JP2762273B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JP2762273B2 JP2762273B2 JP63011773A JP1177388A JP2762273B2 JP 2762273 B2 JP2762273 B2 JP 2762273B2 JP 63011773 A JP63011773 A JP 63011773A JP 1177388 A JP1177388 A JP 1177388A JP 2762273 B2 JP2762273 B2 JP 2762273B2
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- film
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- magnetic recording
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 I発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体に関する。
先行技術とその問題点 非磁性基板上に、γ−Fe2O3、Co被着γ−Fe2O3等の酸
化物系磁性粉と結合剤とを主体とする磁性層を形成した
磁気記録媒体が出現してすでに久しい。
化物系磁性粉と結合剤とを主体とする磁性層を形成した
磁気記録媒体が出現してすでに久しい。
また、最近では、記録密度をさらに向上する目的で、
Fe、Co、Ni、Fe−Co、Co−Ni、Fe−Co−Ni、Fe−Co−
B、Fe−Co−Cr−B、Mn−Bi、Mn−Al、Fe−Co−V等の
強磁性粉と結合剤等からなる塗布膜を磁性層とする磁気
記録媒体が一般に多く用いられている。
Fe、Co、Ni、Fe−Co、Co−Ni、Fe−Co−Ni、Fe−Co−
B、Fe−Co−Cr−B、Mn−Bi、Mn−Al、Fe−Co−V等の
強磁性粉と結合剤等からなる塗布膜を磁性層とする磁気
記録媒体が一般に多く用いられている。
これらの塗布型の磁気記録媒体においては、特に磁気
テープおよび磁気ディスクの用途では、摩擦係数が小さ
く、円滑で安定な走行性を示すこと、耐摩耗性、耐久性
に優れ、帯電防止性に優れ、長時間にわたって安定走行
を行いうること、置かれた環境条件に対して安定で、な
おかつ、ドロップアウト等の少ない確実な再生ができる
こと。耐スクラッチ性、機械的強度にも優れ、耐久性が
高いこと等が強く求められる。
テープおよび磁気ディスクの用途では、摩擦係数が小さ
く、円滑で安定な走行性を示すこと、耐摩耗性、耐久性
に優れ、帯電防止性に優れ、長時間にわたって安定走行
を行いうること、置かれた環境条件に対して安定で、な
おかつ、ドロップアウト等の少ない確実な再生ができる
こと。耐スクラッチ性、機械的強度にも優れ、耐久性が
高いこと等が強く求められる。
このような要求に応えるため、従来から種々のバック
コート層が磁性層を塗設した面とは反対側の基板面に設
けられている。
コート層が磁性層を塗設した面とは反対側の基板面に設
けられている。
しかし、従来のバックコート層は、いずれも塗布型の
ものであり、塗布後の乾燥に時間とコストを要し、その
改良が望まれている。
ものであり、塗布後の乾燥に時間とコストを要し、その
改良が望まれている。
他方、特開昭58−29119号公報には、ベースフィルム
にプラズマ重合膜を設ける旨の提案がなされている。
にプラズマ重合膜を設ける旨の提案がなされている。
同公報では、その効果として帯電防止性のみを評価し
ている。
ている。
しかし、このものは、原料ソースとして例えば、有機
アミノ化合物、有機珪素化合物、有機不飽和化合物等の
ものを用いており、これらのものは帯電防止性と耐スク
ラッチ性等の耐久性とを同時に満足するものではない。
アミノ化合物、有機珪素化合物、有機不飽和化合物等の
ものを用いており、これらのものは帯電防止性と耐スク
ラッチ性等の耐久性とを同時に満足するものではない。
また、金属磁性薄膜を磁性層とするいわゆる蒸着薄膜
型の媒体でも、特開昭59−79425号公報にプラズマ重合
膜をバックコート層として設ける旨が記載されている。
型の媒体でも、特開昭59−79425号公報にプラズマ重合
膜をバックコート層として設ける旨が記載されている。
しかし、その効果は、蒸着薄膜の磁性層を有する媒体
で特に問題となっているカーリングの改善である。
で特に問題となっているカーリングの改善である。
そして、このものはエチレン等の炭素−水素系の重合
性ガスを用いるので、帯電防止性の点で不十分である。
性ガスを用いるので、帯電防止性の点で不十分である。
さらに、特開昭60−263334号公報には、金属薄膜型の
磁気記録媒体の保護層として、モノマーガスとして不飽
和結合を有するフルオロカーボンを用いると共にキャリ
アーガスとして窒素を用い、モノマーガス:キャリアー
ガスを体積比で50:50〜80:20に設定して形成したプラズ
マ重合膜を用いる旨の提案がなされている。
磁気記録媒体の保護層として、モノマーガスとして不飽
和結合を有するフルオロカーボンを用いると共にキャリ
アーガスとして窒素を用い、モノマーガス:キャリアー
ガスを体積比で50:50〜80:20に設定して形成したプラズ
マ重合膜を用いる旨の提案がなされている。
しかしながら、この方法により形成したプラズマ重合
膜は架橋構造をもつ硬い膜が形成されるものではある
が、膜中の窒素とフッ素の量を制御することが不可能で
あり、膜中の窒素とフッ素の含有原子比を本発明の範囲
とすることができない。そのため保護層として用いた際
に十分な帯電防止性を得ることができない。
膜は架橋構造をもつ硬い膜が形成されるものではある
が、膜中の窒素とフッ素の量を制御することが不可能で
あり、膜中の窒素とフッ素の含有原子比を本発明の範囲
とすることができない。そのため保護層として用いた際
に十分な帯電防止性を得ることができない。
II発明の目的 本発明の主たる目的は、バックコート層を特定のプラ
ズマ重合膜で形成することにより、帯電防止性に優れ摩
擦係数が小さい上に、耐摩耗性、機械的強度、耐久性、
耐スクラッチ性が良好で、カールが少なく、スキューや
ベースケズレが少なく、走行安定性に優れ、しかも生産
性を高め、製造コストを低廉することのできる磁気記録
媒体を提供することにある。
ズマ重合膜で形成することにより、帯電防止性に優れ摩
擦係数が小さい上に、耐摩耗性、機械的強度、耐久性、
耐スクラッチ性が良好で、カールが少なく、スキューや
ベースケズレが少なく、走行安定性に優れ、しかも生産
性を高め、製造コストを低廉することのできる磁気記録
媒体を提供することにある。
III発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。
る。
すなわち、本発明は、基板の一方の面上に磁性層を有
し、他方の面上に、C、FおよびNを含み、FおよびN
の含有量の合計が膜中の全構成元素の5〜40at%であ
り、N/Fの原子比が0.2〜5であるプラズマ重合膜バック
コート層を形成したことを特徴とする磁気記録媒体であ
る。
し、他方の面上に、C、FおよびNを含み、FおよびN
の含有量の合計が膜中の全構成元素の5〜40at%であ
り、N/Fの原子比が0.2〜5であるプラズマ重合膜バック
コート層を形成したことを特徴とする磁気記録媒体であ
る。
IV発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成を詳細に説明する。
本発明のプラズマ重合膜は、CとNとF、より好まし
くはCとHとNとFとを含有する。
くはCとHとNとFとを含有する。
このときFおよびNの含有量の合計は、膜中の全構成
元素の5〜40at%、より好ましくは10〜35at%である。
元素の5〜40at%、より好ましくは10〜35at%である。
この値が5at%未満であると後述のF/Nの比をコントロ
ールしても十分な帯電防止性が発現せず40at%を超える
とテープとしての耐久性が不十分となるからである。
ールしても十分な帯電防止性が発現せず40at%を超える
とテープとしての耐久性が不十分となるからである。
また、N/Fの原子比は、0.2〜5、より好ましくは0.3
〜3である。
〜3である。
この値がこの範囲を外れるとテープとしての十分な帯
電防止性が発揮できなくなってしまう。
電防止性が発揮できなくなってしまう。
NおよびF以外の残部はC単独であっても、CとHと
から構成されていてもよい。
から構成されていてもよい。
CとHとを含有する場合H/Cの原子比は、通常2以
下、特に0.05〜2程度である。
下、特に0.05〜2程度である。
なお、プラズマ重合膜中のC、N、F、Hおよびその
他の元素の含有量の分析は、SIMS(2次イオン質量分
析)等に従えばよい。
他の元素の含有量の分析は、SIMS(2次イオン質量分
析)等に従えばよい。
SIMSを用いる場合、本発明のプラズマ重合膜は膜厚5
〜200Åにて好適に用いられるので、プラズマ重合膜表
面にて、C、N、F、Hおよびその他の元素をカウント
して算出すればよい。
〜200Åにて好適に用いられるので、プラズマ重合膜表
面にて、C、N、F、Hおよびその他の元素をカウント
して算出すればよい。
あるいは、Ar等でイオンエッチングを行いながら、
C、N、F、Hおよびその他の元素のプロファイルを測
定して算出してもよい。
C、N、F、Hおよびその他の元素のプロファイルを測
定して算出してもよい。
SIMSの測定については、表面科学基礎講座 第3巻
(1984)表面分析の基礎と応用(P70)“SIMSおよびLAM
MA"の記載に従えばよい。
(1984)表面分析の基礎と応用(P70)“SIMSおよびLAM
MA"の記載に従えばよい。
このような組成にて、形成されるプラズマ重合膜のバ
ックコート層の膜厚は5〜200Å、より好ましくは20〜1
00Åであることが好ましい。
ックコート層の膜厚は5〜200Å、より好ましくは20〜1
00Åであることが好ましい。
この膜厚が200Åを超えると、成膜時の内部応力が膜
中に残留し、膜自体の強度が低下し、媒体の破断強度が
低下し、しかもプラズマ重合膜自体が固いためフレキシ
ブルな媒体としての耐久性に劣りバックコートケズレが
生じドロップアウトが発生し易い。
中に残留し、膜自体の強度が低下し、媒体の破断強度が
低下し、しかもプラズマ重合膜自体が固いためフレキシ
ブルな媒体としての耐久性に劣りバックコートケズレが
生じドロップアウトが発生し易い。
また、バックコート層を設けないか、設けたとしても
その膜厚が5Å未満であると、本発明の実効がなく、耐
久性や耐スクラッチ性に劣り、ベースケズレないしバッ
クコートケズレを生じ、ドロップアウトが発生し易い。
さらに、機械的強度、破断強度等も不十分であり、面状
態の悪化等の不都合を生じる。
その膜厚が5Å未満であると、本発明の実効がなく、耐
久性や耐スクラッチ性に劣り、ベースケズレないしバッ
クコートケズレを生じ、ドロップアウトが発生し易い。
さらに、機械的強度、破断強度等も不十分であり、面状
態の悪化等の不都合を生じる。
なお、膜厚の測定は、エリプソメーター等を用いれば
よい。
よい。
またこのような膜厚の制御は、プラズマ重合膜形成時
の反応時間、原料ガス流量等を制御すればよい。
の反応時間、原料ガス流量等を制御すればよい。
本発明のプラズマ重合膜に用いる原料ソースとして
は、通常、上記の各元素を含むソースを複数組合せて用
いればよい。
は、通常、上記の各元素を含むソースを複数組合せて用
いればよい。
使用可能なソースとしては下記のものが挙げられる。
(1)炭化水素 通常操作性の良いことから、常温で気体のメタン、エ
タン、プロパン、ブタン、ペンタン、エチレン、プロピ
レン、ブテン、ブタジエン、アセチレン、メチルアセチ
レン、その他の飽和ないし不飽和の炭化水素の1種以
上。
タン、プロパン、ブタン、ペンタン、エチレン、プロピ
レン、ブテン、ブタジエン、アセチレン、メチルアセチ
レン、その他の飽和ないし不飽和の炭化水素の1種以
上。
(2)フッ化炭素またはフッ化炭化水素 テトラフロロメタン、オクタフロロプロパン、オクタ
フロロシクロブタン、テトラフロロエチレン、ヘキサフ
ロロプロピレン、トリフロロクロロメタン、ジフロロメ
タン、トリフロロブロモメタン、ジフロロエタン、テト
ラフロロエタン等の1種以上。
フロロシクロブタン、テトラフロロエチレン、ヘキサフ
ロロプロピレン、トリフロロクロロメタン、ジフロロメ
タン、トリフロロブロモメタン、ジフロロエタン、テト
ラフロロエタン等の1種以上。
(3)含窒素系炭化水素 エチレンイミン、メチルアミン、エチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等の
1種以上。
チルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン等の
1種以上。
(4)上記(1)〜(4)の組合わせに加え、あるいは
これに替え含窒素フッ化炭化水素を用いることもでき
る。
これに替え含窒素フッ化炭化水素を用いることもでき
る。
(5)その他 H2、O2、O3、H2O、NO、N2O、NO2などのNOx、NH3、N
F3、CO、CO2等の1種以上をソースに加えて用いても好
適である。
F3、CO、CO2等の1種以上をソースに加えて用いても好
適である。
上記したようにソース中にはBr、Cl、O等が含有され
ていてもよい。
ていてもよい。
さらに必要に応じて、原料にSi、B、P、S等ソース
微量成分として添加することもできる。
微量成分として添加することもできる。
これらソースの使用量比は、目的とするプラズマ重合
膜組成に応じ、適宜設定することができる。
膜組成に応じ、適宜設定することができる。
プラズマ重合膜は、前述の原料ガスの放電プラズマを
基板に接触させることにより重合膜を形成するものであ
る。
基板に接触させることにより重合膜を形成するものであ
る。
プラズマ重合の原理について概説すると、気体を低圧
に保ち電場を作用させると、気体中に少量存在する自由
電子は、常圧に比べ分子間距離が非常に大きいため、電
界加速を受け5〜10eVの運動エネルギー(電子温度)を
獲得する。
に保ち電場を作用させると、気体中に少量存在する自由
電子は、常圧に比べ分子間距離が非常に大きいため、電
界加速を受け5〜10eVの運動エネルギー(電子温度)を
獲得する。
この加速電子が原子や分子に衝突すると、原子軌道や
分子軌道を分断し、これらを電子、イオン、中性ラジカ
ルなど、通常の状態では不安定の化学種に解離させる。
分子軌道を分断し、これらを電子、イオン、中性ラジカ
ルなど、通常の状態では不安定の化学種に解離させる。
解離した電子は再び電界加速を受けて、別の原子や分
子を解離させるが、この連鎖作用で気体はたちまち高度
の電離状態となる。そしてこれはプラズマガスと呼ばれ
ている。
子を解離させるが、この連鎖作用で気体はたちまち高度
の電離状態となる。そしてこれはプラズマガスと呼ばれ
ている。
気体分子は電子との衝突の機会が少ないのでエネルギ
ーをあまり吸収せず、常温に近い温度に保たれている。
ーをあまり吸収せず、常温に近い温度に保たれている。
このように、電子の運動エネルギー(電子温度)と、
分子の熱運動(ガス温度)が分離した系は低温プラズマ
と呼ばれ、ここでは化学種が比較的原型を保ったまま重
合等の加成的化学反応を進めうる状況を創出しており、
本発明はこの状況を利用して基板上にプラズマ重合膜を
形成しようとするものである。なお低温プラズマを利用
するため、基板への熱影響は全くない。
分子の熱運動(ガス温度)が分離した系は低温プラズマ
と呼ばれ、ここでは化学種が比較的原型を保ったまま重
合等の加成的化学反応を進めうる状況を創出しており、
本発明はこの状況を利用して基板上にプラズマ重合膜を
形成しようとするものである。なお低温プラズマを利用
するため、基板への熱影響は全くない。
基板表面にプラズマ重合膜を形成する装置例が第1図
に示してある。第1図は、周波数可変型の電源を用いた
プラズマ重合装置である。
に示してある。第1図は、周波数可変型の電源を用いた
プラズマ重合装置である。
第1図において、反応容器Rには、原料ガス源511ま
たは512から原料ガスがそれぞれマスフローコントロー
ラ521および522を経て供給される。ガス源511または512
から別々のガスを供給する場合は、混合器53において混
合して供給する。
たは512から原料ガスがそれぞれマスフローコントロー
ラ521および522を経て供給される。ガス源511または512
から別々のガスを供給する場合は、混合器53において混
合して供給する。
原料ガスは、各々1〜250ml/分の流量範囲をとりう
る。
る。
反応容器R内には、基板支持装置が設置され、ここで
は磁気テープ用の基板の処理を目的として、繰出しロー
ル561と巻取りロール562が示してある。
は磁気テープ用の基板の処理を目的として、繰出しロー
ル561と巻取りロール562が示してある。
基板を間に挟んで対向する電極551、552が設けられて
おり、一方の電極551は例えば周波数可変型の電源54に
接続され、他方の電極552は接地されている。
おり、一方の電極551は例えば周波数可変型の電源54に
接続され、他方の電極552は接地されている。
さらに、反応容器R内には、容器内を排気するための
真空系統が配備され、そしてこれは液体窒素トラップ5
7、油回転ポンプ58および真空コントロール59を含む。
これら真空系統は反応容器内を0.01〜10Torrの真空度の
範囲に維持する。
真空系統が配備され、そしてこれは液体窒素トラップ5
7、油回転ポンプ58および真空コントロール59を含む。
これら真空系統は反応容器内を0.01〜10Torrの真空度の
範囲に維持する。
操作においては、反応容器R内がまず10-3Torr以下に
なるまで油回転ポンプにより容器内を排気し、その後原
料ガスが所定の流量において容器内に混合状態で供給さ
れる。
なるまで油回転ポンプにより容器内を排気し、その後原
料ガスが所定の流量において容器内に混合状態で供給さ
れる。
このとき、反応容器内の真空は0.01〜10Torrの範囲に
管理される。
管理される。
基板の移行速度ならびに原料ガスの流量が安定する
と、電源がオンにされる。こうして、移行中の基板両面
にプラズマ重合膜が形成される。
と、電源がオンにされる。こうして、移行中の基板両面
にプラズマ重合膜が形成される。
なお、電極の形状により基板片面にプラズマ重合膜を
形成することもできる。
形成することもできる。
また、キャリアガスとして、Ar,He,H2などを使用して
もよい。
もよい。
なお、印加電流、処理時間等は通常の条件とすればよ
い。
い。
プラズマ発生源としては、高周波数放電の他に、マイ
クロ波放電、直流放電、交流放電等いずれでも利用でき
る。
クロ波放電、直流放電、交流放電等いずれでも利用でき
る。
このようなプラズマ重合膜は、基板上、特にプラズマ
処理された基板上に形成されることが好ましい。
処理された基板上に形成されることが好ましい。
基板表面をプラズマ処理することによって、この基板
とプラズマ重合膜との接着力が向上する。
とプラズマ重合膜との接着力が向上する。
基板表面のプラズマ処理法の原理、方法および形成条
件等は前述したプラズマ重合法のそれと基本的に、ほぼ
同一である。
件等は前述したプラズマ重合法のそれと基本的に、ほぼ
同一である。
ただし、プラズマ処理は原則として、無機ガスを処理
ガスとして用い、他方、前述したプラズマ重合法による
プラズマ重合膜の形成には原則として、有機ガス(場合
によっては無機ガスを混入させてもよい)を原料ガスと
して用いる。
ガスとして用い、他方、前述したプラズマ重合法による
プラズマ重合膜の形成には原則として、有機ガス(場合
によっては無機ガスを混入させてもよい)を原料ガスと
して用いる。
本発明のプラズマ処理ガスとしては、特に制限はな
い。
い。
さらに、プラズマ処理電源の周波数については、特に
制限はなく、直流、交流、マイクロ波等いずれであって
もよい。
制限はなく、直流、交流、マイクロ波等いずれであって
もよい。
このように、より好ましい態様としてプラズマ処理さ
れた基板上には、前述のプラズマ重合膜が形成される。
れた基板上には、前述のプラズマ重合膜が形成される。
また、本発明の磁気記録媒体には、基板と磁性層との
間に下地層を有することが好ましい。この下地層は公知
の原料をプラズマ重合、スパッタリング等の方法で形成
したものでよい。
間に下地層を有することが好ましい。この下地層は公知
の原料をプラズマ重合、スパッタリング等の方法で形成
したものでよい。
本発明の磁気記録媒体に用いる磁性層は従来公知のも
のでよく、磁性粒子、バインダー、そして必要なその他
の成分を含有する。
のでよく、磁性粒子、バインダー、そして必要なその他
の成分を含有する。
磁性粒子としては、通常の磁気記録媒体に用いられる
ものはいずれも適用可能であり、金属磁性粒子、コバル
ト被着酸化鉄粒子、γ−Fe2O3粒子、バリウムフェライ
ト粒子、CrO2等いずれのものを用いてもよい。
ものはいずれも適用可能であり、金属磁性粒子、コバル
ト被着酸化鉄粒子、γ−Fe2O3粒子、バリウムフェライ
ト粒子、CrO2等いずれのものを用いてもよい。
また、バインダーも通常の磁気記録媒体に用いられて
いるのはいずれも適用可能であり、放射線硬化性樹脂、
熱硬化性樹脂、反応型樹脂、熱可塑性樹脂等いずれのも
のを用いてもよい。
いるのはいずれも適用可能であり、放射線硬化性樹脂、
熱硬化性樹脂、反応型樹脂、熱可塑性樹脂等いずれのも
のを用いてもよい。
このような磁性層については、特開昭62−38522号公
報等に詳述されている。
報等に詳述されている。
なお、磁性層としては、上記の塗布型の磁性層の他、
場合によっては、公知の各種金属薄膜型の磁性層を用い
てもよい。
場合によっては、公知の各種金属薄膜型の磁性層を用い
てもよい。
また、このような磁性層は、基板上に直接、あるいは
前述のプラズマ重合膜層等の下地層を介して形成され
る。
前述のプラズマ重合膜層等の下地層を介して形成され
る。
なお、本発明の磁気記録媒体に用いられる基板の材質
としては、非磁性プラスチックであれば特に制限はない
が、通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン2,6−ナフタレート等のポリエステル等を用いる。ま
た、その形状、寸法、厚さには制限はなく、用途に応じ
たものとすればよい。
としては、非磁性プラスチックであれば特に制限はない
が、通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン2,6−ナフタレート等のポリエステル等を用いる。ま
た、その形状、寸法、厚さには制限はなく、用途に応じ
たものとすればよい。
V発明の具体的作用効果 本発明の磁気記録媒体は、オーディオ用、ビデオ用、
計算機用等の種々の用途の媒体、特に磁気テープに用い
られ、有用である。
計算機用等の種々の用途の媒体、特に磁気テープに用い
られ、有用である。
本発明によれば、基板上に、Cと、NおよびF、特に
C、N、HおよびFの元素とを含むプラズマ重合膜バッ
クコート層を設け、これと他方の面上に、直接あるいは
下地層、中間層を介して好ましくは塗布膜からなる磁性
層を形成して磁気記録媒体が構成される。
C、N、HおよびFの元素とを含むプラズマ重合膜バッ
クコート層を設け、これと他方の面上に、直接あるいは
下地層、中間層を介して好ましくは塗布膜からなる磁性
層を形成して磁気記録媒体が構成される。
そのため、帯電防止性に優れ、摩擦係数が小さく、円
滑で安定な走行性を示し、耐摩耗性、機械的強度、耐久
性、耐スクラッチ性が高く、カールが少ないなどの特性
に優れ、スキューやベースケズレが少なく、おかれた環
境、条件に対して安定である。しかもプラズマ重合膜は
乾燥工程を必要としないため、製造上も有利であり、製
造コストも低廉となる。
滑で安定な走行性を示し、耐摩耗性、機械的強度、耐久
性、耐スクラッチ性が高く、カールが少ないなどの特性
に優れ、スキューやベースケズレが少なく、おかれた環
境、条件に対して安定である。しかもプラズマ重合膜は
乾燥工程を必要としないため、製造上も有利であり、製
造コストも低廉となる。
VI発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに
詳細に説明する。
詳細に説明する。
実施例1 厚さ14μmのポリエチレンテレフタレート(PET)製
の基板を第1図に示される真空チャンバ中に入れ、連続
搬送しながら、一旦10-3Torrの真空に引いた後、処理ガ
スとしてO2、キャリアガスとしてArを用い、O2含有量:1
0%、流量:50ml/分にてガス圧0.1Torrに保ちながら100K
Hzの高周波電圧をかけてプラズマを発生させ、基板表面
をプラズマ処理した。
の基板を第1図に示される真空チャンバ中に入れ、連続
搬送しながら、一旦10-3Torrの真空に引いた後、処理ガ
スとしてO2、キャリアガスとしてArを用い、O2含有量:1
0%、流量:50ml/分にてガス圧0.1Torrに保ちながら100K
Hzの高周波電圧をかけてプラズマを発生させ、基板表面
をプラズマ処理した。
その後、さらに表1に示す条件にてプラズマ重合膜バ
ックコート層を形成した。
ックコート層を形成した。
なお、サンプルNo8はバックコート層を形成しないも
のである。
のである。
これらのプラズマ重合膜の元素分析はSIMSで測定し、
また膜厚はエリプソメーターにて測定した。
また膜厚はエリプソメーターにて測定した。
結果を表1に示す。
また、このようなバックコート層を形成した他方の面
上に、下記に示される磁性層を形成した。
上に、下記に示される磁性層を形成した。
(磁性層の形成) コバルト被着γ−Fe2O3 (長軸0.4μm、短軸0.005μm,Hc 600 Oe) 120重量部 カーボンブラック (帯電防止用、三菱カーボンブラックMA−600) 5重量
部 α−Al2O3粉末(0.5μm粒状) 2重量部 分散剤(大豆精製レシチン) 3重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)100重量部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁
性酸化鉄を分散剤によりよく湿潤させた。
部 α−Al2O3粉末(0.5μm粒状) 2重量部 分散剤(大豆精製レシチン) 3重量部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)100重量部 上記組成物をボールミル中にて3時間混合し、針状磁
性酸化鉄を分散剤によりよく湿潤させた。
アクリル二重結合導入飽和ポリエステル樹脂 10重量部
(固型分換算) アクリル二重結合導入塩酢ビ共重合体10重量部(固型分
換算) アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエラストマ
ー 10重量部(固型分換算) 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)200重量部 潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコーンオイル) 3重量部 上記バインダーの混合物をよく混合溶解させた。
(固型分換算) アクリル二重結合導入塩酢ビ共重合体10重量部(固型分
換算) アクリル二重結合導入ポリエーテルウレタンエラストマ
ー 10重量部(固型分換算) 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン50/50)200重量部 潤滑剤(高級脂肪酸変性シリコーンオイル) 3重量部 上記バインダーの混合物をよく混合溶解させた。
これを先の磁性粉処理を行ったボールミル中に投入
し、再び42時間混合分散させた。
し、再び42時間混合分散させた。
このようにして得られた磁性塗料を上記のPETフィル
ム上に塗布し、永久磁石(1600ガウス)上で配向させ、
赤外線ランプにより溶剤を乾燥させた後、表面平滑化処
理を行い、ESI社製エレクトロカーテンタイプ電子線加
速装置を使用して、加速電圧150KeV、電極電流20mA、全
照射量10Mradの条件でN2雰囲気下にて電子線を照射し、
塗膜を硬化させた。
ム上に塗布し、永久磁石(1600ガウス)上で配向させ、
赤外線ランプにより溶剤を乾燥させた後、表面平滑化処
理を行い、ESI社製エレクトロカーテンタイプ電子線加
速装置を使用して、加速電圧150KeV、電極電流20mA、全
照射量10Mradの条件でN2雰囲気下にて電子線を照射し、
塗膜を硬化させた。
得られたテープを1/2インチ巾に切断し、ビデオテー
プを得た。
プを得た。
これら各サンプルについて特性を測定した。
特性の測定は以下のとおりである。
(1)走行摩擦(μ) 初期の摩擦係数μを測定した。
(2)帯電量半減期 サンプルに5000Vにて電荷をチャージし、帯電量の半
減期を測定した。
減期を測定した。
また、20℃、60%RHにて24時間保存後、同様の測定を
行った。
行った。
結果を表1に示す。
これらの結果から、本発明の効果が明らかである。
第1図は直流、交流および周波数可変型電源を使用した
プラズマ処理装置の概略図である。 符号の説明 53……混合器、54……直流、交流および周波数可変型電
源、57……液体窒素トラップ、58……油回転ポンプ、51
1,512……処理ガス源、521,522……マスフローコントロ
ーラ、561,562……繰り出しおよび巻取りロール
プラズマ処理装置の概略図である。 符号の説明 53……混合器、54……直流、交流および周波数可変型電
源、57……液体窒素トラップ、58……油回転ポンプ、51
1,512……処理ガス源、521,522……マスフローコントロ
ーラ、561,562……繰り出しおよび巻取りロール
Claims (3)
- 【請求項1】基板の一方の面上に磁性層を有し、他方の
面上に、C、FおよびNを含み、FおよびNの含有量の
合計が膜中の全構成元素の5〜40at%であり、N/Fの原
子比が0.2〜5であるプラズマ重合膜バックコート層を
形成したことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】プラズマ重合膜バックコート層がさらにH
を含む請求項1に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】プラズマ重合膜バックコート層の膜厚が5
〜200Åである請求項1または2に記載の磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63011773A JP2762273B2 (ja) | 1988-01-21 | 1988-01-21 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63011773A JP2762273B2 (ja) | 1988-01-21 | 1988-01-21 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01185825A JPH01185825A (ja) | 1989-07-25 |
JP2762273B2 true JP2762273B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=11787287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63011773A Expired - Fee Related JP2762273B2 (ja) | 1988-01-21 | 1988-01-21 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2762273B2 (ja) |
-
1988
- 1988-01-21 JP JP63011773A patent/JP2762273B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01185825A (ja) | 1989-07-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |