JP2770520B2 - ダイヤモンド膜の合成方法および装置 - Google Patents

ダイヤモンド膜の合成方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 被処理基板へのダイヤモンド膜の合成方法と装置に関
し、 不純物を含まない高純度のダイヤモンドを低い基板温
度で合成する方法および装置を提供することを目的と
し、 炭素化合物ガスを含む雰囲気中に被処理基板(4)を
置き、大出力の赤外レーザ光(1)をレンズ(2)によ
り被処理基板(4)の直上に集光し、レーザブレークダ
ウンを起こさせて炭素化合物のガスプラズマを発生せし
め、前記被処理基板(4)の上にダイヤモンド膜(5)
を形成することを特徴としてダイヤモンド膜の合成方法
を構成し、また、大出力の赤外レーザ光(1)を集光し
て被処理基板(4)の直上でレーザブレークダウンを起
こさせる手段と、被処理基板(4)を垂直方向および水
平方向に移動可能の基板台(10)に固定し、レーザブレ
ークダウンの発生位置に調整する手段と、所定量の炭素
化合物ガス(12)と雰囲気ガス(13)とを被処理基板
(4)が固定されている真空室(9)に供給する手段
と、レーザブレークダウンの終わったガスを排気する手
段とを少なくとも含んで構成されていることを特徴とし
てダイヤモンド膜の合成装置を構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は低い基板温度で良質のダイヤモンド膜を合成
する方法と装置に関する。
ダイヤモンドは炭素(C)の同素体であり、所謂るダ
イヤモンド構造を示し、モース(Mohs)硬度は10と大き
く、また熱伝導度は2000W/m Kと他の材料に較べて格段
に優れており、またバルクを伝播する音速は18,000m/s
と他の材料に較べて格段に速いなどの特徴をもってい
る。
そのため、この性質を利用して各種の用途が検討され
ている。
すなわち、硬度の高いのを利用してドリルの刃やバイ
トへの使用が検討されているが、ダイヤモンド膜として
は硬度が高いのを利用して耐摩耗性コーティング、熱伝
導度の高いのを利用して半導体素子のヒートシンク(He
at−sink)の構成材、また音速が速いことを利用してス
ピーカーの振動板などへの実用化が進められている。
〔従来の技術〕
ダイヤモンド膜の合成法としては低圧合成法にはマイ
クロ波プラズマ気相成長方(略してマイクロ波プラズマ
CVD法)があり、被処理基板上に微結晶の形で製膜でき
る点に特徴がある。
然し、気相成長法(CVD法)で成長させたダイヤモン
ド膜は製膜速度が0.1〜10μm/時と小さいことが問題で
あった。
そこで、発明者等はDCプラズマジェットCVD法を開発
し、新しいダイヤモンドの合成方法を提供している。
(特願昭62−083318,特開平1−33096) そして、この方法を使用すれば、製膜速度が200μm/
時と大きく、然も核発生密度が高いために微細な凹凸を
伴う表面上に均一なダイヤモンド膜を高速に被覆するこ
とができる。
然し、この方法はDCアーク放電を利用するために、僅
かではあるが電極材料が合成されたダイヤモンドの中に
不純物として混入すると云う問題がある。
また、従来のCVD法による場合、被処理基板温度の温
度は少なくとも600℃以上になることから、耐熱性の低
い材料には膜形成することができず、また製膜温度が高
いために熱膨脹係数の違いが大きく影響し、製膜後に剥
離し易いなどの問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
ダイヤモンド膜の形成法として先に記したように各種
の方法が提案されているが、何れも高温で行われてい
る。
そのため、先に記したようにダイヤモンド膜を被覆す
る被処理基板材料が限られ、また製膜後に剥離が生じ易
いことが問題で、この解決が課題である。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、炭素化合物ガスを含む雰囲気中に被処
理基板を置き、大出力の赤外レーザ光をレンズにより被
処理基板の直上に集光し、レーザブレークダウンを起こ
させて炭素化合物のガスプラズマを発生せしめ、前記被
処理基板の上に多結晶ダイヤモンド膜を形成するダイヤ
モンド膜の合成方法、及び大出力の赤外レーザ光を集光
して被処理基板の直上でレーザブレークダウンを起こさ
せる手段と、被処理基板を垂直方向および水平方向に移
動可能の基板台に固定し、レーザブレークダウンの発生
位置に調整する手段と、所定量の炭素化合物ガスと雰囲
気ガスとを被処理基板が固定されている真空室に供給す
る手段と、レーザブレークダウンの終わったガスを排気
する手段と、を少なくとも含んで構成されているダイヤ
モンド膜の合成装置によって解決することができる。
〔作用〕
本発明はレーザブレークダウンに際して生ずるガスプ
ラズマにより高度に活性化した炭素化合物ラジカルが生
ずるのを利用して低温でダイヤモンドを合成するもので
ある。
こゝで、レーザブレークダウンとは、レーザ光のエネ
ルギー密度が膨大な場合は、高い輝度と鋭い音を発して
気体の分子の誘電破壊が生じてプラズマが発生する現象
を云う。
本発明は炭素化合物ガスの雰囲気中で、大出力の赤外
レーザ光を短焦点レンズで集光して焦点を結ばせること
により、炭素化合物ガスのレーザブレークダウンを起こ
させ、この直下に被処理基板をおくことによりダイヤモ
ンド膜を形成するものである。
なお、大出力を得るにはQスイッチ・レーザを使用す
ればよく、50μS程度のパルス幅で数10MW程度の出力は
容易に得ることができ、ジャイアント・パルスと呼ばれ
ている。
第1図は本発明の原理を示すものであり、また第2図
は効率よくダイヤモンド膜を合成する方法の説明図であ
る。
すなわち、炭酸ガス(CO2)レーザのように大出力が
出せる赤外レーザ光1を赤外光を透過する材料からなる
レンズ2を用いて集光し、炭素化合物ガスの雰囲気中で
焦点3を結ばせてレーザブレークダウンを起こさせる。
そして、この焦点の直下に被処理基板4があると、プ
ラズマの発生により生じた活性度の高い炭素化合物ラジ
カルが被処理基板4の上で急冷する結果、ダイヤモンド
に変性するものである。
また、第2図は実用的な合成方法であって、従来から
ダイヤモンドのCVD成長に使用されているガス例えばメ
タン(CH4)ガスと水素(H2)の混合ガスを給気口6よ
り導入してノズル7から噴出させ、その出口にレーザの
焦点3を結ばせるものである。
そして、被処理基板4を焦点3の直下に位置決めし、
前後左右に移動させることにより、被処理基板4の全面
に亙ってダイヤモンド膜5を形成することができる。
なお、レーザ光源としてはCO2レーザのようなQスイ
ッチ・レーザを用いるために、基板表面の極く限られた
領域だけが瞬間的に加熱されるだけなので、室温でもダ
イヤモンド膜を作ることができる。
〔実施例〕
実施例1: 被処理基板4として(111)面を表面にもつシリコン
(Si)基板を用い、これを排気系を備えた真空室9の中
に設けられており水平方向と垂直方向に移動が可能な基
板台10の上に固定した。
この真空室9の上部にはセレン化亜鉛(ZnSe)よりな
る窓11があり、また、真空室の上部には炭素化合物ガス
12と雰囲気ガス13のボンベからの供給管14が開口してい
る。
また、窓11の上にはTEA−CO2レーザ光源15があり、出
射された波長10.6μmの赤外レーザ光1はZnSeよりなり
焦点距離が70mmのレンズ2により集光されるが、被処理
基板4はこの焦点の直下にくるよう基板台10を調節し
た。
そして、真空室9の中に3%のメタン(CH4)を含むH
2ガスを導入すると共に排気系を動作させて真空室9の
気圧を200Torrに保った。
そして、被処理基板(Siウエハ)4を室温に保ったま
ゝ、10パルス/秒の速度で60分間に亙ってレーザ照射を
行い、合成物を走査電子顕微鏡(SEM)とラマン分光法
で調べた。
その結果、合成物は厚さが5μmの多結晶膜であり、
またラマン分光では1332cm-1にダイヤモンド特有のシャ
ープなピークが検出できた。
実施例2: 第4図は別の装置構成を示すもので、炭素化合物ガス
12と雰囲気ガス13からなる混合ガスを真空室9に設けた
ノズル16を通じて被処理基板4の方向に噴出させ、ノズ
ル16の先端部にレーザ光1の焦点を結ばせてレーザブレ
ークダウンを起こさせた点のみ実施例1と異なってい
る。
本実施例において炭素化合物ガスとしてCH4ガスを2.5
SCCM(Standard Cubic Centimeter Per Minute),雰囲
気ガスとしてH2ガスを50SCCMの流量で供給し、気圧を50
Torrに保ちながら60分に亙ってレーザ照射を行った。
その結果、厚さ20μmのダイヤモンド多結晶膜を合成
することができた。
実施例3: 第4図の装置を用い、CH4ガスの流量を6SCCMとし、雰
囲気ガスをO2にかえ、10SCCMの流量で真空室9のノズル
16から噴出させ、真空室の気圧を50Torrに保ちながら60
分に亙ってレーザ照射を行った。
なお、この場合はCH4ガスに対するO2ガスの混合比を
等量比よりも少なくし、CH4ガスが総て酸化してCO2とな
らないようにする必要がある。
本実験の結果、厚さが3μmのダイヤモンド多結晶膜
を合成することができた。
〔発明の効果〕
従来のダイヤモンド合成法においては、合成温度の下
限は約600℃であったが、本発明の実施により常温近く
まで下げることができ、これにより半導体素子のパッシ
ベーション膜やアルミニウム合金への耐摩耗性コーティ
ングなどへの利用が可能となった。
また、製膜時の熱歪による剥離や割れを無くすことが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、 第2図は実用的な合成方法の説明図、 第3図は本発明に係るダイヤモンド合成装置の構成図、 第4図は本発明に係る別のダイヤモンド合成装置の構成
図、 である。 図において、 1は赤外レーザ光、2はレンズ、3は焦点、4は被処理
基板、5はダイヤモンド膜、7,16はノズル、9は真空
室、10は基板台、11は窓、12は炭素化合物ガス、13は雰
囲気ガス、15はレーザ光源、 である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素化合物ガスを含む雰囲気中に被処理基
    板を置き、大出力の赤外レーザ光をレンズにより被処理
    基板の直上に集光し、レーザブレークダウンを起こさせ
    て炭素化合物のガスプラズマを発生せしめ、前記被処理
    基板の上に多結晶ダイヤモンド膜を形成することを特徴
    とするダイヤモンド膜の合成方法。
  2. 【請求項2】大出力の赤外レーザ光を集光して被処理基
    板の直上でレーザブレークダウンを起こさせる手段と、 被処理基板を垂直方向および水平方向に移動可能の基板
    台に固定し、レーザブレークダウンの発生位置に調整す
    る手段と、 所定量の炭素化合物ガスと雰囲気ガスとを被処理基板が
    固定されている真空室に供給する手段と、 レーザブレークダウンの終わったガスを排気する手段
    と、 を少なくとも含んで構成されていることを特徴とするダ
    イヤモンド膜の合成装置。
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