JP2772430B2 - スクーターのスタンドグリップ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スクーターがスタンドを立てて駐車する
ときに、車体の後部を持上げるようにしてスタンドを立
てるのに用いるスクーターのスタンドグリップに関す
る。

〔従来の技術〕

スクーターは、車体の下部に左右の脚片を有するスタ
ンドが起倒できるように設けてあり、スタンドを下向き
にして立てて、車体を支えて駐車できるようにしてい
る。スタンドを立てる場合には、車体の後部を持上げて
後輪を地面から浮かせており、車体の後部を持上げ易い
ように、車体の後部上側の側面にスタンドグリップを設
け、このスタンドグリップに手を掛けて操作できるよう
にしている。スタンドグリップは、大きい力が加るの
で、フレームなどに溶着したりして取付けており、又、
目立たないように、シートの下側などに設けてカバーな
どで覆っている。例えば、特開昭62−80181号公報参
照。

〔発明が解決しようとする課題〕

スタンドグリップが目立たないようにカバーを設けた
りしているので、構造が複雑で、製造コストが高くつ
く。又、手さぐりでスタンドグリップを握ることになっ
てサイドカバーの切口などに、手を当てる不都合があ
る。

この発明は、かかる点に鑑み、フレームのサイドパネ
ルの上部のシートの下側部分に、側方に突出させてスタ
ンドグリップを設け、近くに突起物などがなくて操作が
し易いスクーターのスタンドグリップを得ることを目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明においては、上述の目的を達成するため、スク
ーターのフレームの後部をモノコック型に構成するとと
もに、シートを搭載する一対のサイドパネルと、このサ
イドパネルにおける該シートの下部後方側に開け設けら
れ前記スクーターの前後方向に指向する長孔と、該サイ
ドパネルの内面に取り付けられる補強板と、この補強板
に取り付けられるスタンドグリップとを含み、 該補強板の表面に前記長孔に嵌まるリブを設け、該補
強板の後部には該スタンドグリップ用の切り欠き部を設
け、 前記スタンドグリップをほぼＵ字形に形成し、このス
タンドグリップの一端部を前記補強板の前部に支持させ
るとともに、該スタンドグリップの他端部を折曲伸長し
て該切り欠き部に嵌入支持させ、該スタンドグリップの
残部を握り部として前記長孔から露出させたことを特徴
としている。

〔作用〕

スタンドグリップの両端は、補強板の内側に取り付け
るので、外側に露出することがなく、スタンドグリップ
に手を掛けるときに当ることもない。スタンドグリップ
は、補強板をサイドパネルの内側に重ねて取り付けるの
で、大きい力が加っても、サイドパネルが補強板で強化
されて剛性高く取付けることができる。スタンドグリッ
プは、サイドパネルの長孔に通して外側に取出すが、長
孔は、補強板で覆われて体裁がよく、長孔の切口に手が
当るのも、補強板で防ぐことができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面によって説明する。

図示のスクーターは、フレームの後部がモノコック型
になっていて、左右からサイドパネル１を合せて溶着す
るようになっている。そして、サイドパネル１の上側に
は、シート２が装着される。サイドパネル１のシート２
の後部下側には凹み３を設け、この凹み３部分に、前後
方向に長孔４を設ける。スタンドグリップ５は、鋼棒を
略コ字状に側方に突出させて曲げ加工したもので、両端
を偏平につぶし加工してあって、補強板６の内側に回し
て重ねて溶着する。補強板６は、鋼板プレス製でサイド
パネル１の内側に重なる形状に成形し、長孔４に合せて
リブ７を突出成形してある。補強板６は、スタンドグリ
ップ５を長孔４に挿入してサイドパネル１の外側に突出
させ、サイドパネル１の内側に重ね、リブ７を長孔４に
嵌合せて、スポット溶接などによってサイドパネル１に
溶着する。又、補強板６の後部は、Ｌ形に曲げてあっ
て、ロアーパネル８の上端内側に重ねて溶着するように
してある。また、補強板６の後部（図４の右側）には切
り欠き部6aが縦に形成され、この切り欠き部6aにスタン
ドグリップ５の折曲伸長された他端部が嵌入支持され
る。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、スクーターのフレーム
の後部をモノコック型に構成するとともに、シートを搭
載する一対のサイドパネルと、このサイドパネルにおけ
る該シートの下部後方側に開け設けられ前記スクーター
の前後方向に指向する長孔と、該サイドパネルの内面に
取り付けられる補強板と、この補強板に取り付けられる
スタンドグリップとを含み、該補強板の表面に前記長孔
に嵌まるリブを設け、該補強板の後部には該スタンドグ
リップ用の切り欠き部を設け、前記スタンドグリップを
ほぼＵ字形に形成し、このスタンドグリップの一端部を
前記補強板の前部に支持させるとともに、該スタンドグ
リップの他端部を折曲伸長して該切り欠き部に嵌入支持
させ、該スタンドグリップの残部を握り部として前記長
孔から露出させるので、例え大きい力が作用しても十分
に耐えることができるという効果がある。また、補強板
にスタンドグリップの両端が取り付けられるとともに、
この補強板がサイドパネルの内面に重ねられ、リブが長
孔に嵌合するので、スタンドグリップの両端や長孔の切
口に手が接触することがなく、スタンドグリップに気を
つかわずに握ることができ、操作性がよい。さらに、サ
イドパネルの外側にスタンドグリップの握る部分だけが
露出するので、体裁を整えることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の１実施例を示し、 第１図は側面図、 第２図は平面図、 第３図は縦断面図、 第４図は分解斜視図、 第５図は全体側面図、 である。 １……サイドパネル、４……長孔、５……スタンドグリ
ップ、６……補強板。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】スクーターのフレームの後部をモノコック
   型に構成するとともに、シートを搭載する一対のサイド
   パネルと、このサイドパネルにおける該シートの下部後
   方側に開け設けられ前記スクーターの前後方向に指向す
   る長孔と、該サイドパネルの内面に取り付けられる補強
   板と、この補強板に取り付けられるスタンドグリップと
   を含み、 該補強板の表面に前記長孔に嵌まるリブを設け、該補強
   板の後部には該スタンドグリップ用の切り欠き部を設
   け、 前記スタンドグリップをほぼＵ字形に形成し、このスタ
   ンドグリップの一端部を前記補強板の前部に支持させる
   とともに、該スタンドグリップの他端部を折曲伸長して
   該切り欠き部に嵌入支持させ、該スタンドグリップの残
   部を握り部として前記長孔から露出させたことを特徴と
   するスクーターのスタンドグリップ。