JP2751798B2 - ビタビ復号器の復号後誤り率推定装置 - Google Patents
ビタビ復号器の復号後誤り率推定装置Info
- Publication number
- JP2751798B2 JP2751798B2 JP5240976A JP24097693A JP2751798B2 JP 2751798 B2 JP2751798 B2 JP 2751798B2 JP 5240976 A JP5240976 A JP 5240976A JP 24097693 A JP24097693 A JP 24097693A JP 2751798 B2 JP2751798 B2 JP 2751798B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- path
- sequence
- reliability
- metric
- decoding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Error Detection And Correction (AREA)
- Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報をディジタルに変換
して伝送する装置に関し、特に誤り訂正符号を復号する
装置に関する。
して伝送する装置に関し、特に誤り訂正符号を復号する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報をディジタル伝送路を介して伝達す
るために、情報源符号化/復号化器と誤り訂正符号化/
復号化器の組み合わせが広く用いられている。さらに、
著しい伝送路誤りの発生によって情報が適切に伝送され
ないことを防ぐために、誤り検出の手段を組み合わせる
ことも多い。誤り検出の手段として誤り検出符号を用い
たディジタル通信システムのモデルを図4に示す。図に
おいて情報源401から出力された情報は、情報源符号
化器402に入力されてディジタル情報系列が出力され
る。
るために、情報源符号化/復号化器と誤り訂正符号化/
復号化器の組み合わせが広く用いられている。さらに、
著しい伝送路誤りの発生によって情報が適切に伝送され
ないことを防ぐために、誤り検出の手段を組み合わせる
ことも多い。誤り検出の手段として誤り検出符号を用い
たディジタル通信システムのモデルを図4に示す。図に
おいて情報源401から出力された情報は、情報源符号
化器402に入力されてディジタル情報系列が出力され
る。
【0003】そのディジタル情報系列は誤り検出符号化
器403に入力されてディジタル情報系列とともに誤り
検出符号の検査ビットが出力される。ディジタル情報系
列と検査ビットは誤り訂正符号化器404に入力されて
符号化系列が出力され、伝送路に送られる。ここまでが
送信側405の処理である。伝送路406を通った符号
化系列には伝送路誤りが混入し、受信側411では誤り
の入った受信系列を受けとる。受信系列は誤り訂正復号
化器407に入力され復号化系列が出力されて、復号化
系列は誤り検出復号化器408に入力され誤り検出符号
の復号が行なわれる。ここでもし誤りが検出されたなら
ば、システムによって再送要求あるいは誤り補正処理な
どが行なわれる。誤り検出復号化器からは復号化系列が
出力されて、復号化系列は情報源復号化器409に入力
されて情報が復元されて利用される。
器403に入力されてディジタル情報系列とともに誤り
検出符号の検査ビットが出力される。ディジタル情報系
列と検査ビットは誤り訂正符号化器404に入力されて
符号化系列が出力され、伝送路に送られる。ここまでが
送信側405の処理である。伝送路406を通った符号
化系列には伝送路誤りが混入し、受信側411では誤り
の入った受信系列を受けとる。受信系列は誤り訂正復号
化器407に入力され復号化系列が出力されて、復号化
系列は誤り検出復号化器408に入力され誤り検出符号
の復号が行なわれる。ここでもし誤りが検出されたなら
ば、システムによって再送要求あるいは誤り補正処理な
どが行なわれる。誤り検出復号化器からは復号化系列が
出力されて、復号化系列は情報源復号化器409に入力
されて情報が復元されて利用される。
【0004】誤り訂正符号および誤り検出符号について
は、(今井著「符号理論」、電子情報通信学会(文献
1))などに詳しく述べられている。ここでは誤り訂正
符号の例として、畳み込み符号と呼ばれるものと、その
復号法として広く用いられている軟判定ビタビ復号と呼
ばれるものについて説明する。
は、(今井著「符号理論」、電子情報通信学会(文献
1))などに詳しく述べられている。ここでは誤り訂正
符号の例として、畳み込み符号と呼ばれるものと、その
復号法として広く用いられている軟判定ビタビ復号と呼
ばれるものについて説明する。
【0005】図5(a)は拘束長K=3、符号化率R=
1/2の畳み込み符号化器を示している。入力端子50
1には(0)または(1)が3つの遅延素子502ない
し504に順次入力され、出力端子508には入力ビッ
トと2ビット前の入力の排他的論理和が出力され、出力
端子509には入力ビットと1ビット前の入力ビットと
2ビット前の入力の排他的論理和が出力され、この2ビ
ットが順次伝送される。この畳み込み符号化器の動作を
図5(b)の状態遷移図を用いて説明することができ
る。図中の510から513は畳み込み符号化器の状態
を表し、畳み込み符号化器の状態とは図5(a)のシフ
トレジスタ505の遅延素子504及び503の内容D
n−2とDn−1の連接である。各状態の間を結んでい
る矢印のことを枝と呼び、実線の枝はある状態で(1)
が入力された時の状態の遷移を、点線の枝はある状態で
(0)が入力された時の状態の遷移をそれぞれ表す。各
枝に付けられている2ビットの数字は、その枝をたどっ
て状態が遷移したときに畳み込み符号化器から出力され
る出力ビットを示している。
1/2の畳み込み符号化器を示している。入力端子50
1には(0)または(1)が3つの遅延素子502ない
し504に順次入力され、出力端子508には入力ビッ
トと2ビット前の入力の排他的論理和が出力され、出力
端子509には入力ビットと1ビット前の入力ビットと
2ビット前の入力の排他的論理和が出力され、この2ビ
ットが順次伝送される。この畳み込み符号化器の動作を
図5(b)の状態遷移図を用いて説明することができ
る。図中の510から513は畳み込み符号化器の状態
を表し、畳み込み符号化器の状態とは図5(a)のシフ
トレジスタ505の遅延素子504及び503の内容D
n−2とDn−1の連接である。各状態の間を結んでい
る矢印のことを枝と呼び、実線の枝はある状態で(1)
が入力された時の状態の遷移を、点線の枝はある状態で
(0)が入力された時の状態の遷移をそれぞれ表す。各
枝に付けられている2ビットの数字は、その枝をたどっ
て状態が遷移したときに畳み込み符号化器から出力され
る出力ビットを示している。
【0006】例として、初期状態を(00)として畳み
込み符号化する場合を考えると、情報系列Aが A=(0 1 0 0 1) の場合、出力される符号化系列Cは C=(00 11 01 11 11) となる。
込み符号化する場合を考えると、情報系列Aが A=(0 1 0 0 1) の場合、出力される符号化系列Cは C=(00 11 01 11 11) となる。
【0007】誤り訂正復号化器の使用目的は、誤りが入
った受信系列からできるだけ正しい情報系列を推定する
ことである。畳み込み符号化されたデータを効率良く復
号する手段として軟判定ビタビ・アルゴリズムが知られ
ている。ここで復号時の距離の計算のために、符号化系
列のビットの0を1に、1を−1にそれぞれ置き換えて
考える。すなわち、 C=(1,1,−1,−1,1,−1,−1,−1,−
1,−1) としておく。符号化系列Cに伝送路で誤りが混入して、
受信系列C’が誤り訂正復号化器に入力された場合を例
にとる。ただし、受信系列には8値の軟判定情報が含ま
れており、 C’=(3,−1,−2,1,1,−2,
1,−1,−2,−3) とする。この受信系列を復号する場合のビタビ・アルゴ
リズムの動作を図6のトレリス線図を用いて説明する。
トレリス線図とは、図5(b)の状態遷移図の各状態を
時間のながれにそって並べて描いたものである。情報系
列Aを符号化したときの符号化器の状態の遷移を図6
(a)の太線で示している。太線で示したようなトレリ
ス線図上の経路のことをパスと呼ぶ。
った受信系列からできるだけ正しい情報系列を推定する
ことである。畳み込み符号化されたデータを効率良く復
号する手段として軟判定ビタビ・アルゴリズムが知られ
ている。ここで復号時の距離の計算のために、符号化系
列のビットの0を1に、1を−1にそれぞれ置き換えて
考える。すなわち、 C=(1,1,−1,−1,1,−1,−1,−1,−
1,−1) としておく。符号化系列Cに伝送路で誤りが混入して、
受信系列C’が誤り訂正復号化器に入力された場合を例
にとる。ただし、受信系列には8値の軟判定情報が含ま
れており、 C’=(3,−1,−2,1,1,−2,
1,−1,−2,−3) とする。この受信系列を復号する場合のビタビ・アルゴ
リズムの動作を図6のトレリス線図を用いて説明する。
トレリス線図とは、図5(b)の状態遷移図の各状態を
時間のながれにそって並べて描いたものである。情報系
列Aを符号化したときの符号化器の状態の遷移を図6
(a)の太線で示している。太線で示したようなトレリ
ス線図上の経路のことをパスと呼ぶ。
【0008】時点tのある状態Sと時点(t+1)のあ
る状態S’を結ぶ枝に対応する符号化系列と、時点(t
+1)の受信系列の間の距離のことをその枝の枝メトリ
ックという。距離の尺度にはいろいろあるが、ここでは
2つのビット系列の間の2乗距離を尺度として用いる。
すなわち、図6(b)のなかで時点t=1の状態 S=
(00)と時点t=2の状態S’=(01)を結ぶ枝に
対応する符号化系列は(−1,−1)で、時点t=2の
受信系列は(−2,1)なので、この枝の枝メトリック
は5となる。トレリス線図の中であるパスを考えたと
き、そのパスを構成する枝の枝メトリックの総和をパス
メトリックという。これは言い換えれば、そのパスをた
どって畳み込み符号化器の状態が遷移したときの符号化
系列と受信系列の間の距離である。受信系列C’を復号
するためには、時点t=0の状態(00)から時点t=
5の任意の状態に至るあらゆるパスのうちで、そのパス
メトリックが最小となるものを選び、そのパスに対応す
る情報系列を復号結果とすれば良い。トレリス線図の中
で異なる時点の状態を区別するために、時点tの状態i
j(i,jは0または1)のことをS(t)ijと表記
することにする。トレリス線図の中でS(t)ijには
S(t−1)0iとS(t−1)0jから2本の枝が入
っていることに注意しておく。ビタビ・アルゴリズムで
は、トレリス線図中の各状態Sに対して、Sに達するす
べてのパスのうちでパスメトリックが最小となるパスが
順次求められていく。このようなパスのことを状態Sの
生き残りパスと呼ぶ。また、状態Sの生き残りパスのパ
スメトリックのことを状態Sのパスメトリックと呼ぶこ
ともある。
る状態S’を結ぶ枝に対応する符号化系列と、時点(t
+1)の受信系列の間の距離のことをその枝の枝メトリ
ックという。距離の尺度にはいろいろあるが、ここでは
2つのビット系列の間の2乗距離を尺度として用いる。
すなわち、図6(b)のなかで時点t=1の状態 S=
(00)と時点t=2の状態S’=(01)を結ぶ枝に
対応する符号化系列は(−1,−1)で、時点t=2の
受信系列は(−2,1)なので、この枝の枝メトリック
は5となる。トレリス線図の中であるパスを考えたと
き、そのパスを構成する枝の枝メトリックの総和をパス
メトリックという。これは言い換えれば、そのパスをた
どって畳み込み符号化器の状態が遷移したときの符号化
系列と受信系列の間の距離である。受信系列C’を復号
するためには、時点t=0の状態(00)から時点t=
5の任意の状態に至るあらゆるパスのうちで、そのパス
メトリックが最小となるものを選び、そのパスに対応す
る情報系列を復号結果とすれば良い。トレリス線図の中
で異なる時点の状態を区別するために、時点tの状態i
j(i,jは0または1)のことをS(t)ijと表記
することにする。トレリス線図の中でS(t)ijには
S(t−1)0iとS(t−1)0jから2本の枝が入
っていることに注意しておく。ビタビ・アルゴリズムで
は、トレリス線図中の各状態Sに対して、Sに達するす
べてのパスのうちでパスメトリックが最小となるパスが
順次求められていく。このようなパスのことを状態Sの
生き残りパスと呼ぶ。また、状態Sの生き残りパスのパ
スメトリックのことを状態Sのパスメトリックと呼ぶこ
ともある。
【0009】ビタビ・アルゴリズムを用いてC’の復号
を行なうと次のようになる。まず初期化として、S
(0)00のパスメトリックを0として、時点0のそれ
以外の状態のパスメトリックを充分大きな値(ここでは
100)としておく。次に、S(1)00に着目する。
この状態にはS(0)00とS(0)10から2本の枝
が入っていて、その枝メトリックはそれぞれ8と16で
ある。それらの枝を通るパスを比較すると、S(0)0
0のパスメトリックは0でS(0)10のパスメトリッ
クは100なのでそれらに枝メトリックを加算した値は
それぞれ8と116となってS(0)00からS(1)
00に入るパスがS(1)00の生き残りパスとして選
ばれる。これで、S(1)00の生き残りパスとそのパ
スメトリックが求まった。同様にして時点t=1の他の
状態に対しても生き残りパスとそのパスメトリックを求
めた結果が図6(b)に示されている。各状態の生き残
りパスが太線で表されていて、各状態の上に付けられて
いる数字はその状態のパスメトリックを示している。こ
の同様の操作を各時点について時点t=5まで順次行な
った結果を図6(c)に示している。ここで、時点t=
5の4つの状態のパスメトリックを比較するとS(5)
01の生き残りパスのパスメトリックが20で最小とな
っている。このようなパスのことを最尤パスと呼ぶ。最
尤パスに対応する符号化系列A’=(0 1 0 0
1)を復号結果とする。
を行なうと次のようになる。まず初期化として、S
(0)00のパスメトリックを0として、時点0のそれ
以外の状態のパスメトリックを充分大きな値(ここでは
100)としておく。次に、S(1)00に着目する。
この状態にはS(0)00とS(0)10から2本の枝
が入っていて、その枝メトリックはそれぞれ8と16で
ある。それらの枝を通るパスを比較すると、S(0)0
0のパスメトリックは0でS(0)10のパスメトリッ
クは100なのでそれらに枝メトリックを加算した値は
それぞれ8と116となってS(0)00からS(1)
00に入るパスがS(1)00の生き残りパスとして選
ばれる。これで、S(1)00の生き残りパスとそのパ
スメトリックが求まった。同様にして時点t=1の他の
状態に対しても生き残りパスとそのパスメトリックを求
めた結果が図6(b)に示されている。各状態の生き残
りパスが太線で表されていて、各状態の上に付けられて
いる数字はその状態のパスメトリックを示している。こ
の同様の操作を各時点について時点t=5まで順次行な
った結果を図6(c)に示している。ここで、時点t=
5の4つの状態のパスメトリックを比較するとS(5)
01の生き残りパスのパスメトリックが20で最小とな
っている。このようなパスのことを最尤パスと呼ぶ。最
尤パスに対応する符号化系列A’=(0 1 0 0
1)を復号結果とする。
【0010】この、畳み込み符号とビタビ復号の組み合
わせによる誤り訂正符号化/復号化器は、ランダム誤り
を訂正するために有効な手段として広く知られている。
わせによる誤り訂正符号化/復号化器は、ランダム誤り
を訂正するために有効な手段として広く知られている。
【0011】また、(安田他著、「ビタビ復号における
符号同期方式」、電子通信学会論文誌 Vol.J66
−B、1983 (文献2))に記載されているよう
な、ビタビ復号された系列を再度畳み込み符号化したも
のと受信系列の相関を調べることによって伝送路のビッ
ト誤り率を推定する方法や、(特公平4−10773
(文献3))に記載されているように最尤パスのパスメ
トリックの平均増分を調べることによって伝送路の品質
を監視する方法などがある。
符号同期方式」、電子通信学会論文誌 Vol.J66
−B、1983 (文献2))に記載されているよう
な、ビタビ復号された系列を再度畳み込み符号化したも
のと受信系列の相関を調べることによって伝送路のビッ
ト誤り率を推定する方法や、(特公平4−10773
(文献3))に記載されているように最尤パスのパスメ
トリックの平均増分を調べることによって伝送路の品質
を監視する方法などがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の誤り検出手法で
は、誤り検出符号の検査ビットを送信する必要があるた
めに、伝送効率が悪い。さらに伝送効率を改善するため
に検査ビット数を削減すると、誤り検出能力が低下して
検出に失敗する確率が高くなる。
は、誤り検出符号の検査ビットを送信する必要があるた
めに、伝送効率が悪い。さらに伝送効率を改善するため
に検査ビット数を削減すると、誤り検出能力が低下して
検出に失敗する確率が高くなる。
【0013】また、文献2、3は伝送路の誤り率を推定
するものであり、ビタビ復号の復号後の誤り率を推定す
るものではない。
するものであり、ビタビ復号の復号後の誤り率を推定す
るものではない。
【0014】本発明の目的は、ビタビ復号の復号後の誤
り率を推定し、伝送効率を下げずにかつ失敗の可能性の
低い誤り検出手法を提供することにある。
り率を推定し、伝送効率を下げずにかつ失敗の可能性の
低い誤り検出手法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のビタビ復号器の
復号後誤り率推定装置は、受信信号入力端子と、取り得
る内部状態の生き残りパスを記憶するパスメモリと、生
き残りパスのパスメトリックを記憶するメトリックメモ
リをもつビタビ復号器において、前記各内部状態の生き
残りパスと前記受信信号を入力として、前記生き残りパ
スに対応する符号化系列と前記受信信号を比較し、その
二つの系列の正負の符号が異なる位置の受信信号の絶対
値を累加算した値を前記生き残りパスの信頼度指数とし
て出力する信頼度指数計算器と、前記パスメトリックと
前記生き残りパスの信頼度指数を入力として最小のパス
メトリックを持つパスの信頼度指数とそれ以外のパスの
信頼度指数を比較することによって復号化系列の信頼度
を計算する信頼度指数比較器を有することを特徴とす
る。
復号後誤り率推定装置は、受信信号入力端子と、取り得
る内部状態の生き残りパスを記憶するパスメモリと、生
き残りパスのパスメトリックを記憶するメトリックメモ
リをもつビタビ復号器において、前記各内部状態の生き
残りパスと前記受信信号を入力として、前記生き残りパ
スに対応する符号化系列と前記受信信号を比較し、その
二つの系列の正負の符号が異なる位置の受信信号の絶対
値を累加算した値を前記生き残りパスの信頼度指数とし
て出力する信頼度指数計算器と、前記パスメトリックと
前記生き残りパスの信頼度指数を入力として最小のパス
メトリックを持つパスの信頼度指数とそれ以外のパスの
信頼度指数を比較することによって復号化系列の信頼度
を計算する信頼度指数比較器を有することを特徴とす
る。
【0016】
【作用】本発明の復号後誤り推定装置では、ビタビ復号
の途中のある時点における各状態の生き残りパスについ
てそのパスの信頼度指数を求めて、最尤パスの信頼度指
数とそれ以外のパスの信頼度指数を比較することで復号
後の誤り率を推定しているために、精度の高い誤り検出
手法を提供している。
の途中のある時点における各状態の生き残りパスについ
てそのパスの信頼度指数を求めて、最尤パスの信頼度指
数とそれ以外のパスの信頼度指数を比較することで復号
後の誤り率を推定しているために、精度の高い誤り検出
手法を提供している。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すブロック図で
ある。図の108はビタビ復号器の基本的な構成を示す
ものである。端子101には受信系列が順次入力され
る。枝メトリック計算器102はトレリス線図の各枝毎
に、それに対応する符号化系列と受信系列から枝メトリ
ックを計算する。加算器103は、枝メトリック計算器
102から入力される枝メトリックと、メトリックメモ
リ105にたくわえられた1時点前における各状態のパ
スメトリックを加算して、各パスのパスメトリックを計
算する。枝選択器104は、加算器103から入力され
る各パスのメトリック値から、各状態毎にメトリック値
の小さいパスを生き残りパスとして選択する。パスメモ
リ106は枝選択器104から出力された各状態に対す
る生き残りパスを記憶する。メトリックメモリ105は
枝選択器において選択された各状態に対する生き残りパ
スのパスメトリックを記憶する。
ある。図の108はビタビ復号器の基本的な構成を示す
ものである。端子101には受信系列が順次入力され
る。枝メトリック計算器102はトレリス線図の各枝毎
に、それに対応する符号化系列と受信系列から枝メトリ
ックを計算する。加算器103は、枝メトリック計算器
102から入力される枝メトリックと、メトリックメモ
リ105にたくわえられた1時点前における各状態のパ
スメトリックを加算して、各パスのパスメトリックを計
算する。枝選択器104は、加算器103から入力され
る各パスのメトリック値から、各状態毎にメトリック値
の小さいパスを生き残りパスとして選択する。パスメモ
リ106は枝選択器104から出力された各状態に対す
る生き残りパスを記憶する。メトリックメモリ105は
枝選択器において選択された各状態に対する生き残りパ
スのパスメトリックを記憶する。
【0018】信頼度指数計算器109はある時点におい
て、パスメモリにたくわえられている各状態の生き残り
パスから、それに対応する符号化系列を導出しそれと受
信系列を比較することによってそのパスの信頼度指数を
計算する。信頼度指数比較器110は信頼度指数計算器
109から入力される各生き残りパスの信頼度指数の内
の、最尤パスの信頼度指数とその他のパスの信頼度指数
を比較演算することによって、復号化系列の信頼度を計
算して出力する。
て、パスメモリにたくわえられている各状態の生き残り
パスから、それに対応する符号化系列を導出しそれと受
信系列を比較することによってそのパスの信頼度指数を
計算する。信頼度指数比較器110は信頼度指数計算器
109から入力される各生き残りパスの信頼度指数の内
の、最尤パスの信頼度指数とその他のパスの信頼度指数
を比較演算することによって、復号化系列の信頼度を計
算して出力する。
【0019】以下では、具体的なパスの信頼度指数と復
号化系列の信頼度の計算法の例を、従来の技術のところ
で取り上げた例に基づいて示す。
号化系列の信頼度の計算法の例を、従来の技術のところ
で取り上げた例に基づいて示す。
【0020】図2(a)は、従来の技術のところで説明
した図6(c)と同一のトレリス線図である。ここで、
時点5における最尤パスは状態S5(01)の生き残り
パスであり、それに対応する符号化系列は C’’=(1,1,−1,−1,1,−1,−1,−
1,−1,−1) である。これと受信系列 C’=(3,−1,−2,−1,2,−2,1,−1,
−2,−3) を比べて、正負の符号が異なっている位置の受信系列の
値の絶対値の和を計算すると 2 になる。他の状態の
生き残りパスに対しても同様の計算をすると、図2
(a)の時点5の各状態の右側に記されているように各
々の信頼度指数が計算される。この信頼度指数は値の小
さいものほど信頼度の高いパスであることを示してい
る。ここで、最尤パス以外のパスの信頼度指数の平均値
と最尤パスの信頼度指数の差を最尤パスの信頼度指数の
値で正規化したものを復号化系列の信頼度として計算す
ると、3/2となる。この値は、値が大きいほど復号化
系列の信頼度が高いことを示している。
した図6(c)と同一のトレリス線図である。ここで、
時点5における最尤パスは状態S5(01)の生き残り
パスであり、それに対応する符号化系列は C’’=(1,1,−1,−1,1,−1,−1,−
1,−1,−1) である。これと受信系列 C’=(3,−1,−2,−1,2,−2,1,−1,
−2,−3) を比べて、正負の符号が異なっている位置の受信系列の
値の絶対値の和を計算すると 2 になる。他の状態の
生き残りパスに対しても同様の計算をすると、図2
(a)の時点5の各状態の右側に記されているように各
々の信頼度指数が計算される。この信頼度指数は値の小
さいものほど信頼度の高いパスであることを示してい
る。ここで、最尤パス以外のパスの信頼度指数の平均値
と最尤パスの信頼度指数の差を最尤パスの信頼度指数の
値で正規化したものを復号化系列の信頼度として計算す
ると、3/2となる。この値は、値が大きいほど復号化
系列の信頼度が高いことを示している。
【0021】もう一つの例として、受信系列 C’’’=(3,−1,−2,1,1,−1,1,−
2,1,−2) を復号した場合のトレリス線図と、時点5における各状
態の生き残りパスの信頼度指数を上記の方法で計算した
結果を図2(b)に示す。先の例に比べると受信系列に
多くの誤りが含まれているために、復号結果は A’’=(1 1 1 1 1) となって、もとの情報系列Aと異なっていることが分か
る。この場合に復号化系列の信頼度を上記の方法で計算
すると、4/9となる。
2,1,−2) を復号した場合のトレリス線図と、時点5における各状
態の生き残りパスの信頼度指数を上記の方法で計算した
結果を図2(b)に示す。先の例に比べると受信系列に
多くの誤りが含まれているために、復号結果は A’’=(1 1 1 1 1) となって、もとの情報系列Aと異なっていることが分か
る。この場合に復号化系列の信頼度を上記の方法で計算
すると、4/9となる。
【0022】図3は、上記の方法で計算した復号化系列
の信頼度と、復号後の誤り率との関係を示したものであ
る。データをある一定の長さ毎にフレームに区切って情
報系列とする条件で、シミュレーション実験により得た
結果である。実線は、理想的な誤り検出手法を用いた時
に誤りが検出されたフレームの割合を示し、点線は、平
均復号後誤り率を示す。
の信頼度と、復号後の誤り率との関係を示したものであ
る。データをある一定の長さ毎にフレームに区切って情
報系列とする条件で、シミュレーション実験により得た
結果である。実線は、理想的な誤り検出手法を用いた時
に誤りが検出されたフレームの割合を示し、点線は、平
均復号後誤り率を示す。
【0023】本手法を誤り検出手法として用いる場合
は、復号化系列の信頼度のある値を閾値として、その値
以下ならば誤りが検出されたとすればよい。
は、復号化系列の信頼度のある値を閾値として、その値
以下ならば誤りが検出されたとすればよい。
【0024】また、パスの信頼度指数の計算と復号化系
列の信頼度の計算は、上記で説明した以外にも種々の方
法が考えられる。
列の信頼度の計算は、上記で説明した以外にも種々の方
法が考えられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の復号後誤
り率推定装置は、ビタビ復号の途中のある時点で、その
時点における各状態の生き残りパスについてそのパスの
信頼度指数を求め、最尤パスの信頼度指数とそれ以外の
パスの信頼度指数を比較することで復号後の誤り率を高
い精度によって推定することが可能である。そのことに
よって、従来の通信システムにおいて用いていた誤り検
出符号の代わりに本発明の復号後誤り率推定装置による
誤り検出を用いたり、あるいは、誤り検出符号の検査ビ
ットを削減して本発明の復号後誤り率推定装置による誤
り検出を併用することで、伝送効率が良くかつ失敗の可
能性の低い誤り検出手法を提供することが可能となる。
り率推定装置は、ビタビ復号の途中のある時点で、その
時点における各状態の生き残りパスについてそのパスの
信頼度指数を求め、最尤パスの信頼度指数とそれ以外の
パスの信頼度指数を比較することで復号後の誤り率を高
い精度によって推定することが可能である。そのことに
よって、従来の通信システムにおいて用いていた誤り検
出符号の代わりに本発明の復号後誤り率推定装置による
誤り検出を用いたり、あるいは、誤り検出符号の検査ビ
ットを削減して本発明の復号後誤り率推定装置による誤
り検出を併用することで、伝送効率が良くかつ失敗の可
能性の低い誤り検出手法を提供することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例のブロック図
【図2】(a)、(b)は図1における復号後誤り率推
定装置の動作を説明するためのトレリス線図
定装置の動作を説明するためのトレリス線図
【図3】復号化系列の信頼度と誤りが検出されたフレー
ムの割合の対応、および復号化系列の信頼度と平均復号
後誤り率の対応を表したグラフ
ムの割合の対応、および復号化系列の信頼度と平均復号
後誤り率の対応を表したグラフ
【図4】従来方式の通信システムのブロック図
【図5】(a)は、図4における誤り訂正符号化器の構
成例を示すブロック図、(b)は、その誤り訂正符号化
器の動作を説明するための状態遷移図
成例を示すブロック図、(b)は、その誤り訂正符号化
器の動作を説明するための状態遷移図
【図6】(a)、(b)、(c)は従来方式での畳み込
み符号およびビタビ・アルゴリズムを説明するためのト
レリス線図
み符号およびビタビ・アルゴリズムを説明するためのト
レリス線図
101 受信系列入力端子 102 枝メトリック計算器 103 加算器 104 枝選択器 105 メトリックメモリ 106 パスメモリ 107 復号化系列出力端子 108 ビタビ復号器 109 信頼度指数計算器 110 信頼度指数比較器 111 信頼度出力端子 401 情報源 402 情報源符号化器 403 誤り検出符号化器 404 誤り訂正符号化器 405 送信側 406 伝送路 407 誤り訂正復号化器 408 誤り検出復号化器 409 情報源復号化器 410 情報利用 411 受信側 501 入力端子 502、503、504 遅延素子 505 シフトレジスタ 506、507 加算器 508、509 出力端子 510、511、512、513 畳み込み符号化器の
状態
状態
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 13/00 - 13/22 H04L 1/00 H04L 1/08 - 1/24
Claims (1)
- 【請求項1】 受信信号入力端子と、取り得る内部状態
の生き残りパスを記憶するパスメモリと、生き残りパス
のパスメトリックを記憶するメトリックメモリをもつビ
タビ復号器において、前記各内部状態の生き残りパスと
前記受信信号を入力として、前記生き残りパスに対応す
る符号化系列と前記受信信号を比較し、その二つの系列
の正負の符号が異なる位置の受信信号の絶対値を累加算
した値を前記生き残りパスの信頼度指数として出力する
信頼度指数計算器と、前記パスメトリックと前記生き残
りパスの信頼度指数を入力として最小のパスメトリック
を持つパスの信頼度指数とそれ以外のパスの信頼度指数
を比較することによって復号化系列の信頼度を計算する
信頼度指数比較器を有することを特徴とするビタビ復号
器の復号後誤り率推定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5240976A JP2751798B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | ビタビ復号器の復号後誤り率推定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5240976A JP2751798B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | ビタビ復号器の復号後誤り率推定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0799455A JPH0799455A (ja) | 1995-04-11 |
JP2751798B2 true JP2751798B2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=17067466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5240976A Expired - Fee Related JP2751798B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | ビタビ復号器の復号後誤り率推定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2751798B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2798021B2 (ja) * | 1995-10-25 | 1998-09-17 | 日本電気株式会社 | 信頼度生成方式 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2884650B2 (ja) * | 1989-12-27 | 1999-04-19 | 日本電気株式会社 | 通話チャネルのビット誤り率測定装置 |
-
1993
- 1993-09-28 JP JP5240976A patent/JP2751798B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
今井秀樹、「符号理論」、初版、電子情報通信学会、平成2年3月、P.286−287 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0799455A (ja) | 1995-04-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108462558B (zh) | 一种极化码scl译码方法、装置及电子设备 | |
US6148431A (en) | Add compare select circuit and method implementing a viterbi algorithm | |
JP3120511B2 (ja) | ビタビ復号装置 | |
US7716565B2 (en) | Method and system for decoding video, voice, and speech data using redundancy | |
US6507927B1 (en) | Method and device for estimating the reliability of a decoded symbol sequence | |
JP2001036417A (ja) | 誤り訂正符号化装置、方法及び媒体、並びに誤り訂正符号復号装置、方法及び媒体 | |
WO2020108586A1 (zh) | 一种极化码译码方法及装置、多级译码器、存储介质 | |
JP2009535939A (ja) | ビタビ復号装置および技術 | |
US20090122921A1 (en) | Method and apparatus of decoding encoded data frame having dummy bit sequences included therein | |
US20070033478A1 (en) | System and method for blind transport format detection with cyclic redundancy check | |
US20030070131A1 (en) | Decoding method and decoding apparatus of product code | |
JP2008118327A (ja) | ビタビ復号方法 | |
KR101212856B1 (ko) | 통신 시스템에서 데이터를 복호하는 방법 및 장치 | |
JP2751798B2 (ja) | ビタビ復号器の復号後誤り率推定装置 | |
KR20090083585A (ko) | 이동통신 시스템의 복호 장치 및 방법 | |
US7975212B2 (en) | Sequential decoding method and apparatus thereof | |
CN101411071A (zh) | 具有双向滑动窗口体系结构的map译码器 | |
GB2523586A (en) | Method and a device for decoding a bitstream encoded with an outer convolutional code and an inner block code | |
WO1995001008A1 (fr) | Methode de comptage des erreurs sur les bits et compteur | |
US20090110125A1 (en) | Maximum a posteriori probability decoder | |
KR101134806B1 (ko) | 부호 복호 방법 | |
JP3987153B2 (ja) | マンハッタンあるいはハミングメトリックスキームに基づくビタビデコーダのための信号のデコード | |
US20190158214A1 (en) | System and method for frame synchronization | |
CN114665888B (zh) | 基于神经网络的译码有效性检测方法及介质 | |
CN118054797B (zh) | 编码及译码方法、装置、设备 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980127 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227 Year of fee payment: 12 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |