JP2744194B2 - トラッキング調整装置 - Google Patents

トラッキング調整装置

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JP2744194B2
JP2744194B2 JP5291871A JP29187193A JP2744194B2 JP 2744194 B2 JP2744194 B2 JP 2744194B2 JP 5291871 A JP5291871 A JP 5291871A JP 29187193 A JP29187193 A JP 29187193A JP 2744194 B2 JP2744194 B2 JP 2744194B2
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裕一 山崎
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトラッキング調整装置
に関し、特にたとえば、磁気テープに記録された映像信
号から得られるエンベロープ比較データに基づいてトラ
ッキングを調整する、トラッキング調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトラッキング調整装置では、各ト
ラッキング値毎に数フレームおきに1フレーム分すなわ
ちヘッド切換信号(RFSWパルス)1周期分のエンベ
ロープ検波信号をサンプリングしてエンベロープサンプ
リング値を得、このエンベロープサンプリング値の合計
を当該トラッキング値でのエンベロープ比較データとす
る。このようにして各トラッキング値毎に得られたエン
ベロープ比較データに基づいてトラッキングを調整して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、長時間録画モ
ードにおいては、図2(A)および(B)に示すように
トラックピッチよりもヘッド12aの幅の方が大きいい
わゆる重ね書きモードとなる。そして、図2(B)に示
すようにヘッド12aが3つのトラックをトレースする
場合には、アジマスロスによる減衰はあるものの、ヘッ
ド12aが隣接するトラックから信号を検出してしま
う。したがって、隣接するトラックからの出力が干渉し
て、本来の出力である中央のトラックの出力にAM変調
妨害を与え、これによってエッジノイズやジッタが悪化
するとともに、図5(A)や図6(A)に示すようにエ
ンベロープ検波信号に時間的ゆらぎが発生する。このた
め、従来のトラッキング調整装置では、時間的ゆらぎの
状態(周期等)によっては最良のトラッキング値以外の
ところでのエンベロープ比較データを最大値として検出
してしまうことがある。すなわち、時間的ゆらぎが発生
している場合、サンプリングした位置が、図5(A)の
前半部のようにエンベロープ検波信号が大きいところで
あったり、図6(A)に示すように時間的ゆらぎの周期
がRFSWパルスの1周期より小さいようなところであ
れば、最良のトラッキング値以外のところでのエンベロ
ープ比較データを最大値として検出してしまうことがあ
る。その結果、トラッキングを行っても最良の画質を得
られない場合が生じるという問題があった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、磁
気テープを最良の画質で再生することができる、トラッ
キング調整装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、磁気テープ
に記録された映像信号からエンベロープ検波信号を検出
するエンベロープ検波手段、複数フレーム分のエンベロ
ープ検波信号を同一のトラッキング値でサンプリングし
てエンベロープサンプリング値を得るサンプリング手
段、各フレーム毎のエンベロープサンプリング値の中か
ら各位相毎に最小のエンベロープサンプリング値を検出
する最小値検出手段、各位相毎に検出された最小のエン
ベロープサンプリング値を合計してエンベロープ比較デ
ータとするエンベロープ比較データ算出手段、およびエ
ンベロープ比較データに基づいてトラッキングを調整す
るトラッキング調整手段を備える、トラッキング調整装
置である。
【0006】
【作用】エンベロープ検波手段によって映像信号からエ
ンベロープ検波信号を検出する。そして、複数フレーム
分のエンベロープ検波信号を、サンプリング手段によっ
て同一のトラッキング値でサンプリングしエンベロープ
サンプリング値を得る。最小値検出手段によって、同一
位相のエンベロープサンプリング値を各フレームから抽
出し、それらを比較して最小のエンベロープサンプリン
グ値を検出する。この処理を、サンプリングした各位相
毎に行う。そして、エンベロープ比較データ算出手段に
よって、各位相毎に得られた最小のエンベロープサンプ
リング値を合計してエンベロープ比較データとする。こ
のエンベロープ比較データに基づき、トラッキング調整
手段によってトラッキングが調整される。このようにし
てエンベロープ比較データを得ることによって、時間的
ゆらぎのない場合のエンベロープ比較データに近づける
ことができる。
【0007】
【発明の効果】この発明によれば、時間的ゆらぎの影響
が少ないエンベロープ比較データに基づいてトラッキン
グが調整されるので、エンベロープ検波信号に時間的ゆ
らぎがあっても、そのゆらぎの周期の大小に拘わらず時
間的ゆらぎの影響を最小限に抑えることができる。その
結果、最良の画質で再生することができる。
【0008】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0009】
【実施例】図1を参照して、この実施例のトラッキング
調整装置10は、たとえば長時間録画モードで記録した
磁気テープを再生する際に用いられる。トラッキング調
整装置10は、ヘッド12aおよび12bを含む。ヘッ
ド12aおよび12bによって磁気テープ(図示せず)
から読み出された映像信号は、プリアンプ14において
増幅されるとともに、サーボ回路16から出力されたヘ
ッド切換信号(RFSWパルス)によって所定の信号分
だけ抜き取られ、連続した再生映像信号が生成される。
プリアンプ14から出力された再生映像信号は、映像処
理回路(図示せず)へ入力されるとともに、エンベロー
プ検波回路18に入力される。そして、エンベロープ検
波回路18によって再生映像信号からエンベロープ検波
信号が検出され、エンベロープ検波信号はマイコン20
に入力される。マイコン20では、このエンベロープ検
波信号およびサーボ回路16から出力されるRFSWパ
ルスに基づいてトラッキング信号を算出し、これをサー
ボ回路16に入力する。すると、サーボ回路16は、コ
ントロール信号CTLおよびトラッキング信号に基づい
てキャプスタンモータ22を制御し、これによってトラ
ッキングが調整される。なお、コントロール信号CTL
は、磁気テープに記録されているコントロール信号であ
り、コントロールヘッド(図示せず)で検出されたもの
である。また、マイコン20に含まれるRAM24に
は、エンベロープ比較データが格納データとして格納さ
れる。
【0010】このようなトラッキング調整装置10によ
って、ヘッド12aのトラック上でのトレース状態が図
2(A)に示す状態になるようにトラッキングが調整さ
れる。図3でいえば、トラッキング値が点aの最適値に
なるように、トラッキングが調整される。なお、図2
(A)に示す矢印x方向にヘッド12aが移動するとき
トラッキング値がアップすることになり、逆に、矢印y
方向にヘッド12aが移動するときトラッキング値がダ
ウンすることになる。したがって、図2(B)に示すよ
うにヘッド12aがトラック上をトレースする場合に
は、図2(A)に示す場合よりトラッキング値がアップ
し、そのトラッキング値は図3の点b付近の値に対応す
る。
【0011】また、図2(A)に示すように、ヘッド1
2aがトラックをトレースしている場合では、エンベロ
ープ検波信号は図4(A)に示すように時間的ゆらぎを
発生しない。このように時間的ゆらぎが発生しないの
は、ヘッド12aのはみ出し幅が所定値であり、かつヘ
ッド12aの一方端のみがはみ出しているからである。
したがって、ヘッド12aの反対側端部がはみ出す場合
でも時間的ゆらぎはほとんど発生しない。
【0012】一方、図2(B)に示すように、ヘッド1
2aの両端ともにはみ出してヘッド12aがトラックを
トレースする場合では、図5(A)や図6(A)に示す
ように明らかに時間的ゆらぎが生じる。図6(A)の場
合は、図5(A)の場合より時間的ゆらぎの周期が小さ
く、かつ時間的ゆらぎの周期がRFSWパルス(図6
(C))の1周期より小さい。
【0013】ここで、図7を参照して、マイコン20の
処理のメインルーチンについて説明する。まず、ステッ
プS1においてトラッキングを開始する条件が整ったか
どうか判断する。“NO”であれば条件が整うまで待機
し、“YES”であればステップS3においてエンベロ
ープ比較データを算出する。次に、ステップS5におい
てRAM24の格納データ≧エンベロープ比較データ
(RAM≧ENV)であるかどうか判断する。ここで、
フロー図には何も書かれていないが、初期状態では、R
AM24には「0」というデータが格納されているの
で、ステップS5は“NO”となり、ステップS7にお
いてRAM24にエンベロープ比較データを格納した
後、ステップS9においてトラッキング値をインクリメ
ントする。その後、ステップS3に戻る。なお、ステッ
プS5において格納データ<エンベロープ比較データと
なる毎に、ステップS7において格納データと当該トラ
ッキング値におけるエンベロープ比較データとが入れ換
えられる。ステップS5において格納データ≧エンベロ
ープ比較データとなれば、ステップS11においてこの
状態(格納データ≧エンベロープ比較データ)が2回続
いたかどうか判断し、“NO”であればステップS9に
移行するが、“YES”であれば、ステップS13にお
いて格納データ≧エンベロープ比較データとなる1つ前
のトラッキング値までステップバックする。
【0014】続いてステップS15においてエンベロー
プ比較データを算出し、ステップS17において格納デ
ータ≧エンベロープ比較データ(RAM≧ENV)かど
うか判断する。そして、“NO”であればステップS1
9において、RAM24の格納データと今回算出された
エンベロープ比較データとを入れ換えるとともに、ステ
ップS21においてトラッキング値をディクリメント
し、ステップS15に戻る。ステップS17において
“YES”と判断されると、ステップS23において格
納データ>エンベロープ比較データ(RAM>ENV)
の状態が2回続いたかどうか判断し、“NO”であれば
ステップS21に移行するが、“YES”であれば、ス
テップS25においてRAM24の格納データ>エンベ
ロープ比較データとなる1つ前のトラッキング値までス
テップバックし、処理を終了する。なお、ステップS2
3において、ステップS11と異なり格納データ=エン
ベロープ比較データとなる場合を考慮しないのは、以下
の理由による。図3からわかるように、検出すべき地点
であるトラッキングの最適値がグラフの平坦部の左端
(点a)にあるため、ステップS13の処理を終えた後
トラッキング値をディクリメントするときに、格納デー
タ=エンベロープ比較データとなる場合を考慮すると、
トラッキング値が点aの最適値に達することなく最適値
以外の平坦部にトラッキングが合わせられる恐れがある
からである。また、ステップS11において格納データ
=エンベロープ比較データとなる場合を考慮するのは、
以下の理由による。図3のグラフの平坦部からトラッキ
ングを開始してトラッキングの最適値(点a)を検出す
る場合、図3のグラフの右側傾斜部まで検出する必要は
なく、とりあえず平坦部を検出できれば十分であるから
である。
【0015】注目すべきは、ステップS3およびS15
におけるエンベロープ比較データ算出処理であり、その
サブルーチンを図8および図9に示す。ここで複数フレ
ーム分のエンベロープ検波信号に基づいてエンベロープ
比較データを算出する点が、1フレーム分のエンベロー
プ検波信号に基づいてエンベロープ比較データを算出す
る従来技術との大きな相違点である。以下、図6を参照
して説明する。
【0016】まず、スタートし、図8のステップS31
において最初のRFSWパルス(図6(C))の立ち下
がりを検出したかどうか判断する。RFSWパルスの立
ち下がりを検出するまで待機し、RFSWパルスの立ち
下がりを検出すると、ステップS35以下の動作におい
て図6(B)に示すようにサンプリングを開始する。以
下のサンプリングは同一トラッキング値で行われかつR
FSWパルス1周期あたりn個検出される。ステップS
35において、RFSWパルス1周期目のエンベロープ
検波信号を一定時間間隔でサンプリングし、ステップS
37において、n個のエンベロープサンプリング値(C
1 ,C2 ,…,Cn )を検出する。次いで、ステップS
39において、RFSWパルス2周期目のエンベロープ
検波信号をサンプリングし、ステップS41において、
n個のエンベロープサンプリング値(C1 ′,C2 ′,
…,Cn ′)を検出する。次いで、ステップS43にお
いて、RFSWパルス3周期目のエンベロープ検波信号
をサンプリングし、ステップS45において、n個のエ
ンベロープサンプリング値(C1 ″,C2 ″,…,
n ″)を検出する。
【0017】続いて、図9に示すステップS47におい
て、各RFSWパルス周期毎のエンベロープサンプリン
グ値から同一位相のエンベロープサンプリング値を抽出
し、各エンベロープサンプリング値どうし(C1
1 ′とC1 ″,C2 とC2 ′とC2 ″,Cn とCn
とCn ″)の大小を比較する。そして、ステップS49
において、各位相でのエンベロープサンプリング値の最
小値(C1min,C2min,…,Cnmin)をn個検出する。
図6(C)では、C1min=C1 ′,C2min=C2 ,C
nmin=Cn ″となる。次いで、ステップS51におい
て、n個の最小値を合計したエンベロープ総和量を、そ
のトラッキング位置でのエンベロープ比較データとす
る。ここで、そのトラッキング位置とは、サンプリング
が行われるRFSWパルス3周期分すなわち3フィール
ド間で固定されたトラッキング位置をいう。そして、こ
のサブルーチンを終了する。
【0018】なお、図8および図9に示すサブルーチン
は、図6を参照して作成されたが、図4および図5の場
合にも同様に適用できることはいうまでもない。図4
(B)および図5(B)にサンプリング状態を示し、図
4(C)および図5(C)にRFSWパルスを示す。さ
らに、このトラッキング調整装置10の動作をより具体
的に説明する。
【0019】まず、いわゆる自己録のテープを再生する
場合について述べる。まず、トラッキング調整開始時に
ヘッド12aは図2(A)に示すようにトラックをトレ
ースする。上述のように、この場合のトラッキング値
は、図3の点aに示す最適値であり、ヘッド12aはこ
のトラッキング値のままトラックをトレースする。この
とき、エンベロープ検波信号は図4(A)に示すように
時間的ゆらぎのない波形となり、マイコン20はこのエ
ンベロープ検波信号に基づいてエンベロープ比較データ
を算出し、RAM24に格納する。次に、ヘッド12a
はトラッキング値がインクリメントされた位置をトレー
スする。すなわち、図2(A)に示す矢印x方向にヘッ
ド12aが少し移動し、図3でいえばトラッキング値と
エンベロープ比較データとの関係が点aからわずかに点
b方向に移動する。これに基づいてマイコン20がエン
ベロープ比較データを算出する。初期状態(このときト
ラッキング値は最適値)からトラッキング値をインクリ
メントして得られるエンベロープ検波信号は、ヘッド1
2aがx方向に移動して得られるエンベロープ検波信号
であるので、時間的ゆらぎが発生する。しかしながら、
この実施例のサンプリング方法によって各位相での最小
エンベロープサンプリング値の合計がエンベロープ比較
データとされるため、初期状態からトラッキング値をイ
ンクリメントした位置で求めたエンベロープ比較データ
は、初期状態で得られたエンベロープ比較データに対し
て等もしくは小となる。したがって、トラッキング値は
初期状態から2回インクリメントされるだけで、その後
ヘッド12aは図2(A)に示す初期状態のトレース位
置(トラッキング値は図3の点aの最適値)にステップ
バックされる。
【0020】次に、ヘッド12aのトラッキング値はデ
ィクリメントされ、トラッキングの最適値より小さくな
る。すなわち、図2(A)に示す矢印y方向にヘッド1
2aが移動する。図3でいえば、トラッキング値とエン
ベロープ比較データとの関係は点aより左側の斜辺部分
に移動する。そして、エンベロープ比較データが検出さ
れ、RAM24の格納データと比較されるが、トラッキ
ング値がディクリメントされるにつれて、エンベロープ
検波信号に時間的ゆらぎは発生しないもののエンベロー
プ検波信号のレベルは低下するので、トラッキング最適
値から2回分ディクリメントされた時点で検波動作は終
了し、ヘッド12aは図2(A)に示す初期状態のトレ
ース位置にステップバックされる。
【0021】この実施例によれば、自己録のテープの再
生時において、最適値から開始したトラッキングが最終
的に最適値にステップバックしないで図3で示す平坦部
でとどまってしまうという弊害を可及的に除去できる。
次いで、いわゆる他録のテープを再生する場合について
述べる。まず、図2(A)に示す状態からトラッキング
が開始されたときは、自己録のテープの再生時と同様
に、ヘッド12aはインクリメント時に初期状態から2
回分インクリメントされた時点まで移動する。その後ト
ラッキング値は、図2(A)に示す初期状態までステッ
プバックされ、さらに2回分ディクリメントされた時点
まで移動した後、図2(A)に示す初期状態にステップ
バックされる。すなわち、自己録のテープの場合と同様
に処理される。
【0022】また、図2(A)の状態より矢印x方向に
ヘッド12aが移動した状態、すなわち図3でいえば、
トラッキング値とエンベロープ比較データとの関係が点
aより右側の平坦部または右側の傾斜部にある状態から
トラッキングが開始されたときは以下のようになる。こ
のようなトラッキング開始時点から図2(A)に示す矢
印x方向に2回分ヘッド12aが移動した時点でトラッ
キング値のインクリメント動作が終了し、トラッキング
開始時点にステップバックされた後、トラッキング値が
ディクリメントされ続ける。そして、図2(A)に示す
状態よりさらに矢印y方向に2回分ヘッド12aが移動
した後、図2(A)に示す状態にステップバックされ
る。図3でいえば、点aよりさらに左側の斜線部までト
ラッキング値がディクリメントされた後、トラッキング
値は点aの最適値に戻る。
【0023】この実施例のように、複数フレーム分のエ
ンベロープ検波信号の中から各位相毎に最小値を代表的
に検出し、その最小値を合計してエンベロープ比較デー
タを算出すると、時間的ゆらぎが発生している場合で
も、時間的ゆらぎのない場合に求めたエンベロープ比較
データに近いエンベロープ比較データを得ることができ
る。すなわち、時間的ゆらぎの影響の少ない信頼性の高
いエンベロープ比較データを得ることができる。したが
って、このエンベロープ比較データに基づいてトラッキ
ングを調整すると、トラッキング値がたとえば図3の平
坦部の値で止まってしまうことなく、点aの最適値にな
る確率が高くなる。
【0024】すなわち、長時間録画モードで記録したテ
ープを再生する際にクロストークによって発生するエン
ベロープ検波信号の時間的ゆらぎに拘わらず、ヘッド1
2aのトラッキング値が最適値になるようにトラッキン
グを調整できる。したがって、エンベロープ検波信号の
時間的ゆらぎが引き起こす一時的なエンベロープ総和量
すなわちエンベロープ比較データの増加による影響は、
時間的ゆらぎの周期の大小に拘わらず少なくなり、正確
なエンベロープ比較データを検出できるので、正確なオ
ートトラッキング動作を行える。その結果、重ね書きモ
ードにおいても最良の画質で映像を再生することができ
る。
【0025】また、必要最小限のトラッキング値につい
てのみエンベロープ比較データを算出して、迅速にトラ
ッキングを調整できる。なお、図4(A)に示すよう
に、エンベロープ検波信号の時間的ゆらぎがない状態に
おいても、この実施例を用いることによって、若干のエ
ンベロープ検波信号の変動によるサンプリングの誤差を
見極めることができ、エンベロープ比較データをより正
確に求めることができる。したがって、最良の画質で映
像を再生することができる。
【0026】なお、この実施例では長時間録画モードで
記録されたテープのトラッキング調整についてのみ説明
したが、この発明は標準モードで記録されたテープのト
ラッキング調整についても適用できることはいうまでも
ない。標準モードの場合のエンベロープ比較データのグ
ラフは、図10に示すように平坦部がないか、あるいは
図11に示すように平坦部があってもトラッキングの最
適値が平坦部の中央に位置するグラフとなる。なお、図
10は、自己録のテープを再生した場合のグラフであ
り、図11はトラックピッチがヘッド12aの幅よりも
大きいテープを再生した場合のグラフである。
【0027】したがって、自己録のテープを再生する場
合には、マイコン20の処理にあたって、ステップS1
1において格納データ>エンベロープ比較データが2回
続いたかどうかを判断するようにすればよく、図11に
示すグラフとなるテープを再生する場合には、ステップ
S25において、ステップS11で“YES”と判断さ
れる2つ前のトラッキング値とステップS23で“YE
S”と判断される2つ前のトラッキング値との中間値
に、ステップバックするようにすればよい。
【0028】このように標準モードで記録されたテープ
についてもこの発明を適用することによって、トラッキ
ング開始位置がかなりずれていてほとんどノイズしか再
生されない場合でもトラッキングを適切に調整できる。
すなわち、図7ないし図9に示す処理を行うことによっ
て、ノイズしか再生されない位置で格納データ>エンベ
ロープ比較データが2回続くこと(図2のステップS1
1およびS23)が極力防止され、トラッキングが最適
値まで調整される。
【0029】なお、この実施例では、3フレーム分のエ
ンベロープ検波信号に基づいてエンベロープ比較データ
を算出するようにしたが、より多くのエンベロープ検波
信号を検出してエンベロープ比較データを算出するよう
にすれば、トラッキング調整の精度をより高めることが
できる。また、上述の実施例では、ヘッド12aについ
て説明したが、ヘッド12bについてもヘッド12aと
同様に調整され、同様の効果を奏することはいうまでも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】(A)はヘッドの最適なトレース状態を示す図
解図であり、(B)は時間的ゆらぎを生じるヘッドのト
レース状態を示す図解図である。
【図3】長時間録画モード時のトラッキング可変範囲内
でのトラッキング値とエンベロープ比較データとの関係
を示すグラフである。
【図4】(A)は時間的ゆらぎを生じないエンベロープ
検波信号を示す波形図であり、(B)はエンベロープ検
波信号のサンプリング状態を示す図解図であり、(C)
はRFSWパルスを示す波形図である。
【図5】(A)は比較的周期の大きい時間的ゆらぎを生
じるエンベロープ検波信号を示す波形図であり、(B)
はエンベロープ検波信号のサンプリング状態を示す図解
図であり、(C)はRFSWパルスを示す波形図であ
る。
【図6】(A)は比較的周期の小さい時間的ゆらぎを生
じるエンベロープ検波信号を示す波形図であり、(B)
はエンベロープ検波信号のサンプリング状態を示す図解
図であり、(C)はRFSWパルスを示す波形図であ
る。
【図7】図1実施例の動作を示すフロー図である。
【図8】図1実施例のエンベロープ比較データ算出動作
の一部を示すフロー図である。
【図9】図8のエンベロープ比較データ算出動作の続き
を示すフロー図である。
【図10】標準モードの場合のトラッキング値とエンベ
ロープ検波信号との関係の一例を示すグラフである。
【図11】標準モードの場合のトラッキング値とエンベ
ロープ検波信号との関係の他の例を示すグラフである。
【符号の説明】
10 …トラッキング調整装置 12a,12b …ヘッド 16 …サーボ回路 18 …エンベロープ検波回路 20 …マイコン 22 …モータ 24 …RAM

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープに記録された映像信号からエン
    ベロープ検波信号を検出するエンベロープ検波手段、 複数フレーム分の前記エンベロープ検波信号を同一のト
    ラッキング値でサンプリングしてエンベロープサンプリ
    ング値を得るサンプリング手段、 各フレーム毎の前記エンベロープサンプリング値の中か
    ら各位相毎に最小のエンベロープサンプリング値を検出
    する最小値検出手段、 各位相毎に検出された前記最小のエンベロープサンプリ
    ング値を合計してエンベロープ比較データとするエンベ
    ロープ比較データ算出手段、および前記エンベロープ比
    較データに基づいてトラッキングを調整するトラッキン
    グ調整手段を備える、トラッキング調整装置。
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JPH07147039A (ja) 1995-06-06

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