JP2757479B2 - 熱制御装置 - Google Patents
熱制御装置Info
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- JP2757479B2 JP2757479B2 JP19580489A JP19580489A JP2757479B2 JP 2757479 B2 JP2757479 B2 JP 2757479B2 JP 19580489 A JP19580489 A JP 19580489A JP 19580489 A JP19580489 A JP 19580489A JP 2757479 B2 JP2757479 B2 JP 2757479B2
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- Japan
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- temperature
- heat
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- control device
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- Feedback Control In General (AREA)
- Control Of Temperature (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、宇宙機の熱制御装置に利用する。特に、宇
宙機の熱制御を最小限の地上支援で自律的に実現する方
法に関するものである。
宙機の熱制御を最小限の地上支援で自律的に実現する方
法に関するものである。
本発明は熱制御装置において、 複数の温度センサの検出する温度および各節点の温度
に影響を与える情報に基づいてカルマンフィルタで各節
点の温度を推定し、このカルマンフィルタの最尤推定温
度に基づいて各節点が所定の温度になるように発熱体の
発生熱量を制御することにより、 地上における衛星管制業務の負担を軽減し、応答の速
い熱制御ができるようにしたものである。
に影響を与える情報に基づいてカルマンフィルタで各節
点の温度を推定し、このカルマンフィルタの最尤推定温
度に基づいて各節点が所定の温度になるように発熱体の
発生熱量を制御することにより、 地上における衛星管制業務の負担を軽減し、応答の速
い熱制御ができるようにしたものである。
〔従来の技術〕 従来、静止衛星に代表される宇宙機の熱制御装置は、
各節点の温度をモニタするために多くの節点に温度セン
サを貼り、得られた温度データをテレメトリによって地
上に伝送する。地上ではテレメトリの温度データをもと
にして適切な熱制御方策を計算機または人間が判断し、
対応するヒータに通電するなどの制御を行う。このよう
に従来の熱制御は地上の処理系を介したものである。
各節点の温度をモニタするために多くの節点に温度セン
サを貼り、得られた温度データをテレメトリによって地
上に伝送する。地上ではテレメトリの温度データをもと
にして適切な熱制御方策を計算機または人間が判断し、
対応するヒータに通電するなどの制御を行う。このよう
に従来の熱制御は地上の処理系を介したものである。
しかし、このような従来の熱制御装置では、最近は宇
宙における活動の発展にともない、ますます多数の宇宙
機が同時に軌道上で運用されるので、衛星管制業務にた
ずさわる人間に対して、昼夜連続の多大の負担を強いる
問題点があった。
宙における活動の発展にともない、ますます多数の宇宙
機が同時に軌道上で運用されるので、衛星管制業務にた
ずさわる人間に対して、昼夜連続の多大の負担を強いる
問題点があった。
また、宇宙ステーションの実現にともない、今後は活
発な軌道上マヌーバを行う宇宙機が登場する。従来の熱
制御装置をこのような速いマヌーバの宇宙機に適用した
場合に、地上を介した処理に時間がかかり対応できず制
御策の決定が地上処理系にとって負担になるなどの問題
点が生じることが予想される。
発な軌道上マヌーバを行う宇宙機が登場する。従来の熱
制御装置をこのような速いマヌーバの宇宙機に適用した
場合に、地上を介した処理に時間がかかり対応できず制
御策の決定が地上処理系にとって負担になるなどの問題
点が生じることが予想される。
本発明は上記の問題点を解決するもので、地上におけ
る衛星管制業務の負担を軽減し、応答の速い熱制御がで
きる熱制御装置を提供することを目的とする。
る衛星管制業務の負担を軽減し、応答の速い熱制御がで
きる熱制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、宇宙機の各節点の温度をモニタする温度測
定手段と、この各節点の温度を制御するための熱量を発
生する熱量発生手段とを備えた熱制御装置において、上
記温度測定手段の測定温度および上記各節点の温度に影
響を与える情報に基づいて上記各節点の温度を推定する
温度推定手段と、この温度推定手段の推定温度に基づい
て上記各節点が所定の温度になるように上記熱量発生手
段の発生熱量を制御する制御手段とを備え、上記温度推
定手段は、上記各節点について、温度(Tk)、熱容量
(Ck)、発熱量(Qk)および隣の節点との間の熱伝達係
数(K)を入力とし、最尤推定温度を出力するカルマン
フィルタを含むことを特徴とする。
定手段と、この各節点の温度を制御するための熱量を発
生する熱量発生手段とを備えた熱制御装置において、上
記温度測定手段の測定温度および上記各節点の温度に影
響を与える情報に基づいて上記各節点の温度を推定する
温度推定手段と、この温度推定手段の推定温度に基づい
て上記各節点が所定の温度になるように上記熱量発生手
段の発生熱量を制御する制御手段とを備え、上記温度推
定手段は、上記各節点について、温度(Tk)、熱容量
(Ck)、発熱量(Qk)および隣の節点との間の熱伝達係
数(K)を入力とし、最尤推定温度を出力するカルマン
フィルタを含むことを特徴とする。
温度推定手段のカルマンフィルタは温度推定手段の測
定温度(Tk)、ならびに各節点の温度に影響を与える情
報として熱容量(Ck)、発熱量(Qk)および隣の節点と
の間の熱伝達係数(K)に基づいて各節点の温度を推定
する。制御手段はカルマンの出力する最尤推定温度に基
づいて各節点が所定の温度になるように熱量発生手段の
発生熱量を制御する。以上の動作により地上における衛
星管制業務の負担を軽減し、応答の速い熱制御ができ
る。
定温度(Tk)、ならびに各節点の温度に影響を与える情
報として熱容量(Ck)、発熱量(Qk)および隣の節点と
の間の熱伝達係数(K)に基づいて各節点の温度を推定
する。制御手段はカルマンの出力する最尤推定温度に基
づいて各節点が所定の温度になるように熱量発生手段の
発生熱量を制御する。以上の動作により地上における衛
星管制業務の負担を軽減し、応答の速い熱制御ができ
る。
本発明の実施例について図面を参照して説明する。第
1図は本発明一実施例熱制御装置のブロック構成図であ
る。第1図において、熱制御装置は、宇宙機の各節点の
温度をモニタする温度測定手段として温度センサ系4
と、この各節点の温度を制御するための熱量を発生する
熱量発生手段として宇宙機本体熱ダイナミクス3とを備
える。
1図は本発明一実施例熱制御装置のブロック構成図であ
る。第1図において、熱制御装置は、宇宙機の各節点の
温度をモニタする温度測定手段として温度センサ系4
と、この各節点の温度を制御するための熱量を発生する
熱量発生手段として宇宙機本体熱ダイナミクス3とを備
える。
ここで本発明の特徴とするところは、温度センサ系4
の測定温度(Tk)、熱容量(Ck)、発熱量(Qk)および
隣の節点との間の熱伝達係数(K)に基づいて上記各節
点の温度を推定する温度推定手段としてカルマンフィル
タ7と、カルマンフィルタ7の最尤推定温度に基づいて
上記各節点が所定の温度になるように宇宙機本体熱ダイ
ナミクス3の発生熱量を制御する制御手段として最適レ
ギュレータ6とを備えたことにある。
の測定温度(Tk)、熱容量(Ck)、発熱量(Qk)および
隣の節点との間の熱伝達係数(K)に基づいて上記各節
点の温度を推定する温度推定手段としてカルマンフィル
タ7と、カルマンフィルタ7の最尤推定温度に基づいて
上記各節点が所定の温度になるように宇宙機本体熱ダイ
ナミクス3の発生熱量を制御する制御手段として最適レ
ギュレータ6とを備えたことにある。
このような構成の熱制御装置の動作について説明す
る。第2図は本発明の熱制御装置の宇宙機本体熱ダイナ
ミクスを示す図であり、宇宙機の一次元熱モデルを示
す。第3図は本発明の熱制御装置のブロック線図であ
る。
る。第2図は本発明の熱制御装置の宇宙機本体熱ダイナ
ミクスを示す図であり、宇宙機の一次元熱モデルを示
す。第3図は本発明の熱制御装置のブロック線図であ
る。
第1図に示す熱制御系を具体化するために、一般の宇
宙システムで用いられる熱モデルの状態方程式を定式化
する。簡単化のため第2図に示す一次元のモデルを用い
る。第2図において、Tkは熱モデルの第k番目節点の温
度、Qkは発熱量、Ckは熱容量およびKijは熱伝達係数を
示す。このとき第k節点について熱伝達方程式は、以下
の通りである。
宙システムで用いられる熱モデルの状態方程式を定式化
する。簡単化のため第2図に示す一次元のモデルを用い
る。第2図において、Tkは熱モデルの第k番目節点の温
度、Qkは発熱量、Ckは熱容量およびKijは熱伝達係数を
示す。このとき第k節点について熱伝達方程式は、以下
の通りである。
Ck k=Kk k-1Tk-1−(Kk k+1+Kk k-1) Tk+Kk k+1Tk+1+Qk この式を全節点について書下して行列形式に表現する
ことにより、熱モデルは以下のようになる。
ことにより、熱モデルは以下のようになる。
=AT+Bu+w y=HT+v ただしTは温度、uはヒータ供給電力、yは温度セン
サ出力、v、wは白色ガウス雑音を示すベクトルであ
る。またAは熱伝達係数行列、Bはヒータの存在する節
点番号の要素が「1」、他は「0」のヒータ行列、Hは
センサの存在する節点番号の要素が「1」、他は「0」
のセンサ行列を示す。
サ出力、v、wは白色ガウス雑音を示すベクトルであ
る。またAは熱伝達係数行列、Bはヒータの存在する節
点番号の要素が「1」、他は「0」のヒータ行列、Hは
センサの存在する節点番号の要素が「1」、他は「0」
のセンサ行列を示す。
このように熱モデルを定式化した場合に、測定された
温度yから全節点の温度Tを推定するカルマンフィルタ
と、カルマンフィルタの出力(最尤推定温度)をもと
にフィーバックをかける最適レギュレータは第3図に示
す構成で実現される。第3図に示す系を定式化すると以
下の通りである。
温度yから全節点の温度Tを推定するカルマンフィルタ
と、カルマンフィルタの出力(最尤推定温度)をもと
にフィーバックをかける最適レギュレータは第3図に示
す構成で実現される。第3図に示す系を定式化すると以
下の通りである。
ただしQ、Rはそれぞれ白色ガウス雑音w、vのイン
テンシティを示す。
テンシティを示す。
最適レギュレータ: uOPT=−F F=RH -1BTP 0=ATP+PA+HTRTH+1BTP ただしRT、RHはそれぞれ評価関数における温度とヒー
タ供給電力との重みである。なお、カルマンフィルタお
よび最適レギュレータの定式化は〔加藤寛一郎,“最適
制御入門",8.8節,1987、東京大学出版会]を参照した。
タ供給電力との重みである。なお、カルマンフィルタお
よび最適レギュレータの定式化は〔加藤寛一郎,“最適
制御入門",8.8節,1987、東京大学出版会]を参照した。
以上説明したように、本発明は、以下に示す優れた効
果がある。
果がある。
熱制御方策をオンボードで決定し自律的に目標の温度
を達成するために地上運用の負担が軽減できる。
を達成するために地上運用の負担が軽減できる。
一般にyの次数はTの次数より少ない。このことは系
の可観測性を損なわない範囲内で温度センサ数を削減で
きることを意味する。
の可観測性を損なわない範囲内で温度センサ数を削減で
きることを意味する。
最適レギュレータによりヒーターの発熱量を制御する
ために高精度の熱制御が可能となる。
ために高精度の熱制御が可能となる。
オンボード処理により常時熱制御方策を実施している
ために、応答の速い熱制御が可能となる。
ために、応答の速い熱制御が可能となる。
で述べたのと同じ理由により、速いマヌーバに対応
した熱制御が可能になる。
した熱制御が可能になる。
以上の特性により本発明は、従来型の人工衛星の熱制
御系としてももちろん有効であるが、今後登場が予想さ
れる活発な軌道上マヌーバを行う宇宙機(軌道上作業
機、軌道上ロボットなど)の熱制御系として特に効果が
ある。
御系としてももちろん有効であるが、今後登場が予想さ
れる活発な軌道上マヌーバを行う宇宙機(軌道上作業
機、軌道上ロボットなど)の熱制御系として特に効果が
ある。
第1図は本発明一実施例熱制御装置のブロック構成図。 第2図は本発明の熱制御装置の宇宙機本体ダイナミクス
を示す図。 第3図は本発明の熱制御装置のブロック線図。 1…目標温度、2…熱的外乱、3…宇宙機本体熱ダイナ
ミクス、4…温度センサ系、5…地上温度テレメトリ、
6…最適レギュレータ、7…カルマンフィルタ、8…熱
制御装置。
を示す図。 第3図は本発明の熱制御装置のブロック線図。 1…目標温度、2…熱的外乱、3…宇宙機本体熱ダイナ
ミクス、4…温度センサ系、5…地上温度テレメトリ、
6…最適レギュレータ、7…カルマンフィルタ、8…熱
制御装置。
Claims (1)
- 【請求項1】宇宙機の各節点の温度をモニタする温度測
定手段と、この各節点の温度を制御するための熱量を発
生する熱量発生手段とを備えた 熱制御装置において、 上記温度測定手段の測定温度および上記各節点の温度に
影響を与える情報に基づいて上記各節点の温度を推定す
る温度推定手段と、この温度推定手段の推定温度に基づ
いて上記各節点が所定の温度になるように上記熱量発生
手段の発生熱量を制御する制御手段とを備え、 上記温度推定手段は、上記各節点について、温度
(Tk)、熱容量(Ck)、発熱量(Qk)および隣の節点と
の間の熱伝達係数(K)を入力とし、最尤推定温度を出
力するカルマンフィルタを含む ことを特徴とする熱制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19580489A JP2757479B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | 熱制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19580489A JP2757479B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | 熱制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0357799A JPH0357799A (ja) | 1991-03-13 |
JP2757479B2 true JP2757479B2 (ja) | 1998-05-25 |
Family
ID=16347257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19580489A Expired - Lifetime JP2757479B2 (ja) | 1989-07-27 | 1989-07-27 | 熱制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2757479B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2643861B2 (ja) * | 1994-09-30 | 1997-08-20 | 日本電気株式会社 | 人工衛星搭載温度制御装置 |
JP4493192B2 (ja) * | 2000-09-13 | 2010-06-30 | 東京エレクトロン株式会社 | バッチ式熱処理装置及びその制御方法 |
WO2018150648A1 (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-23 | 株式会社日立製作所 | 温度調節装置および核酸増幅装置 |
CN114229043B (zh) * | 2021-12-24 | 2023-05-12 | 中国电子科技集团公司第三十四研究所 | 基于功率和温度均衡的热控制系统智能主动热控制方法 |
-
1989
- 1989-07-27 JP JP19580489A patent/JP2757479B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0357799A (ja) | 1991-03-13 |
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