JP2786036B2 - 電気泳動装置 - Google Patents

電気泳動装置

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JP2786036B2
JP2786036B2 JP3293273A JP29327391A JP2786036B2 JP 2786036 B2 JP2786036 B2 JP 2786036B2 JP 3293273 A JP3293273 A JP 3293273A JP 29327391 A JP29327391 A JP 29327391A JP 2786036 B2 JP2786036 B2 JP 2786036B2
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electrophoresis
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元 浦野
博 神尾
泰三 木原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核酸や蛋白質などを分
離分析する際に用いられる電気泳動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば寒天などから成るゲル状の泳動層
における試料の所定時間経過後の移動量を利用して、前
記試料の分析などを行う電気泳動装置が知られている。
この装置は、具体的には、試料が移動する泳動層と、そ
の泳動層を挟む一対のガラス板などから成る挟持板と、
を主要部とするものである。そして、泳動層の一方辺と
他方辺との間には、所定の直流電圧が印加され、この印
加電圧により一方辺に付着された試料が他方辺に向かっ
て移動を行う。従って、所定時間経過後において、その
移動量を測ることにより、試料の分子量などを判断でき
る。
【0003】このような電気泳動装置において、電気泳
動実行時には、泳動層であるゲル内部においてジュール
熱が発生する。しかし、放熱は、前記挟持板を介して泳
動層の周辺部ほど大きいため、泳動層の中央部と周辺部
との間で温度差を生じるという不具合がある。すなわ
ち、泳動方向と垂直な方向に温度差が生じ、この結果、
同じ試料であるにもかかわらず中央部を移動する場合に
比べ周辺部を移動する場合の方がその移動度が小さくな
り、分析精度の劣化を招いていた。この泳動パターンの
歪は、いわゆるスマイリングという現象である。
【0004】そこで、従来においては、泳動層を挟む一
対の挟持板の外側面に、単一層から成る放熱板や保温水
槽などを設けた装置が提案されており、かかる装置によ
れば、泳動層内部の温度差の発生をある程度抑制でき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記単
一層から成る放熱板を用いた場合においては、放熱板自
体が例えば金属などの熱伝導率の高い部材で構成される
ため、外界の空気温度などに影響されやすく、外乱によ
って分析精度が左右されるという問題があった。特に、
試料を色素などで標識して、泳動結果を写真撮影などに
よって観察する場合においては、電気泳動装置自体が暗
箱の中に配置され、電気泳動が実行されるが、そのよう
な場合放熱の管理をしにくく、冷却ファンが必要となる
と共に空気の対流経路の設計が難しくなるという問題が
あった。
【0006】また、保温水槽を用いた場合においては、
まず電気泳動装置自体が大型化するとともに、保温水槽
内部に生ずる温度むらを抑制するための例えば還流機構
などが必要となるという問題があった。
【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、スマイリングを抑制して泳動
パターンの歪を防ぎ、精度の良い試料の分析などを行う
ことのできる簡易な電気泳動装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、試料が移動する泳動層と、前記泳動層を
挟む一対の挟持板と、を含み、前記泳動層の一方辺と他
方辺との間に所定の電圧を印加して前記試料の電気泳動
を行う電気泳動装置において、前記挟持板の外側面に、
前記挟持板より熱伝導率の高い部材から成る熱均一化板
を密着させ、更にこの熱均一化板の外側面に、熱均一化
板より比熱が高い部材から成る熱緩衝板を密着させ、前
記熱均一化板と前記緩衝板とから成る積層構造によって
前記泳動層の温度分布を均一化させることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】上記構成によれば、印加電圧によって泳動層に
て発生する熱は、挟持板を介して、熱均一化板に達す
る。この場合、熱均一化板は熱伝導率の高い部材で構成
され、更にその外側に設けられた熱緩衝板は比熱が高い
部材で構成されているため、熱は、主として熱均一化板
の面方向に、すなわち泳動板の面に平行な方向に移動す
ることになる。
【0010】一方、熱緩衝板は、熱均一化板からの熱を
徐々にかつ均一に外部に放射する一方、外部からの熱影
響を緩和させる作用をなす。
【0011】従って、泳動層の中央部と周辺部での温度
は、熱均一化板及び熱緩衝板の両者の相互作用によって
均一化され、上述のスマイリングを防止することが可能
となる。なお、熱均一化板及び熱緩衝板を交互に複数積
み重ね多層構造とすることにより、より温度分布の均一
化を図ることが可能である。
【0012】熱均一化板及び熱緩衝板の積層構造は、一
対の挟持板のうち一方の挟持板の外側面に配置すること
もでき、あるいは一対の挟持板全体を前記積層構造で包
むこともできる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0014】図1には、本発明に係る電気泳動装置の好
適な実施例が示されており、図1はその斜視図である。
図2には、電気泳動装置の正面図が示され、図3には、
図2に示すIII −III'断面が示されている。
【0015】図1、図2及び図3を参照しながら、電気
泳動装置の構成について説明する。試料が展開する泳動
層であるゲル層10は、一対の挟持板であるガラス板1
2,14にて挟持されている。以下、このゲル層10及
び一対のガラス板12,14を泳動部16とする。
【0016】泳動部16の上部には、陰極バッファ槽1
8が配置されている。この陰極バッファ槽18の内部は
空洞になっており、その内部にはバッファ液20が入れ
られている。
【0017】一方、泳動部16の下部には、陽極バッフ
ァ槽22が配置され、その内部にもバッファ液20が入
れられている。
【0018】図4には、泳動部16の上部中央の拡大断
面図が示されている。図1及び図2に示したように、ゲ
ル層10及びガラス板14はその上部がコ字状に切り欠
かれており、図4に示すように、ゲル層10の上辺は、
陰極側バッファ液20にさらされている。このバッファ
液は電解液であって、電極26を介して陽極側バッファ
液20との間に電圧が印加される。
【0019】図4において、分析対象となる試料は、通
常、ゲル層10の上辺に所定間隔をおいて複数(例えば
40)付けられる。従って、電圧が印加されると、電気
泳動が生じ、試料はその分子量に応じて陽極の方に移動
することになる。
【0020】図1及び図2において、泳動部16の胴部
には、例えばアルミニウムなどの熱伝導度が高い金属か
ら成る熱均一化板28が外周囲に密着配置されている。
更に、熱均一化板の外周囲には、比熱が高い例えばゴム
部材から成る熱緩衝板30が配置されている。ここで、
熱均一化板28の熱伝導率は、ガラス板12,14より
高く、また、熱緩衝板30の比熱は、熱均一化板28の
それよりも高い。
【0021】なお、本実施例において、ゲル層の厚み
は、約0.5mm程度であり、泳動部16の大きさは、
例えば、縦が40cmで横が20cmである。また、ガ
ラス板の厚みは数mm程度である。
【0022】以上のような構成によれば、電圧の印加に
よりゲル層10にてジュール熱が発生しても、かかる熱
はガラス板12,14を介して熱均一化板28に達する
ことになる。しかしながら、熱均一化板28の外側には
熱緩衝板30が配置されているため、熱はそのほとんど
が熱均一化板28の面方向に広がって移動することにな
る。
【0023】すなわち、面方向の温度差を緩和して、ゲ
ル層10の温度分布を均一化できる。そして、発生した
ジュール熱は、熱緩衝板30を介して徐々に外部へ放射
される。このように泳動部16全面にわたって温度が一
定に保持されることになる。
【0024】一方、外部熱による影響は、熱緩衝板30
により緩和されて熱均一化板28に及ぶため、外部空気
が例えば対流などの作用により局所的に温度が高くなっ
ても、泳動部16全体にわたっての一定温度の保持を図
ることができる。また、本実施例においては、例えば従
来のように保温水槽を用いた場合の大型な機構が必要と
されないため、簡易な構成でスマイリングを抑止できる
という効果がある。
【0025】なお、熱均一化板としては、アルミニウム
板の他に例えば銅板などを用いることができ、また、熱
緩衝板としてはいわゆる断熱材などに適する硬質ゴムな
どが好ましい。
【0026】次に、図5には、第2実施例の電気泳動装
置が示されている。この実施例においては、熱均一化板
32及び熱緩衝板34が断面コ字状に形成され、ガラス
板12側の外側面は外部に露出している。このような構
成によれば、熱均一化をある程度図りつつ、色素などに
より標識された試料を直接外部から確認することができ
るという効果がある。なお、図6には、図5に示すVI−
VI' 断面が示されている。
【0027】更に、図7には、第3実施例の電気泳動装
置が示されている。この装置においては、図1及び図2
に示した電気泳動装置における熱均一化板及び熱緩衝板
の一部が切り欠かれている。すなわちこの切欠き36に
よれば、図1及び図2に示した電気泳動装置とほぼ同様
な熱均一化効果を享受しつつ、色素などによって標識さ
れた試料の泳動結果を外部から直接確認できるという効
果がある。すなわち、この切欠き36は、所定時間経過
後に観察される試料の位置に対応して設けられている。
【0028】なお、以上の各実施例においては、熱均一
化板及び熱緩衝板をそれぞれ1つずつ設けたが、更に交
互に配置して多層構造にしても好適である。かかる構成
によれば更に熱均一化を向上でき、分析精度の向上を図
ることができる。なお、本実施例において、熱均一化板
及び熱緩衝板の厚みはそれぞれ約3mm程度である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱均一化板及び熱緩衝板によって、泳動層の全面にわた
って熱分布を均一化できるので、電気泳動を精度良く実
行させることができる。すなわち、本発明によれば、簡
略化された構成で外乱に影響されずに精度の良い電気泳
動分析などを行うことができる。従って、例えばシーケ
ンシング、フィンガープリント、フットプリントなどの
核酸分析や、SDS−PAGEなどの蛋白質分析などゲ
ル電気泳動による分離分析を高精度に行えるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の電気泳動装置の斜視図である。
【図2】第1実施例の一部切欠きを設けた電気泳動装置
の正面図である。
【図3】図2に示すIII −III'断面を示す断面図であ
る。
【図4】第1実施例の泳動部16の上部拡大断面図であ
る。
【図5】第2実施例の電気泳動装置の正面図である。
【図6】図5に示すVI−VI' 断面を示す断面図である。
【図7】第3実施例の電気泳動装置の正面図である。
【符号の説明】
10 ゲル層(泳動層) 12,14 ガラス板(挟持板) 28 熱均一化板 30 熱緩衝板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料が移動する泳動層と、 前記泳動層を挟む一対の挟持板と、 を含み、 前記泳動層の一方辺と他方辺との間に所定の電圧を印加
    して前記試料の電気泳動を行う電気泳動装置において、 前記挟持板の外側面に、前記挟持板より熱伝導率の高い
    部材から成る熱均一化板を密着させ、更にこの熱均一化
    板の外側面に、熱均一化板より比熱が高い部材から成る
    熱緩衝板を密着させ、 前記熱均一化板と前記緩衝板とから成る積層構造によっ
    て前記泳動層の温度分布を均一化させることを特徴とす
    る電気泳動装置。
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