JP2743234B2 - 波長制御装置 - Google Patents

波長制御装置

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JP2743234B2
JP2743234B2 JP25831992A JP25831992A JP2743234B2 JP 2743234 B2 JP2743234 B2 JP 2743234B2 JP 25831992 A JP25831992 A JP 25831992A JP 25831992 A JP25831992 A JP 25831992A JP 2743234 B2 JP2743234 B2 JP 2743234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エキシマレーザ等のレ
ーザの波長を検出し、検出した波長に基づき波長の制御
を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より狭帯域エキシマレーザの波長を
検出する検出器としてモニタエタロン、分光器等といっ
たものがある。しかし、モニタエタロン、分光器等の検
出値は、設置された場所の環境、すなわち雰囲気温度、
圧力、ガス組成およびガス温度の変化等の影響を受けや
すく、検出値はこれら雰囲気温度の変化等によって大き
く変化する。このため、波長検出の精度がよくなく、波
長の制御も精度よく行えないことになっていた。
【0003】そこで、こうした欠点を除去するために、
上記モニタエタロンの温度、圧力等を一定に制御しつつ
波長を検出するようにしている。また、被検出光ととも
に予め波長がわかっている基準光(たとえばアルゴンレ
ーザ光、鉄または水銀ランプの発光線)をモニタエタロ
ンに入射し、この基準光に対する被検出光の相対波長を
検出することにより被検出光の絶対波長を検出して波長
制御を行うようにしている。この場合、本出願人に係る
特願平2−34503号等に見られるように、ランプか
ら発生する基準光が波長検出器に入射される時刻とレー
ザ発振光が波長検出器に入射される時刻とをそれぞれ異
ならせることにより波長検出器で基準光およびレーザ発
振光にそれぞれ対応する干渉縞をそれぞれ別の時刻に検
出している。これにより両干渉縞の区別が明瞭となり各
干渉縞が精度よく検出される。そして干渉縞の検出結果
から得られる基準光に対するレーザ発振光の相対波長と
基準光の既知の波長とに基づきレーザ発振光の絶対波長
を精度よく検出し、この検出した絶対波長にしたがって
レーザ発振光の波長を精度よく制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記基準光
としては通常、水銀ランプ(数種の水銀同位体が封入さ
れたランプ)からの発光線が使用されるが、この水銀ラ
ンプの寿命は2000〜5000時間程度である。
【0005】したがって水銀ランプを常時点灯させた状
態でレーザを運転したとすると、半導体量産工場のよう
に1日24時間連続してレーザを運転する状況下では、
水銀ランプの交換のサイクルが3〜6カ月毎といった非
常に短いものとなる。しかも、水銀ランプの交換は、単
にランプのみを交換すればよいというわけではなくて、
それ以外にモニタエタロンが配設されているボックスを
取り外したり、ランプの光軸合わせをしたりする等の付
帯作業が必要になるため、水銀ランプの交換には多大な
時間を要することになっている。このためにレーザ運転
にかかるコストが大となっている。
【0006】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、基準光を発生するランプの交換サイクルを従
来より長期化させることによりレーザ運転にかかるコス
トを低減させることができる波長制御装置を提供するこ
とをその目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明の主た
る発明では、ランプから発生する基準光が波長検出器に
入射される時刻とレーザ発振光が前記波長検出器に入射
される時刻とをそれぞれ異ならせることにより前記波長
検出器で前記基準光および前記レーザ発振光にそれぞれ
対応する干渉縞をそれぞれ別の検出期間で検出し、これ
ら検出結果から得られる前記基準光に対する前記レーザ
発振光の相対波長と前記基準光の既知の波長とに基づき
前記レーザ発振光の絶対波長を検出しこの検出した絶対
波長にしたがって前記レーザ発振光の波長を制御する波
長制御装置において、前記基準光に対応する干渉縞の検
出期間のみ前記ランプを点灯させるランプ点灯制御手段
を具えている。
【0008】
【作用】かかる構成によれば、基準光に対応する干渉縞
の検出期間のみランプが点灯され、それ以外の時間では
点灯しない。このためレーザ運転時間の内でランプ点灯
時間が占める割合が小さなものとなり、ランプ交換のサ
イクルが長期化される。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る波長制御
装置の実施例について説明する。図1は実施例の装置の
構成を示す図である。
【0010】同図に示すようにKr F狭帯域エキシマレ
ーザ装置20はレーザチャンバ1および狭帯域化ユニッ
ト2で構成されている。狭帯域化ユニット2内にはビー
ムエキスパンダ、エタロン、グレーティング等の波長選
択素子が配設されている。
【0011】レーザチャンバ1内で放電励起された光は
狭帯域化ユニット2により狭帯域化された後、フロント
ミラー3、ビームスプリッタ4を介して有効なレーザ光
として出力される。この出力レーザ光の一部はビームス
プリッタ4でモニタリングされ、ビームスプリッタ5を
介して波長検出器6に入力される。
【0012】一方、基準光源としての低圧水銀ランプ7
より発生した基準光はバンドパスフィルタ8を透過して
波長253.7nmの光のみが選択され、この選択され
た光がビームスプリッタ5を介して波長検出器6に入力
される。
【0013】波長コントローラ30は、波長検出器6の
出力に基づき予め波長の判っている基準光に対する被検
出光(出力レーザ光)の相対波長を検出することにより
被検出光の絶対波長を検出し、この検出された絶対波長
と設定波長との差がなくなるようドライバ9を介して狭
帯域化ユニット2内に配設された上記波長選択素子の選
択波長をシフト制御する。
【0014】上記低圧水銀ランプ7には、該ランプ7の
温度、つまりランプ7内に封入された水銀蒸気の温度を
検出する温度センサ10が付設されている。また、低圧
水銀ランプ7には、該ランプ7を冷却、つまりランプ7
内に封入された水銀蒸気を冷却する冷却ファン11が付
設されている。温度コントローラ12は、温度センサ1
0の出力に基づき冷却ファン11を駆動制御して水銀ラ
ンプ7の温度を一定温度に制御する。
【0015】波長コントローラ30は、後述するよう
に、基準光を検出しようとするときに低圧水銀ランプ7
を点灯させるための点灯信号を低圧水銀ランプ7に出力
する。この点灯信号入力に応じて低圧水銀ランプ7には
所定の電圧が印加され、水銀蒸気から基準光が発光され
る。そして、後述するようにして基準光の干渉縞が波長
検出器6で検出された後に、低圧水銀ランプ7を消灯さ
せるための消灯信号が低圧水銀ランプ7に出力される。
波長コントローラ30はまた、後述するタイミングで温
度コントローラ12に対して、該コントローラ12によ
る温度一定制御を行わせるためのオン信号または上記コ
ントローラ12による温度一定制御を停止するためのオ
フ信号を出力する。図2は上記波長検出器6の具体例構
成を示している。
【0016】すなわち、出力レーザ光のサンプリング光
は、シャッタ18が開状態のときにのみスリガラス19
に入力されて散乱され、ビームスプリッタ5を介してモ
ニタエタロン13、集光レンズ14および光位置検出器
15で構成される波長検出器6に入力される。
【0017】一方、低圧水銀ランプ7で発生した基準光
は、シャッタ17が開状態のときにのみバンドパスフィ
ルタ8に入力され、このフィルタ8により波長253.
7nmの光のみが選択され、この選択された光がビーム
スプリッタ5を介してモニタエタロン13に入力され
る。
【0018】モニタエタロン13は、内側の面が部分反
射ミラーとされた2枚の透明板13a、13bから構成
され、エタロン13に対する入射光の角度に対応してそ
れぞれ透過波長が異なるものである。
【0019】エタロン13を透過した光は集光レンズ1
4に入射される。この集光レンズ14は例えば、色収差
補正が施された色消しレンズであり、この色消し集光レ
ンズ14を経ることにより色収差が補正される。このよ
うな色消しレンズを用いているのは、Kr Fエキシマレ
ーザの波長(248.39nm)と基準光の波長(25
3.7nm)が多少異なるためである。なお、この集光
レンズとして凹面鏡を用いるようにしてもよい。光検出
器15は、集光レンズ14の焦点面上に配設された、例
えば1次元または2次元のイメージセンサであり、集光
レンズ14を経た光は光位置検出器15に結像され、こ
の光位置検出器15の検出面上に基準光の波長に対応し
た第1の干渉縞15aおよび被検出光(エキシマレーザ
光)の波長に対応した第2の干渉縞15bを形成する。
光位置検出器15からは上記第1および第2の干渉縞1
5a、15bの位置に対応する信号が波長コントローラ
30に対して出力される。波長コントローラ30では、
これら干渉縞の位置信号から基準光に対する被検出光の
相対波長を演算する。そしてこの相対波長と基準光の既
知の波長とに基づき被検出光の絶対波長を演算する。そ
して、この絶対波長と設定波長(目標値)との差を計算
し、この計算値に応じて狭帯域化ユニット2内の波長選
択素子(たとえばエタロン)の角度等を変化させる。
【0020】この結果、上記波長選択素子(グレーティ
ング)を透過するエキシマレーザ光の波長がシフトされ
て、設定波長(目標値)に固定される。
【0021】図3は、波長コントローラ30で実行され
る処理を示すフローチャートであり、これは、予め温度
コントローラ12を作動させ温度一定制御をスタートさ
せておき、以後は、ランプ7を点灯させ基準光を検出し
た後消灯させる処理を所定の一定周期k毎に繰り返し実
行するというものである。
【0022】すなわち、まず温度コントローラ12に対
してオン信号が出力され、これによりランプ7の温度を
一定にする制御がスタートされる。これと同時に所定の
タイマの計時が開始される(ステップ101)。つぎに
基準光検出サブルーチンに移行され(ステップ10
2)、図6に示す処理が実行される。まず、基準光点灯
信号がランプ7に対して出力され、これによって基準光
がランプ7より発光される(ステップ401)。つぎ
に、基準光が安定したか否かが判断される(ステップ4
02)。なお、基準光が安定したか否かの判断は、たと
えば、ランプ7が点灯されてからの経過時間が所定時間
に達したか否かをもって、あるいはランプ7の温度が所
定温度に達したか否かをもって行うことができる。基準
光が安定したならば(ステップ402の判断YES)、
被検出光用のシャッタ18が閉じられるとともに、基準
光用のシャッタ17が開かれる(ステップ403)。
【0023】つぎに光位置検出器15の出力から基準光
の第1の干渉縞15aが検出される(ステップ40
4)。そして検出後、被検出光用のシャッタ18が開か
れ、基準光用のシャッタ17が閉じられる。これと同時
に、ランプ7に対して消灯信号が出力され、これによっ
てランプ7からの発振が停止される(ステップ40
5)。なお、この基準光検出サブルーチンでは、シャッ
タ18の開閉を適時に行うことにより第1及び第2の干
渉縞の区別が付かなくなる事態が発生することがないよ
うにしているが、そもそもレーザが発振していないとき
に基準光を検出するような場合には被検出光用のシャッ
タ18の開閉制御は必要なく、開状態のままにしてもよ
い。また、基準光用のシャッタ17の開閉を適時に行う
ことにより基準光が安定している間のみ第1の干渉縞1
5aを検出するようにしているが、ランプ7の点灯直後
でも基準光が安定しているような場合には、シャッタ1
7の開閉制御は必要なく、開状態のままにしておいても
よい。なお、この場合、基準光を検出した後はランプ7
は消灯される。
【0024】さて、つぎに上記タイマの計時時間Tが所
定の周期kよりも大きいか否かが判断される(ステップ
103)。計時時間Tが周期k以下であるならば(ステ
ップ103の判断NO)、つぎに出力レーザ光検出サブ
ルーチンに移行される。この出力レーザ光検出サブルー
チンでは、現在シャッタ18が開かれているので、波長
検出器6の出力から出力レーザ光の第2の干渉縞15b
を検出する処理が実行される(ステップ105)。
【0025】つぎの出力レーザ光の絶対波長の計算サブ
ルーチンでは、基準光に対応する第1の干渉縞15aの
検出結果と被検出光である出力レーザ光に対応する第2
の干渉縞15bと基準光の既知の波長とに基づいて被検
出光の絶対波長λが計算される(ステップ106)。
【0026】このようにして被検出光の絶対波長λが求
められると、この検出絶対波長λと設定波長λ0 との偏
差Δλが計算され、この偏差分だけ狭帯域化ユニット2
の波長選択素子の選択波長を変化させるべく波長制御ド
ライバ9が駆動制御される(ステップ108)。
【0027】ついで、手順は再びステップ103に移行
され、タイマの計時時間Tが周期kよりも大きいか否か
が判断されるが、ここで計時時間Tが周期kを越えたな
らば(ステップ103の判断YES)、タイマが初期化
されて(ステップ104)、以下手順は基準光検出サブ
ルーチン(ステップ102)に再び移行され、同様な処
理が繰り返される。
【0028】以上のようにこの実施例では、ランプ7を
点灯させ基準光を検出した後消灯させる処理を所定の一
定周期k毎に繰り返し実行するとともに、被検出光が検
出されている間はランプ7を消灯させるようにしたの
で、レーザ運転時間の内でランプ7が点灯している時間
の割合が少なくなり、ランプ7の交換のサイクルを長期
化させることができる。
【0029】また、低圧水銀ランプ7の温度を高精度に
一定制御することにより、基準光のスペクトル波形が一
定の波形に安定するようにしており、これにより高精度
に基準光の干渉縞15aを検出するようにしたので、絶
対波長λを高精度に検出でき、波長を一定波長に固定す
る制御を高精度に行うことができる。
【0030】上記実施例では、温度コントローラ12に
よる温度一定制御をレーザ運転中に継続して行うように
しているが、図4に示すように、温度コントローラ12
による温度一定制御を、ランプ7が点灯している間のみ
行うようにしてもよい。
【0031】すなわち、図4の処理は一定周期kごとに
(ステップ204、、205)、上記ステップ102と
同様な基準光検出サブルーチン(ステップ202)が実
行される点は、前述の実施例と同じであるが、一定周期
kごとに温度コントローラ12に対してオン信号を出力
し、温度一定制御をスタートさせ(ステップ201)、
その後基準光の検出を行い(ステップ202)、基準光
が検出された後は、温度コントローラ12に対してオフ
信号を出力し、温度一定制御を終了させるようにしてい
る(ステップ203)。なお、他の被検出光の検出処
理、波長制御処理等については前述のステップ105〜
108と同様である(ステップ206〜209)。
【0032】この実施例では、基準光を検出するときの
み温度コントローラ12により冷却ファン11が駆動さ
れるので、消費電力等が軽減され、運転コストがより低
減されることになる。
【0033】なお、前述の図3、図4の実施例では、温
度コントローラ12にオン信号が出力された後直ちにラ
ンプ7を点灯させるようにしているが、所定時間待って
からランプ7を点灯させるようにしてもよい。また、オ
ン信号出力とランプ点灯信号出力とを同時に行うように
してもよい。
【0034】上記図4の実施例では、温度コントローラ
12による温度一定制御を行うようにしているが、図5
に示すように、温度コントローラ12を設けることな
く、冷却ファン11をオン、オフさせるのみで温度制御
を行うようにしてもよい。この場合も、ランプ7からの
発光線のスペクトル波形を一定波形に安定させることが
可能である。
【0035】すなわち、図5に示す処理では、一定周期
kごとに(ステップ304、、305)、冷却ファン1
1に対してオン信号を出力し、ランプ7の冷却をスター
トさせ(ステップ301)、その後ステップ102と同
様にして基準光の検出を行い(ステップ302)、基準
光が検出された後は、冷却ファン11に対してオフ信号
を出力し、ランプ7の冷却終了させるようにしている
(ステップ303)。なお、他の被検出光の検出処理、
波長制御処理等については前述のステップ105〜10
8と同様である(ステップ306〜309)。
【0036】なお、この実施例では、冷却ファン11に
オン信号が出力された後直ちにランプ7を点灯させるよ
うにしているが、所定時間待ってからランプ7を点灯さ
せるようにしてもよい。また、オン信号出力とランプ点
灯信号出力とを同時に行うようにしてもよい。
【0037】この図5の実施例では、温度制御装置を簡
素化できるので、コストをより低減させることができ
る。
【0038】また、図3、図4、図5の実施例では、基
準光の検出周期を一定周期kとしたが、一定周期としな
い実施も可能である。たとえば、レーザが発振していな
いとき(レーザガス交換中あるいはステッパのウエハま
たはレチクル交換中)に基準光を検出するようにしても
よい。
【0039】ところで、低圧水銀ランプ7内には通常、
天然の水銀蒸気(数種の水銀同位体の混合物)が封入さ
れている。そこで、ランプ7の冷却を行わない条件下で
ランプ点灯後の発光線のスペクトル波形の変化を調べた
実験結果を図8(a)、(b)に示す。図8(a)は、
ランプ7の点灯直後でランプ7の温度Th が40°Cの
ときの天然水銀蒸気からの発光線のスペクトル波形を示
しており、横軸は位置で縦軸は光強度である。また同図
(b)はランプ7が点灯してから5分後でランプ7の温
度Th が70°Cのときのスペクトル波形を示してい
る。これら図から明かなように発光線の半値全幅が温度
変化に伴い6.72pmから8.41pmへと大きく変
化しており、波形が安定していないことがわかる。
【0040】一方、図7は低圧水銀ランプ7内に1種類
の水銀同位体(Hg198)のみを封入した場合の同様な条
件下における実験結果である。これら図から明かなよう
に発光線の半値全幅は2.05pmから2.50pmへ
とわずかな変化をするのみであり、波形が安定している
ことがわかる。しかも、天然の水銀を封入した場合と較
べて非常に線幅が狭くなっている。したがって、一種類
の水銀同位体のみを封入した低圧水銀ランプ7を用いれ
ば、干渉縞15aを精度よく検出できることがわかる。
【0041】逆にいうと、一種類の水銀同位体を封入し
た低圧水銀ランプ7を用いれば、温度を高精度に制御し
なくても高精度に基準光の干渉縞を検出できる。このた
め、図5の実施例のように、冷却ファン11をオン/オ
フ制御するだけでも、高精度に基準光の干渉縞を検出す
ることができ、したがってレーザ光の波長の固定制御を
高精度になし得る。また、場合によっては温度制御を全
く行わなくても(冷却ファン11による冷却を行わなく
ても)よい。
【0042】なお、水銀同位体の種類としては、実験で
使用した質量数198の同位体Hg198以外に質量数19
9、200、201、202、204等のものがある
が、これらのうちいずれかを低圧水銀ランプ7を封入す
るようにしてもよい。さらに、水銀以外に同様の効果を
奏し得る元素があれば、その特定の元素の特定の同位体
のみをランプ内に封入する実施も可能である。
【0043】また、低圧水銀ランプ7の種類としては、
冷陰極タイプと熱陰極タイプがあり、これらのランプの
寿命はランプのオン、オフによってランプの寿命が短く
なるということはなく、ランプのオン時間のみに依存し
ている。このため、こうしたタイプのランプを使用する
ことで、ランプの交換のサイクルをより長期化させるこ
とが可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
準光に対応する干渉縞の検出期間のみランプが点灯さ
れ、それ以外の時間では点灯しないようにしたので、レ
ーザ運転時間の内でランプ点灯時間が占める割合が小さ
なものとなり、ランプ交換のサイクルが長期化される。
この結果、レーザの運転にかかるコストが飛躍的に低減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る波長制御装置の実施例の構
成を示す図である。
【図2】図2は図1に示す波長検出器の具体的構成を示
す図である。
【図3】図3は図1に示す波長コントローラで行われる
処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】図3は図1に示す波長コントローラで行われる
処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図3は図1に示す波長コントローラで行われる
処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は図3〜図5に示す基準光検出サブルーチ
ンの内容を示すフローチャートである。
【図7】図7は低圧水銀ランプに天然水銀を封入した場
合の実験結果を示すグラフである。
【図8】図8は低圧水銀ランプに一種類の水銀同位体の
みを封入した場合の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 レーザチャンバ 2 狭帯域化ユニット 6 波長検出器 7 低圧水銀ランプ 9 ドライバ 30 波長コントローラ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプから発生する基準光が波長検
    出器に入射される時刻とレーザ発振光が前記波長検出器
    に入射される時刻とをそれぞれ異ならせることにより前
    記波長検出器で前記基準光および前記レーザ発振光にそ
    れぞれ対応する干渉縞をそれぞれ別の検出期間で検出
    し、これら検出結果から得られる前記基準光に対する前
    記レーザ発振光の相対波長と前記基準光の既知の波長と
    に基づき前記レーザ発振光の絶対波長を検出しこの検出
    した絶対波長にしたがって前記レーザ発振光の波長を制
    御する波長制御装置において、 前記基準光に対応する干渉縞の検出期間のみ前記ランプ
    の光を前記波長検出器に入射させる基準光制御手段を具
    えるようにした波長制御装置。
  2. 【請求項2】 前記基準光のスペクトル波形が一定
    の波形となるよう前記ランプの温度を制御する温度制御
    手段を具えた請求項1記載の波長制御装置。
  3. 【請求項3】 前記温度制御手段による温度制御
    は、前記ランプ点灯制御手段により前記ランプが点灯さ
    れている間のみ行うようにした請求項2記載の波長制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ランプ内に特定の元素の特定の
    同位体の蒸気を封入し、この特定の同位体の蒸気からの
    発光線を前記基準光とした請求項1記載の波長制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ランプは、水銀蒸気が封入され
    た水銀ランプであり、この水銀ランプとして熱陰極タイ
    プまたは冷陰極タイプを使用した請求項1記載の波長制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記波長検出器は、前記ランプから
    発生する基準光および前記レーザ発振光とを分光する分
    光器と、この分光器によって分光された各光を集光する
    色消しレンズと、この色消しレンズによって集光された
    各光に対応する干渉縞を結像する光位置検出器とを含む
    ものである請求項1記載の波長制御装置。
  7. 【請求項7】 前記ランプと前記波長検出器との間
    に、前記ランプから発生する基準光のうち特定波長の光
    のみを選択し、この特定波長の光のみを前記波長検出器
    に入射させるバンドパスフィルタを設けた請求項1記載
    の波長制御装置。
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