JP2780469B2 - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はオーブン電子レンジなどの加熱調理器に関
し、とくに調理器から排出される排煙及び臭気を浄化、
除去する脱臭脱煙機能を有する加熱調理における調理の
自動化に関するものである。
従来の技術 近年クリーン指向を反映して住設機器、特に調理器具
に酸化触媒を利用した脱煙機構を搭載したものが提案さ
れている。この種の加熱調理器としては、たとえば第5
図及び第6図に示したオーブンレンジがあり、第5図は
断面図、第6図は第5図の上面図を示す。同図において
1は加熱室であり、食品を加熱するための加熱ヒータ2
及び調理物を載置する棚3を有している。4は開閉扉で
ある。5はマイクロ波調理を行うためマグネトロンであ
り、導波管6を通じて加熱室1にマイクロ波が照射され
る。7はマグネトロン5及び制御回路(図示せず)の温
度上昇を防止する冷却ファンであり、マグネトロン5を
通過した冷却風はフード8をへて加熱室1に流入するよ
うに構成されている。9は加熱室1の排ガスを外部へ導
く排気通路であり、その内部には排ガスを浄化するため
の酸化触媒体10が設けられている。冷却ファン7が回転
することにより加熱室1から発生する排気ガスは、通孔
11をへて触媒体10を通過することとなり、酸化浄化され
て外部に放出される。12は加熱ヒータ2の投入時に外筐
13の上面部13uが加熱され、温度上昇するのを防止する
ための冷却ファンである。
上記構成においてマイクロ波調理を行なう場合はマグ
ネトロン5からマイクロ波が調理物に照射されて加熱さ
れ、またオーブン調理もしくはグリル調理を行なう場合
はマグネトロンは動作せず、加熱ヒータ2に通電されて
加熱室1内か加熱されるとともに冷却ファン7が動作
し、加熱された排ガスは通気通路9に至り、触媒体10を
通過することとなり酸化されて脱煙及び脱臭が行われ、
外部に放出される。
またこの時加熱ヒータ2の熱を受けて外筐の上面部13
uの温度が上昇して危険なため、冷却ファン12が動作し
て加熱ヒータ2と外筐13の間に空気を流通させ、冷却し
て危険を防止するように構成されている。
発明が解決しようとする課題 近年近い勝手の向上を図るために各種センサを応用し
た自動調理化が実現されている。その中にマイクロ波加
熱調理(電子レンジ調理)に際して食品から発生する水
蒸気を蒸気センサによって検出して仕上がりを検出する
方法がある。この方法では加熱室から排出される50℃前
後の排ガスを下流側に設けた蒸気センサに吹きつけて排
気ガス中の水蒸気の量を検出して調理の完了を検出する
のが一般的である。
上記従来のオーブン電子レンジなどの複合加熱調理器
ではオーブンあるいはグリル調理の場合排気温度は300
℃以となり、かつ排気ガスには油煙を含んでいる。また
排ガス浄化触媒体の下流側は酸化燃焼によって水蒸気の
量が変化するため信頼性の点から排気通路に蒸気センサ
を設けることは難しく、この種従来の加熱調理器におい
て蒸気センサを用いた電子レンジ調理の自動化を図る上
での課題となっている。
本発明は上記課題を解決するものであり、加熱室から
蒸気センサ専用の副排気通路を設けるとともにオーブ
ン、グリル調理など加熱ヒータに電源が投入された場
合、前記副排気通路を閉鎖することによりこの種加熱調
理器においても蒸気センサを用いた電子レンジ調理の自
動化を実現することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の加熱調理器は、食
品を収納する加熱室と、前記加熱室を包囲して設けた外
筐と、マイクロ波加熱を行うためのマグネトロンと、食
品を加熱する加熱ヒータと、前記加熱室内の排ガスが通
過する主排気通路と、前記主排気通路内に設けられたガ
ス浄化触媒体と、前記加熱室の排ガスの一部が通過する
副排気通路と、前記副排気通路の下流に設けられた蒸気
センサと前記主排気通路と副排気通路を通過する流体を
排気する強制排気手段と、前記加熱ヒータに連動して動
作し、前記外筐の上面部を冷却する冷却ファンとを有す
るとともに、前記冷却ファンの風圧を受けて動作し、前
記副排気通路を開閉するダンパー装置を設けて構成した
ものである。
作用 上記構成により、電子レンジ調理ではマイクロ波加熱
によって50℃程度に加熱された排ガスは主排気通路を通
過するとともに副排気通路も通過することとなり、副排
気通路の下流に設けられた蒸気センサに接触し、水蒸気
の発生を検出して調理の完了を検出する。
またオーブン、グリル調理など加熱ヒータに電源が投
入される高温調理の場合、外筐の上面部を冷却する冷却
ファンが動作し、その風圧を受けてダンパー装置が動作
して副排気通路を閉成する。したがって排ガスは主排気
通路のみを通過することとなり、加熱室内で発生した調
理煙、悪臭は主排気通路内に設けられた触媒体で酸化浄
化されて外部に放出される。これにより高温でしかも油
煙を含んだ排ガスが蒸気センサに接触することがなく、
蒸気センサの信頼性が向上する。また高温調理に際して
副排気通路から調理煙が外部に放出されることがない。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。第1図は本発明による加熱調理器の断面図を示
し、第2図は第1図の上面図、第3図は後述のダンパー
装置の要部断面図、第4図は第3図の上面図を示す。同
図において14は加熱室であり、食品を加熱するための加
熱ヒータ15及び調理物を載置する棚16を有している。17
はマイクロ波調理を行うためのマグネトロンであり、導
波管18を通じて加熱室14にマイクロ波が照射される。19
はマグネトロン17及び制御回路(図示せず)の温度上昇
を防止する冷却ファンであり、マグネトロン17を通過し
た冷却風はフード20をへて加熱室14に流入するように構
成されている。したがって冷却ファン19は加熱室14から
発生する排ガスの強制排気手段としても機能する。21は
加熱室14の排ガスを外部へ導く主排気通路であり、その
内部には排ガスを浄化するための酸化触媒体22が設けら
れている。冷却ファン19が回転することにより加熱室14
から発生する排気ガスは、通孔23をへて触媒体22を通過
することとなり、酸化浄化されて外部に放出される。24
は加熱ヒータ15の投入時に外筐25の上面部25uが加熱さ
れ、温度上昇するのを防止するための冷却ファンであ
り、オーブン、グリル調理などの高温調理に際して加熱
ヒータ15に連動して動作する。
26は主排気通路21とは別に設けられた副排気通路であ
り、その下流には水蒸気の発生量を検知して電子レンジ
調理の仕上がりを検出する蒸気センサ27が設けられてい
る。
28は副排気通路26の途中に設けられたダンパー装置で
あり、第3図、第4図に示すように冷却ファン24の下流
側に設けられた受圧板29、受圧板29に連動して副排気通
路26の開閉を行うダンパー30、冷却ファン24が動作しな
い時、ダンパー30を開位置に保存するばねからなる弾性
部材31、及びダンパー30の開位置及び閉位置を規制する
ストッパ32とから構成されている。
以上の構成において、次に動作を説明する。食品を加
熱室14内に載置し電子レンジ調理を選択するとマグネト
ロン17内に電源が投入され、食品にマイクロ波が照射さ
れて加熱される。一方強制排気手段を兼ねる冷却ファン
19が回転すると冷却風はマグネトロン17、フード20をへ
て加熱室14に流入し、主排気通路21及び副排気通路26か
ら外部に放出されるわけであるが、加熱によって食品か
ら発生した水蒸気は副排気通路26の下流に設けられた蒸
気センサ27によって検出され、調理の完了が検出され
る。
またオーブン、グリル調理などの高温調理の場合、加
熱ヒータ15に電源が投入されると食品は加熱され、加熱
室14の温度が上昇しはじめる。一方加熱ヒータ15に電源
が投入されると、その熱を受けて外筐の上面部25uの温
度が上昇し、温度センサ(図示されず)によって温度が
検出され、所定の温度となった時冷却ファン24が回転
し、外筐の上面部25aが冷却されて火傷などの危険が防
止される。
冷却ファン24が動作すると、その下流側に配設された
受圧板29に冷却風の一部が当接し、弾性部材31によって
副排気通路26を開状態に保持していたダンパー30は弾性
部材31の力に抗して回転し、ストッパ32に当接して副排
気通路26が閉じられる。したがって油煙を含んだ高温の
排ガスは主排気通路21のみを通過することとなり、蒸気
センサ27には接触しない。主排気通路21に流入した排ガ
スは触媒体22を通過し、酸化浄化されて外部に放出され
る。
以上述べたように本実施例によれば、電子レンジ(マ
イクロ波)調理に際しては加熱室14から発生する排ガス
の一部を副排気通路26に導き、その下流に配置した蒸気
センサ27によって水蒸気を検出して調理の完了を検知す
ることにより自動調理を可能とし、オーブン、グリルな
どの高温調理に際しては、加熱ヒータ15に連動して動作
する冷却ファン24の風圧を利用して副排気通路26を閉じ
るダンパー装置28を設けたため、この種の複合加熱調理
器においても蒸気センサ27を用いた調理の自動化が実現
できる。また高温調理の場合副排気通路26を閉じるた
め、高温でしかも油煙を含んだ排ガス蒸気センサ27に接
触することがなく、蒸気センサ27の信頼性が向上すると
ともに耐熱構造のセンサを用いる必要がなく低コスト化
が図れ、さらに副排気通路26を通じて調理煙が外部に放
出されることがない。また冷却ファン27の風圧を利用し
て副排気通路26を閉じるため、特別の駆動源を設ける必
要がなく、低コストである。
さらにダンパー装置28にストッパ32を設けたため開位
置及び閉位置が確実に設定されるとともに弾性体31を設
けたため、冷却ファン27が停止すると自動的に副排気通
路26が開成される。
発明の効果 以上詳述したように、本発明によれば以下の効果がえ
られる。
(1) マイクロ波調理に際しては加熱室から発生する
排ガスの一部を副排気通路に導き、その下流に配置した
蒸気センサによって水蒸気を検出して調理の完了を検知
し、オーブン、グリルなどの高温調理に際しては、加熱
ヒータに連動して動作する冷却ファンの風圧を利用して
副排気通路を閉じるダンパー装置を設けたため、この種
の複合加熱調理器においても蒸気センサを用いた調理の
自動化が実現できる。
(2) 高温調理の場合副排気通路を閉じるため、高温
でしかも油煙を含んだ排ガスが蒸気センサに接触するこ
とがなく、蒸気センサの信頼性が向上するとともに耐熱
構造のセンサを用いる必要がなく低コスト化が図れる。
また副排気通路を通じて調理煙が外部に放出されること
がなく、触媒体によって浄化された後放出される。
(3) 冷却ファンの風圧を利用して副排気通路を閉じ
るため、専用の駆動源を設ける必要がなく、低コストで
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す加熱調理器の断面図、
第2図は同上断面図、第3図はダンパー装置の断面図、
第4図は同上断面図、第5図は従来の加熱調理器の断面
図、第6図は同上断面図である。 14……加熱室、15……加熱ヒータ、17……マグネトロ
ン、19……冷却ファン(強制排気手段)、21……主排気
通路、22……触媒体、24……冷却ファン、25……外筐、
26……副排気通路、27……蒸気センサ、28……ダンパー
装置、29……受圧板、30……ダンパー、31……弾性部
材、32……ストッパ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 郁夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−12229(JP,A) 特開 平2−225915(JP,A) 特開 平2−293526(JP,A) 実開 昭55−139301(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24C 1/02 F24C 7/02 F24C 15/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食品を収納する加熱室と、前記加熱室を包
    囲して設けた外筐と、マイクロ波加熱を行うマグネトロ
    ンと、食品を加熱する加熱ヒータと、前記加熱室内の排
    ガスが通過する主排気通路と、前記主排気通路内に設け
    られたガス浄化触媒体と、前記加熱室の排ガスの一部が
    通過する副排気通路と、前記副排気通路の下流に設けら
    れた蒸気センサと、前記主排気通路と副排気通路を通過
    する流体を排気する強制排気手段と、前記加熱ヒータに
    連動して動作し、前記外筐の上面部を冷却する冷却ファ
    ンとを有するとともに、前記冷却ファンの風圧を受けて
    動作し、前記副排気通路を開閉するダンパー装置を設け
    た加熱調理器。
  2. 【請求項2】ダンパー装置は、冷却ファンの風圧を受け
    る受圧板と、前記受圧板に連動して副排気通路の開閉を
    行うダンパーと、前記冷却ファンが動作していない時、
    前記ダンパーを開位置に保持する弾性部材と、前記ダン
    パーの開位置及び閉位置を規制するストッパとから構成
    した特許請求の範囲第1項記載の加熱調理器。
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JPH04121523A (ja) 1992-04-22

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