JP2777374B2 - 光コード用補強チューブ - Google Patents
光コード用補強チューブInfo
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- JP2777374B2 JP2777374B2 JP63204438A JP20443888A JP2777374B2 JP 2777374 B2 JP2777374 B2 JP 2777374B2 JP 63204438 A JP63204438 A JP 63204438A JP 20443888 A JP20443888 A JP 20443888A JP 2777374 B2 JP2777374 B2 JP 2777374B2
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- Japan
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- reinforcing tube
- reinforcing
- optical cord
- thermoplastic polyester
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、光コードケーブルの端末処理の際に使用
される光ファイバ心線保護用の光コード用補強チューブ
に関する。
される光ファイバ心線保護用の光コード用補強チューブ
に関する。
従来、この種の光コード用補強チューブは、第1図に
示すように、内層パイプ1、補強編組2および外被3か
らなる三重構造のチューブ状のものが知られている。前
記内層パイプ1は、この内部に光コードケーブルから口
出しされた光ファイバ心線を挿通するもので、通常ナイ
ロン12の押出成形品から作られている。補強編組2は、
補強チューブの機械的強度を主に担うもので、通常ケブ
ラー(商品名)などの高強度繊維からなる織布等を縦添
えして形成されている。外被3は補強編組2を被覆する
シースであって、一般には塩化ビニル樹脂を押出被覆す
ることによって作られている。
示すように、内層パイプ1、補強編組2および外被3か
らなる三重構造のチューブ状のものが知られている。前
記内層パイプ1は、この内部に光コードケーブルから口
出しされた光ファイバ心線を挿通するもので、通常ナイ
ロン12の押出成形品から作られている。補強編組2は、
補強チューブの機械的強度を主に担うもので、通常ケブ
ラー(商品名)などの高強度繊維からなる織布等を縦添
えして形成されている。外被3は補強編組2を被覆する
シースであって、一般には塩化ビニル樹脂を押出被覆す
ることによって作られている。
ところで、このような構造の補強チューブの内層パイ
プ1に要求される特性としては、補強チューブの屈曲時
に挫屈が起りにくいように曲げ弾性率が小さいことと、
補強チューブの製造後長期間放置しても内層パイプの収
縮が小さく、補強編組2にうねりが生じないことであ
る。
プ1に要求される特性としては、補強チューブの屈曲時
に挫屈が起りにくいように曲げ弾性率が小さいことと、
補強チューブの製造後長期間放置しても内層パイプの収
縮が小さく、補強編組2にうねりが生じないことであ
る。
そして、内層パイプ1にナイロン12からなるものを用
いた場合では、屈曲性として最小曲げ径を40mmとし、長
期間放置による収縮性として加熱収縮率(60℃48時間)
を1.2%として基準化されている。
いた場合では、屈曲性として最小曲げ径を40mmとし、長
期間放置による収縮性として加熱収縮率(60℃48時間)
を1.2%として基準化されている。
しかしながら、補強チューブの使用用途等によって
は、さらに最小曲げ径を小さくし、加熱収縮率を低下さ
せたものが望まれている。
は、さらに最小曲げ径を小さくし、加熱収縮率を低下さ
せたものが望まれている。
この発明では、内層パイプ、補強編組および外被から
なる補強チューブの内層パイプをなす材料として、曲げ
弾性率が4000kg/cm2以下で、かつ融点が195℃以上の熱
可塑性ポリエステルエラストマーを用いることにより、
上記要求を満たすようにした。
なる補強チューブの内層パイプをなす材料として、曲げ
弾性率が4000kg/cm2以下で、かつ融点が195℃以上の熱
可塑性ポリエステルエラストマーを用いることにより、
上記要求を満たすようにした。
以下、この発明を詳細に説明する。
この発明の光コード用補強チューブは、光ファイバ心
線を挿通する内層パイプが熱可塑性ポリエステルエラス
トマーからなるものであり、この熱可塑性ポリエステル
エラストマーの曲げ弾性率が4000kg/cm2以下でかつ融点
が195℃以上であることをその特徴としている。
線を挿通する内層パイプが熱可塑性ポリエステルエラス
トマーからなるものであり、この熱可塑性ポリエステル
エラストマーの曲げ弾性率が4000kg/cm2以下でかつ融点
が195℃以上であることをその特徴としている。
ここで用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマー
とは、(AB)n型のマルチブロック共重合体であって、
Aはポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートなどのテレフタル酸系結晶性ポリエステルハー
ドセグメントを表わし、Bは分子量600〜3000のポリテ
トラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール等の脂肪族ポリエーテルソフト
セグメントを表わし、これらハードセグミェントとソフ
トセグメントから構成されるセグメンテッドコポリエス
テルである。このポリエステルエラストマーは、ハード
セグメントのポリエステルの種類を変えたり、ソフトセ
グメントのポリエーテルの種類や分子量を変えたりする
ことによって、その特性を変化させて種々の用途に対応
するグレード設計が可能なポリマーであり、ハードセグ
メントの比率を多くすれば硬度が増し、機械的強度、耐
熱変形性、耐老化性、耐薬品性、成形加工性に優れる
が、ゴム的な性質が薄れ、一方ソフトセグメントの比率
を多くすれば軟かくなり、ゴム弾性がより多く発現し、
低温での可撓性、耐衝撃性が増すが耐老化性、耐薬品性
が低下する特性を有する。ここでは、ソフトセグメント
の比率を多くし、柔軟なものが用いられ、曲げ弾性率が
4000kg/cm2以下、好ましくは、1000〜2500kg/cm2の範囲
にあり、かつ各セグメントの分子量を高めたり、ハード
セグメント中のポリエチレンテレフタレート成分を増し
たりして高融点化を計った融点が195℃以上、好ましく
は200〜210℃の範囲にあるものが用いられる。ここで、
曲げ弾性率が4000kg/cm2を越えると補強チューブの曲げ
半径を従来品よりも十分に小さくすることができず、ま
た融点が195℃未満であると内層パイプの加熱収縮なら
びに補強チューブの加熱収縮を従来品よりも小さくする
ことができず、不都合である。
とは、(AB)n型のマルチブロック共重合体であって、
Aはポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートなどのテレフタル酸系結晶性ポリエステルハー
ドセグメントを表わし、Bは分子量600〜3000のポリテ
トラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール等の脂肪族ポリエーテルソフト
セグメントを表わし、これらハードセグミェントとソフ
トセグメントから構成されるセグメンテッドコポリエス
テルである。このポリエステルエラストマーは、ハード
セグメントのポリエステルの種類を変えたり、ソフトセ
グメントのポリエーテルの種類や分子量を変えたりする
ことによって、その特性を変化させて種々の用途に対応
するグレード設計が可能なポリマーであり、ハードセグ
メントの比率を多くすれば硬度が増し、機械的強度、耐
熱変形性、耐老化性、耐薬品性、成形加工性に優れる
が、ゴム的な性質が薄れ、一方ソフトセグメントの比率
を多くすれば軟かくなり、ゴム弾性がより多く発現し、
低温での可撓性、耐衝撃性が増すが耐老化性、耐薬品性
が低下する特性を有する。ここでは、ソフトセグメント
の比率を多くし、柔軟なものが用いられ、曲げ弾性率が
4000kg/cm2以下、好ましくは、1000〜2500kg/cm2の範囲
にあり、かつ各セグメントの分子量を高めたり、ハード
セグメント中のポリエチレンテレフタレート成分を増し
たりして高融点化を計った融点が195℃以上、好ましく
は200〜210℃の範囲にあるものが用いられる。ここで、
曲げ弾性率が4000kg/cm2を越えると補強チューブの曲げ
半径を従来品よりも十分に小さくすることができず、ま
た融点が195℃未満であると内層パイプの加熱収縮なら
びに補強チューブの加熱収縮を従来品よりも小さくする
ことができず、不都合である。
この熱可塑性ポリエステルエラストマーの具体的なも
のとしては、「ハイトレル4766」、「ハイトレル5557」
(いずれも東レ・デュポン株式会社製品)、「ペルプレ
ンS−3000」、「ペルプレンS−6000」(いずれも東洋
紡績株式会社製品)などがある。
のとしては、「ハイトレル4766」、「ハイトレル5557」
(いずれも東レ・デュポン株式会社製品)、「ペルプレ
ンS−3000」、「ペルプレンS−6000」(いずれも東洋
紡績株式会社製品)などがある。
このような熱可塑性ポリエステルエラストマーからな
る内層パイプを有する補強チューブでは、挫屈を生じな
い最小曲げ径を25mm以下とすることができ、かつ加熱収
縮率(60℃×48時間)を1%以下とすることができ、補
強編組にうねりを生ずることがない。
る内層パイプを有する補強チューブでは、挫屈を生じな
い最小曲げ径を25mm以下とすることができ、かつ加熱収
縮率(60℃×48時間)を1%以下とすることができ、補
強編組にうねりを生ずることがない。
また、補強編組および外被としては、前述した従前の
ものと同様のものが用いられる。
ものと同様のものが用いられる。
内径1.5mm、外径2.0mmの内層パイプ上に0.2g/mのケブ
ラーからなる紐3本を縦添えして補強編組とし、この上
に押出被覆法によって塩化ビニル樹脂からなる外被を設
け、仕上り外径3.0mmの補強チューブを得た。この補強
チューブの内層パイプをなす材料として、第1表に示す
2種の熱可塑性ポリエステルエラストマーと3種のナイ
ロンを用い、内層パイプの加熱収縮率、補強チューブの
加熱収縮率、補強チューブの挫屈を生じない最小曲げ径
をそれぞれ測定した。結果を第1表に併記した。
ラーからなる紐3本を縦添えして補強編組とし、この上
に押出被覆法によって塩化ビニル樹脂からなる外被を設
け、仕上り外径3.0mmの補強チューブを得た。この補強
チューブの内層パイプをなす材料として、第1表に示す
2種の熱可塑性ポリエステルエラストマーと3種のナイ
ロンを用い、内層パイプの加熱収縮率、補強チューブの
加熱収縮率、補強チューブの挫屈を生じない最小曲げ径
をそれぞれ測定した。結果を第1表に併記した。
熱可塑性ポリエステルエラストマーA; 「ペルプレンS−3000」(東洋紡績株式会社製) 熱可塑製ポリエステルエラストマーB; 「ハイトレル5557」(東レ・デュポン株式会社製) ナイロンA;ナイロン6 ナイロンB;ナイロン66 ナイロンC;ナイロン12 第1表から明らかなように、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーからなる内層パイプは60〜100℃の各温度で
の加熱収縮率は全くなく、従来のもの(ナイロンC)と
比較して小さい。また、補強チューブとしたときの加熱
収縮も小さくなっている。さらに、挫屈の生じない最小
曲げ径も熱可塑性ポリエステルエラストマーを用いたも
のは従来のものに比べて小さくなっている。
ラストマーからなる内層パイプは60〜100℃の各温度で
の加熱収縮率は全くなく、従来のもの(ナイロンC)と
比較して小さい。また、補強チューブとしたときの加熱
収縮も小さくなっている。さらに、挫屈の生じない最小
曲げ径も熱可塑性ポリエステルエラストマーを用いたも
のは従来のものに比べて小さくなっている。
以上説明したように、この発明の光コード用補強チュ
ーブは、内層パイプ、補強編組および外被を有するもの
であって、その内層パイプが、曲げ弾性率4000kg/cm2以
下で、かつ融点が195℃以上の熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーからなるものであるので、最小曲げ径を十分
小さくすることができ、かつ長時間放置後における収縮
も小さくすることができる。
ーブは、内層パイプ、補強編組および外被を有するもの
であって、その内層パイプが、曲げ弾性率4000kg/cm2以
下で、かつ融点が195℃以上の熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーからなるものであるので、最小曲げ径を十分
小さくすることができ、かつ長時間放置後における収縮
も小さくすることができる。
第1図はこの発明に係る光コード用補強チューブを示す
概略断面図である。 1……内層パイプ。
概略断面図である。 1……内層パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/44 381
Claims (1)
- 【請求項1】内層パイプと、この内層パイプ上に設けら
れた補強編組と、この補強編組上に設けられた外被を有
し、 上記内層パイプが、曲げ弾性率4000kg/cm2以下で、かつ
融点が195℃以上の熱可塑性ポリエステルエラストマー
からなることを特徴とする光コード用補強チューブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63204438A JP2777374B2 (ja) | 1988-08-17 | 1988-08-17 | 光コード用補強チューブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63204438A JP2777374B2 (ja) | 1988-08-17 | 1988-08-17 | 光コード用補強チューブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0253008A JPH0253008A (ja) | 1990-02-22 |
JP2777374B2 true JP2777374B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=16490532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63204438A Expired - Fee Related JP2777374B2 (ja) | 1988-08-17 | 1988-08-17 | 光コード用補強チューブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2777374B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003014998A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-15 | Fujikura Ltd | 光ファイバ心線 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1137210B (it) * | 1981-04-02 | 1986-09-03 | Pirelli Cavi Spa | Fibra ottica per cavo elettrico |
-
1988
- 1988-08-17 JP JP63204438A patent/JP2777374B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0253008A (ja) | 1990-02-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |