JP2774626B2 - テープ状光ファイバ心線 - Google Patents

テープ状光ファイバ心線

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JP2774626B2 JP1334037A JP33403789A JP2774626B2 JP 2774626 B2 JP2774626 B2 JP 2774626B2 JP 1334037 A JP1334037 A JP 1334037A JP 33403789 A JP33403789 A JP 33403789A JP 2774626 B2 JP2774626 B2 JP 2774626B2
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伸宏 赤坂
利明 雑▲のど▼
渉 桂島
一郎 小笠原
徹 山西
茂 冨田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
    • G02B6/4401Optical cables
    • G02B6/4403Optical cables with ribbon structure

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テープ状光ファイバ心線に関する。より詳
細には、取り扱いが容易で、且つ、光ファイバ心線とし
ての耐久性に優れた新規なテープ状光ファイバ心線の構
成に関する。
従来の技術 光信号伝送は、光自体の特性による高速伝送の実現と
共に、信号伝送路たる光ファイバが軽量であり、また磁
界、電界等の影響を受け難い等、通信技術上の種々の利
点を備えている。しかしながら、このような光ファイバ
伝送路に対しても依然として更に大量の信号伝送を実現
すべく種々の工夫が提案されている。
このような背景のもとに開発されたもののひとつに多
芯コア光ファイバ心線が挙げられる。多芯コア光ファイ
バ心線は、光導波路たるガラスファイバを含む複数の光
ファイバ素線を、共通の被覆層によって一体として構成
したもので、簡便な取り扱いで高密度信号伝送を実現す
ることができる光ファイバ心線として期待されている。
第2図は、上述のような多芯コア光ファイバの典型的
な実施例であるテープ状光ファイバ心線の構成を示す断
面図である。同図に示すように、テープ状光ファイバ心
線は、光伝送用のガラスファイバ1に紫外線硬化性樹脂
等による保護被覆層2を設けた複数(第2図に示した例
では4本)の光ファイバ素線を備えており、これらの光
ファイバ素線が同一平面上で平行になるように共通被覆
層3によって一体化し、テープ状の多芯コア光ファイバ
心線としたものである。尚、光ファイバ素線の保護被覆
層2は、実際には複数の層から構成される場合もある。
ところで、このような多芯コア光ファイバを他の部
材、例えば通常の単芯コア光ファイバ等に接続する場合
あるいは他の多芯コア光ファイバに接続するような場
合、共通被覆層3を除去して光ファイバ素線を各々分離
する必要が生じる。一方、ガラスファイバ1は一般に保
護被覆層無しでは強度等が不足し折損等の障害が生じる
ので、上述のように共通被覆層3を除去する場合には、
各保護被覆層2に欠陥が生じないようにすることが必要
である。
そこで、テープ状光ファイバ心線を各素線毎に分離す
る際に共通被覆層と各素線の保護被覆層との分離を容易
ならしめるために、実願昭61−126584あるいは特開昭63
−281109等により、両者の間に剥離層を設けることが提
案されている。
第1図は、このような剥離層を具備するテープ状光フ
ァイバ心線の典型的な構成を示す断面図である。
同図に示すように、このテープ状光ファイバ心線は、
各々に保護被覆層2および剥離層4を備えた光ファイバ
素線を複数同一平面上に平行に配列し、これを共通被覆
層3により一体としてテープ状光ファイバ心線としたも
のである。ここで、各光ファイバ素線は、その剥離層4
が互いに接触するように配列されており、各剥離層4
は、保護被覆層2と共通被覆層3との接着または圧接を
阻止するような材料が選択されている。このように構成
されたテープ状光ファイバ心線では、剥離層4において
保護被覆層2と共通被覆層3とが分離するので、共通被
覆層3を除去する際に保護被覆層2に欠陥を生じること
がなく、また、共通被覆層3の除去も容易である。
尚、剥離層とは、光ファイバ素線の最外層であって、
直下の層との接着力よりも共通被覆層との接着力の方が
低い層のことを意味している。従って、剥離層4は、そ
れ自体の接着性が低い樹脂を使用して構成することがで
きる他、共通被覆層との接着性が低いインキ等を使用し
て形成することもできる。
発明が解決しようとする課題 上述のように、各光ファイバ素線と共通被覆層とを分
離するために両者の接着性を低下させるような構成とし
た場合、従来のテープ状光ファイバ心線では、逆に、使
用中のテープ状光ファイバ心線において光ファイバ素線
と共通被覆層との剥離が不意に生じることがあり、この
ために、光ファイバ心線としての耐久性が低かった。ま
た、使用前の保存中にこのような素線と共通被覆層との
剥離が生じた場合は、そのテープ状光ファイバ心線の商
品価値は著しく低下する。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、
光ファイバ素線を素線毎に分離する際には素線と共通被
覆層との分離が容易であり、一方、素線と共通被覆層と
の自然な剥離が生じることがない新規なテープ状光ファ
イバ心線を提供することをその目的としている。
課題を解決するための手段 即ち、本発明に従うと、光伝送路たるガラスファイバ
と、該ガラスファイバの外周面を被覆する保護被覆層
と、該保護被覆層の最外層上に形成された剥離層とを各
々が具備する複数の光ファイバ素線と、該複数の光ファ
イバ素線が同一平面上で平行に配置されるように該光フ
ァイバ素線を一体に被覆した共通被覆層とを具備するテ
ープ状光ファイバ心線において、日本工業規格第Z0208
項の規定に従って測定した該共通被覆層の透湿度が、同
じ方法で測定した該光ファイバ素線の最外層の透湿度に
等しいか、または、よりも低く、且つ、該共通被覆層の
透湿度と該最外層の透湿度との差が、該共通被覆層の透
湿度の20%以下であることを特徴とするテープ状光ファ
イバ心線が提供される。
作用 本発明に係るテープ状光ファイバ心線は、光ファイバ
素線の最外の被覆層と共通被覆層との間で、各層を形成
する樹脂材料の透湿度を近づけたことをその主要な特徴
としている。
即ち、従来のテープ状光ファイバ心線における光ファ
イバ素線と共通被覆層との自然剥離について種々検討し
た結果、このような現象は特に多湿な環境下で発生し易
いことが見出された。これは、単心分離作業の容易性を
考慮して意図的に各光ファイバ素線の表面と共通被覆層
との接着性を下げた場合に、光ファイバ素線の表面の透
湿度が共通被覆層の透湿度に比べて小さいとき、即ち、
共通被覆層の方が湿気を通しやすいときに、光ファイバ
素線の最外層と共通被覆層との界面に水分が凝縮する傾
向があり、このようにして発生した水分が光ファイバ素
線と共通被覆層との剥離の主要な原因であることが見出
された。
そこで本発明に係るテープ状光ファイバ心線は、光フ
ァイバ素線の最外層である剥離層と共通被覆層との透湿
度を実質的に等しくして、テープ状光ファイバ心線の構
造上最も接着性の低い界面に生じる水分による剥離を防
止したものである。尚、具体的には、光ファイバ素線と
共通被覆層との自然剥離を有効に防止するためには、共
通被覆層の透湿度と光ファイバ素線の最外層の透湿度と
の差が、共通被覆層の透湿度の20%以下であることが有
利である。ここで、透湿度とは、日本工業規格のZ0208
項に規定された透湿度を意味している。
ところで、上述のような本発明に係るテープ状光ファ
イバ心線において、光ファイバ素線の最外層である剥離
層の材料としては、紫外線硬化性ウレタンアクリレート
樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリレート樹脂、紫外線
硬化性ポリエステルアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポ
リオール系アクリレート樹脂、紫外線硬化性シリコン樹
脂、紫外線硬化性シリコンアクリレート樹脂等の一連の
紫外線硬化性樹脂とその混合物の他、これらの樹脂を主
成分とする塗料またはインキ類を使用することができ
る。また、共通被覆層の材料としては、紫外線硬化性ウ
レタンアクリレート樹脂、紫外線硬化性エポキシアクリ
レート樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート樹
脂、紫外線硬化性シリコンアクリレート樹脂、紫外線硬
化性ポリブタジエンアクリレート樹脂、紫外線硬化性ポ
リオール系アクリレート樹脂、紫外線硬化性シリコン樹
脂等の一連の紫外線硬化性樹脂とその混合物が使用でき
る。これらの樹脂は、例えば、原料として用いるモノマ
ーあるいはオリゴマーの吸水率を制御したり、硬化後の
樹脂の架橋間密度を変化することによって、所望の透湿
度の材料を入手することができる。
以下、具体例を挙げて本発明をより具体的に説明する
が、以下の開示は本発明の一実施例に過ぎず、本発明の
技術的範囲を何ら限定するものではない。
実施例 直径125μmのシングルモードガラスファイバに2種
の紫外線硬化型樹脂をそれぞれ塗布/硬化することによ
り、2層の保護被覆層を備えた直径240μmの光ファイ
バ素線を作製した。
続いて、下記の第1表に示すような互いに透湿度の異
なる2種のインキを用意し、上述の光ファイバ素線に塗
布してこれを剥離層とした。
以上のようにして作製された剥離層を備える光ファイ
バ素線を、下記の第1表に示すような3種の透湿性を有
するように予め調製した紫外線硬化性ウレタンアクリレ
ート樹脂により光ファイバ素線4本を一体として、第1
図に示したような構造を有する試料A〜Bの、4種類の
4芯テープ状光ファイバ心線を作製した。
これらの各試料を、60度、95%RHの雰囲気下に放置
し、一ヶ月後に各試料の外観を観察して剥離の発生を評
価した。評価結果も第1表に合わせて示す。
第1表に示すように、剥離層と共通被覆層との透湿係
数の差が大きくなると、部分剥離が発生する。逆に、剥
離層と共通被覆層との透湿係数の差が小さい(最大で20
%以内)試料では、両者の剥離は生じていない。
発明の効果 以上詳細に説明したように、本発明に係るテープ状光
ファイバ心線は、従来のテープ状光ファイバ心線の機能
を保ちながら、光ファイバ素線と共通被覆層との自然剥
離を有効に防止しており、取り扱いの容易性と耐久性と
を同時に備えている。従って、高密度情報伝送媒体とい
て、各種の光通信設備に有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、剥離層を備えるテープ状光ファイバ心線の基
本的な構成を示す断面図であり、 第2図は、従来のテープ状光ファイバ心線の基本的な構
成を示す断面図である。 〔主な参照番号〕 1……ガラスファイバ、 2……保護被覆層、 3……共通被覆層、 4……剥離層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桂島 渉 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 小笠原 一郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 山西 徹 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 冨田 茂 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−306407(JP,A) 実開 昭63−33112(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/44 371

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光伝送路たるガラスファイバと、該ガラス
    ファイバの外周面を被覆する保護被覆層と、該保護被覆
    層の最外層上に形成された剥離層とを各々が具備する複
    数の光ファイバ素線と、該複数の光ファイバ素線が同一
    平面上で平行に配置されるように該光ファイバ素線を一
    体に被覆した共通被覆層とを具備するテープ状光ファイ
    バ心線において、 日本工業規格第Z0208項の規定に従って測定した該共通
    被覆層の透湿度が、同じ方法で測定した該光ファイバ素
    線の最外層の透湿度に等しいか、または、よりも低く、
    且つ、該共通被覆層の透湿度と該最外層の透湿度との差
    が、該共通被覆層の透湿度の20%以下であることを特徴
    とするテープ状光ファイバ心線。
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