  6. 【請求項6】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、前記出力手段は電圧発生器であることを
    特徴とする自動車のエンジン制御用センサ。
  7. 【請求項7】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、前記第1の検出手段は熱線であることを
    特徴とする自動車のエンジン制御用センサ。
  8. 【請求項8】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサにおいて、前記第1の検出手段はピエゾ抵抗を形成
    したダイヤフラムであることを特徴とする自動車のエン
    ジン制御用センサ。
  9. 【請求項9】請求項1記載の自動車のエンジン制御用セ
    ンサを含む複数のセンサと、前記複数のセンサの出力に
    よりエンジンに供給する燃料量を決定する手段とを有す
    ることを特徴とするエンジン制御装置。
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