JP2768443B2 - 低周波電磁誘導加熱器 - Google Patents

低周波電磁誘導加熱器

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JP2768443B2 JP13708189A JP13708189A JP2768443B2 JP 2768443 B2 JP2768443 B2 JP 2768443B2 JP 13708189 A JP13708189 A JP 13708189A JP 13708189 A JP13708189 A JP 13708189A JP 2768443 B2 JP2768443 B2 JP 2768443B2
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熱 井口
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低周波誘導加熱を用いた加熱器に関する。
[従来の技術] 発電所や工場などでは、蒸気や温水の熱源としては、
石油、石炭、天然ガスなどを用い、これを燃焼させるこ
とが一般的に行なわれている。
また石油、石炭、天然ガスなどを燃焼して加熱できな
いような、製造工場などの生産工程では、電気を用いた
抵抗式ヒーターを用いている。例えば鉄道車両や電車車
両の車軸と車輪の合体結合、ベアリングのインナーケー
スなどにおいては、軸となる丸棒に金属製の中空円板体
を嵌合させるが、このとき中空円板体を加熱し、中空部
を熱膨脹させ、丸棒に嵌合することが行われている。こ
のような加熱は、電気を用いる必要がある。
さらに別の加熱方式としては、低周波電磁誘導加熱器
が知られている(実開昭56−86789号公報、特公昭58−3
9525号公報など)。
[発明が解決しようとする課題] ところが抵抗式ヒーターは、抵抗加熱されたニクロム
線ヒーター、またはシーズヒーターを用いるので、電気
容量の増加とヒーターの局部的加熱に伴う熱歪みの増加
が大きく、実用化に困難性を伴う。すなわち電気容量を
かなり大きなものとしても、被加熱体を加熱するのに時
間がかかり、電力ロスが大きく、コストが高いものとな
り、しかも局部加熱に伴う被加熱体の歪みなどが発生し
やすい。
さらに別の加熱方式である実開昭56−86789号公報、
特公昭58−39525号公報などの低周波電磁誘導加熱器
は、電磁振動により大きく音を発生したり、電磁振動に
より装置が破壊したりするという本質的な問題点を有し
ていた。さらに別の例としては変圧器を応用したものも
あるが、加熱効率が悪く、加熱時間が数十分必要で、し
かも被加熱体の取り付け・取り外しが用意でなく、実用
的な問題が多かった。
本発明は、三相交流電源を用いて結線方法を特定なも
のとし、被加熱体を常に連続してコイル側に吸引させる
ことにより、電磁振動の発生を防止し、しかも被加熱体
の取り付け・取り外しが容易で、そのうえ安定かつ安全
に操作でき、かつ熱効率に優れた低周波誘導加熱器を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明は下記の構成からな
る。
すなわち本発明は、被加熱体を接触した状態で加熱す
るための電磁誘導加熱器であって、該加熱器は少なくと
も6個の誘導コイルで形成され、該誘導コイルは円周状
に配置されているとともに、隣接する一組の誘導コイル
は三相交流電源のいずれか一の電源から電力供給を受
け、実質的に対称の位置にある誘導コイルへ電流を流す
結線としたことを特徴とする低周波電磁誘導加熱器であ
る。
前記において好ましくは、電磁誘導コイルが6個から
なり、結線方式が三相ダブルデルタ結線である。
本発明において特徴的なことは、加熱器は少なくとも
6個の誘導コイルで形成され、該誘導コイルは円周状に
配置されているとともに、隣接する一組の誘導コイルは
三相交流電源のいずれか一の電源から電力供給を受け、
実質的に対称の位置にある誘導コイルへ電流を流す結線
としたことである。このような特異な結線方式としたこ
とにより、被加熱体を常に電磁吸引しつつ加熱できるの
で、磁束密度を大幅に上げることができ、しかも電磁振
動音を発生せず、きわめて優れた加熱効率を達成するこ
とができる。
本発明の被加熱体は、誘導コイル面と接触でき、かつ
金属材料などの磁束を通過させる材料であればいかなる
ものでもよい。より具体的には、誘導コイルの端面を平
坦なものとした場合、被加熱体の接触面が平坦であれば
いかなるものでもよく、従って加熱する場合は単にコイ
ルの上に載せるだけでよく、取り外す場合もきわめて容
易に取り外しできる。
[作用] 次に図面を用いて本発明の一実施態様をより詳細に説
明する。
第1図は本発明の要部である結線図を示す。6個の誘
導コイルを円周状に配置し、その各々にA1〜A6と番号を
つけると、隣接するA1とA2を三相電源のうちのU相に結
線し、隣接するA3とA4を三相電源のうちのV相に結線
し、同じく隣接するA5とA6を三相電源のうちのW相に結
線する。そして実質的に対称の位置にある誘導コイルへ
電流を流す結線を行う。すなわちA1とA4を、A2とA5を、
A3とA6を各々結線する。このようにすると第8図(A)
のように電磁力による吸引力が連続して発生し、被加熱
体(一例として鉄板)を引っ張り続けるので、低周波交
流電源を用いていても振動音の発生を防ぐことができ
る。第8図(A)の0点は吸引力がゼロになる点を示
す。第8図(B)は三相交流電流の波形を示す。すなわ
ち、ある時間の瞬間のU、V、W各相の電流波形を示
す。ここで第8図(A)と第8図(B)との関係を説明
すると、第8図(A)の吸引力の波形は、第8図(B)
の波形の同じ時間軸の延長上に描かれている。そして本
発明の特定の結線による装置の吸引力は第8図(B)
の、0点を中心にする−側の波形が+側の波形に合成さ
れ、結果として第8図(A)のような吸引力となる。な
お本発明において誘導コイルの巻き方向は、交流電源を
使用することから、いかなる方向に巻いてもよい。
第2図は本発明の原理図である。脚鉄心3に誘導コイ
ルを巻き、継鉄心4の上に配置させる。被加熱体として
鉄板を用いた場合、鉄板1には、磁束路ができ、この回
りの厚み方向に渦電流が発生して、鉄板1が中心部から
加熱される状態を示している。そして中心部がない場
合、例えば第6図に示す被加熱体のときであっても、磁
束金属の部分を通過するので中空部周辺から加熱され
る。なお第6図については実施例で説明する。
第3図は本発明の加熱器の端子6の方向から見た側面
図である。このC−C断面図が第4図である。端子6が
3個あるのは、前記の通り三相電源から電流を取るため
である。第5図は第3図のA−A断面図である。脚鉄心
3に誘導コイルを巻き、継鉄心4の上に配置させる。そ
してこれを樹脂モールドで充填させる。第7図は第5図
のB−B断面図である。被加熱体として中空状のインナ
ーレース1を用いたものである。
本発明の装置においては、一次側の誘導コイルに、た
とえば50Hzまたは60Hzの商用周波数の200V、25Aの交流
電流を流すと、変圧器の原理により二次側の鉄板にはた
とえば0.5V、10,000Aの電流が流れる。低電圧、大きな
電流は加熱にとって最も重要であり、本発明はこの原理
を見事に応用している。また鉄板1にはきわめて低い電
圧しか流れないので、人体に接触しても感電などは起こ
らない。
本発明において好ましくは、電磁誘導コイルが6個か
らなり、三相ダブルデルタ結線である。第8図に示した
とおり、吸引力を最も発揮しやすい結線方式だからであ
る。
本発明において被加熱体の一例である鉄板1は、磁束
が通る厚さであればいかなる厚さでもよい。たとえば1
〜10cm程度のものであるが、これに限られない。そして
鉄板1の下に脚鉄心3の上に巻いた誘導コイル2が少な
くとも6個配置されている。誘導コイルは6個以上であ
れば9個とか12個等いかなる数でもよいが、配線の容易
性からすると6個が好ましい。6個はほぼ円周状に配置
させることが好ましいが、配置の方法はこれに限らな
い。要は磁束が鉄板1上を通る配置であればいかなる配
置でもよい。
被加熱体は誘導コイル2に密接して配置する。磁束を
通りやすくするためである。なお磁束が通る状態であれ
ば鉄板1と脚鉄心3との間にはポリイミドフィルム等の
耐熱フィルムを緩衝材としていれてもよい。脚鉄心3、
継鉄心4は磁束を通しやすいものであればいかなるもの
でもよい。好ましい具体例としては、ケイ素鋼板を巻い
た継鉄心である。脚鉄心、及び継鉄心の太さは磁気飽和
に達しない磁束密度に保てる程度であり、好ましくは2
万ガウス以下に保つような断面積を有することである。
次に本発明において好ましくは、三相交流電源が商用
周波数であることである。経済的に最も使いやすいから
である。ここで商用周波数とは、各国で異なるが、わが
国においては50Hzまたは60Hzである。また三相交流電源
を用いるのは、吸引力を連続して発生させ、維持できる
からである。
本発明において温度コントロールは、電流値(アンペ
ア)によって容易にできる。すなわち電流値と温度は一
定の関係にあるので、コントロールはきわめて容易であ
る。さらに被加熱体の温度制御も容易で、設定に合った
温度設定ができる。その理由は、被加熱体自体が熱源に
なるからである。かかる点従来の、加熱体と被加熱体と
の温度差を設けなければならないという加熱の概念がま
ったく異なるものである。
なお本発明の加熱器には、温度検出機や、過熱防止
器、リミットスイッチなど適宜設けることができる。
[実施例] 以下実施例により詳細に説明する。ただし本発明は実
施例に限定されるものではない。
実施例1 第6図に示すベアリングインナーレース(外径290m
m、内径130mm、厚さ35mm、材質は鉄)を、第7図のよう
に配置し、25℃から100℃まで昇温した。電力は200Vの
三相、14Aとした。この結果第9図に示すように中心の
内径周辺部P1では約160秒で100℃を越えた。160秒の点
で温度カーブが寝ているのは、ここでサーミスタが働き
電気入力が切れたからである。そして中間部P2、および
外径周辺部P3でも約200秒で100℃に達した。内径周辺部
P1の昇温曲線が中間部P2、および外径周辺部P3に比べて
高いのは、中心部のほうが磁束密度が高いからと思われ
る。また鉄の場合、線熱膨脹計数α=1.2×10-5である
ので、温度差が75℃あると90μm(0.09mm)膨脹する。
したがって本被加熱体はこの膨脹により、軸芯棒に嵌合
させることができた。
従来技術の変圧器を応用した誘導加熱においては30分
以上かかっていたので、本発明の加熱器は約10分の1の
時間で加熱させることになる。
本発明は上記以外の被加熱体にも応用でき、ボイラ
ー、蒸器、鍋、釜等、あるいはその他の金属製物品を加
熱するのに有効に利用できる。
[発明の効果] 本発明は三相交流電源を用いて特別な結線方法を採用
したので、被加熱体を常に連続してコイル側に吸引さ
せ、電磁振動の発生を防止し、しかも被加熱体の取り付
け・取り外しが容易で、そのうえ安定かつ安全に操作で
き、熱効率がきわめて優れた低周波誘導加熱器を提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1〜7図は本発明の加熱器の一実施態様を示す。第8
図(A)(B)は本発明の加熱器の電磁吸引力を示す。
第9図は本発明の実施例の昇温曲線を示す。 1:被加熱体、2:電磁誘導コイル 3:脚鉄心、4:継鉄心 5:樹脂モールド、6:端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱体を接触した状態で加熱するための
    電磁誘導加熱器であって、該加熱器は少なくとも6個の
    誘導コイルで形成され、該誘導コイルは円周状に配置さ
    れているとともに、隣接する一組の誘導コイルは三相交
    流電源のいずれか一の電源から電力供給を受け、実質的
    に対称の位置にある誘導コイルへ電流を流す結線とした
    ことを特徴とする低周波電磁誘導加熱器。
  2. 【請求項2】電磁誘導コイルが6個からなり、結線方式
    が三相ダブルデルタ結線である請求項第1項の低周波電
    磁誘導加熱器。
JP13708189A 1989-01-23 1989-05-29 低周波電磁誘導加熱器 Expired - Lifetime JP2768443B2 (ja)

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ATE339868T1 (de) * 2002-09-26 2006-10-15 Mtech Holding Ab Magnetisches heizgerät
JP5226469B2 (ja) * 2008-11-06 2013-07-03 株式会社モトロニクス 多層プリント板の溶着装置

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