JP2742925B2 - 血栓形成抑制用治療薬組成物 - Google Patents
血栓形成抑制用治療薬組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の背景
本発明は、血小板、ヘパリンまたはコラーゲンへのフ
ォン・ウィレブラント因子(vWF)の結合を抑制するた
めの治療薬組成物に関するものである。本発明はまた、
血栓形成を抑制するための治療薬組成物に関するもので
もある。 vWFは、脈管壁の損傷の部位における血小板沈積の初
期段階において中心的役割を演ずることが知られてい
る。血管の内皮細胞ライニングが破れると、vWFを露出
した副内皮は、そのあと副内皮への血小板の接着を要求
される。これはそこに存在するヘパリン様のグリコサミ
ノグリカンを含み得る複内皮の一つ以上の成分に結合す
ることによって行われる。vWFは、また血小板を複内皮
に接着させる血小板蛋白質(GP)Ib受容体にも結合す
る。vWFのGP I bとの結合は、今度はフィブリノーゲン
の血小板GP II b/III a受容体への結合とそれに続く血
小板凝集を誘発させる。 脈管損傷または奇形の部位における血小板の沈着は、
冠状動脈閉塞および卒中などを含む多数の症状における
血栓の形成において重要な役割を演ずると考えられる。
さらに、オートロガウスの静脈セグメントまたは縫合の
人造接合部の奉献台が使用されときに起こり得る動脈移
植の接合部の閉塞にも多分寄与する。血小板血栓形成
は、また血管形成による脈管閉塞をなくする試みを複雑
にしがちな血栓形成にも寄与し得る。 それ故、損傷が自然に起こった場合でも、また処置の
結果誘発されたものである場合でも、脈管の損傷の部位
における血小板の沈着を防ぐ製品に対する要求がある。
本発明の治療薬組成物は、これらの望ましくない血小板
沈着を防ぐ能力がある。 フジマラらは、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー第261巻第381〜385頁(1986年)「フォン
・ウィレブラント因子:アミノ酸残基449で始まる還元
されアルキル化された52/48kDaフラグメントは血小板糖
蛋白質I bと相互作用する領域を含む」という論文で、
フラグメントを完全に特定するに必要なカルボキシ末端
の配列を記載していない。また、この論文には、フラグ
メントの血小板への直接結合の性質を示されていない。
フジマラらは、ブラッド第66巻第334a頁(1985年)「ア
ミノ酸残基449で始まるフォン・ウィレブラント因子の5
2/48kDaトリプシン・フラグメントはリストセチンの不
存在において血小板GP I bと結合する」という論文中
で、フラグメントについても、血小板へのフラグメント
の結合の原因となるアミノ酸配列についても充分には特
定していない。サドラーらは、プロシーディングス・オ
ブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズUSA
第82巻第6394〜6398頁(1985年)「ヒトのフォン・ウィ
レブラント因子をコードする二つのcDNAのクローニング
および形質化」という論文において、vWFの部分的アミ
ノ酸配列しか記載していない。ヒスチジンに富む糖蛋白
質であるトロンビンIIIおよび、構造と機能においてvWF
と無関係な蛋白質であるアポリ蛋白質Eのヘパリン結合
に重要なものと考えられる配列は、カルダンらのバイオ
ケミカル・アンドバイオフィジカル・リサーチ・コミュ
ニケーションズ第134巻第783〜789頁(1986年)「ヒト
・アポリ蛋白質Eへの高反応性ヘパリンの結合:二つの
ヘパリン結合領域の同定」、コイデらのFebs.Lett.第19
4巻第242〜244頁(1986年)「アンチトロンビンIIIとの
配列の相同によって示差されるヒスチジンに富む糖蛋白
質のヘパリン結合部位」、コイデらのFebs.Lett.第141
巻第222〜224頁(1982年)「ヘパリンとの高い親和性を
もつアンチトロンビンと同族のヒト血漿のヒスチジンに
富む糖蛋白質のN−末端配列」、およびコイデらのプロ
シーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシズUSA第81巻第289〜293頁(1984年)「ア
ンチトロンビンIIIトヤマ:ヘパリン結合能力に欠ける
遺伝的に異常なアンチトロンビンIII中でのシステイン
によるアルギニン−47の置換」の各論文によって公表さ
れている。ボッケンシュテットらは、Thombos.Haemosta
s.第54巻第59頁(1985年)「ヘパリン・セファロースを
用いるリストセチン依存の血小板結合能力をもつフォン
・ウィレブラント因子フラグメントの単離」という論文
において、本発明のvWFフラグメントと異なる295kDavWF
フラングメントを記載している。この論文は、ヘパリン
および血小板への結合の原因となる295kDaフラグメント
中に存在するそれらのアミノ酸配列を同定していない。 ボッケンシュテットらは、ジャーナル・オブ・クリニ
カル・インベスティゲーション第77巻第743〜749頁(19
86年)「血小板糖蛋白質I bおよびコラーゲンへのフォ
ン・ウィレブラント因子の結合の構造的基礎、二硫化物
還元および重合性フォン・ウィレブラント因子の限定さ
れた蛋白質分解の影響」という論文で、本発明のそれと
異なるvWFフラグメントを記述するのに配列データを用
いていない。この論文は、フラグメントが還元およびア
ルキル化のあと、一旦その三級構造を失うと活性を失う
ことを示している。ペプチドの線状配列および還元され
アルキル化された52/48kDaフラグメントが活性をもつ本
発明とは対照的である。サカリアッセンらは、ブラッド
第67巻第1515〜1518頁(1986年)「ヒトのフォン・ウィ
レブラント因子の蛋白質分解フラグメントによる流動中
の血液中のフィブリル状コラーゲンへの血小板の接合の
仲介」という論文で、本発明のそれと異なるvWFフラグ
メントを記述するのに配列データを用いていない。ガー
マらは、ブラッド第67巻第1356〜1366頁(1986年)「モ
ノクローナル抗体を使用する血小板GP I bおよびGP II
b/III aならびにコラーゲンと相互作用する異なったフ
ォン・ウィレブラント因子の地図作成」という論文にお
いて、本発明のそれとは異なるvWFフラグメントを記載
している。この論文は、アミノ酸配列によってvWFフラ
グメントを説明しても居らず、またそのアミノおよびカ
ルボキシ末端の両方によってそのようなフラグメントを
特徴づけてもいない。また、この論文では、フラグメン
トの血小板への直接結合の性質は示されていない。ハウ
ディークらは、ブラッド第67巻第1498〜1503頁(1986
年)「リストセチンの存在下でのコラーゲンおよび血小
板へのトリプシン・フラグメントの結合によるフォン・
ウィレブラント因子上の官能領域の同一性」という論文
において、本発明のそれと異なるvWFフラグメントを記
述するのに配列データを用いていない。また、この論文
では、vWFフラグメントの精製はなく、vWFフラグメント
がコラーゲンまたは血小板からもとのままのvWFを遮断
するという証拠もない。 発明の開示 本発明は、血小板、ヘパリンまたはコラーゲンへのフ
ォン・ウィレブラント因子の結合を抑制することによ
り、血栓形成を抑制するための治療薬組成物であり、こ
の治療薬組成物は下記の配列グループ: LCDLAPEAPPPTLPP;PEAPPPTLPPDMAQV;VKYAGSQVASTSEVL; SDPEHCQICHCDVVN;CDVVNLTCEACQEPG;CQEPGGLVVPPSDAP; PSDAPVSPSSLYVED;RIASQVKYAGSQVAS;PSELRRIASQVKYAG; DMMERLRISQKWVRV;EFEVLKAFVVDMMER;KAFVVDMMERLRISQ; HDGSHAYIGLKDRKR;QIFSKIDRPEASRIA;LYVEDISEPPLHDFY; VSPSSLYVEDISEPP;AYIGLKDRKRPSELR;KDRKRPSELRRIASQ; ASRIALLLMASQEPQ;RMSRNFVRYVQGLKK;VTLNPSDPEHCQICH; CQICHCDVVNLTCEA;IPVGIGPHANLKQIR;GPHANLKQIRLIEKQ; SVDELEQQRDEIVSY;EIVSYLCDLAPEAPP;PTLPPDMAQVTVGPG; TVGPGLLGVSTLGPK;LIEKQAPENKAFVLS;APENKAFVLSSVDEL; KYTLFQIFSKIDRPE;ISEPPLHDFYCSRLL;SQEPQRMSRNFVRYV 及びLKQIRLIEKQAPENK から選ばれた15アミノ酸配列を含む、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は前記一次ペプチド
の2以上の組み合わせを、薬理学的に許容される担体と
共に含むことを特徴とする。 又、本発明は、前記治療薬組成物において、前記一次
ペプチドの配列が繰り返されていることを特徴とするも
のである。 本発明はさらに、前記治療薬組成物において、前記一
次ペプチドの配列が、アミノ及び/又はカルボキシ末端
において、少なくとも一種のアミノ酸R及び/又はKを
含むことを特徴とするものである。 本発明はさらに、前記治療薬組成物において、前記一
次ペプチドの配列が、アミノ及び/又はカルボキシ末端
において、アミノ酸R及び/又はKの少なくとも一種の
組み合わせを含むことを特徴とするものである。 本発明の治療薬組成物において好ましい一次ペプチド
は、52/48kDaの分子量を有するものであり、以下、本願
明細書中において「52/48kDa」とは、「分子量が52kDa
であるポリペプチドと、分子量が48kDaであるポリペプ
チドとからなるポリペプチドダブレット」を意味する。 本発明において、血小板へのフォン・ウィレブラント
因子の結合を抑制するのに有用なペプチドは、下記の配
列グループ: LCDLAPEAPPPTLPP;PEAPPPTLPPDMAQV;VKYAGSQVASTSEVL; SDPEHCQICHCDVVN;CDVVNLTCEACQEPG;CQEPGGLVVPPSDAP; PSDAPVSPSSLYVED;RIASQVKYAGSQVAS;PSELRRIASQVKYAG; DMMERLRISQKWVRV;EFEVLKAFVVDMMER;KAFVVDMMERLRISQ; HDGSHAYIGLKDRKR;QIFSKIDRPEASRIA;LYVEDISEPPLHDFY; VSPSSLYVEDISEPP;AYIGLKDRKRPSELR;KDRKRPSELRRIASQ; ASRIALLLMASQEPQ;RMSRNFVRYVQGLKK;VTLNPSDPEHCQICH; CQICHCDVVNLTCEA;IPVGIGPHANLKQIR;GPHANLKQIRLIEKQ; SVDELEQQRDEIVSY;EIVSYLCDLAPEAPP;PTLPPDMAQVTVGPG; TVGPGLLGVSTLGPK;LIEKQAPENKAFVLS及びAPENKAFVLSSVD
EL から選ばれた15アミノ酸配列を含み、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は上記一次ペプチド
の2以上の組み合わせからなるペプチドを含むものでも
ある。 特に好ましいのは、そのペプチドが、LCDLAPEAPPPTLP
Pという配列を有することを特徴とする、血小板へのフ
ォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペプチドで
ある。 その他にまた好ましいのは、そのペプチドが、PEAPPP
TLPPDMAQVという配列を有することを特徴とする、血小
板へのフォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペ
プチドである。 その他にまた好ましいのは、そのペプチドが、LYVEDI
SEPPLHDFYという配列を有することを特徴とする、血小
板へのフォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペ
プチドである。 その他にまた好ましいのは、血小板へのフォン・ウィ
レブラント因子の結合を抑制するペプチドのうちの少く
とも二つのアミノ酸の配列サブセットのペプチドであ
る。 その他にまた好ましいのは、血小板へのフォン・ウィ
レブラント因子の結合を抑制するペプチドのアミノまた
はカルボキシ末端から伸びるどの結合にも一つ以上のR
および/またはK残基をもつペプチドである。 本発明において、ヘパリンへのフォン・ウィレブラン
ト因子の結合を抑制するのに有用なペプチドは、下記の
配列グループ: KDRKRPSELRRIASQ;LIEKQAPENKAFVLS;SQEPQRMSRNFURYV; KYTLFQIFSKIDRPE;DMMERLRISQKWVRV;LYVEDISEPPLHDFY; ISEPPLHDFYCSRLL;SQEPQRMSRNFVRYV;IPVGIGPHANLKQIR; GPHANLKQIRLIEKQ;TVGPGLLGVSTLGPK及びLKQIRLIEKQAPE
NK から選ばれた15アミノ酸配列を含む、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は上記一次ペプチド
の2以上の組み合わせからなるペプチドを含むものであ
る。 特に好ましいのは、そのペプチドが、KDRKRPSELRRIAS
Qという配列を有することを特徴とする、ヘパリンへの
フォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペプチド
である。 その他にまた好ましいのは、ヘパリンへのフォン・ウ
ィレブラント因子の結合を抑制するペプチドのうち少く
とも二つのアミノ酸の配列サブセットのペプチドであ
る。 その他にまた好ましいのは、ヘパリンへのフォン・ウ
ィレブラント因子の結合を抑制するペプチドのアミノま
たはカルボキシ末端から伸びるどの結合にも、一つ以上
のRおよび/またはK残基をもつペプチドである。 本発明はさらに、薬理学的に許容される担体に随伴し
て、患者の血小板、ヘパリンおよびコラーゲンへのフォ
ン・ウィレブラント因子の結合を抑制するに足る量の52
48kDaポリペプチド・フラグメントを含む治療薬組成物
から成る。 本発明はさらに、薬理学的に許容される担体に随伴し
て、患者の血小板へのフォン・ウィレブラント因子の結
合を抑制するに足る量の一種以上のこれらのペプチドを
含む治療薬組成物を含む。 本発明はさらに、薬理学的に許容される担体に随伴し
て、患者のヘパリンへのフォン・ウィレブラント因子の
結合を抑制するに足る量の一種以上のこれらのペプチド
を含む治療薬組成物を含む。 説明のとおり、本発明は、血小板、ヘパリンおよびコ
ラーゲンへのvWFの結合を抑制する52/48kDaポリペプチ
ドフラグメントを包含する。この特殊なフラグメント
は、還元性条件下で、52/48kDaダブレット(即ち、52/4
8kDaの分子量を有するダブレット)として、SDS−ポリ
アクリルアミド・ゲル電気泳動(SDS−PAGE)中を移動
する、vWFのトリプシン・フラグメントとして単離され
た。アミノ末端の配列、VTLNPSDPEHCQはダブレットの両
方の構成員とも同一であることがわかっている。このア
ミノ末端配列はフジマラらによってジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー第261巻第381〜385頁(1
986)に発表された。この公表されたアミノ末端配列
は、さらにダブレット構成員同志の間の差異は、単に炭
水化物の組成だけであって、約2050個のアミノ酸残基の
もとのままのvWFポリペプチドの内部のこのペプチドの
位置を、449という残基で始まるものとして確定したこ
との証拠であった。 そのアミノおよびカルボキシ末端の両方による52/48k
Daフラグメントの特徴づけは、組換えDNA技法によるフ
ラグメントの表現に必須のヌクレオチド配列の同定を可
能にする。そのような方法の使用によって、フラグメン
トは、フラグメントをつくるためのヌクレオチド配列
が、当業者に公知の方法によってその中へ挿入されるよ
うなバクテリヤ、酵母または他の細胞によって製造され
る。ペプチドフラグメントのアミノおよびカルボキシ末
端を知ることによってのみこのフラグメントをコードづ
けするヌクレオチド配列が単離できるので、フジマラら
のジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー第
261巻第381〜385頁(1986年)に述べた52/48kDaフラグ
メントのアミノ末端配列だけの同定は、52/48kDaフラグ
メントを表現することを当業者にとって不可能にする。 52/48kDaフラグメントの組換えDNA表現のためにアミ
ノ末端配列とともに要求されるカルボキシ末端配列は、
下記の方法で決定された。52/48kDaフラグメントを製造
したと同一のトリプシン消化によって製造されたvWFの5
5kDaフラグメントはアミノ末端配列としてNSMVLDVAFVLE
を有することがわかった。この55kDaフラグメントのア
ミノ末端配列は、すでにそのアミノ末端配列が決定され
た52/48kDaフラグメントへのカルボキシ末端であること
がわかった。この情報が与えられることによって、52/4
8kDaフラグメントのカルボキシ末端は、55kDaフラグメ
ントのアミノ末端配列のすぐ前のところで終わることが
決定され得る。55kDaフラグメントのアミノ末端配列に
ついての知識とサドラーらの発表した部分的アミノ酸配
列の知識に基づいて、52/48kDaフラグメントのカルボキ
シ末端領域のアミノ酸配列が決定された。このカルボキ
シ末端領域は、もとのvWFポリペプチドの中の729という
アミノ酸残基よりさきに伸びないことが決定された。52
/48kDaフラグメントを特徴づけるために使用されるもと
のvWFポリペプチドを含むアミノ酸の番号づけの基礎の
説明については、フジマラらのジャーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー第261巻第381〜385頁(1986
年)の論文を参照のこと。 このような情報によって、ヌクレオチド系列は、52/4
8kDaフラグメントの表現のために適当なベクトル中に挿
入できる。vWFフラグメントをクローン化するための組
換えDNA技法の説明については、ギンスバーグらのサイ
エンス第228巻第1401〜1406頁(1985年)およびサドラ
ーらの論文を参照のこと。 トリプシン分解のための精製vWFは、ファルチャーお
よびツインマーマンがプロシーディングス・オブ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブ・サイエンシズUSA第79巻第1
678〜1652頁(1982年)に述べているように、セファロ
ーズ4B(ファーマーシア社)に結合した抗−vWFモノク
ローナル抗体を使用する免疫吸着クロマトグラフィによ
って市販の因子VIII濃縮物(アーマー ファーマシュー
ティカル、カンカキー、イリノイ州)から得た。抗体に
結合したvWFは、0.1M L−リシンHClおよび0.02%NaN3を
含むpH6.8の0.01Mイミダゾール、0.15M NaCl緩衝液に溶
かした3M NaSCNによって溶出した。溶出されたvWFは0.0
5Mトリス、0.15M NaCl、pH7.35(TBS)に対して強力に
透析し、次にアミコンPM−30膜(アミコン・コーポレイ
ション、デンバース、マサチュセッツ州)による限外濾
過によって濃縮した。室温で30分間10,000×gで遠心分
離したのち、調製品は、一方にTSK G4000 SW、他方にG3
000 SWを入れた、直列につないだ2本のバイオラッドカ
ラム(60×2.15cm)を使ったHPLCサイズ、排出クロマト
グラフィーにかけた。カラムは5%ジメチルスルフォキ
ンドを含むpH5.5の0.2M酢酸ナトリウムで平衡化し、4ml
/分の流速で流した。 トリプシン消化は、2500トリプシン単位(子牛、すい
臓タイプI、15,000単位/mg、シグマ社)/mgのvWFを使
用して、37℃で2時間0.02%NaN3を含むpH7.0の0.2M酢
酸ナトリウム緩衝液中で行った。生成したフラグメント
は、HPLCサイズ排出クロマトグラフィーで三つの主な溜
分(A、BおよびCで示す)に分離した。主として溜分
Bに含まれる52/48kDaダブレット、ならびに他の溜分13
kDa、22kDa、41kDa(すべて溜分Bから)および55kDa
(溜分Cから)の単離はHPLCクロマトフォーカシング、
塩勾配溶離、およびサイズ排出クロマトグラフィーによ
ってすべて6Mの尿素の存在で実施した。蛋白質の還元お
よびS−カルボキシメチル化は、蛋白質と等量(w/w)
のジチオスレイトールで1時間37℃で処理し、つぎに30
分間室温(22〜25℃)で暗所で2.7倍過剰(w/w)のヨー
ドアセドアミドで処理して達成した。 すべての試料は最後に、0.05Mトリス、0.15M NaClか
ら成るpH7.35の緩衝液に対して強力に透析し、限外濾過
(アミコン・コーポレイション、デンバース、マサチュ
セッツ州)によって濃縮し、貯蔵の前に−70℃で再び透
析した。vWFのトリプシンフラグメントは、この少し前
に説明したように、還元生および非還元生の条件下で、
5〜15%または10〜15%の線状勾配ゲルを使用して、ド
デシル硫酸ナトリウム(SDS−PAGE)の存在下における
ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析した。ゲ
ルは、クーマシー ブリリアント ブルーR(バイオラ
ッド・ラボラトリーズ)によって着色した。それぞれの
精製フラグメントのNH2末端配列分析は、気相シーケネ
ーター(470A型、アプライド・バイオシステムズ社、フ
ォスター シティー、カリフォルニア州)を使って行っ
た。フェニルチオヒダントインアミノ酸誘導体の同定
は、製造者の説明書にしたがって、ゾルバックスPTHカ
ラム(E.I.デュポン・ド・ヌモアー社)を使用して、HP
LCシステム(パーキン・エルマー社、ノーウォーク、コ
ネティカット州)中で逆相クロマトグラフィーによって
達成した。 52/48フラグメントのカルボキシ末端領域から始まる
長いペプチド15アミノ酸残基は、ホートンらのプロシー
ディングス オブ ナショナルアカデミー オブ サイ
エンシズ第82巻第5131〜5135頁(1985年)「多数のペプ
チドの迅速固相合成のための一般的方法:個々のアミノ
酸のレベルにおける抗原−抗体相互作用の特異性」とい
う論文に述べられている方法で合成した。 ペプチドの固相合成のためのよく知られた方法におい
て、所望のペプチドは、(架橋ポリスチレンから遊動さ
れ、化学会社から入手できる)ベンズヒドリルアミンま
たはクロルメチル化樹脂のような不溶性支持体から出発
して組み立てられる。アルファ−アミノ窒素上および他
の反応性部位上に保護基をもつ所望のポリペプチドのカ
ルボキシ末端にあるアミノ酸は、公知のペプチド結合技
術を使用して溶液から樹脂に接合される。アルファ−ア
ミノ基上の保護基は除去され(他の保護基がある場合そ
れはそのままで)、所望の配列の次のアミノ酸(適切な
保護基をもつ)が接合され、次々と進む。所望のポリペ
プチドが完全に出来上がったときに、それは樹脂支持体
から分離され、全ての保護基は除去され、ポリペプチド
が回収される。適当な保護基の例は、アルファ−アミノ
基のためのアルファ−ターシャリー−ブチルオキシカル
ボニル;システインのチオール基のためのベンジル、4
−メトキシベンジルまたは4−メチルベンジル;ヒスチ
ジンおよびトリプトファンの環内窒素およびリシンのイ
プシロン−アミノ基のためのアスパラギン酸のベータ−
カルボン酸基、グルタミン酸のガンマ−カルボン酸基お
よびセリン、スレオニンおよびチロシンの水酸基;その
ベンジルオキシカルボニルまたは2−クロルまたは3,4
−ジメトキシ−誘導体;アスパラギンおよびグルタミン
のアミド窒素のためのp−ニトロフェニル;およびアル
ギニンのグアニジン基のためのニトロまたはトシルであ
る。 この開示の目的のために、アミノ酸の認められた略記
法を使用する。完全な表を下記に示す。 請求されたペプチドの長い15のアミノ残基のうち、5
個および10個のアミノ酸の重複がある。例えば、請求さ
れたペプチドLCDLAPEAPPPTLPPとPEAPPPTLPPDMAQVは10個
のアミノ酸配列PEAPPPTLPPの重複を有する。別の例で
は、請求されたペプチドVKYAGSQVASTSEVLとPSELRRIASQV
KYAGは、5個のアミノ酸配列VKYAGの重複を有する。こ
の重複の意味は5個のアミノ酸配列が請求されたペプチ
ドの15個の長いアミノ酸残基中に見出される抑制作用を
与えるうるということである。それ故、請求されたペプ
チドのどれにも見出される二個のアミノ酸配列も、vWF
結合のための抑制作用をもつだろうということは5個の
アミノ酸配列の抑制作用から予知できる。 血小板、フィブリノーゲン結合および血小板凝固を抑
制する少くとも1つのKおよび/またはK残基のペプチ
ドへの添加がこれらのペプチドの抑制作用を増加させる
ことが実験でわかった。このような結合と凝固の抑制を
促進するこの能力から見て、ペプチドのアミノまたはカ
ルボキシ末端から伸びるRおよび/またはK残基をもつ
ペプチドは血液中の血栓または凝血塊の形成をおそく
し、または抑制する(すなわち抗血栓作用)ことが望ま
しい場合はついでも有用性をもつものである。 これらの種々の請求されたペプチドは52/48kDaフラグ
メントから来るものであるから、GP I bおよびヘパリン
のためには一つより多い結合部位がありうる。それ故、
これらの請求されたペプチドの二個以上を結合させると
強力な抑制剤となりうる。 本発明では、前述のアミノ酸配列を有するペプチドの
一種以上が、治療、診断またはその他の用途のために医
薬調合品に配合できる。静脈内投与のためにそれらを調
製するには、塩化ナトリウム(例えば0.35〜2.0M)、グ
リシンなどのような生理学的に共存できる物質を含み、
生理学的条件に共存できる緩衝されたpHを有する水に溶
かす。血栓形成の防止のために投与する量は、患者の血
栓形成のひどさに左右されるが、それは個々の患者のた
めに容易に決定できる。 下記の実施例は本発明の例示として示される。本発明
は、これらの実施例にのみ限定されない。 実施例 1 血小板へのvWFの結合の抑制 セファロースCL−2Bクロマトグラフィーを使用して、
二価陽イオンを含まない血小板を調製し、125ulの培養
容積中、108/mlの濃度で使用した。125I−vWFを、5ug/m
lの濃度で添加し、競争するリガンドLCDLAPEAPPPTLPPを
2.16ug/ulの濃度で加えた。次に、リストセチンを0.75m
g/mlの濃度で加えた。攪拌なしで室温で30分間培養した
あと、混合物の50ulずつの2つの分別量を、500ulザル
シュテットマイクロヒュージ管(西ドイツ製)中の20%
蔗糖の300ulの2つの別々のクッション上におき、ベッ
クマンマイクロヒュージB中で12000gで4分間遠心分離
して結合リガンドを、遊離のリガンドから分離した。結
合リガンドを含む管チップを切断し、ガンマ線計数器で
計数した。非特異的結合を標識したリガンドと一緒に加
えた標識なしのvWFの50倍過剰の存在下に定量し、全体
から非特異的結合を差し引くことによって特異的結合を
計算した。合成ペプチドLCDLAPEAPPPTLPPは、血小板へ
のフォン・ウィレブラント因子の結合を完全に抑制し
た。 第1表に、本発明の範囲内の特異的ペプチドおよびそ
れらの血小板へのvWFの結合の抑制能力を表示する。ペ
プチドの抑制能力は実施例1に述べた方法にしたがって
測定した。100%とは、どんな抑制性ペプチトも存在し
ない場合に血小板に結合する放射性標識づけされたvWF
の量である。第1表中の100%より少ない数値はそれら
のペプチドの抑制能力を反映する。 実施例 2 ヘパリンへのvWF結合の抑制 プラスチック製のエッペンドルフ管中、125lの培養容
積で分析を実施した。ヘパリン−セファロースCL−6B
(ファーマシア社)、125I−vWFおよびを子牛血清アル
ブミン(BSA)(シグマ社)を、それぞれ5%(v/v)、
1ug/mlおよび0.1%(w/v)の最終濃度で管に加えた。次
に、競争するリガンド、KDRKRPSELRRIASQ、0.05Mトリス
−0.15M NaCl−HCl緩衝液、pH7.3(TBS)を、2.16ug/ml
の濃度で培養混合物に加えた。時々攪拌しながら室温で
30分間培養したあと、混合物の50ulずつの2つの分別量
を、500ulザルシュテット:マイクロヒュージ管(西ド
イツ製)中の20%蔗糖の300ulの2つの別々のクッショ
ン上におき、ベックマン、マイクロヒュージB中で1200
0gで4分間遠心分離して結合リガンドを自由リガンドか
ら分離した。結合リガンドを含む管チップを切断し、ガ
ンマ線計数器で計数した。 非特異的結合は、標識されたリガンドおよびヘパリン
−セファロースC1−6Bと一緒に加えた10mg/mlのヘパリ
ンナトリウム塩(豚の腸の粘膜、グレードII、162USP単
位/mg(シグマ社、セントルイス、ミズーリ州)の存在
下に定量し、特異的結合は全体から非特異的結合を差し
引いて計算した。合成ペプチドKDRKRPSELRRIASQは、ヘ
パリンへのフォン・ウィレブラント因子の結合を75%抑
制した。 第2表に、本発明の範囲内の特異的ペプチドおよびそ
のヘパリンのvWFの結合の抑制能力を表示する。ペプチ
ドの抑制能力は実施例2に述べた方法にしたがって測定
した。100%とは、抑制的なペプチドも存在しない場合
のヘパリンへ結合する放射性標識づけしたvWFの量であ
る。第2表中の100%より少ない数値はこれらのペプチ
ドの抑制能力を反映している。 実施例 3 コラーゲンへのvWF結合の抑制 コラーゲンへのvWF結合 これらの研究用のvWFは、フ
レーカーおよびスペックがバイオケミカル・アンド・バ
イオフィジカル、リサーチ、コミュニケーションズ第80
巻、第849〜857頁(1978年)に記載したヨードゲン(ピ
アス、ケミカル社、ロックフォード、イリノイ州)を使
う方法で125Iで放射性標識づけした。これけらの研究に
使用した調製品の比活性は、2.46〜8.55×10-4Ci/mg
(または9.13〜31.7×106Bg/mg)の間に変化した。使用
したコラーゲン調製品は市販品(ホルモン−ヘミー、ミ
ュンヘン、ドイツ連邦共和国)であり、酸に不溶のミク
ロフィブリル状の馬のコラーゲン、タイプIから成るも
のであった。非コラーゲン性の不純物を含まないこと
は、SDS−PAGE(5%の架橋をもつ5%または7.5%アク
リルアミド)で分析し、5%2−メルカプトエタノール
で還元して定量した。ゲルはクマシーブリリアントブル
ーRで着色した。タイプIコラーゲンの定義づけは、屈
折比色分析およびアミノ酸組織(コラーゲンコーポレー
ション社、パロ・アルト、カリフォルニア州、のジョン
・マックファーソン博士が快く実施して下さった)にも
とづいた。 各々の結合性混合物は、12.5ulのコラーゲン懸濁物
(等張グルコース溶液中1mg/ml、pH2.7)、5ulの0.4M燐
酸塩緩衝液(モノおよびジナトリウム、pH7)および13
2.5ulの適切にうすめた[125I]vWFを含む液ならびに、
必要な場合は他の試験試薬を含み、すべて0.02Mトリ
ス、0.15.M NaCl緩衝液、pH7.4中にとかしたものであっ
た。混合物は、また0.4%の子牛血清アルブミン(分画
V、カルバイオケム社、ラ・ジョラ、カリフォルニア
州)も含んだ。培養は、特に断っていない限り、普通、
室温(22〜25℃)で20間行った。各実験混合物の50ulの
分別量は、次にアルブミンを含む前記トリス緩衝液中20
%蔗糖溶液300ul上に、2つずつ成層した。自由リガン
ドからの結合リガンドの分離は12000gで8分間遠心分離
で行い、その結果、不溶性コラーゲン・ミクロフィブリ
ルはペレット化し、可不溶性のvWFは、蔗糖層の上面に
残った。コラーゲン・ペレットを含むミクロ遠心分離量
のチップを切断し、付随する放射能を多重チャンネル、
ガンマ、シンチレーション分光計(パッカード・インス
トルーメンツ、ダウナーズ・グローブ、イリノイ州)で
定量した。非飽和性(非特異的)結合は、実験混合物に
標識づけなしのvWFの過剰量を加えることによって実験
的に定量した。さらに、結合等温線がスキャッチャード
型の分析で評価された場合は、非飽和性結合は、マイク
ロコンピューター支援プログラムリガンドを使った全体
結合等温線から適合パラメーターとして生成された。 52/48kDaフラグメントによる抑制 もとの[125I]vWFのコラーゲンへの結合に対するト
リプシン・フラグメントの影響を評価した。実験混合物
は前章に述べたようにして調製した。ただし、2ug/mlの
濃度で[125I]vWFを加える直前に1.25、2.55および5uM
の濃度で、その抑制能力を試験した52/48kDaフラグメン
ト試料を加える点だけを変えた。コラーゲンへのフォン
・ウィレブラント因子の結合の52/48kDaフラグメントの
抑制能力は、上記の各濃度で90%より高かった。
ォン・ウィレブラント因子(vWF)の結合を抑制するた
めの治療薬組成物に関するものである。本発明はまた、
血栓形成を抑制するための治療薬組成物に関するもので
もある。 vWFは、脈管壁の損傷の部位における血小板沈積の初
期段階において中心的役割を演ずることが知られてい
る。血管の内皮細胞ライニングが破れると、vWFを露出
した副内皮は、そのあと副内皮への血小板の接着を要求
される。これはそこに存在するヘパリン様のグリコサミ
ノグリカンを含み得る複内皮の一つ以上の成分に結合す
ることによって行われる。vWFは、また血小板を複内皮
に接着させる血小板蛋白質(GP)Ib受容体にも結合す
る。vWFのGP I bとの結合は、今度はフィブリノーゲン
の血小板GP II b/III a受容体への結合とそれに続く血
小板凝集を誘発させる。 脈管損傷または奇形の部位における血小板の沈着は、
冠状動脈閉塞および卒中などを含む多数の症状における
血栓の形成において重要な役割を演ずると考えられる。
さらに、オートロガウスの静脈セグメントまたは縫合の
人造接合部の奉献台が使用されときに起こり得る動脈移
植の接合部の閉塞にも多分寄与する。血小板血栓形成
は、また血管形成による脈管閉塞をなくする試みを複雑
にしがちな血栓形成にも寄与し得る。 それ故、損傷が自然に起こった場合でも、また処置の
結果誘発されたものである場合でも、脈管の損傷の部位
における血小板の沈着を防ぐ製品に対する要求がある。
本発明の治療薬組成物は、これらの望ましくない血小板
沈着を防ぐ能力がある。 フジマラらは、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー第261巻第381〜385頁(1986年)「フォン
・ウィレブラント因子:アミノ酸残基449で始まる還元
されアルキル化された52/48kDaフラグメントは血小板糖
蛋白質I bと相互作用する領域を含む」という論文で、
フラグメントを完全に特定するに必要なカルボキシ末端
の配列を記載していない。また、この論文には、フラグ
メントの血小板への直接結合の性質を示されていない。
フジマラらは、ブラッド第66巻第334a頁(1985年)「ア
ミノ酸残基449で始まるフォン・ウィレブラント因子の5
2/48kDaトリプシン・フラグメントはリストセチンの不
存在において血小板GP I bと結合する」という論文中
で、フラグメントについても、血小板へのフラグメント
の結合の原因となるアミノ酸配列についても充分には特
定していない。サドラーらは、プロシーディングス・オ
ブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズUSA
第82巻第6394〜6398頁(1985年)「ヒトのフォン・ウィ
レブラント因子をコードする二つのcDNAのクローニング
および形質化」という論文において、vWFの部分的アミ
ノ酸配列しか記載していない。ヒスチジンに富む糖蛋白
質であるトロンビンIIIおよび、構造と機能においてvWF
と無関係な蛋白質であるアポリ蛋白質Eのヘパリン結合
に重要なものと考えられる配列は、カルダンらのバイオ
ケミカル・アンドバイオフィジカル・リサーチ・コミュ
ニケーションズ第134巻第783〜789頁(1986年)「ヒト
・アポリ蛋白質Eへの高反応性ヘパリンの結合:二つの
ヘパリン結合領域の同定」、コイデらのFebs.Lett.第19
4巻第242〜244頁(1986年)「アンチトロンビンIIIとの
配列の相同によって示差されるヒスチジンに富む糖蛋白
質のヘパリン結合部位」、コイデらのFebs.Lett.第141
巻第222〜224頁(1982年)「ヘパリンとの高い親和性を
もつアンチトロンビンと同族のヒト血漿のヒスチジンに
富む糖蛋白質のN−末端配列」、およびコイデらのプロ
シーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシズUSA第81巻第289〜293頁(1984年)「ア
ンチトロンビンIIIトヤマ:ヘパリン結合能力に欠ける
遺伝的に異常なアンチトロンビンIII中でのシステイン
によるアルギニン−47の置換」の各論文によって公表さ
れている。ボッケンシュテットらは、Thombos.Haemosta
s.第54巻第59頁(1985年)「ヘパリン・セファロースを
用いるリストセチン依存の血小板結合能力をもつフォン
・ウィレブラント因子フラグメントの単離」という論文
において、本発明のvWFフラグメントと異なる295kDavWF
フラングメントを記載している。この論文は、ヘパリン
および血小板への結合の原因となる295kDaフラグメント
中に存在するそれらのアミノ酸配列を同定していない。 ボッケンシュテットらは、ジャーナル・オブ・クリニ
カル・インベスティゲーション第77巻第743〜749頁(19
86年)「血小板糖蛋白質I bおよびコラーゲンへのフォ
ン・ウィレブラント因子の結合の構造的基礎、二硫化物
還元および重合性フォン・ウィレブラント因子の限定さ
れた蛋白質分解の影響」という論文で、本発明のそれと
異なるvWFフラグメントを記述するのに配列データを用
いていない。この論文は、フラグメントが還元およびア
ルキル化のあと、一旦その三級構造を失うと活性を失う
ことを示している。ペプチドの線状配列および還元され
アルキル化された52/48kDaフラグメントが活性をもつ本
発明とは対照的である。サカリアッセンらは、ブラッド
第67巻第1515〜1518頁(1986年)「ヒトのフォン・ウィ
レブラント因子の蛋白質分解フラグメントによる流動中
の血液中のフィブリル状コラーゲンへの血小板の接合の
仲介」という論文で、本発明のそれと異なるvWFフラグ
メントを記述するのに配列データを用いていない。ガー
マらは、ブラッド第67巻第1356〜1366頁(1986年)「モ
ノクローナル抗体を使用する血小板GP I bおよびGP II
b/III aならびにコラーゲンと相互作用する異なったフ
ォン・ウィレブラント因子の地図作成」という論文にお
いて、本発明のそれとは異なるvWFフラグメントを記載
している。この論文は、アミノ酸配列によってvWFフラ
グメントを説明しても居らず、またそのアミノおよびカ
ルボキシ末端の両方によってそのようなフラグメントを
特徴づけてもいない。また、この論文では、フラグメン
トの血小板への直接結合の性質は示されていない。ハウ
ディークらは、ブラッド第67巻第1498〜1503頁(1986
年)「リストセチンの存在下でのコラーゲンおよび血小
板へのトリプシン・フラグメントの結合によるフォン・
ウィレブラント因子上の官能領域の同一性」という論文
において、本発明のそれと異なるvWFフラグメントを記
述するのに配列データを用いていない。また、この論文
では、vWFフラグメントの精製はなく、vWFフラグメント
がコラーゲンまたは血小板からもとのままのvWFを遮断
するという証拠もない。 発明の開示 本発明は、血小板、ヘパリンまたはコラーゲンへのフ
ォン・ウィレブラント因子の結合を抑制することによ
り、血栓形成を抑制するための治療薬組成物であり、こ
の治療薬組成物は下記の配列グループ: LCDLAPEAPPPTLPP;PEAPPPTLPPDMAQV;VKYAGSQVASTSEVL; SDPEHCQICHCDVVN;CDVVNLTCEACQEPG;CQEPGGLVVPPSDAP; PSDAPVSPSSLYVED;RIASQVKYAGSQVAS;PSELRRIASQVKYAG; DMMERLRISQKWVRV;EFEVLKAFVVDMMER;KAFVVDMMERLRISQ; HDGSHAYIGLKDRKR;QIFSKIDRPEASRIA;LYVEDISEPPLHDFY; VSPSSLYVEDISEPP;AYIGLKDRKRPSELR;KDRKRPSELRRIASQ; ASRIALLLMASQEPQ;RMSRNFVRYVQGLKK;VTLNPSDPEHCQICH; CQICHCDVVNLTCEA;IPVGIGPHANLKQIR;GPHANLKQIRLIEKQ; SVDELEQQRDEIVSY;EIVSYLCDLAPEAPP;PTLPPDMAQVTVGPG; TVGPGLLGVSTLGPK;LIEKQAPENKAFVLS;APENKAFVLSSVDEL; KYTLFQIFSKIDRPE;ISEPPLHDFYCSRLL;SQEPQRMSRNFVRYV 及びLKQIRLIEKQAPENK から選ばれた15アミノ酸配列を含む、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は前記一次ペプチド
の2以上の組み合わせを、薬理学的に許容される担体と
共に含むことを特徴とする。 又、本発明は、前記治療薬組成物において、前記一次
ペプチドの配列が繰り返されていることを特徴とするも
のである。 本発明はさらに、前記治療薬組成物において、前記一
次ペプチドの配列が、アミノ及び/又はカルボキシ末端
において、少なくとも一種のアミノ酸R及び/又はKを
含むことを特徴とするものである。 本発明はさらに、前記治療薬組成物において、前記一
次ペプチドの配列が、アミノ及び/又はカルボキシ末端
において、アミノ酸R及び/又はKの少なくとも一種の
組み合わせを含むことを特徴とするものである。 本発明の治療薬組成物において好ましい一次ペプチド
は、52/48kDaの分子量を有するものであり、以下、本願
明細書中において「52/48kDa」とは、「分子量が52kDa
であるポリペプチドと、分子量が48kDaであるポリペプ
チドとからなるポリペプチドダブレット」を意味する。 本発明において、血小板へのフォン・ウィレブラント
因子の結合を抑制するのに有用なペプチドは、下記の配
列グループ: LCDLAPEAPPPTLPP;PEAPPPTLPPDMAQV;VKYAGSQVASTSEVL; SDPEHCQICHCDVVN;CDVVNLTCEACQEPG;CQEPGGLVVPPSDAP; PSDAPVSPSSLYVED;RIASQVKYAGSQVAS;PSELRRIASQVKYAG; DMMERLRISQKWVRV;EFEVLKAFVVDMMER;KAFVVDMMERLRISQ; HDGSHAYIGLKDRKR;QIFSKIDRPEASRIA;LYVEDISEPPLHDFY; VSPSSLYVEDISEPP;AYIGLKDRKRPSELR;KDRKRPSELRRIASQ; ASRIALLLMASQEPQ;RMSRNFVRYVQGLKK;VTLNPSDPEHCQICH; CQICHCDVVNLTCEA;IPVGIGPHANLKQIR;GPHANLKQIRLIEKQ; SVDELEQQRDEIVSY;EIVSYLCDLAPEAPP;PTLPPDMAQVTVGPG; TVGPGLLGVSTLGPK;LIEKQAPENKAFVLS及びAPENKAFVLSSVD
EL から選ばれた15アミノ酸配列を含み、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は上記一次ペプチド
の2以上の組み合わせからなるペプチドを含むものでも
ある。 特に好ましいのは、そのペプチドが、LCDLAPEAPPPTLP
Pという配列を有することを特徴とする、血小板へのフ
ォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペプチドで
ある。 その他にまた好ましいのは、そのペプチドが、PEAPPP
TLPPDMAQVという配列を有することを特徴とする、血小
板へのフォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペ
プチドである。 その他にまた好ましいのは、そのペプチドが、LYVEDI
SEPPLHDFYという配列を有することを特徴とする、血小
板へのフォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペ
プチドである。 その他にまた好ましいのは、血小板へのフォン・ウィ
レブラント因子の結合を抑制するペプチドのうちの少く
とも二つのアミノ酸の配列サブセットのペプチドであ
る。 その他にまた好ましいのは、血小板へのフォン・ウィ
レブラント因子の結合を抑制するペプチドのアミノまた
はカルボキシ末端から伸びるどの結合にも一つ以上のR
および/またはK残基をもつペプチドである。 本発明において、ヘパリンへのフォン・ウィレブラン
ト因子の結合を抑制するのに有用なペプチドは、下記の
配列グループ: KDRKRPSELRRIASQ;LIEKQAPENKAFVLS;SQEPQRMSRNFURYV; KYTLFQIFSKIDRPE;DMMERLRISQKWVRV;LYVEDISEPPLHDFY; ISEPPLHDFYCSRLL;SQEPQRMSRNFVRYV;IPVGIGPHANLKQIR; GPHANLKQIRLIEKQ;TVGPGLLGVSTLGPK及びLKQIRLIEKQAPE
NK から選ばれた15アミノ酸配列を含む、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は上記一次ペプチド
の2以上の組み合わせからなるペプチドを含むものであ
る。 特に好ましいのは、そのペプチドが、KDRKRPSELRRIAS
Qという配列を有することを特徴とする、ヘパリンへの
フォン・ウィレブラント因子の結合を抑制するペプチド
である。 その他にまた好ましいのは、ヘパリンへのフォン・ウ
ィレブラント因子の結合を抑制するペプチドのうち少く
とも二つのアミノ酸の配列サブセットのペプチドであ
る。 その他にまた好ましいのは、ヘパリンへのフォン・ウ
ィレブラント因子の結合を抑制するペプチドのアミノま
たはカルボキシ末端から伸びるどの結合にも、一つ以上
のRおよび/またはK残基をもつペプチドである。 本発明はさらに、薬理学的に許容される担体に随伴し
て、患者の血小板、ヘパリンおよびコラーゲンへのフォ
ン・ウィレブラント因子の結合を抑制するに足る量の52
48kDaポリペプチド・フラグメントを含む治療薬組成物
から成る。 本発明はさらに、薬理学的に許容される担体に随伴し
て、患者の血小板へのフォン・ウィレブラント因子の結
合を抑制するに足る量の一種以上のこれらのペプチドを
含む治療薬組成物を含む。 本発明はさらに、薬理学的に許容される担体に随伴し
て、患者のヘパリンへのフォン・ウィレブラント因子の
結合を抑制するに足る量の一種以上のこれらのペプチド
を含む治療薬組成物を含む。 説明のとおり、本発明は、血小板、ヘパリンおよびコ
ラーゲンへのvWFの結合を抑制する52/48kDaポリペプチ
ドフラグメントを包含する。この特殊なフラグメント
は、還元性条件下で、52/48kDaダブレット(即ち、52/4
8kDaの分子量を有するダブレット)として、SDS−ポリ
アクリルアミド・ゲル電気泳動(SDS−PAGE)中を移動
する、vWFのトリプシン・フラグメントとして単離され
た。アミノ末端の配列、VTLNPSDPEHCQはダブレットの両
方の構成員とも同一であることがわかっている。このア
ミノ末端配列はフジマラらによってジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー第261巻第381〜385頁(1
986)に発表された。この公表されたアミノ末端配列
は、さらにダブレット構成員同志の間の差異は、単に炭
水化物の組成だけであって、約2050個のアミノ酸残基の
もとのままのvWFポリペプチドの内部のこのペプチドの
位置を、449という残基で始まるものとして確定したこ
との証拠であった。 そのアミノおよびカルボキシ末端の両方による52/48k
Daフラグメントの特徴づけは、組換えDNA技法によるフ
ラグメントの表現に必須のヌクレオチド配列の同定を可
能にする。そのような方法の使用によって、フラグメン
トは、フラグメントをつくるためのヌクレオチド配列
が、当業者に公知の方法によってその中へ挿入されるよ
うなバクテリヤ、酵母または他の細胞によって製造され
る。ペプチドフラグメントのアミノおよびカルボキシ末
端を知ることによってのみこのフラグメントをコードづ
けするヌクレオチド配列が単離できるので、フジマラら
のジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー第
261巻第381〜385頁(1986年)に述べた52/48kDaフラグ
メントのアミノ末端配列だけの同定は、52/48kDaフラグ
メントを表現することを当業者にとって不可能にする。 52/48kDaフラグメントの組換えDNA表現のためにアミ
ノ末端配列とともに要求されるカルボキシ末端配列は、
下記の方法で決定された。52/48kDaフラグメントを製造
したと同一のトリプシン消化によって製造されたvWFの5
5kDaフラグメントはアミノ末端配列としてNSMVLDVAFVLE
を有することがわかった。この55kDaフラグメントのア
ミノ末端配列は、すでにそのアミノ末端配列が決定され
た52/48kDaフラグメントへのカルボキシ末端であること
がわかった。この情報が与えられることによって、52/4
8kDaフラグメントのカルボキシ末端は、55kDaフラグメ
ントのアミノ末端配列のすぐ前のところで終わることが
決定され得る。55kDaフラグメントのアミノ末端配列に
ついての知識とサドラーらの発表した部分的アミノ酸配
列の知識に基づいて、52/48kDaフラグメントのカルボキ
シ末端領域のアミノ酸配列が決定された。このカルボキ
シ末端領域は、もとのvWFポリペプチドの中の729という
アミノ酸残基よりさきに伸びないことが決定された。52
/48kDaフラグメントを特徴づけるために使用されるもと
のvWFポリペプチドを含むアミノ酸の番号づけの基礎の
説明については、フジマラらのジャーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー第261巻第381〜385頁(1986
年)の論文を参照のこと。 このような情報によって、ヌクレオチド系列は、52/4
8kDaフラグメントの表現のために適当なベクトル中に挿
入できる。vWFフラグメントをクローン化するための組
換えDNA技法の説明については、ギンスバーグらのサイ
エンス第228巻第1401〜1406頁(1985年)およびサドラ
ーらの論文を参照のこと。 トリプシン分解のための精製vWFは、ファルチャーお
よびツインマーマンがプロシーディングス・オブ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブ・サイエンシズUSA第79巻第1
678〜1652頁(1982年)に述べているように、セファロ
ーズ4B(ファーマーシア社)に結合した抗−vWFモノク
ローナル抗体を使用する免疫吸着クロマトグラフィによ
って市販の因子VIII濃縮物(アーマー ファーマシュー
ティカル、カンカキー、イリノイ州)から得た。抗体に
結合したvWFは、0.1M L−リシンHClおよび0.02%NaN3を
含むpH6.8の0.01Mイミダゾール、0.15M NaCl緩衝液に溶
かした3M NaSCNによって溶出した。溶出されたvWFは0.0
5Mトリス、0.15M NaCl、pH7.35(TBS)に対して強力に
透析し、次にアミコンPM−30膜(アミコン・コーポレイ
ション、デンバース、マサチュセッツ州)による限外濾
過によって濃縮した。室温で30分間10,000×gで遠心分
離したのち、調製品は、一方にTSK G4000 SW、他方にG3
000 SWを入れた、直列につないだ2本のバイオラッドカ
ラム(60×2.15cm)を使ったHPLCサイズ、排出クロマト
グラフィーにかけた。カラムは5%ジメチルスルフォキ
ンドを含むpH5.5の0.2M酢酸ナトリウムで平衡化し、4ml
/分の流速で流した。 トリプシン消化は、2500トリプシン単位(子牛、すい
臓タイプI、15,000単位/mg、シグマ社)/mgのvWFを使
用して、37℃で2時間0.02%NaN3を含むpH7.0の0.2M酢
酸ナトリウム緩衝液中で行った。生成したフラグメント
は、HPLCサイズ排出クロマトグラフィーで三つの主な溜
分(A、BおよびCで示す)に分離した。主として溜分
Bに含まれる52/48kDaダブレット、ならびに他の溜分13
kDa、22kDa、41kDa(すべて溜分Bから)および55kDa
(溜分Cから)の単離はHPLCクロマトフォーカシング、
塩勾配溶離、およびサイズ排出クロマトグラフィーによ
ってすべて6Mの尿素の存在で実施した。蛋白質の還元お
よびS−カルボキシメチル化は、蛋白質と等量(w/w)
のジチオスレイトールで1時間37℃で処理し、つぎに30
分間室温(22〜25℃)で暗所で2.7倍過剰(w/w)のヨー
ドアセドアミドで処理して達成した。 すべての試料は最後に、0.05Mトリス、0.15M NaClか
ら成るpH7.35の緩衝液に対して強力に透析し、限外濾過
(アミコン・コーポレイション、デンバース、マサチュ
セッツ州)によって濃縮し、貯蔵の前に−70℃で再び透
析した。vWFのトリプシンフラグメントは、この少し前
に説明したように、還元生および非還元生の条件下で、
5〜15%または10〜15%の線状勾配ゲルを使用して、ド
デシル硫酸ナトリウム(SDS−PAGE)の存在下における
ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析した。ゲ
ルは、クーマシー ブリリアント ブルーR(バイオラ
ッド・ラボラトリーズ)によって着色した。それぞれの
精製フラグメントのNH2末端配列分析は、気相シーケネ
ーター(470A型、アプライド・バイオシステムズ社、フ
ォスター シティー、カリフォルニア州)を使って行っ
た。フェニルチオヒダントインアミノ酸誘導体の同定
は、製造者の説明書にしたがって、ゾルバックスPTHカ
ラム(E.I.デュポン・ド・ヌモアー社)を使用して、HP
LCシステム(パーキン・エルマー社、ノーウォーク、コ
ネティカット州)中で逆相クロマトグラフィーによって
達成した。 52/48フラグメントのカルボキシ末端領域から始まる
長いペプチド15アミノ酸残基は、ホートンらのプロシー
ディングス オブ ナショナルアカデミー オブ サイ
エンシズ第82巻第5131〜5135頁(1985年)「多数のペプ
チドの迅速固相合成のための一般的方法:個々のアミノ
酸のレベルにおける抗原−抗体相互作用の特異性」とい
う論文に述べられている方法で合成した。 ペプチドの固相合成のためのよく知られた方法におい
て、所望のペプチドは、(架橋ポリスチレンから遊動さ
れ、化学会社から入手できる)ベンズヒドリルアミンま
たはクロルメチル化樹脂のような不溶性支持体から出発
して組み立てられる。アルファ−アミノ窒素上および他
の反応性部位上に保護基をもつ所望のポリペプチドのカ
ルボキシ末端にあるアミノ酸は、公知のペプチド結合技
術を使用して溶液から樹脂に接合される。アルファ−ア
ミノ基上の保護基は除去され(他の保護基がある場合そ
れはそのままで)、所望の配列の次のアミノ酸(適切な
保護基をもつ)が接合され、次々と進む。所望のポリペ
プチドが完全に出来上がったときに、それは樹脂支持体
から分離され、全ての保護基は除去され、ポリペプチド
が回収される。適当な保護基の例は、アルファ−アミノ
基のためのアルファ−ターシャリー−ブチルオキシカル
ボニル;システインのチオール基のためのベンジル、4
−メトキシベンジルまたは4−メチルベンジル;ヒスチ
ジンおよびトリプトファンの環内窒素およびリシンのイ
プシロン−アミノ基のためのアスパラギン酸のベータ−
カルボン酸基、グルタミン酸のガンマ−カルボン酸基お
よびセリン、スレオニンおよびチロシンの水酸基;その
ベンジルオキシカルボニルまたは2−クロルまたは3,4
−ジメトキシ−誘導体;アスパラギンおよびグルタミン
のアミド窒素のためのp−ニトロフェニル;およびアル
ギニンのグアニジン基のためのニトロまたはトシルであ
る。 この開示の目的のために、アミノ酸の認められた略記
法を使用する。完全な表を下記に示す。 請求されたペプチドの長い15のアミノ残基のうち、5
個および10個のアミノ酸の重複がある。例えば、請求さ
れたペプチドLCDLAPEAPPPTLPPとPEAPPPTLPPDMAQVは10個
のアミノ酸配列PEAPPPTLPPの重複を有する。別の例で
は、請求されたペプチドVKYAGSQVASTSEVLとPSELRRIASQV
KYAGは、5個のアミノ酸配列VKYAGの重複を有する。こ
の重複の意味は5個のアミノ酸配列が請求されたペプチ
ドの15個の長いアミノ酸残基中に見出される抑制作用を
与えるうるということである。それ故、請求されたペプ
チドのどれにも見出される二個のアミノ酸配列も、vWF
結合のための抑制作用をもつだろうということは5個の
アミノ酸配列の抑制作用から予知できる。 血小板、フィブリノーゲン結合および血小板凝固を抑
制する少くとも1つのKおよび/またはK残基のペプチ
ドへの添加がこれらのペプチドの抑制作用を増加させる
ことが実験でわかった。このような結合と凝固の抑制を
促進するこの能力から見て、ペプチドのアミノまたはカ
ルボキシ末端から伸びるRおよび/またはK残基をもつ
ペプチドは血液中の血栓または凝血塊の形成をおそく
し、または抑制する(すなわち抗血栓作用)ことが望ま
しい場合はついでも有用性をもつものである。 これらの種々の請求されたペプチドは52/48kDaフラグ
メントから来るものであるから、GP I bおよびヘパリン
のためには一つより多い結合部位がありうる。それ故、
これらの請求されたペプチドの二個以上を結合させると
強力な抑制剤となりうる。 本発明では、前述のアミノ酸配列を有するペプチドの
一種以上が、治療、診断またはその他の用途のために医
薬調合品に配合できる。静脈内投与のためにそれらを調
製するには、塩化ナトリウム(例えば0.35〜2.0M)、グ
リシンなどのような生理学的に共存できる物質を含み、
生理学的条件に共存できる緩衝されたpHを有する水に溶
かす。血栓形成の防止のために投与する量は、患者の血
栓形成のひどさに左右されるが、それは個々の患者のた
めに容易に決定できる。 下記の実施例は本発明の例示として示される。本発明
は、これらの実施例にのみ限定されない。 実施例 1 血小板へのvWFの結合の抑制 セファロースCL−2Bクロマトグラフィーを使用して、
二価陽イオンを含まない血小板を調製し、125ulの培養
容積中、108/mlの濃度で使用した。125I−vWFを、5ug/m
lの濃度で添加し、競争するリガンドLCDLAPEAPPPTLPPを
2.16ug/ulの濃度で加えた。次に、リストセチンを0.75m
g/mlの濃度で加えた。攪拌なしで室温で30分間培養した
あと、混合物の50ulずつの2つの分別量を、500ulザル
シュテットマイクロヒュージ管(西ドイツ製)中の20%
蔗糖の300ulの2つの別々のクッション上におき、ベッ
クマンマイクロヒュージB中で12000gで4分間遠心分離
して結合リガンドを、遊離のリガンドから分離した。結
合リガンドを含む管チップを切断し、ガンマ線計数器で
計数した。非特異的結合を標識したリガンドと一緒に加
えた標識なしのvWFの50倍過剰の存在下に定量し、全体
から非特異的結合を差し引くことによって特異的結合を
計算した。合成ペプチドLCDLAPEAPPPTLPPは、血小板へ
のフォン・ウィレブラント因子の結合を完全に抑制し
た。 第1表に、本発明の範囲内の特異的ペプチドおよびそ
れらの血小板へのvWFの結合の抑制能力を表示する。ペ
プチドの抑制能力は実施例1に述べた方法にしたがって
測定した。100%とは、どんな抑制性ペプチトも存在し
ない場合に血小板に結合する放射性標識づけされたvWF
の量である。第1表中の100%より少ない数値はそれら
のペプチドの抑制能力を反映する。 実施例 2 ヘパリンへのvWF結合の抑制 プラスチック製のエッペンドルフ管中、125lの培養容
積で分析を実施した。ヘパリン−セファロースCL−6B
(ファーマシア社)、125I−vWFおよびを子牛血清アル
ブミン(BSA)(シグマ社)を、それぞれ5%(v/v)、
1ug/mlおよび0.1%(w/v)の最終濃度で管に加えた。次
に、競争するリガンド、KDRKRPSELRRIASQ、0.05Mトリス
−0.15M NaCl−HCl緩衝液、pH7.3(TBS)を、2.16ug/ml
の濃度で培養混合物に加えた。時々攪拌しながら室温で
30分間培養したあと、混合物の50ulずつの2つの分別量
を、500ulザルシュテット:マイクロヒュージ管(西ド
イツ製)中の20%蔗糖の300ulの2つの別々のクッショ
ン上におき、ベックマン、マイクロヒュージB中で1200
0gで4分間遠心分離して結合リガンドを自由リガンドか
ら分離した。結合リガンドを含む管チップを切断し、ガ
ンマ線計数器で計数した。 非特異的結合は、標識されたリガンドおよびヘパリン
−セファロースC1−6Bと一緒に加えた10mg/mlのヘパリ
ンナトリウム塩(豚の腸の粘膜、グレードII、162USP単
位/mg(シグマ社、セントルイス、ミズーリ州)の存在
下に定量し、特異的結合は全体から非特異的結合を差し
引いて計算した。合成ペプチドKDRKRPSELRRIASQは、ヘ
パリンへのフォン・ウィレブラント因子の結合を75%抑
制した。 第2表に、本発明の範囲内の特異的ペプチドおよびそ
のヘパリンのvWFの結合の抑制能力を表示する。ペプチ
ドの抑制能力は実施例2に述べた方法にしたがって測定
した。100%とは、抑制的なペプチドも存在しない場合
のヘパリンへ結合する放射性標識づけしたvWFの量であ
る。第2表中の100%より少ない数値はこれらのペプチ
ドの抑制能力を反映している。 実施例 3 コラーゲンへのvWF結合の抑制 コラーゲンへのvWF結合 これらの研究用のvWFは、フ
レーカーおよびスペックがバイオケミカル・アンド・バ
イオフィジカル、リサーチ、コミュニケーションズ第80
巻、第849〜857頁(1978年)に記載したヨードゲン(ピ
アス、ケミカル社、ロックフォード、イリノイ州)を使
う方法で125Iで放射性標識づけした。これけらの研究に
使用した調製品の比活性は、2.46〜8.55×10-4Ci/mg
(または9.13〜31.7×106Bg/mg)の間に変化した。使用
したコラーゲン調製品は市販品(ホルモン−ヘミー、ミ
ュンヘン、ドイツ連邦共和国)であり、酸に不溶のミク
ロフィブリル状の馬のコラーゲン、タイプIから成るも
のであった。非コラーゲン性の不純物を含まないこと
は、SDS−PAGE(5%の架橋をもつ5%または7.5%アク
リルアミド)で分析し、5%2−メルカプトエタノール
で還元して定量した。ゲルはクマシーブリリアントブル
ーRで着色した。タイプIコラーゲンの定義づけは、屈
折比色分析およびアミノ酸組織(コラーゲンコーポレー
ション社、パロ・アルト、カリフォルニア州、のジョン
・マックファーソン博士が快く実施して下さった)にも
とづいた。 各々の結合性混合物は、12.5ulのコラーゲン懸濁物
(等張グルコース溶液中1mg/ml、pH2.7)、5ulの0.4M燐
酸塩緩衝液(モノおよびジナトリウム、pH7)および13
2.5ulの適切にうすめた[125I]vWFを含む液ならびに、
必要な場合は他の試験試薬を含み、すべて0.02Mトリ
ス、0.15.M NaCl緩衝液、pH7.4中にとかしたものであっ
た。混合物は、また0.4%の子牛血清アルブミン(分画
V、カルバイオケム社、ラ・ジョラ、カリフォルニア
州)も含んだ。培養は、特に断っていない限り、普通、
室温(22〜25℃)で20間行った。各実験混合物の50ulの
分別量は、次にアルブミンを含む前記トリス緩衝液中20
%蔗糖溶液300ul上に、2つずつ成層した。自由リガン
ドからの結合リガンドの分離は12000gで8分間遠心分離
で行い、その結果、不溶性コラーゲン・ミクロフィブリ
ルはペレット化し、可不溶性のvWFは、蔗糖層の上面に
残った。コラーゲン・ペレットを含むミクロ遠心分離量
のチップを切断し、付随する放射能を多重チャンネル、
ガンマ、シンチレーション分光計(パッカード・インス
トルーメンツ、ダウナーズ・グローブ、イリノイ州)で
定量した。非飽和性(非特異的)結合は、実験混合物に
標識づけなしのvWFの過剰量を加えることによって実験
的に定量した。さらに、結合等温線がスキャッチャード
型の分析で評価された場合は、非飽和性結合は、マイク
ロコンピューター支援プログラムリガンドを使った全体
結合等温線から適合パラメーターとして生成された。 52/48kDaフラグメントによる抑制 もとの[125I]vWFのコラーゲンへの結合に対するト
リプシン・フラグメントの影響を評価した。実験混合物
は前章に述べたようにして調製した。ただし、2ug/mlの
濃度で[125I]vWFを加える直前に1.25、2.55および5uM
の濃度で、その抑制能力を試験した52/48kDaフラグメン
ト試料を加える点だけを変えた。コラーゲンへのフォン
・ウィレブラント因子の結合の52/48kDaフラグメントの
抑制能力は、上記の各濃度で90%より高かった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 藤村 ▲吉▼博
奈良県奈良市菅原東町133‐1
(72)発明者 リチャード エイ、ホーテン
アメリカ合衆国、カリフォルニア州
92075、ソラナ ビーチ、フォード ア
ベニュー 558
(72)発明者 ザベリオ エム、ルージェリー
アメリカ合衆国、カリフォルニア州
92037、ラ ジョラ、ボーネイアー ス
トリート 644
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.下記の配列グループ: LCDLAPEAPPPTLPP;PEAPPPTLPPDMAQV;VKYAGSQVASTSEVL; SDPEHCQICHCDVVN;CDVVNLTCEACQEPG;CQEPGGLVVPPSDAP; PSDAPVSPSSLYVED;RIASQVKYAGSQVAS;PSELRRIASQVKYAG; DMMERLRISQKWVRV;EFEVLKAFVVDMMER;KAFVVDMMERLRISQ; HDGSHAYIGLKDRKR;QIFSKIDRPEASRIA;LYVEDISEPPLHDFY; VSPSSLYVEDISEPP;AYIGLKDRKRPSELR;KDRKRPSELRRIASQ; ASRIALLLMASQEPQ;RMSRNFVRYVQGLKK;VTLNPSDPEHCQICH; CQICHCDVVNLTCEA;IPVGIGPHANLKQIR;GPHANLKQIRLIEKQ; SVDELEQQRDEIVSY;EIVSYLCDLAPEAPP;PTLPPDMAQVTVGPG; TVGPGLLGVSTLGPK;LIEKQAPENKAFVLS;APENKAFVLSSVDEL; KYTLFQIFSKIDRPE;ISEPPLHDFYCSRLL;SQEPQRMSRNFVRYV 及びLKQIRLIEKQAPENK から選ばれた15アミノ酸配列を含む、少なくとも15個の
アミノ酸を有する一次ペプチド、又は前記一次ペプチド
の2以上の組み合わせを、薬理学的に許容される担体と
共に含むことを特徴とする血栓形成抑制用治療薬組成
物。 2.前記一次ペプチドの配列が繰り返されていることを
特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の治療薬組成
物。 3.前記一次ペプチドの配列が、アミノ及び/又はカル
ボキシ末端において、少なくとも一種のアミノ酸R及び
/又はKを含むことを特徴とする特許請求の範囲第
(1)項記載の治療薬組成物。 4.前記一次ペプチドの配列が、アミノ及び/又はカル
ボキシ末端において、アミノ酸R及び/又はKの少なく
とも一種の組み合わせを含むことを特徴とする特許請求
の範囲第(1)項記載の治療薬組成物。
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