JP2777421B2 - 2サイクルエンジン - Google Patents

2サイクルエンジン

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JP2777421B2 JP1256178A JP25617889A JP2777421B2 JP 2777421 B2 JP2777421 B2 JP 2777421B2 JP 1256178 A JP1256178 A JP 1256178A JP 25617889 A JP25617889 A JP 25617889A JP 2777421 B2 JP2777421 B2 JP 2777421B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動二輪車等に用いられるクランク室予
圧縮式の2サイクルエンジンに関する。
(従来の技術) 自動二輪車にはクランク室予圧縮式の2サイクルエン
ジンが多用されており、この種のエンジンには、クラン
クケースに形成された吸気ポートに吸気弁を設け、この
吸気弁を通ってエンジンに吸入される吸入空気に対し燃
料を噴射する噴射弁を設けると共に、その噴射量を吸入
空気の量に応じて定めるようにしたものがある。
また、上記構成において、更に、次のように構成され
たものがある。
即ち、第1の従来の技術として、上記燃料を噴射する
噴射弁の噴射口が上記吸気弁よりも上流側に開口させら
れており、上記噴射弁で噴射された燃料は、吸入空気と
共に上記吸気弁を通過してから上記クランクケースの内
部に導入され、このクランクケースの内部で、上記吸入
空気と燃料とが一次圧縮された後、掃気ポートを通って
シリンダの内部に送り込まれ、ここで、燃料に供される
ようになっている(例えば、特開昭58−98632号公報、
および特開昭59−5875号公報)。
また、第2の従来の技術として、上記噴射弁の噴射口
が、上記吸気ポートに向って開口させられており、上記
噴射弁で噴射された燃料は、上記吸気ポートを通過して
から上記クランクケースの内部に導入され、このクラン
クケースの内部で、前記第1の従来の技術で説明したと
同様に、一次圧縮された後、燃焼に供されるようになっ
ている。
また、第3の従来の技術として、上記噴射弁の噴射口
が、上記掃気ポートを通しシリンダの内部に向って開口
させられており、上記噴射弁で噴射された燃料は、上記
掃気ポートを通過してから上記シリンダの内部に供給さ
れ、ここで、燃焼に供されるようになっている(例え
ば、特開昭62−87634号公報)。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上記した第1〜3の従来の技術には、それ
ぞれ次のような問題点がある。
即ち、上記第1の従来の技術では、吸気弁よりも上流
側に燃料を噴射すると、上記吸気弁における吸気通路は
絞り形状であって、流れが制限されるため、噴射された
燃料の一部が上記吸気弁の上流側に溜るおそれがある。
そして、これが生じると、各サイクル毎に噴射された燃
料がそれぞれ所定量であるとしても、これらの各量と、
シリンダの内部に供給される燃料の量とが一致しなくな
って、エンジ性能の向上が阻害されるおそれがある
(「第1の問題点」)。
また、エンジンが駆動するとき、特に、ピストンは高
温になり易いため、このピストンの背面側に向って、ク
ランクケースの内部を通し燃料を供給して上記ピストン
を冷却させるようにすることが望まれる。しかし、上記
第1の従来の技術では、噴射された燃料は、一旦、吸気
弁を通過する必要があって、上記ピストンには間接的に
供給されるため、上記燃料によっては効果的な冷却が得
られないという問題がある(「第2の問題点」)。
また、前記第2の従来の技術では、噴射弁により噴射
される燃料は、一旦、吸気ポートを通過するため、その
分、上記したピストンの背面側への燃料の供給が間接的
になり、また、上記ピストンに向おうとする燃料の流れ
が上記吸気ポートに設けられるロータリバルブなどの吸
気弁に邪魔されるおそれもあり、よって、この第2の従
来の技術でも、上記「第2の問題点」がある。
また、上記第3の従来の技術では、上記シリンダの内
部に向っての掃気ポートの開口はピストン往復動により
開閉されるが、上記掃気ポートの開口が開かれる期間は
極めて短いため、この掃気ポートを通してシリンダの内
部に燃料を噴射する噴射時間は必然的に短くさせられ
る。
よって、上記燃料を噴射する噴射弁には、所定量の燃
料を短時間で噴射可能とするだけの大きい容量が求めら
れるが、これでは、エンジンの構成が複雑になり、コス
トも高くなるという問題がある(「第3の問題点」)。
更に、上記した第3の従来の技術では、噴射弁で噴射
された燃料は、ピストンには向わないため、前記「第2
の問題点」が残されることとなる。
(発明の目的) この発明は、上記のような事情に注目してなされたも
ので、上記「第1〜3の問題点」を解消すること、つま
り、各サイクル毎にシリンダの内部に供給される燃料の
量が、それぞれより正確な所定量となるようにしてエン
ジン性能を向上させるようにし、また、噴射弁で噴射さ
れる燃料によって、高温になりがちなピストンをより効
果的に冷却させるようにし、更に、上記噴射弁の容量が
小さくて済むようにして構成の簡単な、かつ、安価なエ
ンジンの提供を目的とする。
(発明の構成) 上記目的を達成するためのこの発明の特徴とするとこ
ろは、クランクケース16に形成された吸気ポート26に吸
気弁27を設け、この吸気弁27を通ってエンジン8に吸入
される吸入空気Aに対し燃料Fを噴射する電磁開閉式の
噴射弁37,38を設けると共に、その噴射量を吸入空気A
の量に応じて定めるようにした2サイクルエンジンにお
いて、 (1)上記燃料Fを噴射する上記噴射弁37,38の噴射口
を、上記吸気ポート26と吸気弁27よりも下流側で、か
つ、上記シリンダ19,20,41に形成された掃気ポート31よ
りも上流側に開口させ、 (2)クランク室17内圧やクランク軸18の回転角度を入
力して上記噴射弁37,38を制御する電子制御装置40によ
り、ピストン22が上死点となる直前で、上記噴射弁37,3
8を開弁させて燃料Fを噴射させるようにし、 (3)上記シリンダ19,20,41に形成された排気ポート32
に排気のタイミングを調整する排気バルブ34を設けた点
にある。
(作 用) 上記構成による作用は次の如くである。
(1)燃料Fを噴射する噴射弁37,38の噴射口を、吸気
ポート26と吸気弁27よりも下流側で、かつ、シリンダ1
9,20,41に形成された掃気ポート31よりも上流側に開口
させてある。
このため、吸気弁27の上流側に燃料Fを噴射すること
により、この噴射された燃料Fの一部が、上記シリンダ
19,20,41の内部よりも上流側に溜りがちであった従来に
比べて、上記構成によれば、シリンダ19,20,41の内部へ
の燃料Fの供給がより直接的となる分、上記溜りの発生
が抑制される。
よって、各サイクル毎に噴射された燃料Fの量が、よ
り直接的に上記シリンダ19,20,41の内部に供給され、そ
の分、この内部に、より正確な所定量が供給され、この
ため、エンジン性能の向上が達成される。
また、上記したように、噴射弁37,38の噴射口を吸気
弁27よりも下流側で、かつ、掃気ポート31よりも上流側
に開口させたため、噴射される燃料Fは、クランクケー
ス16の内部に向ってより直接的に供給され、つまり、上
記クランクケース16の内部を通しピストン22の背面側に
向ってより直接的に供給されることとなる。
よって、上記ピストン22の背面側に、より直接的に燃
料Fが供給される分、上記ピストン22は、上記燃料Fに
よって、より効果的に冷却されることとなる。
しかも、上記燃料Fの噴射は、従来のように、掃気ポ
ート31を通しシリンダ19,20,41の内部に向ってするもの
ではなく、上記掃気ポート31の開時間に係るような時間
的な制約を受けることはない。
よって、噴射の期間を長くとれる分、噴射弁37,38の
容量は小さくて足り、その分、エンジン8の構成が簡単
になると共に、安価にもなる。
また、(2)の電子制御装置40によりピストン22が上
死点となる直前で、上記噴射弁37,38を開弁させて燃料
Fを噴射させるようにしてあり、次の作用が生じる。
即ち、上記ピストン22が上死点となる直前では、上記
クランクケース16の内部の負圧はより大きくなる。
このため、上記噴射弁37,38が燃料Fを噴射するとき
の噴射圧力は、上記クランクケース16の内部の負圧が大
きい分、小さくて済み、よって、この点でも、噴射弁3
7,38の容量を小さくできる。
また、(3)上記シリンダ19,20,41に形成された排気
ポート32に排気のタイミングを調整する排気バルブ34を
設けてある。
このため、上記排気バルブ34により、低速時には、排
気ポート32を通しての排気の排出開始時期を少し遅くさ
せるなどの調整をしてやれば、シリンダ19,20,41の内部
の混合気が未燃状態のまま排出されるという無用な吹き
抜けの発生が防止され、つまり、噴射弁37,38により噴
射された燃料Fが無用に消費されることは防止される。
よって、この点でも、エンジン性能の向上がより効果
的に達成され、また、燃料Fの無用の消費が防止される
分、噴射弁37,38の容量を更に小さくできて、エンジン
8をより簡単な構成にできると共に、安価にできる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
(第1実施例) 第1図から第4図は、第1実施例を示している。
第2図において、符号1は自動二輪車で、その車体フ
レーム2の前端にはフロントフォーク3が操向自在に支
承され、このフロントフォーク3の下端に前輪4が支承
され、上端にはハンドル5が取り付けられている。一
方、同上車体フレーム2の後端にはリヤアーム6が枢支
され、このリヤアーム6の後端に後輪7が支承されてい
る。
また、上記車体フレーム2にはエンジン8が支持さ
れ、このエンジン8は動力伝達装置9やチェーン巻掛手
段10を介して上記後輪7を駆動させるようになってい
る。
その他、12は緩衝器、13は燃料タンク、14はシート、
15はカウリングである。
第1図、第3図、および第4図により、上記エンジン
8について詳しく説明する。
このエンジン8はクランク室予圧縮式の2サイクルエ
ンジンの2気筒エンジンで、そのクランクケース16の内
部のクランク室17にはクランク軸18が回転自在に支承さ
れ、同上クランクケース16には前上方に向って突出する
上部シリンダ19と、前下方に向って突出する下部シリン
ダ20とが取り付けられており、この場合、上部シリンダ
19と下部シリンダ20とは左右に偏位している。
上記上、下部シリンダ19,20にはそれぞれピストン22
が摺動自在に嵌入されると共に、これら各ピストン22と
上記クランク軸18とがそれぞれ連接棒23で連結されてい
る。また、上記各シリンダ19,20とピストン22とで囲ま
れた空間が燃料室24であり、この燃料室24に臨む点火プ
ラグ25が設けられている。
上記各シリンダ19,20に対応する上記クランクケース1
6の各部分には吸気ポート26がそれぞれ形成されてい
る。これら各吸気ポート26は、側面視で上、下両シリン
ダ19,20の間に形成され、上記各吸気ポート26にはリー
ド弁で構成される吸気弁27が設けられて、上記クランク
ケース16にそれぞれ取り付けられている。27aはこの吸
気弁27の弁体であり、この弁体27aはスロットル弁28側
からクランク室17に向っての吸入空気Aの流動のみを許
容する。また、これら各吸気弁27にはスロットル弁28が
連設されている。
一方、上記各シリンダ19,20にはクランク室17から燃
料室24に延びる掃気ポート31が形成されている。また、
同上燃料室24から外部に延びる排気ポート32が形成さ
れ、これら各排気ポート32には、第2図で示すようにそ
れぞれ排気管33が連結されている。更に、上記各排気ポ
ート32にはそれぞれ排気バルブ34が設けられ、この排気
バルブ34により排気のタイミングが調整されるようにな
っている。
上記吸気弁27や吸気ポート26を通ってエンジン8に吸
入される吸入空気Aに対し、前記燃料タンク13からポン
プにより加圧されて送られてきた燃料Fを噴射して供給
する燃料噴射装置が設けられる。この燃料噴射装置は、
各シリンダ19,20に対応して設けられる電磁開閉式の左
右噴射弁37,38を有している。
上記の場合、第1図と第4図とで示すように、左側の
噴射弁37は上部シリンダ19に対応して設けられたもの
で、これは吸気ポート26の下方と、下部シリンダ20の左
方に位置する空間を利用して配設され、かつ、この噴射
弁37がエンジン8の外側方に突出することが防止されて
いる。また、上記空間は左側方に向って開放されてお
り、このため、噴射弁37に対する整備性が良好となって
いる。
上記燃料Fを噴射する噴射弁37の噴射口は、上記吸入
空気Aの流れ方向でみて、上記吸気ポート26と吸気弁27
よりも下流側で、かつ、上記シリンダ19,20に形成され
た掃気ポート31よりも上流側であるクランク室17に向っ
て開口し、しかも、上記上部シリンダ19に対応するクラ
ンク軸18の左右ウェブ18a,18a間に向って開口してい
る。
一方、第3図と第4図とで示すように、右側の噴射弁
38は下部シリンダ20に対応して設けられたもので、これ
は吸気ポート26の下方と、上部シリンダ19の右方に位置
する空間を利用して配設され、この噴射弁38もエンジン
8の外側方に突出することが防止されている。また、上
記空間も右側方に向って開放されているため、上記噴射
弁38に対する整備性も良好である。そして、この噴射弁
38の噴射口も、上記吸入空気Aの流れ方向でみて、上記
吸気ポート26と吸気弁27よりも下流側で、かつ、上記掃
気ポート31よりも上流側たるクランク室17に向って開口
し、しかも、上記下部シリンダ20に対応するクランク軸
18の左右ウェブ18b,18b間向って開口している。
そして、エンジン8が駆動するときには、互いに連動
するクランク軸18とピストン22とに伴って、スロットル
弁28、吸気弁27、および吸気ポート26を通してクランク
室17に吸入空気Aが導入され、上記ピストン22が上死点
となる直前で、噴射弁37,38から燃料Fが噴射されて、
クランク室17内で混合気Mが生成される。そして、この
混合気Mはここで一次圧縮された後、掃気ポート31を通
って燃料室24に送り込まれ、次いで、爆発行程を経て、
その燃焼ガスGが排気ポート32と排気管33とを通して排
出される。
上記の場合、クランク室17の内圧や、クランク軸18の
回転角度を入力して各噴射弁37,38を制御する電子制御
装置40が設けられている。即ち、この制御装置40は運転
状況に最適な時期に噴射弁37,38を開弁させて燃料Fの
噴射を行わせ、かつ、そのときの吸入空気Aの空気量に
応じた最適の期間、噴射弁37,38を開弁させることによ
り、上記吸入空気Aの量に応じた燃料Fの噴射量を定め
るようになっている。
上記実施例によれば、各噴射弁37,38はいずれもクラ
ンク軸18のウェブ18a,18b間に向って開口しているた
め、吸入空気Aに対する燃料Fの混合が、より効果的に
行われる。
以下の各図は、他の実施例を示しており、これらの基
本構成や作用は前記実施例と同様である。よって、共通
のものについては図面に符号を付してその説明を省略
し、異なる点についてのみ説明する。なお、以下の実施
例にも制御装置40は設けられるが、図面上はこれを省略
してある。
(第2実施例) 第5図と第6図は、第2実施例を示している。
これによれば、クランク室17における掃気ポート31の
開口に向って燃料Fを噴射するよう噴射弁37,38が取り
付けられている。
(第3実施例) 第7図は第3実施例を示している。
これによれば、ピストン22の軸方向で、各シリンダ1
9,20と反対側のクランクケース16に噴射弁37,38が取り
付けられており、それぞれ左右ウェブ18a,18a間、もし
くは左右ウェブ18b,18b間からピストン22の背面側に向
って燃料Fを噴射するようになっている。
この実施例によれば、燃料Fにより、ピストン22と、
連接棒23の特に大端部とが効果的に冷却されるという利
点がある。
(第4実施例) 第8図と第9図は、第4実施例を示している。
これによれば、エンジン8は単一のシリンダ41を備
え、このシリンダ41に吸気ポート26が形成され、噴射弁
37は上記吸気ポート26とクランクケース16との間に設け
られている。そして、この噴射弁37は、燃料Fをシリン
ダ41の径方向内方で連接棒23に向って噴射するようにな
っている。
この実施例によれば、燃料Fにより、ピストン22や連
接棒23が効果的に冷却されるという利点がある。
なお、以上は図示の例によるが、吸気弁はリード弁の
他、ロータリ弁やピストン弁であってもよい。
(発明の効果) この発明によれば、クランクケースに形成された吸気
ポートに吸気弁を設け、この吸気弁を通ってエンジンに
吸入される吸入空気に対し燃料を噴射する電磁開閉式の
噴射弁を設けると共に、その噴射量を吸入空気の量に応
じて定めるようにした2サイクルエンジンにおいて、 (1)上記燃料を噴射する上記噴射弁の噴射口を、上記
吸気ポートと吸気弁よりも下流側で、かつ、上記シリン
ダに形成された掃気ポートよりも上流側に開口させてあ
る。
このため、吸気弁の上流側に燃料を噴射することによ
り、この噴射された燃料の一部が、上記シリンダの内部
よりも上流側に溜りがちであった従来に比べて、本発明
によれば、シリンダの内分への燃料の供給がより直接的
となる分、上記溜りの発生が抑制される。
よって、各サイクル毎に噴射された燃料の量が、より
直接的に上記シリンダの内部に供給され、その分、この
内部に、より正確な所定量が供給され、このため、エン
ジン性能の向上が達成される。
また、上記したように、噴射弁の噴射口を吸気弁より
も下流側で、かつ、掃気ポートよりも上流側に開口させ
たため、噴射される燃料は、クランクケースの内部に向
ってより直接的に供給され、つまり、上記クランクケー
スの内部を通しピストンの背面側に向ってより直接的に
供給されることとなる。
よって、上記ピストンの背面画に、より直接的に燃料
が供給される分、上記ピストンは、上記燃料によって、
より効果的に冷却されることとなる。
しかも、上記燃料の噴射は、従来のように、掃気ポー
トを通しシリンダの内部に向ってするものではなく、上
記掃気ポートの開時間に係るような時間的な制約を受け
ることはない。
よって、噴射の期間を長くとれる分、噴射弁の容量は
小さくて足り、その分、エンジンの構成が簡単になると
共に、安価にもなる。
また、(2)クランク室内圧やクランク軸の回転角度
を入力して上記噴射弁を制御する電子制御装置により、
ピストンが上死点となる直前で、上記噴射弁を開弁させ
て燃料を噴射させるようにしてあり、次の効果が生じ
る。
即ち、上記ピストンが上死点となる直前では、上記ク
ランクケースの内部の負圧はより大きくなる。
このため、上記噴射弁が燃料を噴射するときの噴射圧
力は、上記クランクケースの内部の負圧が大きい分、小
さくて済み、よって、この点でも、噴射弁の容量を小さ
くできる。
また、(3)上記シリンダに形成された排気ポートに
排気のタイミングを調整する排気バルブを設けてある。
このため、上記排気バルブにより、低速時には、排気
ポートを通しての排気の排出開始時期を少し遅くさせる
などの調整をしてやれば、シリンダの内部の混合気が未
燃状態のまま排出されるという無用な吹き抜けが防止さ
れ、つまり、噴射弁により噴射された燃料が無用に消費
されることは防止される。
よって、この点でも、エンジン性能の向上がより効果
的に達成され、また、燃料の無用の消費が防止される
分、噴射弁の容量を更に小さくできて、エンジンをより
簡単な構成にできると共に、安価にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図はこの発明の第1実施例を示し、第1
図はエンジンの左側面断面図、第2図は自動二輪車の左
側面全体図、第3図は同上エンジンの右側断面図、第4
図は第1図のIV−IV線矢視図、 第5図と第6図は第2実施例で、第5図は第1図に相当
する図、第6図は第4図に相当する図、 第7図は第3実施例で、第1図に相当する図、 第8図と第9図は第4実施例で、第8図は第1図に相当
する図、第9図は第8図のIX−IX線矢視断面図である。 8……エンジン、16……クランクケース、17……クラン
ク室、18……クランク軸、19……シリンダ、20……シリ
ンダ、22……ピストン、26……吸気ポート、27……吸気
弁、31……掃気ポート、32……排気ポート、34……排気
バルブ、37,38……噴射弁、40……制御装置、41……シ
リンダ、A……吸入空気、F……燃料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 69/10 F02D 41/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクケースに形成された吸気ポートに
    吸気弁を設け、この吸気弁を通ってエンジンに吸入され
    る吸入空気に対し燃料を噴射する電磁開閉式の噴射弁を
    設けると共に、その噴射量を吸入空気の量に応じて定め
    るようにした2サイクルエンジンにおいて、 (1)上記燃料を噴射する上記噴射弁の噴射口を、上記
    吸気ポートと吸気弁よりも下流側で、かつ、上記シリン
    ダに形成された掃気ポートよりも上流側に開口させ、 (2)クランク室内圧やクランク軸の回転角度を入力し
    て上記噴射弁を制御する電子制御装置により、ピストン
    が上死点となる直前で、上記噴射弁を開弁させて燃料を
    噴射させるようにし、 (3)上記シリンダに形成された排気ポートに排気のタ
    イミングを調整する排気バルブを設けた2サイクルエン
    ジン。
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