JP2746917B2 - 微粉炭バーナ - Google Patents

微粉炭バーナ

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JP2746917B2 JP63145776A JP14577688A JP2746917B2 JP 2746917 B2 JP2746917 B2 JP 2746917B2 JP 63145776 A JP63145776 A JP 63145776A JP 14577688 A JP14577688 A JP 14577688A JP 2746917 B2 JP2746917 B2 JP 2746917B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微粉炭と例えば空気などの搬送用媒体との
混合流体を火炉内に搬送して燃焼せしめる微粉炭バーナ
に係り、特に微粉炭供給管内に設ける旋回羽根に関する
ものである。
〔従来の技術〕 最近の燃料事情の変化により、火力発電所用大型ボイ
ラを始めとする事業用ボイラにおいては、石炭を主燃料
とする石炭専焼ボイラが増加している。
この石炭専焼ボイラにおいては、石炭を粉砕機で、例
えば200メツシユ通過量70%程度の微粉炭に粉砕して、
石炭燃料の燃焼効率の向上を計つている。
しかしながら、化石燃料中には、C,H等の燃料成分の
他にN分が含まれ、特に微粉炭には気体燃料や液体燃料
に比較してN分含有量が多い。
従つて、微粉炭の燃焼時に発生するNOxは気体燃料お
よび液体燃料の燃焼時に発生するNOxよりも多く、この
ためにNOxを極力低減させることが要望されている。
各種燃料の燃焼時に発生するNOxは、サーマル(Therm
al)NOxとフユーエル(Fuel)NOxとに大別され、サーマ
ルNOxは燃焼用空気中の窒素が参加されて発生するもの
であり、火炎温度の依存性が大きく、火炎温度が高温に
なるほどサーマルNOxの発生量が増加する。一方、フユ
ーエルNOxは燃料中のN分が酸化されて発生するもので
あり、火炎内の酸素濃度の依存性が大きく、酸素が過剰
に存在するほど燃料中のN分はフユーエルNOxになりや
すい。
これらNOx発生を抑制するための燃焼方法としては、
燃焼用空気を多段に分割して注入する多段燃焼法、低酸
素濃度の燃焼排ガスを燃焼領域に混入する排ガス再循環
法等があるが、これらの低NOx燃焼法はいずれも低酸素
燃焼によつて燃焼火炎の温度を下げることにより、サー
マルNOxの発生を抑制することにある。
ところが、サーマルNOxとフユーエルNOxの中で、燃焼
温度の低下によつてそのNOx発生量を抑制できるのはサ
ーマルNOxであり、フユーエルNOxの発生量は燃焼温度に
対する依存性は少ない。
従つて、火炎温度の低下を目的とした従来の燃焼方法
は、N分の含有量の少ない気体燃料、液体燃料の燃焼に
は有効であるが、通常1〜2wt%の窒素が含まれている
微粉炭燃料の燃料に対しては効果は小さい。
この微粉炭の燃焼機構は、揮発成分が放出される微粉
炭の熱分解過程、放出された揮発成分の燃焼過程、更
に、熱分解後の可燃性固体成分(以下チヤーという)の
燃焼過程からなる。
この揮発成分の燃焼速度は固体成分の燃焼速度よりも
はるかに早く、揮発成分は燃焼の初期で燃焼する。また
熱分解過程では、微粉炭中に含有されたN分も、他の可
燃成分と同様に揮発されて放出されるものと、チヤー中
に残るものとに分かれる。
従つて、微粉炭燃焼時に発生するフユーエルNOxは、
揮発性N分からのNOxと、チヤー中のN分からのNOxとに
分かれ、フユーエルNOxの中で、チヤーからのフユーエ
ルNOxはチヤーが燃焼することによつて初めて生成する
ため、燃焼の後半までNOxの生成が続き、この対策が重
要なポイントとなる。
揮発性N分は、燃焼の初期過程および酸素不足の燃焼
領域でNH3,HCN等の化合物になることが知られている。
これらの窒素化合物は、酸素と反応してNOxになる他
に、発生したNOxを窒素に分解する還元剤にもなり得
る。
この窒素化合物によるNOxの還元反応は、NOxとの共存
系において進行するものであり、NOxが共存しない反応
系では、大半の窒素化合物はNOxに酸化される。また、
還元物質の生成は低酸素濃度雰囲気になるほど進行しや
すい。
このように微粉炭燃焼時のNOx低減法としては、還元
性を有する揮発性窒素化合物とNOxとを共存させ、その
窒素化合物によりNOxを窒素に還元する燃焼方法が有効
である。
すなわち、NOxの前駆物質であるNH3等の還元性窒素化
合物をNOxの還元に利用することにより、発生したNOxの
消滅とNOx前駆物質の消滅を行なわせる燃焼方法がNOx低
減には有効である。
第12図は、従来の微粉炭を燃焼させる微粉炭バーナの
断面図である。
微粉炭バーナ1は、微粉炭と一次空気との混合流体2
6、あるいは微粉炭と燃焼排ガスの混合流体26、または
微粉炭と一次空気と燃焼排ガスの混合流体26を火炉2内
に噴出する微粉炭供給管3と、下方から水平方向に延び
たエルボ4によつて主に構成されている。このエルボ4
には前記混合流体の流れの方向を変えるスプラツシユプ
レート5が配置されて、エルボ4ならびに供給管3の内
側に微粉炭供給通路6が形成されている。
この微粉炭供給管3の外周には、ウインドボツクス7
から炉壁8のバーナポート9側へ燃焼用空気を供給する
ために、ウインドボツクス7内を仕切板10とスリーブ11
により仕切つて、二次空気通路12と三次空気通路13が形
成されている。この二次空気通路12と三次空気通路13に
は、それぞれ二次エアレジスタ14ならびに三次エアレジ
スタ15が配置されており、それらによつて二次空気通路
12ならびに三次空気通路13の燃焼用空気流量が制御され
るようになつている。
一方、微粉炭バーナ1の先端には保炎器18が設けられ
ており、この保炎器18は、供給管3の径方向内側に突出
した鋸歯状の保炎板16(第13図参照)と、火炉2に向け
て拡がつた保炎リング17とによつて構成されている。
微粉炭供給管3の内側の入口側付近には、細径になつ
た縮流部22が形成されている。さらにこの微粉炭供給管
3のほぼ中心位置には軸方向に沿つて起動バーナ19が挿
入され、前記縮流部22の後流側において支持体21で起動
バーナ19の先端側が支持、固定されている。この支持体
21の上端には起動バーナ19が貫通する環状体23が一体に
設けられ、この環状体23とその上流側の起動バーナ19の
外周面との間には段差ができる。この段差が前記混合流
体の流れ状態などに悪影響を及ぼすため、外径が徐々に
大きくなつた傾斜外周面を有するロツドプロテクタ24
が、環状体23の上流側にそれと隣接して配置されてい
る。
また起動バーナ19の先端部外周面には、複数枚の旋回
羽根25が取り付けられており、供給管3によつて搬送さ
れてきた前記混合流体26に旋回力を付与している。
このような構成の微粉炭バーナにおいて、微粉炭の混
合流体26は保炎器18の内側から火炉2内に噴射される
が、第14図に示す如く保炎板16の内側に渦流20が形成さ
れ、この渦流20によつて微粉炭を巻き込み、さらにその
外側から空気を巻き込んで確実に着火火炎を形成する。
また、混合流体26は旋回羽根25によつて旋回がかけら
れ、そのために微粉炭バーナ1の出口近傍に微粉炭濃度
の高い還元域Iが形成される。この還元域Iでは、下式
のように微粉炭燃焼により揮発性の窒素化合物(Volati
le N)とチヤー中の窒素化合物(Char N)に分解する。
Total Fuel N→Volatile N+Char N ……(1) このVolatile Nは、還元性中間生成物である・NH2
・CN等のラジカルおよびCOのような還元性中間生成物を
含んでいる。
この還元域I内でも局部的に少量のNOxが発生する
が、これは(2)式に示すように微粉炭中の炭化水素ラ
ジカル(例えば・CH)により還元性ラジカルに転換され
る。
NO+・CH→・NH+CO ……(2) 次に還元域Iの周囲には、二次空気通路12から二次空
気が供給されて酸化域IIが形成されている。すなわち、
前記還元域IからのVolatile Nおよび空気中の窒素(N
2)が酸化され、次の(3)式および(4)式のようにf
uel NOならびにthermal NOを生成する。
2Volatile N+O2→2NO(fuel NO) ……(3) N2+O2→2NO(thermal NO) ……(4) さらにその後流側の脱硝域IIIでは、酸化域IIで生成
したNOと還元域I内の還元性中間生成物(・NX)とが反
応して次の(5)式に示すようにN2を生成し、事故脱
硝が行なわれる。ここでNX中のXはH2,Cなどを示す。
NO+・NX→N2+XO ……(5) 脱硝域IIIの後流(第14図の図面に向かつて右側)に
形成される完全燃焼域IVでは、三次空気通路13からの三
次空気が脱硝域IIIの後流側に供給され、ここで前述のc
har Nを含むチヤー、未燃分が完全燃焼される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のこの微粉炭バーナにおいて、支持体21、ロツド
プロテクタ24ならびに旋回羽根25などは金属で形成され
ている。一方、縮流部22によつて加速された微粉炭流は
かなりの流速になつている。そのため、微粉炭が所定の
角度をもつて衝突する支持体21、ロツドプロテクタ24な
らびに旋回羽根25の上流側の面が極度に摩耗してしま
い、短期間のうちに部品交換を余儀なくされてしまうば
かりでなく、前述のような自己脱硝の機能が減退してし
まう。
特に微粉炭供給管3内における微粉炭の流速分布は第
15図に示すように、供給管3内のほぼ中央において最も
流速が早く、管壁に近づくにつれて流速は徐々に遅くな
つている。しかし、この微粉炭バーナの場合は第12図に
示すように微粉炭を含む混合流体26は、下方から供給さ
れ方向転換して水平方向に噴射されることから、微粉炭
にかかる遠心力によつて、微粉炭供給管3内において中
心から上方側は、中心より下方側よりも流速が全体的に
速くなつており、上下対称の流速分布にはなつていな
い。
このようなことから、最も摩耗の激しい個所は旋回羽
根25の付根部付近で、次に支持体脚部27の中央部ならび
にロツドプロテクタ24の外周面の中央部である。
従来、実開昭59-175825号公報に記載されているよう
なバーナインペラが提案されている。このバーナインペ
ラは内輪と外輪を有し、それらの微粉炭流流れ方向上流
側端面に円周方向に沿つて段状の切欠部が形成されてい
る。この内輪と外輪の微粉炭流流れ方向上流側端面に、
断面三角形のセラミックス片が多数円周状に連なって配
置されるが、各セラミックス片の底部中央には前記切欠
部に挿入される突部を有し、前記切欠部に耐熱クロスを
入れ、その上からセラミックス片の突部を挿入した後、
内輪ならびに外輪の外側にリングを嵌めてリングを内輪
ならびに外輪にネジ止めすることにより、前記切欠部の
側壁とリングの先端部でセラミックス片の突部を部分的
に挟持して、各セラミックス片を内輪ならびに外輪の先
端部に固定していた。
ところでセラミックス片は焼結などによって厚さがば
らつき易く、それに加えて各セラミックス片を固定する
リングの内径が定まっているため、セラミックス片の突
部の厚さが規定のものより薄いと、その薄い突部を有す
るセラミックス片のリングによる挟持力が他のものより
弱く、そのためバーナ使用時の振動などによりセラミッ
クス片が脱落して、セラミックス片の機能が喪失する。
一方、セラミックス片の突部の厚みが規定のものより厚
いものがあると、リングをネジ止めした際にリングの締
め付け力がその厚い突部に集中して突部にクラックが生
じ、これもまたバーナ使用時の振動によりセラミックス
片が破損、脱落して、セラミックス片の機能が喪失する
などの問題点を有している。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消
し、耐用寿命を延長するとともに、常に安定した脱硝機
能が得られる微粉炭バーナを提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
前述の目的を達成するために、本発明は、微粉炭と例
えば一次空気や燃焼排ガスなどの搬送用媒体との混合流
体を火炉側に搬送、噴射する微粉炭供給管内の所定位置
に、搬送されてきた前記混合流体に旋回力を付与して供
給管から噴射するための複数の旋回羽根を設けた微粉炭
バーナにおいて、 複数の旋回羽根の付根部を一体に連結する筒体を有
し、その筒体に例えば環状溝などの凹部が形成され、そ
の凹部の混合流体流れ方向後流側端縁に隣接して各旋回
羽根が立設され、その旋回羽根の混合流体流れ方向上流
側端面に旋回羽根の立設方向に延びた突条を設け、 前記旋回羽根よりも若干長く片面に長手方向に延びた
凹溝を有する、例えば後述する第1プレートなどのセラ
ミックス体の前記凹溝を突条に嵌合するとともに、セラ
ミックス体の下端部を前記筒体の凹部に挿入して、旋回
羽根の混合流体流れ方向上流側端面の全面をセラミック
ス体で覆い、そのセラミックス体の上端面にセラミック
ス体の幅方向に延びた係合溝が形成され、 係合爪を有する押え部材の前記係合爪を前記係合溝に
挿入して、その押え部材を旋回羽根の上端面に取り付け
ることにより、セラミックス体を前記筒体の凹部と押え
部材の係合爪との間において挟持したことを特徴とする
ものである。
〔作用〕 .筒体に凹部を設け、その凹部の端縁に隣接して旋回
羽根を立設し、セラミックス体の下端部を前記凹部に挿
入することにより、微粉炭の流速が最も速く(第15図参
照)摩耗の激しい旋回羽根の付根部を確実に保護するこ
とができる。
.セラミックス体は個別に押え部材で挟持され、その
挟持力も調節できるから、従来提案されたもののように
厚さのばらつきによってセラミックス体の挟持力が部分
的に弱かったり、あるいは反対に全体の締めつけ力が一
部のセラミックス体に集中してクラックを生じたりする
ことがない。
.セラミックス体の凹溝と旋回羽根の突条との嵌合に
より、セラミックス体の幅方向の位置づれが確実に規制
される。また、セラミックス体の下端部を筒体の凹部に
挿入し、セラミックス体上端部の係合溝に押え部材の係
合爪を挿入することにより、セラミックス体の混合流体
流れ方向上流側側への位置づれが確実に規制される。さ
らにセラミックス体はその全長を筒体と押え部材の間で
挟持するから、結局、セラミックス体が前後、左右、上
下方向において支持されることになり、従来提案された
部分的な挟持よりも挟持状態が安定している。このよう
なことからバーナの振動があってもセラミックス体の固
定が確実で、セラミックス体の機能を長期間維持するこ
とができ、信頼性の向上が図れる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る微粉炭バーナの断面
図、第2図はその微粉炭バーナに取り付けられる旋回羽
根体の一部を断面にした正面図、第3図はその旋回羽根
体に第1プレートならびに押え金具を取り付けた状態を
示す一部を断面にした正面図、第4図は第3図のX矢視
図、第5図は第1プレートの正面図、第6図は第5図Y
−Y線上の断面図、第7図は押え金具の上面図、第8図
は押え金具の断面図、第9図はロツドプロテクタと支持
体との一部を断面にした正面図、第10図は第9図の左側
面図、第11図は支持体に第2プレートならびに固定金具
を取り付ける状態を説明するための分解正面図である。
第1図に示すように微粉炭バーナ1の全体の主な構成
は第12図に示す従来のものと同様に、微粉炭供給管3の
所定位置に縮流部22が形成されている。そしてこの微粉
炭供給管3の中心位置には、その軸方向に沿つて起動バ
ーナ(オイルバーナ)19が挿入されている。この起動バ
ーナ19の先端部には周方向にわたつて6枚の旋回羽根25
が取り付けられており、この旋回羽根25と前記縮流部22
との間に支持体21が設けられ、この支持体21によつて起
動バーナ19が微粉炭供給管3に支持、固定されている。
第2図に示すように旋回羽根体28は、筒体29とその周
方向に若干斜めに立設された6枚の旋回羽根25とから構
成されており、これら筒体29と旋回羽根25とは鋳物によ
つて一体に形成されている。筒体29の外周面のほぼ中央
位置には環状の溝30が形成され、その溝30の後流端縁に
隣接して旋回羽根25が斜めに立設されている。各旋回羽
根25の混合流体流れ方向上流側端面には、そのほぼ全長
にわたつて突条31が形成され、突条31の根元は前記溝30
に臨んでいる。また、各旋回羽根25の上面には、取り付
け用のネジ孔32が設けられている。
旋回羽根25の上流側端面は、例えば窒化ケイ素(Si3N
4)あるいは炭化ケイ素(SiC)などの耐摩耗性のセラミ
ツクスからなる第1プレート33によつて覆われている。
この第1プレート33は第6図に示されているように断面
形状がコの字形をしており、このコの字部の内側凹溝34
が同図に示すように旋回羽根25の突条31と嵌合するよう
になつている。
第1プレート33の下端面35は傾斜面となつており、こ
の傾斜角θ1は旋回羽根25の傾斜角θ2(第3図参照)と
同一角度となつている。第5図に示すように、第1プレ
ート33に上端部には一段と低くなつた係合段部36が設け
られ、この係合段部36上に幅方向に延びる係合溝37が形
成されている。
この第1プレート33の下端は第3図に示すように筒体
29の溝30に挿入されて、旋回羽根25の根元部まで完全に
覆う構造になつている。この第1プレート33は、例えば
ステンレス鋼からなる押え金具38によつて旋回羽根25に
固定されている。すなわち、この押え金具38の一端には
下方に向いて突出した係合爪39が設けられ、その係合爪
39の後流側には2個のネジ挿入孔40が形成されている。
そして例えば第3図に示すように、旋回羽根25の端面を
第1プレート33で覆つた後に、押え金具38をそれの係合
爪39が係合溝37に挿入するように旋回羽根25の上面に載
置し、ステンレス鋼からなる皿ネジ41で押え金具38を旋
回羽根25にネジ止めすることにより、第1プレートを押
え金具38と筒体29との間で挟持することができる。
このようにネジ止めが完了した状態では、押え金具38
ならびに皿ネジ41は、摩耗を考慮して第1プレート33の
上面から突出しないように設計されている。なお、第6
図に示すように第1プレート33の外側角部には、微粉炭
を含む混合流体26の流れをスムーズにして摩耗を避ける
ため丸み42が付けられている。この丸み42の代わりにテ
ーパであつても構わない。
次に支持体21の構造について、第9図ないし第11図を
用い説明する。支持体21は脚部27と、それの上端に設け
られた環状体23とから構成され、これら脚部27の環状体
23は例えば鋳物によつて一体に形成されている。第1図
に示すように、この脚部27の下端がベースプレート43を
介して微粉炭供給管3の内面に取り付けられており、一
方、前記環状体23に起動バーナ19が貫通している。
前述のように環状体23が鋳物で形成されているため、
これを直接起動バーナ19(例えばステンレス鋼製)に溶
接することができない。そのため、環状体23の後流側に
逆テーパによつて例えば炭素鋼などからなる係合リング
44を一体に係合し、この係合リング44と起動バーナ19と
を隅肉溶接45することにより、環状体23を間接的に起動
バーナ19に連結することができる。このような連結構造
により、環状体23が起動バーナ19に対して相対的に図面
に向かつて右側に移動する力が作用した場合は溶接45に
よつて阻止され、反対に左側に移動する力が作用した場
合は環状体23と係合リング44との係合部の逆テーパによ
つて阻止される。
第11図に示すように、脚部27の混合流体流れ方向上流
側の端面にはほぼその全長にわたつて突条46が形成さ
れ、また、環状体23の下端面でその突条46の近傍には係
合溝47が設けられている。脚部27の上流側端面を覆う第
2プレート48は、例えば窒化ケイ素(Si3N4)や炭化ケ
イ素(SiC)などの耐摩耗性のセラミツクスから構成さ
れている。そしてその横断面の形状は前記突条46と係合
するようにコ字形をしており、第2プレート48の上端に
は前記係合溝47に挿入する突出部49が形成されている。
第9図ならびに第11図に示すように、その突出部49を
係合溝47に挿入するようにして脚部27の上流側端面を第
2ポンプウレタン48で覆つたのち、第2プレート48を固
定金具50で固定する。すなわち、固定金具50の一端には
係合爪51が上方を向いて突設されており、またこの係合
爪51より後流側には2個のネジ孔52が形成されている。
脚部27に第2プレート48を装着した後、固定金具50の係
合爪51を第2プレート48の下端部に掛けて、固定金具50
をネジ53で脚部27の下端に固定することにより、第2プ
レート48を環状体23と固定金具50との間で挟持すること
ができる。
なお、第9図ならびに第10図に示すように、固定金具
50の係合爪51は第2プレート48より突出しているが、第
15図に示す微粉炭の流速分布から明らかなように、微粉
炭供給管3の下端付近では微粉炭の流速が比較的遅いた
め、係合爪51が露出していてほとんど摩耗しないことが
実験で確認されている。
この実施例のように第1図に示す如く混合流体26を下
方から供給して水平方向に方向転換して噴出する場合
は、微粉炭の流速の関係で脚部27を起動バーナ19の下方
に設けた。しかし、混合流体26を上方から供給して水平
方向に噴出する場合は、脚部27を起動バーナ19の上方に
設けて、支持体21で起動バーナ19を吊つた形態にすれば
よい。
第9図に示すように環状体23の上流側にはロツドプロ
テクタ24が嵌装されており、このロツドプロテクタ24も
例えば窒化ケイ素(Si3N4)や炭化ケイ素(SiC)などの
耐摩耗性を有するセラミツクスから形成され、環状体23
を保護するためその外径が徐々に大径になつて傾斜面を
有している。
前記実施例のように第1プレート33を押え金具38と筒
体29との間で挟持することにより、第1プレート33を簡
単にかつ確実に固定することができる。また、その際に
押え金具38をネジ41などによつて旋回羽根25に着脱可能
に固定する手段をとれば、第1プレート33ならびに押え
金具38の交換が容易となる。
さらに前記実施例のように筒体29に例えば溝30などの
凹部を設け、その凹部に第1プレート33の下端を挿入し
て旋回羽根25の端面を覆うようにすれば、旋回羽根25の
根元から確実に保護することができる。
また、前記実施例のように支持体21の脚部27の上流端
面もセラミツクス製の第2プレート48で覆えば、脚部27
の摩耗も防止することができる。この際、固定金具50と
環状体23との間で第2プレート48を挟持する構造にすれ
ば、第2プレート48の固定が容易かつ確実である。さら
に、環状体23に係合溝47などの凹部を形成して、第2プ
レート48の一端をこの凹部に挿入するようにして脚部27
の端面を覆えば、脚部27の環状体23との付根部から確実
に保護することができる。また、第2プレート48ならび
に固定金具50をネジ53などによつて着脱可能に固定する
手段をとれば、第2プレート48ならびに固定金具50の交
換が簡便である。
さらに前記実施例のように、ロツドプロテクタ24もセ
ラミツクス製のものを用いれば、ロツドプロテクタ24の
周面の摩耗も防止できる。
次に第1プレート33、第2プレート48ならびにロツド
プロテクタ24などに使用するセラミツクスの材質につい
て説明する。
セラミツクスとして、酸化アルミニウム、二酸化ケイ
素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、スピンネル
(MgO・Al2O3)、ムライト(3Al2O3・2SiO2)、炭化
ケイ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、
窒化ケイ素、窒化チタンなどが使用可能であるが、中で
も窒化ケイ素ならびに炭化ケイ素が賞用できる。
前述の第1プレート33、第2プレート48ならびにロツ
ドプロテクタ24などに使用する場合、次のような条件を
考慮しなければならない。
(1) 硬さ 従来のバーナ耐摩耗材(耐摩耗鋳鋼など)に比較し
て、十分な硬さを有していること。
(2) 曲げ強さ 各部での締め付け力などの外力に対して、十分な抗力
を有すること。
(3) 高温強度 バーナの先端部付近は火炉からのふく射熱によつてか
なりの高温になるが、そのような高温下においても所定
の強度を有すること。
(4) 耐熱衝撃性 バーナ休止時のように、高温状態(火炉からのふく射
による)から、点火時の冷却状態(一次空気などを含む
微粉炭流による)に移行する過程で受ける熱衝撃に対し
て十分な強度を有すること。
(5) 耐熱性 火炉からの強力なふく射熱に対抗できること。
次に各種材料の諸特性を示す。
(窒化ケイ素) 1.ビツカース硬さ〔荷重500g 以下同様〕 1780〔kg/mm2〕 2.曲げ強さ 6000〔kg/cm2〕 3.高温曲げ強度〔1000℃下 以下同様〕 5500〔kg/cm2〕 4.耐熱衝撃性 〔テストピースを400℃に加熱した後、水中に投下(20
℃)して熱衝撃与えた後の曲げ強度を測定した。以下同
様〕 6000〔kg/cm2〕 5.最高使用温度 1200℃ (炭化ケイ素) 1.ビツカース硬さ 2000〔kg/mm2〕 2.曲げ強さ 5500〔kg/cm2〕 3.高温曲げ強度 5500〔kg/cm2〕 4.耐熱衝撃性 5500〔kg/cm2〕 5.最高使用温度 1200℃ (アルミナ) 1.ビツカース硬さ 1670〔kg/mm2〕 2.曲げ強さ 3180〔kg/cm2〕 3.高温強度 2200〔kg/cm2〕 4.耐熱衝撃性 破壊のため測定不能 5.最高使用温度 1590℃ (耐熱鋳鋼) 1.ビツカース硬さ 600〔kg/mm2〕 5.最高使用温度 790℃ これらの結果から明らかなように、特に窒化ケイ素な
らびに炭化ケイ素は前記1〜5の条件を十分に満足する
好適な材料である。
なお前記実施例では微粉炭供給管内に起動バーナを設
置した例を示したが、本発明はこれに限定されることな
く、例えば微粉炭供給管内に支持部材を設け、それに直
接旋回羽根を固着した構造にすることもできる。
〔発明の効果〕
本発明は、 .筒体に凹部を設け、その凹部の端縁に隣接して旋回
羽根を立設し、セラミックス体の下端部を前記凹部に挿
入することにより、微粉炭の流速が最も速く(第15図参
照)摩耗の激しい旋回羽根の付根部を確実に保護するこ
とができる。
.セラミックス体は個別に押え部材で挟持され、その
挟持力も調節できるから、従来提案されたもののように
厚さのばらつきによってセラミックス体の挟持力が部分
的に弱かったり、あるいは反対に全体の締めつけ力が一
部のセラミックス体に集中してクラックを生じたりする
ことがない。
.セラミックス体の凹溝と旋回羽根の突条との嵌合に
より、セラミックス体の幅方向の位置づれが確実に規制
される。また、セラミックス体の下端部を筒体の凹部に
挿入し、セラミックス体上端部の係合溝に押え部材の係
合爪を挿入することにより、セラミックス体の混合流体
流れ方向上流側側への位置づれが確実に規制される。さ
らにセラミックス体はその全長を筒体と押え部材の間で
挟持するから、結局、セラミックス体が前後、左右、上
下方向において支持されることになり、従来提案された
部分的な挟持よりも挟持状態が安定している。このよう
なことからバーナの振動があってもセラミックス体の固
定が確実で、セラミックス体の機能を長期間維持するこ
とができ、信頼性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第11図は本発明の実施例に係る微粉炭バー
ナを説明するためのもので、第1図はその微粉炭バーナ
の断面図、第2図はその微粉炭バーナに取り付けられる
旋回羽根体の一部を断面にした正面図、第3図はその旋
回羽根体に第1プレートならびに押え金具を取り付けた
状態を示す一部を断面した正面図、第4図は第3図のX
矢視図、第5図は第1プレートの正面図、第6図は第5
図Y−Y線上の断面図、第7図は押え金具の上面図、第
8図は押え金具の断面図、第9図はロツドプロテクタと
支持体との一部を断面した正面図、第10図は第9図の左
側面図、第11図は支持体の第29プレートならびに固定金
具を取り付ける状態を説明するための分解正面図であ
る。 第12図は従来の微粉炭バーナの断面図、第13図はその微
粉炭バーナの火炉側から視た側面図、第14図はその微粉
炭バーナの機能を説明するための説明図、第15図は微粉
炭供給管内における微粉炭の流速分布状態を示す特性図
である。 1……微粉炭バーナ、2……火炉、3……微粉炭供給
管、6……微粉炭供給通路、19……起動バーナ、21……
支持体、22……縮流部、23……環状体、24……ロツドプ
ロテクタ、25……旋回羽根、26……混合流体、27……支
持体脚部、28……旋回羽根体、29……筒体、30……溝、
31……突条、32……ネジ孔、33……第1プレート、37…
…係合溝、39……係合爪、41……皿ネジ、46……突条、
47……係合溝、48……第2プレート、49……突出部、50
……固定金具、51……係合爪、52……ネジ孔、53……ネ
ジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 幸田 文夫 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日 立株式会社呉工場内 (56)参考文献 特開 昭59−97410(JP,A) 実開 昭59−175825(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粉炭と搬送用媒体の混合流体を火炉内に
    搬送、噴出する微粉炭供給管の所定位置に、搬送されて
    きた前記混合流体に旋回力を付与して微粉炭供給管から
    噴射する複数の旋回羽根と、該旋回羽根を微粉炭供給管
    内に支持する支持体を設けた微粉炭バーナにおいて、 前記複数の旋回羽根の付根部を一体に連結する筒体を有
    し、その筒体に凹部が形成され、その凹部の混合流体流
    れ方向後流側端縁に隣接して各旋回羽根が立設され、そ
    の旋回羽根の混合流体流れ方向上流側端面に旋回羽根の
    立設方向に延びた突条を設け、 前記旋回羽根よりも若干長く片面に長手方向に延びた凹
    溝を有するセラミックス体の前記凹溝を突条に嵌合する
    とともに、セラミックス体の下端部を前記筒体の凹部に
    挿入して、旋回羽根の混合流体流れ方向上流側端面の全
    面をセラミックス体で覆い、そのセラミックス体の上端
    面にセラミックス体の幅方向に延びた係合溝が形成さ
    れ、 係合爪を有する押え部材の前記係合爪を前記係合溝に挿
    入して、その押え部材を旋回羽根の上端面に取り付ける
    ことにより、セラミックス体を前記筒体の凹部と押え部
    材の係合爪との間において挟持したことを特徴とする微
    粉炭バーナ。
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