JP2749487B2 - 頭部装着式表示システム - Google Patents
頭部装着式表示システムInfo
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- JP2749487B2 JP2749487B2 JP28769392A JP28769392A JP2749487B2 JP 2749487 B2 JP2749487 B2 JP 2749487B2 JP 28769392 A JP28769392 A JP 28769392A JP 28769392 A JP28769392 A JP 28769392A JP 2749487 B2 JP2749487 B2 JP 2749487B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、頭部装着式表示システ
ムに関し、特に、表示のリアリティ性を向上させた頭部
装着式表示システムに関するものである。
ムに関し、特に、表示のリアリティ性を向上させた頭部
装着式表示システムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】バーチュアルリアリティ用、あるいは、
一人で大画面の映像を楽しむことができるようにするこ
と等を目的として、ヘルメット型、ゴーグル型の頭部装
着式ディスプレイの開発が進められている。
一人で大画面の映像を楽しむことができるようにするこ
と等を目的として、ヘルメット型、ゴーグル型の頭部装
着式ディスプレイの開発が進められている。
【０００３】従来の頭部装着式ディスプレイを用いたバ
ーチュアルリアリティシステムにおいては、図９に模式
的に示すように、装着者自身の手、体、足等を見ること
はできない。
ーチュアルリアリティシステムにおいては、図９に模式
的に示すように、装着者自身の手、体、足等を見ること
はできない。
【０００４】しかし、人間の眼の周辺には、必ずと言っ
ていい程自分の体の像が映っており、バーチュアルリア
リティ用の映像の中にこの自分の体の像が欠如していて
は、リアリティ性が欠けることになる。
ていい程自分の体の像が映っており、バーチュアルリア
リティ用の映像の中にこの自分の体の像が欠如していて
は、リアリティ性が欠けることになる。
【０００５】また、図１０のように、装着者の手にデー
タグローブをはめて、コンピュータグラフィックスで電
子像ＣＧを作り、表示すると言う方法もあるが、コンピ
ュータにおける計算が実際の動きに追従できず、速い運
動はできない。
タグローブをはめて、コンピュータグラフィックスで電
子像ＣＧを作り、表示すると言う方法もあるが、コンピ
ュータにおける計算が実際の動きに追従できず、速い運
動はできない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の方
法では、仮想空間内に自分の手、体、足等が見えないこ
とに起因して、リアリティ性の不足が生じている。
法では、仮想空間内に自分の手、体、足等が見えないこ
とに起因して、リアリティ性の不足が生じている。
【０００７】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、映像表示装置に表示された映
像を装着者の眼球に投影して観察可能にする頭部装着式
表示システムにおいて、装着者の手、体、足等が映像中
に同時に重なり合って見えるようにして表示のリアリテ
ィ性を向上させることである。
ものであり、その目的は、映像表示装置に表示された映
像を装着者の眼球に投影して観察可能にする頭部装着式
表示システムにおいて、装着者の手、体、足等が映像中
に同時に重なり合って見えるようにして表示のリアリテ
ィ性を向上させることである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第１の頭部装着式表示システムは、映像を表示する
映像表示装置、前記映像表示装置によって表示された映
像と外界からの外界像とを重ね合わせる合成手段、及
び、重ね合わされた映像を観察者の眼球に投影する投影
手段を備えた頭部装着式表示装置と、前記頭部装着式表
示装置を装着した観察者近傍を外界像から遮断するため
の観察者囲い手段と、前記観察者囲い手段が前記合成手
段を経て観察者に見えないようにするために、前記観察
者囲い手段の内面に設けられたコーティング部材と、を
有することを特徴とするものである。
明の第１の頭部装着式表示システムは、映像を表示する
映像表示装置、前記映像表示装置によって表示された映
像と外界からの外界像とを重ね合わせる合成手段、及
び、重ね合わされた映像を観察者の眼球に投影する投影
手段を備えた頭部装着式表示装置と、前記頭部装着式表
示装置を装着した観察者近傍を外界像から遮断するため
の観察者囲い手段と、前記観察者囲い手段が前記合成手
段を経て観察者に見えないようにするために、前記観察
者囲い手段の内面に設けられたコーティング部材と、を
有することを特徴とするものである。
【０００９】第２の本発明の頭部装着式表示システム
は、映像を表示する映像表示装置、及び、前記映像表示
装置によって表示された映像を観察者の眼球に投影する
投影手段を備えた頭部装着式表示装置と、外界像を撮影
する撮像装置と、前記撮像装置によって得られた外界像
から、観察者近傍の観察者周辺外界像と観察者近傍を除
いた外界像とを分離する分離手段と、前記分離手段によ
り分離された観察者周辺外界像と前記映像表示装置の表
示像とを合成する合成手段と、を有することを特徴とす
るものである。
は、映像を表示する映像表示装置、及び、前記映像表示
装置によって表示された映像を観察者の眼球に投影する
投影手段を備えた頭部装着式表示装置と、外界像を撮影
する撮像装置と、前記撮像装置によって得られた外界像
から、観察者近傍の観察者周辺外界像と観察者近傍を除
いた外界像とを分離する分離手段と、前記分離手段によ
り分離された観察者周辺外界像と前記映像表示装置の表
示像とを合成する合成手段と、を有することを特徴とす
るものである。
【００１０】この場合、分離手段は、撮像装置によって
撮影された映像信号段階で分離する電気回路として構成
することもできる。また、合成手段は、映像表示装置に
表示される映像信号と分離手段によって分離された観察
者周辺外界像の映像信号とを合成する電気回路として構
成することもできる。
撮影された映像信号段階で分離する電気回路として構成
することもできる。また、合成手段は、映像表示装置に
表示される映像信号と分離手段によって分離された観察
者周辺外界像の映像信号とを合成する電気回路として構
成することもできる。
【００１１】
【作用】本発明においては、映像表示装置に表示された
映像を装着者の眼球に投影して観察可能にする頭部装着
式表示システムにおいて、外界像から装着者の手、体、
足等の映像のみを光学的又は電気的に分離し、その装着
者の手、体、足等の映像のみを光学的又は電気的に映像
表示装置に表示された映像に合成するので、映像中の仮
想空間内に自分の手、体、足等が同時に重なり合って見
えるため、表示のリアリティ性が向上する。
映像を装着者の眼球に投影して観察可能にする頭部装着
式表示システムにおいて、外界像から装着者の手、体、
足等の映像のみを光学的又は電気的に分離し、その装着
者の手、体、足等の映像のみを光学的又は電気的に映像
表示装置に表示された映像に合成するので、映像中の仮
想空間内に自分の手、体、足等が同時に重なり合って見
えるため、表示のリアリティ性が向上する。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の頭部装着式表示システムをい
くつかの実施例に基づいて説明するが、本発明は、外界
像の中から、観察者（装着者）の体近辺の映像のみを取
り出し、映像表示装置に表示するシュミレーション像と
重ねるものであり、そのためには、壁で囲まれた空間
の中でシースルー型頭部装着式表示装置を装着し、壁の
像を光学的に除去する、撮像機付きの頭部装着式表示
装置を装着し、外界像を撮像機で撮像し、撮像した映像
から自分の体の像信号だけを抜き出して、シュミレーシ
ョン信号と重ね合わせてその映像を表示する、と言う２
つの方法がある。
くつかの実施例に基づいて説明するが、本発明は、外界
像の中から、観察者（装着者）の体近辺の映像のみを取
り出し、映像表示装置に表示するシュミレーション像と
重ねるものであり、そのためには、壁で囲まれた空間
の中でシースルー型頭部装着式表示装置を装着し、壁の
像を光学的に除去する、撮像機付きの頭部装着式表示
装置を装着し、外界像を撮像機で撮像し、撮像した映像
から自分の体の像信号だけを抜き出して、シュミレーシ
ョン信号と重ね合わせてその映像を表示する、と言う２
つの方法がある。
【００１３】図３にシースルー型頭部装着式表示装置の
１例の光学配置図を示すが、この表示装置１０は、左右
の眼球１の前に配置した凹面ハーフミラー２と、液晶表
示素子のような映像表示装置３と、映像表示装置３の映
像を凹面ハーフミラー２へ導くレンズ系４とからなり、
映像表示装置３に表示された映像は、レンズ系４により
凹面ハーフミラー２へ導かれ、凹面ハーフミラー２によ
り空中の拡大像として結像されて眼球１へ導かれるもの
で、外界の景色等は凹面ハーフミラー２を透過して映像
表示装置３に表示された映像と合成して観察されるもの
である。
１例の光学配置図を示すが、この表示装置１０は、左右
の眼球１の前に配置した凹面ハーフミラー２と、液晶表
示素子のような映像表示装置３と、映像表示装置３の映
像を凹面ハーフミラー２へ導くレンズ系４とからなり、
映像表示装置３に表示された映像は、レンズ系４により
凹面ハーフミラー２へ導かれ、凹面ハーフミラー２によ
り空中の拡大像として結像されて眼球１へ導かれるもの
で、外界の景色等は凹面ハーフミラー２を透過して映像
表示装置３に表示された映像と合成して観察されるもの
である。
【００１４】ところで、図１に示したように、このよう
なシースルー型頭部装着式表示装置１０を装着した使用
者Ｍは、内面が全面無反射コーティングされている遮蔽
体１１で囲まれた、例えば、ドーム、部屋等の閉空間Ｓ
の中に入って映像を観察する。この閉空間Ｓには、照明
装置１２が設置されていて、使用者Ｍを照らしている。
表示装置１０では、電子像としてあるシュミレーション
映像を使用者Ｍの眼球に投影しており、使用者Ｍはこの
像を見ている。この際、シースルー型頭部装着式表示装
置１０の凹面鏡がハーフミラー２（図３）となっている
ので、外界の像も使用者Ｍには同時に見ることができる
が、遮蔽体１１は無反射コーティングされているので、
遮蔽体１１の像は見えない。しかし、使用者Ｍの手、
体、足等は照明装置１２で照らされているので、これら
の像を見ることができる。つまり、使用者Ｍは、図２に
示すように、電子像であるシュミレーション映像と自分
の手、体、足が重なった映像を見ることができ、自分の
体そのものが仮想空間に存在しているように感じること
ができ、リアリティ性が向上する。なお、遮蔽体１１と
しては、必ずしも使用者Ｍの周囲を完全に囲う壁である
必要はなく、使用者Ｍの視界を囲えるものなら背後が開
いていてもよい。
なシースルー型頭部装着式表示装置１０を装着した使用
者Ｍは、内面が全面無反射コーティングされている遮蔽
体１１で囲まれた、例えば、ドーム、部屋等の閉空間Ｓ
の中に入って映像を観察する。この閉空間Ｓには、照明
装置１２が設置されていて、使用者Ｍを照らしている。
表示装置１０では、電子像としてあるシュミレーション
映像を使用者Ｍの眼球に投影しており、使用者Ｍはこの
像を見ている。この際、シースルー型頭部装着式表示装
置１０の凹面鏡がハーフミラー２（図３）となっている
ので、外界の像も使用者Ｍには同時に見ることができる
が、遮蔽体１１は無反射コーティングされているので、
遮蔽体１１の像は見えない。しかし、使用者Ｍの手、
体、足等は照明装置１２で照らされているので、これら
の像を見ることができる。つまり、使用者Ｍは、図２に
示すように、電子像であるシュミレーション映像と自分
の手、体、足が重なった映像を見ることができ、自分の
体そのものが仮想空間に存在しているように感じること
ができ、リアリティ性が向上する。なお、遮蔽体１１と
しては、必ずしも使用者Ｍの周囲を完全に囲う壁である
必要はなく、使用者Ｍの視界を囲えるものなら背後が開
いていてもよい。
【００１５】次に、図１の遮蔽体１１の内面全面を無反
射コーティングする代わりに、特殊な色、例えば、青色
にコーティングし、また、シースルー型頭部装着式表示
装置１０の凹面ハーフミラー２の前に、図４に示すよう
に、この特殊な色、例えば、青色だけを吸収する色フィ
ルター１３を付加する。このようにすると、例えば、遮
蔽体１１の内面全面を青色にコートすると、使用者Ｍの
手、体、足の像を含めた遮蔽体１１の像は表示装置１０
に入射するが、青色吸収フィルター１３により外界の青
色の光は遮られ眼球１に入射できない。つまり、この吸
収フィルター１３により遮蔽体１１の像は眼球に入らな
くなる。そのため、第１の実施例１と同様に、電子像と
自分の手、体、足の像だけが重なって見ることができ
る。
射コーティングする代わりに、特殊な色、例えば、青色
にコーティングし、また、シースルー型頭部装着式表示
装置１０の凹面ハーフミラー２の前に、図４に示すよう
に、この特殊な色、例えば、青色だけを吸収する色フィ
ルター１３を付加する。このようにすると、例えば、遮
蔽体１１の内面全面を青色にコートすると、使用者Ｍの
手、体、足の像を含めた遮蔽体１１の像は表示装置１０
に入射するが、青色吸収フィルター１３により外界の青
色の光は遮られ眼球１に入射できない。つまり、この吸
収フィルター１３により遮蔽体１１の像は眼球に入らな
くなる。そのため、第１の実施例１と同様に、電子像と
自分の手、体、足の像だけが重なって見ることができ
る。
【００１６】次に、本発明の第３実施例について説明す
る。この実施例においては、遮蔽体１１としては、第２
実施例のように、特殊な色、例えば、青色にコーティン
グしたものを用い、頭部装着式表示装置１０としては、
この場合、図５にその１例の右側半分の光学配置を示す
ように、図１の凹面ハーフミラー２の代わりに、凹面鏡
２′を用い、液晶表示素子等の映像表示装置３に表示さ
れた映像が、レンズ系４により凹面鏡２′へ導かれ、凹
面鏡２′により空中の拡大像として結像されて眼球１へ
導かれるようにし、外界の景色等は、凹面鏡２′の前に
配置したミラー１４と、その反射光路中に配置した対物
レンズ１５と、その結像面に配置したＣＣＤ等のカラー
撮像素子１６とからなる撮像機によって撮像する撮像機
付きのものを用いる。図６に示すように、このような撮
像機付き頭部装着式表示装置１０のカラー撮像素子１６
によって、遮蔽体１１と使用者Ｍの手、体、足の像が電
気信号に変換される。この信号は、電気的色フィルター
１７により、遮蔽体１１の色の信号だけが除去される。
例えば、青色にコートした遮蔽体１１の場合は、電気的
色フィルター１７により青色信号だけを除去するように
設定する。残りの信号、つまり、手、体、足の電気信号
は、合成回路１９によりシュミレーション映像信号源１
８からの電気信号と重ね合わされて、表示装置１０中の
映像表示装置３に表示され、光学的に眼球１に提示され
る。この実施例では、自分の手、体、足は電子像として
観察される。
る。この実施例においては、遮蔽体１１としては、第２
実施例のように、特殊な色、例えば、青色にコーティン
グしたものを用い、頭部装着式表示装置１０としては、
この場合、図５にその１例の右側半分の光学配置を示す
ように、図１の凹面ハーフミラー２の代わりに、凹面鏡
２′を用い、液晶表示素子等の映像表示装置３に表示さ
れた映像が、レンズ系４により凹面鏡２′へ導かれ、凹
面鏡２′により空中の拡大像として結像されて眼球１へ
導かれるようにし、外界の景色等は、凹面鏡２′の前に
配置したミラー１４と、その反射光路中に配置した対物
レンズ１５と、その結像面に配置したＣＣＤ等のカラー
撮像素子１６とからなる撮像機によって撮像する撮像機
付きのものを用いる。図６に示すように、このような撮
像機付き頭部装着式表示装置１０のカラー撮像素子１６
によって、遮蔽体１１と使用者Ｍの手、体、足の像が電
気信号に変換される。この信号は、電気的色フィルター
１７により、遮蔽体１１の色の信号だけが除去される。
例えば、青色にコートした遮蔽体１１の場合は、電気的
色フィルター１７により青色信号だけを除去するように
設定する。残りの信号、つまり、手、体、足の電気信号
は、合成回路１９によりシュミレーション映像信号源１
８からの電気信号と重ね合わされて、表示装置１０中の
映像表示装置３に表示され、光学的に眼球１に提示され
る。この実施例では、自分の手、体、足は電子像として
観察される。
【００１７】さらに、図７を参照にして第４実施例につ
いて説明する。この実施例においては、使用者Ｍは、実
施例１〜３のような遮蔽体１１で囲まれた閉空間Ｓを必
要としない。使用者Ｍは、ある特殊な色、例えば、青色
が付いている色付きスーツ２０を着用する。そして、図
５のような撮像機付き頭部装着式表示装置１０を装着し
て観察すると、使用者Ｍの周りの風景の像は自分の手、
体、足の像を含めて撮像機のカラー撮像素子１６で撮像
され、電気信号に変換される。次に、図６のような回路
の電気的色フィルター１７で今度は色付きスーツ２０の
色の信号だけを残し、他の色信号は除去する。つまり、
手、体、足の像信号（上記例では、青色信号）だけが残
る。この電気信号とシュミレーション電気信号を重ね合
わせ、映像表示装置３に表示する。この実施例は、特別
な閉空間に入ることなく、開放された空間で使用できる
と言う利点がある。
いて説明する。この実施例においては、使用者Ｍは、実
施例１〜３のような遮蔽体１１で囲まれた閉空間Ｓを必
要としない。使用者Ｍは、ある特殊な色、例えば、青色
が付いている色付きスーツ２０を着用する。そして、図
５のような撮像機付き頭部装着式表示装置１０を装着し
て観察すると、使用者Ｍの周りの風景の像は自分の手、
体、足の像を含めて撮像機のカラー撮像素子１６で撮像
され、電気信号に変換される。次に、図６のような回路
の電気的色フィルター１７で今度は色付きスーツ２０の
色の信号だけを残し、他の色信号は除去する。つまり、
手、体、足の像信号（上記例では、青色信号）だけが残
る。この電気信号とシュミレーション電気信号を重ね合
わせ、映像表示装置３に表示する。この実施例は、特別
な閉空間に入ることなく、開放された空間で使用できる
と言う利点がある。
【００１８】次に、図８を参照にして第５実施例につい
て説明する。この実施例においては、撮像機付き頭部装
着式表示装置１０の左右の撮像機からの信号を画像処理
装置２１で画像処理して、使用者Ｍの体近傍の信号だけ
を取り出すものである。使用者Ｍの手、体、足等の像
は、使用者の眼から距離が近いため、左眼像と右眼像の
パララックスが大きい。これを利用して、左右両側に取
り付けられた撮像機からの信号の中、パララックスの大
きな信号だけを残すように、画像処理装置２１で画像処
理し、その残った映像信号を合成回路１９によりシュミ
レーション映像信号源１８からの映像信号と重ね合わせ
て、表示装置１０中の左右の映像表示装置３に表示し、
使用者Ｍにこの合成映像が見えるようにする。この実施
例では、開放空間内で使用でき、また第４実施例のよう
な特別なスーツを着る必要もない。
て説明する。この実施例においては、撮像機付き頭部装
着式表示装置１０の左右の撮像機からの信号を画像処理
装置２１で画像処理して、使用者Ｍの体近傍の信号だけ
を取り出すものである。使用者Ｍの手、体、足等の像
は、使用者の眼から距離が近いため、左眼像と右眼像の
パララックスが大きい。これを利用して、左右両側に取
り付けられた撮像機からの信号の中、パララックスの大
きな信号だけを残すように、画像処理装置２１で画像処
理し、その残った映像信号を合成回路１９によりシュミ
レーション映像信号源１８からの映像信号と重ね合わせ
て、表示装置１０中の左右の映像表示装置３に表示し、
使用者Ｍにこの合成映像が見えるようにする。この実施
例では、開放空間内で使用でき、また第４実施例のよう
な特別なスーツを着る必要もない。
【００１９】以上、本発明の頭部装着式表示システムを
いくつかの実施例に基づいて説明してきたが、本発明は
これら実施例に限定されず種々の変形が可能である。例
えば、外界像から特殊な色の成分を分離するのに、電気
的色フィルターの代わりに光学的色フィルターやその他
の手段を用いてもよい。また、合成手段も、電気回路的
な信号重ね合わせ手段に代えて、例えば分離された外界
信号を一旦外界像表示装置によって表示し、この映像と
シュミレーション映像を光学的に合成した後、眼球へ投
影する方法を用いてもよい。
いくつかの実施例に基づいて説明してきたが、本発明は
これら実施例に限定されず種々の変形が可能である。例
えば、外界像から特殊な色の成分を分離するのに、電気
的色フィルターの代わりに光学的色フィルターやその他
の手段を用いてもよい。また、合成手段も、電気回路的
な信号重ね合わせ手段に代えて、例えば分離された外界
信号を一旦外界像表示装置によって表示し、この映像と
シュミレーション映像を光学的に合成した後、眼球へ投
影する方法を用いてもよい。
【００２０】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の頭部装着式表示システムによると、映像表示装置に表
示された映像を装着者の眼球に投影して観察可能にする
頭部装着式表示システムにおいて、外界像から装着者の
手、体、足等の映像のみを光学的又は電気的に分離し、
その装着者の手、体、足等の映像のみを光学的又は電気
的に映像表示装置に表示された映像に合成するので、映
像中の仮想空間内に自分の手、体、足等が同時に重なり
合って見えるため、表示のリアリティ性が向上する。
の頭部装着式表示システムによると、映像表示装置に表
示された映像を装着者の眼球に投影して観察可能にする
頭部装着式表示システムにおいて、外界像から装着者の
手、体、足等の映像のみを光学的又は電気的に分離し、
その装着者の手、体、足等の映像のみを光学的又は電気
的に映像表示装置に表示された映像に合成するので、映
像中の仮想空間内に自分の手、体、足等が同時に重なり
合って見えるため、表示のリアリティ性が向上する。
【図１】本発明の頭部装着式表示システムの第１実施例
のシステム構成を説明するための図である。
のシステム構成を説明するための図である。
【図２】第１実施例によりシュミレーション映像に手、
体、足が重なって見える様子を示す図である。
体、足が重なって見える様子を示す図である。
【図３】シースルー型頭部装着式表示装置の１例の光学
配置図である。
配置図である。
【図４】第２実施例に用いるシースルー型頭部装着式表
示装置の光学配置図である。
示装置の光学配置図である。
【図５】撮像機付き頭部装着式表示装置の１例の光学配
置図である。
置図である。
【図６】第３実施例における信号処理回路を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図７】第４実施例における使用者の様子を示す図であ
る。
る。
【図８】第５実施例における使用者の様子と信号処理を
示す図である。
示す図である。
【図９】従来の頭部装着式ディスプレイを用いたバーチ
ュアルリアリティシステムにおいける欠点を説明するた
めの模式図である。
ュアルリアリティシステムにおいける欠点を説明するた
めの模式図である。
【図１０】もう１つの従来システムにおいける欠点を説
明するための模式図である。
明するための模式図である。
Ｍ…使用者 Ｓ…閉空間 １…眼球 ２…凹面ハーフミラー ２′…凹面鏡 ３…映像表示装置 ４…レンズ系 １０…頭部装着式表示装置 １１…遮蔽体 １２…照明装置 １３…色フィルター １４…ミラー １５…対物レンズ １６…カラー撮像素子 １７…電気的色フィルター １８…シュミレーション映像信号源 １９…合成回路 ２０…色付きスーツ ２１…画像処理装置
Claims (15)
- 【請求項１】 映像を表示する映像表示装置と、前記映
像表示装置によって表示された映像と外界からの外界像
とを重ね合わせる合成手段と、重ね合わされた映像を観
察者の眼球に投影する投影手段を備えた頭部装着式表示
装置と、 前記頭部装着式表示装置を装着した観察者近傍を外界像
から遮断するための観察者囲い手段と、前記観察者囲い
手段が前記合成手段を経て観察者に見えないようにする
ために前記観察者囲い手段の内面に設けられたコーティ
ング部材と、 を有することを特徴とする頭部装着式表示システム。 - 【請求項２】 前記合成手段はハーフミラーからなり、 前記ハーフミラーは、外界からの外界像を透過させ、か
つ前記映像表示装置によって表示された映像を反射させ
てそれぞれの像を観察者の眼球に導くことを特徴とする
請求項１の頭部装着式表示システム。 - 【請求項３】 少なくとも前記観察者近傍を照明する照
明装置を備えたことを特徴とする請求項１又は２の頭部
装着式表示システム。 - 【請求項４】 前記コーティング部材は、前記照明装置
から射出された光の反射を防止することを特徴とする請
求項３の頭部装着式表示システム。 - 【請求項５】 前記コーティング部材が所定の反射率及
び吸収率から決定される色彩を有し、前記ハーフミラー
の前側には前記色の透過を防止するフィルターを配置す
ることを特徴とする請求項２又は３の頭部装着式表示シ
ステム。 - 【請求項６】 前記投影手段はまたは合成手段の少なく
ともどちらかに凹面鏡を有することを特徴とする請求項
１，２，３，４又は５記載の頭部装着式表示システム。 - 【請求項７】 前記観察者囲い手段は観察者の周辺を完
全に囲む壁であることを特徴とする請求項１，２，３，
４，５又は６記載の頭部装着式表示システム。 - 【請求項８】 映像を表示する映像表示装置と、前記映
像表示装置によって表示された映像を観察者の眼球に投
影する投影手段を備えた頭部装着式表示装置と、 外界像を撮影する撮像装置と、 前記撮像装置によって得られた外界像から、前記観察者
近傍の観察者周辺外界像と前記観察者近傍を除いた外界
像とを分離する分離手段と、 前記分離手段により分離された観察者周辺外界像と前記
映像表示装置の表示像とを合成する合成手段と、 を有することを特徴とする頭部装着式表示システム。 - 【請求項９】 前記分離手段が、前記撮像装置によって
撮影された映像信号段階で分離する電気回路として構成
されていることを特徴とする請求項８記載の頭部装着式
表示システム。 - 【請求項１０】 前記合成手段が、前記映像表示装置に
表示される映像信号と前記分離手段によって分離された
観察者周辺外界像の映像信号とを合成する電気回路とし
て構成されていることを特徴とする請求項８又は９記載
の頭部装着式表示システム。 - 【請求項１１】 映像信号生成装置と、 前記頭部装着式表示装置を装着した観察者近傍を囲む観
察者囲い手段と、前記観察者囲い手段の内面に設けら
れ、かつ所定の反射率及び吸収率から決定される色彩を
有するコーティング部材と、 少なくとも前記観察者近傍を照明する照明装置と、 前記分離手段が、前記撮像装置によって撮影された映像
信号のうち前記色信号を排除する色フィルター電気回路
を有し、 前記合成手段が、前記分離手段によって残った映像信号
と前記映像信号生成装置からの映像信号とを電気的に合
成する電気回路を有し、 前記映像表示装置は前記合成手段により合成された映像
信号を受けて映像を表示する事を特徴とする請求項８，
９又は１０記載の頭部装着式表示システム。 - 【請求項１２】 前記観察者囲い手段は、観察者の周辺
を完全に囲む形状の壁部材であることを特徴とする請求
項１１記載の頭部装着式表示システム。 - 【請求項１３】 映像信号生成装置と、 前記観察者が着用し、所定の反射率及び吸収率から決定
される色彩を有するスーツと、 前記分離手段が、前記撮像装置によって撮影された映像
信号のうち前記色信号以外を排除する色フィルター電気
回路を有し、 前記合成手段が、前記分離手段によって残った映像信号
と前記映像信号生成装置からの映像信号とを電気的に合
成する電気回路を有し、 前記映像表示装置は前記合成手段により合成された映像
信号を受けて映像を表示する事を特徴とする請求項８，
９又は１０記載の頭部装着式表示システム。 - 【請求項１４】 映像信号生成装置と、 前記撮像装置は第１の撮像装置と第２の撮像装置を有
し、 前記分離手段は、前記第１の撮像装置と第２の撮像装置
からのそれぞれの映像信号を比較し、パララックスの大
きな信号のみを残す画像処理装置を有し、 前記合成手段が、前記分離手段によって残った映像信号
と前記映像信号生成装置からの映像信号とを電気的に合
成する電気回路を有し、 前記映像表示装置は前記合成手段により合成された映像
信号を受けて映像を表示する事を特徴とする請求項８，
９又は１０記載の頭部装着式表示システム。 - 【請求項１５】 前記投影手段は凹面鏡を有する接眼光
学系であることを特徴とする請求項８，９，１０，１
１，１２，１３又は１４記載の頭部装着式表示システ
ム。
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