JP2757480B2 - 結球野菜収穫機における切断装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、結球野菜収穫機における切断装置に関
し、レタス、キャベツ、白菜等の収穫作業に利用でき
る。

〔従来技術〕

従来、この結球野菜の収穫機は、例えば、特開昭63−
283514号公報に示されているように、結球野菜を、損傷
させないで保持できる構成に欠けていた。

すなわち、野菜は、収穫時に確実な保持がされておら
ず、茎部が切断されるとき不安定な状態となるばかりで
なく、切断後の搬送にあっても揺れ動き、保持が不十分
である欠陥があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

結球野菜を機械的に収穫する場合、野菜は、一連の作
業中において、不安定な状態にあって動揺すると、一定
の位置を確実に切断することができず、切断位置が高く
なったり、斜めになったり、まちまちになる問題点があ
る。

また、野菜は、圃場で切断後、収納箱に搬送すると
き、確実に保持していなければ、落下したり、落下しな
いまでも内部で回転して損傷を受ける問題点があった。

〔課題を解決するための手段〕 この発明は、上述の課題を解決するために、つぎの如
き技術的手段を用いる。

すなわち、走行装置１を有する車台２に、圃場で成育
した結球野菜に上方から接近する収穫具３を設け、該収
穫具３に、結球野菜の外側に臨み気体の圧入で拡張され
て結球野菜を保持する柔軟保持具４を設け、前記収穫具
３には、柔軟保持具４で保持した野菜の茎部を切断する
切断具５を設けてなる結球野菜収穫機における切断装置
である。

〔作用・効果〕

まず、走行装置１を駆動して車台２を前進させながら
キャベツの収穫作業を行なう。

収穫具３は、回転装置６、回転腕杆７を介して圃場の
キャベツに対して上方から挿入された状態でかぶせる。

つぎに、柔軟保持具４は、コンプレッサー８からパイ
プ９を介して空気が圧入され、第１図の実線で示す状態
から仮想線で示す状態に達し、キャベツを保持する。

そして、切断具５は、空気量測定器10が一定値の空気
量を測定し、結球が一定以上の大きさであることを検出
すると、制御装置11を介して作動装置12が作動し、茎部
を切断する。

そして、収穫具３は、回転装置６及び回転腕杆７とと
もに、更に回転を続け、収納箱13の上方に達すると、切
換えバルブ14が切換り空気が抜ける。

したがって、柔軟保持具４は、収縮することによって
保持しているキャベツを開放して収納箱13に集収され
る。

以上のように、この発明は、柔軟保持具がキャベツを
安定良く保持するから、茎の切断を確実に行なうことが
できる。

そして、切断具は、一定以上の外径まで成長したキャ
ベツを選定して確実に切断することができるものであ
る。

〔実施例〕

まず、収穫具３は、筒状に形成し、パイプ９を介して
コンプレッサー８に連通させている。

柔軟保持具４は、ゴム材によってバッグ状に形成し、
前記収穫具３の内部に取付け、前記コンプレサー８から
送られる空気によって、拡張できる構成としている。

そして、切断具５は、第１図に示す場合は、収穫具３
に取付けた作動装置12（具体的にはモーター）の回転軸
15に連結して駆動される構成としている。

また、第３図、第４図、第５図に示す切断具５は、油
圧シリンダーで構成した作動装置12に作動杆16を介して
連結している。

そして、制御装置11は、第６図に示すブロック図のと
おり、コンプレッサー８から柔軟保持具４に連通する一
連のパイプ９に臨ませて設けた、変圧弁17、空気量測定
器10、切換バルブ14から信号を受け、作動装置12に出力
できる構成としている。

なお、18は検出センサーであって、野菜の有無を検出
して、制御装置11に信号を送る構成となっている。

また、第８図、第９図に示す左右一対の案内板19・1
9′は、傾斜して結球野菜の両側に位置させて順次間隔
を狭め、野菜を直立状態に起すように構成している。

そして、この案内板19・19′は、第10図に示すよう
に、収穫機の前部に取付けている。

以上のように構成して、キャベツの収穫作業を開始す
ると、キャベツは、柔軟保持具４で柔かく保持された状
態で確実に切断され、収穫される。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示すものであって、第１図は
要部の断面図、第２図は作用状態の正断面図、第３図は
その側断面図、第４図は正断面図、第５図は１部破断し
て示す側面図、第６図はブロック図、第７図は１部破断
して示す斜面図、第８図と第９図は案内板の作用正面
図、第10図は斜面図である。 符号の説明 １……走行装置、２……車台 ３……収穫具、４……柔軟保持具 ５……切断具、６……回転装置 ７……回転腕杆、８……コンプレッサー ９……パイプ、10……空気量測定器 11……制御装置、12……作動装置 13……収納箱、14……切換バルブ 15……回転軸、16……作動杆 17……変圧弁、18……検出センサー 19・19′……案内板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−279715（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−29327（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−145421（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−134820（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−3346（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭50−38579（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A01D 45/26

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】走行装置を有する車台に、圃場で成育した
   結球野菜に上方から接近する収穫具を設け、該収穫具
   に、結球野菜の外側に臨み気体の圧入で拡張されて結球
   野菜を保持する柔軟保持具を設け、前記収穫具には、柔
   軟保持具で保持した野菜の茎部を切断する切断具を設け
   てなる結球野菜収穫機における切断装置。