JP2782273B2 - パターン化薄膜の形成に用いる基板保持治具 - Google Patents

パターン化薄膜の形成に用いる基板保持治具

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ストライプ状等のパターン化した薄膜を基
板上に形成する方法に用いる基板保持治具に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 従来、薄膜太陽電池等の半導体装置の製造過程におい
て、レーザ光等のエネルギービームを利用して基板上の
透明電極層、半導体層又は裏面電極層のパターン化を行
なうことにより、これを集積化することが行われてい
る。
しかしながら、半導体層にレーザパターニングを施す
場合、この層の下に予め設けた透明電極層がレーザ光に
よってダメージを受け、薄膜太陽電池の性能が低下する
ことがあった。レーザスクライブを施した部分の透明電
極層及び裏面電極層との間の接触抵抗が経時的に増加し
てしまう等の問題もあった。また、裏面電極層のレーザ
パターニングは、作業難度が高く、安定な加工ができな
いという欠点があった。更に、半導体層又は裏面電極層
を形成した後にパターニングを行なっていたため、工程
が多くなり、製造コストの増大を招いていた。
レーザパターニング法に代えていわゆるエッチング法
やリフトオフ法を採用する場合には、更に製造コストが
増大するとともに、歩留りが低下する問題も生じる。
以上の問題を解決するため、本出願人は薄膜太陽電池
の製造に適した製膜装置を提案している(特開昭63−28
3173号公報参照)。
この装置は、基板の薄膜形成面上に0.08〜2.0mm径の
細いワイヤからなるマスクを張設し、基板をワイヤマス
クに押し付けるスプリングを設け、薄膜形成面にワイヤ
マスクを密着させた状態で製膜を実行することを狙った
ものであり、透明電極層、半導体層又は裏面電極層を微
小な間隔をあけた複数のストライプにパターン化するの
に適している。
しかしながら、例えばギターのネック部分に用いられ
る張弦機構を採用してワイヤマスクに張力をかけたとし
ても、実際にはこれを薄膜形成面に密着させることは困
難である。特に大型基板上に製膜を施す場合には、基板
及びこれを保持する治具の反りのために、薄膜形成面と
ワイヤマスクとの間に間隙ができてしまう。また、製膜
中の温度上昇によってワイヤマスクに伸びが生じ、この
間隙が大きくなる問題もあった。このため、一般に製膜
粒子の回り込みが大きいプラズマCVD法やスパッタリン
グ法を半導体層や裏面電極層の形成に適用する場合に
は、どうしても製膜粒子がワイヤマスクの影部分に回り
込んでしまい、パターン間の分離が不完全になる問題が
あった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであって、
ワイヤマスクが薄膜形成面に密着していない場合でも製
膜粒子の回り込みを防止してパターン間を完全に分離す
ることができるパターン化薄膜の形成方法を提供すると
ともに、この方法に用いる新規な基板保持治具を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るパターン化薄膜の形成方法は、基板の薄
膜形成面上にワイヤマスクを張設するだけでなく、この
ワイヤマスクに沿ってその両側に邪魔板を薄膜形成面か
ら離した状態で立設し、薄膜形成面の法線方向に対する
製膜粒子の入射角を両邪魔板で一定角度以下に規制にす
ることにより、ワイヤマスクの影部分への製膜粒子の回
り込みを防止するものである。
上記パターン化薄膜の形成方法に用いられる本発明に
係る基板保持治具は、基板位置決め窓を備えた治具本体
と、この基板位置決め窓を横断するように張設されたワ
イヤマスクと、治具本体との間にワイヤマスクを挟み込
む製膜粒子入射窓を備えると共に、ワイヤマスクを案内
する溝を備えたマスク板と、この製膜粒子入射窓を横断
するようにワイヤマスクに沿ってその両側においてマス
ク板上に立設した邪魔板とからなり、治具本体の基板位
置決め窓に基板を挿入することによって基板の薄膜形成
面をワイヤマスクに載置し、マスク板上の邪魔板側から
薄膜形成面に入射する製膜粒子の薄膜形成面法線方向に
対する角度を両邪魔板で一定角度以下に規制することに
よってワイヤマスクの影部分への製膜粒子の回り込みを
防止する。なお、ワイヤマスクの位置ずれを防止するた
めに、マスク板にワイヤマスクを案内するための溝を設
けている。
ワイヤマスクは、薄膜形成面への投影幅を0.1mm〜2.0
mmとし、薄膜形成面との間隙が0.2mm以下になる位置に
これを張設する。邪魔板は、厚みを2mm以下、薄膜形成
面法線方向の高さを1.0cm〜5.0cmとし、薄膜形成面との
間隙が0.5mm以上になる位置にこれを立設する。ワイヤ
マスクの張力を自動調整してそのたるみを防止するため
には、治具本体にブリッジを立設し、このブリッジに設
けた貫通孔に並進部材を挿通し、一端が固定されたワイ
ヤマスクの他端を並進部材の一端に固定し、更に並進部
材に対してワイヤマスクの張力に拮抗する力を与えるス
プリングを設ける。ワイヤマスクの張力を予め調整可能
にするためには、ボルトとこれに螺合したナットとで並
進部材を構成する。
[作 用] まず、パターン化薄膜の形成方法の内容は、下記の通
りである。
製膜粒子は、薄膜形成面に対する入射角が両邪魔板に
よって一定角度以下に規制されるので、ワイヤマスクが
薄膜形成面に密着していなくとも、このワイヤマスクの
影部分への回り込みがなくなる。つまり、できあがった
パターン化薄膜のエッジ位置精度が向上し、パターン間
が完全に分離される。一方、邪魔板自身は薄膜形成面か
ら離した状態で立設されるので、この邪魔板の影部分へ
は製膜粒子が十分に到達できる。したがって、邪魔板の
存在がパターン形成の障害になることはない。
上記パターン化薄膜の形成方法に用いられる本発明に
係る基板保持治具は、治具本体の基板位置決め窓に基板
を挿入して製膜に使用する。この際、基板は薄膜形成面
側がワイヤマスクに載置された状態で位置決めされ、ワ
イヤマスクが薄膜形成面にほぼ密着する。邪魔板側から
マスク板の製膜粒子入射窓を通して入射する製膜粒子
は、薄膜形成面の法線方向に対する入射角が一定角度以
下のものだけがワイヤマスク近傍に到達可能である。つ
まり、製膜粒子の薄膜形成面法線方向に対する入射角が
両邪魔板で一定角度以下に規制され、ワイヤマスクの影
部分への製膜粒子の回り込みが防止される。この際、マ
スク板は、製膜粒子入射窓によって製膜範囲を規定する
はたらきを有するだけでなく、邪魔板の端面を薄膜形成
面から離すはたらきをも有する。したがって、邪魔板自
身の影部分には製膜がなされる。
マスク板に設けた溝にワイヤマスクを係合させれば、
このワイヤマスクの横ずれを防止することができる。
治具本体に立設したブリッジの貫通孔に挿通された並
進部材は、ワイヤマスクがこれを引っ張る力とスプリン
グの力とのつりあいの位置で静止する。例えば温度上昇
によってワイヤマスクに伸びが生じた場合には、この伸
びを補償する距離だけ並進部材がスプリングの作用によ
って貫通孔中を移動する。つまり、ワイヤマスクの張力
が自動調整され、そのたるみが防止される。この際、ボ
ルトとこれに螺合したナットとで並進部材を構成すれ
ば、ナットの螺入深さを調整することにより、ワイヤマ
スクの張力を予め調整することができる。
[実施例] 本発明の実施例に係る基板保持治具を第1図〜第3図
に示す。
この治具を用いて形成しようとするパターン化薄膜で
は、薄膜太陽電池の裏面電極層として好適なCrとAlとの
複合膜であって、約0.3mmの間隔をあけて互いに平行に
走行する約15mm幅の8本のストライプ状パターンであ
る。このパターン化薄膜は、マグネトロンスパッタ装置
を用いて厚み1.1mm、127mm×127mmの寸法の矩形青板ガ
ラスからなる基板2上に形成する。
第1図に示すように、基板2を保持するための基板保
持治具8は、大きく別けて治具本体10と邪魔板組立体40
との2部分からなる。
詳細構造を裏返し状態で第2図に示す治具本体10は、
基板2の形状・寸法にほぼ一致する基板位置決め窓12を
備えた矩形板状のベース部材14を有する。0.4mm径の8
本の断面円形ワイヤマスク16が、基板位置決め窓12を横
断するように、15mm間隔で互いに平行に張設されてい
る。これらのワイヤマスク16の一端は、ベース部材14の
一端縁に並べて設けられた8個のピン18にそれぞれ固定
される。ワイヤマスク16の他端は、基板位置決め窓12を
挟む対向位置に並べて設けられた8個の孔付きピン20の
孔をそれぞれ通ったうえでナット22に固定される。孔付
きピン20の外側には、8個の貫通孔24を備えたブリッジ
26を皿ねじ28でベース部材14に固定してある。ボルト30
のねじ部32を螺旋状スプリング34の中心に通したうえ
で、このねじ部32をブリッジ26の貫通孔24に挿入してい
る。これにより、スプリング34がボルト頭36とブリッジ
26との間に挟持される。貫通孔24を挿通したねじ部32に
は、ワイヤマスク16の一端が前記のように固定されたナ
ット22が螺合させられている。これらのナット22とボル
ト30とは、貫通孔24に沿って一体的に移動することがで
きる並進部材38を構成する。ボルト30を回転させてナッ
ト22をねじ部32に深く螺入すると、ボルト頭36とナット
22との距離が短くなると同時にスプリング34が圧縮を受
ける。この際、ワイヤマスク16の張力に拮抗する力をス
プリング34がボルト頭36に与える。つまり、並進部材38
は、第1図に示すようにワイヤマスク16がナット22を左
方に引っ張る力とスプリング34がボルト頭36を右方向に
押す力とがつりあう位置で静止する。この際、ワイヤマ
スク34が温度上昇によって伸びた場合でもナット22がブ
リッジ26に当たることがないように、ナット22とブリッ
ジ26との間に間隙を残しておく。
第3図に詳細構造を示す邪魔板組立板40は、中央に12
0mm×120mmの寸法の製膜粒子入射窓42を備えたマスク板
44を有する。このマスク板44の対向2側縁には、それぞ
れワイヤマスク16のための8本の案内溝46,48が15mm間
隔で設けられている。このマスク板44の2側縁の各下面
には、7つの切欠51,53が15mm間隔で設けられた細長い
くし形板50,52が対向配置される、ただし、7つの切欠5
1,53の形成位置は、8本のワイヤマスク案内溝46,48の
形成位置のちょうど中央である。鉛直に垂下する邪魔板
54は、基本的には厚みが2.0mm、鉛直方向の幅が2.0cmの
矩形板であって、上端から左右に突起55,56が出てい
る。くし形板50,52の切欠51,53に邪魔板54の突起55,56
を嵌合させたうえで、くし形板50,52を押え込むように
下から皿ねじ62で押え板58,60をマスク板44に固定して
いる。これにより、7枚の邪魔板54が、製膜粒子入射窓
42を横断する位置に、脱落しないようにマスク板44から
鉛直下方に向けて支持される。
以上のように構成された邪魔板組立体40は、第1図に
示すように製膜粒子入射窓42の中心が基板位置決め窓12
の中心に一致する位置に、上から皿ねじ64で治具本体10
のベース部材14に固定される。この際、ワイヤマスク16
は、ベース部材14とマスク板44との間に挟み込まれると
ともに、マスク板44に設けられた案内溝46,48に案内さ
れて横ずれが防止される。この際、基板位置決め窓12に
基板2を挿入すれば、この基板2が8本のワイヤマスク
16に載置される。したがって、基板2の下面すなわち薄
膜形成面3に各ワイヤマスク16がほぼ密着する。
第4図は、以上に説明した基板保持治具8に基板2を
装着したものをマグネトロンスパッタ装置内に配置し
て、上向きに製膜粒子を与えている状態を示す。
同スパッタ装置内にキャリアガスであるArを導入し、
まずAr圧力を1.0×10-3Torrに調整したうえで、基板2
上に温度80℃で厚み50のCr層を形成した。更にこの上
に、Ar圧力4.0×10-3Torr、同じ基板温度で厚み5000のA
l層を形成した。ワイヤマスク16は、薄膜形成面3との
間が0.1mmより大きく離れないようにボルト30を回して
張力が調整されている。このワイヤマスク16に沿ってそ
の両側に立設されている邪魔板54の上端面と薄膜形成面
3との距離は、マスク板44の厚みにワイヤマスク16の厚
みを加え合わせたものにほぼ等しく、約2.4mmに設定さ
れている。
同図に示すように、薄膜形成面3の法線70の方向に対
する入射角がθ以下である製膜粒子72はワイヤマスク
16の近傍に到達し得るが、これより大きい角度θで入
射する製膜粒子74は邪魔板54によって進路が妨げられて
ワイヤマスク16の近傍には到達し得ない。したがって、
ワイヤマスク16の影部分76への製膜粒子の回り込みはほ
とんどない。一方、邪魔板54の影部分78には製膜粒子8
0,82が到達し得るので、この部分は製膜が進む。したが
って、基板2上に形成される薄膜84は、ワイヤマスク16
のピッチにほぼ等しい約15mm幅のストライプ上となり、
同ワイヤマスク16の線径0.4mmに対して0.26mmのストラ
イプ間距離が得られた。
以上のように作製したパターン化Cr・Al複合薄膜84に
ついて隣接パターン間の抵抗値を測定した結果、全パタ
ーン間で20MΩ以上の高抵抗が得られた。つまり、ワイ
ヤマスク16が基板2の薄膜形成面3に密着していなくと
も、得られたパターン化薄膜84はエッジの位置精度が向
上し、パターン間が完全に分離されている。
以上に説明した実施例との比較のために、ワイヤマス
ク16の張力を変更せずに7枚の邪魔板54のみを除去した
基板保持治具を用いて、同じマグネトロンスパッタ装置
で同一組成のパターン化薄膜を作製する実験を行った。
この結果、隣接パターン間の抵抗は全パターン間で1kΩ
以下となり、その平均値は0.3Ωであった。
なお、製膜粒子の回り込み発生をより少なくする上で
は、その平均自由行程が1mm以上であることが好まし
く、上記スパッタリング法の場合には1.0×10-2Torr以
下のキャリアガス圧力下で製膜を実行するのが適当であ
る。ワイヤマスク16は、薄膜形成面3への投影幅が0.1m
m〜2.0mmであれば、断面形状は円形でも三角形、四角形
等の多角形でもよい。特に投影幅が0.1mm〜0.5mmである
ことが好ましい。このワイヤマスク16は、基板2の薄膜
形成面3に密着していることが好ましいけれども0.2mm
程度は離れていてもよく、この間隔は0.1mm以下である
ことが好ましい。
邪魔板54は、厚みが2mm以下であることが望ましく、
特に0.1mm〜1.0mmの厚みであることが好ましい。上記ス
パッタリング法のように製膜粒子の平均自由行程が長い
場合には、邪魔板54の影部分78における部分的な膜厚減
少を考慮して、この邪魔板54をできるだけ薄くする。薄
膜形成面3と邪魔板54との間は0.5mm以上離れているこ
とが好ましく、特に2.0mm〜5.0mmだけ離れていることが
好ましい。この邪魔板54の薄膜形成面3に立てた法線70
の方向の寸法は、膜厚分布を考慮し、製膜粒子の到来確
率に基づいて1.0cm〜5.0cmの範囲で調整することが望ま
しい。
さて、以上に説明した基板保持治具8及びこれを用い
たパターン化薄膜の形成方法を薄膜太陽電池の裏面電極
の形成に適用する場合には、基板2上に透明電極層及び
半導体層を順次形成したものを基板保持治具8に装着す
ればよい。ただし、本発明は上記薄膜太陽電池の裏面電
極に好適に使用されるCrとAlとの複合膜にかぎらず、こ
れらの金属の単層膜や、Ag、Ti、Pd等の他の導電体、酸
化物絶縁体又は半導体からなるパターン化薄膜の形成に
も適用可能である。つまり、薄膜太陽電池の例で言え
ば、透明電極層やp−i−n半導体層のパターン化にも
適用可能である。
また、本発明では邪魔板54を設けているので、スパッ
タリング法と同様に製膜粒子の回り込みが大きいプラズ
マCVD法にも適用可能である。イオンプレーティング
法、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法等の他の製膜方
法にも適用できることはもちろんである。基板保持治具
8を搬送しながら製膜を実行しても、ワイヤマスク16の
影部分への製膜粒子の回り込みが生じることはない。
[発明の効果] 以上に説明したとおり、本発明では基板の薄膜形成面
上に張設したワイヤマスクに沿ってその両側に邪魔板を
薄膜形成面から離した状態で立設し、薄膜形成面の法線
方向に対する製膜粒子の入射角を邪魔板で一定角度以下
に規制しているので、ワイヤマスクが薄膜形成面に密着
していなくともワイヤマスクの影部分への製膜粒子の回
り込みが防止できると同時に、邪魔板の影部分への製膜
を妨げることがない。したがって、邪魔板側から製膜粒
子を与えるだけで互いに完全に分離したパターン化薄膜
を容易かつ安定的に得ることができ、薄膜形成とパター
ニングとを同時に遂行することができる。この意味で、
歩留りの向上や薄膜製造コストの低減に寄与することが
できる。また、従来のレーザパターニング法とは違って
下地にダメージを与えることがない。更に、基板の大型
化に伴って基板自体やこれを保持する治具に反りが生じ
やすくなっている状況下でも、ワイヤマスクを基板に密
着させる必要がないために基板の加工精度や治具の組立
加工精度の許容範囲が大きくなり、この面でもコストダ
ウンに寄与することができる。
治具本体との間にワイヤマスクを挟み込むマスク板に
ワイヤマスクのための案内溝を設けているので、この溝
にワイヤマスクを係合させることによってワイヤマスク
の横ずれを防止することができる。
また、治具本体にブリッジを立設し、このブリッジに
設けた貫通孔に並進部材を挿通し、一端が固定されたワ
イヤマスクの他端を並進部材の一端に固定し、更に並進
部材に対してワイヤマスクの張力に拮抗する力を与える
スプリングを設ければ、例えば製膜中の温度上昇によっ
てワイヤマスクに伸びが生じた場合でも、この伸びを補
償する距離だけ並進部材がスプリングの作用によって貫
通孔中を移動することによってワイヤマスクの張力が自
動調整され、そのたるみが防止される。
この際、ボルトとこれに螺合したナットとで並進部材
を構成すれば、ナットの螺入深さを調整することによ
り、ワイヤマスクの張力を予め調整することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、薄膜を形成しようとする基板を本発明の実施
例に係る基板保持治具に装着した状態を側面から見た中
間省略拡大断面図、 第2図は、前図の治具本体を裏返した状態を示す分解斜
視図、 第3図は、第1図の邪魔板組立体を示す分解斜視図、 第4図は、第1図の基板装着状態の基板保持治具をワイ
ヤマスクに対して直角方向に切断した概略拡大断面図で
ある。 符号の説明 2……基板、3……薄膜形成面、8……基板保持治具、
10……治具本体、12……基板位置決め窓、14……ベース
部材、16……ワイヤマスク、22……ナット、24……貫通
孔、26……ブリッジ、30……ボルト、34……スプリン
グ、38……並進部材、40……邪魔板組立体、42……製膜
粒子入射窓、44……マスク板、46,48……ワイヤマスク
案内溝、50,52……くし形板、54……邪魔板、58,60……
押え板、70……薄膜形成面法線、76……ワイヤマスク影
部分、78……邪魔板影部分、84……パターン化薄膜、θ
1……製膜粒子入射角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 英雄 兵庫県神戸市須磨区北落合1―1―322 ―302 (72)発明者 太和田 善久 兵庫県神戸市北区大池見山台14―39 (56)参考文献 特開 平1−225371(JP,A) 特開 昭63−283173(JP,A) 特開 昭54−62984(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04 - 31/078 H01L 21/285

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板位置決め窓を備えた治具本体と、この
    基板位置決め窓を横断するように張設されたワイヤマス
    クと、治具本体との間にワイヤマスクを挟み込む製膜粒
    子入射窓を備えると共に、ワイヤマスクを案内する溝を
    備えたマスク板と、この製膜粒子入射窓を横断するよう
    にワイヤマスクに沿ってその両側においてマスク板上に
    立設した邪魔板とからなり、治具本体の基板位置決め窓
    に基板を挿入することによって基板の薄膜形成面をワイ
    ヤマスクに載置し、マスク板上の邪魔板側から薄膜形成
    面に入射する製膜粒子の薄膜形成面法線方向に対する角
    度を邪魔板で一定角度以下に規制することによってワイ
    ヤマスクの影部分への製膜粒子の回り込みを防止する基
    板保持治具。
  2. 【請求項2】ワイヤマスクは、薄膜形成面への投影幅が
    0.1mm〜2.0mmであり、薄膜形成面との間隙が0.2mm以下
    になるように張設される請求項1記載の基板保持治具。
  3. 【請求項3】邪魔板は、厚みが2mm以下であり、薄膜形
    成面法線方向の高さが1.0cm〜5.0cmであって、薄膜形成
    面との間隙が0.5mm以上になるように立設される請求項
    1又は2に記載の基板保持治具。
  4. 【請求項4】治具本体にブリッジを立設し、このブリッ
    ジに設けた貫通孔に並進部材を挿通し、一端が固定され
    たワイヤマスクの他端を並進部材の一端に固定し、更に
    並進部材に対してワイヤマスクの張力に拮抗する力を与
    えるスプリングを設けた請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の基板保持治具。
  5. 【請求項5】並進部材が、ボルトとこれに螺合したナッ
    トとからなる請求項4記載の基板保持治具。
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