JP2773704B2 - 露光マスク - Google Patents

露光マスク

Info

Publication number
JP2773704B2
JP2773704B2 JP26693195A JP26693195A JP2773704B2 JP 2773704 B2 JP2773704 B2 JP 2773704B2 JP 26693195 A JP26693195 A JP 26693195A JP 26693195 A JP26693195 A JP 26693195A JP 2773704 B2 JP2773704 B2 JP 2773704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
pattern
transparent
exposure
translucent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26693195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09114083A (ja
Inventor
陽子 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP26693195A priority Critical patent/JP2773704B2/ja
Publication of JPH09114083A publication Critical patent/JPH09114083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2773704B2 publication Critical patent/JP2773704B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリソグラフィ用の露
光マスクに係わり、特に微細なパターンの転写に有効な
位相シフトマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の露光技術においては、設計ルール
の微細化にともない位相シフト技術による対応が検討さ
れてきている。
【0003】例えば特開平4−162039号公報に開
示されている露光マスクは、マスクパターンを透過率が
略0%の不透明膜で形成した通常マスク(平坦な透明基
板表面上に被着されたクロム等の不透明膜に、例えば、
配列する開口部(ホール)を形成しただけの一般的なマ
スクであり、本明細書、図面では、通常マスク、と称
す)の不透明膜を半透明膜にし、若干光を透過させて更
に位相を反転させる様に加工し、透明光のプロファイル
を急峻にして焦点深度や解像度を向上させた露光マスク
である。尚この半透明膜を用いた露光マスクは、ハーフ
トーン型位相シフトマスク、ハーフトーンマスク、アテ
ェヌエイト(減衰)マスクとも呼ばれる(以下、ハーフ
トーンマスク、と称す)。
【0004】ハーフトーンマスクでは前述したような効
果がある一方、パターンの周辺外部に不要なパターンを
形成してしまうという問題点がある。尚、この不要なパ
ターンはサイドローブ、サブピーク等といわれている
(以下、サイドローブ、と称す)。
【0005】この問題を図面を用いて説明する。
【0006】従来のハーフトーンマスクの1例である単
層型ハーフトーンマスクの断面図を図6に示す。透明の
ガラス基板5の平坦な上面上に半透明膜6のパターンが
形成され、半透明膜6が存在する部分が半透明部13と
なり、半透明膜6が存在しない開口部(ホール)6Aの
部分が透明部12となっている。この半透明膜6のパタ
ーンは通常マスクでは不透明膜のパターンである。
【0007】この半透明膜6は一定の透過率を持ち、透
明部12と半透明部13の透過光の位相差は180°で
ある。
【0008】次に図7に縮小率5:1のステッパーを用
いて、マスク透明部すなわち開口部により半導体ウェハ
のレジストに 光強度H以上が所定の0.35μmとな
るように、通常マスクとハーフトーンマスクのパターン
透過光の光強度プロファイルを示す。これはガラス基板
での透過率を1としたときの相対光強度である。
【0009】図7において、Aはマスク透明部の寸法が
1.75μm(0.35μm×5)のマスクパターンを
有する通常マスクを用いた場合の光強度プロファイルで
ある。
【0010】B1およびB2はマスク透明部の寸法が
1.75μm(0.35μm×5)のマスクパターンを
有するハーフトーンマスクを用い、この内、B1はAと
同じ露光量(マスクに照射される露光量)の場合の光強
度プロファイル、B2はAより多いい露光量の場合の光
強度プロファイルである。
【0011】C1およびC2はマスク透明部の寸法が
2.00μm(〉0.35μm×5)のマスクパターン
を有するハーフトーンマスクを用い、この内、C1はA
と同じ露光量の場合の光強度プロファイル、C2はAよ
り少ない露光量の場合の光強度プロファイルである。
【0012】尚、C2のように縮小率で定まる寸法より
大きい透明部寸法のハーフトーンマスクを用い、露光量
を小にして、すなわちアンダー露光でパターンを形成す
る方法のことをマスクバイアスをかけるという。図7の
例では、半導体ウエハ上のレジストに0.35μmの領
域を形成するに際し、AおよびBの光強度プロファイル
を得る倍率5/1のレチクルマスクでは1.75μmの
透明部(ホール)を有するマスクパターンに設計される
が、Cの光強度プロファイルを得るレチクルマスクでは
2.00μmの透明部(ホール)を有するマスクパター
ンを用いているから、マスクバイアス量は0.25μm
となる。
【0013】したがって、Cの光強度プロファイルを得
るレチクルマスクはマスクバイアス有のハーフトーンマ
スクであり、Bの光強度プロファイルを得るレチクルマ
スクはマスクバイアス無のハーフトーンマスクとなる。
【0014】さて図7において、寸法1.75μmのマ
スク透明部を有する通常マスクの光強度プロファイルA
と寸法1.75μmのマスク透明部を有するハーフトー
ンマスクの光強度プロファイルB1とを比較すると次の
ことがいえる。
【0015】ハーフトーンマスクではパターンエッジ
(光強度プロファイルがHレベルとなる箇所)近傍での
光強度が相殺された状態となるために通常マスクより透
過光のコントラストは高い。一方、パターンエッジ部分
での位相反転によりその部分での透過光が相殺されてい
るから、その部分の強度が低下してしまう。つまり同じ
露光エネルギーのもとで同じマスク透過部サイズの通常
マスクとハーフトーンマスクを露光すると、半導体ウエ
ハ上のレジストにはハーフトーンマスクの方が小さい領
域(Hレベル以上で規定する領域)になってしまう。
【0016】したがって通常マスクを用いた場合と同じ
大きさの領域を半導体ウエハのレジストに形成するため
には、ハーフトーンマスクの方において露光量を多くし
なければならない。すなわちB1をB2にする必要があ
る。
【0017】尚、光強度プロファイルは瞬間の相対光強
度分布を示しており露光量を直接示すものではないが、
各条件でのプロファイルの形状や変化の目安としてみる
のに適している。ここではパターンエッジ部での光強度
が目的サイズのパターンを形成する露光量に相当すると
定義して以下の話を進める。そして上記Hレベルが現像
最小限界値の露光量となるように露光時間や露光光強度
の絶対値を設定すれば、Hレベル以上の潜像は現像後に
レジストパターンとなって現われる。すなわち上記説明
でHレベル線とそのエッジが交差するプロファイルのも
のは所定の絶対露光量に合わせることにより、レジスト
を現像後0.35μmの領域が除去(レジストがポジの
場合)されたレジストパターンとなる。そしてこの場
合、後述するサイドローブによる領域の光強度がHレベ
ル以上であると、これにより不所望の箇所のレジストが
除去されて不所望のサイドロ−ブ像が現像後のレジスト
パターンに転写され形成されてしまう。
【0018】さて以上のようにパターンエッジ部でのコ
ントラストを高めたハーフトーンマスクにおいて、通常
マスクと同じマスクパターンを有して通常マスクと同じ
レジストパターンを得るためには、通常マスクの場合よ
りハーフトーンマスクを用いた場合の露光量を多くすれ
ばよい。すなわちB1をB2にすればよい。
【0019】しかしながら図7に示すように、このよう
なB1やB2の光強度プロファイルでは半導体ウエハ上
の所望する領域(0.35μm)の近傍の不所望のサイ
ドローブの光強度が、0.35μmの領域のエッジ部で
の光強度H以上になるから上記したようにこれがレジス
トに転写してしまう。
【0020】次に、Aの通常マスクやBのハーフトーン
マスクのプロファイルを得るマスク透明部寸法(1.7
5μm)より大きい透明部寸法(2.00μm)を有す
るハーフトーンマスクを用いて通常マスクの場合と同じ
露光量で露光した場合は、透過光強度プロファイルC1
に示すように当然大きな透明部による領域が半導体ウェ
ハのレジストに形成され、サイドローブも光強度レベル
Hより大きくなる。
【0021】ここで上記したマスクバイアス技術を用い
る。すなわち、通常マスクのマスク透明部寸法(1.7
5μm)より大きいマスク透明部寸法(2.00μm)
のハーフトーンマスクを用いて通常マスクの場合より少
ない露光量で露光してHレベル以上の寸法が通常マスク
の場合と同じサイズ、すなわち0.35μmの透過光強
度プロファイルC2を得る。
【0022】そしてこのようなマスクバイアス有の光強
度プロファイルC2では、図7に示すように、サイドロ
ーブによる光強度がHレベルより低くなるから、サイド
ローブによる不所望のパターンが半導体ウエハの現像後
のレジストパターンに形成されることはない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の説
明は、1個のパターンのサイド近傍に発生するサイドロ
ーブの場合である。すなわち孤立パターンに対するサイ
ドローブによる影響はマスクバイアス技術でHレベル以
下に抑制することができる。
【0024】しかしながら集積回路では周期的に配列す
る回路パターン(透明部による領域)が多く存在する。
このような場合、隣接する回路パターンからのサイドロ
ーブがたがいに重なり、結果としてHレベルより高い光
強度となってサイドローブによる不所望のパターンが形
成されてしまう。
【0025】さらにマスクバイアスのみに依存してサイ
ドローブを低減させようとすると、焦点深度を通常マス
クより大きくするというハーフトーンマスクの利点が減
少してしまう。
【0026】すなわち図8はベストフォ−カス(デフォ
−カス=0)時での中心ピークのパターンエッジ部の光
強度に注目し、デフォ−カスしたときのこの光強度での
ピーク幅(図7の透明部による0.35μmを目標とす
る領域の幅)の変化を調べた結果を示す図である。同図
で1点鎖線がマスク透明部寸法が1.75μmの通常マ
スクの場合、点線がハーフトンマスクでマスク透過部寸
法2.00μmすなわちマスクバイアス有の場合、実線
がハーフトンマスクでマスク透過部寸法1.75μmす
なわちマスクバイアス無の場合である。
【0027】これによりマスクバイアスをかけるとデフ
ォ−カス時のピーク幅変化はマスクバイアスをかけない
ときより大きい。よって、寸法変移が小さいほど焦点深
度が大きいと考えられるから、マスクバイアスをかけた
もの(マスクバイアス有)の焦点深度は通常マスクより
大きいが、マスクバイアスをかけないもの(マスクバイ
アス無)と比較すると小さくなることがわかる。
【0028】したがって本発明の目的は、透明部と半透
明部とを有して構成されるハーフトーン型マスクにおい
て、隣接するパターンからのサイドローブどうしが重な
っても半導体ウエハ上へのその光強度レベルを抑制する
ことができる露光マスクを提供することである。
【0029】本発明の他の目的は、ハーフトーン型マス
ク本来の向上された焦点深度の特質を減じることなくサ
イドローブによる影響を排除することができる露光マス
クを提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、第1の
透明部と第1の半透明部を有して構成される第1のパタ
ーンと、第2の透明部と第2の半透明部を有して構成さ
れ、前記第1のパターンに隣接して設けられた第2のパ
ターンとを有し、前記第1の透明部と前記第1の半透明
部を透過する光の位相がたがいに180°異なり、前記
第2の透明部と前記第2の半透明部を透過する光の位相
がたがいに180°異なり、かつ前記第1の透明部と前
記第2の透明部を透過する光の位相がたがいに180°
異なる露光マスクにであって、前記第1および第2のパ
ターン間の透過光の位相差は透明基板上に選択的に形成
された位相部材(シフタ層)により得る露光マスクにあ
る。この場合、前記位相部材は透明基板の平坦な上面に
選択的に形成され、前記位相部材の上面および前記透明
基板の上面に半透明膜パターンが形成される構成とする
ことができる。あるいは、透明基板の平坦な上面に半透
明膜パターンが形成され、前記半透明膜パターンの選択
的箇所を前記位相部材で被覆する構成にすることができ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。
【0032】図1は縮小投影露光に用いる本発明に関係
のある露光マスクであるレチクルの断面図である。
【0033】板厚Tの石英ガラス板よりなる透明基板5
の上面より周期的に凹部11を形成し、凹部11の底面
下の基板箇所の板厚をt(t〈T)にする。そして凹部
間の基板上面、すなわち凸部上面から凹部底面に連続的
に例えば薄いクロム膜による半透明膜6を堆積し、凹部
および凸部の中央部分上の半透明膜6にそれぞれ開口部
(ホール)6Aを形成することにより、第1のパターン
100および第2のパターン200を形成する。
【0034】すなわち、第1のパターン100は第1の
透明部1と第1の半透明部2を有して形成され、同様
に、第2のパターン200は第2の透明部3と第2の半
透明部4を有して形成されている。
【0035】そして、第1の透明部1は開口部6A下の
板厚Tの透明基板の箇所から構成され、第1の半透明部
2は板厚Tの透明基板の箇所およびその上の半透明膜6
から構成され、第2の透明部3は開口部6A下で凹部1
1により板厚がtと薄くなった透明基板の箇所から構成
され、第2の半透明部4はこの薄い板厚tの透明基板の
箇所およびその上の半透明膜6から構成されている。
【0036】そして半透明膜6の存在により、第1の透
明部1と第1の半透明部2とはその透過光が互いに位相
180°異なっており、同様に、第2の透明部3と第2
の半透明部4とはその透過光が互いに位相180°異な
っている。
【0037】ここで透明部1,3における露光光の透過
率は90%以上であり、半透明部2,4における露光光
の透過率は1〜15%、例えば8%である。
【0038】さらに図1では、第1のパターン100に
よる透過光と第2のパターンによる透過光も互いに位相
が180°異なっている。すなわち、第1の透明部1を
透過した光と第2の透明部3を透過した光とは互いに位
相が180°異っている。同様に、第1の半透明部2を
透過した光と第2の半透明部4を透過した光も互いに位
相が180°異っている。
【0039】この図1では、凹部11の構成、すなわち
凹部11の深さによる透明基板の厚さの差(T−t)に
より、パターン間の位相の反転を行っている。
【0040】図2に図1の露光マスクを透過した透過光
のプロファイルを示す。(A)は第1のパターン100
による光振幅Iのプロファイル110と第2のパターン
200による光振幅Iのプロファイル210とを個別に
示し、(B)はそれらを合成したプロファイル310を
示す。
【0041】透過光プロファイル110は第1の透明部
1の中心、すなわち半透明膜6に形成された開口部(ホ
−ル)6Aの中心と一致したピークを有し、かつそのサ
イドにサイドローブ110′が形成されている。同様
に、透過光プロファイル210は第2の透明部3の中
心、すなわち半透明膜6に形成された開口部6Aの中心
と一致したピークを有し、かつそのサイドにサイドロー
ブ210′が形成されている。
【0042】そして凹部の段差により第1および第2の
パターン間で位相が180°異なっているからプロファ
イル110と210とは、図2(A)に示すように、互
いに反転したプロファイルとなる。
【0043】したがって、第1のパターン100による
サイドローブ110′と第2のパターン200によるサ
イドローブ210′とは正負の関係となり、これらのサ
イドローブが重なった領域で互いに相殺されるから合成
したプロファイル310のサイドローブ310′はその
強度が減少し、この減少した状態の透過光が投影レンズ
で1/5に寸法を縮小して半導体ウエハ上のレジストを
露光するから、連立する透明部3,1,3による回路パ
ターンを形成する領域間にサイドローブによる不所望な
パターンが形成されることが防止される。
【0044】すなわち図7のHレベル以上の投影露光レ
ベルによる領域(0.35μm)がレジストに転写され
るように露光条件を設定した場合、図2(B)の合成さ
れたプロファイル310のサイドローブ310′による
光強度はHレベルよりはるかに小となり略零となるか
ら、サイドローブによる不所望のパターンが現像後のレ
ジストパターンに形成されることはない。
【0045】またこの縮小投影露光は、例えば露光装置
の投影レンズの開口数NA=0.6、コヒーレンシーσ
=0.3、露光波長λ=365nm、半透明膜の透過率
=8%、半透明膜の位相=180°の条件で行うことが
できる。
【0046】図3は図1の露光マスクを製造する方法を
工程順に示した断面図である。
【0047】まず図3(A)において、石英ガラス基板
5の平坦な主面から内部に凹部11を形成する。この凹
部の寸法Pおよび凹部間の寸法Pはともに5.25μm
であり、使用するステッパーの縮小率が1/5であるか
ら、この寸法は半導体ウエハ上で1.05μmに相当す
る。また凹部の深さは上記した180°の位相差がパタ
ーン間で得られる値にしてある。
【0048】次に図3(B)において、薄いクロム膜も
しくは薄いクロム膜と二酸化シリコン膜を積層した積層
膜等の半透明膜6を全面に堆積し、その上にマスク製造
用のレジスト膜7を設け、電子ビーム8による選択的照
射を行う。
【0049】その後、マスク製造用のレジスト膜7を現
像し、これをマスクにして半透明膜6をパターニングす
ることにより開口部(ホール)を透明基板5の凸部およ
び凹部のそれぞれの中央部上に形成して図3(C)、図
1に示す露光マスクを得る。この露光マスクにおいて半
透明膜6の開口部(ホール)6Aの寸法W、すなわち透
明部1,3の寸法Wは1.75μmである。すなわち半
導体ウエハ上のレジストに縮小率1/5のステッパーを
用いて0.35μmのパターンを形成するために1.7
5μmの開口を設けているから、マスクバイアス無のも
のであり、露光は図7のB2の条件で行なう。尚、配列
する開口部(ホール)と開口部間の寸法の割合いをパタ
ーンピッチと称して(開口部間の寸法)/(開口部の寸
法)で算定される。この実施の形態では、開口部間の寸
法が3.50μm、開口部の寸法が1.75μmである
から、パターンピッチは2となる。
【0050】先きに説明したように条件B2では、孤立
パターンのサイドローブによる光強度がHレベル以上と
なるが、隣接するパターンのサイドローブどうしが図2
(B)に示すように相殺されて半導体ウエハ上に照射さ
れる露光光にはサイドローブがほとんど含まれないか
ら、Hレベル以上の不所望の潜像は形成されない。
【0051】このように上記技術によればたがいに相殺
されることにより全体のサイドローブが低減されるか
ら、マスクバイアス無の露光マスクにすることができ
る。
【0052】そして、半導体ウエハの0.35μmのレ
ジストパターンの場合、0.35μm±10%以内の条
件で規定する焦点深度は、マスクバイアス有の時は1.
5μmであるが、マスクバイアス無の時は2.5μmと
なり、このように大きな焦点深度の条件を用いることが
できる利点により位相シフトの効果を有効に利用でき
る。
【0053】また上記技術はマスクバイアス無のハーフ
トーン型露光マスクで説明したが、焦点深度に余裕のあ
る場合は、マスクバイアス有のハーフトーン型露光マス
クに本発明を適用することも可能である。
【0054】図4および図5はそれぞれ本発明の第1お
よび第2の実施の形態の露光マスクを示す断面図であ
る。尚、図4および図5において図1と同一もしくは類
似の箇所は同じ符号を付してあるから重複する説明は省
略する。
【0055】図4では、透明基板5の平坦な表面上に1
80°位相を異ならせる膜厚のシフタ層(位相部材)9
Aを配列して第1のパターン100および第2のパター
ン200を形成している。
【0056】すなわち図4において、第1のパターン1
00の第1の透明部1は開口部6A下のシフタ層9Aの
箇所とその下の透明基板5の箇所から構成され、第1の
パターン100の第1の半透明部2は半透明膜6とその
下のシフタ層9Aの箇所とその下の透明基板5の箇所か
ら構成され、第2のパターン200の第2の透明部3は
開口部6A下の透明基板5の箇所から構成され、第2の
パターン200の第2の半透明部4は半透明膜6とその
下の透明基板5の箇所から構成されている。
【0057】図5では、透明基板5の平坦な表明上に開
口部(ホール)6Aを配列した半透明膜6のパターンを
形成し、180°位相を異ならせるシフタ層9Bを半透
明膜6に形成された開口部のうち1つおきの開口部を充
填してそのまま半透明膜6上に延在して選択的に形成し
て第1のパターン100および第2のパターン200を
構成している。
【0058】すなわち図5において、第1のパターン1
00の第1の透明部1は開口部6A内からその上のシフ
タ層9Bの箇所と開口部6A下の透明基板5の箇所から
構成され、第1のパターン100の第1の半透明部2は
半透明膜6上のシフタ層9Bの箇所とその下の半透明膜
6の箇所とその下の透明基板の箇所から構成され、第2
のパターン200の第2の透明部3は開口部6A下の透
明基板5の箇所から構成され、第2のパターン200の
第2の半透明部4は半透明膜6とその下の透明基板5の
箇所から構成されている。
【0059】シフタ層9A,9BはCVD法によりステ
ップカバレッジ良く形成することができ、その膜厚S
は、S=λ/2(n−1)[λ:露光波長、n=露光波
長でのシフタ層の材料の屈折率]で導かれる。露光光に
i線を用い、シフタ層の材料がSiO2 の場合は屈折率
は1.47であり、膜厚Sは388nmとなる。
【0060】以上の実施の形態は1次元的のもののみを
示したが、本発明の露光マスクはホール(開口部)アレ
イが2次元的な配置のものでも有効である。
【0061】尚、基板をほりさげてシフタにする方法
は、エッチングストッパーがないからエッチング量の制
御が必要である。この制御は現状技術では困難ではない
が、シフタ層を成膜する方が一般的な製造技術を用いる
ことができる。一方、前者の方が後者より少ない工数で
レチクルを製造することができる。
【0062】また、本発明の露光マスクは種々の露光
光、例えばi線、E線もしくはF線等で用いることがで
き、さらに、縮小投影露光以外の露光装置で用いること
もできる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ハーフト
ーン型位相シフトマスクにおいて、隣接するパターンの
位相を反転させてサイドローブどうしを相殺し、不要な
パターンの形成を回避することができる。
【0064】また、ハーフトーン型マスク本来の向上さ
れた焦点深度の特質を減じることなくサイドローブによ
る影響を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関係のある技術の露光マスクを示す断
面図である。
【図2】図1の露光マスクを透過した透過光の振幅プロ
ファイルを示す図であり、(A)は各パターンごとの振
幅プロファイル、(B)は(A)の合成光の振幅プロフ
ァイルである。
【図3】図1の露光マスクの製造を工程順に示す断面図
である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の露光マスクを示す
断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の露光マスクを示す
断面図である。
【図6】従来技術の露光マスクを示す断面図である。
【図7】各露光マスクを用いて回路パターンを露光する
際の透過光プロファイルを示す図である。
【図8】それぞれの露光マスクを用いた場合の焦点深度
を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の透明部 2 第1の半透明部 3 第2の透明部 4 第2の半透明部 5 透明基板 6 半透明膜 6A 半透明膜に形成された開口部(ホール) 7 マスク製造用のレジスト膜 8 電子ビーム 9A,9B シフタ層 11 凹部 12 透明部 13 半透明部 100 第1のパターン 110 第1のパターンを透過した光振幅プロファイ
ル 110′ 光振幅プロファイル110のうちのサイド
ローブ成分 200 第2のパターン 210 第2のパターンを透過した光振幅プロファイ
ル 210′ 光振幅プロファイル210のうちのサイド
ローブ成分 310 第1および第2の光振幅プロファイルを合成
した光振幅プロファイル 310′ 光振幅プロファイル310のうちのサイド
ローブ成分

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の透明部と第1の半透明部を有して
    構成される第1のパターンと、第2の透明部と第2の半
    透明部を有して構成され、前記第1のパターンに隣接し
    て設けられた第2のパターンとを有し、前記第1の透明
    部と前記第1の半透明部を透過する光の位相がたがいに
    180°異なり、前記第2の透明部と前記第2の半透明
    部を透過する光の位相がたがいに180°異なり、前記
    第1の透明部と前記第2の透明部を透過する光の位相が
    たがいに180°異なる露光マスクであって、前記第1
    および第2の透明部間の透過光の位相差は透明基板上に
    選択的に形成された位相部材により得られることを特徴
    とする露光マスク。
  2. 【請求項2】 前記位相部材は透明基板の平坦な上面に
    選択的に形成され、前記位相部材の上面および前記透明
    基板の上面に半透明膜パターンが形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の露光マスク。
  3. 【請求項3】 透明基板の平坦な上面に半透明膜パター
    ンが形成され、前記半透明膜パターンの選択的箇所を前
    記位相部材で被覆していることを特徴とする請求項1
    載の露光マスク。
JP26693195A 1995-10-16 1995-10-16 露光マスク Expired - Fee Related JP2773704B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26693195A JP2773704B2 (ja) 1995-10-16 1995-10-16 露光マスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26693195A JP2773704B2 (ja) 1995-10-16 1995-10-16 露光マスク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09114083A JPH09114083A (ja) 1997-05-02
JP2773704B2 true JP2773704B2 (ja) 1998-07-09

Family

ID=17437678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26693195A Expired - Fee Related JP2773704B2 (ja) 1995-10-16 1995-10-16 露光マスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2773704B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100476879B1 (ko) * 1998-02-04 2005-06-08 삼성전자주식회사 마스크 형성 방법

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3238600B2 (ja) * 1995-03-15 2001-12-17 株式会社東芝 露光用マスク

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09114083A (ja) 1997-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940005282B1 (ko) 마스크, 마스크 제조방법 및 마스크를 사용하는 패턴형성방법
US5882827A (en) Phase shift mask, method of manufacturing phase shift mask and method of forming a pattern using phase shift mask
JP2986086B2 (ja) 位相シフト・マスクおよびその製造方法
US5700606A (en) Photomask and a manufacturing method thereof
JPH10133356A (ja) フォトマスクおよびパターン形成方法
JP2996127B2 (ja) パターン形成方法
KR20020090348A (ko) 위상편이마스크 및 그 설계방법
JP2003515256A (ja) 変形照明による位相境界マスクを使用する結像方法
JP4068503B2 (ja) 集積回路用露光マスク及びその形成方法
US5902701A (en) Phase shift mask and method for fabricating the same
US5849438A (en) Phase shift mask and method for fabricating the same
JPH11143047A (ja) フォトマスク及びその製造方法
US5879839A (en) Photomask having a half-tone type phase shift material and chrome pattern on a transparent substrate
JP2924804B2 (ja) フォトマスク及びその製造方法、フォトマスクブランクス
US5895735A (en) Phase shift masks including first and second radiation blocking layer patterns, and methods of fabricating and using the same
JP2773704B2 (ja) 露光マスク
JPH06337514A (ja) マスクおよびパタン形成方法
JP3636838B2 (ja) ハーフトーン型位相シフトマスク及びその製造方法
JPH07253649A (ja) 露光用マスク及び投影露光方法
JP4015145B2 (ja) ハーフトーン型位相シフトマスク及びその製造方法
JP3485071B2 (ja) フォトマスク及び製造方法
JPH08106151A (ja) 位相シフト・マスクおよびその製造方法
JPH0476550A (ja) ホトマスク及びその製造方法
JP3315254B2 (ja) 減衰型位相シフトマスクを用いた露光方法
JP2002278040A (ja) ハーフトーン型位相シフトマスク及びホールパターン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980324

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees