JP2749055B2 - ローラースケート靴 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、前部及び後部のアクスルに懸架装置を備え
たローラースケート靴に関する。

本発明はローラースケート靴に適用され、同様に本発
明は、使用者が両足をボード上に置き、該ボードを傾け
ることによつてその進行方向が定められる形式のボード
に適用される。これら二つの形式のローラー装置はここ
では以下に「ローラースケート靴」なる一般的な表現に
て記述する。

従来の技術 ソールに靴が固定されている形式のスケート靴はロー
ラースケート靴の分野では良く知られており、このよう
なソールはベースに固定されているのであつて、このベ
ースは前部にブレーキとして作用する緩衝装置を有し、
又、ベースは前部及び後部の走行用下部キヤリツジを有
していて、これらの下部キヤリツジの各々は２個のホイ
ールと、固定されたアクスルと、ホイールの方向を定め
るための装置とを含んで構成されている。

ホイールの方向を定めるためのこれらの装置はスケー
トをする者の重量により生じる作用力によつて作動され
るのであり、スケート靴の長手方向軸線に関してこの力
が作用する位置に関係するのである。これらの方向決め
装置は一般的に、固定アクスルの関節動及び方向決め運
動を許容するために、ナツト及びカウンターナツトによ
つて固定アクスルに対し固定された、弾性ワツシヤを含
んで構成されている。

発明が解決しようとする課題 それにも拘わらず、この弾性的なガイドを行う装置
は、スケート靴が障害物に乗り上げたときに吸収懸架機
能を発揮することはない。本発明の目的は、スケート靴
のアクスルの高さレベルに懸架装置を備え付けることに
よつてこのような不具合点を解消することであり、これ
らのアクスルは回転するように作られる。この懸架装置
の意図は、一方では、スケート走行面が平滑でないため
に生ずる衝撃や振動をローラースケート靴が甘受するの
をできる限り回避するようになすことであり、又、他方
では、スケートする際にスケーターが最高の使用気分を
確実に味わえるようになすことである。

本発明は、ベースに固定されたソール上に靴が固定さ
れており、ベースの前部と固定されたブレーキ、及び、
２個のホイールと、これらのホイールのための方向決め
装置と、アクスルとを具備してなる前部及び後部の走行
用下部キヤリツジ、を含んで構成された形式のローラー
スケート靴に対して適用される。

課題を解決するための手段 上述した欠点を解消するために、本発明は懸架装置を
備えた前部及び後部の回転アクスルを提供することにあ
り、この懸架装置が一端でホイールの軸線に直角に回転
軸の中央部分に固定され、又、他端がベースの内部に配
置された中心決め筒部によつてガイドされるのである。
これらの回転アクスルはホイールの方向を定めるための
装置、をも備えており、この装置は一端が旋回装置によ
つてベース固定され、他端は弾性装置によつて回転アク
スルの方向決めプレートに対して固定されているのであ
る。

本発明は以下に、実施例を挙げるだけのものである添
付図面を参照して、更に詳しく説明される。

実施例 第１図に示されているローラースケート靴は、靴１が
ソール２に固定され、これがベース３に固定されてお
り、ベースの前部に固定されたブレーキ、即ちクツシヨ
ンバツフア４を備えているとともに、前部及び後部のキ
ヤリツジ5,5′を有していて、これらのキヤリツジの各
々は一対のホイール6,6′と、スケーターがソール２上
での体重の加重の仕方を進行方向に直角な水平方向にお
いて移動させる（所謂、内エッジや外エッジを掛ける）
に際し、加重移動をこれらのホイールに伝達し、これら
のホイールに於ける進行方向に直角な水平方向に於ける
負荷加重分布を変更して、ホイールの進行方向を水平方
向において曲げるための方向決め装置7,7′と、回転ア
クスル8,8′とを備えている。

第２図に示されている後部のローラーキヤリツジは、
懸架装置９′を備えている回転アクスル８′を詳細に示
していて、この懸架装置は一端に於てホイール６′の軸
線に直角に回転アクスルの中央部分10′に固定され、
又、他端はベース３の内部に配置された中心決め筒部17
によりガイドされており、回転アクスル８′はホイール
の方向を定めるための装置７′を備えていて、この装置
７′は旋回（ピボツト）装置11′によつてベースの一端
に固定されるとともに、他端は２個のゴムワツシヤ13,1
3′で構成された弾性装置によつて方向決めプレート1
2′に固定されている。前部のローラーキヤリツジのた
めの懸架装置は、第２図に示されている後部のキヤリツ
ジと原理的に同じ基本に基づいて構成されている。

この懸架装置９′はばね15及び中心決めフインガ34を
含んで構成されており、中心決めフインガ34は回転アク
スル８′の中央部分10′に一端を螺合されているととも
に、他端は中心決め筒部17の内面によつてガイドされる
ピン16として伸長されており、又、ばねは中心決め筒部
の外面によつて上方でガイドされている。ばね15の強さ
はスケート靴の使用者の重量によつて選定されるのであ
る。

懸架装置９′の中心決め装置17は下方へ向けて凹部30
内に開口しており、又、楕円形の穴31を貫通形成されて
いて、この穴はソール２を通して延在されている。この
楕円形の穴31の幅寸法はピン16の直径とほぼ等しくされ
ている。この中心決め筒部は、中心決めフインガ34のピ
ン16が該筒部の楕円形の穴31内を自由にスライドできる
ようにするために、自己潤滑材によつて作られている。

この懸架装置の作動は次の通りである。

スケート靴の後部のホイール６′が何等かの障害物に
遭遇すると、これらのホイールはスケート靴を上方向及
び後方向へ移動させて、懸架装置９′に応力を作用させ
る傾向を示す。ホイールのこの垂直方向の動きは、旋回
装置11′の軸線に関する回転アクスル８′の旋回運動を
引き起こす。ベース３への接近により、この回転アクス
ルは懸架装置９′に圧縮応力を発生させる。ばね15が圧
縮され、ダンパーとして作用されるのである。中心決め
フインガ34のピン16は中心決め筒部17の穴31内へ入り込
むことになる。

後部のキヤリツジ５′に於ては、ホイールのための方
向決め装置７′は装架装置の前に位置されている。

本発明によれば、後部の回転アクスル８′はホイール
のための方向決め装置７′を含んで構成されており、こ
の装置の上端は、ベース３と共に要素を成すとともに、
ベース３の凹部32内に挿入された旋回装置11′の軸線及
び楕円形のピボツト18を有して構成されている。ピボツ
トの平行な外面は該凹部32の対応する表面と密接に接触
している。この結果として、ピボツト18に関して方向決
め装置７′が旋回できるのである。この方向決め装置
は、関節連結されたアーム21′、２個の弾性的ワツシヤ
13′及びカウンターナツト14′を有して構成されてい
る。

衝撃を吸収した後、方向決め装置はその通常位置へ復
帰する。緩衝装置19は関節動されているアーム21′の付
属板20に対する戻りを吸収するために備えられている。
この部片はベース３の底面に固定されており、関節動さ
れるアーム（21′又は21）が復帰した後の衝撃を吸収す
るために、その両端に緩衝装置19が備えられているので
ある。

第３図に示されている前部のローラーキヤリツジは、
第１図の線Ａ−Ａに沿う横断面に従つて方向決め装置７
を示している。同図に於ては、懸架装置９はスケート靴
の後部のローラーキヤリツジ（第２図参照）に関する懸
架装置と概念が同じであることから、示されていない。

前部のキヤリツジ５に於ては、ホイールのための方向
決め装置７は懸架装置の後方に位置されている（第１図
参照）。

本発明によれば、前部の回転アクスル８はホイールの
ための方向決め装置７を含み、その頂端はベース３と共
に要素を成すとともに２個の旋回アクスル25及びＵ形カ
バー22を含んで構成され、このカバーの平行なフランジ
はベースのそれぞれの対応する外面と密接に接触されて
いる。このカバーのこれらの二つのフランジはそれぞれ
楕円形の穴33を形成されていて、これらの穴が２個の軸
線25に関する方向決め装置の垂直方向の間隙内移動を許
容するようになつている。

この前部の懸架装置の作動モードは次の通りである。

スケート靴の前部ホイール６が何等からの障害物に遭
遇すると、これらのホイールは上方向へ移動して懸架装
置９に応力を作用させる傾向を示す。ホイールのこの動
きは、従つて前部の回転アクスルの動きは、スケート靴
の上方向及び後方向へ向けられる。通常は懸架装置９に
応力が発生され、それどころか旋回装置11に関する回転
アクスル８の僅かな旋回運動を得るためには、方向決め
装置７を有することが必要であり、ベース３に取り付け
られているその装置の上端は柔軟な旋回装置を備えてい
ることが必要とされるのである。この結果として、その
方向決め装置の上部はＵ形カバー22を備えているのであ
つて、ベース３を取り囲むその二つの平行なフランジは
それぞれ楕円形の穴33を形成されるのである。これらの
穴は、２個の軸線25によつて差し渡され、方向決め装置
のための柔軟な旋回装置を形成するのである。

引き戻しばね27は、障害物を越えた後にカバー22の初
期位置への復帰を許容するのである。

ローラースケート靴の前部及び後部のキヤリツジはこ
の説明によつて与えられた。懸架装置は両方のキヤリツ
ジとも同じ概念のものである。方向決め装置は回転アク
スルの高さレベルに於る位置に於て相違する。

前述にて提供されたこの懸架装置及び方向決め装置
は、ローラースケート靴のための懸架装置を改良するこ
とになるのである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明によるローラースケート靴の縮尺した正
面図。 第２図はスケート靴の後部を構成している部分の詳細
の、一部が長手方向断面図とされている実寸法の正面
図。 第３図は第１図の線Ａ−Ａに沿う横断面図による、前部
のキヤリツジの方向決め装置に関する部分の実寸法の詳
細図。 １……靴、２……ソール、３……ベース、４……ブレー
キ即ちバツフア、5,5′……キヤリツジ、6,6′……ホイ
ール、7,7′……方向決め装置、8,8′……回転アクス
ル、9,9′……懸架装置、10,10′……中央部分、11,1
1′……旋回装置、12,12′……方向決めプレート、13,1
3′……ゴムワツシヤ、15……ばね、16……ピン、17…
…中心決め筒部、19……バツフア、20……付属板、21,2
1′……アーム、22……カバー25……旋回軸、30……凹
部、31……穴、32……凹部、34……中心決めフインガ。

Claims (8)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ソール（２）上に靴（１）が固定される形
   式のローラースケートであり、該ソールは、ベース
   （３）に対して固定され、該ベースの前部にはブレーキ
   （４）が取り付けられて構成されており、又、前部及び
   後部の下部キャリッジ（5,5′）を備えていて、これら
   の下部キャリッジ（5,5′）の各々は２個のホイール
   （6,6′）と、これらのホイールを回転可能に支持する
   アクスル（8,8′）とを具備している形式のローラース
   ケートに於いて、前部及び後部のアクスル（8,8′）は
   懸架装置（9,9′）を備えており、この懸架装置は、一
   方の端でホイール（6,6′）の軸線に直角に回転アクス
   ルの中央部分（10,10′）に固定され、又他方の端でベ
   ース（３）の内部に配置され回転アクスルの中央部分
   （10,10′）とソール（２）との間で圧縮されるスプリ
   ング（15）を上方へ案内する中心決め筒部（17）によっ
   て垂直方向にガイドされ、それにより圧縮力が懸架装置
   内に発生し、それぞれの回転アクスルは、その上端がベ
   ース（３）に対して回転アクスルの垂直方向移動のため
   の旋回装置（11,11′）によって固定されるとともにそ
   の下端が弾性装置（13,13′）を介して回転アクスルの
   方向決めプレート（12,12′）に取り付けられている、
   ローラースケートの左右への進行方向変更のための方向
   決め装置（7,7′）を備えていること、を特徴とするロ
   ーラースケート靴。
2. 【請求項２】前部及び後部の下部キャリッジ（5,5′）
   の懸架装置（9,9′）の中心決め筒部（17）は下方へ向
   かってベース（３）内の凹部（30）内に開口しており、
   又、この中心決め筒部は楕円形の穴（31）を貫通形成さ
   れており、これはソール（２）を通して延在されている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のローラー
   スケート靴。
3. 【請求項３】中心決め筒部（17）が楕円形の穴（31）を
   形成されており、該穴の幅寸法はその穴内に延びる懸架
   装置（9,9′）のピン（16）の直径と特に等しくされて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のロー
   ラースケート靴。
4. 【請求項４】中心決め筒部（17）が自己潤滑材によって
   作られていることを特徴とする特許請求の範囲第２項記
   載のローラースケート靴。
5. 【請求項５】後部の回転アクスル（８′）がホイールの
   ための方向決め装置（７′）を含んでいて、ベース
   （３）に取り付けられている該方向決め装置（７′）の
   上端は、旋回装置（11′）の軸線（11）及びベース
   （３）の内部に形成されている凹部（32）内に挿入され
   た円筒形ピボット（18）を含んで構成され、このピボッ
   トの平行な外面は前記凹部（32）の対応する面と密接に
   接触されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のローラースケート靴。
6. 【請求項６】前部の回転アクスル（８）がホイールのた
   めの方向決め装置（７）を含んでいて、ベース（３）に
   取り付けられている該方向決め装置（７）の上端は２個
   の旋回軸線（25）及びＵ形カバー（22）を有して構成さ
   れ、該カバーの平行なフランジはベースのそれぞれの外
   面と密接に接触されており、該カバーのこれらの二つの
   フランジは２個の楕円形の穴（33）を形成されていて、
   これらの穴が２個の旋回軸線（25）に関する方向決め装
   置（７）の垂直方向のすきま移動を許容するようになっ
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のロ
   ーラースケート靴。
7. 【請求項７】前部及び後部の懸架装置（9,9′）スプリ
   ング（15）及び中心決めフィンガ（34）を有して構成さ
   れており、該中心決めフィンガの一端は回転アクスルの
   中央部分（10,10′）に螺合され、又、他端は中心決め
   筒部（17）の内面によってガイドされるピン（16）とし
   て伸長されており、スプリング（15）はこの中心決め筒
   部（17）の外径面によって上方向にガイドされているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のローラース
   ケート靴。
8. 【請求項８】ベース（３）の底面に固定されている付属
   板（20）は、関節動するアーム（21,21′）が通常位置
   へ戻るときに該アームによって生じる衝撃を吸収するた
   めに、両端に緩衝装置（19）を備えていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のローラースケート靴。