JP2743675B2 - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器

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JP2743675B2
JP2743675B2 JP4005463A JP546392A JP2743675B2 JP 2743675 B2 JP2743675 B2 JP 2743675B2 JP 4005463 A JP4005463 A JP 4005463A JP 546392 A JP546392 A JP 546392A JP 2743675 B2 JP2743675 B2 JP 2743675B2
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洋 井上
民雄 印南
則行 林
一躬 岩井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタビーン燃焼器にお
ける希薄予混合気形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】希薄予混合燃焼を主体とするガスタービ
ン燃焼器の一例は特開昭62−13932 号公報に示されてお
り、その概略図を図3に示した。第1段燃焼室7では第
1燃料ノズル9から供給された燃料が拡散燃焼し、起動
から100%負荷まで常時燃焼する。一方、第2段燃焼
室8では第2燃料ノズル10から供給された燃料が予混
合室4において空気と予混合した後に供給され、燃焼す
る。この第2段燃焼は予混合燃焼であり、燃料希薄状態
で燃焼するとNOx生成は少ないが、燃料がわずかに濃
くなると拡散燃焼よりもNOx生成が多くなる特性を有
する。そこで、燃料希薄状態に保ち、安定燃焼させるた
めに空気調節弁5を設け、ガスタービン負荷の高い状態
で使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術はガスタ
ービン低負荷時に第1段燃焼室のみで燃焼するため、燃
焼器供給空気の50%程度を消費し、第2段燃焼室へ供
給する空気が50%以下となるため、ガスタービン10
0%負荷近傍で第2段燃料希薄予混合燃焼する燃料割合
を十分に大きくすることができない。その結果、第1段
拡散燃焼によって生成するNOxが多く、全体として十
分NOxの低い燃焼を実現できない。
【0004】本発明の目的は、第1段拡散燃焼割合を少
なくし、第2段燃料希薄予混合燃焼割合を多くすること
によりNOx排出濃度を低減する燃料希薄予混合形成方
法を提供することにある。本発明の他の目的は、均一な
予混合気を形成しやすくしてNOxの生成を減少できる
ガスタービンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃焼室を形成
する内筒と、前記内筒の外周側に形成される外筒とを有
し、燃料と空気とを拡散燃焼させるための燃料を噴出す
る第1燃料ノズルと、燃料と空気とを予混合燃焼させる
ための燃料を噴出する第2燃料ノズルとを有し、前記外
筒の内部に、前記燃焼に使用される空気の流路を形成し
たガスタービン燃焼器において、前記拡散燃焼及び前記
予混合燃焼に使用される空気に予め燃料を噴出する第3
燃料ノズルを有することを特徴とする。 または、燃焼室
を形成する内筒と、前記内筒の外周側に形成される外筒
とを有し、燃料と空気とを拡散燃焼させるための燃料を
噴出する第1燃料ノズルと、燃料と空気とを予混合燃焼
させるための燃料を噴出する第2燃料ノズルとを有し、
前記外筒の内部に、前記燃焼に使用される空気の流路を
形成したガスタービン燃焼器において、前記予混合燃焼
に使用される空気に、予め前記第2燃料ノズルで噴出す
る燃料と同じ燃料を噴出する第3燃料ノズルを有するこ
とを特徴とする。 または、空気と燃料とを燃焼させる燃
焼室と、該燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、該
燃焼室に空気を供給する空気供給手段とを有するガスタ
ービン燃焼器において、前記燃焼室に供給される空気の
経路に下流側燃料ノズルと、前記経路の前記下流側燃料
ノズルの上流側に上流側燃料ノズルとを配置し、予混合
燃焼させるための燃料を下流側燃料ノズルと上流側燃料
ノズルとから分けて噴出させることを特徴とする。 また
は、空気と燃料とを燃焼させる燃焼室と、該燃焼室に燃
料を供給する燃料供給手段と、該燃焼室に空気を供給す
る空気供給手段とを有するガスタービン燃焼器におい
て、前記燃料供給手段は、燃料と空気とを予混合燃焼さ
せるための燃料を前記燃焼室へ供給される空気に噴出す
る下流側燃料ノズルと、前記燃焼室に供給される空気の
前記下流側燃料ノズルの上流側に位置し、前記下流側燃
料ノズルに供給される燃料の供給経路から分岐して燃料
が供される上流側燃料ノズルとを有することを特徴とす
る。
【0006】
【作用】内筒と外筒とによって構成される通路に設けた
第3の燃料ノズルは燃焼空気全体に燃料を供給し、混合
気形成位置状態での不燃燃料希薄混合気をつくる。この
混合気の一部は第1段燃焼室にはいり、第1燃料ノズル
から噴射される燃料の拡散燃焼用空気として使われると
同時に、拡散燃焼によって生成した高温ガスにより、予
混合燃焼も進行する。この際に第1段燃焼室に供給され
る燃料は一部が予混合燃焼するので残りの拡散燃焼する
燃料は従来よりも少なくなる。全体混合気の残りは第2
段燃焼室の予混合室に供給され、第2燃料ノズルから追
加された燃料と混合した後に第2段燃焼室で希薄予混合
燃焼する。この際に第2燃料ノズルから供給される燃料
は従来よりも少ない。予混合燃焼させる予混合燃料を2
段階で供給されるように構成することにより、均一な予
混合気を形成し易くなり、NOxの生成を減少させるこ
とができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1,図2により
説明する。円筒状の第1段燃焼室7は側面及び上流端面
に空気孔及び冷却孔を有する第1段内筒3によって形成
され、その上流端には燃料を噴射する単一又は複数個の
第1燃料ノズル9を有する。第1段燃焼室7の下流には
第2段内筒2によって形成される第2段燃焼室8を設け
ており、この燃焼室へは第1段燃焼室7の外周に設けた
予混合室4を通して燃料と空気の予混合気を供給する。
予混合室4には燃料を供給する第2燃料ノズル10を設
け、入口部には空気流量を制御するための空気調節弁5
を設けている。予混合室4出口には予混合燃焼を安定化
するための保炎器6を設けている。第2段内筒2の外周
には第3燃料ノズル11を設け、燃用空気全体に燃料
を供給する。これらの各要素を収納する圧力容器が外筒
1である。3種類の燃料ノズルへは各々が燃料流量調節
弁14,16,18を有する燃料供給管13,15,1
7を有する。図示しない圧縮機からの空気は外1と第
2段内筒2とで形成される環状通路12を矢印19の方
向に流れ、第1段燃焼室7では拡散燃焼単独又は拡散と
予混合燃焼の組み合せによって燃焼ガスを生成し、第2
段燃焼室8では予混合燃焼によって燃焼ガスを生成す
る。燃焼ガスは矢印20の方向に流れ、尾筒を介してタ
ービン静翼,動翼へと流れて行く。
【0008】このガスタービン燃焼器では図2のガスタ
ービン負荷A以下では第1段燃焼室7のみで燃焼し、第
1燃料ノズル9から燃料F1 を供給する拡散燃焼であ
る。ガスタービン負荷がA以上になると、第2段燃焼室
8の予混合室4へ第2燃料ノズル10から燃料F2 を供
給し、又、第3燃料ノズル11から燃焼用空気全体に燃
料F3 を供給する。この結果、ガスタービン負荷100
%ではF1 が第1燃料ノズルから供給されて第1段燃
焼室7で拡散燃焼する。第3燃料ノズル11から供給さ
れたF3 のうちでDEは第1段燃焼室7に予混合気とし
て供給され、その一部はF1 が拡散燃焼する際に同時に
燃焼し、残りは拡散燃焼の下流で予混合燃焼する。F3
の残りのEFは予混合気として予混合室4に供給され、
第2燃料ノズル10からの燃料F2 が追加されることに
より、保炎器6で保炎可能な予混合気となって第2段燃
焼室8で予混合燃焼する。本実施例によれば第1段燃焼
室7でのNOx生成の多い拡散燃焼割合が図2のDEの
一部分に相当する分だけ減少することによってNOx生
成を減少できるとともに、第2段燃焼室8へ供給する予
混合気形成が、図2のEFがまず環状通路12で行わ
れ、次に図2のF2 が予混合室4で追加されて行われる
二段階方式となるので、均一な予混気を形成しやすく
なり、これもNOx生成を減少できる。
【0009】
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、第1段燃焼室において
拡散燃焼と予混合燃焼の組み合せ燃焼が可能になり、N
Ox生成の少ない予混合燃焼が加わったことにより、従
来の拡散燃焼単独の場合よりもNOx生成を減少でき
る。また、本発明を第2段燃焼室供給空気に適用した場
合には、予混合過程が2段になることによって混合気の
濃度均一性が向上し、NOx生成を減少できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の燃焼器部の断面図。
【図2】ガスタービン負荷変化に対する2種類の燃料ノ
ズルへ供給する燃料流量割合を示した燃料分配説明図。
【図3】従来発明の燃焼器部の断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 則行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 岩井 一躬 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 平2−50026(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室を形成する内筒と、前記内筒の外周
    側に形成される外筒とを有し、燃料と空気とを拡散燃焼
    させるための燃料を噴出する第1燃料ノズルと、燃料と
    空気とを予混合燃焼させるための燃料を噴出する第2燃
    料ノズルとを有し、前記外筒の内部に、前記燃焼に使用
    される空気の流路を形成したガスタービン燃焼器におい
    て、 前記拡散燃焼及び前記予混合燃焼に使用される空気に予
    め燃料を噴出する第3燃料ノズルを有することを特徴と
    するガスタービン燃焼器。
  2. 【請求項2】燃焼室を形成する内筒と、前記内筒の外周
    側に形成される外筒とを有し、燃料と空気とを拡散燃焼
    させるための燃料を噴出する第1燃料ノズルと、燃料と
    空気とを予混合燃焼させるための燃料を噴出する第2燃
    料ノズルとを有し、前記外筒の内部に、前記燃焼に使用
    される空気の流路を形成したガスタービン燃焼器におい
    て、 前記予混合燃焼に使用される空気に、予め前記第2燃料
    ノズルで噴出する燃料と同じ燃料を噴出する第3燃料ノ
    ズルを有することを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 【請求項3】空気と燃料とを燃焼させる燃焼室と、該燃
    焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、該燃焼室に空気
    を供給する空気供給手段とを有するガスタービン燃焼器
    において、 前記燃焼室に供給される空気の経路に下流側燃料ノズル
    と、前記経路の前記下流側ノズルの上流側に上流側
    燃料ノズルとを配置し、 予混合燃焼させるための燃料を下流側燃料ノズルと上流
    燃料ノズルとから分けて噴出させることを特徴とする
    ガスタービン燃焼器。
  4. 【請求項4】空気と燃料とを燃焼させる燃焼室と、該燃
    焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、該燃焼室に空気
    を供給する空気供給手段とを有するガスタービン燃焼器
    において、 前記燃料供給手段は、燃料と空気とを予混合燃焼させる
    ための燃料を前記燃焼室へ供給される空気に噴出する
    流側燃料ノズルと、 前記燃焼室に供給される空気の前記下流側燃料ノズルの
    上流側に位置し、前記下流側燃料ノズルに供給される燃
    料の供給経路から分岐して燃料が供される上流側燃料ノ
    ズルとを有することを特徴とするガスタービン。
JP4005463A 1992-01-16 1992-01-16 ガスタービン燃焼器 Expired - Lifetime JP2743675B2 (ja)

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JP6495644B2 (ja) * 2014-12-17 2019-04-03 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ガス焚きバーナの運転方法及びガス焚きバーナ

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JPH0684817B2 (ja) * 1988-08-08 1994-10-26 株式会社日立製作所 ガスタービン燃焼器及びその運転方法

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