JP2758537B2 - 自動探知追尾装置 - Google Patents

自動探知追尾装置

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JP2758537B2 JP4226789A JP22678992A JP2758537B2 JP 2758537 B2 JP2758537 B2 JP 2758537B2 JP 4226789 A JP4226789 A JP 4226789A JP 22678992 A JP22678992 A JP 22678992A JP 2758537 B2 JP2758537 B2 JP 2758537B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、目標の探知及び追尾を
行う自動探知追尾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】目標の探知及び追尾を行う自動探知追尾
装置として従来狭帯域の自動探知追尾装置と広帯域の自
動探知装置が知られている。狭帯域の自動探知追尾装置
は、目標から放射される音を周波数分析して周波数ごと
の出力を得ることができるものであり、広帯域の自動探
知追尾装置は、目標から放射される音を周波数分析する
ことなく、低周波数から高周波数まで一括して探知する
ものである。以下に前記従来の狭帯域の自動探知追尾装
置と広帯域の自動探知追尾装置について説明する。
【0003】始めに、従来の狭帯域の自動探知追尾装置
について説明する。図5及び図6は従来の自動探知追尾
装置の構成図である。図5は従来の狭帯域の自動探知追
尾装置の構成図であり、図において、1は受波器アレ
イ、21 はビームフォーマ及び周波数分析部、31 は狭
帯域の自動探知追尾装置、41 はイベント検出部、51
はライン形成部、6はライン管理部、7は表示部であ
る。
【0004】受波器アレイ1は音波受信用の複数の受波
器を直線状または面状に配列したものであり、艦船等の
航走体の外部に取り付け、受波器アレイ1に入射する音
波を受信して、ビームフォーマ及び周波数分析部21
出力する。ビームフォーマ及び周波数分析部21 は、受
波器アレイ1の出力信号に対して、時刻…tk 、tk+ 1
…の一定周期ごとにビームフォーミング及び周波数分析
処理を施し、時刻…t k 、tk+1 …の一定周期ごとに方
位、周波数領域における受信信号の強度分布を求め、狭
帯域の自動探知追尾装置31 のイベント検出部41 に出
力する。
【0005】イベント検出部41 はビームフォーマ及び
周波数分析部21 から出力される方位、周波数領域にお
ける受信信号の強度分布の中から特異点を抽出すること
により、時刻…tk 、tk+1 …の一定周期ごとに探知あ
るいは追尾の対象である目標から放射される音の強度分
布に対応する候補点(以下「イベント」という)を検出
して、ライン形成部51 に出力する。検出された各イベ
ントは、方位、周波数、強度等の情報を持つ。
【0006】ライン形成部51 は、イベント検出部41
から出力される方位、周波数領域におけるイベントの、
時刻…tk 、tk+1 …の一定周期ごとの時系列から方
周波数、時間領域におけるイベントのつながりを検
出し、該イベントのつながりをラインとして形成する。
該ラインからは一般に方位、方位変化、周波数、周波数
変化、強度等の情報を得ることができる他、当該ライン
の生成、消滅等に関する情報も得ることができる。
【0007】ライン管理部6は、ライン形成部5から出
力されるラインを管理し、目的に応じライン情報を選択
して表示部7に出力する。表示部7は、狭帯域の自動探
知追尾装置31 から出力されるラインの情報を目的に応
じて表示する。次に従来の広帯域の自動探知追尾装置に
ついて説明する。図6は従来の広帯域の自動探知追尾装
置の構成図であり、図において、22 はビームフォー
マ、32 は広帯域の自動探知追尾装置、42 はイベント
検出部、5 2 はライン形成部である。ビームフォーマ2
2 は受波器アレイ1の出力信号に対して、時刻…tk
k+1 …の一定周期ごとにビームフォーミング処理を施
し、時刻…tk 、tk+1 …の一定周期ごとに方位領域に
おける受信信号の強度分布を求め、イベント検出部42
に出力する。
【0008】イベント検出部42 は、ビームフォーマ2
2 から出力される方位領域における受信信号の強度分布
の中から特異点を抽出することにより、時刻…tk 、t
k+1…の一定周期ごとにイベントを検出してライン形成
部52 に出力する。検出された各イベントは方位、強度
等の情報を持つ。ライン形成部52 はイベント検出部4
2 から出力される方位領域におけるイベントの時刻…t
k 、tk+1 …の一定周期ごとの時系列から方位、時間領
域におけるイベントのつながりを検出し、該イベントの
つながりをラインとして形成する。この場合のラインは
一般に方位、方位変化、強度等の情報を持つ他、当該ラ
インの生成、消滅等に関する情報を持つ。
【0009】前記の狭帯域の自動探知追尾装置31 がイ
ベントの検出を方位、周波数領域で行い、ラインの形成
を方位、周波数、時間領域で行うのに対して、広帯域の
自動探知追尾装置32 は、イベントの検出を方位領域の
みで行い、ラインの形成を方位、時間領域で行う他は、
狭帯域の自動探知追尾装置31 と同様であるので、以下
の説明を省略する。
【0010】図7のイベント検出の動作原理図によっ
て、より詳細に説明する。前記のように、広帯域の自動
探知追尾装置32 と狭帯域の自動探知追尾装置31 との
動作上の違いは、狭帯域の自動探知追尾装置31 はイベ
ントの検出を方位、周波数領域で行い、ラインの形成を
方位、周波数、時間領域で行うのに対して、広帯域の自
動探知追尾装置32 はイベントの検出を方位領域のみで
行い、ラインの形成を方位、時間領域で行うことだけで
あるから、以下では狭帯域の自動探知追尾装置3 1 のイ
ベント検出部41 の動作原理のみを説明する。
【0011】なお、狭帯域の自動探知追尾装置31 と広
帯域の自動探知追尾装置32 を特に区別する必要のない
場合には、これらを単に自動探知追尾装置という。図7
において、θは方位軸、fは周波数軸、Pは信号の強度
軸を示し、…Ei- l (k)、Ei (k)、Ei+l (k)
…は時刻tk におけるイベントを示す。図7のθ
i (k)、fi (k)、pi (k)はそれぞれイベント
の持つ方位、周波数、信号強度情報を示す。ここで、方
位θは絶対方位(例えば北方位を基準とする)、または
相対方位(例えば前記航走体のヘディング方位を基準と
する)を用いることができる。
【0012】したがって、例えばイベントEi (k)の
方位はθi (k)であり、周波数はfi (k)であり、
その信号強度はpi (k)である。イベント検出部4に
おけるイベントの検出は、図7に示すように、方位、周
波数領域における受信信号の前記強度分布の中から、ピ
ーク点等の特異点を抽出することにより行う。
【0013】図8のライン形成の動作原理図によって、
より詳細に説明する。図8において、tは時間軸を示
し、…Lj-1 、Lj 、Lj+1 …はラインを示す。第j番
目のラインLj は、方位、周波数、時間領域におけるイ
ベント…Ej (k)、Ej (k+1)、Ej (k+2)
…のつながりとして形成される。第j番目のラインLj
に含まれる時刻tk のイベントEj (k)は前記図7に
示すイベント…Ei-1 (k)、Ei (k)、E
i+1 (k)…の中からあらかじめ定めたルールにしたが
い最も妥当なものが選ばれる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】一般に、前記目標の放
射音の主成分は艦船等の振動によって発生するものであ
る。一方、前記受波器アレイが取り付けられる航走体
は、前記目標と同じ艦船である場合が多く、前記目標と
同様に振動源を持つため、該受波器アレイは該受波器ア
レイが取り付けられた航走体自体の振動及び該振動から
の放射音を受信する(以下、この受信成分を「自艦雑
音」という)。
【0015】したがって、当該受波器アレイでは、前記
目標の放射音に該自艦雑音が加わった信号を受信するの
で、前記自動探知追尾装置では目標の放射音に対応する
目標ラインと同時に自艦雑音に対応する自艦ラインも形
成される。しかしながら、前記従来の自動探知追尾装置
では、目標ラインと自艦ラインを区別する手段を持た
ず、両者を同様に扱うので有用である目標ラインと自艦
ラインとが混在することになり、その結果自艦ラインが
目標ラインに干渉を与え、目標ラインの認識や取扱いを
困難としたり、自艦ラインの一部を目標ラインの一部と
認識してしまう誤りが発生するという問題点を有してい
る。
【0016】図9のラインの方位、時間領域図によっ
て、前記問題点をさらに詳細に説明する。図9の(a)
は目標ラインのみを抜出したもの、図9の(b)は自艦
ラインのみを抜出したものである。また、図9の(c)
は従来の自動探知追尾装置で形成された全ライン、すな
わち目標ラインと自艦ラインが混在する様子を示したも
のである。図9の(c)に示されるように、自艦ライン
は目標ラインに干渉を与え、有用な目標ラインの認識や
取扱いを困難とする。
【0017】本発明は、前記従来の自動探知追尾装置の
自艦ラインが目標ラインに干渉を与え、目標ラインの認
識取扱いを困難としたり、自艦ラインの一部を目標ライ
ンの一部と認識してしまう誤りを発生させるという問題
点を除去し、自艦ラインと目標ラインの識別が可能な優
れた自動探知追尾装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動探知追尾装置においては、艦船等の目標から放射され
る音を、運動可能な航走体に取り付けた受波器アレイで
受信し、ビームフォーミング及び周波数分析を行うこと
によって得られる前記受波器アレイの出力信号の強度分
布によって探知及び追尾を行う自動探知追尾装置におい
て、前期強度分布から前記目標から放射される音の強度
分布の候補点を検出するイベント検出手段と、イベント
の時系列から前記イベントの時間的つながりを求めるラ
イン検出手段と、航走体の運動(以下、マニュバリング
という)を検出するマニュバリング検出手段と、マニュ
バリング検出手段によって、前記ライン検出手段からの
出力を目標によるラインと前記航走体によるラインとに
区分けするライン識別手段とからなり、ライン識別手段
によって得られるラインによって探知及び追尾を行うも
のである。
【0019】また、イベントの時間的つながりは、方
位、周波数の情報あるいは方位情報を有し、方位、周波
数、時間領域あるいは方位、時間領域における目標の探
知及び追尾を行うものである。また、ライン識別手段
は、マニュバリング検出手段による航走体のヘディング
の方位変化とマニュバリングの時間帯における前記ライ
ンの方位変化との類似度を求める手段と、類似度をライ
ンごとにあらかじめ定めたスレッシュホールドと比較す
る比較手段とから構成され、前記類似度は相関関数とす
ることができる。
【0020】また、マニュバリング検出手段による航走
体のヘディングの方位変化とマニュバリングの時間帯に
おけるラインの方位変化の基準は絶対方位とすることも
でき、また航走体のヘディングの方位変化の基準は絶対
方位であり、マニュバリングの時間帯におけるラインの
方位変化の基準は相対方位とすることもできる。さら
に、方位変化の類似度を求める時間帯を自動検出あるい
は手動設定によりマニュバリングの時間帯とすることも
できる。
【0021】前記ラインは前記航走体のラインを選択可
能とすることができ、表示または出力するラインを、前
記自艦ラインを取り除いた残りのラインのみとするよう
に管理したり、全ライン出力モードと自艦ライン除去モ
ードのいずれかを選択する機能を設け、全ライン出力モ
ードを選択した時はすべてのラインとし、自艦ライン除
去モードを選択した時は自艦ラインを取り除いた残りの
ラインのみとするように管理したり、また、全ライン出
力モード、自艦ライン除去モード及び自艦ライン出力モ
ードのいずれかを選択する機能を設け、全ライン出力モ
ードを選択したときはすべてのラインとし、自艦ライン
除去モードを選択した時は前記自艦ラインを取り除いた
残りのラインとし、自艦ライン出力モードを選択した時
は自艦ラインのみとするように管理することができる。
【0022】
【作用】本発明によれば、前記の構成の自動探知追尾装
置において、前記従来の艦船等の目標から放射される音
を、運動可能な艦船等の航走体に取り付けた受波器アレ
イで受信し、時刻…tk 、tk+1 …における該受波器ア
レイの出力信号に対してビームフォーミング及び周波数
分析を行う。
【0023】そして、該ビームフォーミング及び周波数
分析後の信号から、方位、周波数領域における前記受波
器アレイの出力信号の強度分布を求め、該強度分布によ
って前記目標から放射される音の強度分布に対応するイ
ベントを検出する。さらに、時刻…tk 、tk+1 …にお
ける該イベントの時系列から方位、周波数、時間領域に
おけるラインを求めることにより、前記方位、周波数、
時間領域において、前記目標の探知及び追尾を行う狭帯
域の自動探知追尾装置を構成する。
【0024】また、前記の構成の自動探知追尾装置にお
いて、時刻…tk 、tk+1 …における該受波器アレイの
出力信号に対してビームフォーミングを行う。そして、
該ビームフォーミング後の信号から方位領域における前
記受波器アレイの出力信号の強度分布を求め、該強度分
布から前記目標から放射される音の強度分布に対応する
イベントを検出する。
【0025】さらに、時刻…tk 、tk+1 …における該
イベントの時系列から方位、時間領域におけるラインを
求めることにより、前記方位、時間領域において、前記
目標の探知及び追尾を行う広帯域の自動探知追尾装置を
構成する。そして、前記構成の狭帯域の自動探知追尾装
置、及び広帯域の自動探知追尾装置において、(1)前
記航走体の運動による該航走体のヘディングの方位変化
と該マニュバリングの時間帯tN −T〜tN における前
記各ラインの方位変化とを比較することにより、該時間
N −T〜tN における該航走体のヘディングの方位変
化と該各ラインの方位変化の類似度を求め、(2)該各
ラインごとの類似度をあらかじめ定めたスレッシュホー
ルドと比較して、(3)該各ラインを類似度が該スレッ
シュホールドを超えるラインと超えないラインとに分割
し、(4)該スレッシュホールドを超えるラインまたは
該スレッシュホールドを超えないラインの何れかを前記
航走体自身の振動により生じた自艦ラインであるとし
て、該自艦ラインを他のラインと区別して管理するもの
である。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の自動探知追尾装
置の第一の実施例の構成図であり、前記狭帯域の自動探
知追尾装置31 の機能構成を説明するものである。図5
及び図6に示されるように、広帯域の自動探知追尾装置
2 と狭帯域の自動探知追尾装置31 の動作上の違い
は、狭帯域の自動探知追尾装置31 がイベントの検出を
方位、周波数領域で行い、ラインの形成を方位、周波
数、時間領域で行うのに対して、広帯域の自動探知追尾
装置32 は、イベントの検出を方位領域のみで行い、ラ
インの形成を方位、時間領域で行うことだけであるか
ら、以下では狭帯域の自動探知追尾装置31 の実施例に
よって説明する。
【0027】図1において、10はビームフォーマ及び
周波数分析部2からイベント検出部4への入力端子、1
1はマニュバリング検出部、12は該マニュバリング検
出部11への入力端子、13は自艦ライン検出部、14
は前記ライン管理部6への入力端子、15は前記ライン
管理部6から前記表示部7への出力端子である。入力端
子12からは、航走体のヘディングの方位(絶対方位)
情報が入力される。航走体の運動(以下、マニュバリン
グという)はマニュバリング検出部11によって検出さ
れる。該マニュバリング検出部11は、航走体のヘディ
ングの方位情報の変化量を検出し、この変化量が一定値
を超えたとき航走体のヘディング方位の変化が生じたと
判断する。
【0028】図2はマニュバリング検出部の動作図であ
り、時間tに対する航走体のヘディングの絶対方位の変
化を示したものである。図6において、θ(絶対)は絶
対方位、Hは前記航走体のヘディングの絶対方位の時間
変化を示す軌跡、tN はマニュバリングサンプル時刻、
Tはマニュバリング検出時間、Θ(N)は時刻tN −T
からtN の間に生じる前記航走体のヘディングの絶対方
位の最大変化幅である。マニュバリング検出部11で
は、時刻tN において、時刻tN −TからtN の間に起
こるヘディング方位の変化最大変化幅Θ(N)を求め、
例えばΘ(N)が Θ(N)/T≦C1 …(1) を満たすか否かを調べ、満たす場合はマニュバリングが
あると判断する。ただし、C1 はあらかじめ定めたマニ
ュバリングスレッシュホールドである。
【0029】マニュバリングサンプル時刻tN は本実施
例の場合は、あらかじめ定めたプログラムにしたがって
設定される。マニュバリング検出部11はマニュバリン
グを検出すると、次式によって表される時刻tN と時間
N −T〜tN における航走体の前記ヘディング方位変
化データΔθ0 (m) Δθ0 (m)=θ0 (tm )−θ0 (tN −T) 但し tN −T≦tm ≦tN …(2) を自艦ライン検出部13に送出する。
【0030】次に、自艦ライン検出部13はマニュバリ
ング検出部11から時刻tN の情報を受けると、時間t
N −T〜tN における前記ライン…Lj-1 、Lj 、L
j+1 …の方位変化データ …Δθj-1 (m)、Δθ
j (m)、Δθj+1 (m)… Δθj (m)=θj (tm )−θj (tN −T) 但し tN −T≦tm ≦tN …(3) を算出し、各算出結果と前記ヘディング方位変化データ
Δθ0 (m)との相関を計算する。そして、該相関結果
をスレッシュホールドと比較することによって、前記ラ
イン…Lj-1 、Lj 、Lj+1 …を、自艦ラインとその他
のラインに分類する。
【0031】該相関のとり方及び該ラインの分類の仕方
は、前記各ラインの方位変化を絶対方位で計るか、相対
方位で計るかによって異なる。以下に、ラインの方向変
化を絶対方位で計る場合について説明する。図3は絶対
方位によるラインの方位変化の測定説明図である。図3
の(a)は図2と同じく、時間tN −T〜tN における
航走体のヘディングの絶対方位変化を示す。また、図3
の(b)は目標ラインの絶対方位変化の例を示し、図3
の(c)は自艦ラインの絶対方位変化の例を示してい
る。
【0032】目標の絶対方位変化は、前記航走体のヘデ
ィングの絶対方位変化の影響を受けず、さらに目標が十
分遠方にあれば、時間tN −TtN における目標自身の
運動により生じる方位変化を前記図3の(a)に示す航
走体のヘディングの絶対方位変化に比べて十分小さくす
ることが可能であるから、図3の(c)に示すように目
標ラインの絶対方位変化は航走体のヘディングの絶対方
位変化と常に低い相関しか持たないことになる。
【0033】一方、図3の(c)に示すように自艦ライ
ンが検出される方位は、航走体のヘディング方位を基準
とした相対方位でほぼ一定であり、したがって該自艦ラ
インの絶対方位変化は、航走体のヘディングの絶対方位
変化と高い相関を持つことになる。したがって、前記各
ラインの方位変化を絶対方位で測る場合には、第j番目
のラインの絶対方位変化データと該ヘディング絶対方位
変化データの相関として例えば以下のsj によって表す
ことができる。
【0034】sj =Σ(Δθj (m)×Δθ0 (m)2
/Σ(Δθ0 (m))2 …(4) ただし、Σは時間tN −T〜TN におけるデータの加算
を示す。この相関結果…sj-1 、sj 、sj+1 …を、あ
らかじめ定めたスレッシュホールドC2 と比較すること
によって、ラインの識別を行う。前記相関sj が sj ≦C2 …(5) を満たす場合には、その第j番目のラインは自艦ライン
であると判断し、また、 sj <C2 …(6) を満たす場合には、その第j番目のラインはその他のラ
インであると判断する。
【0035】自艦ライン検出部13はこのようにして、
ライン形成部5から入力される全ラインを、自艦ライン
とその他のラインに分類し、ライン管理部6に出力す
る。次に、ラインの方位変化を相対方位によって計る場
合について説明する。図4は相対方位によるラインの方
位変化の測定説明図である。図4の(a)は図2及び図
3(a)と同じく、時間tN −T〜tN における航走体
のヘディングの絶対方位変化を示す。また、図4の
(b)は目標ラインの相対方位変化の例を示し、図4の
(c)は自艦ラインの相対方位変化の例を示している。
なお、θ(相対)は相対方位であることを示す。
【0036】前記のように、目標の絶対方位変化は航走
のヘディングの絶対方位変化の影響を受けず、さらに目
標が十分遠方にあれば、時間tN −T〜tN における目
標自身の運動により生じる方位変化を前記図3の(a)
に示す航走体のヘディングの絶対方位変化に比べて小さ
くすることが可能であるから、目標ラインの相対方位変
化の符号を転換したものは、航走体のヘディングの絶対
方位変化と常に高い相関を持つことになる。
【0037】一方、前記のように、自艦ラインが検出さ
れる方位は、航走体のヘディング方位を基準とした相対
方位でほぼ一定であり、したがって該自艦ラインの相対
方位変化は、航走体のヘディングの絶対方位変化の影響
をほとんど受けないので、該自艦ラインの相対方位変化
は、航走体のヘディングの絶対方位変化と常に低い相関
しか持たないことになる。
【0038】したがって、前記各ラインの方位変化を相
対方位で測る場合には、第j番目のライン方位変化デー
タと該ヘディング方位変化データの前記相関sj は、例
えば、 sj =Σ(−Δθj (m)×Δθ0 (m))2 /Σ(Δ
θ0 (m))2 …(7) によって算出することができる。ただし、Σは時間tN
−T〜tN におけるデータの加算を示している。
【0039】次に、自艦ライン検出部13は、該算出さ
れた相関…sj - 1 、sj 、sj +1…を、あらかじめ定
めたスレッシュホールドC2 と比較し、 sj ≦C2 …(8) を満たすラインは自艦ラインであると判断する。自艦ラ
イン検出部13はこのようにしてライン形成部5から入
力される全ラインを、自艦ラインとその他のラインに分
離し、ライン管理部6に出力する。
【0040】自艦ライン検出部13は、以上説明したよ
うな原理に基づき、ラインを自艦ラインとその他のライ
ンに分離するものであり、分離後のその他のラインに自
艦ラインが含まれる確率は小さいものとなる。自艦ライ
ン検出部13は、ライン形成部5から入力される全ライ
ンを、前記の方法で自艦ラインとその他のラインに分離
した後、自艦ラインとその他のラインとを区別するフラ
グを付してライン管理部6に送出する。
【0041】ライン管理部6では、入力端子14から入
力される指示にしたがって、ラインを図5の表示部7に
出力する。ライン管理部6におけるライン管理の方法に
は、自動探知追尾装置3の使用目的に応じて、次のよう
なものがある。 (1)表示部7に出力するラインを、自艦ラインを取り
除いた残りのラインのみとするように管理する。 (2)全ライン出力モードと自艦ライン除去モードのい
ずれかを選択する指示信号を入力端子14から入力し、
表示部7出力するラインを全ライン出力モードを選択し
たときは全てのラインとし、自艦ライン除去モードを選
択したときは自艦ラインを取り除いた残りのラインのみ
とするように管理する。 (3)全ライン出力モード、自艦ライン除去モード及び
自艦ライン出力モードのいずれかを選択する指示信号を
入力端子14から入力する。そして、表示部7に出力す
るラインを全ライン出力モードを選択した時はすべての
ラインとし、自艦ライン除去モードを選択したときは自
艦ラインを取り除いた残りのラインとし、そして自艦ラ
イン出力モードを選択したときは自艦ラインのみとする
ように管理する。
【0042】次に、本発明の第二の実施例について説明
する。図10は本発明の第二の実施例の自動探知追尾装
置の機能構成図である。図10の16はマニュバリング
サンプル時刻tN 及びマニュバリング検出時間Tを手動
で設定した結果を自艦ライン検出部13に入力する入力
端子である。本実施例では、マニュバリングサンプル時
刻tN とマニュバリング検出時間Tを手動で設定し入力
する以外は、第一の実施例に同じである。
【0043】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0044】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、 1)前記航走体のマニュバリングによる該航走体のヘデ
ィングの絶対方位変化と該マニュバリングの時間帯tN
T〜tN における前記各ラインの絶対方位変化または相
対方位変化とを比較することにより、該時間帯tN T〜
N における該航走体のヘディングの方位変化と該各ラ
インの方位変化の類似度を求め、 2)該各ラインごとの類似度を、あらかじめ定めたスレ
ッシュホールドと比較して、 3)該各ラインを類似度が該スレッシュホールドを超え
るラインと超えないラインとに分割し、 4)該各ラインの方位変化を絶対方位変化とする場合
は、該類似度が該スレッシュホールドを超えるラインを
前記航走体自身の振動により生じた自艦ラインであると
し、また、該各ラインの方位変化を相対方位変化とする
場合は、該類似度が該スレッシュホールドを超えないラ
インを前記航走体の振動により生じた自艦ラインである
として、該自艦ラインを他のラインと区別して管理す
る、 ようにしたので、前記航走体の自艦雑音から形成される
自艦ラインが多い場合でも、有用な目標ラインに対する
自艦ラインの干渉を減らすことができ、表示画面上での
目標ラインの認識や同一の目標の放射音から形成される
ラインの組をリファレンスとなるラインの組とを照合し
て該目標の類識別を行うような場合でも、これを少ない
誤りで行うことができるという効果がある。
【0045】また、本発明によれば、自艦ラインを他の
ラインと区別する処理を行う時刻t N 及び時間Tはあら
かじめ定めたプログラムにしたがうか、または手動指示
により自由に決められるようにし、かつ自艦ラインと他
のラインとの区別は自動的に行われるようにしたので、
前記航走体の持つ補機類の状態変化や種類の変化によっ
て振動の発生状況が変化し、その結果自艦ラインの発生
状況が変わるような場合でも、短時間で容易に対応でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動探知追尾装置実施例の構成図であ
る。
【図2】マニュバリング検出部の動作図である。
【図3】絶対方位によるラインの方位変化の測定説明図
である。
【図4】相対方位によるラインの方位変化の測定説明図
である。
【図5】従来の狭帯域の自動探知追尾装置の構成図であ
る。
【図6】従来の広帯域の自動探知追尾装置の構成図であ
る。
【図7】イベント検出の動作原理図である。
【図8】ライン形成の動作原理図である。
【図9】ラインの方位、時間領域図である。
【図10】本発明の第二の実施例の自動探知追尾装置の
機能構成図である。
【符号の説明】
2 ビームフォーマ及び周波数分析部 4 イベント検出部 5 ライン形成部 6 ライン管理部 7 表示部 10,12,14 入力端子 11 マニュバリング検出部 13 自艦ライン検出部 15 出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 3/80 - 3/86 G01S 5/18 - 5/30 G01S 7/52 - 7/66 G01S 15/00 - 15/96

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標から放射される音を、運動可能な航
    走体に取り付けた受波器アレイで受信し、ビームフォー
    ミング及び周波数分析を行うことによって得られる前記
    受波器アレイの出力信号の強度分布によって探知及び追
    尾を行う自動探知追尾装置において、 (a)前記強度分布から前記目標から放射される音の強
    度分布の候補点を検出するイベント検出手段と、 (b)前記イベントの時系列から前記イベントの時間的
    つながり(以下、ラインという)を求めるライン検出手
    段と、 (c)前記航走体の運動を検出するマニュバリング検出
    手段と、 (d)前記マニュバリング検出手段によって、前記ライ
    ン検出手段からの出力を前記目標によるラインと前記航
    走体によるラインとに区分けするライン識別手段とから
    なり、 (e)前記ライン識別手段によって得られる区分にした
    がって前記ラインを管理する自動探知追尾装置。
  2. 【請求項2】 前記ラインは、方位及び周波数の情報を
    有し、方位、周波数、時間領域における前記目標の探知
    及び追尾を行う請求項1記載の自動探知追尾装置。
  3. 【請求項3】 前記ラインは、方位情報を有し、方位、
    時間領域における前記目標の探知及び追尾を行う請求項
    1記載の自動探知追尾装置。
  4. 【請求項4】 前記ライン識別手段は、(a)前記マニ
    ュバリング検出手段による前記航走体のヘディングの方
    位変化と前記マニュバリングの時間帯における前記ライ
    ンの方位変化との類似度を求める手段と、(b)前記類
    似度をラインごとにあらかじめ定めたスレッシュホール
    ドと比較する比較手段とからなる請求項1記載の自動探
    知追尾装置。
  5. 【請求項5】 前記類似度は相関関数によって求める請
    求項4記載の自動探知追尾装置。
  6. 【請求項6】 前記マニュバリング検出手段による前記
    航走体のヘディングの方位変化と前記マニュバリングの
    時間帯における前記ラインの方位変化の基準は絶対方位
    である請求項4記載の自動探知追尾装置。
  7. 【請求項7】 前記マニュバリング検出手段による前記
    航走体のヘディングの方位変化の基準は絶対方位であ
    り、前記マニュバリングの時間帯における前記ラインの
    方位変化の基準は相対方位である請求項4記載の自動探
    知追尾装置。
  8. 【請求項8】 前記方位変化の類似度を求める時間帯を
    自動検出による前記マニュバリングの時間帯とする請求
    項4記載の自動探知追尾装置。
  9. 【請求項9】 前記方位変化の類似度を求める時間帯を
    手動設定による前記マニュバリングの時間帯とする請求
    項4記載の自動探知追尾装置。
  10. 【請求項10】 前記ライン識別手段の結果に基づき、
    前記航走体のラインを含まないラインのみを出力する
    求項1記載の自動探知追尾装置。
  11. 【請求項11】 前記ライン識別手段の結果に基づき、
    前記航走体のラインを選択出力可能とする請求項1記載
    の自動探知追尾装置。
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