JP2743736B2 - 熱間押出し製管方法 - Google Patents

熱間押出し製管方法

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JP2743736B2 JP28048492A JP28048492A JP2743736B2 JP 2743736 B2 JP2743736 B2 JP 2743736B2 JP 28048492 A JP28048492 A JP 28048492A JP 28048492 A JP28048492 A JP 28048492A JP 2743736 B2 JP2743736 B2 JP 2743736B2
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mandrel
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間押出しにより管を
製造する熱間押出し製管方法に関し、特に、エチレプラ
ントの伝熱管等に使用される内面フィン付き管の製造に
適した熱間押出し製管方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エチレプラントの伝熱管とし
て、図1に示すような内面フィン付き管10が使用され
ている。この内面フィン付き管10は、その内面に管軸
方向に延びるストレートな円弧状の山部11が、同じく
管軸方向のストレートな円弧状の谷部12を挟んで周方
向に複数形成された内面形状をしており、その内面形状
に対応した外面形状のマンドレルを用いた熱間押出しに
より製造される。
【0003】熱間押出しによる内面フィン付き管の製造
では、マンドレルが異形であることに加え、管材質とし
て25Cr−25Ni等の難加工性耐熱高合金が多用さ
れることから、マンドレルの谷部に材料が充満し難い。
【0004】そのため、管内面の山部に欠損が生じやす
く、特に、コンテナ内でダミーブロックと接しダミーブ
ロックを介した抜熱が進行して変形能が低下するビレッ
ト後端部の押出し期、即ち押出し後期で欠損の生じる傾
向が強い。従って、山部の欠損対策としては、コンテナ
内のビレットの特に後端部の保温が有効となる。
【0005】コンテナ内のビレットの後端部を保温する
技術としては、ビレットとダミーブロックの間に板状石
綿を介在させるものが、特開昭51−81771号公報
に開示されている。この板状石綿は、大きな板状石綿体
をリング状に打ち抜くことで得られ、その中心孔にマン
ドレルが挿通される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなリング状の板状石綿では、内面フィン付き管の山部
欠損まで防止することは難しい。その原因としては、マ
ンドレルが異形であることや、管材料の加工性が悪いこ
とに加え、リング状の板状石綿による保温効果の低いこ
とが挙げられる。また、石綿は炭素を多く含み、管材料
によっては浸炭が問題となる。更に、石綿がビレットに
付き難く、ビレットとダミーブロックの間に石綿が挟持
されるまでの間の石綿保持に手数がかかるという作業上
の問題もある。
【0007】本発明の目的は、ビレットの後端部を効果
的に保温し、しかも、その保温材の保持が容易で、保温
材による浸炭の懸念もない熱間押出し製管方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】板状石綿での前記問題を
解決するために、その材質を代えることは考えられる。
例えばガラス繊維等のガラス系の保温材を使用すれば、
浸炭の問題は解決される。しかし、本発明者らの調査で
は、ビレットの後端部に対する保温性は殆ど改善されな
い。
【0009】本発明者らは、保温材による保温効果を低
下させている原因が保温材の形状、即ちリング状、更に
言えばリング状であることによる中心孔を通した放熱に
あると考え、中心孔を有しない所謂盲の保温材を使用し
て、熱間押出しを行ったところ、内面フィン付き管の山
部欠損も防止できることを知見した。
【0010】また、これと合わせて、ガラス系の保温材
は、加熱されたビレットの後端面に押し付けられると、
軟化してその後端面に強固に接着され、その結果、保温
材を保持する必要がなくなること、及びビレットの中心
孔にマンドレルを挿入する段階で、保温材が心孔内に押
し込まれずに中心部が容易に破断すること、更には破断
部あるいは破断片が心孔の開口部近傍の内面保温や内面
潤滑に寄与することも知見できた。
【0011】本発明は上記知見に基づきなされたもの
で、熱間押出しにより管を製造するにあたり、中心部に
マンドレル挿通孔を有しないガラス系の保温材を、加熱
されたビレット後端面の心孔開口部を含む後端面全体に
付着させ、しかる後にマンドレルにより断熱材の中心部
を突き破ってビレット内にマンドレルを通し、該ビレッ
トを押出すことを特徴とする熱間押出し製管方法を要旨
とする。
【0012】
【作用】図2は本発明の熱間押出し製管方法の主要工程
を模式的に示した断面図である。
【0013】図2においては、まず、コンテナに装入さ
れる前の加熱されたビレット1の後端面に、円板状をし
たガラス系の保温材2を押し付ける。
【0014】ビレット1の後端面に押し付けられた保温
材2は、後端面との接触面が直ちに加熱軟化して後端面
に接着される。ビレット1に対する保温は、後端部の特
にマンドレルと接する内面近傍が重要であるが、保温材
2は中心部にマンドレル挿通孔を有しない盲形状である
ため、接着直後より後端面からの放熱と合わせて、この
後端部内面からの放熱も抑える。
【0015】ビレット1の後端面に保温材2が接着され
ると、このビレット1をコンテナ3内に装入する。次い
で、ビレット1の心孔にマンドレル4を挿通させると共
に、ダミーブロック5を介してステム6によりビレット
1を前方へ押圧してアップセットを行い、引き続いて押
出しを開始する。
【0016】マンドレル4の挿通の際、マンドレル4
は、保温材2がダミーブロック5で押圧固定される前に
保温材2に当たるが、ガラス系の保温材2は破れ易く、
また、ビレット1の後端面に強力に接着されているの
で、マンドレル4と共にビレット1の心孔内に押し込ま
れることなく、その中心部が破れ、保温材2の後端面か
らの離脱が防止される。従って、ビレット1の後端面と
ダミーブロック5との間に保温材2が介在し、押出し中
のダミーブロック5を介した抜熱が抑えられる。
【0017】また、保温が重要なビレット1の後端部の
内面近傍は、マンドレル4が挿入されるまで保温材2に
よって保温され続け、保温材2の中心部が破れた後も、
破れて心孔内に折れ込んだ折込2aがビレット1の後端
部内面とマンドレル4の間に残り、この部分の保温に寄
与する。更に、保温材2の折込部2aは、押出し中に、
ビレット1の後端部の内面近傍に対して潤滑剤として機
能し、この部分の焼付きを防止する。
【0018】従って、押出し後期にコンテナ3に残った
ビレット1も順調に押出され、内面フィン付き管の製造
では、その後端部の山部欠損が防止される。また、保温
材2に起因するビレット1の浸炭も防止される。
【0019】保温材2としてはガラス系のものを用いる
が、具体的にはガラスウールまたはガラス繊維の抄造
物、織物または積重物等である。
【0020】保温材2の厚みは、単位面積当りの重量で
表わして0.2g/cm2 以上が望ましい。0.2g/cm
2 未満ではダミーブロック5を介しての抜熱を抑制でき
ない。上限は特に規定する必要はないが、保温材2が厚
すぎると製管が終了して管と押滓とを切り離すためにコ
ンテナ3を後退させたとき、ダミーブロック5と押滓と
が分離して押滓が引き戻されず、切り離し作業に支障を
きたす恐れがあるので、保温材2の上限厚さはダミーブ
ロック5と押滓とが分離しないように、経済性も考慮し
て適宜定めればよい。
【0021】保温材2の平面形状は、ビレット1の外径
に合わせた円形を基本とし、中心部にマンドレル挿通孔
が設けられていないことを必要とする。ただし、保温材
2が破れ難く、マンドレル4と共にビレット7の心孔内
に押し込まれる懸念のあるときは、保温材2の中心部に
クロス状のスリット等を設けて、中心部の破断を容易に
してもよい。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0023】表1のビレットを素材として表2の内面フ
ィン付き管を熱間押出しにより製造するにあたり、11
50℃に加熱されたビレットの後端面に、表3のA〜H
に示す保温材を加熱炉出口で装着し、しかる後に内外面
潤滑処理、コンテナへのビレット装入、アプセットを経
て各50本製管を行った。製造された内面フィン付き管
の山部欠損発生率、内面凹凸疵発生率および浸炭発生
率、更に保温材のビレット搬送時の脱落率を整理して表
4に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】保温材なしの場合は、押出し末期に製管さ
れた管後端部の内面山部に46%の欠損が認められた。
【0029】保温材Aは、中心部にマンドレル挿通孔を
有する板状石綿である。保温材なしの場合に比べると、
山部の欠損が少なくなるが、完全に欠陥を防止するまで
には至らなかった。また、管後端部に石綿からの炭素移
行による浸炭が認められた。更に、ビレットから保温材
がしばしば脱落した。
【0030】保温材Bは、中心部にマンドレル挿通孔を
有しない盲の板状石綿である。山部の欠損率は保温材A
に比べて減少しているが、アプセットの際にマンドレル
によりビレットの心孔内に保温材が引き込まれ、管の後
端部内面に凹凸状の疵が発生した。
【0031】保温材CおよびFは、中心部にマンドレル
挿通孔を有するガラスウールおよびガラスペーパーであ
る。浸炭やビレットからの保温材の脱落はなかったが、
山部の欠損が残った。
【0032】保温材D,E,GおよびHは、中心部にマ
ンドレル挿通孔を有しない盲のガラスウールおよびガラ
スペーパーである。保温材の脱落および引き込みがな
く、しかも山部の欠損は大幅に減少した。更に、浸炭も
認められなかった。特に、厚みが0.2g/cm2 の保温
材D,Gでは山部の欠損が完全に防止された。
【0033】なお、上記実施例は、本発明を内面フィン
付き管の製造に適用したものであるが、フィンのない管
の製造に適用することもでき、そのビレット後端部の主
に内面から後端面にかけて部分の冷却を抑えて、管後端
部に発生するカブレ状のせん断疵の防止等を図ることが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の熱間押出し製管方法は、ビレットの後端部保温材とし
てマンドレル挿通孔のないガラス系の保温材を使用する
ことにより、ビレット後端部の主に内面から後端面にか
けての部分の保温性を高め、そのスムーズな押出しを可
能にする。また、製品を浸炭させるおそれがなく、更
に、ビレットからの保温材の離脱が殆どないので、その
取扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】内面フィン付き管の断面図である。
【図2】本発明の製管方法の一例についてその主要工程
を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 ビレット 2 保温材 3 コンテナ 4 マンドレル 5 ダミーブロック 6 ステム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間押出しにより管を製造するにあた
    り、中心部にマンドレル挿通孔を有しないガラス系の保
    温材を、加熱されたビレット後端面の心孔開口部を含む
    後端面全体に付着させ、しかる後にマンドレルにより断
    熱材の中心部を突き破ってビレット内にマンドレルを通
    し、該ビレットを押出すことを特徴とする熱間押出し製
    管方法。
  2. 【請求項2】 前記管が、内面に軸方向に延びる1又は
    複数の直線状フィンを有する内面フィン付き管である請
    求項1に記載の熱間押出し製管方法。
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US9267184B2 (en) 2010-02-05 2016-02-23 Ati Properties, Inc. Systems and methods for processing alloy ingots
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US8789254B2 (en) * 2011-01-17 2014-07-29 Ati Properties, Inc. Modifying hot workability of metal alloys via surface coating

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