JP2782131B2 - 透明合成シリカガラスからなる光学部材、該光学部材の製造方法及び該光学部材を用いた装置 - Google Patents

透明合成シリカガラスからなる光学部材、該光学部材の製造方法及び該光学部材を用いた装置

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JP2782131B2 JP3335721A JP33572191A JP2782131B2 JP 2782131 B2 JP2782131 B2 JP 2782131B2 JP 3335721 A JP3335721 A JP 3335721A JP 33572191 A JP33572191 A JP 33572191A JP 2782131 B2 JP2782131 B2 JP 2782131B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明合成シリカガラスか
らなる光学部材、特にエキシマレーザ光その他のレーザ
光を利用した各種装置に組込まれる光学部材(その母材
たるブランクも含む)、若しくはγ線やΧ線、宇宙線そ
の他の放射線環境下で使用される各種装置に組込まれる
光学部材とその製造方法、及び該光学部材を用いた光学
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エキシマレーザその他の高出力レ
ーザは、LSI製造のためのリソグラフィー技術、光化
学反応を利用する技術、切断研削の為の加工技術、レー
ザ核融合技術、レーザメスその他の医療様機器、更には
軍事用兵器に利用されるものとして注目を集めている。
そしてこの種のレーザを透過、伝送、屈折、反射、吸
収、干渉させる為のレンズ、プリズム、ミラー及び光フ
ァイバ(通信用ではなく光若しくはエネルギー伝送体)
等のオプテックスにシリカガラス光学体の適用が試みら
れている。又γ線やΧ線、宇宙線その他の放射線環境下
で使用される、例えば宇宙船用の光学装置、放射線医療
装置その他の各種装置に組込まれるレンズ、プリズム、
ミラー及びファイバ等にも同様にシリカガラス光学体の
適用が試みられている。
【0003】しかしながら、前記各種オプテイクスを構
成するシリカガラスに、略700〜600nmの可視波長
域の光が作用した場合、又略360nmから略160nmの
紫外波長域の光が作用した場合、更には放射線が作用し
た場合には、特にガラスの構造上ダメージを受けやす
い。すなわち、前記レーザが長時間照射されるといわゆ
るNBOHC(ノンブリッジ、オキシジェン、ホール、セン
ター)と呼ばれる略630nmの吸収バンド、及びいわゆ
るE’センターと呼ばれる略215nmの吸収バンドと、
別の略260nm吸収バンドが生成される為である。又合
成シリカガラスは一般に光ダメージ又は放射線ダメージ
を受けると、ガラス網目構造中の珪素と酸素との間の結
合が切断されたり、更に1度切断された場所が異なった
構造へ再結合することにより、密度が上昇し、局所的な
絶対屈折率の上昇が起きる。そしてこの様な吸収バンド
の生成や局所的な絶対屈折率の上昇は、レーザ出力が例
えばステッパ装置に使用するレーザの様にエネルギー密
度が200(mj/cm2.pulse)以下の中出力レーザの場合
は、透過率低下その他の光学特性の劣化という現象とし
て表れるが、切断研削の為の加工技術、レーザ核融合技
術、レーザメスその他の医療様機器に使用されるレーザ
の様にエネルギー密度が400(mj/cm2.pulse)以上、
より具体的には1(j/cm2.pulse)前後に高出力化する
と、前記レーザ照射による多光子吸収に起因して電子な
だれが起き、これにより前記光学部材の絶縁破壊、更に
は該光学部材のクラックの発生そして破壊につながる。
【0004】そしてかかる問題の解決には光学部材を形
成するシリカガラス中の不純物の完全除去と化学的安定
性の確保により達成し得る事が推定されるが、例え前記
シリカガラスを製造し且つ高純度高均質な合成シリカガ
ラス(例えば商品名SUPRASIL−P10、信越石
英株式会社製)を製造し得たとしても前記不純物を完全
に”0”にすることは不可能であり、而も合成シリカガ
ラスは短時間で而も酸水素炎を用いて高温合成を行なう
ために、平衡化反応が十分行なわれず構造的には充分安
定とは言えない、而も石英結晶に比較して構造的に不安
定な三員環及び四員環構造のガラス組織を多く含み、安
定性の面からも問題が有る。
【0005】そこで本発明者等は更に研究を重ね、前記
シリカ出発母材とし、該ガラス体中に水素ガスをドープ
する事により特に略250nm以下の短紫外域エキシマレ
ーザの照射における光学的ダメージを大幅に低減した技
術(特願平1ー145226、以下先願技術という)を開発した
が、かかる技術はいわゆるステッパレンズ等の中出力レ
ーザには有効であるが、エネルギー密度が1(j/cm2.pu
lse)前後の高出力化レーザには問題が残り、クラックの
発生や光学部材の破壊につながる。又、前記ドープ方式
では水素ガスと接触する表面域には多くガスドープされ
るが、例え加熱雰囲気下でもガラス固体内部に亙って均
等にガスドープをするのは中々困難であり、而もかかる
欠点はドープされるガラス体の厚みが大になればなるほ
ど増幅される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この為前記水素ドープ
方式では適用可能な耐レーザガラス部材の厚みに一定の
制限を受けるという問題が残存する。又前記したように
合成シリカガラスは石英結晶に比較して構造的に不安定
な三員環及び四員環構造のガラス組織を多く含み、この
為本発明者は前記したように水素ドープ等により前記ガ
ラス組織の補修を行なっていたが、これはあくまでも不
安定構造の存在を前提とする対処療法であり、必ずしも
基本的な解決につながらないのみならず、前記したよう
にドープ可能な厚みに制限を受ける。
【0007】又水素分子の存在は、前記したように珪素
と酸素との間の結合の切断/再結合によりラジエーショ
ンコンパクションが始り、局所的な屈折率の上昇が起こ
ったとしても、シリカガラス中に存在する水素分子の反
応によりOH基が生成され、その大部分が修復され前記
した屈折率の上昇を打消す方向が働くが、この場合でも
前記したような高出力のレーザを長時間照射すると尚問
題が発生する。即ち、前記水素分子の存在により初期劣
化は改善されるが、該ガラス体に高出力のレーザを長時
間照射した場合、H2ガス分子が例え5×1016分子/c
m3以上含有していても、レーザ照射によって該水素分子
が短時間で消費され、例えば、前記シリカガラスにおい
てレーザ照射した場合1×1016分子/cm3以下になる
と欠陥が発生すると思われるために、H2ガス分子を5
×1016分子/cm3以上含有していても短時間で前記欠
陥発生限界まで達してしまう。
【0008】又前記先願技術では前記シリカガラスを常
圧乃至加圧水素ガス雰囲気中で200〜1200℃に加
熱する事により水素ガスをドープする技術を開示してい
る。そしてこのような水素ガスドープ技術は特開平1ー20
1664号にも開示されており、特に該公報には常圧水素ガ
ス雰囲気下で800〜1000℃加熱処理する事により
前記ガスドープを可能にした技術が開示されているが、
前記水素ガス雰囲気下で加熱処理する事は常に爆発の危
険が伴い、安全上問題がある。
【0009】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み経時
的な耐レーザ性その他の耐光ダメージ若しくは耐放射線
ダメージ性(以下耐レーザ性等という)を保証し、これ
により長期間に亙って使用可能なレーザ若しくは耐放射
線用光学部材を提供することを目的とする。本発明の他
の目的は、特に前記パルス発振レーザの出力をエネルギ
ー密度が400(mj/cm2.pulse)以上、より具体的には
1(j/cm2.pulse)前後に高出力化した場合でもクラック
の発生や破壊の生じる事のない高出力レーザ用光学部材
を提供する事を目的とする。本発明の他の目的は、合成
シリカガラスを用いつつも該合成シリカガラスに所定の
熱処理を加えてガラス構造の安定化を図り、これにより
高出力耐レーザ性の向上とともに光学ガラス自体の特性
の向上を図る事を目的とするものである。又本発明の他
の目的とする所は、シリカガラスの厚みに制限される事
なく厚肉のプリズムやレンズ等を製作した場合において
も耐レーザ性等を充分満足し得るシリカガラスを得る事
にある。本発明の他の目的は、爆発の危険が伴う事なく
極めて安全に水素分子をシリカガラス中に含有し得る光
学部材の製造方法を提供する事にある。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明は前記光学部材に、
合成シリカガラス特にOH基含有高純度合成シリカガラ
スで形成する事を前提とするものである。耐レーザ性を
得るには高純度高均質且つ透明である事が必要でありこ
の様な条件は合成シリカガラス以外では得る事が出来な
いが、合成シリカガラスは短時間で高温合成を行なうた
めに、平衡化反応が十分行なわれず構造的には充分安定
とは言えない。このような平衡化反応が十分行なわれな
い場合、石英結晶に比較して構造的に不安定な三員環及
び四員環構造のガラス組織を多く含む事が本発明者の実
験によって把握された。そこで本発明者は更に研究を重
ね、前記三、四員環構造は、前記ガラス体を加熱加圧処
理にて絶対屈折率を向上させる事により、同時に不安定
構造たる三、四員環構造を低減しつつ安定構造たる六員
環構造が増加する事が知見した。
【0011】そして更に本発明者は、絶対屈折率nd
(ナトリウムのd線)を1.460以上に設定する事に
より、前記高出力レーザ等を照射した場合においても充
分な耐レーザ性を確保し得る事を知見し、これが本発明
の第1の特徴である。これによりガラス構造体自体の安
定化と共に、構造的に高密度で且つ緻密化が図られるた
めに、前記珪素と酸素との結合の切断が起こりにくくな
り、前記した透過率低下の抑制と局部的な絶対屈折率上
昇の抑制を図ることが出来る。尚、前記三及び四員環構
造は、レーザラマン散乱測定法による、珪素と酸素との
間の基本振動による散乱ピーク(800cm-1)との強度
比(下記1及び2式参照)より容易に求める事が出来、
例えば一般の合成シリカガラス(絶対屈折率nd:1.
458)の場合、R1>0.55、R2>0.17であり、
一方絶対屈折率nd:1.460以上に設定することに
より、少なくともR1<0.55,R2<0.17、より好
ましくはR1、0.48、R2<0.15に低減させる事が
出来る。 R1=I1(495cm-1)/I0(800cm-1)…(1) R2=I2(606cm-1)/I0(800cm-1)…(2) (定義) I1:495cm-1散乱ピーク強度 I2:606cm-1散乱ピーク強度 I0:800cm-1散乱ピーク強度
【0012】従って本発明によれば、前記光学部材のレ
ーザラマンによる495cm-1散乱ピーク強度(I1)及び
606cm-1散乱ピーク強度(I2)とケイ素と酸素との間
の基本振動である800cm-1散乱ピーク強度(I0)との強度
比を、夫々R1<0.48,R2<0.15に設定することによ
り、不安定結合である三及び四員環構造を低減させ、六
員環構造等の安定結合の割合を増加させて耐レーザ性そ
の他の光学特性を向上させる事が出来るのみならず、特
にパルスエネルギー密度が400(mj/cm2.pulse)以上、
より具体的には1(j/cm2.pulse)前後の高出力レーザを
照射した場合でも長期に亙ってクラックの発生や破壊の
生じる事のない光学部材を得る事が出来る。
【0013】しかしながら前記の構成を取っても不安定
構造が完全に解消させる事は不可能であり、又前記珪素
と酸素との結合の切断が起こりにくくなるが、これを完
全に抑制することも不可能である。そこで本発明は前記
ガラス構造体中に水素分子を略5×1016分子/cm3
以上、特に略250nm以下の短波長の紫外線レーザ若
しくは高出力レーザに使用される光学部材においては、
水素分子を略1×1017分子/cm3 以上含有させた点
を第2の特徴とする。かかる発明によれば前記珪素と酸
素との結合の切断が生じても水素分子との反応によりカ
ラーセンターの生成は抑制され透過率低下が阻止される
と共に、又前記元素間の切断により局所的な屈折率の上
昇が生じても水素分子との反応により下記式に示すよう
にOH基が生成し、前記作用による屈折率の上昇を阻止
する。 ≡Si−O−Si+H2+hv→≡Si−H+H−O−Si≡ 而も本発明においては絶対屈折率ndを1.460以上
に設定したために、前記元素間の切断がしにくくなり、
この結果水素分子の消費量が低下するために、経時的な
体レーザ性も大幅に向上する。この場合前記光学部材中
に水素分子と共に、希ガス元素を含有させてもよく、希
ガスドープによりガラス組織自体の向上を図り、これに
より光学特性が一層向上する。
【0014】さてシリカガラスの屈折率の上昇を図る技
術として従来よりシリカガラス中に金属元素をドープす
る事により、高屈折率化を図る技術は多々存在するが、
金属元素をドープさせる事は紫外線波長域での光透過
性、より具体的には200nm付近の透過率を大幅に低
下させ、光学部材として適さない。又金属元素の存在は
レーザを高出力化した場合、絶縁破壊が生じるのを避け
られない。そこで本発明は、前記光学部材に高純度シリ
カガラスガラスを用い、より具体的には該ガラス中の不
純物を、Li,Na及びKの合計含有量が300mas
sppb以下、Mg及びCaの合計含有量が200ma
ssppb以下、Ti,Cr,Fe,Ni及びCuの合
計含有量が500massppb以下、より具体的に
は、Na,K,Li,Mg,Ca,Ti,Cr,Fe,
Ni及びCuが夫々100massppb以下に設定
し、レーザの高出力化に対応させるとともに、前記従来
技術との差異の明確化を図っている。
【0015】尚、OH基の存在は特に高出力のレーザに
本発明を適用する場合は逆に耐紫外線レーザ性のみなら
ずレーザの高出力化にも好ましい影響が生じせしめるも
のである為にこれらは存在しておいた方が好ましい。け
だし、前記OH基はガラス綱目構造の終端部となるもの
で、いわゆるネットワークターミネータである。このネ
ットワークターミネータが適量存在すると、ガラス綱目
構造中の元素間の距離の狂いや元素間の結合角度のねじ
れをリラックスさせて、安定化させ、更にOH基の水素
がE’センター等の吸収バンドの修復に作用するものと
推定される。従って本発明において、OH基の含有量を
10(mass・ppm)以上、特に紫外線レーザに使
用される合成シリカガラス光学部材においては、OH基
濃度を50(mass・ppm)以上に設定するのがよ
い。
【0016】又前記光学部材中に酸素欠損型欠陥若しく
は酸素過剰型欠陥が存在するとガラス網目構造の結合力
を低下させるためこれらをも含まないのがよい。尚、前
記光学部材は、エキシマレーザ,YAG高調波レーザビ
ーム,その他の高出力紫外線レーザ光を利用した装置の
みならず、前記光学部材がγ線、Χ線、宇宙線その他の
放射線環境下で使用されるレンズ、プリズム、ウインド
ウ、ミラー、光伝送体若しくはこれらの半製品若しくは
母材(本発明はこれらを総称して光学部材という言葉で
表現している)に適用されるもので、そして本発明は特
に絶対屈折率(nd)を1.460以上とし、且つ水素
分子濃度を略5×1016分子/cm3 以上含有させた透
明合成シリカガラス部材で形成した光学部材と、該光学
部材を照射すべく配置された光源がYAG(1064n
m),He−Neレーザ(633nm),Arレーザ(3
50〜515nm),KrF(248nm)若しくはAr
F(193nm)のエキシマレーザで且つエネルギー密度
がパルスレーザの場合400(mj/cm2.pulse)以上連続
発振レーザの場合40(W/cm2)以上の高出力レー
ザを発振する光源の組合せからなる事を光学装置に適用
するのが、本発明の効果を最も発揮する用途分野であ
る。即ち前記エキシマレーザのエネルギー密度が約40
0(mj/cm2.pulse)以上の高出力レーザを発振する光源で
ある場合において、従来では経時的光学特性が大きく低
下するのみならず、前記したようにクラック等が発生し
ていたが、本発明ではこの様な事がなく実用的に十分な
る耐レーザ性を確保出来る。
【0017】次に、製造方法に関する説明を行う。シリ
カガラス中へ水素分子を含有させる技術は前記先願技術
に開示されているが、かかる技術は水素ガスを外部から
拡散させるために、水素ガス雰囲気と接触する表面域の
みに多くドープされる。ガラス体の厚みが大になればな
るほどその内部域まで水素ガスを拡散させるのが困難に
なる。そこで本発明を円滑に達成するには、前記水素ガ
ス(水素分子)を内部域まで均一濃度で含有させる技術
が必要になる。
【0018】そこで本発明は、雰囲気ガスに水素ガスを
用いる事なく、含有させるべきシリカガラス体の水分、
OH基、プロトン(H+)等の水素元素を所定の処理にて水
素分子(H2)として生成させようとする試みにある。そ
の為には水分、OH基、プロトン(H+)等の水素元素を含
むガラス体を出発母材として用いる必要がある。請求項
12記載の製造方法に関する本発明の第1の特徴とする
所は酸水素炎加水分解法による合成シリカガラス体、特
に塊状透明合成シリカガラスを出発母材として用いる点
にある。けだし合成シリカガラスの製造法である酸水素
炎加水分解法におけるダイレクト法やCVDスート再溶融
合成法においてはいずれも酸水素炎を用いて形成される
ものである為に、前記製法により製造されたシリカガラ
ス体中にはプロトン(H+)等の水素元素の核が含まれる
事となる。
【0019】又本発明においてその出発母材を塊状の透
明体に限定したのは、本発明が塊状体への水素ドープが
極めて困難である為にその解決を試みたという課題に加
えて後記するように「塊→再溶融→塊」という工程を採
る事により水素分子の生成が容易になるものである。而
も出発母材に塊体ではなく、粉状物や層状物を用いると
前記再溶融時に高圧下で熱処理されるために気泡を含有
したり又粒状組織が残った状態で溶融固化し、光学部材
若しくはファイバ用素体として適さない。
【0020】次に製造方法に関する本発明の第2の特徴
として前記水素元素のもと(H+)を水素分子(H2)とし
て顕在化させる手段として前記塊状合成シリカガラス体
を1000kgf/cm2 以上の高圧希ガス雰囲気下で
軟化点、約1600℃以上に加熱して再溶融した後、該
再溶融状態を所定時間維持する事にある。尚、前記処理
により水素分子が生成される理由についてはさだかでな
いが、高圧力下で再溶融する事によりガラス組織に緩や
かに結合しているプロトン(H+)やOH基若しくはH2Oが
分離、分解され、前記生成水素分子をガラス組織中に生
成させる事が可能となるものと推定される。
【0021】さて前記2つの要件により水素ガスをまっ
たく含有しない雰囲気下でもガラス組織中に水素分子の
含有が可能であるが、前記溶融体の固化を図るために直
ちに降圧を行うと含有した水素分子がガスとして外部に
拡散してしまう恐れがある。又、一旦前記溶融体を降圧
して急冷却固化しようとすると歪が発生し光学部材とし
て適さなくなる。そこで本発明においては前記2つの製
造方法に関する構成要件に加えて、前記再溶融体を、少
なくとも歪点約1000℃に至るまで加圧雰囲気下で徐
冷した点にある。これにより前記固化冷却後の歪量を1
0(nm/cm)以下に維持する事が可能となり、好ましい
光学部材の提供が可能となる。
【0022】そして更に、徐冷時の水素分子の放出を避
けるために、少なくとも500℃に至るまで、加圧雰囲
気を保持しつつ降温させた事を製造方法に関する第3の
特徴とする。尚、前記500℃に降温させた時点での加
圧雰囲気は500kgf/cm2 以上に設定するのがよ
い。
【0023】尚、前記請求項12記載の製造方法により
請求項1記載の光学部材の製造は可能であるがこれのみ
に限定される事なく、より低い温度域での製造も可能で
ある。それに関して前記光学部材の製造方法、より具体
的には爆発の危険が伴う事なく而もシリカガラスの厚み
に制限される事なくほぼ均一濃度で該ガラス内部全域に
亙って極めて安全に水素分子を含有させつつ而も屈折率
の上昇を達成し得る光学部材の製造方法は請求項15に
記載の通りである。即ち本製造方法は、酸水素炎加水分
解法による塊状の高純度透明、更に好ましくは少なくと
も一軸方向から目視にて脈理が検知し得ない程度の高均
質合成シリカガラスを出発母材に用いる事を前提とする
ものである。けだし前記したように耐レーザ性を得るに
は高純度高均質且つ透明である事が必要でありこの様な
条件は合成シリカガラス以外では得る事が出来ない。又
出発母材に塊体を用いた理由は、合成シリカガラスでも
粉状物や粒状物を用いると高圧下で熱処理されるために
含泡したり又粒状構造が残ってしまうからである。
【0024】そして本発明の製造方法に関する第4の特
徴とする所は前記酸水素炎加水分解法による塊状の高純
度透明合成シリカガラスを稀ガス若しくは希ガスを主成
分とする1000kgf/cm2 以上の高圧雰囲気下で
1000℃以上に加熱し、より好ましくは再溶融可能な
温度域、すなわち軟化点約1600℃以上まで上昇させ
た後、加熱処理温度を所定時間維持した点にある。即ち
前記温度を所定時間維持する事により前記ガラス組織中
で平衡反応が繰返し行なわれ、高密度化と水素分子の溶
存を同時に達成することが可能である。
【0025】前記加熱処理は高圧雰囲気下で行なわれる
為に、ガラス組織の密度も向上し、前記ガラス体の絶対
屈折率nd(ナトリウムのd線)が処理後において1.460
以上、より具体的には前記ガラス体の絶対屈折率ndを
0.002〜0.005の範囲に上昇させる事が出来る。尚、前記
再溶融加熱処理は水素分子を十分に含有させる場合の好
ましい要件であるが、1000℃以上の温度雰囲気であ
れば1×1017(molecules/cm3)程度の水素ガスを含有
させる事が出来、必ずしも再溶融温度まで加熱させるこ
とが必須要件ではなく、1000℃以上の温度域で高圧
加熱処理をすれば足りる。また、希ガスを主成分とする
水素ガス含有雰囲気で加熱処理する方法も本発明におい
て有効な製造方法である。
【0026】次に製造方法に関する本発明の第5の特徴
は前記加熱処理好ましくは約1600℃以上での再溶融
加熱処理を希ガス若しくは希ガスを主成分とする雰囲気
下で行なう点にある。これにより前記ガラス組織の員環
構造の隙間等に希ガスが入り込むと共に、前記したよう
に該再溶融熱処理により耐レーザ性を高める上で好まし
い分子である水素分子(H2)が生成され、ガラス網目構
造を安定化させ、結果として高出力レーザ照射による構
造切断が起こりにくくなる。尚、耐紫外線レーザ性若し
くは耐高出力レーザ性を効果的に達成するには前記した
ようにシリカガラス体中に1×1017(molecule/cm3・gla
ss)以上の水素分子を含有させるのがよく、それには前
記合成シリカガラスが酸水素炎若しくは水素元素を含む
原料ガスを用いて製造されたシリカガラス体である必要
がある。そして第6の特徴とする所は、少なくとも歪点
を下回る温度域に至るまで、より具体的には略900℃
に降温されるまで500kgf/cm2 以上で加圧雰囲
気を維持して徐冷させた点にある。これにより前記固化
冷却後の歪量を10(nm/cm)以下に維持する事が可能
となり又含有水素の放出を避ける事が出来る。
【0027】尚、好ましくは本発明は前記高圧加熱処理
後の徐冷速度は1200℃から900℃に至るまでは1
00℃/h以下に設定する事によりガラス中の歪量の一
層の低減を確保出来る。又、出発母材として前記ガラス
中の三軸方向に脈理が存在するガラス体を用いた場合約
1600℃以下で処理しても、脈理はそのまま残りか
つ、歪が10(nm/cm)以上になり前記要請を満足し得
ない。そこで加熱温度が1000℃〜1600℃の場合
は特に前記出発母材に、高純度で且つ少なくとも一方向
から目視にて脈理が検知し得ない高均質シリカガラス体
を用いるのがよい。加熱処理温度が約1600℃以上の
場合は出発母剤中の脈理は処理後、かなりうすくなり低
減させることができる。シリカガラスを特に約1600
℃以上の温度にて再溶融するために封入する容器はタン
グステン、タンタル、白金ロジウム合金製、SiCのも
のを用いるのがよい。
【0028】
〔実験番号1、2〕
原料四塩化ケイ素を蒸留処理して不純物を除去させた後
テフロンライニング付ステンレス製容器に貯溜した高純
度の四塩化ケイ素原料を用いて酸水素炎加水分解法のダ
イレクト法と CVDスート再溶融法にて高純度シリカガラ
ス製造母材を各々複数個合成した。そして前記製造母材
群のOH基の含有量を調べてみると、ダイレクト法で製造
したものが600〜630重量ppm、スート再溶融法
で製造したものが180〜200重量ppmであった。
そして前記いずれのガラス体も脈理が存在した。尚、脈
理の測定は日本光学ガラス工業会規格、JOGIS11
−1975により行なう。又OH基の測定はD.M.D
ODD,D.B.FRASER,JOURNAL OF
APPLIED PHYSICS VOL37 ,1
966,P.3911 ”OPTICAL DETAR
MINATION OF OH IN FUSED S
ILICA”に基づく。又屈折率変動幅の測定はオイル
オンプレート法を用いた光干渉法に基づく、CANON
Co.,Ltd.のZygo Mark III Sys
tem で行ない、光源にはHe−Neレーザ、波長6
33nmを使用する。
【0029】次にこれらの製造母材を軟化点1600℃
以上に加熱/冷却操作を繰返し行ない、且つ加熱毎に自
重による軟化の方向を変えて内部の脈理を除去する。す
なわちこの操作の繰返しによって3方向脈理フリーであ
りかつ光使用領域における屈折率変動幅 (△n)を2×
10ー6以下に抑えたインゴットを製造した。そして前記
各インゴットについてアルカリ金属元素Li,Na,K,アルカ
リ土類金属元素Mg,Ca 及び遷移金属元素Ti,Cr,Fe,Ni,Cu
の各元素の含量分析を行ってみると、いずれもLi,Na及
びKのトータル含有量を300massppb以下、 Mg
及びCaのトータル含有量を200massppb以下、
Ti,Cr,Fe,Ni及びCuのトータル含有量を500mass
ppb以下と高純度が維持されていた。Cl濃度はいず
れも30〜50(mass・ppm)であった。又前記
インゴットの屈折率ndは1.459であった。尚、金
属不純物分析は原子吸光光度法、屈折率はアッベの屈折
率計を用いて波長589nm、温度23℃で行なった。
【0030】次に前記インゴットを切断、研削加工して
直径100φ×h100mm の試験品を数個作成する。
そして前記試験片について、水素分子測定用サンプルと
して寸法10×10×20mmでかつ3面を鏡面仕上した
ものを作成してレ−ザラマン散乱測定法による水素分子
濃度測定を行った。即ち該測定方法は、Zhurnal Prikla
dnoi Spek-troskopii,Vol.46,No.6,PP.987-991,June,19
87に記載されているように前記サンプルをセットした後
Arレ−ザ(488nm) で照射し4135(cm-1)と800(cm-1) の散
乱光の強度比よりにより、水素含有濃度C(H2 molecul
e/cm3 glass)として計算する方法を採用した。 C=[I(4135cmー1)]/[I(800cmー1)]× k k = 1.22×1021(定数) この測定結果によれば、均質化処理後の前記サンプルの
水素濃度はいずれも5×1016(molecules/cm3) 未満であ
った。
【0031】次に前サンプルを白金ーロジウム製坩堝に
入れ、熱間等方圧加圧法(HIP処理法)により、アル
ゴンガス100%の2000kgf/cm2 の高圧雰囲
気で、1750℃の温度を3hr維持して再溶融した後、
図1(A)に基づく温度/圧力曲線に基づいて徐冷速度
をほぼ100℃/hrに維持して900℃まで徐冷しつつ
及び減圧速度を前記徐冷速度に対応させて50〜100
kgf/cm2/hr にて1300kgf/cm2まで降
圧する。そして1300kgf/cm2の圧力を維持した状
態で前記熱処理温度が200℃に低下するのをまち、該
低下した後暫くして徐々に放圧する。又加熱温度におい
ても、前記900℃まで徐冷した後そのまま自然放冷を
行なう。(実験番号1〜2)
【0032】尚、本発明に用いるHIP装置は株式会社
神戸製鋼所で製造されたKOBELCO HIP装置を
用い、その概略構成を図2に基づいて簡単に説明する
に、11は下蓋13とガス導入口12aを有する上蓋1
2により支持された圧力円筒容器で、該容器11内に配
置されたサポート14上に坩堝15内に収納されたサン
プルを設置すると共に、該坩堝15の周囲をヒータ16
を囲繞させ、更にその外周側に断熱層を配置している。
かかる装置は既に公知であるためにその詳細な説明は省
略する。
【0033】〔実験番号3〜13〕次にダイレクト法に
てOH基が730(mass・ppm)の母材を前記と
同様な手順で合成した後、加熱処理を行った各インゴッ
トについてアルカリ金属元素Li,Na,K,アルカリ土類金属
元素Mg,Ca 及び遷移金属元素Ti,Cr,Fe,Ni,Cuの各元素の
含量分析を行ってみると、いずれもLi,Na及びKのトータ
ル含有量を300massppb以下、Mg及びCaのトー
タル含有量を200massppb以下、Ti,Cr,Fe,Ni
及びCuのトータル含有量を500massppb以下と
高純度が維持されていた。又Cl濃度は50(mass
・ppm)であった。前記インゴットを切断、研削加工
して直径100φ×h100mm のサンプルを数個作成
する。
【0034】次に坩堝種類をタングステンに変え、前記
サンプルを該タングステン製坩堝に入れ、下記熱処理条
件に基づく試験品を種々製造する。 〔実験番号3〕アルゴンガス100%の2000kgf
/cm2 の高圧雰囲気で、1750℃の温度を3hr維持
して再溶融した後、図1(B)に基づく温度/圧力曲線
に基づいて徐冷速度を1200℃まで500℃/hで急
冷した後、1200〜800℃までほぼ40℃/hrに維
持して徐冷しつつ及び前記徐冷速度に対応させて50〜
100kgf/cm2/hrにて1300kgf/cm2
で降圧する。そして1300kgf/cm2の圧力を維
持した状態で前記熱処理温度が500℃に低下するのを
まち、該低下した後暫くして徐々に放圧する。又加熱温
度においても、前記800℃まで徐冷した後そのまま自
然放冷を行ない、実験番号3の試験品を製造する。
【0035】〔実験番号4、5〕加熱処理最高保持温度
を1650℃及び1400℃に設定した他は実験番号4
と同様の処理条件で実験番号4、5に示す試験品を製造
する。 〔実験番号6〕次にアルゴンガス100%の2000k
gf/cm2の高圧雰囲気で、最高保持温度を1000
℃に設定し、該温度を3hr維持した後、800℃までほ
ぼ40℃/hrに維持して徐冷しつつ1000kgf/c
2以上の圧力を維持した状態で前記熱処理温度が200℃
に低下するのをまち、該低下した後暫くして徐々に放圧
して実験番号6の試験品を製造する。
【0036】〔実験番号7〕次にアルゴンガス100%
の2000kgf/cm2 の高圧雰囲気で、最高保持温
度を500℃に設定し該温度を3hr維持した後、自然放
冷しながら1000kgf/cm2 以上の圧力を維持し
た状態で前記熱処理温度が200℃に低下するのをま
ち、該低下した後暫くして徐々に放圧して実験番号7の
試験品を製造する。 〔実験番号8〕次に最高保持圧力を1000kgf/c
2 に低下させて、アルゴンガス100%の1000k
gf/cm2の高圧雰囲気で、1750℃の温度を3hr維
持して再溶融した後、徐冷速度を1200℃まで500
℃/hで急冷した後、1200〜800℃までほぼ10
℃/hrに維持して徐冷しつつ1000kgf/cm2
上の圧力を維持した状態で前記熱処理温度が500℃に
低下するのをまち、該低下した後暫くして徐々に放圧す
る。又加熱温度においても、前記800℃まで徐冷した
後そのまま自然放冷を行ない、実験番号8の試験品を製
造する。
【0037】〔実験番号9〕次に圧力を加圧せずに、ア
ルゴンガス100%の大気圧雰囲気で、1750℃の温
度を3hr維持して再溶融した後、徐冷速度を1200℃
まで500℃/hで急冷した後、1200〜800℃ま
でほぼ10℃/hrに維持して800℃まで徐冷した後そ
のまま自然放冷を行ない、実験番号9の試験品を製造す
る。 〔実験番号10〕次に雰囲気ガスを窒素ガスに変えた他
は実験番号3と同様の処理条件で実験番号10に示す試
験品を製造する。 〔実験番号11〕次に坩堝種類をAl2O3 に変えた他は実
験番号3と同様の処理条件で実験番号11に示す試験品
を製造する。
【0038】〔実験番号12〕次にアルゴンガス100
%の2000kgf/cm2 の高圧雰囲気で、最高保持
温度を1750℃に設定し該温度を3hr維持した後、徐
冷速度を1200℃まで500℃/hで急冷した後、降
圧速度を500kgf/cm2/hr にて急速降圧して大
気圧まで降圧しながら1200〜800℃までほぼ40
℃/hrに維持して徐冷し、該800℃まで徐冷した後そ
のまま自然放冷を行ない、実験番号12の試験品を製造
する。 〔実験番号13〕次に雰囲気ガスをアルゴンガス90%
/水素ガス10%の混合ガス雰囲気下で、1000kg
f/cm2 の高圧雰囲気で、1000℃の温度を3hr維
持して再溶融した後、徐冷速度を800℃までほぼ10
℃/hrに維持して徐冷しつつ1000kgf/cm2
圧力を維持した状態で前記熱処理温度が500℃に低下
するのをまち、該低下した後暫くして徐々に放圧する。
又加熱温度においても、前記800℃まで徐冷した後そ
のまま自然放冷を行ない、実験番号13の試験品を製造
する。
【0039】〔実験番号14、15〕次に本発明の効果
を確認するために、高純度の四塩化ケイ素原料を用いて
プラズマ法にてOH基を実質的に含まない高純度シリカ
ガラス製造母材を合成し前記サンプルと同様に脈理除去
処理とアニール処理を行なった後、所定寸法に切断した
サンプルと、天然石英粉を溶解してベルヌイ法で製造し
たサンプルを用意し、実験番号3と同様な熱処理条件で
試験品14、15を製造する。
【0040】次に実験番号1〜15の各試験品について
耐エキシマレーザ性評価用に20×20×t10mm 、
両面鏡面仕上げサンプルを各2枚と、屈折率、水素ガ
ス、及びラマン散乱測定用に5×10×t20mm 、3
面鏡面仕上げサンプルを各2枚を作成し、更に溶存ガス
検出用に粉末各1gを用意し、後記する各種評価を行っ
た。先ず屈折率測定と水素分子濃度は前記した測定手順
に基づいて、又溶存ガス検出はガスマス分析法によりガ
スの種類を検出する。次に耐KrFエキシマレーザ性の
評価では、照射条件がパルスエネルギー175(mj/puls
e)とパルスエネルギー密度を約400(mj/cm2.pulse)
と高出力に設定し、周波数100(Hz)、パルス寿命
17nsecに設定し、又、耐ArFエキシマレーザ性
の評価では、照射条件がパルスエネルギー50(mj/puls
e)とパルスエネルギー密度を約200(mj/cm2.pulse)と
中出力に設定し、周波数100(Hz)、パルス寿命1
3nsecに設定し、前記した両面鏡面仕上げのガラス
サンプルに対し、各エキシマレーザを連続照射した際に
5.8ev(波長214nm)における内部透過率が9
7%へ低下するまでの照射パルス数を求め、耐エキシマ
レーザ性の指標とした。尚照射前のガラスサンプルの
5.8evにおける内部透過率は試験品14、15を除
いて99%以上であった。内部透過率が97%へ低下す
るまでの照射パルス数が約2×106pulseと同等であれ
ば実用的に足り、これを○、これ以上であれば◎、これ
より落ちるがなんとか実用可能なものを△、更に数段落
ちれば×とする。
【0041】また、ラマンのD1、D2ラインの測定
は、 R1=D1/W0…(1’) R2=D2/W0…(2’) 尚、D1ピーク強度は図5に示すように:(470〜5
20cm-1のカウント数)ー(470〜520cm-1を直線
で結んだ所をベースとしたベースカウント数)より求
め、以下D2は580〜640cm-1のピークカウント
数)W0は700〜950cm-1のピークカウント数より
求められ、夫々前記I1、I2、I0に対応する。かかる
評価の結果図3(A)〜図3(E)より理解される如
く、実験番号1では絶対屈折率が1.459→1.46
1に上昇、三員環四員環の不安定なガラス組織割合の低
減、水素濃度が1×1018(molecules/cm3) 以上、又脈
理、均質度、歪量のいずれも良好な結果が得られ、この
結果耐レーザ性についてもいずれも◎と良好な結果が得
られた。又併せて試験片の中心部及び表面域から切出し
たいずれのサンプルにおいても、水素濃度を調べたが、
いずれも実質的な差異が認められなかった。
【0042】実験番号2については前記実験番号1とほ
ぼ同様であるが、ArFにおける耐レーザ性が、○であ
った。その理由はOH基が耐紫外線レーザの限界値であ
る100ppmに近い為と思われる。実験番号3につい
ては実験番号1と同様にいずれも良好であり、特に脈理
が処理前に1軸方向脈理フリーであったものが3軸方向
脈理フリーに向上が見られた点が特筆される。又耐レー
ザ性についてもいずれも◎と、良好な結果が得られた。
実験番号4については脈理の点を除いて前記実験番号4
とほぼ同様であるが、ArFにおける耐レーザ性が、○
であった。その理由は再溶融熱処理温度が低く、この為
三員環四員環の不安定なガラス組織割合の低減率が少な
い為と思われる。
【0043】実験番号5については加熱処理温度が14
00℃と、再溶融可能な温度(約1600℃)以下であ
るために、三員環四員環の不安定なガラス組織割合の低
減率が更に少ないが、耐レーザ性はいずれも○と好まし
い。実験番号6については加熱処理温度1000℃と実
験番号5より更に低下しているために、三員環四員環の
不安定なガラス組織割合、及び水素濃度も1×1017(mol
ecules/cm3)のいずれも大きく低減しているが、耐レー
ザ性については△となんとか実用可能なレベルを維持し
た。
【0044】しかしながら加熱処理温度500℃に低下
させた実験番号7について耐レーザ性がいずれも×であ
り、従って実験番号6が限界基準であると思慮される。
実験番号3より加熱処理圧力を1000kgf/cm2
まで低下させた実験番号8については、耐レーザ性はい
ずれも○と好ましいが、大気圧で加熱処理した実験番号
9については耐レーザ性はいずれも×であった。従って
本発明を円滑に達成するには高圧加熱処理、より具体的
には少なくとも500〜1000℃以上の高圧下で処理
する事が必要である。
【0045】又雰囲気ガスをアルゴンガスではなく、窒
素ガスを用いた実験番号10についてはいずれも耐レー
ザ性が悪い事が確認された。これは窒素雰囲気で高圧加
熱処理を行なうとシリカガラス中に窒化物が生成されて
しまうためと思慮される。尚この場合でも再溶融温度域
(1600℃)以下で処理すれば前記問題が防げると思
慮される。又、実験番号11にしめすように、坩堝容器
にAl2O3 を用いたものについても特にArFの耐レーザ
性が悪い事が確認された。従って本加熱処理には坩堝容
器にはタングステン、タンタル、白金ロジウム合金を用
いるのがよい。又加熱処理後、大気圧まで急速降圧させ
た実験番号12については耐レーザ性が悪い。従って少
なくとも900℃に降温するまでは500kgf/cm
2以上の高圧保持が必要である。
【0046】雰囲気ガスをアルゴンガスを主成分とし水
素ガスを混合した実験番号13については加熱処理温度
を1000℃、加圧圧力を1000kgf/cm2に低
く設定したにもかかわらず、水素濃度が1×1019(mo
lecules/cm3・glass)と最も大きく、且つ耐レーザ性も極
めて良好である事が確認された。一方、プラズマ法で合
成したOH基を含有しない実験番号14については水素
濃度も低く、且つ耐レーザ性も悪い事が確認された。従
って本発明に用いる出発母材は酸素加水分解法で製造し
た合成シリカガラスで且つOH基の存在が前提となる。
更に天然シリカガラスを出発母材に用いた実験番号15
については水素濃度は上昇していたが耐レーザ性は問題
にならないほど悪かった。
【0047】〔実験番号16〕次に光ファイバーの影響
を調べるために、酸水素加水分解法のスート再溶融法に
より光ファイバ用プリフォームの合成を行なった。尚、
処理前の物性値はOH基が100ppm、Cl濃度が3
0ppm屈折率がnd:1.458、水素分子が5×10
16(molecules/cm3・glass)未満であった。次いで、アニ
ール処理を行なったものについて、コアφ1mm、クラ
ッドφ1.5mm(Fドープ)の寸法値でファイバーの
線引を行なったものについて、図3に基づく熱処理条件
でHIP処理(等方性加圧加熱処理)を行ない、実験番
号16を製造する。前記処理品についてラマン散乱法に
基づく水素分子濃度、及びファイバのコア部分を粉末化
し、浸液法により屈折率測定を行なった結果を図3に示
す。次に耐レーザ性を評価するために、ファイバ長を1
mに切断して、初期伝送パワー5mj/pulse,伝送パワー
密度600mj/cm2.PでKrFエキシマレーザを前記フ
ァイバに入射させ、連続照射を行ない、初期伝送パワー
が50%に低下するまでのパルス数を調べたところ、2
×106pulse照射後も50%以上のエネルギー値であり
好ましい伝送特性を示した。
【0048】次に耐ガンマ線を調べるために、実験番号
3について厚さ10mmに設定したガラス板に約106
R/h で10hr照射後の215nmでの光透過率を
調べたところ、80%と好ましい数値が得られた。
【0049】〔実験番号18〜19〕次に高出力レーザ
を照射した場合のクラック発生状態を調べるために、前
記実験番号3と高純度高均質の従来製品である商品名S
UPRASIL−P10(信越石英株式会社製)商品名
SUPRASIL−P30(信越石英株式会社製)の3
種のガラス材について耐エキシマレーザ性評価用に40
×30×t30mm、両面鏡面仕上げサンプルを作成
し、エキシマレーザ照射テストを行なう。尚前記製品の
物性値は図3に示す。尚、耐エキシマレーザ性の評価は
周波数100(Hz)のKrFエキシマレーザを用い、
パルスエネルギー密度を0.4、0.9、1.8、5.
0(j/cm2.pulse)と順次高出力化しながらクラック発生
迄のショットパルス数を調べ、これを図4に表わす。
【0050】本図より理解されるごとく、本実施例の実
験番号3の試料においては、パルスエネルギー密度を
5.0(j/cm2.pulse)上げても1.6×106パルスショ
ットを行なってもクラックの発生はなかった。従来製品
はいずれもパルスエネルギー密度が0.4(j/cm2.puls
e)では前記ショット回数でクラックの発生は見られなか
ったが、パルスエネルギー密度を0.9(j/cm2.pulse)
では既に1〜5×105パルスショットでクラックが発
生し、以後パルス密度を1.8、5.0(j/cm2.pulse)
と高出力化するにつれ、クラックの発生までのパルス密
度の大幅な低下が見られた。
【0051】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、出力光を高
出力化した場合においても、経時的な耐レーザ性その他
の耐光ダメージ若しくは耐放射線ダメージ性を保証し、
これにより長期間に亙って使用可能な光学部材を得る事
が出来る。又本発明によれば、前記レーザの出力をパル
スエネルギー密度が400(mj/cm2.pulse)以上、より
具体的には1(j/cm2.pulse)前後に高出力化した場合で
もクラックの発生や破壊の生じる事のない高出力レーザ
用光学部材を得る事が出来る。又本発明においては、合
成シリカガラスを用いつつも該合成シリカガラスに所定
の熱処理を加えてガラス構造の安定化を図り、これによ
り高出力耐レーザ性の向上とともに光学ガラス自体の特
性の向上を図る事が可能となる。又請求項12及び15
記載の本発明によれば、シリカガラスの厚みに制限され
る事なく厚肉のプリズムやレンズ等を製作した場合にお
いても耐レーザ性等を充分満足し得るシリカガラスを得
る事が出来る。更に請求項12記載の本発明によれば、
爆発の危険が伴う事なく極めて安全に水素分子をシリカ
ガラス中に含有し得る光学部材の製造方法を得る事が出
来る。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における熱処理状態を示す温度
と圧力の時系列曲線図である。
【図2】前記加熱加圧処理に使用されるヒップ装置の慨
略図
【図3A】本発明の実施例の実験番号1〜3における分
析値と耐レーザ評価を一欄にした表図である。
【図3B】本発明の実施例及び比較例の実験番号4〜6
における分析値と耐レーザ評価を一欄にした表図であ
る。
【図3C】本発明の実施例及び比較例の実験番号7〜8
における分析値と耐レーザ評価を一欄にした表図であ
る。
【図3D】本発明の実施例及び比較例の実験番号9〜1
1における分析値と耐レーザ評価を一欄にした表図であ
る。
【図3E】本発明の実施例及び比較例の実験番号12〜
14における分析値と耐レーザ評価を一欄にした表図で
ある。
【図3F】本発明の実施例及び比較例の実験番号15〜
19における分析値と耐レーザ評価を一欄にした表図で
ある。
【図4】本発明の実施例と比較例におけるクラック発生
までのパルス数とパルスエネルギー密度の関係を示す分
布図である。
【図5】ラマン散乱測定法に基づくシリカガラスの波数
/強度の関係図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01S 3/08 H01S 3/08 Z (56)参考文献 特開 昭63−195137(JP,A) 特開 平1−197343(JP,A) 特開 平3−23236(JP,A) 特開 平3−88742(JP,A) 特開 平3−88743(JP,A) 特開 平3−101282(JP,A) 特開 平3−109233(JP,A) 特開 平4−224130(JP,A) 特開 平4−224131(JP,A) 特開 平4−305035(JP,A) 特開 平1−320232(JP,A) 特開 平2−80343(JP,A) 特開 平2−124739(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03C 3/06 C03C 4/00

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカガラスからなる光学部材を、OH
    基含有高純度透明合成シリカガラスで形成すると共に、
    該シリカガラスの絶対屈折率(nd)を1.460以上
    とし、且つ水素分子濃度を略5×1016分子/cm3
    上含有させた事を特徴とする光学部材
  2. 【請求項2】 エネルギー密度が約400(mj/cm2.pu
    lse)以上の高出力パルスレーザに使用される請求項1記
    載の光学部材において、前記光学部材の水素分子濃度を
    略1×1017分子/cm3 以上含有させた事を特徴とす
    る光学部材
  3. 【請求項3】 前記光学部材が酸水素炎加水分解法に基
    づいて合成された塊状高純度透明合成シリカガラスを出
    発母材として製造されたものである事を特徴とする請求
    項1記載の光学部材
  4. 【請求項4】 前記光学部材中に水素分子と共に、希ガ
    ス元素を含有させた事を特徴とする請求項1記載の光学
    部材
  5. 【請求項5】 前記光学部材のレーザラマンによる49
    5cm-1散乱ピーク強度(I1)及び606cm-1散乱ピーク
    強度(I2)とケイ素と酸素との間の基本振動である80
    0cm-1散乱ピーク強度(I0)との強度比を、夫々R1<0.
    48,R2<0.15に設定した事を特徴とする請求項1記載の
    光学部材
  6. 【請求項6】 前記光学部材のOH基濃度が10(ma
    ss・ppm)以上である請求項1記載の光学部材
  7. 【請求項7】 前記光学部材が少なくとも1軸方向脈理
    フリーである請求項1記載の光学部材
  8. 【請求項8】 前記光学部材の複屈折率が、10nm/
    cm以下である事を特徴とする請求項1記載の光学部材
  9. 【請求項9】 前記光学部材中の不純物を、Li,Na
    及びKの合計含有量が300massppb以下、Mg
    及びCaの合計含有量が200massppb以下、T
    i,Cr,Fe,Ni及びCuの合計含有量が500m
    assppb以下に設定した事を特徴とする請求項1記
    載の光学部材
  10. 【請求項10】 前記光学部材中に実質的に酸素欠損型
    欠陥若しくは酸素過剰型欠陥を含まない事を特徴とする
    請求項1記載の光学部材
  11. 【請求項11】 絶対屈折率(nd)を1.460以上
    とし、且つ水素分子濃度を略5×1016分子/cm3
    上含有させた透明合成シリカガラス部材で形成した光学
    部材と、該光学部材を照射すべく配置された光源がYA
    G(1064nm),He−Neレーザ(633nm),
    Arレーザ(350〜515nm),KrF(248n
    m)若しくはArF(193nm)のエキシマレーザで且
    つエネルギー密度がパルス発振の場合400(mj/cm2.p
    ulse)以上連続発振の場合40(W/Cm2)以上の高出
    力レーザを発振する光源の組合せからなる事を特徴とす
    る光学装置
  12. 【請求項12】 酸水素炎加水分解法に基づいて合成さ
    れた塊状合成シリカガラス体を出発母材とし、該ガラス
    体を高圧希ガス雰囲気下で加熱して再溶融した後、該再
    溶融状態を所定時間維持する事により、前記ガラス体中
    に略5×10 16分子/cm3 以上の水素分子を含有させ
    た事を特徴とする光学部材の製造方法
  13. 【請求項13】 塊状合成シリカガラス体を高圧の希ガ
    ス若しくは希ガスを主成分とする雰囲気下で約1600
    ℃以上の温度にて加熱して再溶融した後、少なくとも歪
    点、約1000℃以下に至るまで加圧雰囲気下で徐冷
    し、更に、少なくとも500℃に至るまで、加圧雰囲気
    を保持しつつ降温させた事を特徴とする請求項12記載
    の光学部材の製造方法
  14. 【請求項14】 少なくとも500℃に降温させた時点
    での加圧雰囲気が500kgf/cm2以上である請求
    項12記載の光学部材の製造方法
  15. 【請求項15】 酸水素炎加水分解法に基づいて合成さ
    れた塊状合成シリカガラス体を出発母材とし、該ガラス
    体を稀ガス若しくは希ガスを主成分とする高圧雰囲気下
    で加熱して,該加熱温度を所定時間維持した後、少なく
    とも900℃に至るまで加圧雰囲気下で徐冷する事によ
    り、前記ガラス体中に略5×1016分子/cm3 以上の
    水素分子を含有させた事を特徴とする光学部材の製造方
  16. 【請求項16】 出発母材たる前記塊状透明合成シリカ
    ガラスに、高純度で且つ少なくとも一方向から目視にて
    脈理が検知し得ない高均質シリカガラス体を用いた請求
    項15記載の光学部材の製造方法
  17. 【請求項17】 前記加熱処理温度が1000℃以上で
    ある請求項15記載の光学部材の製造方法
  18. 【請求項18】 前記900℃まで維持する加圧雰囲気
    が500kgf/cm2 以上である請求項15記載の光
    学部材の製造方法
  19. 【請求項19】 前記加熱温度がシリカガラスの軟化
    点、約1600℃以上の温度域である請求項15記載の
    光学部材の製造方法
  20. 【請求項20】 前記シリカガラスを再溶融するために
    封入する容器の材質がタングステン、タンタル、白金ロ
    ジウム合金、若しくはSiCである請求項12若しくは
    19記載の光学部材の製造方法
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