JP2764041B6 - ソマトスタチン類に関する改良 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、ソマトスタチン類似体(analogue)を含有する医薬組成物および乳癌の処置におけるその用途に関する。
【0002】
【従来の技術および発明の態様】
ソマトスタチンは、下記構造
【化7】
Figure 0002764041
を有する環状ドデカペプチドを間にはさむテトラデカペプチドであり、成長ホルモン放出抑制、インシュリンおよびグルカゴン放出抑制並びに胃液分泌低下特性を有する。その作用は短く、持続性が短いというこの問題を解決するために、作用時間の長いソマトスタチン類似体がこれまでにも製造されている。これらの化合物は依然として注射により投与されねばならないため、特に繰り返し投与の場合は苦痛なものとなり得る。
【0003】
ソマトスタチン類似体、特にオクトレオチドおよびその誘導体の非経口組成物は、特に興味深い特性を示し、例えば乳酸が医薬組成物中に存在する場合にそれらの耐容性が改善され得ることが判明した。第一の態様において、この発明はソマトスタチン類似体および乳酸を含有する医薬組成物を提供する。
【0004】
この明細書で使用されている「類似体」の語は、1個もしくはそれ以上のアミノ酸単位が脱落および/または1個もしくはそれ以上の他のアミノ基(複数も可)により置換、並びに/または1個またはそれ以上の官能性基が1個または幾つかの他のアイソスター基により置換された、天然テトラデカペプチド・ソマトスタチンの直鎖または環状ポリペプチドから誘導された直鎖または環状ポリペプチドを全て包含する。また「類似体」の語は、糖残基を有する対応する誘導体も包含する。一般に、この語は、非修飾ソマトスタチンペプチドと質的に同じ作用を呈する生物活性ペプチドの修飾誘導体を全て包含する。以後、これらの化合物を「本発明化合物」と称す。
【0005】
環状、架橋環状および直鎖ソマトスタチン類似体は公知化合物である。前記化合物およびそれらの製法は米国特許明細書第4310518号および第4235886号、ヨーロッパ特許明細書EP−A−1295、70021、113209、215171、203031、214872、143307号およびベルギー国特許明細書BE−A−900089号に記載されている。
【0006】
本発明化合物が糖残基を有する場合、これは好ましくはN−末端アミノ基および/またはペプチド側鎖に存在する少なくとも1個のアミノ基、さらに好ましくはN−末端アミノ基に結合している。前記化合物およびそれらの製法は例えばWO88/02756に開示されている。
【0007】
好ましい本発明化合物は下記の化合物である。
A.式(I)〜(III)で示される化合物
【化8】
Figure 0002764041
[式中、Wは、Sまたは(CH2)s(式中、s は0、1または2)、XおよびZのうち一方はSおよび他方はSまたはCH2、Yは、Sまたは(CH2)t(式中、t は0、1または2)、R1およびR2は、各々互いに独立してC1-5アルキル、ベンジル、1個または2個のC1-5アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、および/またはC1-5アルコキシ置換基を有するベンジル、または5もしくは6員複素環により置換されたC1-5アルキル、R3は、非置換またはC1-5アルキル、C1-5アルコキシもしくはハロゲン置換基を有する3−インドリルメチル、R4は、C1-5アルキル、C1-5ヒドロキシアルキル、ベンジル、カルボキシ−(C1-5アルキル)、アミノ(C1-5アルキル)またはC1-5アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロおよび/またはC1-5アルコキシ置換基を有するベンジル、R5は、C1-5アルキル、ベンジルまたはC1-5アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロおよび/またはC1-5アルコキシ置換基を有するベンジルである]
【0008】
1-5アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、s−ブチルおよびペンチルがある。C1-5アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシおよびペントキシがある。ハロゲンはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素である。さらに、「5または6員複素環」の語は、1個または2個の酸素、窒素および/または硫黄ヘテロ原子を有する環、例えばイミダゾール、フラン、チアゾール、ピラゾールおよびピリジンを包含する。
【0009】
式(I)、(II)および(III)で示される化合物には不斉中心が存在するため、前記化合物の光学異性体が存在する。これらの環状ヘキサペプチド類を構成する様々なアミノ酸の不斉中心の各々について、DおよびL立体配置の両方が含まれる。
【0010】以下、式(I)、(II)および(III)で示されるソマトスタチンの環状ヘキサペプチド類似体を示す。
【化9】
Figure 0002764041
【0011】
好ましい式(I)の化合物は次の通りである。
1)シクロ-(N-Me-Ala-Tyr-D-Trp-Lys-Thr-Phe)
2)シクロ-(N-Me-Ala-Phe-D-Trp-Lys-Thr-Phe)
3)シクロ-(N-Me-Ala-Phe-L-Trp-Lys-Thr-Phe)
4)シクロ-(N-Me-Ala-Phe-D-Trp-Lys-Thr-p-Cl-Phe)
5)シクロ-(N-Me-Ala-Phe-D-5-F-Trp-Lys-Thr-Phe)
6)シクロ-(N-Me-Ala-Phe-L-5-F-Trp-Lys-Thr-Phe)
7)シクロ-(N-Me-Ala-Phe-D-Trp-Lys-Ser-Phe)
8)シクロ-(N-Me-Ala-Tyr-D-Trp-Lys-Val-Phe)
9)シクロ-(N-Me-Ala-Tyr-D-Trp-Lys-Val-Trp)
10)シクロ-(N-Me-Ala-Tyr-L-Trp-Lys-Val-Phe)
11)シクロ-(Ser-Ala-N-Me-Phe-His-D-Trp-Lys)
【0012】
好ましい式(II)の化合物は次の通りである。
12)シクロ-(Pro-Tyr-D-Trp-Lys-Thr-Phe)
13)シクロ-(Pro-Phe-D-Trp-Lys-Thr-Phe)
14)シクロ-(Pro-Phe-L-Trp-Lys-Thr-Phe)
15)シクロ-(Pro-Phe-D-Trp-Lys-Thr-p-Cl-Phe)
16)シクロ-(Pro-Phe-D-5-F-Trp-Lys-Thr-Phe)
17)シクロ-(Pro-Phe-L-5-F-Trp-Lys-Thr-Phe)
18)シクロ-(Pro-Phe-D-Trp-Lys-Ser-Phe)
【0013】
好ましい式(III)の化合物は次の通りである。
【化10】
Figure 0002764041
【0014】
B.式(IV)で示される化合物
【化11】
Figure 0002764041
[式中、Aは、C1-12アルキル、C7-10フェニルアルキルまたは式RCO−で示される基、ただし、
i )Rは水素、C1-11アルキル、フェニルもしくはC7-10フェニルアルキル、または
ii)RCO−は、
a)所望によりF、Cl、Br、NO2、NH2、OH、C1-3アルキルおよび/またはC1-3アルコキシにより環置換されていてもよいL−またはD−フェニルアラニン残基、
b)上記a)項記載のもの以外の天然α−アミノ酸もしくは対応するD−アミノ酸の残基、または
c)個々のアミノ酸残基が同一または異なって、上記a)および/またはb)項記載のものから選ばれるジペプチド残基(ただし、アミノ酸残基a)およびb)のα−アミノ基並びにジペプチド残基c)のN−末端アミノ基は所望によりモノ−またはジ−C1-12アルキル化されていてもよい)、
【0015】
A'は、水素、またはAがC1-12アルキルもしくはC7-10フェニルアルキルの場合はC1-12アルキルもしくはC7-10フェニルアルキル、Y1およびY2は一緒になって直接結合を表すか、またはY1およびY2は各々独立して水素もしくは式(1)〜(5)で示される基、
【化12】
Figure 0002764041
(式中、Raはメチルまたはエチル、Rbは水素、メチルまたはエチル、m は1〜4の整数、n は1〜5の整数、Rcは(C1-6)アルキル、Rdは天然α−アミノ酸のα−炭素原子に結合した置換基(水素を含む)、Reは(C1-5)アルキル、Ra'およびRb'は独立して水素、メチルまたはエチル、R8およびR9は独立して水素、ハロゲン、(C1-3)アルキルまたは(C1-3)アルコキシ、p は0または1、q は0または1、およびr は0、1または2である)、Bは、所望によりハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アルキルおよび/またはC1-3アルコキシにより環置換されていてもよい−Phe−、またはナフチルアラニン、
【0016】
Cは、所望によりα−N−メチル化されていてもよく、また所望によりハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アルキルおよび/またはC1-3アルコキシによりベンゼン環置換されていてもよい(L)−Trp−または(D)−Trp−、Dは、所望によりα−N−メチル化されていてもよい−Lys−、チアLys、γF−Lys、δF−LysもしくはOrn、または4−アミノシクロヘキシルAlaもしくは4−アミノシクロヘキシルGly残基、Eは、Thr、Ser、Val、Phe、Ileまたはアミノイソ酪酸残基、Fは、式−COOR7、−CH2OR10
【化13】
Figure 0002764041
または
【化14】
Figure 0002764041
(式中、R7は水素またはC1-3アルキル、R10は水素または生理学的に許容し得、生理学的に加水分解可能なエステルの残基、R11は、水素、C1-3アルキル、フェニルまたはC7-10フェニル−アルキル、R12は、水素、C1-3アルキルまたは式−CH(R13)−X1で示される基、R13は、CH2OH、−(CH2)2−OH、−(CH2)3−OHもしくは−CH(CH3)OH、または天然α−アミノ酸のα−炭素原子に結合した置換基(水素を含む)、並びに
【0017】
1は、式−COOR7、−CH2OR10、または
【化15】
Figure 0002764041
(式中、R7およびR10は前記の意味、R14は水素またはC1-3アルキル、およびR15は水素、C1-3アルキル、フェニルまたはC7-10フェニルアルキルである)で示される基、およびR16は水素またはヒドロキシ、ただし、R12が−CH(R13)−X1である場合、R11は水素またはメチルであるものとする)、で示される基、ただし、残基B、DおよびEはL−立体配置を有し、2および7位の残基並びに残基Y14)およびY24)があればこれらも各々独立して(L)−または(D)−立体配置を有するものとする]
【0018】
式(IV)で示される化合物の場合、次の意味またはそれらの組み合わせが好ましい。
1.AはC7-10フェニルアルキル、特にフェネチル、または式RCOで示される基である。好ましくはAは式RCOで示される基である。1.1.好ましくはRはC1-11アルキルまたはC7-10フェニルアルキル、特にC7- 10フェニルアルキル、さらに好ましくはフェネチルであるか、またはRCOはa)、b)またはc)の意味を有する。1.2.RCOがa)、b)またはc)の意味を有する場合、アミノ酸残基a)およびb)のα−アミノ基およびジペプチド残基c)のN−末端アミノ基は、好ましくは非アルキル化またはモノ−C1-12アルキル化、特に−C1-8アルキル化、さらに好ましくは−メチル化されている。最も好ましくはN−末端は非アルキル化状態である。
【0019】
1.3.RCOがa)の意味を有する場合、これは好ましくはa')所望によりモノ−N−C1-12アルキル化されていてもよいL−またはD−フェニルアラニンまたは−チロシン残基である。さらに好ましくはa')はL−もしくはD−フェニルアラニン残基またはL−もしくはD−N−(C1-8アルキル)−フェニルアラニン残基、特にD−フェニルアラニンまたはD−(N−メチル)−フェニルアラニン残基である。1.4.RCOがb)またはc)の意味を有する場合、定義された残基は好ましくは親油性である。すなわち好ましい残基b)はb')炭化水素側鎖を有するα−アミノ酸残基、例えばロイシンおよびノルロイシン残基であり、前記残基はL−またはD−立体配置を有する。また好ましい残基c)は、個々のアミノ酸残基が同一または異なって、前記a')およびb')記載のものから選ばれたものであるジペプチド残基である。1.5.最も好ましいRCOはa)の意味、特にa')の意味を有する。
【0020】
2.BはB'(ただし、B'はPheまたはTyr)である。
3.CはC'(ただし、C'は−(D)Trp−)である。
4.DはD'(ただし、D'は−Lys−、−MeLys−または−Lys(ε−Me)−、特に−Lys−)である。
5.EはE'(ただし、E'はVal以外の天然α−アミノ酸の残基)、特に−Thr−である。
【0021】
6.FはF'(ただし、F'は式
【化16】
Figure 0002764041
特に
【化17】
Figure 0002764041
で示される基(式中、R11=HまたはCH3)である。後者の場合、−CH(R13)−X1部分は好ましくはL−立体配置を有する。E'がThrである場合、好ましくはF'は−ThrNH2以外である。6.1.R11は好ましくは水素である。6.2.式H2N−CH(R13)−COOHで示される天然アミノ酸のα−炭素原子に結合した置換基として、R13は好ましくは−CH2OH、−CH(CH3)−OH、イソブチルまたはベンジルであるか、またはR13は−(CH2)2−OHまたは−(CH2)3−OHである。それは特に−CH2OHまたは−CH(CH3)OHである。6.3.X1は好ましくは式
【化18】
Figure 0002764041
または−CH2−OR10、特に式−CH2−OR10で示される基であり、R10は好ましくは水素であるかまたは下記7項記載の意味を有する。最も好ましくはそれは水素である。
【0022】
7.生理学的に許容し得、生理学的に加水分解可能なエステルの残基として、R10は、好ましくはHCO、C2-12アルキルカルボニル、C8-12フェニルアルキルカルボニルまたはベンゾイルである。
8.好ましくは2および7位の残基はL−立体配置を有する。
9.好ましくはY1およびY2は一緒になって直接結合を表す。
式(IV)で示される最も好ましい化合物は、オクトレオチドとしても知られている化合物(IVa)である。
【化19】
Figure 0002764041
【0023】
C.式(V)〜(VIII)で示される化合物
【化20】
Figure 0002764041
[ベール等、「メタボリズム」(Metabolism)、27巻、補遺1、139頁(1978年)参照]
【化21】
Figure 0002764041
[ヨーロッパ特許公開第1295号および同出願第78100994.9号参照]
【化22】
Figure 0002764041
[ベーバー等、「ライフ・サイエンシーズ」(Life Sciences)、34巻、1371−1378頁(1984年)およびヨーロッパ特許出願第82106205.6号(第70021号として公開)参照]
シクロ(N−Me−Ala−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Phe)としても知られている。
【化23】
Figure 0002764041
[ナット等、「クリン・ボーシェンシュリフト」(Klin.Wochenschr.)(1986年)64(補遺VII)71−73頁参照]
具体的な化合物を含む上記出版物全ての内容を詳細に引用して説明の一部とする。
【0024】
本発明化合物は例えばそれらの遊離形態、塩形態または錯体形態で存在し得る。酸付加塩類は例えば有機酸、ポリマー酸および無機酸により生成され得る。かかる酸付加塩形態は、例えば塩酸塩および酢酸塩を含む。錯体は例えば無機物質、例えば無機塩類または水酸化物、例えばCa−およびZn−塩類、および/またはポリマー有機物質を加えることにより本発明化合物から形成される。
【0025】
本発明化合物は常法により製造され得る。それらは好都合には酢酸塩水和物の形で使用される。一般的なペプチド濃度は85〜95パーセントである。この発明によると、乳酸および本発明化合物に加えて、医薬組成物はまた好ましくは医薬組成物をpH4〜4.5、好ましくは4.2の緩衝状態にすべく選択された塩基性化合物を含有する。
【0026】
好ましくは塩基性化合物は、水酸化ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムから選択される。かかる化合物は、好ましくは生成した医薬組成物を上記pH値の緩衝状態とする量で加えられる。好ましくはこの発明の医薬組成物は水を基剤とする。それは、例えば酢酸および酢酸ナトリウムを基礎とする公知組成物の場合と同じ方法で使用され得る。好都合にはそれは非経口投与、例えば皮下投与用に使用される。一般的な皮下投与用量は、1ml当たり本発明化合物0.05〜1mg、特に0.1〜1mg/mlであり、好ましくは1日2回もしくは1回または連続注入により投与される。組成物は同じ活性成分を含有する他の公知組成物の場合と同じ用量および方法で投与され得る。
【0027】
乳酸対本発明化合物の割合は、好ましくは約1:1〜約40:1、特に5:1〜40:1である。乳酸は好都合には例えば88%純度の水和物として使用される。一般的にこの発明の医薬組成物は1ml当たり0.05〜1mgの本発明化合物、約2〜4mgの乳酸(特に88%純度の水和物として)、pH4.2とするのに十分な量の炭酸水素ナトリウムまたは水酸化ナトリウムおよび滅菌水を含有し得る。
【0028】
この発明の組成物は、他の成分、例えば保存剤、例えばフェノール、および/または等張性調整剤、例えばマンニトールまたは塩化ナトリウムを含有し得る。好ましくは、マルチ用量バイアルとしてそれを製剤化する場合、フェノールを組成物に加える。
【0029】
この発明の医薬組成物の等張性の調整にマンニトールを使用する場合、マンニトールの量は好ましくは組成物の5.5重量%を越えない。好都合にはマンニトールは、約10:1〜20:1のマンニトール対乳酸比で存在する。塩化ナトリウムを等張性の調整に使用する場合、それは好ましくは約1:1〜20:1、さらに好ましくは2:1〜10:1の対乳酸比で存在する。
【0030】
この発明の組成物は、常法、例えばソマトスタチン類似体を乳酸さらに所望により望ましい量の他の上記成分と混合することにより製造され得る。好ましくはソマトスタチン類似体をまず水に溶かす。この発明の組成物は、無菌および感染予防条件下で有利に製造される。また本発明化合物は無菌条件下で製造され得る。本発明組成物は非経口投与用、特に注射用であり、好都合には無菌条件下アンプルまたはバイアルに仕込まれる。医薬組成物は、分解を防ぐために二酸化炭素または他の不活性気体、好ましくは二酸化炭素下で包装され得る。
【0031】
注射後、本発明組成物は、局所的に酢酸および酢酸ナトリウムを含有するもの(例、化合物IVaの公知組成物)よりもかなり耐容性に優れている。特に本発明組成物の非経口投与、例えば皮下注射の場合、苦痛が少ない。注射後の改善された局所耐容性に加えて、基本的にソマトスタチン類似体としてポリペプチドを含む本発明組成物は優れた安定特性を呈する。
【0032】
この発明の医薬組成物は特に乳癌の処置での使用に適している。乳癌は40歳以上の女性において最も多いタイプの腫ようで、死因の上位を占める。この発明は、ホルモン依存性、例えばエストロゲン依存性、またはホルモン非依存性の腫ように対して有用であり得る。乳癌はさらに重要な努力を投じてある程度の軽減策を見出すべき疾患である。
【0033】
前述の、式(I)〜(III)で示される化合物、式(IV)(ただし、BはB'、CはC'、DはD'、EはE'およびFはF'である)で示される化合物、特に化合物(IVa)および糖残基を有するそれらの誘導体、特に天然または合成モノ、ジまたはオリゴサッカリドからアマドリまたはヘインズ転位により製造され得る誘導体並びに式(V)〜(VIII)で示される化合物は、例えば応答の範囲および持続性により示されるように、例えば病気の進行を停止させることについて乳癌患者に対して有益な作用を有することが判った。
【0034】
糖残基を有する好ましいソマトスタチン類似体は、WO88/02756に開示されているものであり、その内容を引用することにより説明の一部とする。特に好ましい化合物は
【化24】
Figure 0002764041
(化合物IVbとして示す)である。
【0035】
【実施例および発明の効果】
前述のソマトスタチン類似体による乳癌患者に対する有益な作用は、下記の臨床試験において示され得る。
【0036】
第一臨床試験では、以前に全身的転移処置(アジュバント処置は無視)の経験が無く、静脈に接近し易い5名の転移性乳癌患者について試験を行う。患者達のPSは0または1であり、閉経後であり得た。本発明化合物は、少なくとも3日間にわたって、非経口的、例えばポンプ手段により皮下的に24時間当たり例えば0.5mg〜2mgの割合で連続投与され得る。成長因子IGFプロフィールを測定すると、レベルの低下が認められた。
【0037】
第二臨床試験は次の要領で実施され得る。第二試験では、本発明化合物を少なくとも14名の乳癌患者に投与し、応答の範囲および持続性を測定する。患者には、組織生検(腺分析−EOA)により明らかにされた乳癌患者が含まれる。彼等は、転移性疾患および/または測定可能および評価可能な局所領域定位(loco−regional localisation)を呈する。所望により、常用的な療法、例えば手術、放射線療法、他の化学療法および/またはホルモン療法に対する他の処置に耐性を示す患者を含ませてもよい。
【0038】
患者達は、X線分析において測定可能または評価可能な少なくとも1つの標的、例えば皮膚または皮下の原発性転移性腫ようを呈する。それは結節性または臓器性であり得る。試験前1箇月以内に進行した病変を呈し、生存時間が少なくとも3箇月はあると評価されている患者が好ましい。
【0039】
好ましくは、この試験は、
−乳癌に関する唯一の診断基準が生物学的変形である患者、
−胎性癌抗原病理により投与された患者、
−腹水症、胸膜しん出、肺癌リンパ管炎、または唯一の転移の証明として骨定位を呈する患者、
−試験に入る前の8週間未満の期間に放射線療法により唯一の腫よう性標的に関する処置を受けた患者(ただし、この期間中に進行の証拠がある患者は適格である)、
−唯一の脳定位を伴う患者、
−子宮頚部上皮内癌または脊髄もしくは基底細胞皮膚癌以外の別の悪性腫ようを呈する患者、および
−定期的な診察を受けることができない患者を除く。
【0040】
これらの患者を除外すれば、化合物の効果はさらに明確に立証され得る。しかしながら、上記の除外条件に該当する患者を処置する場合でも、上記化合物はこの発明での処置方法において使用され得る。本発明化合物は、第一試験の場合と同用量またはそれより低用量、好ましくは午前に1回および午後に1回の2用量で投与され得る。少なくとも3箇月間または完全に緩解するまで処置を行なう。応答は、常套方法により、例えばIUCC応答基準(例、進行、安定化、部分的または完全な緩解)に従い追跡され得る。例えば第0、15、45、60および90日目に評価を実施する。
【0041】
第三臨床試験は次の要領で実施され得る。進行した乳癌の患者を含む。さらに、彼等の乳癌について、例えば125I−[Leu8,D−Trp22,Tyr25]−ソマトスタチン−28または化合物IVaの125I−Tyr3類似体を放射性リガンドとして用いる隣接組織断片におけるオートラジオグラフィーによりそれらのソマトスタチン・レセプター中の含有量を分析する。患者達は、進行性疾患を患い、最初のホルモンおよび/または細胞毒性療法に応答しないIUCCの基準による測定可能および/または評価可能なパラメーター(すなわち新しい病変の出現または現存する転移性病変の増大)を有する。上記第二臨床試験と同様、好ましくは第三試験もまた、他の部位に以前または同時発生の悪性腫ようがある患者は除外するが、ただし、円錐生検された子宮頚部上皮内癌および適切に処置された皮膚の基底またはへん平上皮細胞癌は例外である。
【0042】
本発明化合物は第二試験と同用量またはそれより低用量で投与され得る。好ましくは本発明化合物を、非経口的、例えば皮下的、特にポータブル手動ポンプ(注入ポンプ)手段による連続皮下方式により投与する。少なくとも2箇月間または完全に緩解するまで処置を行なう。応答は、例えばIUCC応答基準に従い常法により追跡され得る。例えば第0、30および60日目に評価を実施する。各評価時に全病変を測定するか、または多数の病変が存在する場合は代表数の5病変部を測定用に選択し得る。病変の緩解は、各病変部または試験用に選択された病変部の結果の合計であり、50%またはそれ以上の減少を呈する。
【0043】
本発明化合物(例、オクトレオチド)は、例えば非経口、例えば皮下または経口投与される。適当な用量は、例えば使用されるソマトスタチン類似体、宿主、投与方法および処置される状態の重さにより異なる。用量は、胃腸すい臓内分泌性(GI)腫よう、例えばVIP産生腫ようまたは先端巨大症の処置における用量ないしその用量の約10倍の範囲であり得る。好ましい範囲は例えばGI腫ようまたは先端巨大症の用量の約4〜10倍である。
【0044】
すなわちオクトレオチドの場合、GI腫ようは最初皮下注射により1日1回または2回0.05mgの用量で処置され得る。用量は1日3回0.2mgに増加され得る。先端巨大症の場合、100〜300μgの一日用量(皮下)が使用され得る。オクトレオチドは少なくとも1mgまで耐容性がある。
【0045】
この発明の用途におけるオクトレオチドの指示一日用量は、0.1〜1mg(皮下)、好ましくは0.2〜1mg(皮下)である。オクトレオチドは、好ましくは前述の乳酸を基剤とする製剤形態で非経口投与される。化合物IVb(糖残基を有するオクトレオチド)は、好ましくは例えば2μg〜20mg(経口)、好ましくは300〜5000μg(経口)の用量の経口形態で投与される。経口単位用量は例えば約0.5μg〜約10mgの化合物IVbを含有し得る。
【0046】
好ましくはドーパミン・アゴニストも乳癌の処置において投与される。好ましいドーパミン・アゴニストはブロモクリプチンであり、好ましくはメタンスルホン酸塩として使用される。別の例としては、CVとしても知られているN,N−ジエチル−N'−[(3α−4aα,10aβ)−1,2,3,4,4a,5,10,10a−オクタヒドロ−6−ヒドロキシル−1−プロピル−3−ベンゾ[キノリニル]スルファミドがあり、好ましくは塩酸塩として使用される。
【0047】
好ましい化合物は、低分子量の麦角誘導体、すなわち8位にペプチド部分を有しない化合物、すなわち非エルゴペプチド類である。それらの化合物は、8位に例えばアミノ基、例えばアシルアミノ、ウレイドもしくはスルファミノ部分またはチオメチル部分を有し得、それらは例えば1個または所望により2個の(C1-4)アルキル基により置換され得る。好都合には、これらはエルゴリン核の9,10位に単一結合を有する。
【0048】
好ましい化合物は8α−スルファモイルアミノエルゴリン類である。これらは、式
【化25】
Figure 0002764041
[式中、R1 aは特に(C1-4)アルキル、R2 aは特にHまたは(C1-4)アルキル、R3 aは特に−NHSO2N[(C1-4)アルキル]2である]で示される構造に基づき得る。
【0049】
好ましい例には下記の化合物がある。
a)1,6−ジメチル−8α−(N,N−ジメチルスルファモイルアミノ)−エルゴリン−I(メスレルギンとしても知られている。以後化合物Bとする)、
b)6−n−プロピル−8α−(N,N−ジエチルスルファモイルアミノ)−エルゴリン−I(N,N−ジエチル−N'−(6−プロピルエルゴリン−8α−イル)スルファミド)、好ましくは塩酸塩として使用、CQPとしても知られている(以後、化合物Cとする)、
c)N,N−ジエチル−N'−[(8α)−1−エチル−6−メチル−エルゴリン−8−イル]スルファミド、好ましくは塩酸塩として使用(以後、化合物Dとする)。
【0050】
最も好ましい例は(b)、すなわち化合物Cである。他の好ましい化合物には下記のものがある。
i )3−(9,10−ジデヒドロ−6−メチル−エルゴリン−8α−イル)−1,1−ジエチル尿素(リスリドとしても知られている。好ましくは酸性マレイン酸として使用)。
ii)6−n−プロピル−8α−メチルメルカプトメチル−エルゴリン−I(ペルゴリドとしても知られている。好ましくはメシレートとして使用)。
iii)化学名3−(6−メチル−エルゴリン−8α−イル)−1,1−ジエチル尿素、テルグリドとしても知られているトランスヒドロリスリド、例えば西ドイツ国公開公報第3135305号および第3124714号に公開。
【0051】
iv)化学名3−(6−n−プロピル−エルゴリン−8α−イル)−1,1−ジエチル尿素、プロテルグリドとしても知られている6−n−プロピルジヒドロ−リスリド。
v )テルグリド、リスリドおよびプロテルグリドの6−および2−置換、例えば6−n−プロピルおよび/または2−メチルもしくはブロモ誘導体[例えばヨーロッパ特許公開第21206号(A.1)および第160842号(A.2)に公開、それらの内容、特に実施例および薬理データを引用して説明の一部とする]、例として2−ブロモリスリドとしても知られている2−ブロモエルグリドがあり、好ましくは塩酸塩形態として使用。
vi)(+)−N−(カルボキシ)−1−メチル−9,10−ジヒドロリセルグアミンベンジルエステルとしても知られている、メテルゴリン。
vii)N−(1S,2R,3E)−2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−3−ヘプタデカニル)−6−メチルエルゴリン−8−ベータ−カルボキシアミドとしても知られているドセルゴシド。
viii)1−エチル−3−(3'−ジメチルアミノプロピル)−3−(6−アルキル−エルゴリン−8'−ベータ−カルボニル)尿素としても知られているFCE−21336、好ましくはジりん酸塩として使用。
ix)6−メチル−8−(N−メシル−N−2−アジドエチル)エルゴレンとしても知られているGYKI−32887、好ましくは重マレイン酸塩として使用、例えば米国特許第4299836号に開示されている。
【0052】
化合物の群には、式(I’)
【化26】
Figure 0002764041
[式中、R1'は水素またはC1-4アルキル、R2'は水素、塩素、臭素またはメチル、R3'は、C1-5アルキルまたは二重結合が窒素原子に隣接した炭素原子部分に存在しないC3-5アルケニル、R4'は、C3-7アルキル;C3-7シクロアルキル;アダマンチル;フェニル;C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキルチオ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ並びにモノおよびジ(C1-3アルキル)−アミノから成る群から選ばれた1個またはそれ以上の基により置換されたフェニル;または酸素および硫黄から成る群から選ばれた1個または2個のヘテロ原子を含む5もしくは6員環を有する縮合非芳香族複素環を有するフェニルである]で示される化合物(イギリス国特許明細書第2152507A号に公開、その内容、特に実施例および薬理データを引用して説明の一部とする)が含まれる。例としては、(5R,8S,10R)−2,6−ジメチル−8α−ピバロイルアミノ−エルゴリン(以後化合物E、好ましくは塩酸塩として使用)、および2−クロロ誘導体、(5R,8S,10R)−2−クロロ−6−メチル−8α−ピバロイルアミノ−エルゴリンがある。
【0053】
他の例としては、式(I”)
【化27】
Figure 0002764041
[式中、R1"は水素またはC1-4アルキル、R2"は水素、塩素、臭素またはメチル、R3"は、C1-5アルキルまたは二重結合が窒素原子に隣接した炭素原子部分に存在しないC3-5アルケニル、R4"は、C1-7アルキル;C3-7シクロアルキル;アダマンチル;フェニル;C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキルチオ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ並びにモノおよびジ(C1-3アルキル)−アミノから成る群から選ばれた1個またはそれ以上の基により置換されたフェニル;または酸素および/または硫黄から成る群から選ばれた1個または2個のヘテロ原子を含む5もしくは6員環を有する非芳香族複素環と縮合したフェニル、ただし、R2"が水素である場合、R3"もR4"もメチルではないものとする]で示される化合物、例えばR1"=H、R2"=Brまたは特にCH3、R3"=CH3およびR4"=t−ブチルである化合物がある。これらは1984年12月24日付西ドイツ国出願P3447383.1号(イギリス国出願第8531420号に対応、現在イギリス国出願第2169291A号として公開、他の国々においても同様)に開示されており、その内容(実施例全部を含む)を引用して説明の一部とする。
【0054】
これらのドーパミン・アゴニストは、例えば遊離塩基形態または医薬的に許容し得る酸付加塩形態、例えば塩酸塩、マレイン酸塩またはメタンスルホン酸塩の形態で使用され得る。前記化合物は、本発明化合物と組み合わせて第二臨床試験において投与され得る。化合物は、プロラクチン・レベルを低下させる一日用量で投与される。例えばブロモクリプチンは1日2回5mgの一日用量(経口)で投与される。
【0055】
従って、この発明は一態様において次のものを提供する。
a)乳癌、例えばホルモン依存性もしくはホルモン非依存性胸部腫ようおよび/またはソマトスタチン・レセプター陽性胸部腫ようの処置における、式(I)〜(III)、式(IV)(ただし、BはB'、CはC'、DはD'、EはE'、FはF'並びにA、A'、Y1およびY2は前記の意味)で示されるソマトスタチン類似体およびそれらの糖残基を有する誘導体、好ましくは天然または合成入手可能なモノ、ジもしくはオリゴサッカリドからアマドリまたはヘインズ転位により製造され得る誘導体、または式(V)〜(VIII)で示されるソマトスタチン類似体の遊離形態または医薬的に許容し得る塩形態または錯体形態の用途、および/または
b)乳癌の処置に適した医薬、特に非経口用もしくは経口用組成物、例えば皮下投与用組成物の製造における、上記a)項で挙げられたソマトスタチン類似体の用途、および/または
c)処置を必要とする対象に上記a)記載のソマトスタチン類似体を投与することを含む、乳癌対象の処置方法、および/または
d)処置を必要とする対象に対する乳癌の処置において、上記a)記載のソマトスタチン類似体をドーパミン・アゴニストと共に投与する方法。
【0056】
この発明の医薬組成物は、ソマトスタチン類似体を例えば連続注入により皮下投与する場合、特に乳癌の処置に有用である。患者の許容し得る耐容性により24時間連続して投与を実施することができる。組成物の例は下記の通りである。
【表1】
1ml当たりのソマトスタチン濃度
1.アンプル
実施例番号 1 2 3 4
A. (単位mg)
オクトレオチド* 0.05 0.1 0.2 0.5
マンニトール 45.0 45.0 45.0 45.0
乳酸(88%) 3.4 3.4 3.4 3.4
炭酸水素ナトリウム (pH4.2を達成する量)
水(注射用) (適量加えて1mlとする)
二酸化炭素 適量 適量 適量 適量
B. 実施例5
オクトレオチド* 0.2mg
NaCl 7.5mg
乳酸(88%) 3.4mg
炭酸水素ナトリウム (pH4.2を達成する量)
水(注射用) (適量加えて1mlとする)
二酸化炭素 適量
2.バイアル
実施例6
オクトレオチド* 0.2mg
マンニトール 45.0mg
乳酸(88%) 3.4mg
フェノール 5.0mg
炭酸水素ナトリウム (pH4.2を達成する量)
水(注射用) (適量加えて1mlとする)
二酸化炭素 適量
*ペプチド含有量87パーセントの酢酸塩形態。
【0057】
これらの組成物は標準技術により製造され、例えば50リットルの投入量で二酸化炭素供給下約43000本の1mlアンプルまたは8400本のバイアルを製造する。組成物をろ過(例、0.2ミクロンの穴、0.5バール)し、無菌条件下アンプルまたはバイアルに導入する。

Claims (4)

  1. 乳酸対ソマトスタチン類似体の割合が1:1から40:1(重量比)であり、組成物のpHが4から4.5である、ソマトスタチン類似体および乳酸を含む、注射用医薬組成物。
  2. 1ml当たり0.05〜1mgのソマトスタチン類似体、2〜4mgの乳酸、pH4.2とするのに十分な量の炭酸水素ナトリウムまたは水酸化ナトリウム、等張性調整剤および滅菌水を含有する、請求項1記載の組成物。
  3. ソマトスタチン類似体が式(IV)
    Figure 0002764041
    [式中、
    Aは式:RCO−で示される基であり、i)Rは水素、C1-11アルキル、フェニルもしくはC7-10フェニルアルキル、または
    ii)RCO−は
    a)所望によりF、Cl、Br、NO2、NH2、OH、C1-3アルキルおよび/またはC1-3アルコキシにより環置換されていてもよいL−またはD−フェニルアラニン残基、
    b)上記a)項記載のもの以外の天然α−アミノ酸もしくは対応するD−アミノ酸の残基、または
    c)個々のアミノ酸残基が同一または異なって、上記a)および/またはb)項記載のものから選ばれるジペプチド残基、
    ただし、アミノ酸残基a)およびb)のα−アミノ基並びにジペプチド残基c)のN−末端アミノ基は所望によりモノ−またはジ−C1-12アルキル化されていてもよい、
    A'は水素、
    1およびY2は一緒になって直接結合を表すか、またはY1およびY2は各々独立して水素、
    BはPheまたはTyr、
    Cは−(D)Trp−、
    DはLys、
    EはThr、SerまたはVal、
    Fは式
    Figure 0002764041
    (式中、
    11は水素またはメチル、
    13は−CH2OH、−(CH2)2OH、−(CH2)3OH、−CH(CH3)OH、イソブチルまたはベンジル、および
    1は式−COOR7、−CH2OR10または
    Figure 0002764041
    (式中、
    7は水素またはC1-3アルキル、
    10は水素または生理学的に許容し得、生理学的に加水分解可能なエステルの残基、
    14は水素またはC1-3アルキル、および
    15は水素、C1-3アルキル、フェニルまたはC1-7フェニルアルキルである。))で示される基、
    ただし、基B、DおよびE並びに2および7位の基はL−立体配置を有するものとする。]で示される化合物の遊離形態または医薬学的に許容し得る塩形態または錯体形態である、請求項1または2のいずれかに記載の組成物。
  4. ソマトスタチン類似体が
    Figure 0002764041
    の遊離形態または医薬的に許容し得る塩形態または錯体形態である、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
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