JP2779851B2 - 焼結体の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

焼結体の製造方法およびその製造装置

Info

Publication number
JP2779851B2
JP2779851B2 JP1311638A JP31163889A JP2779851B2 JP 2779851 B2 JP2779851 B2 JP 2779851B2 JP 1311638 A JP1311638 A JP 1311638A JP 31163889 A JP31163889 A JP 31163889A JP 2779851 B2 JP2779851 B2 JP 2779851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
furnace
sintered body
sintering
heating furnace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1311638A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03174367A (ja
Inventor
一郎 那須
一成 大津
洋 西川
洋 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP1311638A priority Critical patent/JP2779851B2/ja
Publication of JPH03174367A publication Critical patent/JPH03174367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2779851B2 publication Critical patent/JP2779851B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は焼結体の製造方法およびその装置に関し、さ
らに詳しくはセラミックスや金属の焼結体を連続的に製
造する方法およびその装置に関するものである。
[従来の技術] 従来セラミックスや金属関連業界で使用されるホット
プレス装置は焼結材料を黒鉛製プレス型に入れ焼結炉中
に装入し油圧シリンダ等により加圧した状態で徐々に昇
温し焼結温度に一定時間保持した後除冷し得られた焼結
体を炉から取り出すという一連の操作を一材料毎に繰り
返す所謂バッチ式装置であって生産性が悪い。これを補
うため焼結体の大型化及び装置の大型化が進められてい
る。他装置の生産性を改良するため焼結用材料を充填し
たプレス型を竪方向をあるいは水平方向に積層し順次プ
レス型を移動しながら適当な箇所で加圧を行い焼結用材
料を焼結させようという方法が提案されている。(例え
ば特開昭49−36513号報、特開昭55−134283号公報) これらの方法の場合連続的に焼結することにより確か
に生産性は向上するが前者の場合加圧部が1ケ所しかな
いため昇温無加圧過程にあるプレス型内の焼結材料が粒
成長(例えば炭化硼素、窒化硼素など)や相転移(例え
ばα型窒化ケイ素)を生じてしまい加圧部で加圧しても
材料の充分な緻密化ができないという欠点がある。また
後者の場合焼結用材料の粒成長や相転移の影響は避けら
れるものの多数の加圧機構を必要とすること、横型であ
るためプレス型の移動機構が大がかりな装置となるこ
と、プレス型どうしが離れるため伝熱特性が悪いこと及
び設置スペースが大きくなること等の問題があり設備が
高額なものになるという欠点がある。
この他に加熱された竪型加熱炉の上部より少量の焼結
用粉末材料をくり返し供給しながら加圧し長尺の棒状焼
結体を得ようとする方法がある。(「粉体および粉末冶
金」第28巻第6号または「Ceramic Bulletin」Vo1.55N
o3(1976)) これらの場合、焼結体が型の中で押し下げられながら
通過するので型内壁面が痛んでくる。焼結回数が増す毎
に型内壁面の傷が拡大されていき遂には型が破損してし
まうため長期にわたる連続運転ができず生産性を著しく
低下させるという問題がある。
このためセラミックスや金属関連業界等で、種々の焼
結用材料の焼結を容易にし安価で生産性に優れた焼結体
の製造方法及びその装置の開発が強く望まれていた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は前記従来技術の問題点を解決するものであり
種々の焼結材料にも対応でき安価でしかも生産性に優れ
た焼結体の製造方法及びその装置を提供するものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は焼結体の製造方法及びその製造装置に関
し鋭意検討を重ねた結果加熱炉内の温度差が大きいほう
つまり焼結材料充填容器が移動する方向に加圧すると共
に焼結用材料を低温度域から高温度域の全域にわたり加
圧することにより粒成長や相転移の影響を受けず焼結体
を緻密化できることを見い出した。また焼結用材料充填
容器を竪型加熱炉に適応することにより焼結用粉末材料
を炉内に直接充填する場合とは異なり炉材内壁の摩擦に
よる摩耗を小さくし竪型加熱炉の寿命を大幅に延ばすこ
とができることを見い出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は竪型加熱炉内にセラミックスや金属の粉
末および成形体を充填した焼結用材料充填容器を多段に
積層装填した状態で前記積層容器の上端と下端を一対の
加圧装置によって加圧しつつ加熱し、所定時間後前記積
層容器を容器単位長だけ降下させて下段側から炉外に取
り出すと共に上端側から新たな材料充填容器を供給する
ことを繰り返す過程で焼結する焼結体の製造方法、及び
加熱手段と冷却手段を有し炉芯の加熱域の上下に一対の
加圧装置を備えた竪型加熱炉と前記加熱炉の上端側にお
いて側方から焼結用材料を充填した容器を供給する供給
手段と前記炉の下端側において最下段の第1段容器を取
り出す排出手段及び第2段容器の側方を保持するチャッ
ク手段を備えてなる焼結体製造装置であって、これによ
って前記解決課題が解決された。
本発明において焼結用材料充填容器は充分な耐圧力を
もつことが必要である。
充填容器(1)に使用される材料としては、高温での
使用に耐えること、潤滑性に優れるため竪型加熱炉内壁
面の摩耗を小さくできること、安価であること等の点で
黒鉛が適している。充填容器(1)の外径は竪型加熱炉
の内壁よりわずかに小さくする必要がある。竪型加熱炉
内においては材料充填容器を直列多段に積層装填し、こ
れらの容器の最上段上端と最下段下端を所定の圧力で加
圧しつつ、所要の温度で加熱し次いで前記容器を降下さ
せながら焼結する。焼結用材料は、セラミックス粉末や
その焼結用助剤あるいは金属粉末等を必要に応じ常法に
より混合したもの又は所定形状に成形した成形体であ
る。
材料充填容器は第1図及び第2図に示すようなもので
あって筒体(3)と、該筒体内に挿入される上下の押し
棒(4)(5)及び下部押棒下面に当接する凸部(6)
を有するる底板(7)とを備えてなるものであって、筒
体空間(2)に材料が充填される。
筒体(3)は内筒又は割型(3a)を伴うものでもよ
く、更に材料充填空間(2)は仕切板(8)及びスペー
サ(9)などによって分割されていても良い。材料充填
空間の形状は得ようとする焼結体の形状によって任意に
形成されるべきこと勿論である。
前記温度は、焼結しようとする材料により適宜選択さ
れる。例えばアルミニウム600〜650℃、銅1000〜1050
℃、鉄1500〜1550℃、またセラミックスのうち窒化硼素
1800〜2100℃、炭化ケイ素1900〜2200℃、窒化ケイ素16
00〜1800℃、窒化アルミニウム1700〜1900℃程度であ
る。これらの温度は焼結材料が複合材であったり、焼結
のために使用する焼結助剤の選定によっても変動する。
また焼結用材料を加圧する圧力も、焼結材料及び焼結助
剤の選定により適当な圧力を選定する。但し焼結用材料
充填容器の円筒あるいは上下押棒が破壊しない圧力にす
べきであり500Kg/cm2以下が好ましい。以上説明した容
器を竪型加熱炉内に多段に装填することにより上下に位
置する容器に熱エネルギー効率を向上させることができ
る。
多段に装填された容器は加熱される一箇所を中心とし
上下に温度勾配を持つことになる。また積層容器の最上
段上端と最下段下端を加圧することにより、容器内に充
填された焼結用材料が粒成長や相転移に影響を受けない
低温度域より焼結用材料の加圧が開始されるので容易に
焼結用材料を緻密化させることが可能となる。また、こ
のような方法により従来の如く多数の加圧機構を必要と
せず1組で済むから焼結装置を安価に製作することがで
きる利点もある。
竪型加熱炉内壁面と容器外表面間にわずかな隙間を持
たせ容器を竪型加熱炉内で移動させる際自由な移動を可
能にし、竪型加熱炉内壁面の摩擦を小さくすることによ
り竪型加熱炉を長期にわたり使用できるようになる。さ
らに容器の下方抜出しによって連続的な焼結法を可能に
し生産性を向上させることができる。焼結用材料充填容
器の移動速度は竪型加熱炉及び材料充填容器の大きさ並
びに焼結材料によって任意に設定される。
焼結が終了した容器は炉外へ抜き出された後解体され
焼結体が得られる。得られる焼結体の相対密度は焼結用
材料によっても異なるが、相対密度99%を越える緻密な
焼結体を得ることが可能である。
次に焼結体の製造装置を第3図について説明する。
竪型加熱炉(10)は外周に高周波誘導コイル(11)
と、その中心に黒鉛発熱体(12)を有する。黒鉛発熱体
(12)の上下には耐火断熱レンガ(13)が置かれ、これ
らは、材料充填容器(1)の加熱と炉内の案内の役目を
果たす。発熱体(12)及びレンガ(13)の周りは、断熱
材(14)により囲繞されており、さらにその外側は冷却
槽(15)により囲まれ炉内部からの熱を冷却水(16)に
よって冷却する。炉(10)内の加熱域通路に容器(1)
が多段に積み重ねられ装填される。
加熱炉上部には材料充填容器挿入装置(17)と容器の
スライドテーブル(24)からなる供給手段が設けられ、
下部には容器の側方チャック装置(18),及び容器抜き
出し装置(19)が設置され、これらの協働動作によって
容器の自動挿入抜出しが行なわれる。
炉の加熱方式は抵抗加熱方式であっても良い。また、
加熱炉内の雰囲気は黒鉛発熱体や耐火断熱レンガの酸化
による消耗を防止する目的で、アルゴンやヘリウム等の
不活性ガスやN2ガス雰囲気にすることが望ましい。
加熱炉(10)内の温度分布は、黒鉛発熱体(12)によ
って発生される熱が、熱伝導により主として上下方向に
流れるため、黒鉛発熱体(12)近傍の温度がいちばん高
く、上下に向って徐々に低くなる分布となる。
次に、加熱機構は、竪型加熱炉(10)内を材料充填容
器(1)が移動する方向に加圧できるように設けられ
る。上部油圧シリンダ(20)および下部油圧シリンダ
(21)による圧力は、多段に積み重ねられた材料充填容
器に加わり内部焼結用材料を収縮させる。低温度域であ
る耐火断熱レンガ(13a)部に位置する焼結用材料も加
圧されることになり、粒成長や相転移の影響を受けない
ため、緻密な焼結体が得られるようになる。
さらに、この加圧機構は材料充填容器(1)の炉内移
動用治具としても使用される。
[操作法] 焼結体の製造装置の作動開始においては、竪型加熱炉
(10)内全体に、黒鉛円柱等のダミーを材料充填容器
(1)の替わりに挿入する。この挿入法は、ダミーを、
下部油圧シリンダ(21)のロット端に固定された押圧板
(23)の上に置き、シリンダ(21)を押し上げて竪型加
熱炉(10)の下部より挿入し、材料充填容器の側方チャ
ック装置(18)により落下せぬよう保持させる。その後
シリンダ(21)を下降させ、別のダミーを押圧板(23)
の上に置き、シリンダ(21)をダミーの上面が先に挿入
したダミーの下面に接触するまで上昇させた後、チャッ
ク装置(18)を開き、さらにシリンダ(21)を上昇させ
押圧板(23)の上に置かれているダミーをチャック装置
で挟持して保持する。以後この操作を繰り返して、加熱
炉(10)内をダミーで満たした後、チャック装置を開放
する。
その後、高周波誘導コイル(11)に電流を流し、黒鉛
発熱体(12)の誘導加熱を行う。
黒鉛発熱体(12)からの熱はダミー、上下の耐火熱レ
ンガ(13)、断熱材(14)の方向へ流れ竪型加熱炉(1
0)全体が昇温される。
発熱体(12)が所定温度に達してからダミーの挿入
と、抜出しを繰り返し行なって加熱炉の温度を一定のパ
ターンを繰り返すようにする。
即ちシリンダ(21)、チャック装置(18)及び抜出し
装置を所定の順番で作動させ炉内最下段に位置するダミ
ーを抜出すと共に新たなダミーを材料充填容器挿入装置
(17)により最上段に重ねて積層容器の全体を降下させ
る。これによって発熱体(12)の温度は低下するので出
力を上げ昇温し、所定温度到達後その温度で所定時間保
持する。ここで所定温度及び諸温度に到るまでの時間は
焼結用材料等により異なる。以降竪型加熱炉(10)の各
部温度が例えば第4図のようなある一定の温度パターン
を繰り返すようになるまで、ダミーの挿入,抜出しを行
う。
竪型加熱炉(10)の各部の温度が一定のパターンを繰
り返し始めた後でダミーに替え、あらかじめ焼結用材料
を充填した焼結用材料充填容器(1)の挿入を開始す
る。操作はダミーの挿入方法と同様にして行い焼結用材
料充填容器(1)の挿入が終了したら上下の油圧シリン
ダ(20)(21)により黒鉛発熱体(12)が所定温度に到
達し、所定時間の保持が終了するまで所定圧力で加圧さ
れる。材料充填容器(1)は、間欠的に所定の位置まで
降下させられ、炉内を上部から降下させられる過程で昇
温され黒鉛発熱体部で所定温度である最高温度に達す
る。焼結用材料の収縮は、上部耐火断熱レンガ部より始
まり、黒鉛発熱体部でほぼ収縮を完了する。焼結用材料
充填容器(1)がさらに下部耐火断熱レンガ部に降下さ
せられると竪型加熱炉(10)内の温度分布に従い焼結用
材料充填容器(1)は冷却される。焼結用材料充填容器
(1)は竪型加熱炉(10)の上部より次々と供給され、
ダミーは竪型加熱炉(10)の下部より次々と抜出され竪
型加熱炉(10)内は全て焼結用材料充填容器(1)のみ
となって、焼結が行なわれる。
以上、説明したように本発明による焼結体の製造装置
を用いると、従来非能率的であったバッチ式ホットプレ
ス装置や焼結用材料を直接竪型加熱炉に供給する方式の
ホットプレス装置にくらべ長寿命で能率良く焼結体を得
ることができ生産性は向上する。また、焼結用材料が粒
成長や相転移の影響を受けることなく従来のバッチ式ホ
ットプレス機で得られる焼結体と同等の品質を持つ焼結
体が得られる。さらに、焼結用材料の加圧機構は1系統
しか必要とせず、この加圧機構が焼結用材料充填容器の
移動機構をも兼ねるため、装置自体が安価に製作でき
る。
以下、本発明を実施例並びに比較例をもってさらに具
体的に説明するが本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
実施例1 窒化ケイ素粉末(電気化学工業(株)製,グレートSN
−9FW,純度98.5%,平均粒径0.8μm,α率91%)92重量
部にアルミナ粉末(市販品純度99%,比表面積8m2/g)
3重量部、イットリア粉末(市販品 高純度酸化イット
リウム 純度99.9%)5重量部を添加した後振動ボール
ミルにて混合し成形用混合粉末を得た。次に、この混合
粉末を500Kg/cm2の圧力で金型プレス機にて直方体(形
状40×40×30mm)に成形した。得られた成形体を第2図
(b)に示す焼結用材料充填容器(黒鉛製,外径200mm,
長さ150mm)に、1段あたり4個で3段に充填した後、
この焼結用材料充填容器を第3図に示す装置に供給し連
続的にホットプレスを行った。ホットプレスの条件とし
て、黒鉛発熱体最高温度を1650℃,保持時間20分間,成
形圧力200Kg/cm2とした。この場合、耐火断熱レンガ部
に挿入されていた材料充填容器が黒鉛発熱体中に降下し
黒鉛発熱体の温度が低下してから再び1650℃の温度に到
着するまでの時間は30分間であり容器を容器1段分だけ
降下させるに要する時間は50分間であった。生産速度は
1時間あたり144個に達した。
得られた焼結体の相対密度,曲げ強さ,ビッカース硬
さの測定結果を表に示す。尚、本条件で90日間の連続運
転を行ったが竪型加熱炉に損傷は認められなかった。
実施例2〜4 実施例1で使用した焼結体の製造装置及び焼結用材料
充填容器を用い表1に示す各種焼結用材料の焼結を行っ
た。焼結体の製造条件,生産速度,連続運転日数,焼結
体物性を合せて表に示す。
尚、原料粉末として下記を使用した。
窒化ホウ素粉末(電気化学工業(株)製,グレートSP
−1,純度96%,比表面積50m2/g) {実施例2に使用},無水硼酸(試薬 純度99%),酸
化カルシウム(試薬 純度99%),炭化ホウ素(電気化
学工業(株)製,グレートHP 純度98%,平均粒径2μ
m),窒化アルムニウム粉末(電気化学工業(株)製,
グレートAP−10,純度99%,比表面積4m2/g),ホウ化チ
タンニウム粉末(電気化学工業(株)製,純度98%,平
均粒径9μm),窒化ホウ素粉末(電気化学工業(株)
製,グレートGP,純度99%,比表面積6m2/g) 比較例1 実施例1で用いた加熱源を用いバッチ式ホットプレス
装置を組み立てホットプレスを行った。原料粉末は実施
例1でもちいたものを使用した。ホットプレス条件は、
焼結温度1650℃,20分間とした。この場合、プレス型を1
650℃に昇温するために要した時間は90分間であり、ホ
ットプレス後プレス型を冷却し、焼結体をプレス型から
抜き出すまでに約10時間を必要とした。生産性は非常に
悪く1時間あたり1個強の焼結体しか得られなかった。
得られた焼結体の物性を表に示す。焼結体の物性は実施
例1で連続ホットプレスして得た焼結体と同等のもので
あった。
比較例2 実施例1で用いた加熱源を用い特開昭49−36513号公
報に記載されたホットプレス装置すなわち、焼結用材料
を充填したプレス型を竪型加熱炉内に積層し順次プレス
型を移動しながら、プレス型の移動方向に達し垂直な方
向よりプレス型が最高温に達する1ヶ所で加圧を行い焼
結用材料を焼結させる方式の連続ホットプレス装置を組
み立てホットプレスを行った。焼結用材料及びホットプ
レス条件は実施例1と同様とした。
得られた焼結体の物性を表に示す。この方法により得
られた焼結体の物性は焼結体の相対密度,曲げ強さ,ビ
ッカース硬さ共に、実施例1で得た焼結体にくらべ低く
性能上劣るものであった。
尚、生産性は実施例1と同等であった。
比較例3 実施例1で用いた加熱源を用い焼結用材料充填容器を
用いず竪型加熱炉の中に直接焼結用材料を供給する方式
でホットプレスを行い、焼結終了後上部油圧シリンダに
より焼結体のみを降下させ、竪型加熱炉下部より抜き出
す方法でホットプレスを行った。焼結用材料及び最終的
に得られる焼結体の形状は実施例1と同様にし、また、
ホットプレス条件も実施例1と同様の方法によった。
焼結開始直後は竪型加熱炉より焼結体を容易に抜き出
すことができたが、焼結回数が増すに従い成形型を兼ね
る発熱体内壁の摩耗が進み得られる焼結体の外表面に凹
凸が発生しはじめ竪型加熱炉内で焼結体を降下するに要
する上部油圧シリンダの圧力が徐々に増大した。焼結体
を降下するに要する圧力は、最終的に焼結体の成形圧に
まで達するものがあり、実質的に上下油圧シンダの圧力
は焼結用材料に伝達されず、成形用プレス型を兼ねる発
熱体に伝達されることがわかった。このため、焼結回数
の増加と共に得られる焼結体の密度は徐々に低下した。
得られた焼結体の物性を表に示す。
また、竪型加熱炉内の発熱体は内壁摩耗による強度低
下が進み最終的に破壊した。
この場合の連続運転日数は、長いもので7日間であ
り、多くは3〜4日で発熱体が破壊し、本発明の方法に
くらべ連続運転期間は極端に短いものであった。
比較例4〜6 実施例2〜5で使用した原料粉末を用い比較例1で用
いたバッチ式ホットプレス装置により焼結体を製造し
た。
比較例7〜9 実施例2〜5で使用した原料粉末を用い比較例2で用
いた連続ホットプレス装置により焼結体を製造した。
比較例10〜12 実施例2〜5で使用した原料粉末を用い比較例3で用
いた連続ホットプレス装置により焼結体を製造した。
尚、表に記載した各物性の測定は次の方法によった。
(1)相対密度……焼結体の寸法より体積を求め重量か
ら密度を求めた後下式により算出した。
相対密度(%)=(密度(g/cm3)/理論密度(g/cm3
×100 (2)常温曲げ強さ…JIS R 1601に準拠した。
(3)硬さ、 ビッカース硬さ(Hv)……JIS Z 2251に準拠し
た。
ショア 硬さ(Hs)……JIS Z 2246に準拠し
た。
[発明の効果] 本発明の焼結体の製造装置を用いると、従来のホット
ブレス装置にくらべ長期間にわたり連続で操業ができる
ので能率良く焼結体を得ることができ生産性が大きく向
上する。また、粒成長や相転移の影響を受けることなく
焼結体を得られる効果があり、産業面での利用大であ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)(b),第2図(a)(b)は夫々、焼結
用材料充填容器の縦断面図、及び横断平面図、第3図は
実施例に用いた本発明連続ホットプレス装置の縦断面
図、第4図は加熱炉温度の繰り返しパターンを示すグラ
フである。 1……焼結用材料充填容器、10……竪型加熱炉 11……高周波誘導コイル、12……黒鉛発熱体 13……耐火断熱レンガ、14……断熱材 15……水冷槽、17……材料充填容器挿入装置 18……チャック装置、19……容器抜出装置 20,21……油圧シリンダ、22,23……押圧板 24……上部スライドテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 洋 福岡県大牟田市新開町1 電気化学工業 株式会社大牟田工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/64 - 35/65 B22F 3/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】竪型加熱炉内に焼結用材料を充填した容器
    を多段に積層装填した状態で前記積層容器の上端と下端
    を一対の加圧装置によって加圧しつつ加熱し、所定時間
    後前記積層容器を容器単位長だけ降下させて下段側から
    炉外に取り出すと共に上端側から新たな材料充填容器を
    供給することを繰り返す過程で焼結することを特徴とす
    る焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】竪型加熱炉の積層容器が下段側から供給さ
    れ、上段側から取り出されることを特徴とする請求項1
    記載の製造法。
  3. 【請求項3】加熱手段と冷却手段を有し炉芯の加熱域の
    上下に一対の加圧装置を備えた竪型加熱炉と、前記加熱
    炉の上端側において側方から焼結用材料を充填した容器
    を供給する供給手段と、前記炉の下端側において最下段
    の第1段容器を取り出す排出手段及び第2段容器の側方
    を保持するチャック手段を備えてなる焼結体製造装置
  4. 【請求項4】加熱炉の上部に前記炉内の最上段容器を取
    り出す排出手段が設けられると共に前記炉の下方に最下
    段の第1容器を供給する供給手段がもうけられてなる請
    求項3記載の装置。
JP1311638A 1989-11-30 1989-11-30 焼結体の製造方法およびその製造装置 Expired - Fee Related JP2779851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1311638A JP2779851B2 (ja) 1989-11-30 1989-11-30 焼結体の製造方法およびその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1311638A JP2779851B2 (ja) 1989-11-30 1989-11-30 焼結体の製造方法およびその製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03174367A JPH03174367A (ja) 1991-07-29
JP2779851B2 true JP2779851B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=18019677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1311638A Expired - Fee Related JP2779851B2 (ja) 1989-11-30 1989-11-30 焼結体の製造方法およびその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2779851B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4485184B2 (ja) 2003-12-15 2010-06-16 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置および電子機器
EP1832915B1 (en) 2006-01-31 2012-04-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device with improved contrast
JP5251672B2 (ja) 2009-03-30 2013-07-31 セイコーエプソン株式会社 積層1/2波長板、光ピックアップ装置、偏光変換素子、及び投写型表示装置
WO2013129586A1 (ja) * 2012-02-28 2013-09-06 京セラ株式会社 ドリル用ブランク、ドリル用ブランクの製造方法、およびドリル並びにドリルの製造方法
CN102615700B (zh) * 2012-04-13 2014-04-23 佛山市恒力泰机械有限公司 新型板框式压砖机用机架结构
JP6403421B2 (ja) * 2014-04-30 2018-10-10 株式会社第一機電 焼結装置および焼結方法
JP6678434B2 (ja) * 2015-11-17 2020-04-08 株式会社第一機電 放電プラズマ焼結装置および連続型放電プラズマ焼結装置
JP2021173810A (ja) 2020-04-22 2021-11-01 日東電工株式会社 位相差層付偏光板および画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03174367A (ja) 1991-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6371746B1 (en) Method of electronic sintering method and mold for use in the method
CN110590377B (zh) 一种高β相致密氮化硅陶瓷及低温制备方法
JPS6241281B2 (ja)
EP0145417A2 (en) Hot isostatic pressing
JP2779851B2 (ja) 焼結体の製造方法およびその製造装置
CN109180187B (zh) 高度取向纳米max相陶瓷和max相原位自生氧化物纳米复相陶瓷的制备方法
DE3361083D1 (en) Dense articles of polycrystalline, hexagonal boron nitride and method of making the articles by hot isostatic pressing
US4719078A (en) Method of sintering compacts
JPH08501022A (ja) 缶用金型部品
GB2165862A (en) Press sintering compact in melt
Oudemans Continuous hot pressing
CN114986970A (zh) 一种高通量粉体压制控制系统及高通量粉体压制方法
Willert-Porada Microwave processing of metalorganics to form powders, compacts, and Functional Gradient Materials
CN111785504A (zh) 一种稀土永磁体的近净成型制备方法
JP3998831B2 (ja) 超硬合金の製造方法
JP4343154B2 (ja) セラミックス焼結体の製造方法
CN1174824C (zh) 金属陶瓷大件异型制品的制造方法
Thomas et al. Hot pressing of ceramic powders
JP2517928B2 (ja) ホツトプレス装置
Timokhova Quasi-isostatic pressing—a promising technology in the production of refractory components
EP0120846B1 (en) Method of fabricating hot pressed ceramic bodies
CN117964368A (zh) 一种致密化烧结max相陶瓷及其制备方法和应用
CN1058691C (zh) 金属陶瓷细长管材的制造方法
SU1474152A1 (ru) Способ изготовлени длинномерного огнеупорного издели
JP3752336B2 (ja) セラミック加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090515

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees