JP2749000B2 - クラッシャ - Google Patents

クラッシャ

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JP2749000B2
JP2749000B2 JP32794891A JP32794891A JP2749000B2 JP 2749000 B2 JP2749000 B2 JP 2749000B2 JP 32794891 A JP32794891 A JP 32794891A JP 32794891 A JP32794891 A JP 32794891A JP 2749000 B2 JP2749000 B2 JP 2749000B2
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bowl
crusher
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pressure
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明 溝上
敏光 末原
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリートおよびアス
ファルト合材等に使用する粗骨材ならびに細骨材を生産
するクラッシャに係り,特に破砕部の最小間隙(セット
値)を自動遠隔操作で実施できるクラッシャに関する。
【0002】
【従来の技術】従来,竪軸回りに偏心して回転しながら
上下動する松毬(まつかさ)状のヘッドに覆い被さるよ
うに取付けられたマントルとその外周に静止して配設さ
れたボウルの内側のボウルライナとで原料が破砕される
タイプのクラッシャ,例えば,コーンクラッシャやジャ
イラディスクにおいては,マントルとボウルライナで形
成される最小間隙をセットまたはセット値と称呼し,こ
のセット値を調節してクラッシャの製品サイズをコント
ロールしていた。そして,セット値を調節する場合に
は,図1に示されるように,メインフレーム2に載置さ
れたアジャストメントリング22を静止したまま,これ
と螺合されるボウル20を,セット値を拡大するために
は反時計回りに,セット値を縮小する場合には時計回り
に回転する必要があった。そのためには,ボウル20と
ボウルライナ21の合計重量が大きいので予めボウル上
端に取付けたアジャストメントキャップ40の円周4個
所に設けたフックにクレーン等の吊上げ手段を用いて各
々ワイヤ掛けし,重力をフリーの状態にしたうえ,2〜
3人の作業員の手押しによって規定量回転するか,また
は吊上げすることなしに直接上記のフックにワイヤを掛
けアジャストメントキャップ40の外周に数周にわたり
巻き付けてワイヤの他端をショベルローダ,巻上げ機,
トラック,その他の引張り装置や滑車を利用して水平に
回転する等の作業をしていたが,いずれも煩雑でしかも
長時間の運転休止を余儀なくされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の装置において
は,現場に人員を派遣してこうした煩雑で長時間を要す
る作業の代りに稼動率を低下させずに簡便にかつ自動的
にしかも運転中に遠隔操作で容易に機器に損傷を与える
ことなくセット値を変更できるようにしようとするもの
であり,同時に運転オペレータに運転起動から停止に至
る各種の操作を操作盤の画面表示の入出力によるインタ
ーフェイスを通じて応答できるようにしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上に述べた課題を解決す
るために,本発明のクラッシャにおいては,メインフレ
ームと,該メインフレームの上に積載され内周面を螺設
されたアジャストメントリングと,外周面を螺設され該
アジャストメントリングに螺合して上下方向移動可能な
ボウルと,該メインフレームの中心底部に配設されボス
を介して垂直または略垂直に軸承されるメインシャフト
と,該メインシャフトに軸受を介して嵌装され垂直軸線
に対して偏心回転するエキセントリックと,該エキセン
トリックに軸受を介して嵌装され回転するヘッドと,該
エキセントリックの回転駆動手段とを有するクラッシャ
において,前記アジャストメントリングを該メインフレ
ーム側に付勢するリリースシリンダを備え,前記ボウル
と該アジャストメントリングの螺合をロックするクラン
ピングシリンダを該ボウルと螺合するクランピングリン
グと該アジャストメントリングとの間に配設して接続す
るとともに,前記ボウルまたはボウルの上端に配設され
円筒面を有するアジャストメントキャップの側面に円周
等間隔に複数個のドライブバーを突設し,竪軸回りに回
動可能でかつばね力を介して該ドライブバーに当接し前
記ボウルの回転を抑止するラチェット機構を備えるとと
もに,ピストンロッドの前進に伴って該ラチェット機構
のロックを解除し,かつ,前記ドライブバーの側面を押
圧して該ボウルを右回りまたは左回りに回転する一対の
油圧シリンダを該ボウルまたはアジャストメントキャッ
プの外側に竪軸回りに回動自在に水平に配設し,前記ド
ライブバーのうち少なくとも1個に対向して近接スイッ
チを固設し,前記一対の油圧シリンダの駆動用の油圧ユ
ニットを備えるとともに,該油圧ユニットに動作指令を
伝達するプログラマブル操作表示器およびシーケンサ制
御装置からなる制御装置を格納するコントロールパネル
を備え,該シーケンサ制御装置およびプログラマブル操
作表示器にクラッシャの起動から停止に至る操作手順な
らびにセット調整に関する順序動作のプログラム機能を
備え,かつ,運転状況のデータおよび操作メッセージを
画面表示するとともに音声表示する機能を備えた構成と
した。
【0005】
【作用】本発明のクラッシャにおいては,運転の起動か
ら停止に至る一連の操作はすべてプログラム化され,プ
ログラマブル操作表示器を通じてシーケンサ制御装置に
記憶される。そして,各々の操作については音声ととも
に伝達される画面表示の質問とそれに対するキー操作の
応答によって順次進行し各機器は運転駆動される。ま
た,クラッシャのセット調整を実施したいとき,すなわ
ち,運転中破砕部の上下一対のライナの摩耗が進行して
破砕部の最小間隙であるセット値が変化したために再調
節する必要が生じたときに,現在の状態に対してセット
値を小さくするか,あるいは大きくするかによってボウ
ルの回転方向を右回りとするか左回りとするかという動
作指令を入力すると,機器は予め決められた操作手順の
プログラムにしたがって,ドライブバーの回転ピッチ数
(コマ送り数)をいくらにするかを決定する。そして,
ボウルとアジャストメントリングの螺合をロックしてい
るクランピングリングに固設したクランピングシリンダ
の常用圧力を常用圧力の10%〜15%に低下させて両
者(ボウルとアジャストメントリング)のロックを解除
する。
【0006】このように前準備を済ませてから,指定回
転方向に対応する油圧シリンダ(ラムシリンダ)をコマ
送り数だけ往復動させてドライブバーの側面を押圧して
ボウルを所要のコマ送り数だけ回転することにより下降
または上昇させてセット値を変更する。その後,前記の
アンロックされていたクランピングシリンダの油圧を再
び常用圧力まで復帰上昇させてボウルとアジャストメン
トリングの螺合をロックする。以上の操作手順により,
セット値は所要の値に変更される。また,運転中の故障
表示や警報がプログラマブル操作表示器に音声表示とと
もに画面表示され,運転オペレータはこれに応じて即座
に対応できる。
【0007】
【実施例】以下,本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図10は本発明のクラッシャのセット調節
装置の実施例を示し,図1はクラッシャの全体縦断面
図,図2はクラッシャの部分断面斜視図,図3はセット
調節装置の要部拡大斜視図,図4はセット調節装置の要
部平面図,図5はセット調節装置の制御系統図,図6は
油圧ユニットの油圧回路図,図7は制御装置の入出力系
統線図,図8はプログラマブル操作表示器の画面表示説
明図,図9はプログラマブル操作表示器の画面に表示さ
れる各種メッセージの説明図である。また,図10はト
ラブルインフォーメーションを示す画面表示の実施例を
示す説明図である。
【0008】図において,1はクラッシャ,2はメイン
フレームで,メインフレーム2の下部中央部のボス3に
垂直のメインシャフト4が立設される。そして,メイン
シャフト4の上半分には中心軸よりいくらか偏心した円
筒形状のエキセントリック5がエキセントリックブッシ
ュ6を介して嵌合され,さらにヘッドブッシュ7を介し
て松毬(まつかさ)状のヘッド8が嵌装されている。ヘ
ッド8の外側には同じく松毬状のマントル9が被覆さ
れ,マントル9と後述のボウルライナ21との間で原料
が破砕される。エキセントリック5の下端面には上下一
対の上部スラストベアリング18と下部スラストベアリ
ング19との間で回転するエキセントリック5,ヘッド
8およびマントル9の全荷重や破砕運動中の圧縮荷重を
メインフレーム2へ伝達するとともに,メインシャフト
4の上端の球面座17にヘッドボール16が着座して円
滑な回転を促進する。エキセントリック5の下端外周に
は,ベベルギヤーで構成されるギヤー10が固設され,
Vプーリ14により回転駆動され,軸受13,13によ
り軸承される水平の回転軸12の先端のベベルギヤーの
ピニオン11を介してエキセントリック5を回転駆動す
るようになっている。15はフィードプレートであり,
ホッパ23に投入された原料を円周等分に分配する。
【0009】一方,メインフレーム2の上端面にテーパ
面を介してアジャストメントリング22が載置され,リ
リースシリンダ25を介して常時下側に引張られメイン
フレーム2と密着されている。メインフレーム2とアジ
ャストメントリング22との間には円周4〜6個の透孔
が設けられ,回り止め用のメインフレームピン2aが貫
通されている。アジャストメントリング22の内周面に
は右ねじのテーパネジが螺設され,外周に同様に右ねじ
のテーパネジを螺設したボウル20と螺合し,ボウル2
0の回転によってボウル20が上下動可能に構成され
る。また,運転中のアジャストメントリング22とボウ
ル20の螺合をロックするため,アジャストメントリン
グ22の上にはこれと同様に内周面に螺設したクランプ
リング22aが載置され,ピストンロッドがアジャスト
メントリング22に締結され,シリンダがクランプリン
グ22aに固設されたクランピングシリンダ24のピス
トンロッドを油圧力により突出することにより両ネジの
当接面に強固な力を与えるようになっている。
【0010】ボウル20の内側にはボウルライナ21が
固設され,マントル9との間で破砕室を形成する。ボウ
ル20の上端外周にはアジャストメントキャップ40が
植込ボルトによって固設されている。
【0011】次に,セット調節装置について説明する。
図3,図4に示すように,アジャストメントキャップ4
0の外周には等間隔で角材からなる突起状のドライブバ
ー42が配列される。アジャストメントキャップ40の
外側には,竪軸50a回りに回転可能で中央部に内側を
向いた突起50cを有するボウルロック50があり,突
起50cがドライブバーの側面に当接する方向に回転付
勢される引張りコイルばね50bが固定のブラケットと
ボウルロック50の1端との間に弾装されている。した
がって,ボウルロック50はアンロックされない限り,
ラチェット機構により常時突起50cの先端がアジャス
トメントキャップ40の周壁へ当接し,突起50cの側
面とドライブバー42の側面とが当接する場合にはアジ
ャストメントキャップ40は回転できないようになって
いる。ただし,突起50cのもう一方の面をテーパに形
成しておくことにより,アジャストメントキャップ50
を左回りに回転するときにはこのボウルロック50を跳
ね上げて回転できるようにしてある。
【0012】そして,ボウルロック50の先端側には一
対のラムシリンダ44がほぼ中央部の竪軸45回りに回
動可能に水平に配設されており,両者のラムシリンダ4
4,すなわち,右回り用のラムシリンダ44Aと左回り
用のラムシリンダ44Bのシリンダのロッド側端部同志
が引張りコイルばね46で締結され,ピストンロッド側
がアジャストメントキャップ40側を向くよう付勢され
ている。ラムシリンダ44のピストンロッドの先端に
は,その突出によりボウルロック50をドライブバー4
2より離脱させる方向へ回転駆動させるストライカ44
aが取付けられ,その上側には同じくピストンロッド
に,ドライブバー42の側面を押圧するドライバ44b
が付設される。したがって,ピストンロッドの前進によ
り,ボウルロック50をアンロック(解錠)すると同時
にドライブバー42を押圧して,その結果,アジャスト
メントキャップ40を回転することができる。アジャス
トメントリング40を右回りさせるときには,ラムシリ
ンダ44Aを駆動し,左回りさせるときにはラムシリン
ダ44Bを駆動する。
【0013】一方,ドライブバー42のうち少なくとも
1個のドライブバーの正面中央に対向して近接スイッチ
70が,図3に示すように固定して配置されており,図
5に、示すとおり,プログラマブル操作表示器110お
よびシーケンサ制御装置120を格納するコントロール
パネル(制御盤)100へ接続されている。コントロー
ルパネル100からは,クランピングシリンダ24への
圧油を切換える電磁弁62とラムシリンダ44(44A
および44B)の圧油を切替える電磁弁64,66とラ
ムシリンダ44の後退限を検知するリミットスイッチ6
7,68へ配線されており,それぞれ動作指令や検出信
号を伝達している。
【0014】次に,油圧ユニット60の油圧回路につい
て説明する。図6に示すように,油圧ユニット60はリ
リースシリンダ25とクランピングシリンダ24とラム
シリンダ44の駆動操作を制御する。301は油タン
ク,302は油面計,305はストレーナ,306は電
動機,307はカップリング,308は油圧ポンプ,3
09はフィルタ,311は圧力計,313,314は圧
力スイッチ,317は電磁弁,318は逆止弁,319
はリリーフ弁,320は電磁弁,321は電磁弁,32
2は圧力調整弁,323は電磁弁,324はリリーフ
弁,325は電磁弁,326は電磁弁,327は電磁
弁,328はパイロット逆止弁,329はインライン逆
止弁,330はアキュムレータ,331はエアブリード
弁,332は圧力スイッチである。図中の( )内の数
値は設定圧(kg/cm)を示す。
【0015】リリースシリンダ25の系統では,リリー
ス圧力を115〜125kg/cmの範囲に設定でき
るよう圧力スイッチ314を設け,運転中リリース圧力
が80kg/cm以下となったときクラッシャが停止
するように圧力スイッチ313を設けた。クランピング
シリンダ24の系統では,クランプ圧力を150〜17
5kg/cmの範囲に設定できるよう圧力スイッチ3
14を設け,運転中クランプ圧力が105kg/cm
以下になった場合にクラッシャが停止できるように圧力
スイッチ313を設けた。上記の設定圧80kg/cm
および105kg/cmはいずれも常用負荷圧力1
15〜125kg/cmおよび常用負荷圧力150〜
175kg/cmの60%〜70%の範囲から選択し
た圧力である。また,クランピングシリンダの系統で
は,負荷運転中のセット調整を行なう必要上,クランプ
圧力を低下解除するために,常用負荷圧力150〜17
5kg/cmの10%〜15%に相当する21kg/
cmにクランプ圧力を低下させてセット調節を行な
う。そのため,圧力スイッチ332を設け,電磁弁32
1にセット調節指令の信号を送り,圧油を21kg/c
に設定した圧力調整弁322へ流すことにより,ク
ランプ圧力を21kg/cmにしたうえラムシリンダ
44を作動する。
【0016】本発明においては,運転中クラッシャを停
止することなくセット値を変更するのでクランピングシ
リンダ24に負荷されている圧力を0とすると,セット
値調整中に破砕部に噛み込まれる原料によって歯車の噛
み合い部分がガタついて歯車が損傷する恐れがある。し
たがって,常用圧力,すなわち150〜175kg/c
の10%〜15%の範囲である圧力,たとえば21
kg/cmに圧力を低下させ,保持する。低下させる
圧力をこの範囲に設定した理由は,10%以下になると
歯車のガタツキが発生し始めるからであり,また15%
以上になると噛合のロックが十分に解除されておらず次
工程のボウル20の回転が円滑に行なわれないからであ
る。
【0017】なお,インライン逆止弁329を設けた理
由は,一方のラムシリンダ44を作動して前進させると
き,他方のラムシリンダ44が確実に後退限に保持して
おくためである。また,電磁弁320を設けた理由は,
セット調節時電磁弁321を励磁して配管中の圧油が2
1kg/cmに低下しても,圧力スイッチ313で設
定した105kg/cm以下の条件を満足してクラッ
シャの運転が停止(すなわち,クラッシャ主電動機の停
止)するというインタロックが働かないようにするため
電磁弁320以下の配管中の圧力を常用圧力に保持する
ためである。
【0018】以上のように構成された本発明のクラッシ
ャのセット調節装置の作動について説明する。まず,破
砕部を形成するマントル9やボウルライナ21が摩耗し
た結果,所望の製品サイズより大きな製品が出るように
なり,早急にセット値を矯正したい場合には,ボウル2
0,すなわち,アジャストメントキャップ40を右回り
に回転して下降させセット値を小さい方に変更する必要
が生じる。こうした場合には,回転方向および下降量に
相当するドライブバー42のピッチ数(コマ数)をコン
トロールパネル100のプログラマブル表示器110へ
入力して,油圧ポンプ308を起動し,電磁弁317,
320,321を作動してクランピングシリンダ24の
圧油を解放し,ボウル20とアジャストメントリング2
2のねじロック力を解除して,ボウル20が回転できる
状態にする。そのあと,指示された回転方向に対応する
ラムシリンダ44が選択され(電磁弁323または電磁
弁325を励磁),指示されたピッチ数にしたがって,
たとえば右回り用のラムシリンダ44Aのピストンロッ
ドをこの回数だけ前進後退することにより,所定のピッ
チ数ほどアジャストメントキャップ40が回転し,所要
量ほど下降してセット値が変更される。セット値を拡大
する場合にはラムシリンダ44Bを使用して同様の操作
を繰り返す。セット変更が終った後は,電磁弁323,
325は消磁されピストンロッドは後退限に待避するこ
とによりボウルロック50の突起50cがドライブバー
42のひとつと当接し,ロックされる。そして,電磁弁
317が消磁され再びクランピングシリンダ24のロッ
ドを前進させロックする。なお,上記のドライブバー1
ピッチ分の垂直方向移動代は0.5〜1.0mmの範囲
に選定し,ドライブバー42の個数を選定すると良い。
また,ラムシリンダ44の前進眼は近接スイッチ70に
よって検知され,後退限はリミットスイッチ67,68
で検知される。上述のピッチ数,すなわち,ラムシリン
ダの作動回数は近接スイッチ70によってカウントされ
る。後退限検知用のリミットスイッチ67,68は近接
スイッチを使用しても良い。
【0019】このようにして,セット値の変更の必要に
迫られたその都度,クランピングシリンダ24やラムシ
リンダ44の操作する油圧ユニット60にコントロール
パネル100を介して指令を発信することによって遠隔
操作で,しかも,運転中自動的にアジャストメントキャ
ップ40を回転することによって短時間で容易にセット
値を変更することができる。
【0020】なお,静止のアジャストメントリング22
に対して,ボウル20を上下動摺動可能に設けて両者の
間に垂直な油圧シリンダを円周複数個設けてボウル20
を昇降することによってセット値を変更自在とする方法
も考えられるが,この場合には規定のセット値を保持す
るために油圧シリンダに常時圧油を封入しておかなけれ
ばならない。しかしながら,油圧シリンダ内の圧油の漏
洩を数ケ月〜1年という長期間全く無くすることは不可
能であり,その漏洩量に応じてセット値は変化するので
好ましくない。これに対し,本発明では,アジャストメ
ントリング22とボウル20は螺合され,しかも,ボウ
ルロック50によりねじ回転がロックされるので上述の
不都合が起こらず優れている。
【0021】次に,シーケンサ制御装置120とプログ
ラマブル操作表示器110の持つプログラム機能および
画面表示機能について説明する。図7に示すように,コ
ントロールパネル100内に格納されたプログラマブル
操作表示器110とシーケンサ制御装置120はクラッ
シャ駆動用電動機や給油装置の給油ポンプ,油圧ユニッ
ト60の油圧ポンプに操作信号を発信するとともに近接
スイッチやリミットスイッチより制御信号を受信する。
プログラマブル操作表示器110の前面には,キー操作
のためのスイッチや操作用ボタンキー110bと液晶に
よる表示画面110aがあり,マイクロフォン110c
によって同時に音声の伝達も行なう。表示画面には,た
とえば,図8に示すように,運転開始から停止に至る各
段階における各種操作がその起動順序に従って画面との
インターフェイスで応答できるようになっている。ま
た,運転中の使用状況や破砕部ライナの摩耗状況も表示
され,セット調整の際の各操作もプログラム化された順
序にしたがって画面表示の指令に応答しながら順次行な
えるようになっている。また,各種の異常信号やトラブ
ルインフォーメーションも,たとえば,図9に示すよう
なメッセージによって表示されアラームされる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように,本発明のクラッシ
ャにおいては,アジャストメントキャップに設けたドラ
イブバーとボウルロックおよびラムシリンダの作動によ
り,運転中遠隔操作で自動的に容易にボウルをアジャス
トメントリングに対して回転することによって上下さ
せ,セット値を自在に変更できる。したがって,休転の
ロスタイムを防止し,生産効率を向上させるとともにメ
インテナンス性を著しく向上させることができる。ま
た,各種操作手順やセット調整に関するプログラム機能
を有しており,同時に運転情報やトラブルインフォーメ
ーションが音声とともに刻々画面表示されるので,運転
オペレータの運転操作が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すクラッシャの全体縦断
面図である。
【図2】本発明の1実施例を示すクラッシャの部分断面
斜視図である。
【図3】本発明の1実施例を示すクラッシャのセット調
節装置の要部拡大斜視図である。
【図4】本発明の1実施例を示すクラッシャのセット調
節装置の要部平面図である。
【図5】本発明の1実施例を示すクラッシャのセット調
節装置の制御系統図である。
【図6】本発明の1実施例を示すクラッシャの油圧ユニ
ットの油圧回路図である。
【図7】本発明の実施例を示す制御装置の入出力系統線
図である。
【図8】本発明の実施例に係るプログラマブル操作表示
器の画面表示説明図である。
【図9】本発明の実施例に係るプログラマブル操作表示
器の画面に表示される各種メッセージの説明図である。
【図10】本発明の実施例に係るプログラマブル操作表
示器の画面に表示されるトラブルインフォーメーション
の説明図である。
【符号の説明】
1 クラッシャ 2 メインフレーム 2a メインフレームピン 3 ボス 4 メインシャフト 5 エキセントリック 6 エキセントリックブッシュ 7 ヘッドブッシュ 8 ヘッド 9 マントル 10 ギヤー 11 ピニオン 12 回転軸 13 軸受 14 Vプーリ 15 フィードプレート 16 ヘッドボール 17 球面座 18 上部スラストベアリング 19 下部スラストベアリング 20 ボウル 21 ボウルライナ 22 アジャストメントリング 22a クランピングリング 23 ホッパ 24 クランピングシリンダ 25 リリースシリンダ 40 アジャストメントキャップ 42 ドライブバー 44 ラムシリンダ 44a ストライカ 44b ドライバ 44A 右回り用ラムシリンダ 44B 左回り用ラムシリンダ 45 竪軸 46 引張りコイルばね 50 ボウルロック 60 油圧ユニット 62 電磁弁 64 電磁弁 66 電磁弁 67 リミットスイッチ 68 リミットスイッチ 70 近接スイッチ 100 コントロールパネル 110 プログラマブル操作表示器 110a 表示画面 110b 操作用ボタンキー 110c マイクロフォン 120 シーケンサ制御装置 301 油タンク 302 油面計 308 油圧ポンプ 313 圧力スイッチ 314 圧力スイッチ 317 電磁弁 318 逆止弁 319 リリーフ弁 320 電磁弁 321 電磁弁 322 圧力調整弁 323 電磁弁 324 リリーフ弁 325 電磁弁 326 電磁弁 327 電磁弁 328 パイロット逆止弁 329 インライン逆止弁 330 アキュムレータ 331 エアブリード弁 332 圧力スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインフレームと,該メインフレームの
    上に積載され内周面を螺設されたアジャストメントリン
    グと,外周面を螺設され該アジャストメントリングに螺
    合して上下方向移動可能なボウルと,該メインフレーム
    の中心底部に配設されボスを介して垂直または略垂直に
    軸承されるメインシャフトと,該メインシャフトに軸受
    を介して嵌装され垂直軸線に対して偏心回転するエキセ
    ントリックと,該エキセントリックに軸受を介して嵌装
    され回転するヘッドと,該エキセントリックの回転駆動
    手段とを有するクラッシャにおいて,前記アジャストメ
    ントリングを該メインフレーム側に付勢するリリースシ
    リンダを備え,前記ボウルと該アジャストメントリング
    の螺合をロックするクランピングシリンダを該ボウルと
    螺合するクランピングリングと該アジャストメントリン
    グとの間に配設して接続するとともに,前記ボウルまた
    はボウルの上端に配設され円筒面を有するアジャストメ
    ントキャップの側面に円周等間隔に複数個のドライブバ
    ーを突設し,竪軸回りに回動可能でかつばね力を介して
    該ドライブバーに当接し前記ボウルの回転を抑止するラ
    チェット機構を備えるとともに,ピストンロッドの前進
    に伴って該ラチェット機構のロックを解除し,かつ,前
    記ドライブバーの側面を押圧して該ボウルを右回りまた
    は左回りに回転する一対の油圧シリンダを該ボウルまた
    はアジャストメントキャップの外側に竪軸回りに回動自
    在に水平に配設し,前記ドライブバーのうち少なくとも
    1個に対向して近接スイッチを固設し,前記一対の油圧
    シリンダの駆動用の油圧ユニットを備えるとともに,該
    油圧ユニットに動作指令を伝達するプログラマブル操作
    表示器およびシーケンサ制御装置からなる制御装置を格
    納するコントロールパネルを備え,該シーケンサ制御装
    置およびプログラマブル操作表示器にクラッシャの起動
    から停止に至る操作手順ならびにセット調整に関する順
    序動作のプログラム機能を備え,かつ,運転状況のデー
    タおよび操作メッセージを画面表示するとともに音声表
    示する機能を備えたクラッシャ。
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