JP2759043B2 - 情報ビット系列伝送システム - Google Patents

情報ビット系列伝送システム

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JP2759043B2
JP2759043B2 JP22919793A JP22919793A JP2759043B2 JP 2759043 B2 JP2759043 B2 JP 2759043B2 JP 22919793 A JP22919793 A JP 22919793A JP 22919793 A JP22919793 A JP 22919793A JP 2759043 B2 JP2759043 B2 JP 2759043B2
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博人 須田
正 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル自動車電話
システムや携帯電話システムの如き移動無線システムを
典型例とする、情報ビット系列伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ランダム誤りとバースト誤りとが混在し
て頻繁に発生する情報システムの一つに、ディジタル自
動車電話システムや携帯電話システムの如き移動無線シ
ステムがある。このような伝送システムにおいては、伝
送路上で、ランダム誤りとバースト誤りとが混在して頻
繁に発生する。このような伝送システムにおいては、ラ
ンダム誤り訂正復号だけでは、効率的な誤り訂正の実現
が難しい。このため、この種の伝送システムでは、効率
的な誤り訂正を実現するために、ビットインタリーブと
ランダム誤り訂正符号とを併用する技法が適用されるこ
とがある。
【0003】一方、巡回符号においては、ある符号語を
巡回置換した系列もまた符号語である、という性質があ
る。Mabey は、この巡回符号の性質を利用して、この種
の伝送システムにバースト誤り訂正復号を適用する試み
を提案している( " Mobile Digital Transmission with
Soft Decision Decoding ", IEEE Veh.Tech.Conf.,198
5,pp197-199 ) 。このMabey のバースト誤り訂正復号技
法は、受信機から得られる信頼度情報を利用する。すな
わち、この受信機から得られる信頼度情報を用いて、受
信語の中から、最も信頼度の高い巡回的に連続するkビ
ットを抽出する。この抽出したkビットを符号化するこ
とにより、送信系列を再生する。但し、このMabey が提
案しているバースト誤り訂正復号技法は、最も信頼度の
高い巡回的に連続するkビットに、誤りが無いことを前
提としている。
【0004】また、上述したビット・インタリーブとラ
ンダム誤り訂正符号とを併用する技法においては、ビッ
ト・インタリーブ長を十分に長くすることにより、バー
スト誤りはランダム化される。従って、この種の伝送シ
ステムに、ビット・インタリーブとランダム誤り訂正符
号とを併用する技法を適用して、効果的なランダム誤り
訂正符号を達成することは可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したビッ
ト・インタリーブとランダム誤り訂正符号とを併用する
技法は、誤り訂正能力と遅延時間の短縮化とを同時に満
足させることはできない。何故ならば、高い誤り訂正能
力を発揮させるためには、ビット・インタリーブ長を十
分に長くする必要があるからであり、これにより、遅延
時間の短縮は望めなくなる。従って、この技法を、ディ
ジタル自動車電話システムや携帯電話システムの如き移
動無線システムに適用することは、次の点で不具合であ
る。すなわち、この種の移動無線システムにおいては、
送受信される信号は、制御信号と音声信号とからなる。
この制御信号と非制御信号(音声信号)とのうちで、特
に、回線接続の如き各種制御を司る制御信号は、送信側
と受信側とにおける送受信遅延時間は極力短縮されるべ
きものである。また、双方向通信においては、非制御信
号(音声信号)の送受信遅延時間が増大すると、間延し
た会話となり、またテンポの遅い会話となる。従って、
制御信号及び/又は非制御信号(音声信号)の送受信遅
延時間は、極力短縮化が要請される。それ故、たとえ高
い誤り訂正能力を発揮できる技法であっても、遅延時間
の短縮が望めない前記技法は、この種の移動無線システ
ムには好ましくない。逆に、遅延時間の短縮を図るため
に、ビットインタリーブ長を数十ms程度の長さに抑え
ると、バースト誤りのランダム化は十分に行なえなく、
このため、前記技法のランダム誤り訂正符号能力を効率
的に利用することができなく、この種の移動無線システ
ムには好ましくない。。
【0006】また、上述したMabey が提案しているバー
スト誤り訂正復号技法では、最も信頼度の高い巡回的に
連続するkビットに誤りが無いことを前提としているた
め、このkビット中に符号誤りが存在した場合には、誤
って訂正(誤訂正)することになる。すなわち、上述し
たMabey が提案している技法では、信頼度情報だけを用
いてバースト誤り訂正を行うので、誤訂正の確率が増大
するという欠点がある。 さらに、上述したMabey が提
案しているバースト誤り訂正復号技法は、符号の中にバ
ースト誤りが1つだけ含まれている場合は、誤りを訂正
することが可能である。しかし、符号の中に、複数のバ
ースト誤り及び/又はランダム誤りが混在する場合に
は、誤りを訂正することが難しい。特に、移動無線シス
テムの伝送路では、ランダム誤りとバースト誤りとが混
在し、同一符号の中に、複数の誤りが存在することにな
るので、バースト誤り訂正復号のみでは誤りを訂正する
ことが難しい。
【0007】そこで本発明の目的は、情報ビット系列の
伝送に際し、誤訂正の確率の増加を抑えつつ、より効率
的な誤り訂正復号を実現する、情報ビット系列伝送シス
テム伝送を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る情報ビット系列伝送システムは、情報ビ
ットと誤り検出符号化のための冗長ビットとからなるB
系列を生成するべく、A系列として与えられる情報ビッ
ト系列を誤り検出符号化する誤り検出符号部と、 Bi
系列(i=1 〜k 、各系列のビット長ni )を生成するべ
く、前記B系列をk個に分割する分割部と、Ci 系列を
生成するべく、前記Bi 系列夫々を巡回符号の誤り訂正
符号化する誤り訂正符号部と、D系列を生成するべく、
前記Ci 系列をインターリービングするインターリービ
ング部と、前記D系列を所定伝送路に伝送する伝送部
と、Ei 系列を生成するべく、前記伝送路より受けた前
記D系列に対応するE系列をデ・インターリービング
し、このデ・インターリービングされた系列を前記巡回
符号に対応してk個に分割するデ・インターリービング
部及び分割部と、Fi,1 系列(各系列のビット長ni
を生成するべく、前記Ei 系列夫々に巡回符号のランダ
ム誤り訂正符号化するランダム誤り訂正符号部と、H
i,J(i)系列(各系列のビット長ni )を生成するべく、
前記Ei 系列夫々を巡回符号のバースト誤り訂正復号化
するバースト誤り訂正復号部と、前記Fi,1 系列とH
i,1 ,Hi,2 〜Hi,j(i)系列との合計(1+j(i))個の中か
ら1個を選択して前記Bi 系列に対応する第1復号候補
i を生成し、この第1復号候補Ji を組合わせて前記
B系列に対応する第2復号候補Il (l=1 〜k 、kの最
大はΠi,(1+j(i))(i=1〜k)) を生成し、前記第2復号候
補Il を誤り検出復号して前記A系列に対応する情報ビ
ット系列の復号結果を生成する、最終復号手段と、を具
備する。
【0009】また、上記目的を達成するために本発明に
係る情報ビット系列伝送システムは、前記システムにお
ける前記ランダム誤り訂正復号部は、受信側で得られる
信頼度情報を用いた軟判定復号を用いることにより、前
記Ei 系列夫々に対する復号候補としてFi,1 ,Fi,2
〜Fi,f(i)系列を生成する手段を含み、前記システムに
おける前記バースト誤り訂正復号部は、前記Ei 系列に
おける巡回的に連続するni ビットと,前記Ei 系列に
おける信頼度の相対的に低いビットを反転して新たに得
られたni ビット系列とにより,前記巡回符号の生成多
項式を用いてHi,1 ,Hi,2 〜Fi,j2(i) 系列を生成す
る手段を含み、前記システムにおける前記合成部は、前
記Ei 系列に対応して復号候補を(f(i)+j2(i))個生成
し、この(f(i)+j2(i))個の復号候補からj3(i) 個を選
択することにより、前記B系列に対応する復号候補Il
(l=1 〜k 、k の最大はΠi,j3(i ) (i=1〜k) )を生成す
る手段を含み、前記CRC符号誤り検出復号部及び最尤
復号選択部は、前記復号候補Il を誤り検出復号化した
結果、誤り無しと判定された復号候補が単一の場合に
は、その復号候補を前記情報ビット系列の復号結果とし
て選択し、誤り無しと判定された復号候補が複数の場合
には、それらの復号候補の信頼度を比較して最も高い復
号候補を前記A系列の情報ビット系列の復号結果として
選択する手段を含む。
【0010】さらに、上記目的を達成するために本発明
に係る情報ビット系列伝送システムは、情報ビットと誤
り検出符号化のための冗長ビットとからなるB系列を生
成するべく、A系列として与えられる情報ビット系列を
誤り検出符号化する誤り検出符号部と、Bi 系列(i=1
〜k 、各系列のビット長ni )を生成するべく、前記B
系列をk個に分割する分割部と、Ci 系列を生成するべ
く、前記Bi 系列夫々を巡回符号の誤り訂正符号化する
誤り訂正符号部と、D系列を生成するべく、前記Ci
列をインターリービングするインターリービング部と、
前記D系列を所定伝送路に伝送する伝送部と、Ei 系列
を生成するべく、前記伝送路より受けた前記D系列に対
応するE系列をデ・インターリービングし、このデ・イ
ンターリービングされた系列を前記巡回符号に対応して
k個に分割するデ・インターリービング部及び分割部
と、前記Bi 系列に対応するランダム誤り訂正復号候補
であるFi,f4(i) 系列(i=1 〜k 、各系列のビット長n
i )を生成するべく、前記Ei 系列夫々に巡回符号のラ
ンダム誤り訂正復号化するランダム誤り訂正復号部と、
前記Bi 系列に対応するバースト誤り訂正復号候補であ
るHi,j4(i) 系列(i=1 〜k 、各系列のビット長ni
を生成するべく、前記Ei 系列夫々を巡回符号のバース
ト誤り訂正復号化するバースト誤り訂正復号部と、ラン
ダム誤り訂正復号部により生成されたFi 系列における
ランダム誤り訂正復号候補数がf4(i)(i=1 〜k )個で
あり、バースト誤り訂正復号部により生成されたHi
列におけるバースト誤り訂正復号の候補数がj4(i)(i=
1 〜k )個である場合に、前記Fi (i=1 〜k )を用い
てIKo系列を構成し、このIKo系列をCRC誤り訂正復
号を行い、この復号された系列の冗長ビットRo を記憶
する第1処理部と、前記CRC誤り訂正復号された系列
における第i番目以外の情報ビットを全て零とし、前記
CRC誤り訂正復号された系列における第i番目はCi
系列に対応する復号候補と前記Fi 系列とのビット毎に
排他的論理和処理を施してIK 系列を構成し、このIK
系列をCRC誤り訂正復号を行い、この復号された冗長
ビットRi,j(i)(i=1 〜k ,j(i)=1〜(f4(i)+j4(i)-1)
)を記憶する第2処理部と、下記の論理処理を前記復
号候補の全ての組合せに対して適用し、この論理処理の
結果が零になることを判定する第3処理部と、Ro ER
1,J(i) ER2,J(i) ER3,J(i)ERk,J(i)(但し、ER
ビット毎の排他的論理和を示す。)前記Ro 又は上記論
理処理の結果が零の場合には、前記Ikoと前記Ik との
排他的論理和処理の結果が、誤りの含まれない最終復号
結果であると判断する第4処理部と、を具備する。
【0011】
【作用】本発明では、送信側において情報ビット系列に
CRC符号などにより誤り検出符号化処理を施してか
ら、巡回符号により誤り訂正符号化して伝送路へ伝送
し、受信側においては符号系列に対し巡回符号のランダ
ム誤り訂正復号処理とバースト誤り訂正復号処理を同時
に適用して、その結果得られた復号結果に対してCRC
符号などを用いて誤り検出チェックを行うことで、最終
的な復号結果を得る。これら一連の処理によれば、基本
的に巡回符号のランダム誤り訂正復号処理とバースト誤
り訂正復号処理によって出来るだけ復号しておき、この
際に増加する誤り見逃しを軽減する目的で、強力なCR
C符号化等の誤り検出復号化を併せて用いるため、移動
無線システムのようなランダム誤りとバースト誤りが混
在する伝送路へ適用した場合、効率的な誤り訂正が実現
され、かつ誤りの見逃し率が小さく抑えられる。
【0012】
【実施例】図1を参照することにより、本発明が適用さ
れる移動無線システムは、概要的に把握され得る。図1
に示すように、移動網10は、制御局11及び基地局1
2からなる基地局側設備と、伝送路と、移動局側設備
(携帯電話の如き移動局13)とで定義される。移動網
10は、一般に、一般加入電話網の如き固定網14に接
続されている。空中線である無線伝送路を介して基地局
11と移動局13とは相互通信が行われる。一の移動局
と他の移動局との通信、又は一の移動局と固定網の一般
加入電話との通信は、前記移動局と、制御局及び基地局
からなる地上設備の通信との間における信号授受で行わ
れる。このような移動電話システムを典型例とする移動
無線システムでは、情報ビット系列の低遅延伝送(遅延
時間の短縮)及び高精度伝送が要請される。本発明は、
符号/復号技法を用いて情報ビット系列信号の低遅延伝
送(遅延時間の短縮)及び高精度伝送を達成する。
【0013】図2に示すように、本発明が適用される移
動無線システムにおいては、基地局側設備と、伝送路2
3と、移動局側設備とが定義される。基地局側設備は、
符号器20、送信器21、アンテナ22、受信器29、
復号器30を含む。移動局側設備は、アンテナ24、受
信器25、復号器26、符号器27、送信器28を含
む。そして、基地局側から移動局側への信号伝送は、経
路31により達成され、移動局側から基地局側への信号
伝送は、経路32により達成される。そして、経路31
と経路32のいずれが形成されても、このシステムで
は、情報ビット系列の符号/復号と、無線伝送と、符号
/復号とが可逆的に行われる。
【0014】図3に示す本発明の第1実施例のシステム
は、符号・復号技法を用いて、A系列として情報ビット
系列(52ビット)を伝送するものであって、符号器2
0(又は27)と、無線伝送部45(送信器21、アン
テナ22、伝送路23、アンテナ24、受信器25、送
信器28、受信器29)と、復号器26(又は30)と
を含む。
【0015】第1実施例のシステムにおける符号器20
(又は27)は、CRC符号部41と、分割部42と、
BCH符号部43と、インターリービング部44とを含
む。また、復号器26(又は37)は、デ・インターリ
ービング部及び分割部26と、ランダム誤り訂正復号部
47と、バースト誤り訂正復号部48と、合成部49
と、CRC誤り検出復号部50と、選択部51とを含
む。
【0016】以下第1実施例のシステムを詳細に各部を
説明する。先ず、符号器20(又は27)について説明
する。すなわち、誤り検出符号部41は、情報ビットと
誤り検出符号化のための冗長ビットとからなるB系列を
生成するべく、A系列として与えられる情報ビット系列
をCRC符号化する。分割部42は、Bi 系列(i=1〜k
、各系列のビット長ni )を生成するべく、前記B系
列をk個に分割する。BCH符号部は、Ci 系列を生成
するべく、前記Bi 系列夫々をBCH符号化する。イン
ターリービング部44は、D系列を生成するべく、前記
i 系列をインターリービングする。
【0017】伝送部45は、移動無線システムのための
無線伝送部である。
【0018】次に、復号器26(又は37)について説
明する。すなわち、デ・インターリービング部46は、
i 系列を生成するべく、前記伝送路より受けた前記D
系列に対応するE系列をデ・インターリービングし、こ
れにより得られた系列を前記巡回符号に対応してk個に
分割する。ランダム誤り訂正符号部47は、Fi,1 系列
(各系列のビット長ni )を生成するべく、前記Ei
列夫々に巡回符号のランダム誤り訂正符号化する。
【0019】バースト誤り訂正復号部48は、Hi,j(i)
系列(各系列のビット長ni )を生成するべく、前記E
i 系列夫々を巡回符号のバースト誤り訂正復号化する。
ここで、バースト誤り訂正復号部48は、前記Ei 系列
夫々の中から巡回的に連続するni 個のビットを選択す
る処理と、この選択されたビットに前記巡回符号の生成
多項式を適用してE1i 系列を生成する処理と、このE
i 系列を巡回シフトして前記Bi 系列に対応するni
ビットのE2i 系列を生成する処理とを、ビット位置を
順次異ならせて繰返すことにより前記系列Ei に対応す
るHi,j(i)(i=1 〜k )系列を生成する。
【0020】ここで、Hi を以下のような系列の集合と
定義する。
【0021】 H1 ={H1,1 ,H1,2 〜H1,j(1)} H2 ={H2,1 ,H2,2 〜H2,j(2)} H3 ={H3,1 ,H3,2 〜H3,j(3)} …………………… Hk ={Hk,1 ,Hk,2 〜Hk,j(k)} 最終復号手段として合成部49と、CRC符号誤り検出
復号部50と、最尤復号選択部51とを具備する。合成
部49及び前記最尤復号選択部51によって、前記F
i,1 系列とHi,1 ,Hi,2 〜Hi,j(i)系列との合計(1+j
(i))個の中から1系列を選択して前記Bi 系列に対応す
る第1復号候補Ji を生成し、この第1復号候補Ji
図15に示すように組合わせて前記B系列に対応する第
2復号候補Il (l=1 〜k 、k の最大はΠi,(1+j(i))
(i=1 〜k))を生成する。CRC符号誤り検出復号部に
よって、前記第2復号候補Il を誤り検出復号して、誤
りが検出されなかった前記第2復号候補Il からCRC
の冗長ビットを除いた系列を前記A系列に対応する情報
ビット系列の復号結果として採用する。
【0022】なお、ランダム誤り訂正復号部47は、受
信側で得られる信頼度情報を用いた軟判定復号を用いる
ことにより、前記Ei 系列夫々に対する復号候補として
前記Fi 系列をf(i) (Fi,1 ,Fi,2 〜Fi,f(i))個
生成する手段を含む。
【0023】ここで、Fi を以下のような系列の集合と
定義する。
【0024】 F1 ={F1,1 ,F1,2 〜F1,f(1)} F2 ={F2,1 ,F2,2 〜F2,f(2)} F3 ={F3,1 ,F3,2 〜F3,j(3)} …………………… Fk ={Fk,1 ,Fk,2 〜Fk,f(k)} また、バースト誤り訂正復号部48は、前記Ei 系列に
おける巡回的に連続するni 個のビットを選択する処理
に加えて、この選択されたビットにおいて信頼度の相対
的に低いビットを選択し、そのビットのみを反転して新
たなni 個のビットを生成する処理を追加し、前記生成
多項式を用いた誤り訂正符号処理及び巡回シフト処理に
より、前記Hi,j(i)系列をj2(i)個生成する手段を含
む。
【0025】合成部49は、前記Ei 系列に対応して生
成された(f(i) +j2(i) )個の復号候補から信頼度の
高い順にj3(i) 個を前記Ei 系列に対応した第1候補
iとして選択し、この第1候補Ji を図15に示すよ
うに組合せて、前記B系列に対応する復号候補Il (l=
1 〜k ,k の最大はΠj3(i) (i=1 〜k )を生成する手
段を含む。j3(i) は、(f(i) +j2(i) )よりも小さな
値を採ることが一般的であるが、(f(i) +j2(i) )と
等しくなることもある。
【0026】CRC符号誤り検出復号部50及び最尤復
号選択部51は、前記復号候補Ilを誤り検出復号化し
た結果、誤り無しと判定された復号候補が単一の場合に
は、その復号候補を前記A系列の情報ビット系列の復号
結果として選択し、誤り無しと判定された復号候補が複
数の場合には、それらの復号候補の信頼度を比較して最
も高い復号候補を前記A系列の情報ビット系列の復号結
果として選択する手段を含む。
【0027】以上のように構成された本実施例のシステ
ムにおける動作を、誤り訂正・検出符号化・復号化技法
を中心に説明する。このシステムでは。53ビット長の
情報ビット系列(A系列)を符号化して伝送するものと
する。
【0028】まず、送信側においては53ビットの情報
ビット系列に対し、誤り検出符号化処理として10ビッ
トのCRC符号を適用してCRC符号化を行い、63ビ
ットのB系列を生成する(CRC符号部41)。
【0029】次に、このB系列をk=3個に分割して、
各系列のビット数が21ビットであるBi (i=1 〜3 )
系列を生成する(分割部42)。
【0030】次に、このBi 系列を巡回符号として3個
のBCH(41,21)符号を用いて夫々符号化処理を
行い、Ci 系列を生成する(BCH符号部43)。この
BCH符号は、各々情報ビット21ビット、符号長41
ビットであり、Ci 系列の各々は41ビットとなる。
【0031】次に、Ci 系列をさらにビット・インタリ
ーブ処理して合成することで、D系列とし、これを伝送
路を介して伝送する(インターリービング部44,無線
伝送部45)。ここで、ビット・インタリーブ処理は、
例えば図4に示すように、2個のCi 系列、つまり第i
フレームと第(i+1)フレームとにまたがる構成で、
情報ビットの部分と冗長ビットの部分とをまとめて伝送
する。インターリービング部44波、図4に示すよう
に、複数(二つ)のフレーム間で情報ビットをビット・
インターリービングする技法に限定されない。インター
リービング部44は、例えば、一つのフレーム内で情報
ビットをビット・インターリービングする技法等の各種
のビット・インターリービング技法を採用することがで
きる。
【0032】一方、受信側では伝送路より受信された受
信系列に対して、送信側のビット・インタリーブ処理と
逆の処理であるデ・インタリーブ処理を施し、さらに前
記BCH符号に対応して3個の符号語に分割して、送信
側のCi 系列と対応するEi系列(各系列は41ビット
長)を生成する(デ・インタリービング部/分割部4
6)。ここで伝送路上での誤りが無ければ、Ci 系列と
i 系列は完全に一致する。
【0033】次に、Ei 系列に対しランダム誤り訂正復
号処理とバースト誤り訂正復号処理の両方を施して、系
列の集合Fi 及びHi を生成する(ランダム誤り訂正復
号部47及びバースト誤り訂正復号部48)。
【0034】なお、ここでいうバースト誤り訂正復号処
理は、次のような処理を行う。すなわち、Ei 系列の各
々の中から巡回的に連続するni 個のビットを選択し、
該ni 個のビットを情報ビットとしてBCH符号部43
での符号化と同じ生成多項式を用いて巡回符号化を行っ
てGi,1 系列を生成し、このGi,1 系列を巡回シフトし
てBi 系列に対応する部分のni 個のビットからなるH
i,1 系列を生成する。次いで、Ei 系列の各々の中から
巡回的に連続する上記と異なるni 個のビットを選択し
て同様の処理を行ってGi,2 系列を生成し、このGi,2
に基づきHi,2系列を生成する。以下、同様に上記ni
個のビットの位置を順次異ならせて繰り返し、最終的に
i 系列に対して、下記式の系列の集合Hi を生成す
る。
【0035】 H1 ={H1,1 ,H1,2 〜H1,j(1)} H2 ={H2,1 ,H2,2 〜H2,j(2)} H3 ={H3,1 ,H3,2 〜H3,j(3)} 以上がバースト誤り訂正復号処理である。
【0036】次いで、ランダム誤り訂正復号部47及び
バースト誤り訂正復号部48で得られた集合Fi 及び集
合Hi の要素を合成する(合成部49)。この合成部4
9においては、Bi 系列に対する復号候補としてFi,1
及びHi,1 ,Hi,2 〜Hi,j( i)の(1+j(i))個をそれぞ
れ選択し、これらの復号候補を組み合わせてB系列に対
する復号候補であるIl 系列(但し、l=1 〜k 、kの最
大はΠi (1+j(i)))を生成する。
【0037】次に、合成部49で得られたIl 系列に対
して、CRC符号で誤り検出復号化を行う(CRC誤り
検出復号部50)。ここで、この誤り検出復号化の結
果、誤り無しと判定された復号候補が単一の場合には、
その復号候補を情報ビット系列の復号結果として選択
し、誤り無しと判定された復号候補が複数の場合には、
それらの復号候補の信頼度を比較して最も高い復号候補
を情報ビット系列の復号結果として選択する処理を行っ
て、最終的な復号結果を得る(選択部51)。
【0038】本実施例での主要な構成であるブロック4
7〜51について、更に詳細に説明する。図5に示すよ
うに、復号器は、デインターリービング部46A、符号
語分割部46B、ランダム誤り訂正復号部47、バース
ト誤り訂正復号部48、合成部49、CRC復号チェッ
ク部51及び最尤復号語選択部51からなる。
【0039】ランダム誤り訂正復号部47は、巡回符号
のランダム用いた誤り訂正復号を行う。このランダム誤
り訂正復号の技法は特に限定されないが、ここでは例え
ば嵩の提案した技法を用いる(“ A Decoding Procedur
e for Multiple-Error-Correcting Cyclic Codes” IEE
E TRANSACTIONS ON INFORMATION THEORY IT10, pp134-1
39, April, 1964)。この復号法は、受信機の硬判定を前
提としている技法のため、軟判定の受信機から得られる
信頼度情報を利用する場合には工夫が必要となる。信頼
度情報の利用法としてChase の提案している技法を用い
る(“ A Classof Algorithms for Decoding Block Cod
es With Channel Measurement Information” IEEE TRA
NSACTIONS ON INFORMATION THEORY, VOL. IT-18,NO. 1,
JANUARY1972)。
【0040】図6は、このChase の技法の考え方を利用
したランダム誤り訂正復号部47の詳細ブロック図であ
る。図6に示すように、ビット反転回路47Aと、複数
のランダム誤り訂正復号回路47Bと、順序付け回路4
7Cと、選択回路47Dとを具備する。まず、受信語r
(ここではEi 系列)をランダム誤り訂正復号回路47
Bによりそのままバースト誤り訂正復号化する。一方、
受信語rの中で信頼度の低いビットをビット反転回路4
7Aにより反転する。これにより、反転した符号語
1 ,r2 〜が生成される。この反転した符号語r1
2 〜を、ランダム誤り訂正復号回路47Bによりラン
ダム誤り訂正復号化する。ランダム誤り訂正復号回路4
7Bは、例えば上述した嵩の提案になる技法を用いる。
以上によって、I個の復号候補が生成される。次に、順
序付け回路47Cによって、これらf(i) 個の復号候補
に対して信頼度によって順序付けを行う。そして、選択
回路47Dによって、順序付け回路47Cにて選択され
た復号候補を、前記信頼度の高い順からf(i) 個を選択
する。このChase の技法は、CRCを用いることを前提
としているため、信頼度の最も高い候補を1つ復号結果
として採用する点で、本発明とは異なる。
【0041】図7は、信頼度情報を利用するバースト誤
り訂正復号部48の詳細ブロック図である。バースト誤
り訂正復号部48は、選択回路48Aと、複数のビット
反転回路48Bと、複数のバースト誤り訂正復号回路4
8Cと、順序付け回路48Dと、選択回路48Eとを具
備する。まず、選択回路48によって、A受信語rの4
1ビットの中から、信頼度が高い巡回的に連続する21
ビットを複数個選択する。選択された21ビットを種ビ
ット列と呼ぶこととする。次に、これら21ビットの種
ビット列について、相対的に信頼度が低いビットをビッ
ト反転回路48Bにより反転させる。これにより反転種
ビット列を生成する。これにより得られた種ビット及び
反転種ビットを用いてバースト誤り訂正復号回路48C
によりバースト誤り訂正復号化することにより、Jo(i)
個の復号候補を生成する。
【0042】バースト誤り訂正復号回路48Cは、例え
ば「宮川、岩垂、今井“誤り訂正符号”、昭晃堂、19
73」に記載された巡回符号のバースト誤り訂正技法を
その中で使用する。すなわち、41ビットの中から巡回
的に連続する21ビットを選択し、これを情報ビットと
して符号化して冗長ビットを生成する。
【0043】次に、順序付け回路48Dによって、この
Jo(i)個の復号候補に対して信頼度によって順序付けを
行う。そして、選択回路48Eによって、順序付けされ
た復号候補から信頼度の高い順にJo(i)個を選択する。
【0044】以上述べた図6及び図7に示したバースト
誤り訂正復号処理とランダム誤り訂正復号処理とによ
り、Bi 系列各々に対応してf(i)+j2(i) 個の復号候補
が生成される。これにより、B系列に対する復号候補
は、Π(i)+j2(i) (i +j)(i=1 〜3 )個となる。図
3又は図5のCRC誤り検出復号部50では、これらΠ
(i)+j2(i) (i +j)(i=1 〜3 )個の復号候補の全て
に対して、CRC符号による誤り検出チェックを行う。
このチェックの結果、さらに複数個の候補が残った場合
には、これらの中で最も信頼度が高い候補を最尤復号選
択部51において最終的な復号結果(復号語)として選
択する。
【0045】以上説明したように、本発明の第1実施例
によれば、受信系列に対し、バースト誤り訂正とランダ
ム誤り訂正を共に適用し、且つその訂正結果に対してC
RC符号による誤り検出符号化処理を適用することによ
り、移動無線システムのようなランダム誤りとバースト
誤りとが混在して発生する伝送路においても、効率的な
誤り訂正を実現でき、しかも誤り見逃し率を小さく抑え
ることができる。
【0046】次に、第2実施例のシステムを、図8と、
図9〜図11とを参照して説明する。図8に示す第2実
施例のシステムは、A系列として情報ビット(144ビ
ット)である。そして、第2実施例のシステムにおいて
は、図3に示す第1実施例のシステムと、実質的に同一
のブロックが存在する。図3におけるCRC符号部41
と図8におけるCRC符号部141とは実質的に同一で
ある。図3における分割部42と図8における分割部1
42とは実質的に同一である。図3におけるBCH符号
部43と図8におけるBCH符号部143とは実質的に
同一である。図3におけるインターリービング部44は
1つのフレーム内のブロック・インターリビングを用い
る点以外は図8におけるインターリービング部144と
は実質的に同一である。図3における無線伝送部45と
図8における無線伝送部145とは実質的に同一であ
る。図3におけるデ・インターリービング部/分割部4
6は1つのフレーム内のブロック・インターリビングを
用いる点以外は図8におけるデ・インターリービング部
/分割部146とは実質的に同一である。図3における
ランダム誤り訂正復号部47と図8におけるランダム誤
り訂正復号部147とは実質的に同一である。図3にお
けるバースト誤り訂正復号部48と図8におけるバース
ト誤り訂正復号部148とは実質的に同一である。ま
た、図3における符号器20と図8における符号器2
0’とは実質的に同一である。
【0047】しかし、図3における復号器26と図8に
おける復号器26’とは相違する。復号器26’は、絞
込み部149を、ランダム誤り訂正復号部147及びバ
ースト誤り訂正復号部148と、合成部150との間に
介挿している。
【0048】この絞込み部149は、条件1に従って動
作する。すなわち、図9に示すように、合成部149に
おける(f(i) +j2(i) )個の復号候補からj3(i) 個
を選択するに先だって、前記B系列に対応するf(i) 個
の前記Fi,f(i)系列をf3(i)個(f(i)≧f3(i) )に絞込
み、j2(i) 個の前記Hi,j2(i) 系列をj3(i) 個(j2(i)
≧j3(i))に絞込む。
【0049】また、絞込み部149は、条件2に従って
動作する。すなわち、図10に示すように、(f(i) +
j2(i) )個の前記復号候補の信頼度を取得する手段と、
前記B系列に対応する候補数を、前記手段により取得し
た信頼度の大きさ及び相対的な大きさに応じて、f(i)
個の要素を持つ前記集合Fi をf3(i)個(f(i)≧f3(i)
)に絞込み、j2(i) 個の前記Hi 系列をj3(i) 個(j2
(i)≧j3(i))の要素の集合に絞込む手段とを含む。
【0050】さらに、絞込み部149は、条件3に従っ
て動作する。すなわち、図11に示すように、また、絞
込み部149は、適宜に、前記B系列に対応する候補数
をΠi (f3(i)+j3(i))を下回る予定個数以下に抑制する
べく、f(i) 個の前記Fi 系列をf3(i)個(f(i)≧f3
(i) )に絞込み、j2(i) 個の前記Hi 系列をj3(i) 個
(j2(i)≧j3(i))に絞込む。
【0051】本実施例におけるランダム誤り訂正復号部
147は、以下(1)(2)の処理により、Bi に対する復号
候補を最大2個生成する。
【0052】(1) 受信語r(ここではEi )をそのま
ま復号化する。
【0053】(2) 受信語rの中で信頼度の最も低いビ
ットを反転させ、受信語rの反転ビットr1 を生成し、
これを復号化する。ここで、上記(1)(2)の処理による復
号結果が異なる場合には、Bi に対する復号候補数は2
となり、一致する場合には、復号候補数は1となる。
【0054】本実施例におけるバースト誤り訂正復号部
148は、上述した巡回符号のバースト誤り訂正法を用
い、復号候補を2個生成する。すなわち、14ビットの
中から巡回連続する10ビットを選択して、これを情報
ビットとして符号化して冗長ビットを4ビット生成し、
この4ビットを復号候補として採用する復号法である。
本実施例では、受信器から得られる信頼度情報を利用し
て、以下(1)(2)(3) の処理により、バースト誤り訂正復
号を行う。
【0055】(1) 受信語14ビットの中には巡回連続
する10ビットが14個存在する。この中から、信頼度
が最も高い巡回連続する10ビットを1個選択する。選
択された10ビットを種ビットと呼ぶこととする。
【0056】(2) 上記種ビットについてその中では信
頼度が最も低い1ビットを反転して、反転種ビットを生
成する。
【0057】(3) 以上の種ビット及び反転種ビットを
用いて、バースト誤り訂正復号を行い、2個の復号候補
を生成する。
【0058】次に、本実施例における絞込み部149の
処理内容を説明する。すなわち、ランダム誤り訂正復号
部147及びバースト誤り訂正復号部148の処理によ
り、Bi の候補として夫々最大で2個、合計で最大(2
+2)個の復号候補が生成できる。系列Bに対する復号
候補数は、最大で(2+2)16個となる。
【0059】系列Bに対する候補の中から、以下(1) 〜
(7) の手順で、候補数を所定個数(CA個)以下に絞り
込む。
【0060】(1) 16個の受信語を、信頼度の順序に
ソートする。
【0061】(2) 信頼度の最も低い受信語について、
所定条件に従って、残すべき候補を決定する。
【0062】(3) 候補数バッファに、上記の候補数を
セットする。
【0063】(4) 次に信頼度の低い受信語について、
上記所定条件に従って残す候補を決定する。
【0064】(5) 候補数バッファの値と上記候補数の
積を計算し、得られた値を候補数バッファにセットす
る。
【0065】(6) 候補数バッファの値とCA個とを比
較し、候補数バッファの値が大きくなれば、上記(4)
で残す候補は信頼度の最も高い候補1個とする。
【0066】(7) 上記 (4)から (6)までの処理を繰返
して16個の受信語の全てについて候補を決定する。
【0067】各受信語についての候補数をCWi (i=1,
2,3,〜,16)とすると、系列Bに対する候補は、Π(i=1
〜16)×CWi 個となる。
【0068】上記の処理で絞られた系列Bに対する候補
について、CRC誤り検出復号部152により、CRC
符号による誤り検出チェックをする。そして、CRC誤
り検出復号部152の結果を、選択部152を通すこと
により、最終復号結果を得る。 次に本発明に係る第3
実施例のシステムを、図12及び図13を参照して説明
する。図12及び図13では、図8と同一部分には同一
符号を付して説明は省略する。すなわち、第3実施例の
システムは、CRC復号に必要な処理量の低減を実現す
る。上記の例では、候補数がΠ(i=1 〜16)×CWi
あるため、特に工夫しないとCRC復号もΠ(i=1 〜1
6)×CWi 回必要になるが、以下に示す処理を適用す
ることにより、CRC復号回数を減らすことができ、処
理量を削減することができる。図12及び図13に示す
ように、第1処理部153と、第2処理部154と、第
3処理部155と、第4処理部156とにより復号器2
6”が構成されている。
【0069】第1処理部153は、ランダム誤り訂正復
号部147により生成されたFi 系列におけるランダム
誤り訂正復号候補数がf4(i) (i=1 〜k )個であり、バ
ースト誤り訂正復号部148により生成されたHi 系列
におけるバースト誤り訂正復号の候補数がj4(i) (i=1
〜k )個である場合に、前記Fi (i=1 〜16)を用いて
ko系列を構成し、このIko系列をCRC誤り訂正復号
を行い、この復号された系列の冗長ビットRo を記憶す
る。
【0070】第2処理部154は、前記CRC誤り訂正
復号された系列における第i 番目以外の情報ビットを全
て零とし、前記CRC誤り訂正復号された系列における
第i番目はCi 系列に対応する復号候補と前記Fi 系列
とのビット毎に排他的論理和処理を施してIk 系列を構
成し、このIk 系列をCRC誤り訂正復号を行い、この
復号された冗長ビットRi,j(i)(i =1 〜k ,j(i)=1
〜 (f4(i)+j4(i)-1)) を記憶する。
【0071】第3処理部155は、下記の論理処理を前
記復号候補の全ての組合せに対して適用し、この論理処
理の結果が零になることを判定する。
【0072】 Ro ER1,J(i) ER2,J(i) ER3,J(i) ERERk,J(i) 但し、ERはビット毎の排他的論理和を示す。
【0073】第4処理部156は、前記Ro 又は上記論
理処理の結果が零の場合には、前記Ikoと前記Ik との
排他的論理和処理の結果が、誤りの含まれない最終復号
結果である判断する。
【0074】さらに、第1処理部153、第2処理部1
54、第3処理部155、第4処理部156を詳細に説
明する。
【0075】第1処理部153は、ランダム誤り訂正復
号部147により生成されたFi 系列におけるランダム
誤り訂正復号候補数がf4(i) (i=1 〜k )個であり、バ
ースト誤り訂正復号部148により生成されたHi 系列
におけるバースト誤り訂正復号の候補数がj4(i) (i =1
〜k )個である場合に、Bi 系列(i=1 〜k )に対応す
る第1候補Ji (Ji =Fi,1 )を図15に示すように
組合せてB系列に対応する第2候補Io を得、この第2
候補Io を誤り検出復号してシンドロームSoを得、こ
のシンドロームSo を記憶する。
【0076】第2処理部154は、次のように動作す
る。すなわち、先ず、系列Li,m (i=1 〜k, m=1〜(f4
(i)+j(4(i))を以下のように生成する。
【0077】 Li,m =Fi,1 ERi,m (m=1〜f4(i)) Li,m =Fi,1 ERi,(m-f4(i)) ( m=f4(i)+1 〜f4(i)+j4(i)) 但し、ERはビット毎の排他的論理和を示す。
【0078】そして、或るj(1≦j≦k)に対し、 Ji =Li,m (i=j) Ji =全ビットが零の系列(i≠j) の条件の下で、Ji (i=1 〜k )を生成する。このJi
を図15に示すように、組合せてI’系列を生成する。
このI’系列に、第2候補Io に対する誤り検出復号と
同様の処理を適用してシンドロームSj,m を得る。この
場合、シンドロームSj,m は、各J(J=1 〜k )及び各
m=1〜(f4(i)+j(4(i))の全てについて生成する。そし
て、これらシンドロームSj,m を記憶する。
【0079】第3処理部155は次のように動作する。
すなわち、m1 ,m2 〜mk を以下のように定義する。
【0080】 1≦m1 ≦(f4(i)+j(4(1)) 1≦m2 ≦(f4(i)+j(4(2)) … 1≦mk ≦(f4(i)+j(4(k)) このm1 ,m2 〜mk の全ての組合せ(Π(f4(i)+j(4
(k)通り)に対し、下記の論理処理を適用する。この結
果、得られる系列が全ビット零であることを判定する。
【0081】 So ER1,m1 ER2,m2 ER3,m3 ERERk,mk 第4処理部156は、次のように動作する。すなわち、
1 ,m2 〜mk のときに全ビットが零となる系列が、
第3処理部155によって、得られた場合に、下記の処
理によりJi (i=1 〜k )を生成する。
【0082】 J1 =F1,1 ER1,m12 =F2,1 ER2,m2 ………… Jk =Fk,1 ERk,mk これらJi を図15に示すように組合せてI”系列を生
成する。このI”系列をBに対する誤りの含まれていな
い最終復号結果であると判断する。
【0083】以上述べた本発明の効果は、図14により
確認できる。図14における横軸にビット誤り率、縦軸
にフレーム誤り率を示している。図14に示すように、
本発明によれば、従来技法(軟判定、硬判定)よりもフ
レーム誤り率を1/2程度に低減できる。
【0084】本発明は上記実施例に限定されることなく
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
るものである。
【0085】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、送信側に
おいて情報ビット系列にCRC符号などにより誤り検出
符号化処理を施してから、巡回符号により誤り訂正符号
化して伝送路へ伝送し、受信側においては符号系列に対
し巡回符号のランダム誤り訂正復号処理とバースト誤り
訂正復号処理を同時に適用して、その結果得られた復号
結果に対してCRC符号などを用いて誤り検出チェック
を行うことで、最終的な復号結果を得る。
【0086】これら一連の処理によれば、基本的に巡回
符号のランダム誤り訂正復号処理とバースト誤り訂正復
号処理によって出来るだけ復号しておき、この際に増加
する誤り見逃しを軽減する目的で、強力なCRC符号化
等の誤り検出復号化を併せて用いるため、移動無線シス
テムのようなランダム誤りとバースト誤りが混在する伝
送路へ適用した場合、効率的な誤り訂正が実現され、か
つ誤りの見逃し率が小さく抑えられる。
【0087】さらに、誤り訂正能力がさらに増大すると
もに、信頼度の高い復号候補のみが集中的にCRC符号
等によってチェックされることで、復号効率が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される無線伝送システムの一例を
示すブロック図。
【図2】図1の無線伝送システムにおける主要部を示す
ブロック図。
【図3】本発明に係るシステムの第1実施例の主要部を
示すブロック図。
【図4】図3におけるインタリーブ部の詳細ブロック
図。
【図5】図3における復号器の詳細ブロック図。
【図6】図3及び図5におけるランダム誤り訂正復号部
の詳細ブロック図。
【図7】図3及び図5におけるバースト誤り訂正復号部
の詳細ブロック図。
【図8】本発明に係るシステムの第2実施例の主要部を
示すブロック図。
【図9】図8における復号器の第1例の詳細ブロック
図。
【図10】図8における復号器の第2例の詳細ブロック
図。
【図11】図8における復号器の第3例の詳細ブロック
図。
【図12】本発明に係るシステムの第3実施例の主要部
を示すブロック図。
【図13】図12における復号器の詳細ブロック図。
【図14】本発明と従来技法(軟判定、硬判定)との比
較特性図。
【図15】Ji とIl との関係を示す図。
【符号の説明】
10…移動網、11…制御局、12…基地局、13…移
動局、14…固定網、20,27…符号器、21,28
…送信器、22,24…アンテナ、23…伝送路、2
5,29…送信器、26,30…復号器、41,141
…CRC符号部、42,142…分割部、43,143
…BCH符号部、41,141…インターリービング、
45…無線伝送部、46,146…デ・インターリービ
ング部/分割部、47,147…ランダム誤り訂正符号
部、48,148…バースト誤り訂正符号部、49,1
50…合成部、50,151…CRC誤り検出復号部、
51,152…選択部、149…絞込み部、153…第
1処理部、154…第2処理部、155…第3処理部、
156…第4処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04L 1/00 H03M 13/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報ビットと誤り検出符号化のための冗長
    ビットとからなるB系列を生成するべく、A系列として
    与えられる情報ビット系列を誤り検出符号化する誤り検
    出符号部と、 Bi 系列(i=1 〜k 、各系列のビット長ni )を生成す
    るべく、前記B系列をk個に分割する分割部と、 Ci 系列を生成するべく、前記Bi 系列夫々を巡回符号
    の誤り訂正符号化する誤り訂正符号部と、 D系列を生成するべく、前記Ci 系列をインターリービ
    ングするインターリービング部と、 前記D系列を所定伝送路に伝送する伝送部と、 Ei 系列を生成するべく、前記伝送路より受けた前記D
    系列に対応するE系列をデ・インターリービングし、こ
    のデ・インターリービングされた系列を前記巡回符号に
    対応してk個に分割するデ・インターリービング部及び
    分割部と、 Fi,1 系列(各系列のビット長ni )を生成するべく、
    前記Ei 系列夫々に巡回符号のランダム誤り訂正符号化
    するランダム誤り訂正符号部と、 Hi,J(i)系列(各系列のビット長ni )を生成するべ
    く、前記Ei 系列夫々を巡回符号のバースト誤り訂正復
    号化するバースト誤り訂正復号部と、 前記Fi,1 系列とHi,1 ,Hi,2 〜Hi,j(i)系列との合
    計(1+j(i))個の中から1個を選択して前記Bi 系列に対
    応する第1復号候補Ji を生成し、この第1復号候補J
    i を組合わせて前記B系列に対応する第2復号候補Il
    (l=1 〜k 、kの最大はΠi,(1+j(i))(i=1〜k)) を生成
    し、前記第2復号候補Il を誤り検出復号して前記A系
    列に対応する情報ビット系列の復号結果を生成する、最
    終復号手段と、 を具備する情報ビット系列伝送システム。
  2. 【請求項2】前記ランダム誤り訂正復号部は、受信側で
    得られる信頼度情報を用いた軟判定復号を用いることに
    より、前記Ei 系列夫々に対する復号候補として
    i,1 ,Fi,2 〜Fi,f(i)系列を生成する手段を含み、 前記バースト誤り訂正復号部は、前記Ei 系列における
    巡回的に連続するniビットと,前記Ei 系列における
    信頼度の相対的に低いビットを反転して新たに得られた
    i ビット系列とにより,前記巡回符号の生成多項式を
    用いてHi,1 ,Hi,2 〜Fi,j2(i) 系列を生成する手段
    を含み、 前記合成部は、前記Ei 系列に対応して復号候補を(f
    (i)+j2(i))個生成し、この(f(i)+j2(i))個の復号候補か
    らj3(i) 個を選択することにより、前記B系列に対応
    する復号候補Il (l=1 〜k 、k の最大はΠi,j3(i) (i
    =1〜k) )を生成する手段を含み、 前記CRC符号誤り検出復号部及び最尤復号選択部は、
    前記復号候補Il を誤り検出復号化した結果、誤り無し
    と判定された復号候補が単一の場合には、その復号候補
    を前記情報ビット系列の復号結果として選択し、誤り無
    しと判定された復号候補が複数の場合には、それらの復
    号候補の信頼度を比較して最も高い復号候補を前記A系
    列の情報ビット系列の復号結果として選択する手段を含
    む、 請求項1に記載の情報ビット系列伝送システム。
  3. 【請求項3】情報ビットと誤り検出符号化のための冗長
    ビットとからなるB系列を生成するべく、A系列として
    与えられる情報ビット系列を誤り検出符号化する誤り検
    出符号部と、 Bi 系列(i=1 〜k 、各系列のビット長ni )を生成す
    るべく、前記B系列をk個に分割する分割部と、 Ci 系列を生成するべく、前記Bi 系列夫々を巡回符号
    の誤り訂正符号化する誤り訂正符号部と、 D系列を生成するべく、前記Ci 系列をインターリービ
    ングするインターリービング部と、 前記D系列を所定伝送路に伝送する伝送部と、 Ei 系列を生成するべく、前記伝送路より受けた前記D
    系列に対応するE系列をデ・インターリービングし、こ
    のデ・インターリービングされた系列を前記巡回符号に
    対応してk個に分割するデ・インターリービング部及び
    分割部と、 前記Bi 系列に対応するランダム誤り訂正復号候補であ
    るFi,f4(i) 系列(i=1 〜k 、各系列のビット長ni
    を生成するべく、前記Ei 系列夫々に巡回符号のランダ
    ム誤り訂正復号化するランダム誤り訂正復号部と、 前記Bi 系列に対応するバースト誤り訂正復号候補であ
    るHi,j4(i) 系列(i=1 〜k 、各系列のビット長ni
    を生成するべく、前記Ei 系列夫々を巡回符号のバース
    ト誤り訂正復号化するバースト誤り訂正復号部と、 ランダム誤り訂正復号部により生成されたFi 系列にお
    けるランダム誤り訂正復号候補数がf4(i)(i=1 〜k )
    個であり、バースト誤り訂正復号部により生成されたH
    i 系列におけるバースト誤り訂正復号の候補数がj4(i)
    (i=1 〜k )個である場合に、前記Fi (i=1 〜k )を
    用いてIKo 系列を構成し、このIKo 系列をCRC誤
    り訂正復号を行い、この復号された系列の冗長ビットR
    o を記憶する第1処理部と、 前記CRC誤り訂正復号された系列における第i番目以
    外の情報ビットを全て零とし、前記CRC誤り訂正復号
    された系列における第i番目はCi 系列に対応する復号
    候補と前記Fi 系列とのビット毎に排他的論理和処理を
    施してIK 系列を構成し、このIK 系列をCRC誤り訂
    正復号を行い、この復号された冗長ビットRi,j(i)(i=
    1 〜k ,j(i)=1〜(f4(i)+j4(i)-1) )を記憶する第2処
    理部と、 下記の論理処理を前記復号候補の全ての組合せに対して
    適用し、この論理処理の結果が零になることを判定する
    第3処理部と、 Ro ER1,J(i) ER2,J(i) ER3,J(i)ERk,J(i)(但
    し、ERはビット毎の排他的論理和を示す。)前記Ro
    は上記論理処理の結果が零の場合には、前記Ikoと前記
    k との排他的論理和処理の結果が、誤りの含まれない
    最終復号結果であると判断する第4処理部と、 を具備する情報ビット系列伝送システム。
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