JP2752047B2 - 物品の投入方法及びその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、連続的に供給される物品を移動中の容器に
投入するための物品の投入方法及びその装置に関するも
のである。

（従来の技術） 物品の投入方法及びその装置に関する従来の技術とし
ては、実公昭58-36642号公報、実開昭57-67901号公報に
記載のもの等が知られている。

上記公報に記載されている従来の技術について説明す
ると、実公昭58-36642号公報には、容器内に所定数の品
物が供給されたときに直ちに、駆動装置をコンベアの１
ピッチ分作動させることにより、後続の容器を落下軌跡
下に短時間内に移動させる定量搬送コンベヤが記載され
ている。

また、実開昭57-67901号公報には、空パックを一定の
時間間隔で所定の距離ずつ間けつ搬送するパック詰コン
ベヤが、エクレアを一定間隔、一定速度で連続搬送する
単列化コンベヤの搬出端に接して単列化コンベヤに対し
て直角方向に設けられているエクレアパック詰め装置が
記載されている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記の従来の技術は以下のような課題
を有していた。

即ち、実公昭58-36642号公報に記載されている定量搬
送コンベヤは、容器内に所定数の品物（物品）が供給さ
れる毎に、容器を配設ピッチ分移動するようになしてあ
るため、物品を整列状態で容器に収納することはできな
い。

また、実開昭57-67901号公報に記載されているエクレ
アパック詰め装置は、エクレア（物品）を１個投入する
毎に空パック（容器）を水平方向に間けつ搬送するもの
で、容器の起動停止の頻度が高い。また、水平方向に搬
送される容器に物品を投入するために、容器を精度良く
停止しないと物品が重なり合って投入されてしまう。即
ち、容器の停止頻度が高く、高い停止精度が要求される
ため、パック詰コンベヤ及び単列化コンベヤの搬送速度
を高くすることができず、エクレアパック詰め装置全体
の物品の投入能力には限界がある。

また、このような物品を整列状態で容器内に投入する
ものとして、この容器を傾斜た状態で所定の速度で下方
に移動させておき、この容器内に物品を連続的に投入
し、この容器の下側に位置する側壁の上にこれらの物品
を積み重ね、この物品を整列した状態でこの容器内に収
納させるものがある。

しかし、このようなものでは、この容器内に積み重ね
られる最終段の物品がこの容器の上側の側壁に衝突する
可能性があるので、この最終段の物品の投入位置と、こ
の容器の上側の側壁との間に十分な間隔を維持しておく
必要がある。このため、この容器内に投入された最終段
の物品と、この容器の上側の側壁との間に大きな間隙が
形成されるので、この容器内への物品の収納効率が低下
する。

このような不具合を防止するには、この物品の投入間
隔を大きくしてこの容器の下方への移動速度を十分に低
速に設定し、この物品の投入位置の精度を高くしてこの
最終段の物品の投入位置と、積み重ねられた物品の際上
段およびこの容器の上側の側壁との間隔を小さくするこ
とが考えられる。しかし、このようにすると、この容器
への投入作業の能率が極端に低下する等の不具合が発生
する。

従って、本発明の目的は、連続的に供給される物品を
下方に移動中の容器に投入することによって、物品を高
速且つ整列状態で容器に収納することのできる物品の投
入方法及びその装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明の方法は、上述のように傾斜した容器内に物品
を投入してこの容器の下側の側壁すなわち前壁の上に物
品を積み重ね、この容器内に整列した状態で物品を収納
する方法において、この容器内に投入する最終段の物品
が投入される際に、この容器の移動を一時的に停止する
ものである。これにより、この最終段の物品と、積み重
ねられている最上段の物品またはこの容器の上側の側壁
すなわち後壁とが衝突する可能性が少なくなり、これら
の間の間隔を小さく設定できるので、この容器内への物
品の収納効率が向上する。また、この最終段の物品が投
入された後は、この容器は高速度で移動し、次の物品が
投入される前に次の容器の前壁が次に投入される物品の
下方まで移動する。これによって、最終段の物品の投入
から次の物品の投入までの間隔を他より長く設定する必
要はない。このため、投入される物品は連続的に所定の
搬送ピッチで搬送させることができ、搬送される物品を
一時的に保留しておく必要もなく、この物品の搬送・投
入ラインの構造や制御も容易となる。

また本発明の装置は、上記の容器を下方に搬送する容
器搬送コンベアには容器強制搬送装置が設けられ、この
容器強制搬送装置には変速装置が設けられている。そし
て、この容器強制搬送装置は、この変速装置によって、
最終段の物品の投入の際にはこの容器を一時的に停止さ
せ、、またこの後にこの容器を高速で移動させるもので
ある。よって、上記の方法を確実に実施することができ
るとともに、その構造も簡単で信頼性が高い。

（作用） 本発明の物品の投入装置を用いた本発明の物品の投入
方法は、連続的に供給される物品を下方に移動中の容器
に投入することによって、物品を高速且つ整列状態で容
器に収納する。

（実施例） 以下、先ず、本発明の物品の投入装置の一実施例につ
いて説明する。

第１図は本発明の物品の投入装置の一実施例を示す斜
視図、第２図はその動作の説明図で、これらの図面にお
いて、（１）は傾斜方向に容器（Ｃ）を搬送するように
構成され、且つ２つの搬送速度で駆動される爪付無端回
動体を備える容器搬送コンベア、（２）は容器搬送コン
ベア（１）によって搬送される容器（Ｃ）の前壁（C1）
と略平行の方向に物品（Ｇ）を投入するように構成され
た物品供給コンベアで、本発明の物品の投入装置は、連
続的に供給される物品（Ｇ）を容器（Ｃ）の移動速度と
略等しい積み重ね速度で下方に移動中の容器（Ｃ）に投
入し、物品（Ｇ）を積み重ねるように整列状態で容器
（Ｃ）に収納するようになしてあると共に、物品（Ｇ）
が投入されている容器（Ｃ）と次の容器（Ｃ）とを一時
停止した後、次の容器（Ｃ）を物品投入中の容器（Ｃ）
の移動速度より高速度で、物品（Ｇ）を投入し得る位置
まで移動するようになしてある。

上記各構成要素について詳述すると、容器搬送コンベ
ア（１）は傾斜して配設される一対の容器搬送シュート
（11）、（11）、一対の容器搬送シュート（11）、（1
1）間に配設される一対の無端回動体（12a）、（12a）
に搬送される容器（Ｃ）の前後を保持する６個の爪（12
b）、（12b）、・・・を取り付けた容器強制搬送装置
（12）、一対の容器搬送シュート（11）、（11）の上方
に配設される一対の容器規制ガイド（13）、（13）、図
外のインバータを含む変速装置（14）等を備え、変速装
置（14）によって無端回動体（12a）を予め設定した２
つの搬送速度に変速し得るように構成されている。

また、物品供給コンベア（２）は傾斜ベルトコンベア
であり、その傾斜角度は物品供給コンベア（２）から排
出された物品（Ｇ）が重力によって容器（Ｃ）の前壁
（C1）と略平行の方向に投入されるように決定されてい
る。

また、（３）はベルトコンベアからなる容器搬入コン
ベア、（４）はベルトコンベアからなる容器搬出コンベ
アである。

次に、本発明の物品の投入方法を、上述の実施例の物
品の投入装置を用いた場合の一実施態様に基づいて説明
する。尚、本実施態様は幅方向に５個並べられ、且つ搬
送方向に対して略一定のピッチで供給される物品
（Ｇ）、例えば複数個の品物を直方体状にパーセル包装
した物品（Ｇ）を、容器（Ｃ）内に４段に積み重ねるよ
うに投入することによって、夫々の容器（Ｃ）の20個の
物品（Ｇ）を投入するようになしたものである。

即ち、第２図（ａ）〜（ｅ）に示す如く、物品供給コ
ンベア（２）上に略一定ピッチ、例えば0.5秒ピッチで
５個ずつ載置された物品（Ｇ）、例えば長さ300mm厚み5
0mmの物品（Ｇ）は物品供給コンベア（２）によって容
器（Ｃ）方向に移動する。他方、容器（Ｃ）は容器搬送
コンベア（３）によって順次容器搬送シュート（11）、
（11）に供給され、容器搬送シュート（11）、（11）上
を滑走し、容器強制搬送装置（12）に供給される。尚、
容器（Ｃ）が容器搬送シュート（11）、（11）から容器
強制搬送装置（12）へ移載される時（第２図（ａ）参
照）には、容器強制搬送装置（12）は低速度で駆動され
ている。

容器強制搬送装置（12）に移載された容器（Ｃ）は、
後述の如く、物品（Ｇ）を投入中の容器（Ｃ）の搬送に
連動して、低速度で搬送された後、一時停止し、更に高
速度で搬送された後、再び低速度搬送、一時停止、高速
度搬送を繰り返すことによって、物品（Ｇ）が投入され
る位置まで移動される。

容器（Ｃ）が物品投入開始位置まで移動されると、容
器強制搬送装置（12）の搬送速度は高速度から低速度に
切り替わり、物品供給コンベア（２）によって連続的に
供給される物品（Ｇ）が５個ずつ下方に低速度で移動中
の容器（Ｃ）に積み重なるように投入され、投入された
物品（Ｇ）は容器（Ｃ）に整列状態で収納される。尚、
物品（Ｇ）が容器（Ｃ）に投入される時の容器強制搬送
装置（12）の搬送速度、即ち容器（Ｃ）の移動速度は、
投入される物品（Ｇ）の積み重ね速度、本実施例におい
ては50mm/0.5秒＝6m/分と等しく或いはそれより少し速
く、例えば６〜7m/分に設定されている。但し、容器
（Ｃ）に４段目の物品（Ｇ）が投入される時には容器強
制搬送装置（12）は停止している。即ち、最終の物品
（Ｇ）が投入される位置に容器（Ｃ）が到着すると、所
定位置に配設された検出器によって無端回動体（12
a）、（12a）に取り付けられた爪（12b）を検出し、容
器強制搬送装置（12）を一時停止し、最終の物品（Ｇ）
が投入完了するまで待機する（第２図（ｂ）参照）。

容器（Ｃ）に最終の物品（Ｇ）が投入されると、容器
強制搬送装置（12）が高速度で駆動され、物品供給コン
ベア（２）によって連続的に略同一ピッチで搬送される
次の物品（Ｇ）が、次の容器（Ｃ）の前壁（C1）のやや
上方に投入できる位置（第２図（ｃ）参照）まで容器
（Ｃ）が搬送された後、容器強制搬送装置（12）の搬送
速度は高速度から低速度に切り替わり、上述の如くして
次の容器（Ｃ）に物品（Ｇ）が順次投入される。尚、次
の容器（Ｃ）に投入されるべき１段目の物品（Ｇ）が前
の容器（Ｃ）の後壁及び次の容器（Ｃ）の前壁（C1）に
当たることなく次の容器（Ｃ）に投入されるように、物
品供給コンベア（２）の搬送速度、搬送ピッチと容器強
制搬送装置（12）の高速搬送速度とが設定されている。
尚、第３図は上述の容器強制搬送装置（12）の搬送速度
の変速状態の一例を示す説明図で、容器（Ｃ）に最終の
物品（Ｇ）が投入されると、容器強制搬送装置（12）は
停止状態から瞬間的に高速度で駆動され、直ちに低速度
に切り替えられるようになしてある。

物品（Ｇ）が投入された容器（Ｃ）は容器強制搬送装
置（12）から解放され、再び容器搬送シュート（11）、
（11）上を滑走し（第２図（ｄ）参照）、容器搬出コン
ベア（４）を経て（第２図（ｅ）参照）次工程に送られ
る。尚、容器（Ｃ）が傾斜状態から水平状態になること
によって、容器（Ｃ）に収納された20個の物品（Ｇ）は
積み重ねられた状態から立った状態に整列される。

而して、本実施態様においては、連続的に供給される
物品（Ｇ）を下方に低速度で移動中の容器（Ｃ）に投入
するようになしてあり、容器（Ｃ）は一定距離（容器強
制搬送装置（12）の無端回動体（12a）、（12a）に取り
付けられた爪（12b）、（12b）、・・・の間隔）移動す
る毎に、即ち容器（Ｃ）に所定数の物品が投入される毎
に、停止及び急加速の動作を一回するだけで、次の容器
（Ｃ）に投入されるべき１段目の物品（Ｇ）が前の容器
（Ｃ）の後壁及び次の容器（Ｃ）の前壁（C1）を極めて
短時間に飛び越して次の容器（Ｃ）に投入されるので、
物品（Ｇ）を整列状態で容器に収納するにもかかわら
ず、容器（Ｃ）の起動停止の頻度を極めて低くでき、物
品の投入能力を極めて高くすることができる。

以上、本発明の物品の投入装置の一実施例及びその一
実施例を用いた本発明の物品の投入方法の一実施態様に
ついて説明したが、これらに制限されるものではない。
例えば、第４図に示す如く、容器強制搬送装置（12）を
略鉛直に配設してもよい。

また、容器（Ｃ）に投入される物品（Ｇ）の数量は20
個に限定されず、夫々の容器（Ｃ）に投入される物品
（Ｇ）の数量は異なっていてもよい。

（発明の効果） 本発明の物品の投入方法及びその装置は、上述の如
く、連続的に供給される物品を下方に移動中の容器に投
入することによって、物品を高速且つ整列状態で容器に
収納することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の物品の投入装置の一実施例を示す斜視
図、第２図はその動作の説明図、第３図はその容器強制
搬送装置の搬送速度の変速状態の一例を示す説明図、第
４図は本発明の物品の投入装置の他の実施例を示す斜視
図である。 （１）：容器搬送コンベア （２）：物品供給コンベア （12a）……無端回動体、（12b）……爪 （Ｃ）……容器、（C1）……前壁 （Ｇ）……物品

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｂ６５Ｇ 57/11 Ｂ６５Ｇ 57/11 (72)発明者 宮本 輝昭 福岡県粕屋郡古賀町大字久保868番地の １ 西部電機株式会社内 (72)発明者 渡 研司 福岡県粕屋郡古賀町大字久保868番地の １ 西部電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−112521（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−191123（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−178315（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−67901（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭53−100692（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭29−7195（ＪＰ，Ｂ１) 特公 昭56−7937（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭51−49468（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭52−39224（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭55−26343（ＪＰ，Ｙ２) 実公 昭58−36642（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】連続的に供給される物品を整列状態で容器
   内に収納する投入方法であって、下方に移動中の上記容
   器内に、この容器の移動速度と略等しい積み重ね速度で
   上記の物品を投入し、上記の物品をこの容器内で積み重
   ねて整列状態でこの容器内に収納する方法において、 容器搬送コンベアによって上記の容器の複数個を整列さ
   せて傾斜した状態で下方に連続的に移動させる工程と、 物品供給コンベアによって所定の搬送ピッチで物品を搬
   送して上記の容器内に投入し、この容器の前壁の上にこ
   れら物品を複数段に積み重ねることによりこれらの物品
   を整列状態でこの容器内に収納する工程と、 上記の容器内に収納すべき物品の最終段の物品がこの容
   器内に投入される際には、これらの容器の下方への移動
   を一時的に停止させ、この最終段の前の段の物品の上面
   とこの容器の後壁の下面との間の空間に上記の最終段の
   物品を投入し、この投入される最終段の物品がこの容器
   の後壁と干渉するのを防止する工程と、 上記の整列された容器を上記の移動速度より高速で移動
   させ、次の容器の前壁の上面を上記の最終段の物品の次
   に投入される物品が投入される前にこの物品の投入位置
   より下方まで移動させる工程とを具備したことを特徴と
   する物品の投入方法。
2. 【請求項２】連続的に供給される物品を整列状態で容器
   内に収納する投入装置であって、下方に移動中の上記容
   器内に、この容器の移動速度と略等しい積み重ね速度で
   上記の物品を投入し、上記の物品をこの容器内で積み重
   ねて整列状態でこの容器内に収納する装置において、 上記の容器の複数個を整列させて傾斜した状態で下方に
   移動させる傾斜した容器搬送コンベアと、 所定の搬送ピッチで物品を搬送するとともに上記の容器
   の前壁の上面と略平行な方向に沿ってこの物品をこの容
   器内に投入し、この容器の前壁の上にこれら物品を複数
   段に整列状態で積み重ねる物品供給コンベアと、 上記の容器搬送コンベアに設けられた容器強制搬送装置
   とをを備え、この容器強制搬送装置は変速装置を備えて
   おり、上記の物品搬送コンベアから投入された物品の積
   み重ね速度に対応した低速度で上記の容器を連続的に下
   方に移動させるとともに、上記の容器内に収納すべき物
   品の最終段の物品がこの容器内に投入される際には、こ
   れらの容器の下方への移動を一時的に停止し、またこの
   最終段の物品の投入が終了した後に高速度で上記の容器
   を移動させ、上記の最終段の物品の次に投入される物品
   が投入される前に次の容器の前壁の上面を次の物品の投
   入位置より下方まで移動させるものであることを特徴と
   する物品の投入装置。