JP2779744B2 - 斑点模様塗布方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は被塗物の表面に直径０．
５〜５．０ｍｍの不規則な斑点模様を塗布する方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、直径０．５ｍｍ以上の斑点模様を
塗布する専用の塗装機は無く、このような斑点模様を塗
布するには、塗料を０．１ｍｍ以下に微粒化して塗布す
るのに用いるエアースプレイ塗装機のエアー圧力を極端
に低く設定して粗い塗粒を得ていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本来高
圧のエアーで使用するエアースプレイ塗装機を極低圧で
使用するため、塗料の噴射状態が不安定で粒子の径と分
布が安定せず、また、粒子の径と分布の調整が困難であ
り、さらに、粒子分布の幅が狭いため塗装能率が低いと
いう欠点があつた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するための手段として、内面が下広がりに開放さ
れた回転カツプの上面の塗料溜りに貯留された塗料を多
数の透孔を通して該回転カツプの前記内面に供給し、周
速度５０〜５００ｍ／秒の下縁から遠心力により粒状化
して放出する構成とした。

【０００５】

【発明の作用及び効果】本発明は上記構成になり、多数
の透孔から回転カツプの内面に供給された塗料は遠心力
によりほぼ均一な厚さの膜となつて回転カツプの下縁へ
達し、遠心力により粒状化して放出されるのであるが、
周速度が低いため粒子が粗いのであつて、透孔の径及び
数並びに周速度を適宜に選択することにより、塗料の吐
出量、粒径及び吐出幅を任意に決定することができ、所
望の粗い斑点模様を能率良く塗布することができる効果
がある。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【０００７】図において、１は取り付けステイであつ
て、その下端に箱状の本体２が固定されている。本体２
の上面にはエアーモーター３が固定され、本体２内に突
出した出力軸４に駆動歯車５が固定されている。

【０００８】本体２の下部に装着された軸受６、６に支
持された回転軸７の上端には従動歯車８が固定されて駆
動歯車５とかみあつており、下端には回転カツプ１０が
ねじ９により固定されている。

【０００９】回転カツプ１０は、下広がりの内面１１が
形成され、下縁１２がエツジになつている。回転カツプ
１０の上面には塗料溜り１３が形成され、その下隅から
内面１１の上隅に向かって僅かに傾斜した多数の通孔１
４が形成されている。

【００１０】本体２の側方には塗料弁１５がブラケツト
１６により固定され、塗料弁１５から延びた塗料チユー
ブ１７の先端が塗料溜り１３の上方に臨んでいる。

【００１１】次に本実施例の作動を説明する。

【００１２】エアーモーター３を起動すると歯車５、８
のかみ合いにより回転軸７とともに回転カツプ１０が回
転する。次に、塗料弁１５を開いて塗料チユーブ１７か
ら適量の塗料を塗料溜りに供給する。塗料溜りに供給さ
れた塗料は遠心力により下隅に押し付けられ、通孔１４
を通って内面１１に出、その内面１１を膜状になつて流
下して下縁１２に達し、遠心力により粒状になつて放出
される。

【００１３】このとき、回転カツプ１０の回転速度が高
いと塗料の粒子は細かくなり、塗布範囲は広くなる。逆
に、回転速度が低いと粒子は粗くなり塗布範囲は狭くな
る。また、通孔の径と数が増すと粒子の径が大きく密度
も高くなるのであつて、回転カツプ１０の回転速度と通
孔１４の径を適宜に選定することにより、任意の粒径、
密度及び塗布範囲がえられるのであり、回転カツプの周
速度を５０〜５００ｍ／秒とすることにより、直径０．
５〜５．０ｍｍの斑点模様をえることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施に使用する塗布装置の断面図であ
る。

【符号の説明】

１０：回転カツプ １１：内面 １２：下縁 １３：塗
料溜り １４：通孔

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内面が下広がりに開放された回転カツプ
   の上面の塗料溜りに貯留された塗料を多数の透孔を通し
   て該回転カツプの前記内面に供給し、周速度５０〜５０
   ０ｍ／秒の下縁から遠心力により粒状化して放出するこ
   とを特徴とする斑点模様塗布方法。