JP2770332B2 - 車両のサスペンション制御装置 - Google Patents

車両のサスペンション制御装置

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JP2770332B2
JP2770332B2 JP63189321A JP18932188A JP2770332B2 JP 2770332 B2 JP2770332 B2 JP 2770332B2 JP 63189321 A JP63189321 A JP 63189321A JP 18932188 A JP18932188 A JP 18932188A JP 2770332 B2 JP2770332 B2 JP 2770332B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2600/00Indexing codes relating to particular elements, systems or processes used on suspension systems or suspension control systems
    • B60G2600/70Computer memory; Data storage, e.g. maps for adaptive control

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のサスペンション制御装置に関し、特
に、個々の運転者の好みに合わせながら、走行条件に適
合したサスペンション特性を可変設定するようにした車
両のサスペンション制御装置に関する。
(従来の技術) 一般に、サスペンション装置の特性を軟らかくする
と、乗心地が改善される反面、あまり軟らかくしすぎる
と操縦性の低下を招くことがあり、一方、サスペンショ
ン装置の特性を硬くすると操縦性の向上を望めるもの
の、乗心地の面で満足されない。
そこで、車両の走行条件に合わせてサスペンションの
特性を変化させることが行われる。例えば、従来の車両
のサスペンション制御装置としては、特開昭58−30524
号公報、実開昭55−114708号公報、特開昭56−42739号
公報、特開昭58−30541号公報などに記載されたものが
あり、これらの装置では、車両の走行状態を表わすパラ
メータ、例えば、車高情報、車速情報、フットブレーキ
踏込情報、スロットル開度情報などのパラメータ情報を
予め設定されている評価条件によって評価し、この評価
結果に従ってサスペンション装置の減衰力やバネ定数を
変化させている。例えば、上記の特開昭58−30524号公
報に記載のものでは、車高検出信号を平均化した平均車
高信号の大きさが、予め設定された車高基準値(上述の
評価条件に相当する)を下回ったとき、すなわち、車体
の沈み込み量が一定値を下回ったときに、サスペンショ
ン装置の減衰力を大きくして、過剰積載時の乗心地およ
び操縦安定性の改善を図っている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の車両のサスペンショ
ン制御装置にあっては、評価条件が予め設定されたもの
であったため、例えば、運転者(A)にとって好ましい
サスペンション特性に設定した場合、この運転者(A)
と異なった好みの運転者(B)にとっては、必ずしも好
ましいサスペンション特性が得られないといった不具合
があった。
すなわち、運転者個々のドライブフィーリング感は一
様ではなく、操縦性を重視してスポーツ的な走行フィー
リングを好む者や、また、乗心地を重視して緩やかな走
行フィーリングを好む者など多様であり、評価条件を代
表的な運転者の好みに合わせるといった従来のものは、
個々の運転者の好みにサスペンション特性を適合させる
といった面で充分ではなく、改善の余地がある。
(発明の目的) そこで、本発明は、運転者の好みを反映させつつ、走
行条件に応じたサスペンション特性の可変設定を行うこ
とを目的としている。
(問題を解決するための手段) 本発明による車両のサスペンション制御装置は上記目
的達成のため、その基本概念図を第1図に示すように、
車両の走行状態を表わす各種パラメータを検出するパラ
メータ検出手段aと、運転者の希望するサスペンション
特性を示す特性信号が、当該運転者の操作により必要に
応じて入力される入力手段bと、各々が前記各パラメー
タおよび特性信号に対して割当てられ、各パラメータお
よび特性信号の内容に応じて状態を変化させることが可
能な多数の神経細胞要素cと、各一対の神経細胞要素c
間を結合し、一方の神経細胞要素cの状態を他方の神経
細胞要素cに伝達するとともに、該状態に応じて結合係
数を変化させる伝達要素dと、前記パラメータ検出手段
aの出力および入力手段bの出力に従って各神経細胞要
素cの状態を変化させ、任意の時点における走行状態を
表わす各種パラメータおよび特性信号をパターン化して
記銘する記銘手段eと、少なくとも一部のパラメータ信
号が入力されると、前記パターンを参照して特性信号を
含むパターンを再現する想起手段fと、該想起手段fに
よって再現されたパターンに従って運転者の希望するサ
スペンション特性となるような特性制御値を演算する演
算手段gと、演算手段gからの信号に従って、サスペン
ション装置の減衰力を含む特性を操作する操作手段h
と、を備えている。
(作用) 本発明では、多数の神経細胞要素の状態変化により、
運転者の希望するサスペンション特性の特性信号を含む
走行状態に対応した情報パターンが作られ、その後、実
際の走行下における各種パラメータに従って情報パター
ンが参照される。
そして、実際の走行状態が上記特性信号を含む情報パ
ターンに合致したときには、運転者が希望するサスペン
ション特性の走行状態下にあるものと判定され、所望の
サスペンション特性となるように、サスペンション装置
の減衰力を含む特性が操作される。
なお、上述の情報パターンの作成はいわゆるアソシア
トロンにおける“記銘”動作として行われ、また、判定
は同じくアソシアトロンにおける“想起”動作として行
われる。ここで、アソシアトロンについて概説すると、
アソシアトロンは、東京大学の中野助教授によって提案
された連想記憶モデル(脳の神経回路をモデル化したも
の)であり、概念的には第2図に示すように多数の神経
細胞(ニューロン)Xiと、これら各ニューロン間を結ぶ
神経繊維およびシナプス(以下、結合体Mij)と、によ
って構造化される。各ニューロンXiは、外部からの入力
によって三つの状態(1、0、−1)をとることがで
き、結合体Mijは、各ニューロンXiの状態を結合先の他
のニューロンXiに伝達する。このような構造のアソシア
トロンを電気回路で等価すると第3図の如く示される。
すなわち、第3図において、ノードN1〜N4はニューロン
Xiに相当し、抵抗R1〜R6は結合体Mijに相当する。1つ
のノード(例えばN1)に発生した電位Eは、そのノード
N1に接続された3つの抵抗R1〜R3を介して他のノードN2
〜N3に、所定の伝達係数(R1〜R3の大きさに相当する)
で伝達され、全てのノードN1〜N4の電位パターンに1つ
の傾向が表われる。今、第4図に示すように5×5のニ
ューロン構造を考える。各ニューロンにはX1〜X25まで
の符号を付与する。このニューロン構造に入力を与え
て、第5図(a)に示すような“1"模様の興奮パター
ン、第5図(b)に示すような“4"模様の興奮パター
ン、第5図(c)に示すような“T"模様の興奮パターン
をそれぞれ記銘する。そして、第6図に示すような一部
が欠落した模様を想起入力として与えると、ニューロン
構造はこの模様から先に記銘された第5図(a)〜
(c)のうちの最も近いものを連想によって想起する。
すなわち、この場合X12、X18、X24が黒に反転して正し
い“4"模様が想起される。したがって、仮に、X1〜X20
までを車両の走行状態を表わす各種パラメータに対応さ
せ、また、X24を特定のサスペンション特性(例えば、
減衰力を大きくする)に対応させた場合、X1〜X20の組
合わせが例えば“4"模様に近いときには、X24が黒に反
転させられ、すなわち、X24の状態から特性のサスペン
ション特性に変化させるべき走行状態にあることが判定
される。しかも、このような想起は、例えばX12に相当
するパラメータが欠落している状態でも正確に行われ、
ノイズ等によってパラメータに乱れが生じた場合でも判
定の正確さは失われない。
(実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。
第7〜10図は本発明に係る車両のサスペンション制御
装置の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明する。第7図において、1はセンサ
群であり、センサ群1は、操向ハンドルの操舵角Stを検
出する操舵角センサ2と、エンジンの回転数Nを検出す
るエンジン回転数センサ3と、スロットルペダルと連動
するスロットルバルブの開度(スロットル開度)θを検
出するスロットル開度センサ4と、車速Vを検出する車
速センサ5と、車室内の音Sdを検出する車内音センサ6
と、を含んで構成されるとともに、車体の上下方向の加
速度GULを検出する上下加速度センサ7と、車体の左右
方向(車幅方向)の加速度GRLを検出する左右加速度セ
ンサ8と、車体の前後方向の加速度GFRを検出する前後
加速度センサ9と、車高Hを検出する車高センサ10と、
を含んで構成されている。
11は微・積分演算回路群であり、微・積分演算回路群
11は1つの積分演算器12と、4つの微分演算器13〜16と
を有し、積分演算器12は、単位時間T毎のStの累積値St
を求め、また、微分演算器13〜16は各々、St、N、θ、
Vの単位時間T毎の変化量に相当する一階差分値St′、
N′、θ′、V′を求める。センサ群1および微・積分
演算回路群11は車両の走行状態を表わす各種パラメータ
(すなわち、本実施例では、St、St′、St″、N、
N′、θ、θ′、V、V′、Sd、GUL、GRL、GFR、H)
を検出するパラメータ検出手段として機能する。なお、
各種パラメータとしては、上記例示に限定されるもので
はなく、走行状態を表わすものであれば他の情報を含む
ものであってもよい。なお、17は所定の時間毎に単位時
間Tを示す信号を出力するタイマー、18は運転者によっ
て任意に操作されるスイッチ(入力手段)であり、この
スイッチ18としては、運転席の近くに設けられた専用の
ものが用いられる。スイッチ18は運転者によって、例え
ば2つの位置に切換えが可能で、その一方の位置にある
とき“SPORT"、他方の位置にあるとき“TOWN"なる2つ
の指令信号CMDを出力する。このようなスイッチ18は、
例えば、運転者によって硬めのサスペンション特性が好
ましいと判定されたときに“SPORT"にされ、それ以外、
あるいは軟らかめのサスペンション特性が好ましいと判
定されたときに“TOWN"にされる。
20はコントロールユニットであり、コントロールユニ
ット20は、区間分割器20aおよびアソシアトロンユニッ
ト20bから構成され、記銘手段、神経細胞要素、伝達要
素、想起手段および演算手段としての各機能を有する。
アソシアトロンユニット20bは例えば、マイクロコンピ
ュータで構成され、マイクロコンピュータはRAMやROM等
の記憶装置およびCPUを含んでいる。ROMには、記銘処理
や想起処理を行うための後述のプログラムが格納されて
いる。RAMには、CPUによる上記プログラムの実行に伴っ
て所定の配列定数〔走行状態パラメータ格納用配列変数
X(I)、結合係数格納用配列変数M(I、J)〕が確
保されるようになっている。
すなわち、X(I)の各セルは、アソシアトロンの神
経細胞の1つに対応し、また、M(I、J)に格納され
る値はXiはXj間の結合係数Mijに対応している。なお、
iは各セル番号であり、神経細胞がN×Nマトリクスの
場合、iの最大値はN2となる。また、jは結合先のiを
表わしている。アソシアトロンユニット20bは、スイッ
チ18からのCMDがSPORTであるとき、このSPORTと区間分
割器20aによって区間分割された各パラメータSt、S
t′、St″、N、N′、θ、θ′、V、V′、Sd、GUL
GRL、GFR、Hとを、X(I)に格納するとともに、これ
らの“SPORT"および各パラメータの状態に応じたX
(I)各セル間の結合係数をM(I、J)に格納して、
いわゆる“記銘”を行う。なお、記銘は、CMDが“TOWN"
の場合にも行われる。記銘処理の結果、各種走行状態に
応じたパラメータのパターンが重複して記銘されてい
き、あわせて、結合係数も更新されていく。
一方、記銘処理の後は、想起処理に移り、走行状態を
表わす各種パラメータに従って、上述の記銘されたパタ
ーンが連想的に想起される。この想起処理においては、
一部のパラメータが欠落していても、その欠落部分が他
のパラメータのパターンから再現されるように想起され
る。例えば、CMDが“SPORT"でない場合でも、各種パラ
メータの状態が先に“SPORT"に関連づけて記銘を行った
ときと類似のものであれば、“SPORT"が入力された如き
応答をする。すわなち、記銘処理で“SPORT"を必要とす
る走行状態をパターン化して記憶させておけば、その
後、該当する想起パターンが入力されるだけで連想的に
“SPORT"の応答を得ることができ、運転者によるスイッ
チ18の操作の必要はない。このため、例えば、スイッチ
18を、SPORT→「サスペンション特性を硬める」として
指定すれば、該当するパターンが入力される毎にサスペ
ンションの特性を硬める必要のあることが判定される。
アソシアトロンユニット20bは、このような判定を行う
とともに、この判定に従ってサスペンション特性を変化
させる制御値を演算して操作指令信号SSを出力する。21
はサスペンションコントローラであり、サスペンション
コントローラ21は操作手段としての機能を有し、操作指
令信号SSに従って左右前輪側サスペンション装置FR、FL
および左右後輪側サスペンション装置RR、RLの減衰力や
バネ定数を可変操作する。
次に、作用を説明する。
第8図はアソシアトロンユニット20bで実行される判
断処理プログラムを示すフロチャートである。第8図に
おいて、まず、ステップ(以下、Pと略す)P1で、スイ
ッチ18からのCMDが“SPORT"かあるいは“TOWN"かを判別
する。例えば、“SPORT"の場合は、運転者が走行環境等
を総合的に判断した結果、操縦性を重視すべきであると
認めた場合であり、“TOWN"の場合は、乗心地を重視す
べきであると認めた場合である。すなわち、“SPORT"の
場合運転者は硬めのサスペンション特性を希望してお
り、この希望時の走行状態はそのときの各種パラメータ
(St、St′、St″、N、N′、θ、θ′、V、V′、S
d、GUL、GRL、GFR、H)で正しく表される。P2では、そ
のときの各種パラメータおよびSPORTによる記銘処理を
行う。
記銘処理は、第9図に示されるような例えば、7×15
の配列変数X(I)に対して行われる。すなわち、配列
変数X(I)の各行は、各パラメータ(V、V′、θ、
θ′、N、N′、Sd、St、St′、St″、GUL、GRL
GFR、H)に対応し、各列は各パラメータの値に対応し
ている。ここで、各列は、パラメータの各値に直接対応
しているのではなく、第10図に示すようなメンバシップ
関数(但し、同図は車速に対応するものを代表として示
している。)L1〜L7の横軸にパラメータの大きさを対応
させて取り出された縦軸のメンバシップ値Fkを各列に対
応させている。このようにした理由は、各パラメータを
配列の各列に直接対応させると、ぼう大な配列数を必要
として、ソフトウェア規模やハードウェア規模の増大を
招き、しかも、処理速度の低下をもきたすといった不具
合があるためで、間にメンバシップ関数を介在させるこ
とにより、上記不具合を招くことはなく、システムの簡
素化および処理速度の改善を達成することができる。な
お、第10図におけるL1〜L7はそれぞれ「極めて小さい、
小さい、少し小さい、普通、少し大きい、大きい、極め
て大きい」といったパラメータの大きさの度合を表わし
ている。
なお、変数配列X(I)の所定の一行(例えば、第9
図では最下行)は、CMDのために割当てられており、1
つのセルに“SPORT"が、他の1つのセルに“TOWN"が割
当てられている。すなわち、“SPORT"の場合、そのとき
の各パラメータの値から得られたメンバーシップ値が各
行のセルに格納されるとともに、“SPORT"が割当てられ
たセルに所定の情報(以下、硬操作情報HDという)が格
納される。同時に、アソシアトロンでは、配列X(I)
内のセル間の結び付きの強さを表わす結合係数のための
配列M(I、J)も別途用意されており、このM(I、
J)には、SPORTの場合の各結合係数が格納される。そ
して、次回以降のSPORT入力に際して、上述のX(I)
およびM(I、J)の内容が更新されていき、その結
果、サスペンション特性を硬めにする必要のある走行状
態の記銘パターンが漸次信頼性を高めつつ構築されてい
く。このような記銘処理が一度実行されると、次いで、
P3で記銘カウンタCUNTを例えば+1カウントアップ(U
P)し、P4で、CUNT値と所定値Lとを比較して、記銘処
理を以降も繰返す必要があるか否かを判断する。すなわ
ち、記銘によって構築された情報パターンの信頼性は、
累積された各結合係数の大きさに依存することから、硬
めのサスペンション特性を希望した際の実際の車両情報
に基づいて行われるパターン形成(すなわち、記銘処
理)は、少なくとも結合係数が充分な値となるまで繰返
す必要があり、これがため、記銘カウンタを設けて、こ
のカウンタ値が所定値L以下では、信頼性不足として後
述の想起処理を行わないようにしている。したがって、
CUNT>Lでないとき、すなわち、信頼性不足のときに
は、P1〜P6を繰返して再び記銘処理を行うようにしてい
る。
なお、P1で“TOWN"が判別された場合には、運転者が
軟らかめのサスペンションを希望しているのでP5に進
み、定時間毎にON信号を発するタイマTMRを点検して、
このTMRがONのとき、P6で軟らかめのサスペンション特
性のの場合の記銘処理を実行する。このときの記銘処理
も、第9図の配列変数X(I)に対して行われ、また、
同時に結合係数用の配列変数M(I、J)も更新され
る。なお、この場合には、CMDは“TOWN"であるから、X
(I)の最下行の“TOWN"に割当てられたセルに、減衰
力やバネ定数を小さくする旨を促す指令情報を格納す
る。
ここで記銘処理の具体例を説明する。配列変数X
(I)のセル数がn個であると仮定し、n個のセルに
C1、C2……Cnと番号を付ける。また、Ci(但し、i=
1、2……n)の状態をXiとし、CiとCj(但し、j=
1、2……n)との間の結合の強さ、すなわち、結合係
数をMijとする。セルに何も記憶されていないとき、Mij
=0である。今、所定のパターンX=(X1、X2……Xn)
が入力されたとして、これを記銘する場合、Xiは1か−
1の値を取り得るものとすると、Mijの値は、XiとXjが
同符号ならば、1増やされ、異符号ならば1減らされ
る。このことを数式で表わせば、次式となり、いわゆ
る「ヘップのシナプス強化法則」をやや変形した式とな
る。
Mij←Mij+Xi・Xj …… ヘップのシナプス強化法則は、二つの細胞(X(I)
のセル)が同時に興奮すると、その間の結合が強まる、
というもので、ニューロコンピューティングの分野では
広く認められている。すなわち、記銘処理は、走行状態
を表わす各種パラメータを入力パターンとし、この入力
パターンに応じて結合係数を強化させていくもので、同
一傾向のパターンが続くと、結合係数も同一の傾向で強
化されていくものである。
一方、記銘処理を繰返して、CUNT>Lとなり、信頼性
に値するパターン情報が構築されると、以下に述べる想
起処理を行う。まず、P7で各種パラメータSt、St′、S
t″、N、N′θ、V、V′、Sd、GUL、GRL、GFR、Hを
モニタし、P8で、これらの各種パラメータを想起入力と
した想起処理を行う。想起処理は、例えば想起入力を仮
にXとすると、それに対する想起出力y=(y1、y2……
yn)を次式に従って求める。
yi=φ(Mi1・X1+Mi2・X2+…… Mij・Xj+……+Min・Xn) …… ここで、φ(Z)は、BASIC(ベーシック)言語のSGN
(サイン)関数と同じで、Zの値が正ならば1が、0な
らば0が、負ならば−1がyiに与えられる。すなわち、
n個のうちのi番目のセルは自己と結ばれた他の全ての
セル(X1〜Xn)との間の結合係数(Mi1、Mi2……Min)
の状態を反映して、その状態を変化させることとなり、
換言すれば所定の想起入力を与えると、この想起入力と
過去に記銘されていた結合係数とから、過去の記銘パタ
ーンを連想的に再現するように動作する。その結果、例
えば、一部のパターンが欠落した想起入力を与えても、
この欠落パターンから正しいパターンを再現することが
できるのである。したがって、 (イ)配列変数X(I)の最下行が欠落した想起入力、 (ロ)あるいは、(イ)に加えて走行状態を表わすパラ
メータの一部も欠落した想起入力、 の何れかの場合でも、硬めあるいは軟めのサスペンショ
ン特性に関する記銘パターンを欠落部を補って想起する
ことができる。(イ)の場合では、走行状態を表わす各
種パラメータの状態が硬めのサスペンション特性に対応
するものであるならば、X(I)の最下行からHDを取出
すことができ、このHDに従ってSsを出力し、サスペンシ
ョン装置の減衰力やバネ定数を高めるように指令するこ
とができる。
また、(ロ)の場合にも、上述と同様に走行状態に対
応したサスペンション特性の硬、軟判定ができるととも
に、一部のパラメータが異常(例えば、センサ故障や断
線等で一部のパラメータ信号が失陥した場合)でも、上
述の判定動作を支障なく行うことができる。
なお、想起処理で判断されたサスペンション特性が、
実際の走行状態に促していないこともまれに考えられ
る。このようなまれな状況に対処する方法としては、例
えば、運転席にキャンセルスイッチを設けておき、上記
まれな状況が発生したときに、このキャンセルスイッチ
を操作すると、想起処理を中止して強制的に記銘処理に
移るようにすればよい。具体的には、第8図のP8の後
に、キャンセルスイッチからの信号を点検するステップ
P9を入れ、このP9の判定がYES(まれな状況が起きた)
の場合、P10でCUNTを大幅にダウンさせて、P4の判定NO
を促し、再びP1〜P4を繰返せばよい。このようにする
と、まれな状況における各種パラメータによって新たな
記銘が行われ、想起処理の信頼性の回復を図ることがで
きる。
なお、P9において、キャンセルスイッチが操作されて
いない場合には、想起処理の結果が運転者の意図に合致
したものであるから、P11でCUNTをUPして、再びP7以降
を繰返す。
このように、本実施例では、アソシアトロンを用いて
実際の走行状態に即して、記銘処理を実行し、そして想
起処理を実行して特定の走行状態、すなわち、硬めのサ
スペンション特性が好ましい走行状態および軟らかめの
サスペンション特性が好ましい走行状態をそれぞれ自動
認識している。したがって、自動認識の結果が、運転者
の好みに合致したものとなり、各々の運転者の好みに適
合したサスペンション特性を得ることができる。
(効果) 本発明によれば、運転者の好みを反映させつつ、走行
条件に応じたサスペンション特性の可変制御を行うこと
ができ、各々の運転者の好みに適合したサスペンション
特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念図、第2〜6図はアソシアトロン
を説明する図であり、第2図はその構造概念図、第3図
はその等価電気回路図、第4図はその神経細胞のマトリ
クス図、第5図(a)(b)(c)はその記銘された状
態をそれぞれ示す状態図、第6図はその想起のための入
力を与えた状態を示す状態図である。 第7〜10図は本発明に係る車両のサスペンション制御装
置の一実施例を示す図であり、第7図はその全体構成
図、第8図はその処理プログラムのフローチャート、第
9図はその配列変数の配列状態を示す概念図、第10図は
そのメンバーシップ関数を表わす図である。 1……センサ群(パラメータ検出手段)、 11……微・積分演算回路群(パラメータ検出手段)、 18……スイッチ(入力手段)、 20……コントロールユニット(神経細胞要素、伝達要
素、記銘手段、想起手段、演算手段、)、 21……サスペンションコントローラ(操作手段)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−121987(JP,A) 特開 昭63−170113(JP,A) 特開 昭58−42098(JP,A) 特開 昭63−219410(JP,A) 特開 昭62−251221(JP,A) 特開 昭62−59112(JP,A) 特開 昭61−181710(JP,A) FUJITSU 1988−6月号、VO L.39,NO.3,通巻225号、1988− 6−10富士通株式会社、長田茂実(外2 名)、ニューロコンピュータの原理とロ ボット制御の応用、P.175−P.184 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60G 17/015 G05B 13/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)車両の走行状態を表わす各種パラメー
    タを検出するパラメータ検出手段と、 b)運転者の希望するサスペンション特性を示す特性信
    号が、当該運転者の操作により必要に応じて入力される
    入力手段と、 c)各々が前記各パラメータおよび特性信号に対して割
    当てられ、各パラメータおよび特性信号の内容に応じて
    状態を変化させることが可能な多数の神経細胞要素と、 d)各一対の神経細胞要素間を結合し、一方の神経細胞
    要素の状態を他方の神経細胞要素に伝達するとともに、
    該状態に応じて結合係数を変化させる伝達要素と、 e)前記パラメータ検出手段の出力および入力手段の出
    力に従って各神経細胞要素の状態を変化させ、任意の時
    点における走行状態を表わす各種パラメータおよび特性
    信号をパターン化して記銘する記銘手段と、 f)少なくとも一部のパラメータ信号が入力されると、
    前記パターンを参照して特性信号を含むパターンを再現
    する想起手段と、 g)該想起手段によって再現されたパターンに従って運
    転者の希望するサスペンション特性となるような特性制
    御値を演算する演算手段と、 h)演算手段からの信号に従って、サスペンション装置
    の減衰力を含む特性を操作する操作手段と、 を備えたことを特徴とする車両のサスペンション制御装
    置。
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FUJITSU 1988−6月号、VOL.39,NO.3,通巻225号、1988−6−10富士通株式会社、長田茂実(外2名)、ニューロコンピュータの原理とロボット制御の応用、P.175−P.184

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