JP2764498B2 - 地中構造物の液状化対策工法 - Google Patents
地中構造物の液状化対策工法Info
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- JP2764498B2 JP2764498B2 JP4099729A JP9972992A JP2764498B2 JP 2764498 B2 JP2764498 B2 JP 2764498B2 JP 4099729 A JP4099729 A JP 4099729A JP 9972992 A JP9972992 A JP 9972992A JP 2764498 B2 JP2764498 B2 JP 2764498B2
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- liquefaction
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地震時における地盤の液
状化による地中構造物の浮上がりを防止する液状化対策
工法に係るものである。
状化による地中構造物の浮上がりを防止する液状化対策
工法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液状化対策には、地盤を置換え
る、締固める、地下水位を下げる、間隙水圧を逃がす。
止水壁、杭等の構造物で対応する方法、が考えられる
が、特に地中構造物の浮上がりに対する対策工法として
次の方法がある。 (イ) 構造物直下を地盤改良し、液状化発生を抑制す
る。 (ロ) 地中構造物底面及び周囲を透水性の良い礫材で
囲み、排水層を設け、地震時に生じる構造物周囲の過剰
間隙水圧の上昇を抑える。 (ハ)(ロ)と同様に周囲を連壁などで囲み、地震時の
地盤のせん断変形を抑制したり、構造物直下へ回り込む
水や砂の流入を防止する。 (ニ) 地中構造物の周囲に鋼矢板で止水壁を設置し、
周囲の液状化地盤からの水や砂の流入を防ぐ。
る、締固める、地下水位を下げる、間隙水圧を逃がす。
止水壁、杭等の構造物で対応する方法、が考えられる
が、特に地中構造物の浮上がりに対する対策工法として
次の方法がある。 (イ) 構造物直下を地盤改良し、液状化発生を抑制す
る。 (ロ) 地中構造物底面及び周囲を透水性の良い礫材で
囲み、排水層を設け、地震時に生じる構造物周囲の過剰
間隙水圧の上昇を抑える。 (ハ)(ロ)と同様に周囲を連壁などで囲み、地震時の
地盤のせん断変形を抑制したり、構造物直下へ回り込む
水や砂の流入を防止する。 (ニ) 地中構造物の周囲に鋼矢板で止水壁を設置し、
周囲の液状化地盤からの水や砂の流入を防ぐ。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記
(イ)(ロ)(ハ)のような対策工は大規模な施工機械
の利用に対する作業スペースの問題や、工期、工費がか
かりすぎる等の問題点がある。また(ハ)のような連壁
でも地震時におけるせん断変形を抑制できないことが実
験や解析から明らかにされている。
(イ)(ロ)(ハ)のような対策工は大規模な施工機械
の利用に対する作業スペースの問題や、工期、工費がか
かりすぎる等の問題点がある。また(ハ)のような連壁
でも地震時におけるせん断変形を抑制できないことが実
験や解析から明らかにされている。
【0004】また(ハ)(ニ)のような締切工は、外部
の液状化層からの砂や水の流入は防止できるが、内部で
間隙水圧が局所的に高まったり、地震後の間隙水圧の消
散が困難である等の問題点がある。本発明は前記従来技
術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的
とする処は、施工性に優れ、大規模な重機を必要とせ
ず、地震時に自動的に、作動し、メンテナンスが少なく
て済み工期が縮減され、工費が節減される地中構造物の
液状化対策を提供する点にある。
の液状化層からの砂や水の流入は防止できるが、内部で
間隙水圧が局所的に高まったり、地震後の間隙水圧の消
散が困難である等の問題点がある。本発明は前記従来技
術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的
とする処は、施工性に優れ、大規模な重機を必要とせ
ず、地震時に自動的に、作動し、メンテナンスが少なく
て済み工期が縮減され、工費が節減される地中構造物の
液状化対策を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る地下構造物の液状化対策工法によれ
ば、液状化発生の可能性のある地域において、水が充填
された円柱形のゴムバッグを地中構造物の長手方向に沿
って柱列状に配置し、同ゴムバックに前記液状化発生の
可能性のある地域において観測された地表面最大加速度
が、ある設定値を超えた場合に外れる逆流防止弁を設置
し、同逆流防止弁の外れで、前記ゴムバッグの体積を収
縮せしめることによって、前記地域における間隙水圧を
減少せしめ、液状化による前記構造物の浮き上がりを防
止するものである。
め、本発明に係る地下構造物の液状化対策工法によれ
ば、液状化発生の可能性のある地域において、水が充填
された円柱形のゴムバッグを地中構造物の長手方向に沿
って柱列状に配置し、同ゴムバックに前記液状化発生の
可能性のある地域において観測された地表面最大加速度
が、ある設定値を超えた場合に外れる逆流防止弁を設置
し、同逆流防止弁の外れで、前記ゴムバッグの体積を収
縮せしめることによって、前記地域における間隙水圧を
減少せしめ、液状化による前記構造物の浮き上がりを防
止するものである。
【0006】
【作用】本発明は前記したように構成されているので、
地震計によって応答加速度を観測すると同時に地震時に
観測された地表面最大加速度が予め設定しておいた地表
面最大加速度を超えると、液状化発生の可能性のある地
域において地中構造物の長手方向に沿って柱列状に配置
され、且つ水が充填された円柱形のゴムバッグの逆流防
止弁が外れ、地盤がゴムバッグを押し潰すことになり、
この結果、同ゴムバッグの分の体積が減少し、締切られ
た地盤内の間隙水圧が同ゴムバッグの体積分低下して浮
力を低減させる復元効果が期待される。
地震計によって応答加速度を観測すると同時に地震時に
観測された地表面最大加速度が予め設定しておいた地表
面最大加速度を超えると、液状化発生の可能性のある地
域において地中構造物の長手方向に沿って柱列状に配置
され、且つ水が充填された円柱形のゴムバッグの逆流防
止弁が外れ、地盤がゴムバッグを押し潰すことになり、
この結果、同ゴムバッグの分の体積が減少し、締切られ
た地盤内の間隙水圧が同ゴムバッグの体積分低下して浮
力を低減させる復元効果が期待される。
【0007】また常時は前記ゴムバッグの静水圧によっ
て側方土圧が発生するため、側方の有効応力が増加し、
液状化強度自体も増大する。
て側方土圧が発生するため、側方の有効応力が増加し、
液状化強度自体も増大する。
【0008】
【実施例】以下本発明を図示の実施例について説明す
る。地震によって液状化の発生する地域内に配設された
地中構造物1の周囲に締切工2を施工し、ボーリング装
置3によって削孔作業を行い(図4(a)参照)かくし
て形成された削孔部4に内部にゴムバッグ5を装着した
鋼管6を挿入する。(図4(b)参照)次いで鋼管6に
注水して、(図4(c)参照)ゴムバッグ5のみを残し
て鋼管6を地中構造物1の底部まで引き抜く。(図4
(d)参照)しかるのち鋼管6に逆流防止弁7を取付け
る。(図4(e)参照)従って通常は土圧によってゴム
バッグ5内部の水は外部に流出せず、体積一定のまま地
盤中に存在するので、常時は静水圧によって側方土圧が
発生するため、側方の有効応力が増加し、液状化強度自
体も増大する。
る。地震によって液状化の発生する地域内に配設された
地中構造物1の周囲に締切工2を施工し、ボーリング装
置3によって削孔作業を行い(図4(a)参照)かくし
て形成された削孔部4に内部にゴムバッグ5を装着した
鋼管6を挿入する。(図4(b)参照)次いで鋼管6に
注水して、(図4(c)参照)ゴムバッグ5のみを残し
て鋼管6を地中構造物1の底部まで引き抜く。(図4
(d)参照)しかるのち鋼管6に逆流防止弁7を取付け
る。(図4(e)参照)従って通常は土圧によってゴム
バッグ5内部の水は外部に流出せず、体積一定のまま地
盤中に存在するので、常時は静水圧によって側方土圧が
発生するため、側方の有効応力が増加し、液状化強度自
体も増大する。
【0009】図示の実施例は前記したように構成されて
いるので、地震計によって応答加速度を観測し、観測と
同時に最大加速度を割出す。そして予め設定しておいた
地表面最大加速度と比較し、設定値を超えると逆流防止
弁7が開き、地盤がゴムバッグ5を押し潰すことにな
る。かくしてゴムバッグ5に相当する分の体積が減少
し、締切られた地盤内の間隙水圧がその分だけ減少し、
浮力を低減せしめ、締切られた地盤内の地中構造物1の
浮上がりが防止される。
いるので、地震計によって応答加速度を観測し、観測と
同時に最大加速度を割出す。そして予め設定しておいた
地表面最大加速度と比較し、設定値を超えると逆流防止
弁7が開き、地盤がゴムバッグ5を押し潰すことにな
る。かくしてゴムバッグ5に相当する分の体積が減少
し、締切られた地盤内の間隙水圧がその分だけ減少し、
浮力を低減せしめ、締切られた地盤内の地中構造物1の
浮上がりが防止される。
【0010】図5(a)及び(b)は夫々平常時及び地
震時におけるゴムバッグの作用図である。
震時におけるゴムバッグの作用図である。
【0011】
【発明の効果】本発明は簡単な構成で、地震時に自動的
に作動し、また機械を使って常時圧力をかけているわけ
ではいので、比較的メンテナンスが少なくて済み、施工
に際して大規模な重機を必要としないので、住宅が密集
したような狭いところでの施工にも適している。
に作動し、また機械を使って常時圧力をかけているわけ
ではいので、比較的メンテナンスが少なくて済み、施工
に際して大規模な重機を必要としないので、住宅が密集
したような狭いところでの施工にも適している。
【0012】また本発明によれば既存の構造物にも使用
可能であり、コスト面や工期的に有利である。
可能であり、コスト面や工期的に有利である。
【図1】本発明に係る地中構造物の液状化対策工法の一
実施例の実施状況を示す縦断面図である。
実施例の実施状況を示す縦断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の部分拡大図である。
【図4】(a)(b)(c)(d)(e)は鋼管及びゴ
ムバッグ設定工程を示す縦断面図である。
ムバッグ設定工程を示す縦断面図である。
【図5】(a)(b)は本発明の作用説明図である。
1 地中構造物 2 締切工 3 ボーリング装置 4 削孔部 5 ゴムバッグ 6 鋼管 7 逆流防止弁
Claims (1)
- 【請求項1】 液状化発生の可能性のある地域におい
て、水が充填された円柱形のゴムバッグを地中構造物の
長手方向に沿って柱列状に配置し、同ゴムバックに、前
記液状化発生の可能性のある地域において観測された地
表面最大加速度がある設定値を超えた場合に外れる逆流
防止弁を設置し、同逆流防止弁の外れで、前記ゴムバッ
グの体積を収縮せしめることによって、前記地域におけ
る間隙水圧を減少せしめ、液状化による前記構造物の浮
き上がりを防止することを特徴とする地中構造物の液状
化対策工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099729A JP2764498B2 (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 地中構造物の液状化対策工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4099729A JP2764498B2 (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 地中構造物の液状化対策工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05295720A JPH05295720A (ja) | 1993-11-09 |
JP2764498B2 true JP2764498B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=14255161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4099729A Expired - Fee Related JP2764498B2 (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 地中構造物の液状化対策工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2764498B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6124719A (ja) * | 1984-07-13 | 1986-02-03 | Taisei Corp | 砂質地盤の液状化防止工法 |
-
1992
- 1992-04-20 JP JP4099729A patent/JP2764498B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05295720A (ja) | 1993-11-09 |
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