JP2777948B2 - 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法 - Google Patents

製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法

Info

Publication number
JP2777948B2
JP2777948B2 JP10250492A JP10250492A JP2777948B2 JP 2777948 B2 JP2777948 B2 JP 2777948B2 JP 10250492 A JP10250492 A JP 10250492A JP 10250492 A JP10250492 A JP 10250492A JP 2777948 B2 JP2777948 B2 JP 2777948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulp sludge
gypsum
sludge
gypsum board
papermaking pulp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10250492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05310462A (ja
Inventor
治樹 佐藤
英雄 玉野井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUKO KINZOKU KK
Original Assignee
NITSUKO KINZOKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NITSUKO KINZOKU KK filed Critical NITSUKO KINZOKU KK
Priority to JP10250492A priority Critical patent/JP2777948B2/ja
Publication of JPH05310462A publication Critical patent/JPH05310462A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2777948B2 publication Critical patent/JP2777948B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/04Waste materials; Refuse
    • C04B18/18Waste materials; Refuse organic
    • C04B18/24Vegetable refuse, e.g. rice husks, maize-ear refuse; Cellulosic materials, e.g. paper, cork
    • C04B18/241Paper, e.g. waste paper; Paper pulp
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来、産業廃棄物とし
て焼却或いは埋立てにより廃棄処理されていた製紙パル
プスラッジの再活用方法に関するものであり、特には製
紙パルプスラッジを石膏との混合に適するよう特別な前
処理後、石膏と混合しそして成形することにより、高強
度であると共に、寸法安定性に優れ、保釘性能も優れ、
吸音性が高く、熱伝導性が低い高強度建材用パルプスラ
ッジ石膏ボードを大量生産方式で製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】製紙パルプスラッジは、全国規模量におい
て約20万トン/月と大量に発生する。従来、製紙パル
プスラッジは、そのほとんど埋立て処分されていたが、
埋立地の確保が困難となりつつある現在ではその再活用
が重要視されている。その再活用の方法の一つとして、
建材として、特に建材用石膏ボードとして再生すること
が提唱されている。
【0003】製紙パルプスラッジを用いた建材用石膏ボ
ードの製造方法としては、製紙パルプスラッジに、グラ
スウールやセルロース繊維、合成繊維等の1〜30mmの
長繊維質を添加し、石膏と混合し、加圧成型する建材用
ボードの製造方法が提案されていた(特開昭50−95
320、特開昭50−95322等参照)。例えば、特
開昭50−95322号は、紙、パルプ製造工程におい
て派生する微細な有機繊維及び鉱物質等よりなる排水ス
ラッジに1〜30mmの長繊維質物質及び石膏を混合し、
加圧成型し乾燥することを特徴とする建材用特殊ボード
の製造法を開示している。ここでは、スラッジ、石膏及
び長繊維物質の最も機能的な絡合性を得るには、混練−
圧搾操作が優れた特性を生みだし、特に圧搾が絡合性に
有用であることを記載している。
【0004】この他、特公昭61−5672号は、炭酸
カルシウムを主体とする石灰建材の製造方法を開示す
る。この方法は、製紙スラッジに直接硫酸溶液を加えて
スラリー化し、得られた硫酸処理製紙スラッジスラリー
に消石灰または生石灰を添加して中和スラリーを得、こ
れに粉末生石灰を加えて混練し、混練物を硬化させて成
形体を形成し、当該成形体を炭酸ガスを流通させた飽和
水蒸気中で養生し堅固に硬化させる工程から成るもので
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの提案のうち、
特開昭50−95322号の方法は、製紙パルプスラッ
ジに強化材として長繊維質を添加しこれによって石膏と
繊維との絡合性をもたせることにより、成型する際の強
度向上を画ることを基本とするものである。しかし、こ
の提唱方法においては、得られた製品において、製紙パ
ルプスラッジ中の微細繊維と復水石膏との結合力が弱
く、膨縮が生じ易く、建材として充分の機能を発揮しな
いという致命的な欠点があった。
【0006】特公昭61−5672号の方法は、製紙パ
ルプスラッジに直接硫酸溶液を加えた後、消石灰を混合
して石膏を生成せしめ、更に生石灰を加えて混練し、硬
化させた後炭酸ガスで処理して炭酸カルシウム化するこ
とを特徴とする。この方法で得られるものは、炭酸カル
シウムを基材とするものであり、その実施例に記載され
る曲げ強度は20kg/cm2そして圧縮強度は43kg/cm2
従来の石膏ボードの特性値より低く、やはり高強度建材
としては不適当であった。
【0007】こうした状況において、高強度建材用パル
プスラッジ石膏ボードの製造方法を確立することを目的
として、本件出願人は、先に、特願平4−46374号
において、パルプスラッジ石膏ボード製品の強度が弱い
理由は、混練の際の力が不足しており、製紙パルプスラ
ッジの含水微細繊維と半水石膏との接触が不十分であり
しかも復水石膏とパルプスラッジとの空隙が大きいため
に、加圧成型に際しても、製紙パルプスラッジ中の微細
繊維と復水石膏との結合力が弱く、膨縮が生じ易い点に
あることを究明した。そこで、その混合状態を制御して
瞬間的剪断力を発生せしめることにより製紙パルプスラ
ッジの含水微細繊維と石膏とを最接近せしめ、含水微細
繊維付着水と石膏とを効率的に結合させることにより優
れた特性を有する石膏ボードの製造方法の開発に成功し
た。即ち、本件出願人は、製紙パルプスラッジと石膏と
を混合しそして加圧成型することにより建材用石膏ボー
ドを製造するに際して、製紙パルプスラッジの含水微細
繊維と石膏との混合をフェニキュラーII(Funicular-I
I)領域からキャピラリー(Capillary )領域において
剪断力を適用しつつ実施することにより、含水微細繊維
の付着水と石膏とを効率的に反応せしめることを特徴と
する高強度建材用パルプスラッジ石膏ボードの製造方法
を提唱した。
【0008】この方法は、高強度建材用パルプスラッジ
石膏ボードの製造に非常に有効な方法ではあったが、非
常に強力な混練装置を必要とし、大量生産目的には必ず
しも向いていなかった。
【0009】本発明の課題は、製紙パルプスラッジの再
活用手段として、従来より高強度であり、しかも寸法安
定性に優れ、保釘性能も優れ、吸音性が高く、熱伝導性
が低い高強度建材用パルプスラッジ石膏ボードを特別な
超強力混練装置を使用する必要なく、大量生産に適した
態様で製造する方法を確立することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記特願平
4−46374号で提案された方法において得られた知
見を基礎として、製紙パルプスラッジを大量処理する方
法を確立するべく検討を重ねた。上述したように、従来
からのパルプスラッジ石膏ボード製品の強度が弱い理由
は、混練に際して、製紙パルプスラッジの含水微細繊維
と半水石膏との接触が不十分でありしかも復水石膏とパ
ルプスラッジとの空隙が大きいために、加圧成型に際し
ても、製紙パルプスラッジ中の微細繊維と復水石膏との
結合力が弱く、膨縮が生じ易い点にあった。本発明者
は、上記提案方法のように混合状態を制御して、非常に
強力な混練作用により瞬間的剪断力を発生せしめる特殊
な混練方法を採用する必要のない方法を検討した結果、
製紙パルプスラッジの含水繊維の水膨潤化を抑制するな
めし効果を与え、且つ含水微細繊維中に微量の石膏をあ
らかじめ生成しておくように前処理を施すことにより、
添加した半水石膏と繊維スラッジ成分とをなじませて最
接近せしめることが可能となり、含水微細繊維付着水と
石膏とを効率的に結合させることができ、強力な混練装
置を使用せずとも大量生産方式で優れた特性を有する石
膏ボードの製造が可能であることを見出すに至った。
【0011】この知見に基づいて、本発明は、製紙パル
プスラッジと石膏とを混合しそして成形することにより
建材用石膏ボードを製造する方法において、(イ)製紙
パルプスラッジに酸性領域になるよう酸を添加して、製
紙パルプスラッジ構成成分になめし反応を生ぜしめる第
1工程と、(ロ)生成するスラリーを消石灰で中和する
第2工程と、(ハ)第2工程で得られたスラリーをろ過
して、なめし反応及び消石灰中和処理済み製紙パルプス
ラッジを生成する第3工程と、(ニ)第3工程で得られ
た製紙パルプスラッジに半水石膏を添加しそして混練す
る第4工程と、(ホ)第4工程で得られた混練物を成形
しそして固化する第5工程とを有することを特徴とする
製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの
製造方法を提供する。ここで、「なめし反応」とは、硫
酸紙やみょうばん紙のように物理・化学的操作によっ
て、繊維を水につけたとき容易に生の状態(元の状態)
に戻らない何らかの変化を繊維に生ぜしめることを云
い、その反応は複雑で統一した理論はいまだ確立されて
いない。樹脂及び(或いは)補強剤を更に添加すること
もできる。
【0012】
【作用】製紙パルプスラッジに酸性領域になるよう酸を
添加して製紙パルプスラッジ構成成分になめし反応を生
ぜしめそして生成するスラリーを消石灰で中和すること
により、製紙パルプスラッジの含水繊維の水膨潤化を抑
制するなめし効果を与え且つ含水微細繊維中に微量の石
膏を生成せしめ、ろ過性を付与すると共に、半水石膏を
添加しそして通常の混練をするのみで、含水繊維中の付
着水分と、該繊維中に生成した微量の石膏の存在が添加
した半水石膏と繊維スラッジ成分とのなじみ性を良くし
て両者を最接近せしめる重要な作用が得られる。そのた
め、強力な混練装置を使用することなくパルプスラッジ
の大量処理を可能とし、型枠中で固化乾燥することで高
強度で堅固な建材用石膏ボードを製造することを可能な
らしめる。
【0013】
【実施例】製紙パルプスラッジは、微細な20〜150
μm程度の繊維質と抄紙の際に用いた0.5〜10μm
程度のクレイ(タルク)等の集合体である。一般に、4
0〜60%、通常50%程度の付着水を含有している。
固形分組成は、有機質約60%と、無機質としてのクレ
イ、炭酸カルシウム、アルミナ、マグネシヤ、酸化チタ
ン等40%程度とから成っている。参考までに、その一
例の分析例を示すと以下の通りである(110℃乾燥の
場合):Ca:6.60重量%、Al:6.93重量
%、Mg:2.94重量%、Si:9.61重量%、T
i:0.30重量%、Fe:0.29重量%、Na:
0.06重量%。
【0014】付着水の大部分は有機質の微細繊維の中に
存在している。そのために、製紙パルプスラッジと石膏
とを混合するとき、通常の混合では、パルプスラッジの
含水微細繊維のすぐ近くまで石膏を近づけることは不可
能である。また、このようにして出来た混合物を圧縮成
型して乾燥固化しても、微細繊維と復水石膏との空隙が
大きく、強い結合力は得難い。
【0015】本発明は、製紙パルプスラッジを前処理す
ることを通してそれを容易に大量処理する方法を提供す
るものである。本発明を適用する製紙パルプスラッジは
好ましくは、製紙工場の製紙パルプスラッジ処理工程に
おいて再生パルプより分離された製紙パルプスラッジス
ラリーである。
【0016】本発明に従えば、第1工程において、製紙
パルプスラッジ、好ましくは製紙パルプスラッジ処理工
程において再生パルプより分離された製紙パルプスラッ
ジスラリーに酸性領域になるよう酸を添加することによ
り、製紙パルプスラッジ構成成分になめし反応が生ぜし
められる。なめし反応とは、先に定義したように、物理
・化学的操作によって、繊維を水につけたとき容易に生
の状態(元の状態)に戻らない変化を生ぜしめる反応で
あり、製紙パルプスラッジを構成するセルローズの極性
基と添加した酸によって生じた、アルミニウム、珪素、
カルシウム等の金属イオン性錯体によって溶解、重縮
合、収斂、表面活性化等の物理・化学的作用を製紙パル
プスラッジ構成成分に施すものである。これにより、製
紙パルプスラッジ中の含水微細繊維の水膨潤化を抑制す
ることができる。
【0017】添加する酸溶液は代表的には硫酸溶液とさ
れるが、それに限らず、燐酸溶液乃至有機酸(例えば低
級カルボン酸)を用いても或いは微量の硫酸との混酸溶
液の場合でも硫酸溶液単独と同様の効果が得られる。要
は、添加した酸により上記のなめし反応効果が得られれ
ばよい。
【0018】酸の添加量は、製紙パルプスラッジを酸性
領域とするに充分量とされるが、好ましくは製紙パルプ
スラッジpHが0.5〜4となるに充分量添加される。
製紙パルプスラッジpHが4を超えると、その構成成分
に溶解、重縮合、収斂、表面活性化等の物理・化学的変
化を起こさせる働きが弱く、他方製紙パルプスラッジp
Hが0.5未満になると製紙パルプスラッジの物理・化
学的変化を起こさせる働きは強くなるが、その後の工程
での中和パルプスラッジ量が増加する。好ましい製紙パ
ルプスラッジpHは0.8〜2の領域である。
【0019】第2工程において、生成するなめし反応処
理された製紙パルプスラッジスラリーは消石灰で中和さ
れる。酸性領域にある製紙パルプスラッジスラリーを消
石灰で中和することにより製紙パルプスラッジ中の含水
微細繊維中の付着水中に微量の石膏を生ぜしめ、後の工
程で添加される半水石膏とのなじみ性を高める。これは
ろ過性の向上にも寄与する。中性領域は特に限定しない
が、排水基準等を考慮に入れ6.5〜8.5の範囲とす
ることが好ましい。
【0020】第3工程において、得られたスラリーをろ
過してなめし及び消石灰中和処理済み製紙パルプスラッ
ジを生成する。ろ過性は非常に良好である。
【0021】第4工程において、得られた製紙パルプス
ラッジに半水石膏を添加しそして混練する。なめし及び
消石灰中和処理済み製紙パルプスラッジを半水石膏と混
練するとき、あらかじめ含有されている生成石膏が半水
石膏とのなじみ性を高め、そして製紙パルプスラッジの
含水繊維の水膨潤化が抑制されるので、超強力な混練力
を用いなくとも、製紙パルプスラッジの微細繊維と半水
石膏とを容易に接近せしめることができる。そのた
め、コンクリートミキサーやモルタル混練に使用される
通常の混練機で混練することにより、製紙パルプスラッ
ジの微細繊維と復水石膏とが完全に絡み合いそして密着
する。
【0022】製紙パルプスラッジ(含水率50%)と半
水石膏との混合比は1.0:0.5〜1.0:1.25
が好ましく、1.0:0.75が好適である。製紙パル
プスラッジ石膏ボード中の石膏が多すぎても、逆にパル
プスラッジが多すぎても、強度は低下し、成型性は悪く
なる。
【0023】更に、製紙パルプスラッジ石膏ボードの製
造上の取り扱い、成型性等を考慮すると、メラミン樹
脂、尿素樹脂、酢酸ビニル樹脂、繊維素系樹脂等を含め
て天然樹脂や合成樹脂等を0.5〜5%程度添加するこ
とも有効である。これはまた、耐水性を向上させるのに
有効である。本発明においては、長繊維等の補強材を全
く添加せずとも十分の強度が得られるが、更に一層の強
度を所望する場合には、その添加を妨げるものではな
い。
【0024】最後の第5工程において、混練物は成形し
そして固化される。成形は、金型その他の型に混練物を
充填し、5〜20kg/cm2の適当な圧力を加えることによ
り従来態様で実施される。その後、常温或いは60℃程
度までの昇温下で乾燥することにより製紙パルプスラッ
ジ石膏ボードが製造される。
【0025】こうして製造された本発明製紙パルプスラ
ッジ石膏ボードは、パルプ、製紙工場よりの産業廃棄物
の有効利用と併せ、従来の建材用石膏ボードに代替する
製紙パルプスラッジ石膏ボードとして、曲げ強度は市販
品の3倍以上、圧縮強度は5倍以上と高く、保釘性能も
優れ、壁材、天井材、屋根下地材等への活用が有望であ
る。
【0026】(実施例及び比較例)スラリー濃度250
g/リットルの製紙工場の製紙パルプスラッジ処理工程
のスラリー(水分50%、固形分50%:うち有機質5
5%、無機質45%)2リットルをポリビーカー中で撹
拌機(スリーワンモーター)を用いて撹拌しつつ、硫酸
溶液(H2 SO4 180g/リットル)500ミリリッ
トルを2回に分け添加した。40分間撹拌した後、製紙
パルプスラッジのpHは1.05(26℃)となった。
【0027】得られたスラリーに消石灰乳(Ca(O
H)2 200g/リットル)を200ミリリットル添加
し、30分間撹拌した後pHは7.06(35℃)とな
った。これを吸引ろ過でろ別した。こうして、前処理し
た製紙パルプスラッジ950g(水分64%)を得た。
【0028】この前処理済のパルプスラッジ100部と
半水石膏75部とを容量2リットルのモルタルミキサー
に投入し、15分間混練した。混練物を金型に入れ、圧
力10kg/cmにて加圧成型した。これを取り出
し、45℃で24時間乾燥した。厚さ12m/mを有
し、300m/m×300m/m角の圧縮成型板を得
た。そのカサ比重、曲げ強度及び圧縮強度特性を市販品
と比較して以下に示す。
【0029】曲げ試験は、JIS・A1408に従い、
試験体を治具の上に両端部近く2箇所で支持し、破壊ま
での最大強度を測定しそして既知の式に従い曲げ強度を
算出した。試験は、試験体作製後3時間常温中に放置
し、45℃の乾燥機に24時間放置し、更に2日間放置
後行なった。圧縮強度も同じ条件後破壊までの最大強度
を横断面積で割ることにより算出した:
【0030】市販品より大幅に改善された強度が得られ
た。また、寸法安定性に優れ、保釘性能も優れていた。
吸音性及び熱伝導性も建材用途に十分のものであった。
【0031】
【発明の効果】パルプ、製紙工場よりの産業廃棄物の有
効利用と併せ、通常の混練機を使用しての大量処理方式
での建材用石膏ボードに代替する高強度の製紙パルプス
ラッジ石膏ボードの製造を可能とした。従来品に比較し
て、本発明の製紙パルプスラッジ石膏ボードの曲げ強度
は3倍以上そして圧縮強度は5倍以上と高く、また保釘
性能も優れ、寸法安定性に優れ、吸音性が高く、熱伝導
性が低いので、壁材、天井材、屋根下地材等の様々の建
材に使用することが出来る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙パルプスラッジと石膏とを混合しそ
    して成形することにより建材用石膏ボードを製造する方
    法において、 (イ)製紙パルプスラッジに酸性領域になるよう酸を添
    加して、製紙パルプスラッジ構成成分になめし反応を生
    ぜしめる第1工程と、 (ロ)生成するスラリーを消石灰で中和する第2工程
    と、 (ハ)第2工程で得られたスラリーをろ過して、なめし
    反応及び消石灰中和処理済み製紙パルプスラッジを生成
    する第3工程と、 (ニ)第3工程で得られた製紙パルプスラッジに半水石
    膏を添加しそして混練する第4工程と、 (ホ)第4工程で得られた混練物を成形しそして固化す
    る第5工程とを有することを特徴とする製紙パルプスラ
    ッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂及び(或いは)補強剤を更に添加す
    ることを特徴とする請求項1の高強度建材用パルプスラ
    ッジ石膏ボードの製造方法。
JP10250492A 1992-03-30 1992-03-30 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法 Expired - Lifetime JP2777948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10250492A JP2777948B2 (ja) 1992-03-30 1992-03-30 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10250492A JP2777948B2 (ja) 1992-03-30 1992-03-30 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05310462A JPH05310462A (ja) 1993-11-22
JP2777948B2 true JP2777948B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=14329239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10250492A Expired - Lifetime JP2777948B2 (ja) 1992-03-30 1992-03-30 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2777948B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05310462A (ja) 1993-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3822340A (en) Calcium sulfate whisker fibers and the method for the manufacture thereof
US6506248B1 (en) Building products
JP2002166406A (ja) 木質セメント板の製造方法
US5340513A (en) Process for the production of calcium hydrosilicate bonded shaped articles
JP2001240458A (ja) 珪酸カルシウム成形体及びその製造方法
JP2777948B2 (ja) 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法
EP0406354B1 (en) Composite fiberboard and process of manufacture
JP3047317B2 (ja) 製紙パルプスラッジ石膏ボードおよび製造方法
JPS63201048A (ja) セピオライト成形体
JP5162067B2 (ja) ケイ酸カルシウム水和物スラリー
DE3878542T2 (de) Geformte kalziumsilikatplatte sowie verfahren zur herstellung.
JP2920016B2 (ja) 製紙パルプスラッジを用いた高強度建材用石膏ボードの製造方法
JP3363320B2 (ja) 製紙パルプスラッジセメント板とその製造方法
JP2002241155A (ja) 石膏組成物と高密度石膏ボードおよびそれらの製造方法
JP2525187B2 (ja) 珪酸カルシウム板の製造方法
JP5091420B2 (ja) 塗料廃材を含む窯業系建材とその製造方法
JP3398544B2 (ja) パーライト硬化体の製造方法
JP3294835B2 (ja) 木質セメント板およびその製造方法
JP2002362962A (ja) 窯業系外壁材の製造方法
RU2081087C1 (ru) Масса для изготовления строительных изделий и способ ее получения
JP4312872B2 (ja) 珪酸カルシウム成形体及びその製造方法
RU2104253C1 (ru) Теплоизоляционный композиционный материал и способ его получения
JP4249833B2 (ja) 珪酸カルシウム成形体の製造方法
JP2945314B2 (ja) 壁材製造方法
JP2000159560A (ja) 無機質板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980331