JP2763582B2 - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、絶縁ガスを封入した接地容器内に電気機
器を収納したガス絶縁開閉装置に関するものである。

〔従来の技術〕

第５図は、例えば特開昭62−60408号公報に示された
従来のガス絶縁開閉装置に断路器を設けた構成図であ
る。図において、（１）は導体（1a）を有するブッシン
グで、気中送電線（２）に接続されている。（３）〜
（３）は絶縁ガスが封入された接地容器、（６）〜
（８）は各接地容器（３）〜（５）をガス区分した絶縁
スペーサ、（９）は一対の電極（9a）（9b）からなる断
路器で、電極（9a）が導体（1a）と接続されている。
（10）〜（12）は各接地容器（３）〜（５）内に配置さ
れた母線、（13）は絶縁スペーサ（６）を介して接地容
器（３）と取外し可能に連結された接地容器、（14）は
接地容器（13）内に配置された避雷器で、一端が電極
（9b）と接続され他端が接地されている。

次に動作について説明する。図において、通常の運転
状態では断路器（９）の両電極（9a）（9b）間が閉じら
れた投入状態にある。したがって、送電線（２）から異
常サージが浸入したとしても避雷器（14）で保護し、母
線（10）〜（12）等の絶縁協調がとられている。そし
て、万一、事故等で避雷器（14）を切り離す必要が生じ
た場合には、断路器（14）を開放する。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のガス絶縁開閉装置は以上のように構成されてい
るので、断路を開放して避雷器を切り離した場合に、母
線等の電気機器が異常サージに対して保護できないとい
う問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、避雷器を切り離した場合にも電気機器の絶
縁協調ができるガス絶縁開閉装置を提供する。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係るガス絶縁開閉装置は、避雷器の切り離
し手段を構成する一対の電極の開離時における絶縁性能
を電気機器の対地絶縁性能よりも低くなるように設定
し、避雷器側の電極を接地手段で接地できるようにした
ものである。

〔作用〕

この発明におけるガス絶縁開閉装置は、避雷器が切り
離された状態では接地された切り離し手段が開離されて
いるので、切り離し手段の両電極間がギャップとして作
用し、電気機器を異常サージから保護する。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例について説明する。第１図
において、（１）〜（８），（10）〜（14）は従来と同
様である。（15）は一対の電極（15a）（15b）からなる
断路器で、開離時の電極（15a）（15b）間を母線（10）
〜（12）の対地絶縁性能よりも低くなる距離としてあ
る。

第２図は避雷器を切り離した状態を示す構成図であ
る。図において、（16）は第１図の接地容器（13）と避
雷器（14）とを取外した後に連結された接地容器、（1
7）は接地容器（16）に配置された接地線で、電極（15
b）を接地している。

次に作用について説明する。第１図において、断路器
（15）が投入状態で運転されているとき、避雷器（14）
に事故が発生した場合は、まず断路器（15）を開放す
る。そして、第２図に示すように接地線（17）を断路器
（15）の電極（15b）に接続し、断路器（15）は開放状
態に維持してある。これによって、断路器（15）の両電
極（15a）（15b）間は母線（10）と対地間でガスギャッ
プを形成することになる。この場合、母線（10）〜（1
2）の絶縁性能特性を第３図の特性Ｉとしたとき、ガス
ギャップの絶縁性能を第３図の特性IIのように特性Ｉよ
り低く設定しておくことによって、絶縁協調が維持でき
る。

上記実施例では、気中送電線（２）にブッシング
（１）を介して母線（10）が接続されたものについて説
明したが、第４図に示すようにケーブルヘッド（18）を
介して地中送電線に接続されるものについても同様の効
果が期待される。

また、上記実施例では、避雷器（14）を収容した接地
容器（13）取外した所に接地線（17）を収容した接地容
器（16）を接続するものについて説明したが、第１図の
接地容器（13）とは別の接地容器に断路器と接地線との
直列回路を収容して接地容器（13）とともに設置しても
よい。

さらに、上記実施例では、避雷器（14）の切り離した
断路器（15）を使用したものについて説明したが、開放
時に所定の距離が維持できるものであれば、他のものを
使用してもよい。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば、避雷器を取り外し
て接地線を接続し、避雷器の切り放し手段をガスギャッ
プとして作用させるので、避雷器を取り外した後でも絶
縁協調を維持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの発明の一実施例を示す構成図、
第３図はガスギャップの電圧（ｖ）−時間（ｔ）特性を
示す説明図である。第４図はこの発明の他の実施例を示
す構成図、第５図は従来のガス絶縁開閉装置を示す構成
図である。 図において、（３）〜（５）は接地容器、（９）は断路
器（切り放し手段）、（9a）（9b）は電極、（10）〜
（12）は母線（電気機器）、（17）は接地線（接地手
段）である。 なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

フロントページの続き (72)発明者 高塚 桂三 兵庫県尼崎市塚口本町８丁目１番１号 三菱電機株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 笹森 健次 兵庫県尼崎市塚口本町８丁目１番１号 三菱電機株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭55−49486（ＪＰ，Ａ) 特開 昭52−80440（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−30734（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−112406（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−97841（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H02B 13/00 - 13/08

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】絶縁ガスが封入された接地容器内に電気機
   器を収容し、開離時に所定の間隔を有する一対の電極か
   らなる切り離し手段を介して上記電気機器と避雷器とを
   接続したものにおいて、上記一対の電極の開離時の絶縁
   性能を上記電気機器の対地絶縁性能よりも低くなるよう
   に設定し、上記一対の電極の上記避雷器側を接地手段で
   接地可能にしたガス絶縁開閉装置。