JP2752145B2 - ポリオレフィン―植物繊維系組成物の押出し成形方法 - Google Patents

ポリオレフィン―植物繊維系組成物の押出し成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリオレフィン−植物繊維系組成物の押出し
成形方法に関する。本発明の方法により得られたポリオ
レフィン−植物繊維系組成物の押出し成形品は、建材、
産業資材等の用途に用いられる。
[従来の技術およびその問題点] ポリオレフィン−植物繊維系組成物の成形方法として
は、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法お
よび押出し成形法があるが、長尺製品を得る場合には、
押出し成形法が採用される。
この押出し成形法は、スクリューを内蔵するシリンダ
ー内でポリオレフィン−植物繊維系組成物を加熱溶融し
つつ混練したのち、所定の断面形状を有する成形ダイか
ら押出し、所定形状に賦形された前記組成物を前記成形
ダイと同軸上にあるが、所定間隔(通常は3〜20cm)を
おいて設けられたサイジングダイ内を通過させ、サイジ
ングダイのジャケット部に供給された冷却水により冷却
して所定の寸法形状にサイジングして目的とする成形品
を得るものであるが、この従来の押出し成形法は以下の
ような欠点があった。
(1)植物繊維が成形温度(200℃付近)で分解し酸性
ガスを生成し、この酸性ガスや植物繊維に吸着している
水分の蒸発により気泡の多い製品となり、必要な強度、
剛性等の物性値が得られない。
(2)成形品の表面が殆んどつや消しの状態になってし
まい、射出成形品のような表円が滑らかで、光沢のある
製品が得られない。
従って本発明の目的は、ポリオレフィン−植物繊維系
組成物を押出し成形してその成形品を得るに際して、上
記(1)および(2)の問題点を解消したポリオレフィ
ン−植物繊維系組成物の押出し成形方法を提供すること
にある。
[目的を達成するための手段] 本発明者らは、上記目的を達成するために研究を重ね
た結果、ポリオレフィン−植物繊維系組成物の押出し成
形に際して、成形ダイから押出された、所定形状に賦形
されたポリオレフィン−植物繊維系組成物を、成形ダイ
と同軸上に成形ダイに接触して設けられたサイジングダ
イにおいて、前記の賦形されたポリオレフィン−植物繊
維系組成物の温度に応じて、80〜140℃の間の所定温度
に制御することにより、ポリオレフィン−植物繊維系組
成物の押出し速度と冷却速度との調和がとれるため、前
記ポリオレフィン−植物繊維系組成物が加圧されたまま
冷却され押出されるので、植物繊維の分解による酸性ガ
スの生成や、水分の蒸発が抑えられ、高密度、高強度、
高剛性を有し、かつ表面が滑らかな光沢のある成形品が
得られることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、スクリューを内蔵するシリンダー
内でポリオレフィン−植物繊維系組成物を加熱溶融しつ
つ混練したのち、所定の断面形状を有する成形ダイから
押出し、次にサイジングダイを通して冷却したのち成形
品を得る、ポリオレフィン−植物繊維系組成物の押出し
成形方法において、成形ダイから押出され、所定形状に
賦形されたポリオレフィン−植物繊維系組成物を、成形
ダイと同軸上に成形ダイに接触して設けられたサイジン
グダイにおいて、前記の賦形されたポリオレフィン−植
物繊維系組成物の温度に応じて、80〜140℃の間の所定
温度に制御することを特徴とする、ポリオレフィン−植
物繊維系組成物の押出し成形方法を要旨とするものであ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において成形材料として用いられるポリオレフ
ィン−植物繊維系組成物は、ポリエチレン、変性ポリエ
チレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン等のポリ
オレフィンの少なくとも一種に、木材パルプ、木粉、も
みがら、リンター、リンターパルプ、微細粉された新聞
紙、雑誌、ダンボール等の故紙等の植物繊維の少なくと
も一種を配合してなるものであり、ポリオレフィンと植
物繊維との比率は特に限定されないが、40〜60重量%の
ポリオレフィンと60〜40重量%の植物繊維とからなるも
のを用いるのが好ましい。
本発明のポリオレフィン−植物繊維系組成物の押出し
成形方法に用いられる押出し機は、ホッパー、スクリュ
ー、シリンダー、駆動装置、加熱ユニットを備えた通常
用いられている押出し機(例えばスクリューの長さと径
の比(L/D)=10〜35、圧縮比(CR)=1.5〜4.0)が、
そのまま使用される。
この押出し機の出口側に、成形ダイが設けられ、この
成形ダイは目的とする成形品の形状に応じた断面形状を
有する。
押出し機および成形ダイにおけるポリオレフィン−植
物繊維系組成物の温度は、ポリオレフィンの種類や成形
品の寸法および形状などによって異なるが、一般的には
180〜230℃である。その理由は、180℃未満では、ポリ
オレフィン−植物繊維系組成物が固化してしまい、一
方、230℃を超えると、ポリオレフィンや植物繊維の劣
化が起るからである。
本発明のポリオレフィン−植物繊維系組成物の押出し
成形方法によれば、前記成形ダイの同軸上に成形ダイに
接触してサイジングダイが設けられ、前記成形ダイから
押出され、所定形状に賦形されたポリオレフィン−植物
繊維系組成物は、このサイジングダイにおいて、前記の
賦形されたポリオレフィン−植物繊維系組成物の温度に
応じて、80〜140℃の間の所定温度に制御される。温度
を80〜140℃に限定した理由は、80℃未満ではポリオレ
フィン−植物繊維系組成物の固化が急激に進み成形品が
押出されなくなってしまい、一方、140℃を超えると冷
却不足で成形品の表面から溶融組成物が出てきて製品と
はならないからである。また成形ダイを出た賦形ポリオ
レフィン−植物繊維系組成物の温度に応じて、前記80〜
140℃の間の所定温度に制御する理由は、上述したよう
に押出し速度と冷却速度との調和をとり、これによって
ポリオレフィン−植物繊維系組成物の加圧下での冷却を
図り、また植物繊維の分解による酸性ガスの生成ならび
に植物繊維に吸着した水分の蒸発を抑え、高密度、高強
度、高剛性を有し、かつ表面が滑らかな光沢のある成形
品を得るためである。
[実施例] 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明
はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1 第1図に本実施例で用いた押出し成形装置を示す。こ
の押出し成形装置は、成形材料供給のためホッパー1
と、ホッパー1より供給された成形材料を収容するシリ
ンダー2と、シリンダー2内の成形材料を加熱溶融する
ためのヒーター3と、シリンダー2内の成形材料を混練
しつつ成形ダイに導くスクリュー4とからなる押出し機
に、この押出し機を出た成形材料を成形するための成形
ダイ5と、成形ダイ5を出た成形材料が所定形状を保持
することができる程度にまでサイジングするサイジング
ダイ6とが設けられている。そして成形ダイ5の右端部
とサイジングダイ6の左端部とは接触して設けられてい
る。なお矢印7および8は、サイジングダイ6のジャケ
ット部に供給される温度調節用熱媒体の入口及び出口で
ある。
成形材料として、ポリプロピレン樹脂(宇部興産
(株)製J130G)30重量%、前記ポリプロピレン樹脂の
無水マレイン酸変性物20重量%、木材パルプ45重量%及
び水酸化マグネシウム5重量%からなるポリオレフィン
−植物繊維系組成物を溶融混練し、ペレット化したペレ
ットを使用した。
このペレットをホッパー1よりシリンダー2に供給し
た。シリンダー2の口径は30mmであった。シリンダー2
に供給された成形材料を、ヒーター3で加熱溶融しつ
つ、スクリュー4により混練し成形ダイ5に導いた。ス
クリュー4として、L/D(長さと径の比)が22、CR(圧
縮比)が3.5のものを用い、スクリュー回転数を18rpmに
設定した。またシリンダー2の温度は180℃から230℃の
範囲で温度勾配をもたせた。
次に成形材料を第2図に示すような断面形状を有す
る、建材の廻り縁成形用の断面形状を有する成形ダイ5
を通して所定形状に成形したのち、成形ダイと同軸上に
成形ダイに接触して設けられた、成形ダイ5と同一の断
面形状を有するサイジングダイ6に導いた。このサイジ
ングダイ6における温度は、(株)松井製作所製温度調
節機MC II−15Aを用いて135℃の一定温度に厳密に制御
された。
サイジングダイ6を出た押出し成形品(建材の廻り
縁)は、表面が滑らかな光沢を有し、その切断面を観察
しても気泡が殆ど認められず、見掛け上も高密度である
ことが判明した。
次に得られた押出し成形品を100×15×3mmの試験片に
切り出し、密度、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝
撃強度、線膨脹係数を測定した。その結果を表−1に示
す。表−1より明らかなように、本実施例の押出し成形
品は、密度、曲げ強度、曲げ弾性率、シャルピー衝撃強
度、線膨脹係数の全ての点で後記比較例1の押出し成形
品よりもはるかに優れており、建材、産業資材として好
適に使用されることが判明した。
このように本実施例の押出し成形品が優れた特性を有
するのは、成形ダイ5を出た成形材料を、成形ダイに接
触するサイジングダイ6において一定の温度に制御して
冷却するからである。
なお、上記実施例において、サイジングダイは断熱材
を介在させることなく成形ダイに接触して設けられた
が、成形ダイとサイジングダイとの間の熱移動を防止す
るため、両者間に薄い断熱材を介在させることもでき
る。
比較例1 成形ダイの同軸上に成形ダイから3cmの間隔をおいて
サイジングダイを設けたことおよびサイジングダイに温
度調節機を設けず、ポリオレフィン−植物繊維系組成物
を、サイジングダイのジャケット部に冷却水を通すこと
により、10〜30℃の温度範囲で冷却したことを除き実施
例1と同様に実施して押出し成形品(建材の廻り縁)を
得たが、得られた押出し成形品は、表面がつや消しの状
態で、充填度不良のもろいものであることが目視により
確認された。
また実施例1の押出し成形品と同様にして、100×15
×3mmの試験片について密度、曲げ強度、曲げ弾性率、
シャルピー衝撃強度、線膨脹係数を測定したが、表−1
より明らかなようにいずれの点でも実施例1に比べて極
めて劣る結果が得られた。
[発明の効果] 以上の通り、本発明によれば、高密度、高強度、高剛
性、低膨脹係数を有し、しかも表面が滑らかで光沢のあ
るポリオレフィン−植物繊維系成形品を押出し成形によ
り得ることができる。上記の特性は建材や産業資材分野
において要求される特性であり、得られた成形品は建材
や産業資材分野において広く用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で用いた押出し装置の概略図、第2図
は実施例1で用いた成形ダイの断面形状図である。 1……ホッパー、2……シリンダー 3……ヒーター、4……スクリュー 5……成形ダイ、6……サイジングダイ 7……熱媒体入口、8……熱媒体出口

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリューを内蔵するシリンダー内でポリ
    オレフィン−植物繊維系組成物を加熱溶融しつつ混練し
    たのち、所定の断面形状を有する成形ダイから押出し、
    次にサイジングダイを通して冷却したのち成形品を得
    る、ポリオレィン−植物繊維系組成物の押出し成形方法
    において、成形ダイから押出され、所定形状に賦形され
    たポリオレフィン−植物繊維系組成物を、成形ダイと同
    軸上に成形ダイに接触して設けられたサイジングダイに
    おいて、前記の賦形されたポリオレフィン−植物繊維系
    組成物の温度に応じて、80〜140℃の間の所定温度に制
    御することを特徴とする、ポリオレフィン−植物繊維系
    組成物の押出し成形方法。
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