JP2741974B2 - 制御棒 - Google Patents

制御棒

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JP2741974B2
JP2741974B2 JP3234406A JP23440691A JP2741974B2 JP 2741974 B2 JP2741974 B2 JP 2741974B2 JP 3234406 A JP3234406 A JP 3234406A JP 23440691 A JP23440691 A JP 23440691A JP 2741974 B2 JP2741974 B2 JP 2741974B2
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neutron
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博将 平川
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泰博 相澤
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御棒に係り、特に、
沸騰水型原子炉に用いられ、機械的健全性に対して好適
な構造を有する制御棒に関するものである。
【0002】
【従来技術】沸騰水型原子炉に用いられる制御棒にあっ
ては、タイロッドの各アームにU字型の横断面形状を有
するシースが取り付けられている。中性子吸収部材が、
シース内に固定されないで収容されている。シースの上
端部はハンドルに取り付けられ、その下端部は落下速度
リミッタに取り付けられている。このような従来の制御
棒として、特開平2−10299号公報に記載されている構造
が知られている。この制御棒は、横断面が楕円のハフニ
ウム製のチューブである中性子吸収部材がシース内に配
置されている。この中性子吸収部材は、ハンドルが設け
られる上部支持部材に引掛けられて保持され、シース内
を下方に向かって伸び、速度リミッタの上端部である下
部支持部まで達している。
【0003】上記中性子吸収部材は、制御棒の機械的強
度保持部材として機能することはほとんどなく、専らシ
ース、ハンドルおよび落下速度リミッタが機械的強度保
持部材として機能している。しかし、この制御棒は、通
常のスクラム荷重および地震荷重に対しては、十分な機
械的健全性を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明者等は、上記の制
御棒を複動式の制御棒駆動装置(CRDという)及び単
動式のCRDに連結して用いた場合における制御棒の機
械的特性を検討した。この検討結果を以下に説明する。
【0005】上記従来の制御棒は、複動式CRDに連結
して用いる場合には、原子炉のどのような圧力状態にお
いても、原子炉のスクラム時に制御棒が受けるスクラム
荷重に対して十分な機械的健全性を確保できる。しか
し、単動式CRD(例えば、電動常駆動型制御棒駆動装
置等)に連結して用いる場合には、単動式CRDの構造
上、沸騰水型原子炉の昇温昇圧時における原子炉圧力が
低いときに原子炉のスクラムが生じると、制御棒にかか
るスクラム荷重が増大する。このため、単動式CRDに
連結して用いる制御棒に対しては、機械的健全性の向上
が望まれる。複動式CRDは、制御棒に連結されるピス
トンを上下動させるための駆動水供給系の通路が2つ設
けられたタイプである。これらの通路の1つは、ピスト
ンを下げるとき(制御棒を原子炉の炉心から引き抜くと
き)にピストン上面側に駆動水を供給するものである。
もう1つの通路は、ピストンを上げるとき(制御棒を炉
心に挿入するとき)にピストン下面側に駆動水を供給す
るものである。また、単動式CRDは、上記駆動水供給
系の通路が1つしか設けられていないタイプである。こ
の通路は、制御棒を炉心に挿入するときにピストン下面
側に駆動水を供給するものである。
【0006】上記公開公報に記載された制御棒におい
て、中性子吸収部材が上部支持部材に引掛けられて保持
されている関係上、スクラム荷重を受けたときに、複動
式CRDに連結した場合よりも単動式CRDに連結した場
合に、強度部材であるシース及びタイロッド(上部支持
部材と落下速度リミッタを連結する部材)に、より高い
応力が発生することが分かった。特に、シース及びタイ
ロッドの落下速度リミッタとの取付け部付近で発生する
応力がより増大することが判明した。
【0007】複動式CRDよりも単動式CRDを用いた
場合に原子炉圧力が低圧力時にスクラム荷重が増大する
理由は、下記の通りである。複動式CRDでは、ピスト
ンの下面側に駆動水を供給してピストンを押し上げる際
に、ピストンの上面側にある水は、2つの通路の1つ
(ピストン上面側に駆動水を導く通路)を逆方向に通っ
てCRD内から原子炉の外部に直接導かれる。このた
め、原子炉内の冷却水圧力がCRDの駆動部に作用する
が、上記のようにピストン上面側に駆動水を導く通路を
逆方向に通ってピストン上面側にある水が排出されるの
で、ピストンを押し下げる方向に作用する力が小さくな
る。これに対して、単動式CRDでは、ピストンの下面
側に駆動水を供給してピストンを押し上げるときに、ピ
ストン上面側にある水が、すべて原子炉内に排出され
る。このため、単動式CRDは、複動式CRDに比べ
て、炉心に制御棒を挿入する際の駆動水の圧力が高くな
っている。定格の原子炉圧力に対しては、単動式CRD
を用いた場合と複動式CRDを用いた場合とでスクラム
荷重の差は、それらの駆動水圧力の違いの影響を受け
ず、ほとんど等しい。しかし、前述のように原子炉の昇
温昇圧時における原子炉圧力が低いときに原子炉のスク
ラムが生じたときには、その駆動水圧力の違いにより、
単動式CRDを用いた場合にスクラム荷重が増大する。
【0008】単動式CRDに制御棒を連結したときに、
シース及びタイロッドの落下速度リミッタとの取付け部
付近で発生する応力の増大は、中性子吸収部材であるハ
フニウムチューブの下端部を、特開昭63−45591 号公報
のように、落下速度リミッタである下部支持部材に係合
することによって抑制できることが分かった。しかし、
このような構造では、逆にハフニウムチューブの下部支
持部材との係合部に大きな応力が生じることが分かった
本発明の目的は、制御棒の構造部材に生じる応力を低減
できる制御棒を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、制御棒駆動
装置に連結される第1吸収体保持部材と、制御棒の軸方
向において第1吸収体保持部材との間に間隔を有して配
置された第2吸収体保持部材と、第1吸収体保持部材と
第2吸収体保持部材とを連結する連結部材と、第1吸収
体保持部材と第2吸収体保持部材との間で前記軸方向に
配置された第1中性子吸収体及び第2中性子吸収体とを
備え、第1中性子吸収体が第1吸収体保持部材に係合
し、第1中性子吸収体とは別体である第2中性子吸収体
が第2吸収体保持部材に係合していることによって達成
できる。
【0010】
【作用】本発明によれば、第1中性子吸収体が第1吸収
体保持部材に係合し、第1中性子吸収体とは別体である
第2中性子吸収体が第2吸収体保持部材に係合している
ので、原子炉スクラム時の制御棒急速挿入時に連結部材
の応力発生源の1つである、第1吸収体保持部材に係合
している第1中性子吸収体の重量を軽減できる。これに
よって、原子炉スクラム時に連結部材に生じる応力を減
少できる。また、第2中性子吸収の重量が減少するの
で、第2中性子吸収の第2吸収体保持部との係合部
付近に生じる応力も低減できる。
【0011】
【実施例】沸騰水型原子炉に用いられる本発明の好適な
一実施例である制御棒を図1に基づいて以下に説明す
る。
【0012】制御棒1は、横断面が十字形状のタイロッ
ド2、同じく横断面が十字形をした上部支持部材9
端部が横断面十字形の下部支持部を形成する落下速度リ
ミッタ4、及び単数または複数の楕円管状のハフニウム
製の上部中性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6
Lを有する。タイロッド2,上部支持部材9,落下速度
リミッタ4、およびシース5は、ステンレス鋼製であ
る。請求項1に記載の第1吸収体保持部材,第2吸収体
保持部材,連結部材,第1中性子吸収体及び第2中性子
吸収体は、それぞれ落下速度リミッタ4,上部支持部材
9,タイロッド2,下部中性子吸収部材6L及び上部中
性子吸収部材6uに対応している。上部支持部材9と落
下速度リミッタ4は、タイロッド2によって結合されて
いる。落下速度リミッタ4は、CRDと着脱自在に連結
される。上部支持部材9は、制御棒の軸方向において、
落下速度リミッタ4との間に間隔を持って配置される。
ハンドル3は、上部支持部材9の上部に設けられる。U
字横断面形状を呈する4つのシース5が、4つのブレー
ドを形成するように、上部支持部材9及び下部支持部1
0にそれぞれ取り付けられる。これらのブレードは、タ
イロッド2を中心に四方に向かって伸びている。シース
5,タイロッド2,上部支持部材9及び下部支持部10
により画定される空間内に、複数の上部中性子吸収部材
6u及び下部中性子吸収部材6Lが配置されている。上
部中性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6Lは、
上部支持部材9と下部支持部10との間に配置され、制
御棒の軸方向に並んで互いに対向するように配置され
る。上部中性子吸収部材6uの上端部は、上部支持部材
9と係合している。下部中性子吸収部材6Lの下端部
は、下部支持部10と係合している。シース5には、冷
却水が流れる複数の楕円開口51及び52が形成されて
いる。図示されていないが、複数の楕円開口51及び5
2がシース5の下部にも設けられる。中性子吸収部材に
も楕円開口52と一部整合する楕円開口61が複数個形
成されている。原子炉圧力容器内を流れる冷却水が、開
口51,52及び61等を介して、中性子吸収部材6u
及び6Lの内部、及びその外部でシース5内に供給さ
れ、これらの中を流れる。
【0013】上部中性子吸収部材6uと上部支持部材9
との係合構造を図3及び4により、下部中性子吸収部材
6Lと下部支持部10との係合構造を図5及び6により
具体的に説明する。舌状の突起9a(請求項1の第2突
起部に対応)が、上部支持部材9の下部に、下方に向か
って伸びるように設けられる。この突起9aが、上部中
性子吸収部材6uの上端部内に挿入されている。上部中
性子吸収部材6uと突起9aは、お互いを貫通して取り
付けられるピン7u(請求項2の第2支持部材に対応)
によって係合される。ピン7uの材質は、上部中性子吸
収部材と同じハフニウムで作られる。ピン7uは、上部
中性子吸収部材6uと突起9aを貫通させた後、上部中
性子吸収部材6uに溶接される。下部支持部10にも、
舌状の突起10a(請求項1の第1突起部に対応)が、
上方に向かって伸びるように設けられる。この突起10
aが、下部中性子吸収部材6Lの下端部内に挿入されて
いる。ハフニウム製であるピン7L(請求項2の第1支
持部材に対応)は、下部中性子吸収部材6L及び突起1
0aを貫通した後、下部中性子吸収部材6Lに溶接され
る。上部中性子吸収部材6uと上部支持部材9との溶接
及び下部中性子吸収部材6Lと下部支持部10との溶接
は、一方がハフニウム、他方がステンレスと材質が異な
っているので、困難である。上記のように、材質が同じ
であるピン7u及び7Lと上部中性子吸収部材6u及び
下部中性子吸収部材6Lとを溶接することによって、上
部中性子吸収部材6uを上部支持部材9に、下部中性子
吸収部材6Lを下部支持部10にそれぞれ簡単に係合さ
せることができる。また、ピン7uと上部中性子吸収部
材6uとを溶接することによって、上部中性子吸収部材
6uにピン7uを通すために設けた貫通孔を塞ぐことが
でき、横断面の減少による上部中性子吸収部材6uの許
容引張り荷重の低下を防止できる。これは、ピン7Lと
下部中性子吸収部材6Lとの溶接によっても得られる。
【0014】楕円管状のハフニウム製の上部中性子吸収
部材6u及び下部中性子吸収部材6Lを用いることによ
って、特開平2−10299号公報の6頁、上部左欄19行か
ら同頁、下部左欄13行に記載されている効果を得るこ
とができる。
【0015】次に、原子炉のスクラム時において上部中
性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6Lに発生す
る荷重と、上部中性子吸収部材6uと下部中性子吸収部
材6Lの重量割合の関係について説明する。図7は、こ
れらの関係を検討した結果を示している。
【0016】図7の横軸は、制御棒の全中性子吸収部材
重量(全上部中性子吸収部材6uの重量と全下部中性子
吸収部材6Lの重量の合計量)を一定とした場合の全中
性子吸収部材重量に対する全上部中性子吸収部材重量の
割合Rを示す。この割合Rが0のときは、全上部中性子
吸収部材重量が0、つまり全中性子吸収部材を軸方向に
分割せず(中性子吸収部材が配置される中性子吸収材領
域の軸方向全長Lに等しい軸方向長さの中性子吸収部材
を用いる)、その下端部を下部支持部10に係合した制
御棒(従来例1という。特開昭63−45591 号公報に示さ
れた係合構造を採用した制御棒)での荷重を表す。ま
た、この割合Rが1.0 のときは全上部中性子吸収部材
重量が全中性子吸収部材重量となる。つまり全中性子吸
収部材を軸方向で分割せず(中性子吸収材領域の軸方向
全長Lに等しい軸方向長さの中性子吸収部材を用い
る)、その上端部を上部支持部材9に係合した制御棒
(従来例2という。特開平2−10299号公報の図6に示さ
れた係合構造を採用した制御棒)を表す。図7の縦軸は
相対的説明のため、スクラム時において中性子吸収部材
に発生する荷重を無次元化して示している。
【0017】線形理論によれば、スクラム荷重は質量の
平方根に比例するので、下部中性子吸収部材部分6Lに
生じる最大引張荷重と重量割合Rの関係は、図7のA−
E−Bの分布となる。また、上部中性子吸収部材6uに
生じる最大圧縮荷重と質量割合Rに関係は、図7のC−
E−Dの分布となる。
【0018】原子炉スクラム時の急速挿入時に中性子吸
収部材に生じる最大スクラム荷重は、A−E−Dのよう
に分布する。従って、重量割合Rは、E附近の値になる
ように調整する、すなわち、R≒0.5 にすることが望
ましい。これによって、中性子吸収部材に生じる最大ス
クラム荷重を最小とすることが可能である。R≒0.5を
得るためには、図1に示されるように、中性子吸収材領
域の軸方向全長Lを実質的に2等分して得られる軸方向
長さを有する上部中性子吸収部材6u及び下部中性子吸
収部材6Lを用い、上部中性子吸収部材6uと下部中性
子吸収部材6Lとの有効断面比率を1とする。
【0019】次に、制御棒の軸方向に並んで配置された
上部中性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6Lを
用いこれらを前述したように上部支持部材9及び下部支
持部10にて保持した場合の効果について、以下に説明
する。これらの効果は、中性子吸収材領域の軸方向全長
Lを4つに等分割してなる集中質量及びばね定数モデル
を用いた動的解析により得られた結果を比較して図8及
び9を用いて説明する。この結果は、単動式CRDに対
して得たものである。
【0020】図8は、シース5に生じるスクラム荷重の
部材許容荷重に対する比(設計比)を横軸に、シース5
の軸方向における位置を縦軸にとる。図中の実線は本実
施例の特性であり、1点鎖線は従来例1及び破線は従来
例2の特性を示す。図に示すように従来例2では中性子
吸収部材の全重量を上部支持部材9、すなわちシース5
が負担するため設計比は比較的高めとなる。このため、
シース5の自重も支える必要のあるシース5の下端部で
設計比は最大となる。一方、従来例1では、中性子吸収
部材全重量を下部支持部10で負担し、シース5で負担
しないので、シース5の設計比は従来例2に比べて比較
的低めとなる。これらに対して、本実施例の設計比は、
従来例1と従来例2との間に入る。いずれの場合でも、
シース5の軸方向のどの位置でも設計比が1.0 以下で
許容値を満足でき、シース5の機械的健全性を保持でき
る。本実施例は、従来例2よりも、設計比を小さくでき
る。
【0021】図9は、中性子吸収部材に生じるスクラム
荷重の部材許容荷重に対する比(設計比)を横軸に、中
性子吸収部材の軸方向における位置を縦軸にとる。従来
例2では、中性子吸収部材の設計比はスクラム時に圧縮
荷重を受け中性子吸収部材の全自重負担する上端部で
最大となり、更に中性子吸収材領域の下端からL/4の
位置よりも上方の領域で設計比が1.0 を越えて許容値
を満足することができない。一方、従来例1では、従来
例2とは逆に、中性子吸収部材の設計比はスクラム時に
引張荷重を受け中性子吸収部材の全自重も負担する下端
部で最大となり、更に中性子吸収材領域の下端からL/
2の位置までは設計比が1.0 を越えて許容値を満足で
きない。本実施例では、上部中性子吸収部材6uはスク
ラム時に圧縮荷重を受け上部中性子吸収部材6uの自重
も負担する上端部で設計比が高く、また下部中性子吸収
部材6Lは引張荷重を受け下部中性子吸収部材6Lの自
重も負担する下端部で設計比が高くなる。しかし、上部
中性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6Lの各設
計比は、各々の中性子吸収部材のどの部分でも1.0以下
となり許容値を満足することができる。このため、上部
中性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6Lは、機
械的健全性を保持できる。
【0022】本実施例の制御棒を単動式CRDに連結し
た状態を、図10により説明する。沸騰水型原子炉の原
子炉圧力容器11の下端部に、制御棒駆動装置ハウジン
グ12が設けられる。単動式CRD13Aは、制御棒駆
動装置ハウジング12内に挿入されて設置される。単動
式CRD13Aは、制御棒1に連結されるピストン1
4、及びピストン14の下方に位置する空間に連絡され
る駆動水供給通路15Aを有する。制御棒1の炉心内への
挿入は、駆動水供給通路15Aからピストン14の下方
の空間に駆動水を供給しピストン14を上昇させること
により行われる。このとき供給される駆動水の圧力PU2
は、原子炉圧力容器11内の圧力よりも高い。ピストン
14の上方にあってピストン14の上昇によって排除さ
れる冷却水の全量が、制御棒駆動装置ハウジング12内
を通って原子炉圧力容器内に吐出される。本実施例の制
御棒1は、単動式CRD13Aに連結して用いても、ス
クラム時において前述したようにシース5の下端部に発
生する応力を低減できる。更には、上部中性子吸収部材
6uの上端部で発生する応力及び下部中性子吸収部材6
Lの下端部で発生する応力をそれぞれ軽減できる。この
ように、制御棒1の構造部材に生じる応力を低減でき
る。動式CRDの一種である電動常駆動型制御棒駆動
装置は、図10の構成に、モータ、モータに連結される
スクリューネジ、及びスクリューネジと噛み合うナット
を設けたものである。ピストン14は、ナットの上に載
置される。モータは、制御棒の常駆動に用いられる。原
子炉のスクラム時に、駆動水供給通路15Aから駆動水
を供給し、ピストン14を上方に移動させる。ピストン
14は、ナットから離れて上昇する。
【0023】図11は、制御棒1を複動式CRD13Bに連結
した状態を示している。複動式CRD13Bも、制御棒駆動装
置ハウジング12内に挿入されて設置される。複動式CR
D13Bは、制御棒1に連結されるピストン14,駆動水供
給通路15A、及びピストン14の上方に位置する空間
に連絡される駆動水供給通路15Bを有する。制御棒1
は、単動式CRDと同様に、駆動水供給通路15Aから
の駆動水の供給により炉心内に挿入される。制御棒1の
炉心からの引き抜きは、駆動水供給通路15Bからピス
トン14の上方の空間に圧力PLの駆動水を供給しピス
トン14を下降させることにより行われる。制御棒1挿
入時にピストン14の上昇により排除されるピストン1
4上方の冷却水の一部は、制御棒駆動装置ハウジング1
2内を通って原子炉圧力容器11内に排出される。残り
の冷却水は、駆動水供給通路15BからCRD外で原子
炉圧力容器11の外部に排出される。このため、駆動水
供給通路15Aから供給される駆動水の圧力Pu1は、上
記単動式CRDでの圧力Pu2よりも低くなる。ピストン
14の上方の空間への駆動水の供給によりピストン14
が下降すると、その空間内の冷却水は、駆動水供給通路
15Aより外部に排出される。本実施例の制御棒1を複
動式CRDに連結した場合でも、スクラム時においてシ
ース5の下端部に発生する応力を低減できる。
【0024】本発明の制御棒の他の実施例を図12に示
す。本実施例の制御棒1は、図1の実施例と同様に、上
部中性子吸収部材6u及び下部中性子吸収部材6Lを有
する。本実施例は、上部中性子吸収部材6uと下部中性
子吸収部材6Lとの有効断面積比率を1以外として中性
子吸収材領域の軸方向全長Lの分割比率を1/2以外で
調整したものである。すなわち、横断面積の小さな中性
子吸収部材の軸方向長さを長くし、横断面積の大きな中
性子吸収部材の軸方向長さを短くする。このような構成
によっても、図1の実施例と同じ理由で、スクラム時に
発生する応力を軽減できる。
【0025】図13は、本発明の他の実施例である制御
棒を占めす。本実施例の制御棒は、上部中性子吸収部材
6uと下部中性子吸収部材6Lとの有効断面積比率、及
び中性子吸収材領域の軸方向全長Lの分割比率を、前述
の実施例と替えたものである。本実施例も、図1の実施
例と同じ理由で、スクラム時に発生する応力を軽減でき
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、第1吸収体保持部材に
係合している第1中性子吸収体の重量を軽減できるの
原子炉スクラム時に連結部材に生じる応力を減少で
る。更に、第2中性子吸収の重量減少により第2
中性子吸収の第2吸収体保持部との係合部付近に生
じる応力も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である制御棒の正面図であ
る。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1の上部支持部材と上部中性子吸収部材の係
合部の拡大図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図1の下部支持部と下部中性子吸収部材の係合
部の拡大図である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】中性子吸収部材の重量割合とスクラム時におい
て発生する荷重との関係を示す特性図である。
【図8】シースの軸方向における位置と設計比との関係
を示す特性図である。
【図9】中性子吸収部材の軸方向における位置と設計比
との関係を示す特性図である。
【図10】図1の制御棒を単動式CRDに連結した状態
を示す説明図である。
【図11】図1の制御棒を複動式CRDに連結した状態
を示す説明図である。
【図12】本発明の他の実施例である制御棒の正面図で
ある。
【図13】本発明の他の実施例である制御棒の正面図で
ある。
【符号の説明】
1…制御棒、2…タイロッド、4…落下リミッタ、5…
シース、6u…上部中性子吸収部材、6L…下部中性子
吸収部材、7u、7L…固定ピン、9…上部支持部材、
9a、10a…突起、10…下部支持部、11…原子炉
圧力容器、12…制御棒駆動装置ハウジング、13A…
単動式CRD、13B…複動式CRD、14…ピスト
ン、15A、15B…駆動水供給管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 範夫 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 相澤 泰博 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 石崎 英昭 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平1−203994(JP,A) 特開 平2−13891(JP,A) 特開 昭63−231294(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御棒駆動装置に連結される第1吸収体保
    持部材と、 制御棒の軸方向において前記第1吸収体保持部材との間
    に間隔を有して配置された第2吸収体保持部材と、 前記第1吸収体保持部材と前記第2吸収体保持部材とを
    連結する連結部材と、 前記第1吸収体保持部材と前記第2吸収体保持部材との
    間において、前記軸方向に配置された第1中性子吸収体
    及び第2中性子吸収体とを備え、 前記第1吸収体保持部材に設けられた第1突起部が前記
    第1中性子吸収体の下端部内に挿入されて前記第1吸収
    体保持部材と前記第1中性子吸収体が係合され、 前記第2吸収体保持部材に設けられた第2突起部が前記
    第1中性子吸収体とは別体である前記第2中性子吸収体
    上端部内に挿入されて前記第2吸収体保持部材と前記
    第2中性子吸収体が係合されていることを特徴とする制
    御棒。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1吸収体保持部
    材を貫通する第1支持部材が前記第1中性子吸収体に取
    り付けられ、前記第2吸収体保持部材を貫通する第2支
    持部材が前記第2中性子吸収体に取り付けられ、 前記第1支持部材の材質が前記第1中性子吸収体の材質
    と同じで、前記第2支持部材の材質が前記第2中性子吸
    収体の材質と同じであることを特徴とする制御棒。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記第1中性子
    吸収体及び前記第2中性子吸収体の材質はハフニウムで
    あることを特徴とする制御棒。
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